特許第5836151号(P5836151)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧
特許5836151無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置
<>
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000002
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000003
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000004
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000005
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000006
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000007
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000008
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000009
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000010
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000011
  • 特許5836151-無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5836151
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20060101AFI20151203BHJP
【FI】
   G05D1/02 B
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-27635(P2012-27635)
(22)【出願日】2012年2月10日
(65)【公開番号】特開2013-164742(P2013-164742A)
(43)【公開日】2013年8月22日
【審査請求日】2014年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081972
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 豊
(72)【発明者】
【氏名】山村 誠
(72)【発明者】
【氏名】川上 俊明
(72)【発明者】
【氏名】羽深 信之
【審査官】 川東 孝至
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第01/56362(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第2413215(EP,A2)
【文献】 国際公開第2005/074362(WO,A2)
【文献】 特開平8−286738(JP,A)
【文献】 特開2005−261172(JP,A)
【文献】 特開平11−242522(JP,A)
【文献】 実開平6−56803(JP,U)
【文献】 特開2010−250474(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータと前記車体に搭載される原動機とを備え、前記原動機で車輪を駆動してエリアワイヤで規定される作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記車体に搭載される作業機を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリアを設定すると共に、前記エリアワイヤを任意の位置で前記充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成し、よって前記作業エリアを複数に切り分け可能としたことを特徴とする無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造。
【請求項2】
前記折り返し部位の所定の離間間隔が前記エリアワイヤの磁界強度に基づいて決定されることを特徴とする請求項1記載の無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造。
【請求項3】
前記無人走行作業車が前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記充電器に帰還するとき、前記充電器検出エリアに到達したら円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造。
【請求項4】
前記無人走行作業車が前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記充電器に帰還するとき、帰還の度に前記充電器に進入する方向を相違させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造。
【請求項5】
車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータと前記車体に搭載される原動機とを備え、前記原動機で車輪を駆動してエリアワイヤで規定される作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記車体に搭載される作業機を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリアを設定して前記エリアワイヤを任意の位置で前記充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成すると共に、前記無人走行作業車が前記充電器に帰還走行するとき、前記充電器検出エリアに到達したと判断されると円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように帰還走行を制御する帰還走行制御手段を備えたことを特徴とする無人走行作業車の制御装置。
【請求項6】
前記帰還走行制御手段は、前記円弧走行させた後に前記充電器検出エリアを通過したと判断されるとき、再び円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように帰還走行を制御することを特徴とする請求項5記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項7】
前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車が前記充電器に帰還走行するとき、帰還の度に前記充電器に進入する方向を相違させることを特徴とする請求項5または6記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項8】
前記帰還走行制御手段は、前記充電器検出エリアに到達したと判断されるとき、前記無人走行作業車の走行速度が減速するように帰還走行を制御することを特徴とする請求項5または6記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項9】
前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車が前記原動機で車輪を駆動して前記作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記作業機を駆動して作業するとき、前記折り返し部位を通過するように前記無人走行作業車の走行を制御することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項10】
前記折り返し部位の所定の離間間隔が前記エリアワイヤの磁界強度に基づいて決定されることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項11】
前記原動機が前記車体に搭載されるバッテリから通電される第2の電動モータからなることを特徴とする請求項5から10のいずれかに記載の無人走行作業車の制御装置。
【請求項12】
前記作業機が芝刈り機からなることを特徴とする請求項5から11のいずれかに記載の無人走行作業車の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置に関し、より詳しくは作業エリアを無人走行して搭載作業機に作業させるようにした無人走行作業車の作業エリアを規定するエリアワイヤの配置構造および無人走行作業車の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
作業エリアを無人走行して芝刈り作業用ブレードなどの搭載作業機に作業させるようにした無人走行作業車の制御装置は種々提案されており、その例として下記の特許文献1記載の技術を挙げることができる。
【0003】
特許文献1記載の技術においては作業車の前端に取り付けた磁気センサで作業エリアの周縁に配置されたエリアワイヤの磁界強度を検出して作業エリアを認識し、認識された作業エリア内において電動モータを搭載された芝刈り作業用ブレードからなる作業機を駆動して作業させている。
【0004】
特許文献1記載の技術に係る作業車の電動モータは搭載されたバッテリから通電されて動作するが、バッテリの充電のためにエリアワイヤ上に充電器を設置し、作業車は、バッテリの残量が低下したとき、磁気センサでエリアワイヤを辿って充電器まで帰還するように制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開公報WO2005/074362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の作業車は、上記のようにバッテリの残量が低下したときはエリアワイヤを検出し、それを辿って充電器に帰還するように構成されるが、エリアワイヤの検出位置が充電器の配置位置の直後であるときは充電器までの走行距離が長くなることから、バッテリの残量の余裕を考慮して早めに帰還する必要があり、作業効率が低下する不都合があった。
【0007】
そのため、作業エリアにエリアワイヤと別のガイドワイヤを敷設して作業エリアを複数に切り分けることで、充電器までの走行距離を短縮することも提案されているが、エリアワイヤと別にガイドワイヤを敷設する分、構造が複雑となってコストアップを招く不都合があった。
【0008】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータで作業機を駆動して作業させるようにした無人走行作業車の制御装置において、簡易な構成でバッテリ充電のために充電器に帰還するときの走行距離を短縮させて作業効率を向上させるようにした無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造およびその制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータと前記車体に搭載される原動機とを備え、前記原動機で車輪を駆動してエリアワイヤで規定される作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記車体に搭載される作業機を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリアを設定すると共に、前記エリアワイヤを任意の位置で前記充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成し、よって前記作業エリアを複数に切り分け可能とする如く構成した。
【0010】
請求項2に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、前記折り返し部位の所定の離間間隔が前記エリアワイヤの磁界強度に基づいて決定される如く構成した。
【0011】
請求項3に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、前記無人走行作業車が前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記充電器に帰還するとき、前記充電器検出エリアに到達したら円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように構成した。
【0012】
請求項4に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、前記無人走行作業車が前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記充電器に帰還するとき、帰還の度に前記充電器に進入する方向を相違させる如く構成した。
【0013】
請求項5に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータと前記車体に搭載される原動機とを備え、前記原動機で車輪を駆動してエリアワイヤで規定される作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記車体に搭載される作業機を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリアを設定して前記エリアワイヤを任意の位置で前記充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成すると共に、前記無人走行作業車が前記充電器に帰還走行するとき、前記充電器検出エリアに到達したと判断されると円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように帰還走行を制御する帰還走行制御手段を備える如く構成した。
【0014】
請求項6に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記帰還走行制御手段は、前記円弧走行させた後に前記充電器検出エリアを通過したと判断されるとき、再び円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように帰還走行を制御する如く構成した。
【0015】
請求項7に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車が前記充電器に帰還走行するとき、帰還の度に前記充電器に進入する方向を相違させる如く構成した。
【0016】
請求項8に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記帰還走行制御手段は、前記充電器検出エリアに到達したと判断されるとき、前記無人走行作業車の走行速度が減速するように帰還走行を制御する如く構成した。
【0017】
請求項9に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車が前記原動機で車輪を駆動して前記作業エリアを走行しつつ前記電動モータで前記作業機を駆動して作業するとき、前記折り返し部位を通過するように前記無人走行作業車の走行を制御する如く構成した。
【0018】
請求項10に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記折り返し部位の所定の離間間隔が前記エリアワイヤの磁界強度に基づいて決定される如く構成した。
【0019】
請求項11に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記原動機が前記車体に搭載されるバッテリから通電される第2の電動モータからなる如く構成した。
【0020】
請求項12に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記作業機が芝刈り機からなる如く構成した。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータで作業機を駆動して作業すると共に、エリアワイヤの磁界強度を検出してバッテリ充電のためにエリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、充電器の配置位置検出のための充電器検出エリアを設定すると共に、エリアワイヤを任意の位置で充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成し、よって作業エリアを複数に切り分け可能とする如く構成したので、エリアワイヤを充電器検出エリアに向けて折り返す折り返し部位を介して充電器に到達可能とすることで、バッテリ充電のために充電器に帰還するときの走行距離を短縮させることができ、よってバッテリの残量の限度まで作業することができて作業効率を向上させることができる。またエリアワイヤを局部的に折り返すだけで足り、デバイスを追加する必要がないため、構成においても簡易である。
【0022】
請求項2に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、折り返し部位の所定の離間間隔がエリアワイヤの磁界強度に基づいて決定される如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤの磁界強度を検出してエリアワイヤに沿って走行するときも、走行に支障を来たすことがない。
【0023】
請求項3に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、無人走行作業車がエリアワイヤの磁界強度を検出して充電器に帰還するとき、充電器検出エリアに到達したら円弧走行させ、次いでエリアワイヤに向けて走行させて充電器に案内するように構成したので、上記した効果に加え、バッテリ充電のために充電器に帰還するときの走行距離を確実に短縮させることができる。
【0024】
請求項4に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、無人走行作業車がエリアワイヤの磁界強度を検出して充電器に帰還するとき、帰還の度に充電器に進入する方向を相違させる如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ上に作業車の車輪によって轍が形成されるのを減少させることができる。
【0025】
請求項5に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、車体に搭載されてバッテリから通電される電動モータで作業機を駆動して作業すると共に、エリアワイヤの磁界強度を検出してバッテリ充電のためにエリアワイヤ上に配置された充電器に帰還するようにした無人走行作業車において、充電器検出エリアを設定してエリアワイヤを任意の位置で充電器検出エリアに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位を形成すると共に、無人走行作業車が充電器に帰還走行するとき、充電器検出エリアに到達したと判断されると円弧走行させ、次いでエリアワイヤに向けて走行させて充電器に案内するように帰還走行を制御する如く構成したので、エリアワイヤを充電器検出エリアに向けて折り返させる折り返し部位を介して充電器に到達可能とすることで、バッテリ充電のために充電器に帰還するときの走行距離を短縮させることができ、よってバッテリの残量の限度まで作業することができて作業効率を向上させることができる。またエリアワイヤを局部的に折り返すだけで足り、デバイスを追加する必要がないため、構成においても簡易となる。
【0026】
請求項6に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、円弧走行させた後に充電器検出エリアを通過したと判断されるとき、再び円弧走行させ、次いでエリアワイヤに向けて走行させて充電器に案内するように帰還走行を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、バッテリ充電のために充電器に帰還するときの走行距離を確実に短縮させることができる。
【0027】
請求項7に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、無人走行作業車が充電器に帰還走行するとき、帰還の度に充電器に進入する方向を相違させる如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ上に作業車の車輪によって轍が形成されるのを減少させることができる。
【0028】
請求項8に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、充電器検出エリアに到達したと判断されるとき、無人走行作業車の走行速度が減速するように帰還走行を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、充電器に確実に接続させることができ、バッテリに確実に充電することができる。
【0029】
請求項9に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、無人走行作業車が原動機で車輪を駆動して作業エリアを走行しつつ電動モータで作業機を駆動して作業するとき、折り返し部位を通過するように無人走行作業車の走行を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、作業に支障を来たすことがない。
【0030】
請求項10に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、折り返し部位の所定の離間間隔がエリアワイヤの磁界強度に基づいて決定される如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤの磁界強度を検出してエリアワイヤに沿って走行するときも、走行に支障を来たすことがない。
【0031】
請求項11に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、原動機が車体に搭載されるバッテリから通電される第2の電動モータである如く構成したので、上記した効果に加え、エンジンからなる場合に比して騒音を低減することができる。
【0032】
請求項12に係る無人走行作業車の制御装置にあっては、前記作業機が芝刈り機である如く構成したので、上記した効果に加え、作業終了後の作業エリアの美観を一層求められる芝刈り作業においてエリアワイヤ上に作業車の車輪によって轍が形成されるのを減少させることができると共に、芝地を必要以上に傷めることがない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】この発明の実施例に係る無人走行作業車の制御装置を全体的に示す無人走行作業車の側面図である。
図2図1に示す無人走行作業車の平面図である。
図3図1に示す無人走行作業車に搭載される機器の入出力関係を示すブロック図である。
図4図1に示す無人走行作業車が作業を予定する作業エリアの平面図である。
図5図1に示す充電ST(ステーション)の構成を示すブロック図である。
図6図5に示す充電STでの充電を示す説明図である。
図7図4に示す作業エリアに埋設されるエリアワイヤの磁界を示す説明図である。
図8図1に示す無人走行作業車の制御装置の動作、より具体的には図4の帰還走行軌跡(1)のときの制御を示すフロー・チャートである。
図9図1に示す無人走行作業車の制御装置の動作、より具体的には図4の帰還走行軌跡(2)のときの制御を示すフロー・チャートである。
図10図1に示す無人走行作業車の制御装置の動作、より具体的には図4の帰還走行軌跡(3)のときの制御を示すフロー・チャートである。
図11図1に示す無人走行作業車の制御装置の動作、より具体的には図4の帰還走行軌跡(4)のときの制御を示すフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付図面に即してこの発明に係る無人走行作業車の制御装置を実施するための形態について説明する。
【実施例】
【0035】
図1はこの発明の実施例に係る無人走行作業車の制御装置を全体的に示す無人走行作業車の側面図、図2はその無人走行作業車の平面図、図3はその無人走行作業車に搭載される機器の入出力関係を示すブロック図、図4はその無人走行作業車が作業を予定する作業エリアの平面図である。
【0036】
図1図2に示す如く、符号10は無人走行作業車(以下「作業車」という)を示す。作業車10は車体12と車輪14を備える。車体12はシャシ12aとそれに取り付けられるフレーム12bからなる。車輪14はシャシ12aの前端側にステー12a1を介して固定される比較的小径の左右の前輪14aとシャシ12aに直接取り付けられる比較的大径の左右の後輪14bとからなる。
【0037】
作業車10のシャシ12aの中央位置付近には芝刈り作業用のブレード(ロータリブレード。作業機)16が取り付けられると共に、その上部には電動モータ20が配置される。ブレード16は電動モータ20に接続され、電動モータ(以下「作業モータ」という)20によって回転駆動される。
【0038】
ブレード16にはユーザの手動操作自在なブレード高さ調整機構22が接続される。ブレード高さ調整機構22はネジ(図示せず)を備え、そのネジをユーザが手で廻すことでブレード16の接地面GRからの高さが調整可能に構成される。
【0039】
また作業車10のシャシ12aには、ブレード16の後端側で2個の電動モータ(原動機。以下「走行モータ」という)24が取り付けられる。走行モータ24は左右の後輪14bに接続され、前輪14aを従動輪、後輪14bを駆動輪として左右独立に正転(前進方向への回転)あるいは逆転(後進方向への回転)させる。ブレード16、作業モータ20、走行モータ24などはフレーム12bで被覆される。
【0040】
作業車10の後部には充電ユニット(AC/DC変換器を含む)26とバッテリ30が格納されると共に、フレーム12bには充電端子32が2個、前方に突出するように取り付けられる。充電端子32は内側に接点32aを備える。
【0041】
充電端子32は充電ユニット26に配線を介して接続されると共に、充電ユニット26はバッテリ30に配線を介して接続される。作業モータ20と走行モータ24はバッテリ30に配線を介して接続され、バッテリ30から通電されるように構成される。図1,2では配線の図示を省略する。
【0042】
このように作業車10は4輪の電動式の無人の走行作業車(芝刈り作業車)として構成され、例えば全長600mm、全幅300mm、高さ300mm程度の大きさを備える。
【0043】
作業車10の前端には左右2個の磁気センサ(磁気検出手段)34が配置される。またフレーム12bには接触センサ36が取り付けられる。接触センサ36は、障害物や異物との接触によってフレーム12bがシャシ12aから外れるとき、オン信号を出力する。
【0044】
作業車10の中央位置付近には収納ボックスが設けられ、その内部に収納された基板40上にはCPU,ROM,RAMなどを備えるマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。制御装置。以下「ECU」という)42が配置されると共に、それに近接して作業車10の重心位置のz軸回りに生じる角速度(ヨーレート)を示す出力を生じるYawセンサ(角速度センサ)44と、作業車10に作用するx,y,z(3軸)方向の加速度Gを示す出力を生じるGセンサ(加速度センサ)46が配置される。
【0045】
後輪(駆動輪)14bの付近には後輪14bの車輪速を示す出力を生じる車輪速センサ50が配置されると共に、シャシ12aとフレーム12bの間にはリフトセンサ52が配置され、ユーザなどによってフレーム12bがシャシ12aからリフトされた(持ち上げられた)とき、オン信号を出力する。
【0046】
またバッテリ30には電流・電圧センサ54が配置され、バッテリ30の残量(State of Charge)を示す出力を生じる。作業車10にはメインスイッチ56と非常停止スイッチ60がユーザの操作自在に設けられる。
【0047】
上記した磁気センサ34、接触センサ36、Yawセンサ44、Gセンサ46、車輪速センサ50、リフトセンサ52、電流・電圧センサ54、メインスイッチ56、および非常停止スイッチ60の出力は、ECU42に送られる。
【0048】
作業車10のフレーム12bは上面で大きく切り欠かれ、そこにディスプレイ62が設けられる。ディスプレイ62はECU42に接続され、ECU42の指令に応じて作業モードなどを表示する。
【0049】
次いで、作業車10が走行する作業エリア70を説明すると、作業エリア70は図4に示すように略矩形状を呈する。作業エリア70は土地Lの周縁(境界)にエリアワイヤ(電線)72が埋設(配置)されることで画成される。エリアワイヤ72上には充電ST(ステーション)74が配置される。尚、図4で作業車の大きさは誇張して示す。
【0050】
また充電ST74にはSTコイル76が配置される。STコイル76から発せられる磁界によって充電ST74を中心として半径1m程度の円内に充電器検出エリア76aが形成される。
【0051】
充電ST74は、図5に示す如く、商用電源80にコンセント82を介して接続される充電器84と、充電器84に接続されると共に、作業車10の充電端子32の接点32aと接続自在な充電端子86を備える。図6に充電端子86を示す(接点の図示省略)。
【0052】
充電器84は、AC/AC変換器84aと、AC/AC変換器84aの動作を制御する、ECU42と同様にマイクロコンピュータからなる、ECU(電子制御ユニット)84bと、エリアワイヤ72とSTコイル76に交流を通電して信号を発生させる信号発生器84cを備える。
【0053】
充電ST74において商用電源80からコンセント82を通じて送られる交流は充電器84のAC/AC変換器84aで適宜な電圧に降圧され、帰還した作業車10が充電端子32,86を介して充電ST74に接続されたとき、作業車10に送られて充電ユニット26を介してバッテリ30を充電するように構成される。
【0054】
図4に示す如く、エリアワイヤ70は任意の位置、より具体的には充電ST74と対向する、充電ST74から大きく離間した位置で充電器検出エリア74aに向けて所定の離間間隔wで折り返して折り返し部位72aが形成され、よって作業エリア70を複数、図示例の場合は左右の2つのゾーンに切り分け可能に構成される。即ち、バッテリ充電のために充電器84に帰還するときの走行距離を短縮させるように構成される。
【0055】
作業エリア70の検出について説明すると、信号発生器84cによる通電によってエリアワイヤ72には磁界が生じる。磁界強度はエリアワイヤ72の全長によって相違すると共に、図7に示す如く、エリアワイヤ72からの離間距離によって相違する。
【0056】
エリアワイヤ72の磁界強度は、作業車10に取り付けられた磁気センサ34によって検出されてECU42に送られる。ECU42は検出値から自車(作業車10)のエリアワイヤ72に対する位置(即ち、自車が作業エリア70の内と外のいずれにいるか)とエリアワイヤ72(作業エリア70の境界)からの離間距離を検出する。
【0057】
より具体的には、図7に示す如く、自車が作業エリア70を内側から外側に向けて矢印aで示す方向に移動するとき、エリアワイヤ72への離間距離が減少(接近)するにつれ、磁界強度は正側で徐々に増加した後に反転して低下し、エリアワイヤ72の上で零となり、次いでエリアワイヤ72からの離間距離が増加するにつれ、負側で同様の特性を示す。自車が作業エリア70を内側から外側に向けて矢印bで示す方向に移動するときも、同様の特性を示す。
【0058】
尚、図4においてエリアワイヤ72の折り返し部位72aの所定の離間間隔wはエリアワイヤ72の磁界強度に基づいて決定される。即ち、折り返し部位72aにおいてエリアワイヤ72の磁界が相殺し合って検出不可とならないように適宜な離間間隔、例えば200mmに設定される。
【0059】
作業車10の作業について説明すると、作業エリア70の芝の生育状況に応じてユーザによってブレード16の高さがブレード高さ調整機構22を介して手動で調整されてメインスイッチ56がオンされてオン信号が出力されたとき、ECU42は動作を開始して作業モードに入り、芝刈り作業を行う。
【0060】
ECU42は作業モードにおいて、車輪速センサ50から検出される車速が所定の値となるように通電制御値を算出してドライバ24aを介して走行モータ24に供給して作業車10を走行させると共に、ブレード16の回転数が所定の値となる通電制御値を算出してドライバ20aを介して作業モータ20に供給してブレード16で作業させる。
【0061】
より具体的には、ECU42は作業モードにおいて、作業エリア70の内側で作業車10をランダムに走行させて作業させると共に、作業車10が磁気センサ34の出力から作業エリア70の外に出たと判断するとき、YAWセンサ44の出力から検出される進行方向を所定の角度変更して作業エリア70の内側に復帰させる。
【0062】
尚、左右の後輪(駆動輪)14bは左右の走行モータ24で独立して正逆両方向に駆動可能に構成されることから、左右の走行モータ24を同一回転数で正転させると、作業車10は直進し、異なる回転数で正転させると、作業車10は回転数が少ない方向に旋回する。左右の走行モータ24の一方を正転、他方を逆転させると、左右の後輪14bもその方向に回転するため、作業車10はその場旋回(いわゆる超信地旋回)する。
【0063】
このようにしてECU42は作業モードにおいて走行(作業)して領域に到達する度にランダムな方向に自車の進行を変更しながら、作業エリア70内を走行させ、ブレード16を駆動して作業させる。
【0064】
また、ECU42は作業モードにおいて電流・電圧センサ54の出力からバッテリ30の残量を監視し、残量が所定値まで低下すると、充電ST74に帰還走行しての充電器84でバッテリ30を充電する帰還モードに移行する。図4に帰還モードのときの帰還走行軌跡の例を(1)から(4)に示す。尚、(1)から(4)はあくまでも例であり、これ以外にも状況に応じて種々の軌跡があることはいうまでもない。
【0065】
さらに、ECU42は、帰還の度に充電ST74への進入方向を、(図4に示す)作業エリア70の上面視においてCW(Clockwise。右回り)とCCW(Counterclockwise。左回り)の間で交互に変更する。これは具体的にはECU42のRAMに適宜なフラグを設けることで行う。
【0066】
尚、ECU42は作業モードあるいは帰還モードにおいて接触センサ36とリフトセンサ52と非常停止スイッチ60のいずれかからオン信号が出力されたとき、作業モータ20と走行モータ24を停止させて走行と作業を停止する。
【0067】
図8から図11はECU42の動作、より具体的には図4の帰還走行軌跡(1)から(4)に対応する動作(制御)を示すフロー・チャートである。
【0068】
図8はそのうちの帰還走行軌跡(1)に対応するフロー・チャートである。
【0069】
以下説明すると、図示の処理は充電ST74で作業車10が充電器84とドッキングしてバッテリ充電する状態から開始し(S10)、その充電が終了すると、作業車10を後進させてから旋回させ(S12,S14)、作業モードに移行して作業エリア70をランダムに(あるいは作業パターンに従って)走行させて芝刈り作業に入り(S16)、バッテリ30の残量が(所定のしきい値以下となって)低下したと判断されるまで作業を継続させる(S16,S18)。
【0070】
尚、ECU42は、作業において作業車10を電動モータ24で車輪14を駆動して作業エリア70を走行しつつ電動モータ20でブレード16を駆動して作業させるが、磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72の折り返し部位72aは作業エリア70の内、外、内と判断されることになる。
【0071】
その場合、ECU42は、作業モードにあっては作業エリア70が外と判断される時間を適宜なしきい値と比較することで、折り返し部位72aをそのまま通過(横断)するように作業車10の走行を制御して作業に支障を来たさないようにする。
【0072】
S18においてバッテリ30の残量が低下したと判断されるときは作業を停止し、走行モータ24で直進走行させ(S20)、左右の磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72を検出し、作業エリア70の外に一旦出て停止するように制御する(S22)。
【0073】
軌跡(1)の場合、充電ST74に帰還するときの進入方向がCCWに設定されていることから、走行を再開しつつCCW方向に旋回させ(S24)、磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72を検出して作業エリア70の内側に入ったと確認されるまで(S26)上記の処理を繰り返す。
【0074】
次いで検出されたエリアワイヤ72の磁界強度に基づいて走行モータ24の動作を制御してエリアワイヤ72上を走行させる(S28)。具体的には、ECU42は、左右の磁気センサ32の出力から自車の前部が作業エリア70の内、外、内、外・・・と位置することで微小に首振り運動するように、P項などのフィードバック制御則を用いて走行モータ24への通電量を制御して自車をエリアワイヤ72に沿って走行させるように制御する。
【0075】
次いで、STコイル76から出力される微弱な磁界強度を磁気センサ34で検出して適宜なしきい値を比較することで充電ST74、即ち、前記した充電器検出エリア76aが検出されたか否か判断し(S30)、否定される限り、S28に戻って上記の処理を繰り返す。
【0076】
他方、S30で肯定されるときは走行速度を低下させてそのままCCW方向から充電ST74に進入させ、作業車10の充電端子32を充電端子86に接続(ドッキング)させて作業車10のバッテリ30を充電する(S32)。
【0077】
図9図4の帰還走行軌跡(2)に対応するフロー・チャートである。
【0078】
以下説明すると、S100からS116まで、図8フロー・チャートのS10からS30と同様の処理を行う。尚、図4に示す如く、帰還走行軌跡(2)の場合には充電ST74の帰還するときの進入方向はCWに設定される。
【0079】
次いで磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72の磁界強度を検出し、検出されたエリアワイヤ72の磁界強度に基づいて走行モータ24の動作を制御してエリアワイヤ72上を、充電ST74が検出されるまで走行させる(S118,S120)。尚、S118で走行させるのはエリアワイヤ72の折り返し部位72aとなる。
【0080】
充電ST74が検出されたと判断されるときは、円弧走行、より具体的には図4の軌跡(2)に示す如く、CW方向に円弧走行し(S122)、左右の磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72を検出し、作業エリア70の外に一旦出て停止するように制御する(S124)。
【0081】
次いで図4の軌跡(2)に示す如く、充電ST74に向けてエリアワイヤ72が検出されるまでCCW方向に作業車10を旋回させ(S126,S128)、エリアワイヤ72が検出されるとエリアワイヤ72上を走行させ、充電ST74が検出されると、走行速度を低下させてそのままCCW方向から充電ST74に進入して作業車10の充電端子32を充電端子86に接続(ドッキング)させて充電する(S130)。
【0082】
図10図4の帰還走行軌跡(3)に対応するフロー・チャートである。
【0083】
以下説明すると、S200からS228まで、図9フロー・チャートのS110からS128と同様の処理を行い、エリアワイヤ72が検出されると、充電ST74が検出されるまで、充電ST74の近傍のエリアワイヤ72上を走行させる(S230)。尚、S230での走行はエリアワイヤ72の折り返し部位72a上の走行である。また、図4に示す如く、帰還走行軌跡(3)の場合、充電ST74の帰還するときの進入方向はCWに設定される。
【0084】
次いで充電ST74が検出されたと判断されるときは円弧走行、より具体的には図4の軌跡(3)に示す如く、CCW方向に円弧走行させ(S234)、左右の磁気センサ34の出力からエリアワイヤ72を検出し、作業エリア70の外に一旦出て停止するように制御する(S236)。
【0085】
次いで、充電ST74に向けてエリアワイヤ72が検出されるまでCCW方向に作業車10を旋回させ(S238,S240)、エリアワイヤ72が検出されるとエリアワイヤ72上を走行させ、充電ST74が検出されると、走行速度を低下させてそのままCCW方向から充電ST74に進入して作業車10の充電端子32を充電端子86に接続(ドッキング)させて充電する(S242)。
【0086】
図11図4の帰還走行軌跡(4)に対応するフロー・チャートである。
【0087】
図11の処理は図10の処理とほとんど同じであり、S300からS334まで、図11フロー・チャートのS200からS242と同様の処理を行う。図4に示す如く、帰還走行軌跡(4)の場合も充電ST74の帰還するときの進入方向はCWに設定される。
【0088】
図4において軌跡(3)(4)の対比から明らかな如く、軌跡(4)に対応する図11フロー・チャートの処理においては、充電ST74を検出したと判断されるときの最初の円弧走行、即ち、S224からS228までの処理は不要となることから、その点で図10の処理と相違する。残余の処理は図10のそれと異ならない。
【0089】
上記した如く、この実施例に係る無人走行作業車用エリアワイヤの配置構造にあっては、車体12に搭載されてバッテリ30から通電される電動モータ20と前記車体に搭載される原動機(電動モータ)24とを備え、前記原動機で車輪14を駆動してエリアワイヤ72で規定される作業エリア70を走行しつつ前記電動モータ20で前記車体に搭載される作業機(ブレード)16を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤの磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器(充電ST74(充電器84))に帰還するようにした無人走行作業車10において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリア76aを設定すると共に、前記エリアワイヤ72を任意の位置で前記充電器検出エリア76aに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位74aを形成し、よって前記作業エリア70を複数(2つのゾーン)に切り分け可能とする如く構成したので、エリアワイヤ72を充電器検出エリア76aに向けて折り返す折り返し部位72aを介して充電器84に到達可能とすることで、バッテリ充電のために充電器84に帰還するときの走行距離を短縮させることができ、よってバッテリ30の残量の限度まで作業することができて作業効率を向上させることができる。またエリアワイヤ72を局部的に折り返すだけで足り、デバイスを追加する必要がないため、構成においても簡易である。
【0090】
また、前記折り返し部位72aの所定の離間間隔が前記エリアワイヤ72の磁界強度に基づいて決定される如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ72の磁界強度を検出してエリアワイヤ72に沿って走行するときも、ワイヤ72同士の磁界が相殺されて磁界強度が検出できなくなることがないので、走行に支障を来たすことがない。
【0091】
また、前記無人走行作業車10が前記エリアワイヤ72,72aの磁界強度を検出して前記充電器84に帰還するとき、前記充電器検出エリア76aに到達したら円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤ72に向けて走行させて前記充電器84に案内する(S120からS130,S222からS242,S324からS334)ように構成したので、上記した効果に加え、バッテリ充電のために充電器84に帰還するときの走行距離を確実に短縮させることができる。
【0092】
また、前記無人走行作業車10が前記エリアワイヤ72,72aの磁界強度を検出して前記充電器84に帰還するとき、帰還の度に前記充電器84に進入する方向を、CWとCCWの間で相違させる(ECU42,S24,S114,S214,S314)如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ72,72a上に作業車10の車輪14によって轍が形成されるのを減少させることができる。
【0093】
また、この実施例に係る無人走行作業車の制御装置(ECU42)にあっては、車体12に搭載されてバッテリ30から通電される電動モータ20と前記車体に搭載される原動機(電動モータ)24とを備え、前記原動機で車輪を駆動してエリアワイヤ72で規定される作業エリア70を走行しつつ前記電動モータ20で前記車体に搭載される作業機(ブレード)16を駆動して作業すると共に、前記エリアワイヤ72の磁界強度を検出して前記バッテリ充電のために前記エリアワイヤ上に配置された充電器(充電ST74(充電器84))に帰還するようにした無人走行作業車10において、前記充電器の配置位置検出のための充電器検出エリア76aを設定して前記エリアワイヤ72を任意の位置で前記充電器検出エリア76aに向けて所定の離間間隔で折り返して折り返し部位72aを形成すると共に、前記無人走行作業車10が前記充電器84に帰還走行するとき、前記充電器検出エリア76aに到達したと判断されると円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤに向けて走行させて前記充電器に案内するように帰還走行を制御する(S120からS130,S222からS242,S324からS334)帰還走行制御手段を備える如く構成したので、エリアワイヤ72を充電器検出エリア76aに向けて折り返させる部位を介して充電器84に到達可能とすることで、バッテリ充電のために充電器84に帰還するときの走行距離を短縮させることができ、よってバッテリ30の残量の限度まで作業することができて作業効率を向上させることができる。また折り返し部位72aの形成はエリアワイヤ72を局部的に折り返すだけで足り、デバイスを追加する必要がないため、構成においても簡易となる。
【0094】
また、前記帰還走行制御手段は、前記円弧走行させた後に前記充電器検出エリア76aを通過したと判断されるとき、再び円弧走行させ、次いで前記エリアワイヤ72に向けて走行させて前記充電器84に案内する(S230からS242)ように帰還走行を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、バッテリ充電のために充電器84に帰還するときの走行距離を確実に短縮させることができる。
【0095】
また、前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車10が前記充電器84に帰還走行するとき、帰還の度に前記充電器84に進入する方向をCWとCCWの間で相違させる(S24,S114,S214,S314)如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ72,72a上に作業車10の車輪14によって轍が形成されるのを減少させることができる。
【0096】
また、前記帰還走行制御手段は、前記充電器検出エリア76aに到達したと判断されるとき、前記無人走行作業車10の走行速度が減速するように帰還走行を制御する(S32,S130,S242,S334)如く構成したので、上記した効果に加え、充電器84に確実に接続させることができ、バッテリ30に確実に充電することができる。
【0097】
また、前記帰還走行制御手段は、前記無人走行作業車10が前記原動機(電動モータ)24で車輪14を駆動して前記作業エリア70を走行しつつ前記電動モータ24で前記作業機を駆動して作業するとき、前記折り返し部位72aを通過するように前記無人走行作業車10の走行を制御する(S16,S106,S206,S306)如く構成したので、上記した効果に加え、作業に支障を来たすことがない。
【0098】
また、前記折り返し部位72aの所定の離間間隔が前記エリアワイヤ72の磁界強度に基づいて決定される如く構成したので、上記した効果に加え、エリアワイヤ72の磁界強度を検出してエリアワイヤ72に沿って走行するときも、走行に支障を来たすことがない。
【0099】
また、前記原動機が前記車体に搭載されるバッテリ30から通電される第2の電動モータ24からなる如く構成したので、上記した効果に加え、エンジンからなる場合に比して騒音を低減することができる。
【0100】
また、前記作業機が芝刈り機(ブレード)16からなる如く構成したので、上記した効果に加え、作業終了後の作業エリア70の美観を一層求められる芝刈り作業においてエリアワイヤ72,72a上に作業車10の車輪14によって轍が形成されるのを減少させることができると共に、芝地を必要以上に傷めることがない。
【0101】
尚、上記において原動機として電動モータを開示したが、それに限られるものではなく、エンジン(内燃機関)あるいはエンジンと電動モータのハイブリッドであっても良い。
【0102】
作業機として芝刈り作業用のブレードを示したが、それに限られるものではなく、作業エリアの美観が要求されるものであれば、どのようなものであっても良い。
【符号の説明】
【0103】
10 無人走行作業車(作業車)、12 車体、12a シャシ、14 車輪、 14a 前輪(従動輪)、14b 後輪(駆動輪)、16 ブレード(作業機)、20 電動モータ(作業モータ)、22 ブレード高さ調整機構、24 電動モータ(走行モータ。原動機)、26 充電ユニット、30 バッテリ、32 充電端子、34 磁気センサ(磁気検出手段)、42 ECU(電子制御ユニット)、44 Yawセンサ、46 Gセンサ、50 車輪速センサ、54 電流・電圧センサ、70 作業エリア、72 エリアワイヤ、72a 折り返し部位、74 充電ST(ステーション)、76 STコイル、76a 充電器検出エリア、84 充電器、86 充電端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11