【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における車両3)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する電動機制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ21A、21B、プラネタリキャリア23A、23B、リングギヤ24A、24B)を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
を備え、
下記(A)又は(B)により前記第4回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
(A) 前記第3回転要素の回転状態量を、前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)として求め、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)とに基づいて求めた前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)と、
前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)と、
の何れか大きい方を前記第4回転状態量とする。
(B) 前記第3回転要素の回転状態量を、前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)として求め、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)とに基づいて求めた前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)の方が、前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)よりも大きい場合に、前記第4回転状態量検出値を前記第4回転状態量とし、
前記第3回転状態量換算値の方が、前記第3回転状態量検出値よりも小さい場合に、前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出値とに基づいて求めた前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)を、前記第4回転状態量とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加えて
前記電動機制御装置は、前記第4回転状態量の目標回転状態量である目標第4回転状態量を取得し、
該目標第4回転状態量と、前記第4回転状態量と、の差異が所定以上のときに、前記第4回転状態量が前記目標第4回転状態量に近づくように前記第2電動機を制御する
ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて
解放状態又は締結状態に切替可能とされ、締結状態で前記第3回転要素の回転を規制する回転規制手段(例えば、後述の実施形態における油圧ブレーキ60A、60B)と、
前記回転規制手段を、解放状態又は締結状態に制御する回転規制手段制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備え、
該回転規制手段制御装置が前記回転規制手段を解放状態に制御するときに、前記(A)又は(B)により前記第4回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における車両3)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する電動機制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
を備え、
下記(A)又は(B)により前記第3回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
(A) 前記第3回転要素の回転状態量を、前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)として求め、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)とに基づいて求めた前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)と、
前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)と、
の何れか大きい方を前記第3回転状態量とする。
(B) 前記第3回転要素の回転状態量を、前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)として求め、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)とに基づいて求めた前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)の方が、前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)よりも大きい場合に、前記第3回転状態量検出値を前記第3回転状態量とし、
前記第4回転状態量換算値の方が、前記第4回転状態量検出値よりも小さい場合に、前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出値とに基づいて求めた前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)を、前記第3回転状態量とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加えて
前記電動機制御装置は、前記第3回転状態量の目標回転状態量である目標第3回転状態量を取得し、
該目標第3回転状態量と、前記第3回転状態量と、の差異が所定以上のときに、前記第3回転状態量が前記目標第3回転状態量に近づくように前記第2電動機を制御する
ことを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の構成に加えて
解放状態又は締結状態に切替可能とされ、締結状態で前記第3回転要素の回転を規制する回転規制手段(例えば、後述の実施形態における油圧ブレーキ60A、60B)と、
前記回転規制手段を、解放状態又は締結状態に制御する回転規制手段制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備え、
該回転規制手段制御装置が前記回転規制手段を解放状態に制御するときに、前記(A)又は(B)により前記第3回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する電動機制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)の制御方法であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
を備え、
下記(A)又は(B)により前記第4回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
(A) 前記第1回転状態量検出手段によって第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)を検出する第1検出ステップと、
前記第2回転状態量検出手段によって第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)を検出する第2検出ステップと、
第1回転状態量検出値と第2回転状態量検出値とに基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)を求める第1換算ステップと、
前記第3回転状態量検出手段によって第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)を検出する第3検出ステップと、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出値とに基づいて前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)を求める第2換算ステップと、
前記第4回転状態量検出手段によって第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)を検出する第4検出ステップと、
前記第4回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出値の何れか大きい方を前記第4回転状態量とする車輪回転数選択ステップ。
(B) 前記第1回転状態量検出手段によって第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)を検出する第1検出ステップと、
前記第2回転状態量検出手段によって第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)を検出する第2検出ステップと、
第1回転状態量検出値と第2回転状態量検出値とに基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)を求める第1換算ステップと、
前記第4回転状態量検出手段によって第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)を検出する第3検出ステップと、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出値とに基づいて前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)を求める第2換算ステップと、
前記第3回転状態量検出手段によって第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)を検出する第4検出ステップと、
前記第3回転状態量換算値の方が、第3回転状態量検出値よりも大きい場合に、前記第4回転状態量検出値を前記第4回転状態量とする車輪回転数選択ステップと、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出値とに基づいて前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)を求める第3換算ステップと、
前記第3回転状態量換算値の方が、前記第3回転状態量検出値よりも小さい場合に、前記第4回転状態量換算値を前記第4回転状態量とする車輪回転数選択ステップ。
【0018】
また、請求項8に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する電動機制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)の制御方法であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
を備え、
下記(A)又は(B)により前記第3回転状態量を取得する
ことを特徴とする。
(A) 前記第1回転状態量検出手段によって第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)を検出する第1検出ステップと、
前記第2回転状態量検出手段によって第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)を検出する第2検出ステップと、
第1回転状態量検出値と第2回転状態量検出値とに基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)を求める第1換算ステップと、
前記第4回転状態量検出手段によって第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)を検出する第3検出ステップと、
第3回転要素回転状態量換算値と第4回転状態量検出値とに基づいて前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)を求める第2換算ステップと、
前記第3回転状態量検出手段によって第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)を検出する第4検出ステップと、
前記第3回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出値の何れか大きい方を前記第3回転状態量とする電動機回転数選択ステップ。
(B) 前記第1回転状態量検出手段によって第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)を検出する第1検出ステップと、
前記第2回転状態量検出手段によって第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)を検出する第2検出ステップと、
第1回転状態量検出値と第2回転状態量検出値とに基づいて第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ回転数換算値Rb)を求める第1換算ステップと、
前記第3回転状態量検出手段によって第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)を検出する第3検出ステップと、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第3回転状態量検出値とに基づいて前記第4回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第4回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数換算値RWb)を求める第2換算ステップと、
前記第4回転状態量検出手段によって第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)を検出する第4検出ステップと、
前記第4回転状態量換算値の方が、第4回転状態量検出値よりも大きい場合に、前記第3回転状態量検出値を前記第3回転状態量とする電動機回転数選択ステップと、
前記第3回転要素回転状態量換算値と前記第4回転状態量検出値とに基づいて前記第3回転状態量検出手段が設置された位置の回転状態量である第3回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数換算値RMb)を求める第3換算ステップと、
記第4回転状態量換算値の方が、前記第4回転状態量検出値よりも小さい場合に、前記第3回転状態量換算値を前記第3回転状態量とする電動機回転数選択ステップ。