特許第5836226号(P5836226)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5836226
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】定着装置及びそれを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20151203BHJP
【FI】
   G03G15/20 510
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-187771(P2012-187771)
(22)【出願日】2012年8月28日
(65)【公開番号】特開2014-44364(P2014-44364A)
(43)【公開日】2014年3月13日
【審査請求日】2014年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(74)【代理人】
【識別番号】100134821
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 信行
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼永 良平
【審査官】 八木 智規
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−183321(JP,A)
【文献】 特開2006−349885(JP,A)
【文献】 特開2011−28040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段によって加熱される無端状の定着ベルトと、
該定着ベルトの外周面に対向して配置される加圧ローラーと、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記定着ベルトを介して前記加圧ローラーと押圧する押圧部材と、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記押圧部材とともに前記定着ベルトを循環走行可能に懸架する懸架部材と、
前記押圧部材及び前記懸架部材を支持するベルト支持ユニットと、を備え、
記録媒体が前記定着ベルトと前記加圧ローラーとのニップ部を通過する際に記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する定着装置において、
前記ベルト支持ユニットは、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の一端部に設けられ、前記ベルト支持ユニットを装置本体に対し回動可能に支持する支持部と、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の他端部に設けられ、前記支持部を中心に前記加圧ローラーの軸方向に対する前記ベルト支持ユニットの傾きを調整して装置本体に固定される位置調整部と、を有し、
前記定着ベルトは、前記加圧ローラーに従動して循環走行することを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記ベルト支持ユニットは、前記加圧ローラー及び前記押圧部材の圧接方向と、前記加圧ローラーの軸方向との両者に対して直交する方向に傾き調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
加熱手段によって加熱される無端状の定着ベルトと、
該定着ベルトの外周面に対向して配置される加圧ローラーと、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記定着ベルトを介して前記加圧ローラーと押圧する押圧部材と、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記押圧部材とともに前記定着ベルトを循環走行可能に懸架する懸架部材と、
前記押圧部材及び前記懸架部材を支持するベルト支持ユニットと、を備え、
記録媒体が前記定着ベルトと前記加圧ローラーとのニップ部を通過する際に記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する定着装置において、
前記ベルト支持ユニットは、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の一端部に設けられ、前記ベルト支持ユニットを装置本体に対し回動可能に支持する支持部と、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の他端部に設けられ、前記支持部を中心に前記加圧ローラーの軸方向に対する前記ベルト支持ユニットの傾きを調整して装置本体に固定される位置調整部と、を有し、
前記ベルト支持ユニットは、前記加圧ローラー及び前記押圧部材の圧接方向と、前記加圧ローラーの軸方向との両者に対して直交する方向に傾き調整可能であり、
前記支持部は、装置本体に設けた支持軸の回りを回動可能に嵌装する支持孔であり、
前記位置調整部は、前記支持孔を中心とした円周上に形成される円弧孔であり、
前記ベルト支持ユニットは、前記加圧ローラーの軸方向に対する傾きが前記支持軸を中心に前記円弧孔に沿って調整された後、前記円弧孔を挿通するビスによって装置本体に固定されることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
前記押圧部材及び前記懸架部材の少なくとも一方の部材には、前記定着ベルトの幅方向の蛇行を規制する蛇行規制部が設けられることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置。
【請求項5】
前記押圧部材は、前記ベルト支持ユニットに回転可能に支持される定着ローラーからなり、
前記懸架部材は、前記ベルト支持ユニットに回転可能に支持される懸架ローラーからなることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置。
【請求項6】
加熱手段によって加熱される無端状の定着ベルトと、
該定着ベルトの外周面に対向して配置される加圧ローラーと、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記定着ベルトを介して前記加圧ローラーと押圧する押圧部材と、
前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記押圧部材とともに前記定着ベルトを循環走行可能に懸架する懸架部材と、
前記押圧部材及び前記懸架部材を支持するベルト支持ユニットと、を備え、
記録媒体が前記定着ベルトと前記加圧ローラーとのニップ部を通過する際に記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する定着装置において、
前記ベルト支持ユニットは、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の一端部に設けられ、前記ベルト支持ユニットを装置本体に対し回動可能に支持する支持部と、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の他端部に設けられ、前記支持部を中心に前記加圧ローラーの軸方向に対する前記ベルト支持ユニットの傾きを調整して装置本体に固定される位置調整部と、を有し、
前記押圧部材は、前記ベルト支持ユニットに固定支持される押圧パッドからなり、
前記懸架部材は、前記ベルト支持ユニットに固定支持される側面視で曲線状のベルト保持部からなることを特徴とする定着装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等に用いる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、定着ベルトの蛇行を規制する定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、感光体ドラム等の像担持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写し、そのトナー像を担持する記録媒体を定着装置に向けて搬送し、定着装置において、熱及び圧力を加えることにより記録媒体上のトナー像を記録媒体に定着させている。そして定着装置には、定着ローラーと懸架ローラーとの間で回転可能に懸架された定着ベルトと、定着ベルトに圧接される加圧ローラーとを備え、記録媒体が定着ベルトと加圧ローラーとの間のニップ部を通過する間にトナー像を記録媒体に定着するベルト定着方式がある。
【0003】
ベルト定着方式の定着装置では、ローラー間で懸架した定着ベルトを回転させているとき、定着ベルトがローラー上でローラー軸方向に移動して蛇行する場合がある。定着ベルトの蛇行が発生すると、記録媒体上のトナー像の位置がずれる等の定着不良の要因となってしまうという問題が生じ、また定着ベルトの蛇行が継続すると、定着ベルトの縁部が破損するおそれがあった。
【0004】
そこで、定着ベルトの蛇行を抑制する技術が従来から知られている。例えば、特許文献1記載の定着装置は、駆動ローラー及び蛇行修正ローラーに懸架される定着ベルトと、定着ベルトの縁部に接触し定着ベルトの蛇行を検知する蛇行検知センサーと、蛇行修正ローラーを揺動させるためにモーターの駆動により回転する蛇行修正カムと、蛇行検知センサーの検知結果によりモーターを回転させるクラッチと、を備える。蛇行検知センサーが定着ベルトの蛇行を検知すると、クラッチがオンし、モーターの回転力が蛇行修正カムに伝達される。これにより蛇行修正カムが回転し始め、蛇行修正ローラーが定着ベルトの蛇行を修正する方向に揺動する。
【0005】
また、特許文献2記載の定着装置は、定着ローラーと懸架ローラーとに懸架された定着ベルトと、懸架ローラーの軸端部の両側に設けられた、ローラー軸方向に移動可能な定着ベルトの蛇行を検知するためのベルト寄り検知手段と、懸架ローラーの軸端部を軸方向に対して直角方向に変位可能に支持する支持手段と、定着ベルトがベルト寄り検知手段を介して軸方向に移動したとき、懸架ローラーの軸端部の変位を軸方向と直角方向の変位に変換する変換手段とを有する。この構成において、ベルト蛇行が発生して、定着ベルトが蛇行方向に移動した時、懸架ローラーとともに回転しているベルト寄り検知手段が、定着ベルトの縁部に押されて、定着ベルトの蛇行方向に移動する。ベルト寄り検知手段の蛇行方向への移動にともなって、支持手段が変換手段によって蛇行方向(軸方向)と直角方向に変位し、懸架ローラーも支持手段とともに軸方向と直角方向に移動する。この時、定着ベルトには蛇行を軽減する方向の力が作用しベルト蛇行を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−297953号公報(段落[0013]〜[0022]、第1図、第3図)
【特許文献2】特開平11−65336号公報(段落[0038]〜[0045]、第1図、第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら特許文献1記載の定着装置は、定着ベルトの蛇行修正のために検知センサー、モーター、クラッチ及び蛇行修正機構を備え、装置が複雑で高価なものとなる。
【0008】
また、特許文献2記載の定着装置では、変換手段は、ベルト寄り検知手段のガイド部材に接触して蛇行方向の変位をその直角方向の変位に変換する傾斜面を有する板カム部材で構成され、また、支持手段は、ガイド部材を板カム部材に常に接触するように付勢するスプリングと、軸方向(蛇行方向)と直角方向に移動可能である懸架ローラーの軸端部を嵌入するための長孔を有する側板とで構成されている。このような構成では、定着ベルト駆動の開始時或いは終了時等には定着ベルトに掛かる負荷が変動し、定着ベルトに掛かる負荷が変動すると、懸架ローラーが側板の長孔内で位置が不安定となる。また、板カム部材とガイド部材がスプリングの付勢による片当たりであるため、懸架ローラーの軸端部の軸方向の変位を軸方向と直角方向の変位に滑らかに変換することが難しい。
【0009】
上記特許文献1、2記載の定着装置は、定着ローラー及び懸架ローラーの少なくとも一方のローラーに蛇行修正機構を設けて、蛇行修正機構によって定着ベルトの蛇行を抑制するものである。しかしながら、定着ベルトの蛇行は、定着ベルトを懸架する定着ローラー及び懸架ローラー間にのみ発生するものではなく、定着ベルトを介して互いに押圧する加圧ローラー及び定着ローラーの相互の軸芯の傾き、加圧ローラー及び定着ローラーの円筒形状の精度バラツキ、定着ニップ部の長手方向における押圧力のバランス等によって、定着ニップ部にも発生する。ベルト定着方式には、装置本体に固定される押圧パッド及びベルト保持部の間で定着ベルトを懸架し、定着ベルトを介して押圧パッドと加圧ローラーを押圧するものがある。上記定着ニップ部のベルトの蛇行は、定着ベルトをローラー間で懸架する場合に限らず、押圧パッドによって定着ベルトを懸架するものにおいても、加圧ローラー及び押圧パッドの相互の傾き、加圧ローラーの円筒形状の精度バラツキ、定着ニップ部の長手方向における押圧力のバランス等によっても発生する。
【0010】
本発明は、定着ローラー等の押圧部材及び加圧ローラーによるベルト蛇行を抑制することで、定着ベルトが受ける負荷によるダメージを軽減させる定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために第1の発明は、加熱手段によって加熱される無端状の定着ベルトと、該定着ベルトの外周面に対向して配置される加圧ローラーと、前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記定着ベルトを介して前記加圧ローラーと押圧する押圧部材と、前記定着ベルトの内周面に対向して配置され前記押圧部材とともに前記定着ベルトを循環走行可能に懸架する懸架部材と、前記押圧部材及び前記懸架部材を支持するベルト支持ユニットと、を備え、記録媒体が前記定着ベルトと前記加圧ローラーとのニップ部を通過する際に記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する定着装置において、前記ベルト支持ユニットは、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の一端部に設けられ、前記ベルト支持ユニットを装置本体に対し回動可能に支持する支持部と、前記定着ベルトの走行方向と直交する方向の他端部に設けられ、前記支持部を中心に前記加圧ローラーの軸方向に対する前記ベルト支持ユニットの傾きを調整して装置本体に固定される位置調整部と、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
第1の発明によれば、ベルト支持ユニットを装置本体に取り付ける際、加圧ローラーの回転軸に対するベルト支持ユニットの傾きを位置調整部によって調整することで、ベルト蛇行の要因となる加圧ローラー及び押圧部材の互いの傾き等が調整される。調整後に位置調整部においてベルト支持ユニットを装置本体に固定することで、定着ベルトが循環走行するとき、加圧ローラーと押圧部材との間のベルト蛇行が抑制され、ベルト蛇行による定着ベルトの亀裂や破断等のダメージが軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置の全体構成を示す図
図2】第1実施形態に係る定着装置の構成を示す側面断面図
図3】第1実施形態に係る定着装置の懸架ローラー周辺を示す平面断面図
図4】第1実施形態に係る定着装置のベルト支持ユニットの構成を示す斜視図
図5】第1実施形態に係るベルト支持ユニットを示す平面図
図6】第1実施形態に係るベルト支持ユニットを装置本体に取り付けた状態を示す断面図
図7】本発明の第2実施形態に係る定着装置の構成を示す側面断面図
図8】第2実施形態に係る定着装置のベルト支持ユニットの構成を示す平面断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。画像形成装置1は、その下部に配設された給紙部2と、給紙部2の側方に配設された用紙搬送部3と、用紙搬送部3の上方に配設された画像形成部4と、画像形成部4よりも用紙搬送方向の排出側に配設された定着装置5と、画像形成部4及び定着装置5の上方に配設された画像読取部6とを備えている。
【0016】
給紙部2は、記録媒体である用紙9を収容する複数の給紙カセット7を備えており、給紙ローラー8の回転により、複数の給紙カセット7のうち選択された給紙カセット7から用紙9を1枚ずつ用紙搬送部3に送り出す。
【0017】
用紙搬送部3に送られた用紙9は、用紙搬送部3に備えられた用紙搬送経路10を経由して画像形成部4に向けて搬送される。画像形成部4は、電子写真プロセスによって、用紙9にトナー像を形成するものであり、図1の矢印方向に回転可能に支持された感光体11と、感光体11の周囲にその回転方向に沿って、帯電部12、露光部13、現像部14、転写部15、クリーニング部16、及び除電部17を備えている。
【0018】
帯電部12は、高電圧を印加される帯電ワイヤーを備えており、帯電ワイヤーからのコロナ放電によって感光体11表面に所定電位を与えると、感光体11表面が一様に帯電させられる。そして、画像読取部6によって読み取られた原稿の画像データに基づく光が、露光部13により感光体11に照射されると、感光体11の表面電位が選択的に減衰され、感光体11表面に静電潜像が形成される。
【0019】
現像部14が感光体11表面の静電潜像を現像し、感光体11表面にトナー像が形成される。このトナー像が転写部15によって感光体11と転写部15との間に供給される用紙9に転写される。
【0020】
トナー像が転写された用紙9は、画像形成部4の用紙搬送方向の下流側に配置された定着装置5に向けて搬送される。定着装置5では用紙9が加熱及び加圧され、用紙9上にトナー像が溶融定着される。次いで、トナー像が定着された用紙9は、排出ローラー対20によって排出トレイ21上に排出される。
【0021】
転写部15による用紙9へのトナー像の転写後、感光体11表面に残留しているトナーは、クリーニング部16により除去され、また感光体11表面の残留電荷は除電部17により除去される。そして、感光体11は帯電部12によって再び帯電され、以下同様にして画像形成が行われる。
【0022】
定着装置5は図2に示すように構成される。図2は定着装置5の構成を示す側面断面図である。尚、図2では後述するベルト支持ユニットを省略している。
【0023】
定着装置5は、電磁誘導加熱方式を用いたものであり、加熱部18と加圧ローラー19とを備える。加熱部18は、無端状の定着ベルト26と、定着ベルト26の内周に配設される定着ローラー23と、定着ローラー23とともに定着ベルト26を懸架する懸架ローラー27と、定着ベルト26の外周で懸架ローラー27に対向して配される誘導加熱部30と、を備える。また、定着装置5は、誘導加熱部30に接続される電源41と、定着ベルト26の外周面の温度を検知するサーミスター25、及びサーミスター25の検知温度に基づいて電源41から供給される電流を制御する制御部43とを備える。
【0024】
加圧ローラー19は、モーター等の駆動源(図略)によって図2の矢印方向に回転駆動させられ、さらに定着ローラー23をその中心方向に加圧する。これにより、定着ベルト26を介して加圧ローラー19と押圧部材である定着ローラー23とが押圧される。加圧ローラー19及び定着ローラー23の押圧状態において、加圧ローラー19の回転駆動によって、定着ベルト26と定着ローラー23とが図2の矢印方向に回転し、さらに定着ベルト26の回転にともなって懸架部材である懸架ローラー27が従動回転する。定着ベルト26及び加圧ローラー19の互いに逆回転しながら当接する部分にニップ部Nが形成される。このニップ部Nにおいて、用紙9が挟持され、挟持された用紙9を加熱及び加圧させることにより、用紙9上の粉体状態のトナーが溶融定着される。
【0025】
また、加圧ローラー19は、円筒型の芯金19aと、芯金19a上に形成される弾性層19bと、弾性層19bの表面を覆う離型層19cと、を備える。例えば、加圧ローラー19は、外径40mmに設定され、アルミニウム製の芯金19a上に厚み2mmのシリコーンゴム製の弾性層19bを有し、弾性層19b上にフッ素樹脂チューブ等からなる厚み30μmの離型層19cを有する。
【0026】
定着ローラー23は、定着ベルト26とともに回転可能とするために、定着ベルト26の内周面に圧接している。例えば、定着ローラー23は、外径40mmに設定され、芯金23a上に厚み8mmのシリコーンゴム製の弾性層23bを有し、弾性層23bは定着ベルト26を懸架している。
【0027】
懸架ローラー27は、定着ベルト26とともに回転可能とするために、定着ベルト26の内周面に圧接している。例えば、懸架ローラー27は、外径30mmに設定され、炭素鋼管製の芯金上にテフロン(登録商標)コーティングが施されている。
【0028】
定着ベルト26は、円形状態で例えば外径60mmの無端状の耐熱ベルトからなり、内周側から順に、例えば厚み35μmの電鋳ニッケルの誘導発熱層26aと、厚み300μmのシリコーンゴム等からなる弾性層26bと、厚み30μmのフッ素樹脂チューブからなりニップ部Nで未定着トナー像を溶融定着する際の離型性を向上させる離型層26cと、が積層されて構成される。
【0029】
誘導加熱部30は、励磁コイル37と、ボビン38と、磁性体コア39とを備え、電磁誘導により定着ベルト26を発熱させるものである。誘導加熱部30は、長手方向(図2の紙面の表裏方向)に延びて、定着ベルト26の外周の略半分を囲うように定着ベルト26に対向して配設される。
【0030】
励磁コイル37は、定着ベルト26の幅方向(図2の紙面の表裏方向)に沿ってリッツ線をループ状に複数回、例えば8ターン巻回してボビン38に取り付けられる。また励磁コイル37は、電源41に接続され、電源41から供給される高周波電流により交流磁束を発生させる。励磁コイル37からの磁束は磁性体コア39を通過し、図2の紙面に平行な方向に導かれ、定着ベルト26の誘導発熱層26aに沿って通過する。誘導発熱層26aを通過する磁束の交流的な強さの変化によって誘導発熱層26aには渦電流が生じる。誘導発熱層26aに渦電流が流れると、誘導発熱層26aの電気抵抗によってジュール熱が発生して、定着ベルト26が発熱することになる。
【0031】
定着ベルト26が加熱手段である誘導加熱部30によって加熱され、所定の温度に上昇すると、ニップ部Nで挟持された用紙9が加熱されるとともに、加圧ローラー19によって加圧されることにより、用紙9上の粉体状態のトナーが用紙9に溶融定着される。このように、定着ベルト26は薄肉の熱伝導性の良好な材質からなり熱容量が小さいため、定着装置5が短時間で起動状態となり、画像形成が迅速に開始される。
【0032】
図3は、図2の上側から見た懸架ローラー27とその周辺の構成を示す平面断面図である。
【0033】
懸架ローラー27は、回転保持部27aと、蛇行規制部である規制フランジ部27bを有する。回転保持部27aは円筒状をなして定着ベルト26を保持し、定着ローラー23とともに定着ベルト26を回転可能に懸架する。規制フランジ部27bは、回転保持部27aのローラー軸方向(A方向)の両端部において、回転保持部27aの外周面から環状に突出して設けられ、定着ベルト26の縁部を当接させることで定着ベルト26の幅方向(A方向)の蛇行を規制する。
【0034】
また、懸架ローラー27は回転軸51に固着され、回転軸51は、その両端部をベルト支持ユニット45に回転可能に支持される。
【0035】
ベルト支持ユニット45は、懸架ローラー27を内包し、懸架ローラー27の回転軸51を軸方向の両端部で回転可能に支持する軸受45a、45aを有する。さらに、ベルト支持ユニット45は、懸架ローラー27の軸方向の両端面に当接し懸架ローラー27の軸方向の位置決めをする平坦面45b、45bを有する。
【0036】
従って、定着ベルト26が回転すると、懸架ローラー27は、平坦面45b、45bよって軸方向の位置決めをされて軸受45a、45aに保持された状態で従動回転する。そして、懸架ローラー27が従動回転しているとき、定着ローラー23の回転軸に対して懸架ローラー27の回転軸51が傾き偏芯した場合、定着ベルト26は懸架ローラー27の回転保持部27a上でローラー軸方向へ蛇行し、定着ベルト26の一方の縁部が懸架ローラー27の規制フランジ部27bに当接する。その結果、定着ベルト26の蛇行が規制される。
【0037】
ベルト支持ユニット45は、懸架ローラー27の他に定着ローラー23及び定着ベルト26を内包する。ベルト支持ユニット45の詳しい構成を図4図6に示す。図4は、懸架ローラー27及び定着ローラー23を支持するベルト支持ユニット45の構成を示す斜視図であり、図5は、図4の上側から見たベルト支持ユニット45のみの平面図である。図6はベルト支持ユニット45を装置本体に取り付けた状態を示す断面図である。尚、図4では誘導加熱部30を省略している。
【0038】
図4に示すように、ベルト支持ユニット45は、上下を開放した直方体の箱状に形成され、定着ローラー23と懸架ローラー27及び定着ベルト26を内包する。ベルト支持ユニット45の上側には懸架ローラー27が配設され、懸架ローラー27は、上側の開口にて図示しない誘導加熱部30に定着ベルト26を介して対向している。ベルト支持ユニット45の下側には定着ローラー23が配設され、定着ローラー23は、下側の開口にて定着ベルト26を介して加圧ローラー19に対向している。
【0039】
前述のように、懸架ローラー27は、その回転軸51をベルト支持ユニット45の長手方向(A方向、定着ベルト26の走行方向と直交する方向)に形成される側面壁45h、45hに回転可能に支持される。
【0040】
定着ローラー23は、懸架ローラー27と同様に、ベルト支持ユニット45の側面壁45h、45hに回転可能に支持される。即ち、定着ローラー23は軸方向の両端部から突出する回転軸52に固着され、回転軸52はベルト支持ユニット45の軸受45cに回転可能に支持される。さらに定着ローラー23は、ベルト支持ユニット45の側面壁45h、45hの内側の面に当接することで、定着ローラー23の軸方向が位置決めされる。尚、定着ローラー23が回転軸52に固着される構成に替えて、回転軸52がベルト支持ユニット45に固着され、定着ローラー23が回転軸52の回りに回転するように構成してもよい。また定着ローラー23の代替構成と同様に、懸架ローラー27が回転軸51に固着される構成に替えて、回転軸51がベルト支持ユニット45に固着され、懸架ローラー27が回転軸51の回りに回転するように構成してもよい。
【0041】
ベルト支持ユニット45の一方の側面壁45hには、第1突出部45dが形成され、ベルト支持ユニット45の他方の側面壁45hには、第2突出部45eが形成される。第1突出部45d及び第2突出部45eは、夫々側面壁45hの軸受45a、45cの間にて側面壁45h、45hから長手方向の外側に突出する平板で構成される。
【0042】
第1突出部45dには、支持部である支持孔45fが形成される。支持孔45fは、定着装置5の装置本体に固着された上下方向に延びる支持軸47が嵌装し、支持軸47の回りに回動可能である。尚、第1突出部45dに支持軸を形成し、装置本体には、支持軸が嵌装する支持孔を設ける構成であってもよい。
【0043】
第2突出部45eには、位置調整部である円弧孔45g(図5も参照)が形成される。円弧孔45gは、支持軸47(支持孔45f)を中心とした円周上に延びる長孔からなる。
【0044】
図6に示すように、円弧孔45gにはビス48が係合し、装置本体5aの所定の位置に形成したネジ孔にビス48をねじ込むことで、第2突出部45eは装置本体5aに固定される。
【0045】
ベルト支持ユニット45を装置本体5aに固定する前に、ベルト支持ユニット45は円弧孔45gを用いて加圧ローラー19の回転軸53の軸方向(A方向、図4参照)に対して傾き調整される。この調整が行われることで、加圧ローラー19の回転駆動により定着ベルト26が循環走行するとき、加圧ローラー19と定着ローラー23との間のベルト蛇行が抑制される。
【0046】
具体的には、ベルト支持ユニット45の支持孔45f(図4参照)を装置本体5aの支持軸47に嵌装した状態において、ベルト支持ユニット45を水平方向(加圧ローラー19及び定着ローラー23の圧接方向(図4のB方向)と、加圧ローラー19の軸方向(図4のA方向)との両者に対して直交する方向)に揺動(図5の矢印方向)させて、加圧ローラー19の軸方向(A方向)に対する定着ローラー23の傾きが最も小さくなるように、ベルト支持ユニット45を保持(調整)する。この位置調整後、ビス48(図6参照)を円弧孔45gに挿通し装置本体5aのネジ孔にねじ込むことで、ベルト支持ユニット45が装置本体5aに固定される。
【0047】
このように、ベルト支持ユニット45を水平方向に揺動させ、加圧ローラー19の軸方向に対する定着ローラー23の傾斜を調整した後、ベルト支持ユニット45を装置本体5aに取り付けることで、定着ベルト26が循環走行するとき、加圧ローラー19と定着ローラー23との間の定着ベルト26の蛇行が抑制される。その結果、ベルト蛇行による定着ベルト26の亀裂や破断等のダメージが軽減される。
【0048】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る定着装置の構成を示す側面断面図であり、図8は、第2実施形態に係るベルト支持ユニットの構成を示す平面断面図である。第2実施形態は押圧部材である押圧パッド60及び懸架部材であるベルト保持部59によって定着ベルト26を保持するものである。尚、図8では誘導加熱部30を省略している。
【0049】
図7に示すように、定着装置5は、電磁誘導加熱を用いた定着方式であり、定着ベルト26と、加圧ローラー19と、定着ベルト26を加熱する誘導加熱部30と、温度検知部であるサーミスター25と、ベルト支持ユニット55と、を備える。
【0050】
定着ベルト26は、円形状態で外径30〜50mmの無端状の耐熱ベルトであり、長手方向の幅が例えば340mmで形成される。定着ベルト26は、内周側から順に、例えば15μmの厚みのPFA層やPTFE層等からなる摺動層26aと、例えば30〜50μmの厚みの電鋳ニッケルからなる誘導発熱層26bと、例えば100〜500μmの厚みのシリコーンゴム等からなる弾性層26cと、例えば30〜50μmの厚みのフッ素樹脂等からなり定着ニップ部Nで未定着トナー像を溶融定着する際の離型性を向上させる離型層26dとが積層されて構成される。尚、誘導発熱層26aは、例えば50〜100μmの厚みのポリイミト゛樹脂に銅、銀、またはアルミニウム等の金属粉末を混入させて形成したものであってもよい。
【0051】
ベルト支持ユニット55は、ベルト保持部59及びパッド保持部56を有し、アルミニウム等の金属や耐熱性樹脂等からなる。ベルト保持部59は断面視(側面視)で曲線状をなし、定着ベルト26を誘導加熱部30に対して所定の間隔を隔てて保持する。パッド保持部56は押圧パッド60を保持する。
【0052】
押圧パッド60は、液晶ポリマー樹脂等の耐熱性樹脂にて定着ベルト26の内周面に対向して配設され、定着ベルト26を介して加圧ローラー19に対向している。また、押圧パッド60は定着ベルト26を加圧ローラー19側に押圧する。
【0053】
加圧ローラー19は、鉄等の円筒型の芯金19aと、芯金19a上に形成される例えば5mmの厚みのシリコーンゴム製の弾性層19bと、弾性層19bの表面を覆う例えば50μmの厚みのフッ素樹脂等からなる離型層19cと、を備え、その外径が例えば30mmに設定される。また、加圧ローラー19は図示しないモーター等の駆動源によって、例えば回転駆動させられ、加圧ローラー19の回転によって定着ベルト26は従動回転する。加圧ローラー19と定着ベルト26との圧接する部分には、ニップ部Nが形成され、ニップ部Nでは、搬送される用紙9上の未定着トナー像を加熱及び加圧し用紙9上にトナー像を定着する。
【0054】
誘導加熱部30は、励磁コイル37と、ボビン38と、磁性体コア39とを備え、電磁誘導により定着ベルト26を加熱するものである。誘導加熱部30は、定着ベルト26の幅方向(図7の紙面の表裏方向)に延びて、定着ベルト26の外周面の略半分を囲うように定着ベルト26に対向して配設される。励磁コイル37は、図示しない電源に接続され、電源から供給される高周波電流により交流磁束を発生させる。励磁コイル37からの磁束は磁性体コア39を通過し、図7の紙面に平行な方向に導かれ、定着ベルト26の誘導発熱層26aに沿って通過する。誘導発熱層26aを通過する磁束の交流的な強さの変化によって誘導発熱層26aには渦電流が生じる。誘導発熱層26aに渦電流が流れると、誘導発熱層26aの電気抵抗によってジュール熱が発生して、定着ベルト26が発熱することになる。
【0055】
定着ベルト26が加熱手段である誘導加熱部30によって加熱され、所定の温度に上昇すると、ニップ部Nで挟持された用紙9が加熱されるとともに、加圧ローラー19によって加圧されることにより、用紙9上の粉体状態のトナーが用紙9に溶融定着される。このように、定着ベルト26は薄肉の熱伝導性の良好な材質からなり熱容量が小さいため、定着装置5が短時間で起動状態となり、画像形成が迅速に開始される。
【0056】
図8を用いてベルト支持ユニット55の詳しい構成を説明する。ベルト支持ユニット55のベルト保持部59は、回転保持部59aと、蛇行規制部である規制フランジ部59bを有する。回転保持部59aは円弧状をなして定着ベルト26を保持し、押圧パッド60とともに定着ベルト26を回転可能に懸架する。規制フランジ部59bは、回転保持部59aの長手方向(A方向)の両端部において、回転保持部59aの外周面から突出して設けられ、定着ベルト26の縁部を当接させることで定着ベルト26の幅方向(A方向)の蛇行を規制する。尚、ベルト保持部59の形状、材質等によっては、ベルト保持部59をベルト支持ユニット55と分離して設けた上、ベルト保持部59をベルト支持ユニット55に一体に取り付けるように構成してもよい。
【0057】
ベルト支持ユニット55の一方の側面部59cには、支持部である支持軸62が設けられ、ベルト支持ユニット55の他方の側面部59dには、位置調整部であるネジ軸64が設けられる。
【0058】
支持軸62は、装置本体5aに設けられた支持孔63に嵌装する。支持軸62及び支持孔63が所定の隙間を有して嵌装することで、支持軸62は所定の隙間内で傾斜することが可能である。
【0059】
ネジ軸64は、その外周面に雄ネジが形成され、装置本体5aに形成された調整孔65を介してナット66に螺合する。調整孔65はネジ軸64の外径より大きい円孔に形成される。ベルト支持ユニット55は、支持軸62を中心として、調整孔65内でネジ軸64が移動できる範囲で上下方向(B方向、加圧ローラー19及び押圧パッド60の圧接方向)、及び水平方向(図8の紙面の表裏面方向、加圧ローラー19及び押圧パッド60の圧接方向(B方向)と、加圧ローラー19の軸方向(A方向)との両者に対して直交する方向)に傾斜させることができる。さらに、ベルト支持ユニット55は、支持軸62を中心として、上下方向及び水平方向の間の方向に傾斜させることができる。
【0060】
ナット66と装置本体5aとの間には、スプリングワッシャー67が配設される。ナット66をネジ軸64に取り付けるとき、ベルト支持ユニット55の位置調整により、ネジ軸64が調整孔65に対して若干傾斜して挿通した状態でも、ナット66がスプリングワッシャー67を介してネジ軸64に締め付けられるために、ナット66が弛むことなく装置本体5aに固定される。
【0061】
ベルト支持ユニット55を装置本体5aに固定する前に、ベルト支持ユニット55は、ネジ軸64を調整孔65内で位置調整することで、加圧ローラー19の軸方向(A方向)に対して傾き調整される。この調整が行われることで、加圧ローラー19の回転駆動により定着ベルト26が循環走行するとき、加圧ローラー19と押圧パッド60との間のベルト蛇行が抑制される。
【0062】
具体的には、ベルト支持ユニット55の支持軸62を装置本体5aの支持孔63を嵌装し、そしてネジ軸64を調整孔65に挿通した後、ネジ軸64にスプリングワッシャー67を嵌める。この状態において、ベルト支持ユニット55を上下方向、水平方向或いは上下方向及び水平方向の間の方向に揺動させて、加圧ローラー19の軸方向に対する押圧パッド60の傾きが最も小さくなる位置に、ネジ軸64を調整孔65内で保持(調整)する。この位置調整後、ナット66をネジ軸64にねじ込むことで、ベルト支持ユニット55が置本体5aに固定される。
【0063】
このように、上下方向、水平方向、或いは上下方向及び水平方向の間の方向にベルト支持ユニット55を傾斜させ、加圧ローラー19の軸方向に対する押圧パッド60の傾斜を調整することで、加圧ローラー19及び押圧パッド60の相互の軸芯の傾き、加圧ローラー19の円筒形状の精度バラツキ、ニップ部Nの軸方向における押圧力のバランス等の種々の要因による加圧ローラー19と押圧パッド60との間の定着ベルト26の蛇行を抑制することができる。その結果、ベルト蛇行による定着ベルト26の亀裂や破断等のダメージが軽減される。
【0064】
尚、上記第2実施形態では、ベルト支持ユニット55を水平方向或いは上下方向に傾斜させる構成を示したが、本発明はこれに限らず、ベルト支持ユニット55を水平方向に傾斜させることでベルト蛇行を抑制することが可能である場合、第1実施形態と同様に、円弧孔45gを位置調整部として、支持孔45fを支持部として構成してもよい。
【0065】
一方、上記第1実施形態では、ベルト支持ユニット55を水平方向に傾斜させる構成を示したが、本発明はこれに限らず、ベルト支持ユニット55を水平方向或いは上下方向に傾斜させる必要がある場合には、第2実施形態と同様に、調整孔65内で可動となるネジ軸64を位置調整部として、支持軸62を支持部として構成してもよい。
【0066】
また、上記第1実施形態では、定着ベルト26は、加圧ローラー19の回転駆動によって循環走行する構成を示したが、本発明はこれに限らず、定着ローラー23或いは懸架ローラー27を回転駆動させることによって、定着ベルト26が循環走行するように構成してもよい。
【0067】
また、上記第1実施形態では、蛇行規制部を懸架ローラー27に設けたが、これに替えて、蛇行規制部を定着ローラー23に設けてもよく、また、懸架ローラー27と定着ローラー23の両方に設けてもよい。また、上記第1及び第2実施形態では、蛇行規制部を回転保持部の外周面から突出する規制フランジ部27b、59bで構成したが、本発明はこれに限らず。蛇行規制部は回転保持部から径が小さくなる傾斜面にて形成され、この傾斜面に定着ベルト26の端部が当接することで、ベルトの蛇行を規制する構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等に用いる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に利用することができ、特に、定着ベルトの蛇行を規制する定着装置及びそれを備えた画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 画像形成装置
5 定着装置
5a 装置本体
18 加熱部
19 加圧ローラー
23 定着ローラー(押圧部材)
26 定着ベルト
27 懸架ローラー(懸架部材)
27a 回転保持部
27b 規制フランジ部(蛇行規制部)
30 誘導加熱部(加熱手段)
45 ベルト支持ユニット
45a 軸受
45b 平坦面
45c 軸受
45d 第1突出部
45e 第2突出部
45f 支持孔(支持部)
45g 円弧孔(位置調整部)
45h 側面壁
47 支持軸
48 ビス
51、52、53 回転軸
55 ベルト支持ユニット
56 パッド保持部
59 ベルト保持部(懸架部材)
59a 回転保持部
59b 規制フランジ部(蛇行規制部)
59c、59d 側面部
60 押圧パッド(押圧部材)
62 支持軸(支持部)
63 支持孔
64 ネジ軸(位置調整部)
65 調整孔
66 ナット
67 スプリングワッシャー
N ニップ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8