特許第5836260号(P5836260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5836260シート搬送装置およびそれを備えた画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5836260
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】シート搬送装置およびそれを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 43/08 20060101AFI20151203BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   B65H43/08
   G03G15/00 530
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-262256(P2012-262256)
(22)【出願日】2012年11月30日
(65)【公開番号】特開2014-108832(P2014-108832A)
(43)【公開日】2014年6月12日
【審査請求日】2014年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(74)【代理人】
【識別番号】100143476
【弁理士】
【氏名又は名称】西森 則夫
(72)【発明者】
【氏名】速水 仁
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−328760(JP,A)
【文献】 特開2009−057208(JP,A)
【文献】 特開2003−233276(JP,A)
【文献】 特開2000−086079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 7/00− 7/20
B65H 43/00−43/08
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送するシート搬送部を含むジョブ実行部と、
通常モードでは、前記ジョブ実行部に対して通常の電力供給を行い、前記通常モードよりも電力供給を制限する省電力モードでは、前記ジョブ実行部に対する電力供給を停止する電源部と、
前記シート搬送部により搬送されたシートが排出される排出部と、
前記排出部に排出されたシートの有無を検知する排出シート検知部と、
前記排出部にシートが残っている旨を報知するための報知部と、を備え、
前記電源部は、装置が使用されないまま経過した未使用時間が予め定められた閾値時間を超えると、前記通常モードから前記省電力モードに移行するよう構成されており、
前記排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後、予め定められた時間が経過する前に前記排出部からシートが無くなったことを前記排出シート検知部が検知したときには前記報知部は、前記排出部にシートが残っている旨の報知は行わず、前記電源部は、前記未使用時間が前記閾値時間を超えているか否かにかかわらず、前記通常モードから前記省電力モードに移行し、
前記排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後、前記排出部にシートが有ることを前記排出シート検知部が検知したまま前記予め定められた時間が経過したときには、前記報知部は、前記排出部にシートが残っている旨を報知し、その後、前記排出部からシートが無くなったことを前記排出シート検知部が検知したとき、前記電源部は、前記未使用時間が前記閾値時間を超えているか否かにかかわらず、前記通常モードから前記省電力モードに移行することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
請求項に記載のシート搬送装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置に対して省電力化の要請が高まっている。このため、通常モードよりも電力供給を制限する省電力モードを搭載した画像形成装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
省電力モードを搭載した画像形成装置では、通常、画像形成装置が使用されないまま予め定められた閾値時間が経過したとき、通常モードから省電力モードに移行する。省電力モードに移行すると、ジョブを実行する画像形成装置の各部(ジョブ実行部)への電力供給が遮断されることで、消費電力が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−69225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像形成装置の未使用時間に基づき省電力モードに移行するか否かを判断する構成では、省電力モードに移行するか否かの判断基準となる閾値時間が長めに設定されていると、通常モードから省電力モードへの移行タイミングが遅くなる(省電力モードに移行するまでに時間がかかる)。すなわち、この場合には、ジョブ終了後、長時間にわたってジョブ実行部への電力供給が続けられた後、省電力モードに移行する。したがって、省電力効果が低下する。
【0006】
一方で、省電力モードに移行するか否かの判断基準となる閾値時間が短めに設定されていると、通常モードから省電力モードへの移行タイミングが遅くなるという不都合は解消される。ただし、ユーザーが画像形成装置を操作している最中(たとえば、操作パネルを用いた設定値の変更操作の最中)に、ユーザーが画像形成装置から一時的に離れるなどすると、通常モードから省電力モードに移行してしまうことがあるので、ユーザーにとっては利便性が悪い。
【0007】
なお、特許文献1の画像形成装置では、省電力モードへの移行指示を受け付けるためのハードキーが操作パネルに設けられている。このため、画像形成装置が使用されなくなってからの経過時間が閾値時間に達していなかったとしても、省電力モードに移行させるための操作を行うことで、速やかに省電力モードに移行させることができる。しかし、ユーザーからすると、省電力モードに移行させるための操作を別途行うことは煩わしく、利便性が悪い。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザーの利便性を損なうことなく省電力効果を高めることが可能なシート搬送装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のシート搬送装置は、シートを搬送するシート搬送部を含むジョブ実行部と、通常モードでは、ジョブ実行部に対して通常の電力供給を行い、通常モードよりも電力供給を制限する省電力モードでは、ジョブ実行部に対する電力供給を停止する電源部と、シート搬送部により搬送されたシートが排出される排出部と、排出部に排出されたシートの有無を検知する排出シート検知部と、を備える。そして、排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後、排出部からシートが無くなったことを排出シート検知部が検知したとき、電源部は、通常モードから省電力モードに移行する。
【0010】
本発明の構成では、上記のように、排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後、排出部からシートが無くなったことを排出シート検知部が検知したとき(すなわち、排出部に排出されたシートをユーザーが取り除いたとき)、電源部は、通常モードから省電力モードに移行する。これにより、排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後、ジョブが実行されないにもかかわらず電源部によるジョブ実行部への電力供給が無駄に続けられるのを抑制することができる。その結果、消費電力が減少して省電力効果が高まる。
【0011】
さらに、排出部へのシートの排出を伴うジョブの終了後に直ちに省電力モードに移行させたいユーザーからすると、省電力モードに移行させるための操作を別途行うことなく速やかに省電力モードに移行する(排出部からシートを取り除くだけで自動的に省電力モードに移行する)ので、利便性が良い。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、ユーザーの利便性を損なうことなく省電力効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態によるシート搬送装置を備えた画像形成装置の概略図
図2図1に示した画像形成装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図
図3図1に示した画像形成装置において通常モードから省電力モードに移行するときの動作を説明するためのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の一実施形態によるシート搬送装置を備えた画像形成装置について、印刷ジョブやスキャンジョブなど複数種のジョブの実行が可能な複合機を例にとって説明する。
【0015】
(画像形成装置の全体構成)
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、操作パネル101、原稿搬送部102A、画像読取部102B、給紙部103、用紙搬送部104、画像形成部105および定着部106を備える。原稿搬送部102A、画像読取部102B、給紙部103、用紙搬送部104、画像形成部105および定着部106の各部はジョブを実行する部分であり、以下の説明では総じてジョブ実行部と称する場合がある。
【0016】
操作パネル101は、表示面がタッチパネルで覆われた液晶表示部11を有する。液晶表示部11は、ジョブの実行に際して設定値の変更が可能な設定項目、その設定項目の設定値を変更するためのソフトキー、および、画像形成装置100の状態を示すメッセージなどを配した種々の画面を表示する。また、操作パネル101には、数値入力を受け付けるためのテンキー12や、ジョブの実行指示を受け付けるためのスタートキー13などのハードキーも設けられている。
【0017】
原稿搬送部102Aは、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dを引き出し、搬送読取用コンタクトガラス20aの上方に送って原稿排出トレイ22に排出する。なお、原稿搬送部102Aは、載置読取用コンタクトガラス20bに載置された原稿Dを押える機能も有する。
【0018】
画像読取部102Bは、原稿Dの読み取り(スキャン)を行い、原稿Dの画像データを生成する。この画像読取部102Bには、図示しないが、露光ランプ、ミラー、レンズおよびイメージセンサーなどの光学系部材が設けられている。そして、画像読取部102Bは、搬送読取用コンタクトガラス20aを通過する原稿Dまたは載置読取用コンタクトガラス20bに載置される原稿Dに光を照射し、その原稿Dからの反射光を受けたイメージセンサーの出力値をA/D変換することによって画像データを生成する。これにより、画像読取部102Bによるスキャンによって得られた画像データに基づき印刷を行うことができる。また、スキャンによって得られた画像データを蓄積することもできる。
【0019】
給紙部103は、用紙P(本発明の「シート」に相当)を収容する用紙カセット31を有し、その用紙カセット31に収容された用紙Pを用紙搬送部104(用紙搬送路104a)に供給する。給紙部103には、用紙カセット31に収容された用紙Pを引き出すピックアップローラー32や、用紙Pの重送を抑制するための分離ローラー対33が設けられている。
【0020】
用紙搬送部104は、用紙Pを用紙搬送路104aに沿って搬送し、最終的に排出トレイ41に導く。なお、用紙搬送部104は、本発明の「シート搬送部」に相当し、排出トレイ41は、本発明の「排出部」に相当する。この用紙搬送部104は、用紙搬送路104aに回転可能に設置された搬送ローラー対42を複数有する。また、用紙搬送部104は、画像形成部105の用紙搬送方向における上流側の位置(画像形成装置105に至る直前の位置)に設置されたレジストローラー対43を有する。レジストローラー対43は、用紙Pを画像形成部105の直前で待機させ、タイミングを計って用紙Pを画像形成部105に送り出す。
【0021】
画像形成部105は、画像データに基づきトナー像を形成し、そのトナー像を用紙Pに転写する。この画像形成部105は、感光体ドラム51、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55およびクリーニング装置56を含む。
【0022】
画像形成時には、感光体ドラム51が回転駆動し、その感光体ドラム51の表面を帯電装置52が所定電位に帯電させる。また、露光装置53は、画像データに基づき光ビームLを出力し、感光体ドラム51の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム51の表面に静電潜像を形成する。現像装置54は、感光体ドラム51の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する。
【0023】
転写ローラー55は、感光体ドラム51の表面に圧接して回転可能となっている。そして、レジストローラー対43がタイミングを計り、転写ローラー55と感光体ドラム51との間に用紙Pを進入させる。このとき、転写ローラー55には転写電圧が印加される。これによって、感光体ドラム51の表面のトナー像が用紙Pに転写される。この後、クリーニング装置56は、感光体ドラム51の表面に残留するトナーなどを除去する。
【0024】
定着部106は、用紙Pに転写されたトナー像を加熱・加圧して定着させる。この定着部106は、加熱ローラー61および加圧ローラー62を含む。加熱ローラー61は、ヒーター63を内蔵する。加圧ローラー62は、加熱ローラー61に圧接する。そして、トナー像が転写された用紙Pは、加熱ローラー61と加圧ローラー62との間を通過することで、加熱・加圧される。これにより、用紙Pにトナー像が定着され、印刷が完了する。その後、印刷済みの用紙Pは、搬送ローラー対42によって排出トレイ41に送られる。
【0025】
(画像形成装置のハードウェア構成)
図2に示すように、画像形成装置100は、主制御部110を備える。主制御部110は、CPU111、画像処理部112および記憶部113を含む。画像処理部112は、画像処理専用のASICやメモリーなどからなっており、画像データに対して各種画像処理(拡大/縮小、濃度変換およびデータ形式変換など)を施す。記憶部113は、ROMおよびRAMなどからなり、たとえば、ジョブの実行に必要なプログラムおよびデータがROMに記憶され、それらプログラムおよびデータがRAMに展開される。
【0026】
主制御部110は、操作パネル101、原稿搬送部102A、画像読取部102B、給紙部103、用紙搬送部104、画像形成部105および定着部106と接続される。そして、主制御部110は、記憶部113に記憶されたプログラムおよびデータに基づき、全体制御、画像処理制御、表示制御、および、各種モーターの駆動制御などを行う。さらに、主制御部110は、画像形成装置100の状態を検知するための種々の検知センサーと接続され、その検知センサーの出力に基づき画像形成装置100の状態を認識する。
【0027】
画像形成装置100の状態を検知するための検知センサーとして、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知するための排出用紙検知センサーSが排出トレイ41の下側に配置される。たとえば、排出用紙検知センサーSは、排出トレイ41の表面上の領域(用紙Pが排出される領域)に向けて光を発光する発光部、および、反射光を受光する受光部を有する光センサーである。すなわち、排出トレイ41に用紙Pが排出されたときには、発光部からの光が用紙Pによって反射されるので、その反射光を受光部が受光する。一方で、排出トレイ41から用紙Pが取り除かれたときには、発光部からの光は用紙Pによって反射されない(受光部は反射光を受光しない)。したがって、排出トレイ41に用紙Pが残っているときと排出トレイ41から用紙Pが取り除かれたときとで排出用紙検知センサーSの出力が変動する。
【0028】
あるいは、排出用紙検知センサーSとして、発光部と受光部との間を回動するとともに排出トレイ41の表面上の領域に突出するアクチュエーターを有する光センサーを用いてもよい。この場合、排出トレイ41に用紙Pが排出されると、用紙Pがアクチュエーターに当接する(アクチュエーターが回動する)ことによって発光部と受光部との間の光路が遮断(または、開放)され、排出トレイ41から用紙Pが取り除かれると、アクチュエーターが元のポジションに戻ることによって発光部と受光部との間の光路が開放(または、遮断)される。したがって、排出トレイ41に用紙Pが残っているときと排出トレイ41から用紙Pが取り除かれたときとで排出用紙検知センサーSの出力が変動する。
【0029】
これにより、主制御部110は、排出用紙検知センサーSの出力に基づき、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知することができる。すなわち、主制御部110は、本発明の「排出シート検知部」に相当する。なお、光センサー以外のセンサーを排出用紙検知センサーSとして用いてもよい。
【0030】
たとえば、排出トレイ41には、定着部106により加熱された用紙Pが排出される。したがって、サーミスターなどを含む温度センサーを排出用紙検知センサーSとして排出トレイ41に設置しておけば、排出用紙検知センサーSとしての温度センサーの出力に基づき、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知することができる。また、ロードセルなどを含む重量センサーを排出用紙検知センサーSとして用いてもよい。
【0031】
また、主制御部110は、通信部120と接続される。通信部120は、外部装置200とネットワークを介して接続され、外部装置200との間で通信する。これにより、外部装置200から送信される画像データに基づき印刷を行うことができるとともに、スキャンによって得られた画像データの外部装置200への送信を行うこともできる。外部装置200は、たとえば、ユーザー端末、サーバーおよびファックス装置などである。
【0032】
また、主制御部110は、電源部130と接続される。電源部130は、商用電源と接続され、画像形成装置100の各部を動作させるのに必要な電圧を生成する。そして、電源部130は、通常モードのときには、画像形成装置100の全部分に電力を供給する(ジョブ実行部に通常の電力供給を行う)。その一方、電源部130は、通常モードから省電力モードに移行したときには、画像形成装置100の一部のみに電力を供給し、それ以外の部分に対する電力供給を停止する(ジョブ実行部に対する電力供給を停止する)。
【0033】
たとえば、主制御部110は、画像形成装置100が使用されないまま経過した未使用時間を計時し、画像形成装置100の未使用時間が予め定められた閾値時間を超えると、画像形成装置100の一部のみへの電力供給を電源部130に行わせ、通常モードから省電力モードに移行させる。あるいは、主制御部110は、通常モードから省電力モードへの移行指示を操作パネル101が受け付けた場合(たとえば、操作パネル101に設けられた節電キー14(図1参照)が押下された場合)にも、通常モードから省電力モードに移行させる。
【0034】
電源部130は、省電力モードのときに、省電力モードから通常モードへの復帰条件が満たされたこと示す信号を復帰条件検知部から受けると、画像形成装置100の全部分への電力供給を再開し、省電力モードから通常モードへ復帰させる。なお、電源部130は、省電力モードのときに、省電力モードから通常モードへの復帰条件が満たされたこと示す信号を復帰条件検知部から受けるため、省電力モードであったとしても、復帰条件検知部に対する電力供給は続ける。
【0035】
復帰条件検知部に相当する部分としては、操作パネル101が挙げられる。たとえば、操作パネル101は、省電力モードのときに操作される(タッチパネルやハードキーが押下される)と、省電力モードから通常モードへの復帰条件が満たされたことを示す信号を電源部130に送信する。そして、電源部130は、省電力モードのときに操作パネル101からの信号を受信すると、省電力モードから通常モードに復帰させる。
【0036】
また、通信部120も復帰条件検知部として機能する。すなわち、通信部120は、省電力モードのときに、外部装置200からデータを受信すると、省電力モードから通常モードへの復帰条件が満たされたことを示す信号を電源部130に送信する。そして、電源部130は、省電力モードのときに通信部120からの信号を受信すると、省電力モードから通常モードに復帰させる。
【0037】
さらに、図示しないが、原稿Dが原稿セットトレイ21にセットされたことを検知するための検知センサーや、用紙カセット31の着脱を検知するための検知センサーなども復帰条件検知部として機能する。すなわち、電源部130は、省電力モードのときに、原稿セットトレイ21に原稿Dがセットされたり、用紙カセット31が着脱されたりすると、省電力モードから通常モードに復帰させる。
【0038】
また、主制御部110は、報知部140と接続される。報知部140は、主制御部110から指示を受けて音や光などを発し、画像形成装置100の状態をユーザーに認識させる。報知部140については、後に詳細に説明する。
【0039】
そして、本実施形態では、用紙搬送部104、主制御部110、電源部130および報知部140を含むものが本発明の「シート搬送装置」に相当する。
【0040】
(排出用紙検知センサーの出力に基づく通常モードから省電力モードへの移行)
画像形成装置100は、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブである印刷ジョブの実行指示をユーザーから受けると、用紙Pに対する印刷を行い、印刷済みの用紙Pを排出トレイ41に排出する。そして、ユーザーは、通常では、印刷ジョブの終了後に続けてジョブの実行指示を行わない場合、排出トレイ41に排出された用紙Pを取り除く。すなわち、排出トレイ41に排出された用紙Pがユーザーによって取り除かれた後は、画像形成装置100が使用されないまま或る程度の時間が経過する。このとき、画像形成装置100の全部分への電力供給が続けられていると、電力が無駄に消費される。
【0041】
このため、主制御部110は、画像形成装置100の未使用時間が予め定められた閾値時間を超えると、通常モードから省電力モードへの移行を電源部130に行わせ、電力の無駄な消費を抑制する。しかし、省電力モードに移行するか否かの判断基準となる閾値時間が長めに設定されている場合には、通常モードから省電力モードへの移行タイミングが遅くなる(省電力モードに移行するまでに時間がかかる)。すなわち、省電力効果が低下する。なお、閾値時間が短めに設定されている場合には、ユーザーが画像形成装置100を操作している最中(たとえば、操作パネル101を用いた設定値の変更操作の最中)に、ユーザーが画像形成装置100から一時的に離れるなどすると、通常モードから省電力モードに移行してしまうことがあるので、ユーザーにとっては利便性が悪い。
【0042】
そこで、本実施形態では、主制御部110は、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブ(印刷ジョブ)の終了後、排出用紙検知センサーSの出力に基づき、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知する(ユーザーが排出トレイ41から用紙Pを取り除いたか否かを検知する)。そして、主制御部110は、印刷ジョブの終了後、排出用紙検知センサーSの出力に基づき排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを検知したとき(ユーザーが排出トレイ41から用紙Pを取り除いたとき)、電源部130に指示し、通常モードから省電力モードに移行させる。すなわち、電源部130は、印刷ジョブの終了後、排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを主制御部110が検知したとき、画像形成装置100の未使用時間が閾値時間を超えているか否かにかかわらず、通常モードから省電力モードに移行する。
【0043】
ところで、ユーザーによっては、印刷ジョブの終了後、排出トレイ41に排出された用紙Pを取り除くのを忘れる場合がある。この場合には、印刷ジョブが終了したにもかかわらず省電力モードに移行せず、電力が無駄に消費される。このため、主制御部110には、排出トレイ41に用紙Pが残っている旨を報知するための報知部140が接続されている。たとえば、報知部140は、警告音(ビープ音や音声など)を発生させるための警告音発生回路を含む。そして、主制御部110は、印刷ジョブの終了後、排出トレイ41に用紙Pが有ることを検知したまま予め定められた所定時間が経過したとき(排出用紙検知センサーSの出力値が用紙Pの無しを示す値に変化せずに所定時間が経過したとき)、報知部140に指示し、排出トレイ41に用紙Pが残っている旨を報知させる。すなわち、報知部140は、警告音を発生する。
【0044】
なお、LEDなどの発光体を報知部140として用い、発光体を点滅させるなどすることにより、排出トレイ41に用紙Pが残っている旨を報知するようにしてもよい。
【0045】
また、印刷ジョブの終了後、排出トレイ41に排出された用紙Pを取り除くのを忘れた場合には、印刷ジョブが終了したにもかかわらず省電力モードに移行せず、電力が無駄に消費されるが、画像形成装置100の未使用時間が予め定められた閾値時間を超えると、通常モードから省電力モードへの移行を主制御部110が電源部130に行わせる。これにより、以降の電力の無駄な消費が抑制される。
【0046】
以下に、図3に示すフローチャートに沿って、排出用紙検知センサーSの出力に基づく通常モードから省電力モードへの移行動作について説明する。
【0047】
まず、図3のフローチャートは、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブ(印刷ジョブ)の実行指示をユーザーから受けたときである。ジョブの実行指示を受けると、ステップS1において、主制御部110は、ジョブ実行部に指示し、ジョブを開始させる。すなわち、給紙部103は、用紙搬送部104に用紙Pを供給する。用紙搬送部104は、画像形成部105および定着部106の順に用紙Pを搬送する。画像形成部105は、トナー像を形成して用紙Pに転写し、定着部160は、用紙Pにトナー像を定着させる。そして、用紙搬送部104は、印刷済みの用紙Pを排出トレイ41に排出する。これにより、排出用紙検知センサーSの出力値は、用紙Pの有りを示す値となる。
【0048】
その後、ステップS2において、主制御部110は、ジョブが終了したか否かを判断する。その結果、ジョブが終了していれば、ステップS3に移行し、ジョブが終了していなければ、ステップS2の判断を繰り返す。
【0049】
ステップS3に移行すると、主制御部110は、排出用紙検知センサーSの出力に基づき、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知する。言い換えると、主制御部110は、排出用紙検知センサーSの出力値が用紙Pの有りを示す値から用紙Pの無しを示す値になったか否か(排出トレイ41から用紙Pが無くなったか否か)を判断する。その結果、排出トレイ41から用紙Pが無くなっていることを検知すれば、ステップS4に移行し、主制御部110は、通常モードから省電力モードへの移行を電源部130に行わせる。すなわち、電源部130は、画像形成装置100の一部のみに電力を供給し、それ以外の部分に対する電力供給を停止する(ジョブ実行部に対する電力供給を停止する)。
【0050】
一方で、ステップS3において、排出トレイ41から用紙Pが無くなっていることを検知しなかった場合(排出トレイ41に用紙Pが有ることを検知している場合)には、ステップS5に移行する。ステップS5に移行すると、主制御部110は、続けてジョブの実行指示を受けたか否かを判断する。その結果、ジョブの実行指示を受けていれば、ステップS1に移行し、ジョブの実行指示を受けていなければ、ステップS6に移行する。
【0051】
ステップS6に移行すると、主制御部110は、ジョブが終了した後に排出トレイ41に用紙Pが有ることを検知したまま予め定められた所定時間が経過したか否かを判断する。その結果、所定時間が経過していれば、ステップS7に移行し、所定時間が経過していなければ、ステップS3に移行する。
【0052】
ステップS7に移行すると、主制御部110は、排出トレイ41に用紙Pが残っている旨を報知部140に報知させる。そして、ステップS8において、主制御部110は、排出用紙検知センサーSの出力に基づき、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知する(排出トレイ41から用紙Pが無くなったか否かを検知する)。その結果、排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを検知すれば、ステップS4に移行し、排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを検知しなければ、ステップS7に移行する。
【0053】
なお、ステップS3およびS8において用紙Pの無しを検知してステップS4に移行した場合において、省電力モードへの移行を行わせるときに、多少の遅延時間を設けて省電力モードに移行させるようにしてもよい。
【0054】
また、ステップS8において用紙Pの無しを検知することで省電力モードへの移行を行わせる(ステップS4に移行する)ようにしたが、ステップS8において用紙Pの無しを検知しなかったとしても、ステップS2においてジョブが終了した後、予め定められた閾値時間を超えた場合に、省電力モードへの移行を行わせる(ステップS4に移行する)ようにしてもよい。
【0055】
本実施形態の画像形成装置100(シート搬送装置を備えた画像形成装置)は、上記のように、用紙P(シート)を搬送する用紙搬送部104(シート搬送部)を含むジョブ実行部と、通常モードでは、ジョブ実行部に対して通常の電力供給を行い、通常モードよりも電力供給を制限する省電力モードでは、ジョブ実行部に対する電力供給を停止する電源部130と、用紙搬送部104により搬送された用紙Pが排出される排出トレイ41(排出部)と、排出トレイ41に排出された用紙Pの有無を検知する主制御部110(排出シート検知部)と、を備える。そして、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブの終了後、排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを主制御部110が検知したとき、電源部130は、通常モードから省電力モードに移行する。
【0056】
本実施形態によると、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブの終了後、排出トレイ41から用紙Pが無くなったことを主制御部110が検知したとき(すなわち、排出トレイ41に排出された用紙Pをユーザーが取り除いたとき)、電源部130は、通常モードから省電力モードに移行する。これにより、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブの終了後、ジョブが実行されないにもかかわらず電源部130によるジョブ実行部への電力供給が無駄に続けられるのを抑制することができる。その結果、消費電力が減少して省電力効果が高まる。
【0057】
さらに、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブの終了後に直ちに省電力モードに移行させたいユーザーからすると、省電力モードに移行させるための操作を別途行うことなく速やかに省電力モードに移行する(排出トレイ41から用紙Pを取り除くだけで自動的に省電力モードに移行する)ので、利便性が良い。
【0058】
また、本実施形態では、上記のように、排出トレイ41への用紙Pの排出を伴うジョブの終了後、主制御部110が用紙Pの有りを検知したまま(排出トレイ41に用紙Pが残ったまま)予め定められた所定時間が経過したときに、排出トレイ41に用紙Pが残っている旨を報知する報知部140を備えている。これにより、排出トレイ41に用紙Pが残ったまま放置されるのを抑制することができる。すなわち、通常モードから省電力モードに移行されないまま長時間が経過する(長時間に渡って無駄な電力が消費される)のを抑制することができる。
【0059】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0060】
たとえば、上記実施形態では、ジョブ終了後、排出トレイ41に排出した用紙Pが除去されたときに省電力モードに移行するようにしたが、本発明はこれに限らず、原稿Dの有無を検知するための排出原稿検知センサー(図示せず)を原稿排出トレイ22に設置し、ジョブ終了後、原稿排出トレイ22に排出した原稿Dが除去されたときに省電力モードに移行するようにしてもよい。この場合には、原稿Dが本発明の「シート」に相当し、原稿搬送部102Aが本発明の「シート搬送部」に相当する。
【符号の説明】
【0061】
41 排出トレイ(排出部)
100 画像形成装置
104 用紙搬送部(シート搬送部、ジョブ実行部)
110 主制御部(排出シート検知部)
130 電源部
140 報知部
図1
図2
図3