特許第5836553号(P5836553)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧
<>
  • 特許5836553-空気調和装置 図000002
  • 特許5836553-空気調和装置 図000003
  • 特許5836553-空気調和装置 図000004
  • 特許5836553-空気調和装置 図000005
  • 特許5836553-空気調和装置 図000006
  • 特許5836553-空気調和装置 図000007
  • 特許5836553-空気調和装置 図000008
  • 特許5836553-空気調和装置 図000009
  • 特許5836553-空気調和装置 図000010
  • 特許5836553-空気調和装置 図000011
  • 特許5836553-空気調和装置 図000012
  • 特許5836553-空気調和装置 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5836553
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   H01T 23/00 20060101AFI20151203BHJP
   B60H 3/00 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   H01T23/00
   B60H3/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-2430(P2012-2430)
(22)【出願日】2012年1月10日
(65)【公開番号】特開2013-143233(P2013-143233A)
(43)【公開日】2013年7月22日
【審査請求日】2014年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(72)【発明者】
【氏名】栗原 幸大
【審査官】 高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/143502(WO,A1)
【文献】 特開2011−030918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 23/00
B60H 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風機が送風する空気を吹出口へ通流する通流路を形成する壁の外側に着脱自在に帯電粒子発生器を装着してあり、該帯電粒子発生器が発生した帯電粒子を、前記送風機が送風する空気とともに前記吹出口から吹出すようになしてある空気調和装置において、
記帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有しており、前記壁に固定してある可撓片と、
前記壁に固定してあり、前記一側面と反対側の側面に当接する当接部と
を備え、
前記可撓片及び前記当接部により前記帯電粒子発生器を挟持してあり、
前記帯電粒子発生器は、前記一側面の縁部に、硬貨の周縁部の段差と係合させて前記帯電粒子発生器を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部を備え
ことを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】
前記一側面に対向する位置に配してあり、前記送風機の動作を制御する制御回路と、
前記一側面に対向し、該制御回路及び前記帯電粒子発生器を仕切る仕切壁と
を備え、
該仕切壁に円弧状の側面を有する凹部を前記引掛部に対向して形成してあることを特徴とする請求項に記載の空気調和装置。
【請求項3】
送風機が送風する空気を吹出口へ通流する通流路を形成する壁の外側に着脱自在に帯電粒子発生器を装着してあり、該帯電粒子発生器が発生した帯電粒子を、前記送風機が送風する空気とともに前記吹出口から吹出すようになしてある空気調和装置において、
前記帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有しており、前記壁に固定してある可撓片と、
前記壁に固定してあり、前記一側面と反対側の側面に当接する当接部と
前記一側面に対向する位置に配してあり、前記送風機の動作を制御する制御回路と、
前記一側面に対向し、該制御回路及び前記帯電粒子発生器を仕切る仕切壁と
を備え、
前記可撓片及び前記当接部により前記帯電粒子発生器を挟持してあり、
前記帯電粒子発生器は、前記一側面の縁部に、該帯電粒子発生器を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部を備え、
前記仕切壁に円弧状の側面を有する凹部を前記引掛部に対向して形成してある
ことを特徴とする空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸い込んだ空気を帯電粒子とともに吹き出す空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空気には、塵埃、花粉、タバコの煙、呼気等のように、人体に不快又は有毒とされる様々な物質が含まれており、これらの物質を除去して空気を浄化するために帯電粒子を発生させる空気調和装置が種々提案されている。
【0003】
一般的に、帯電粒子を発生させる空気調和装置は、プラスイオンであるH+ (H2 O)n (nは自然数)及びマイナスイオンであるO2 - (H2 O)m (mは自然数)を発生するイオン発生器を備え、吸い込んだ空気とともにイオンを吹き出し、空気中を浮遊するカビ及び細菌等を不活性化する。
【0004】
特許文献1には、車輌用に改良した空気調和装置が記載されている。この空気調和装置は、前側筐体、後側筐体、支持板、イオン発生器、制御基板、表示基板、電源基板及び送風機を備える。この空気調和装置は、組み合わせた状態で有底円筒状をなす前側筐体及び後側筐体の内部に、他の部品を組み込んで構成してある。装置の組み立て方は、まず、イオン発生器と制御基板とを接続し、さらに制御基板と、表示基板及び電源基板とを接続線で各々接続した後、表示基板、電源基板及び送風機を支持板上の夫々の取付位置に取り付ける。
【0005】
次に、支持板をイオン発生器の放電面が支持板の開口部から露出するように前側筐体に装着する。その後、後側筐体を前側筐体に貼り合わせる。続いて、後側筐体のプラグ差込口に電源コードの一端を差し込み、後側筐体に設けてある開口に蓋体を被せて組み立てが完了する。
【0006】
この空気調和装置では、有底円筒状の円筒部分の外径が車輌に設けてある飲料容器ホルダに納まる寸法としてあり、車輌の座席空間内での設置が容易に行えるというものである。また、イオン発生器内の昇圧コイルの周囲をシールド部材で覆うことにより、電磁ノイズの放出を抑制してあり、車載機器への電磁干渉が低減してあるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−096499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の空気調和装置では、内部に装着したイオン発生器を取り外そうとすると、前側筐体と後側筐体とを分離し、前側筐体内に装着した支持板を取り外す必要があり、非常に手間がかかるとともに、制御基板、表示基板、電源基板及び送風機が露出してしまうという問題点があった。昨今では、イオン発生器がコンパクト化し、低価格で提供されるため、古くなったイオン発生器を交換し、空気調和装置を長く使用したいというユーザ要求があるところ、従来の空気調和装置では、空気調和装置の交換作業に時間がかかる。また、交換作業中の取り扱いによっては、露出した制御基板等の基板上の回路を破損したり、再組み立てが十分でなく、内部に機械的なガタが生じ、車輌走行中の振動によって電気的な接続が瞬断し、装置の動作が不安定になってしまうことも起こり得る。
【0009】
また、空気調和装置からイオン発生器を取り外し、新たなイオン発生器を取り付けるために分解及び組立作業をしているときに、電源コードが差込口に差し込まれたままになっていると、誤って操作ボタンが押されてしまった場合に、作業中であるにも関わらずイオンが発生してしまうという問題点もあった。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、帯電粒子発生器の着脱が容易かつ確実に行える空気調和装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る空気調和装置は、送風機が送風する空気を吹出口へ通流する通流路を形成する壁の外側に着脱自在に帯電粒子発生器を装着してあり、該帯電粒子発生器が発生した帯電粒子を、前記送風機が送風する空気とともに前記吹出口から吹出すようになしてある空気調和装置において、前記帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有しており、前記壁に固定してある可撓片と、前記壁に固定してあり、前記一側面と反対側の側面に当接する当接部とを備え、前記可撓片及び前記当接部により前記帯電粒子発生器を挟持してあり、前記帯電粒子発生器は、前記一側面の縁部に、硬貨の周縁部の段差と係合させて前記帯電粒子発生器を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る空気調和装置は、前記一側面に対向する位置に配してあり、前記送風機の動作を制御する制御回路と、前記一側面に対向し、該制御回路及び前記帯電粒子発生器を仕切る仕切壁とを備え、該仕切壁に円弧状の側面を有する凹部を前記引掛部に対向して形成してあることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る空気調和装置は、送風機が送風する空気を吹出口へ通流する通流路を形成する壁の外側に着脱自在に帯電粒子発生器を装着してあり、該帯電粒子発生器が発生した帯電粒子を、前記送風機が送風する空気とともに前記吹出口から吹出すようになしてある空気調和装置において、前記帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有しており、前記壁に固定してある可撓片と、前記壁に固定してあり、前記一側面と反対側の側面に当接する当接部と前記一側面に対向する位置に配してあり、前記送風機の動作を制御する制御回路と、前記一側面に対向し、該制御回路及び前記帯電粒子発生器を仕切る仕切壁とを備え、前記可撓片及び前記当接部により前記帯電粒子発生器を挟持してあり、前記帯電粒子発生器は、前記一側面の縁部に、該帯電粒子発生器を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部を備え、前記仕切壁に円弧状の側面を有する凹部を前記引掛部に対向して形成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、帯電粒子発生器が略直方体状をなし、通流路を形成する壁に固定してある可撓片が帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有し、当接部は、帯電粒子発生器の一側面と反対側の側面に当接し、可撓片及び当接部によって帯電粒子発生器を挟持してある。これにより、帯電粒子発生器の装着を容易かつ確実に行うことができる。
【0015】
本発明にあっては、帯電粒子発生器を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部を帯電粒子発生器の一側面の縁部に備える。これにより、引掛部により、空気調和装置の抜脱を容易に行うことができる。
【0016】
本発明にあっては、送風機の動作を制御する制御回路が、帯電粒子発生器の一側面に対向する位置に配してあり、一側面に対向する仕切壁により、制御回路及び帯電粒子発生器を仕切る。仕切壁に円弧状の側面を有する凹部を引掛部に対向して形成してある。これにより、帯電粒子発生器の一側面と仕切壁とが近接する場合も、凹部に例えば10円玉又は100円玉等の硬貨を挿入して、引掛部に帯電粒子発生器を引き出す方向に力を加えて抜脱することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、帯電粒子発生器が略直方体状をなし、通流路を形成する壁に固定してある可撓片が帯電粒子発生器の一側面の縁部に係止する係止突部を有し、当接部は、帯電粒子発生器の一側面と反対側の側面に当接し、可撓片及び当接部によって帯電粒子発生器を挟持してあるので、帯電粒子発生器の装着を容易かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る空気調和装置を車輌の座席空間内の飲料容器ホルダに収容した状態について説明するための模式図である。
図2】空気調和装置の正面側の外観を示す斜視図である。
図3】空気調和装置の背面側の外観を示す斜視図である。
図4】空気調和装置の側断面図である。
図5】イオン発生器の外観を示す斜視図である。
図6】後筐体を取り外した状態の空気調和装置を背面下方から見た外観を示す斜視図である。
図7】イオン発生器を装着する前の状態を示す装着部の断面図である。
図8】イオン発生器の装着途中の状態を示す装着部の断面図である。
図9】イオン発生器の装着後の状態を示す装着部の断面図である。
図10】イオン発生器を抜脱する前の状態を示す装着部の断面図である。
図11】イオン発生器の抜脱途中の状態を示す装着部の断面図である。
図12】後筐体を取り外した状態の空気調和装置を背面上方から見た外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る空気調和装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置1を車輌の座席空間内の飲料容器ホルダ90に収容した状態について説明するための模式図である。図2は、空気調和装置1の正面側の外観を示す斜視図、図3は、空気調和装置1の背面側の外観を示す斜視図、図4は、空気調和装置1の側断面図である。図4において、紙面左側は空気調和装置1の正面側(前側)、紙面右側は空気調和装置1の背面側(後側)であり、紙面垂直方向は空気調和装置1の左右方向である。
【0021】
本実施形態の空気調和装置1は、外部から吸い込んだ空気とともに、正イオン及び負イオン(以下、正負イオンという)を外部へ吹き出す機能を有し、吹き出した正負イオンによって車輌の座席空間を清浄化する。本実施形態の空気調和装置1は、外形が略円柱状をなし、下部の外径寸法が飲料容器ホルダ90の内径より小さくしてあり、飲料容器ホルダ90に収容することができる。空気調和装置1の配置場所は、図1に示す位置に限られず、飲料容器ホルダ90を設置できる場所であれば、例えば、運転席と助手席との間の小さなラゲッジスペースや後部座席の飲料用ボックスなどでもよい。ただし、図1に示す設置場所では、車内の飲料容器ホルダ90が、車載の空気調和機の吹出口91よりも下方に位置しており、空気調和装置1から吹き出された空気が、吹出口91から吹き出された空気と合流するため、イオンが座席空間内に拡散しやすい。また、空気調和装置1は、シガレットライター用電源92に電源コード8を接続することにより駆動電力を得る。なお、空気調和装置1は電池によって駆動するものであってもよい
【0022】
空気調和装置1は、筐体6、送風機2、通流部3、及びイオン発生器(帯電粒子発生器)4、電源用のレセプタクル73等を備える。筐体6は、縦型で有底円筒状をなし、円筒半割形状の前筐体61及び後筐体62、円形板状の底板64、並びに円形板状の天蓋63を備え、中段部分から上部へ膨らみを持たせることにより、底部の外径に対し上部の外径がやや大きい形状としてある。底部の外径は、上述のとおり、車内の飲料容器ホルダ90に収容できる寸法としてある。後筐体62は、下部に空気を吸い込むための吸込口62aが設けてあり、天蓋63には、操作ボタン71、及び空気を吹き出すための吹出口63aが設けてある。
【0023】
前筐体61の内周面には、銅等の導電シート61bが貼り付けてあり、同様に後筐体62の内周面にも導電シート62bが貼り付けてある。導電シート61bと導電シート62bとは、前筐体61及び後筐体62の合せ面で突き当たるか、又は若干の隙間ができる程度に配置してあり、イオン発生器4の周囲を囲むことにより、イオン発生器4で発生する電磁ノイズが外部(特に水平方向)へ放射されるのを防ぐ。
【0024】
送風機2は、円筒形状をなし、回転軸が左右となるように配される羽根車21及び該羽
根車21を回転自在に収容してあるケーシング22を有する遠心形である。羽根車21は、外縁に対し回転中心側が回転方向へ変位する複数の羽根を有する多翼羽根車、換言すると円筒形状をなすシロッコファンであり、一端に軸受板を有し、該軸受板の中心に開設されている軸孔にモータ23の出力軸が取り付けられる。羽根車21は、他端または両端の開口から中心部の空洞へ吸込んだ空気を外周部の羽根の間から放出するように構成されている。
【0025】
ケーシング22は、羽根車21の回転により発生する気流を羽根車21の回転方向へ誘導し、気流の速度を増すための円弧形誘導壁22aと、該円弧形誘導壁22aの一部から円弧形誘導壁22aの接線方向の一方へ上向きに開放された送風口22bとを有する。送風口22bは円弧形誘導壁22aの一部から円弧形誘導壁22aの接線方向の一方へ突出する角筒形状をなしている。なお、送風機2は、羽根車21の前記開口と対応する箇所が開放された側板を備えている。
【0026】
通流部3は、その下端が送風口22bに連なり、その上端が吹出口63aへ連なる筒形をなす。通流部3は、送風口22bの一側から円弧形誘導壁22aの接線方向の一方に延在し、前筐体61の内側面の一部を臨む前側壁31と、送風口22bの他側から前側壁31に対向して配してある後側壁32とを有する。前側壁31及び後側壁32の左右の縁は直接接合されるか、又は側板に接合されている。送風口22bから送風された空気は、前側壁31及び後側壁32に沿って層流になるように誘導される。また、後側壁32にはイオン発生器4のイオン発生部41を流路に突出させるための開口32aが設けてあり、後側壁32の外面にイオン発生器4が取り付けられている。
【0027】
イオン発生器4は、通流部3の後側壁32の外面に設けられた装着部5に着脱自在に装着されている。図5は、イオン発生器4の外観を示す斜視図である。イオン発生器4は、針状の放電電極及び該放電電極に対向配置された誘導電極からなるイオン発生部41を有し、高電圧を印加された放電電極がコロナ放電を起こして正負イオンを発生させる。イオン発生器4の放電電極は、下流部13に突出しており、発生した正負イオンは、下流部13を通流する空気中に浮遊し、吹出口63aから空気とともに外部に吹き出される。吹出口63aを介して吹き出された正負イオンは、菌類、ウィルス、及びアレルゲン等を死滅又は不活性化させ、悪臭の原因となる物質(例えばアセトアルデヒドのような有機化合物)を分解する。
【0028】
イオン発生器4は、略直方体状をなし、装着部5に固定する螺子45を挿通する貫通孔42、イオン発生器4を抜脱するための引掛部43、及び電力を供給する端子44を備える。引掛部43は、イオン発生器4の上面の縁部中央から上方へ突起している。貫通孔42は、後側壁32に対向する面の中央やや下方よりに設けてある。端子44は、下面に設けてある。
【0029】
螺子45の頭には溝45aが形成してある。溝45aは、両端が浅く中央が深い円弧状にしてあり、円盤形の部材、例えば10円玉や100円玉等の硬貨の周縁部分を溝45aに挿入して、螺子45を簡単に回転させることができるようにしてある。螺子45は、後側壁32から下流部13に突起するボス32bに設けた螺子穴に螺合する。
【0030】
装着部5は、後側壁32の一部、及び、後側壁32から後方に延在し、装着したイオン発生器4の上下左右を囲繞する囲繞壁により形成してある。囲繞壁は、イオン発生器4の下面に当接する当接部分及び該当接部から上方に段差を持って後筐体62まで延在する部分を有する下部側壁51、上面に対向する上部側壁52、及び左右の面に対向する左右側壁53,53よりなる。図6は、後筐体62を取り外した状態の空気調和装置1を背面下方から見た外観を示す斜視図である。イオン発生器4は、下部側壁51、上部側壁52、及び左右側壁53,53の後方端部による開口を通じて出し入れする。また、イオン発生器4を固定する螺子45の頭が、下部側壁51、上部側壁52、及び左右側壁53,53の壁面を臨むように配してある。
【0031】
上部側壁52とイオン発生器4の上面との間には、左右に可撓片54,54が後側壁32から後方へ延伸して設けてある。イオン発生器4は、下面が下部側壁51に当接し、上面縁部に可撓片54,54が係止し、下部側壁51及び可撓片54,54により挟持される。また、上部側壁52中央には、上方へ穿ち前方側面が円弧状の凹部55が引掛部43と対向して設けてある。凹部55の後方は開放されており、例えば10円玉や100円玉等の硬貨を、上部側壁52と平行に後方から挿入することができる。挿入した硬貨の周縁部の段差にイオン発生器4の引掛部43を引っ掛け、イオン発生器4を後方へ引き出す。イオン発生器4の上方には、イオン発生器4の上面に対向して、送風機2を制御する制御回路72が配してあり、上部側壁52は、イオン発生器4及び制御回路72を仕切る。
【0032】
下部側壁51の壁面(即ち、囲繞壁の周面)には、送風機3及びイオン発生器4に電力を供給する電源コード8に接続されているプラグ81が接続されるレセプタクル73の差込口を設けてある。プラグ81は、レセプタクル73に接続した状態で、壁面から突起する。電源コード8は、前筐体61と後筐体62の合せ面に設けた切欠部(図示略)から外部へ引き出してある。
【0033】
以上のように構成された空気調和装置1は、送風機2の羽根車21がモータ23の駆動により回転することで、図4中の白抜き矢印のように、後筐体62の吸込口62aから内部後壁65の吸込口65aを経て上流部11に後方外部の空気を吸い込み、羽根車31を介して中流部12へ空気を通流し、下流部13を経て吹出口63aから外部へ吹き出す。
【0034】
イオン発生器4は装着部5に着脱自在に装着されており、長時間使用したものについては、新たなイオン発生器4に交換することができる。図7は、イオン発生器4を装着する前の状態を示す装着部5の断面図、図8はイオン発生器4の装着途中の状態を示す装着部5の断面図、図9はイオン発生器4の装着後の状態を示す装着部5の断面図である。
【0035】
まず、イオン発生器4の装着について説明する。イオン発生器4は、下部側壁51、上部側壁52、及び左右側壁53,53の後方端部による開口から、やや後方に傾けた状態で挿入する。イオン発生器4の下部を下部側壁51の段差51bに落とし込み、イオン発生器4の上部を前方へ押し込んでいく(図8参照)。可撓片54,54の先端に設けた角錐台形状の係止突部54bと、イオン発生4の上面4cの前側縁部が当接し、さらにイオン発生器4を前方へ押し込んでいくと、係止突部54bがイオン発生4の上面4cの前側縁部を通過し、イオン発生部41が開口32bに挿入される。
【0036】
さらにイオン発生器4を前方へ押し込んでいくと、装着部5の端面5b(後側壁32の外面)にイオン発生器4の前面4bが当接し、下部側壁51の内壁面51aにイオン発生器4の下面4aが当接する。可撓片54,54の腹部54a,54aにイオン発生器4の上面4cが当接し、また、可撓片54,54の係止突部54bがイオン発生器4の上面4cの後方縁部に係止する(図9参照)。後方から螺子45を貫通孔42に挿通して螺子止めすることにより、イオン発生器4の装着が完了する。
【0037】
次にイオン発生器4の抜脱について説明する。図10は、イオン発生器4を抜脱する前の状態を示す装着部5の断面図、図11はイオン発生器4の抜脱途中の状態を示す装着部5の断面図である。
【0038】
まず、螺子45の溝45aに10円玉や100円玉等の硬貨46を挿入して、硬貨46を回して螺子45を取り外す。次に、硬貨46を、上部側壁52と平行に凹部55へ後方から挿入する。挿入した硬貨46の周縁部の段差をイオン発生器4の引掛部43に引っ掛け後方へ引き出す力を加える。上述のように、イオン発生器4の上面4cの後方縁部には可撓片54,54の係止突部54bが係止しているが、引き出す力を強くしていくと、係止突部54bの係止が外れ、イオン発生器4が後方へずれる(図11参照)。さらにイオン発生器4が後方へ倒れるように硬貨46に力を加えると、イオン発生器4の上部が装着部5の開口付近まで移動するので、イオン発生器4の上部、又は左右を指で摘んで抜脱する。
【0039】
図12は、後筐体62を取り外した状態の空気調和装置1を背面上方から見た外観を示す斜視図である。下部側壁51の壁面には、プラグ81を差し込むレセプタクル73の差込口が設けてあり、差込口に上方からプラグ81を差し込んで接続する。プラグ81は、レセプタクル73に接続した状態で、下部側壁51の壁面から突出した状態となる。また、螺子45の頭は、下部側壁51の壁面を臨むように配置してあるので、螺子45の頭がプラグ81と対向し、プラグ81をレセプタクル73に接続した状態では、螺子45を上述のように硬貨46で回すことができない。
【0040】
したがって、イオン発生器4を抜脱する際には、プラグ81をレセプタクル73から取り外してから、抜脱作業を行うことになる。また、イオン発生器4を装着する際にも、プラグ81がレセプタクル73に接続されているとプラグ81が邪魔になって、イオン発生器4を囲繞壁の後方端部の開口から装着部5へ入れ難くしてある。
【0041】
以上のように、本実施形態においては、イオン発生器4が略直方体状をなし、通流路を形成する後側壁32に固定してある可撓片54,54がイオン発生器4の上面4cの縁部に係止する係止突部54b,54bを有する。下部側壁51の内壁面51aは、イオン発生器4の下面4aに当接する。可撓片54,54及び下部側壁51によってイオン発生器4を挟持してある。これにより、イオン発生器4の装着を容易かつ確実に行うことができる。
【0042】
また、本実施形態においては、イオン発生器4を抜脱する外力を加えるための凸状の引掛部43がイオン発生器4の上面4cの端部中央に設けてある。これにより、引掛部43により、イオン発生器4の抜脱を容易に行うことができる。
【0043】
また、本実施形態においては、送風機2の動作を制御する制御回路72が、イオン発生器4の上面4cに対向する位置(即ち、上方)に配してあり、上面4cに対向する上部側壁52により、制御回路72及びイオン発生器4を仕切る。上部側壁52に円弧状の側面を有する凹部55を引掛部43に対向して形成してある。これにより、イオン発生器4の上面4cと上部側壁52とが近接する場合も、凹部55に例えば10円玉又は100円玉等の硬貨46を挿入して、引掛部43にイオン発生器4を引き出す方向に力を加えて抜脱することができる。
【0044】
また、本実施形態においては、イオン発生器4は、通流路を形成する後側壁32の外側に着脱自在に装着してあり、イオン発生器4を出し入れする開口を有する囲繞壁(下部側壁51、上部側壁52、左右側壁53,53よりなる)により、イオン発生器4を囲繞する。送風機2及びイオン発生器4へ電力を供給する電源コード8に接続されているプラグ81が着脱自在に接続されるレセプタクル73を備え、レセプタクル73は、プラグ81を差し込む差込口が囲繞壁である下部側壁51の壁面に設けてある。これにより、レセプタクル73にプラグ81を取り付けた状態では、囲繞壁の開口からイオン発生器4を入れ難くしてあり、プラグ81を取り外してからイオン発生器4の装着作業を行うことにより、イオン発生器4の着脱作業中におけるイオン発生を防止する。
【0045】
また、本実施形態においては、イオン発生器4を固定する螺子45の頭が囲繞壁の周面に臨むように配してある。これにより、螺子45の頭が、下部側壁51の壁面に設けてあるレセプタクル73の差込口に差し込まれたプラグ81に対向して回し難くしてあり、プラグ81を取り外してから、螺子45を弛めてイオン発生器4を抜脱する作業を行うことにより、イオン発生器4の着脱作業中におけるイオン発生を防止する。
【0046】
なお、本発明は、本実施の形態だけに限ることなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲及びそれと均等な範囲に及ぶものとする。
【符号の説明】
【0047】
1 空気調和装置
2 送風機
32 後側壁(壁)
4 イオン発生器(帯電粒子発生器)
43 引掛部
45 螺子
51 下部側壁(当接部、囲繞壁)
52 上部側壁(囲繞壁)
53 左右側壁(囲繞壁)
54 可撓片
54b 係止突部
55 凹部
63a 吹出口
72 制御回路
73 レセプタクル
8 電源コード
81 プラグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12