(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の第1の実施形態を、
図1〜
図11により説明する。
【0014】
図1は、本実施形態における電動式油圧ショベルの全体構造を表す側面図であり、
図2は、上面図である。なお、以降、電動式油圧ショベルが
図1に示す状態にて運転者が運転席に着座した場合における運転者の前側(
図1中左側)、後側(
図1中右側)、左側(
図1中紙面に向かって手前側)、右側(
図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0015】
これら
図1及び
図2において、電動式油圧ショベル(本実施形態では、運転質量6トン未満のミニショベル)は、クローラ式の下部走行体1と、この下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、この上部旋回体2の前側にスイングポスト3を介し連結された作業装置4とを備えている。
【0016】
下部走行体1は、上方から見て略H字形状のトラックフレーム5を備えている。トラックフレーム5の左側後端には駆動輪6が回転可能に支持され、トラックフレーム5の左側前端には従動輪(アイドラ)7が回転可能に支持され、これら駆動輪6と従動輪7とで左の履帯(クローラ)8が掛けまわされている。そして、左の走行用油圧モータ9の駆動により、左の駆動輪6(すなわち、左の履帯8)が回転するようになっている。同様に、トラックフレーム5の右側後端には駆動輪6が回転可能に支持され、トラックフレーム5の右側前端には従動輪(アイドラ)7が回転可能に支持され、これら駆動輪6と従動輪7とで右の履帯(クローラ)8が掛けまわされている。そして、右の走行用油圧モータ9の駆動により、右の駆動輪6(すなわち、右の履帯8)が回転するようになっている。
【0017】
トラックフレーム5の前側には、排土用のブレード10が上下動可能に設けられている。そして、ブレード用油圧シリンダ(図示せず)の伸縮駆動により、ブレード10が上下動するようになっている。
【0018】
上部旋回体2は、その基礎下部構造をなす旋回フレーム11と、この旋回フレーム11上の前方左側に設けられたキャノピータイプの運転室12とを備えている。下部走行体1のトラックフレーム5の中央部には旋回輪13が設けられ、この旋回輪13を介し上部旋回体2の旋回フレーム11が旋回可能に設けられている。そして、旋回用油圧モータ(図示せず)の駆動により、上部旋回体2が下部走行体1に対して旋回するようになっている。
【0019】
スイングポスト3は、上部旋回体2の旋回フレーム11の前側に左右方向に回動可能に設けられている。そして、スイング用油圧シリンダ14の伸縮駆動により、スイングポスト3が左右方向に回動し、これによって作業装置4が左右にスイングするようになっている。
【0020】
作業装置4は、ブーム15、アーム16、及びバケット(作業具)17を備えている。ブーム15は、スイングポスト3に上下方向に回動可能に連結されており、ブーム用油圧シリンダ18の伸縮駆動により、上下方向に回動する。アーム16は、ブーム15に上下方向に回動可能に連結されており、アーム用油圧シリンダ19の伸縮駆動により、上下方向に回動する。バケット17は、アーム16に上下方向に回動可能に連結されており、バケット用油圧シリンダ20の伸縮駆動により、上下方向に回動する。なお、バケット17は、例えばオプション用油圧アクチュエータが組み込まれたアタッチメント(図示せず)と交換可能になっている。
【0021】
運転室12には、運転者が着座する運転席(座席)21が設けられている。運転席21の前方には、手または足で操作可能とし前後方向に操作することで左右の走行用油圧モータ9(すなわち、左右の履帯8)の動作をそれぞれ指示する左右の走行用操作レバー22が設けられている。左の走行用操作レバー22のさらに左側の足元部分には、左右方向に操作することでオプション用油圧アクチュエータ(すなわち、アタッチメント)の動作を指示するオプション用操作ペダル23が設けられている。右の走行用操作レバー22のさらに右側の足元部分には、左右方向に操作することでスイング用油圧シリンダ14(すなわち、スイングポスト3)の動作を指示するスイング用操作ペダル24が設けられている。
【0022】
運転席21の左側には、前後方向に操作することでアーム用油圧シリンダ19(すなわち、アーム16)の動作を指示し、左右方向に操作することで旋回用油圧モータ(すなわち、上部旋回体2)の動作を指示する十字操作式のアーム・旋回用操作レバー25が設けられている。運転席21の右側には、前後方向に操作することでブーム用油圧シリンダ18(すなわち、ブーム15)の動作を指示し、左右方向に操作することバケット用油圧シリンダ20(すなわち、バケット17)の動作を指示する十字操作式のブーム・バケット用操作レバー26(後述の
図3参照)が設けられている。また、運転席21の右側には、前後方向に操作することでブレード用油圧シリンダ(すなわち、ブレード10)の動作を指示するブレード用操作レバー(図示せず)が設けられている。
【0023】
また、運転席21の左側(言い換えれば、運転室12の乗降口)には、乗降阻止位置(詳細には、運転者の乗降を妨げる下降位置)と乗降許可位置(詳細には、運転者の乗降を許容する上昇位置)に操作されるゲートロックレバー27が設けられている。
【0024】
また、運転席21の右側には、後述するキースイッチ28(
図4参照)、ダイヤル29(
図4参照)、充電スイッチ30(
図4参照)、及び蓄電残量表示器31(
図5参照)等が設けられている。なお、充電スイッチ30は、後述する外部電源入力部41に設けられてもよい。
【0025】
旋回フレーム11上の運転室12の右側には、電動モータ32、油圧ポンプ33、作動油タンク34、制御装置35、及び配電盤36(後述の
図4及び図
11等参照)が搭載され、右外装カバー37で覆われている。また、旋回フレーム11上の運転室12の後側には、バッテリ装置38が搭載され、後外装カバー39で覆われている。なお、バッテリ装置38は、作業装置4との重量バランスをとるためのカウンタウェイトの役割も果たしている。また、運転室12の左側には左外装カバー40が取付けられ、この左外装カバー40の内側に外部電源入力部41が設けられている。
【0026】
図3は、上述した電動式油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の構成のうち、ブーム用油圧シリンダ18に係わる構成を表す油圧回路図である。
【0027】
この
図3において、電動モータ32と、この電動モータ32の電力源であるバッテリ装置38と、このバッテリ装置38からの電力を電動モータ32へ供給して電動モータ32を駆動する制御装置35と、電動モータ32によって駆動される油圧ポンプ33及びパイロットポンプ42と、ブーム・バケット用操作レバー26を有する油圧パイロット式の操作装置43と、ブーム・バケット用操作レバー26の前後方向の操作に応じて油圧ポンプ33からブーム用油圧シリンダ18への圧油の流れを制御するブーム用方向切換弁44とが設けられている。
【0028】
操作装置43は、操作レバー26と、この操作レバー26の中立位置から前側の操作量に応じてパイロットポンプ42の吐出圧を減圧してパイロット圧を生成するパイロット弁45Aと、操作レバー26の中立位置から後側の操作量に応じてパイロットポンプ42の吐出圧を減圧してパイロット圧を生成するパイロット弁45B等を有している。
【0029】
そして、例えば操作レバー26を前側に操作すると、その操作量に応じてパイロット弁45Aで生成されたパイロット圧がブーム用方向切換弁44の受圧部46Aへ出力され、これによってブーム用方向切換弁44が図中右側の切換位置に切換えられる。その結果、油圧ポンプ33からの圧油がブーム用油圧シリンダ18のロッド側油室に供給されて、ブーム用油圧シリンダ18が縮短するようになっている。一方、操作レバー26を後側に操作すると、その操作量に応じてパイロット弁45Bで生成されたパイロット圧がブーム用方向切換弁44の受圧部46Bへ出力され、これによってブーム用方向切換弁44が図中左側の切換位置に切換えられる。その結果、油圧ポンプ33からの圧油がブーム用油圧シリンダ18のボトム側油室に供給されて、ブーム用油圧シリンダ18が伸張するようになっている。
【0030】
なお、図示しないが、左右の走行用油圧モータ9、アーム用油圧シリンダ19、バケット用油圧シリンダ20、旋回用油圧モータ、スイング用油圧シリンダ、及びブレード用油圧シリンダに係わる構成においては、上述したブーム用油圧シリンダ18に係わる構成とほぼ同様、操作装置及び方向切換弁等を有している。
【0031】
パイロットポンプ42の吐出油路にはパイロットリリーフ弁(図示せず)が接続されており、このパイロットリリーフ弁は、パイロットポンプ42の最高吐出圧を規定するようになっている。また、パイロットポンプ42の吐出油路にはロックバルブ47が設けられており、このロックバルブ47は、上述したゲートロックレバー27の操作に応じて切換えられるようになっている。
【0032】
詳しく説明すると、ゲートロックレバー27にはロックスイッチ48が設けられている。そして、例えばゲートロックレバー27を乗降阻止位置(下降位置)に操作すると、ロックスイッチ48が閉接点となる。これにより、ロックスイッチ48を介しロックバルブ47のソレノイド部47aが通電されて、ロックバルブ47が図中左側の切換位置に切換えられる。この切換位置では、パイロットポンプ42からの吐出圧が操作装置に供給される。その結果、操作装置がパイロット圧を生成可能となり、全ての油圧アクチュエータが作動可能となる。一方、例えばゲートロックレバー27を乗降許可位置(上昇位置)に操作すると、ロックスイッチ48が開接点となる。これにより、ロックバルブ47のソレノイド部47aが通電されず、バネ47bの付勢力によってロックバルブ47が図中右側の中立位置となる。この中立位置では、パイロットポンプ42からの吐出圧が操作装置に供給されない。その結果、操作装置がパイロット圧を生成不能となり、全ての油圧アクチュエータが作動不能となる。
【0033】
図4は、本実施形態における制御装置35の構成を関連機器とともに表すブロック図である。
図5は、本実施形態におけるバッテリ装置38の構成を関連機器とともに表すブロック図である。
【0034】
これら
図4及び
図5において、制御装置35は、バッテリ装置38からの電力を電動モータ32へ供給するバッテリ駆動機能(バッテリ駆動部)と、外部電源49が外部電源入力部41で接続された場合に、外部電源49から外部電源入力部41及び配電盤36を介して供給された電力をバッテリ装置38へ供給するバッテリ充電機能(バッテリ充電部)を有している。詳しく説明すると、制御装置35は、インバータ50、整流器51、昇降圧器52、補助電源回路53、及びコントローラ54を有しており、インバータ50及び昇降圧器52がバッテリ駆動部に相当し、整流器51及び昇降圧器52がバッテリ充電部に相当する。
【0035】
インバータ50は、電動モータ32に配線接続されている。整流器51は、配電盤36を介し外部電源入力部41に接続されている。昇降圧器52は、インバータ50及び整流器51に接続されるとともに、バッテリ装置38に配線接続されている。コントローラ54は、インバータ50、昇降圧器52、及び補助電源回路53を制御するとともに、後述するバッテリ装置38のバッテリコントローラ55との間で通信可能としている。補助電源回路(降圧器)53は、バッテリ装置38からの電力を降圧して、コントローラ54やバッテリコントローラ55等の電子機器に供給するようになっている。
【0036】
バッテリ装置38は、複数の(
図5では便宜上2個のみ示す)内部バッテリ56が互いに直列接続されたバッテリ系統57と、電流センサ58と、バッテリコントローラ(BC)55とを有している。各バッテリ56は、詳細を図示しないが、例えばリチウムイオンを材料とした複数のセルからなり、それらセルを監視するセルコントローラが設けられている。各セルコントローラは、各バッテリ56の情報(詳細には、電圧及び温度等の状態量)を取得してバッテリコントローラ55に出力する。また、電流センサ58は、バッテリ系統57の電流を検出して、バッテリコントローラ55に出力するようになっている。
【0037】
バッテリコントローラ55は、各セルコントローラから取得した各バッテリ56の電圧に基づきバッテリ系統57の総電圧を演算し、さらに電流センサ58から取得した電流に基づきバッテリ系統57の蓄電残量を演算する。そして、電流センサ58から取得した電流とともに、演算したバッテリ系統57の総電圧及び蓄電残量を、制御装置35のコントローラ54へ送信する。また、演算した蓄電残量を上述した蓄電残量表示器31に出力して、表示させるようになっている。
【0038】
また、バッテリコントローラ55は、各セルコントローラから取得した各バッテリ56の情報に基づきバッテリ系統57に異常が生じていなかいかどうかを判断しており、異常が生じたと判断した場合にエラー信号を制御装置35のコントローラ54へ送信するようになっている。
【0039】
制御装置35のコントローラ54には、バッテリ装置38のバッテリコントローラ55からの信号以外に、上述したキースイッチ28、ダイヤル29、充電スイッチ30、及びロックスイッチ48等からの信号が入力される。キースイッチ28は、バッテリ駆動モード等を指示するものであり、キーの回転操作位置(OFF位置、ON位置、又はSTART位置)に応じて信号を出力するようになっている。ダイヤル29は、電動モータ32の目標回転数を指示するものであり、その回転操作位置に対応した目標回転数の信号を出力するようになっている。充電スイッチ30は、バッテリ充電モードを指示するものであり、その操作位置(OFF位置又はON位置)に応じて信号を出力するようになっている。
【0040】
そして、制御装置35のコントローラ54は、上述した信号等に応じて、バッテリ装置38からの電力を電動モータ32に供給して電動モータ32を駆動するバッテリ駆動モードと、外部電源49からの電力をバッテリ装置38に供給してバッテリ系統57を充電するバッテリ充電モードとを選択的に行うようになっている。以下、各モードの詳細を説明する。
【0041】
(1)バッテリ駆動モード
制御装置35のコントローラ54は、例えば、キースイッチ28からの信号によってキースイッチ28がSTART位置に操作されたと判定し、且つ、ロックスイッチ48からの信号の有無によってゲートロックレバー27が乗降阻止位置(下降位置)にあると判定した場合に、バッテリ駆動モードを開始する。
【0042】
このとき、コントローラ54は、昇降圧器52へ昇圧の指令を出力する。この指令に応じて、昇降圧器52は、バッテリ装置38からの直流電力の電圧160Vを270V程度まで昇圧する。また、コントローラ54は、ダイヤル29で指示された目標回転数の指令をインバータ50へ出力する。この指令に応じて、インバータ50は、昇降圧器52からの直流電力を交流電力に変換して、電動モータ32に供給する。すなわち、電動モータ32の実回転数が目標回転数となるように、電動モータ32の印加電圧を制御する。
【0043】
また、コントローラ54は、例えば、バッテリコントローラ55から受信したバッテリ系統57の蓄電残量が予め設定された所定値(例えば最大蓄電量の20%)未満であるかどうかを判定しており、所定値未満である場合に、インバータ50及び昇降圧器52へ停止の指令を出力する。また、バッテリコントローラ55からエラー信号を受信した場合に(言い換えれば、バッテリ系統57に異常が生じたときに)、インバータ50及び昇降圧器52へ停止の指令を出力する。また、キースイッチ28からの信号によってキースイッチ28がOFF位置に操作されたと判定した場合に、インバータ50及び昇降圧器52へ停止の指令を出力する。この指令に応じて、インバータ50及び昇降圧器52は停止し、電動モータ32を停止させるようになっている。
【0044】
(2)バッテリ充電モード
制御装置35のコントローラ54は、例えば、キースイッチ28からの信号によってキースイッチ28がOFF位置にあると判定し、且つ、充電スイッチ30からの信号の有無によって充電スイッチ30がON位置に操作されたと判定した場合に、バッテリ充電モードを開始する。
【0045】
このとき、例えば外部電源入力部41で接続された外部電源49が三相交流200V電源49A(後述の
図11参照)である場合に、整流器51は、三相交流200V電源49Aから供給された200Vの交流電力を270Vの直流電力に変換する。また、コントローラ54は、昇降圧器52へ降圧の指令を出力する。この指令に応じて、昇降圧器52は、整流器51からの直流電力の電圧270Vを160V程度まで降圧して、バッテリ装置38に供給するようになっている。
【0046】
また、例えば外部電源入力部41で接続された外部電源49が単相交流100V電源49B(後述の
図11参照)である場合に、整流器51は、単相交流100V電源49Bから供給された100Vの交流電力を90Vの直流電力に変換する。また、コントローラ54は、昇降圧器52へ昇圧の指令を出力する。この指令に応じて、昇降圧器52は、整流器51からの直流電力の電圧90Vを160V程度まで昇圧して、バッテリ装置38に供給するようになっている。
【0047】
また、例えば外部電源入力部41で接続された外部電源49が直流200V電源49C(後述の
図11参照)である場合に、コントローラ54は、昇降圧器52へ降圧の指令を出力する。この指令に応じて、昇降圧器52は、例えば直流200V電源49Cから供給された直流電力の電圧200Vを160V程度まで降圧して、バッテリ装置38に供給するようになっている。
【0048】
また、コントローラ54は、例えば、バッテリコントローラ55から受信したバッテリ系統57の蓄電残量が最大値に達したかどうかを判定しており、最大値に達した場合に、昇降圧器52へ停止の指令を出力する。また、外部電源49からの電力供給が一定時間無い場合、若しくはバッテリコントローラ55からエラー信号を受信した場合に(言い換えれば、バッテリ系統57に異常が生じたときに)、昇降圧器52へ停止の指令を出力する。また、充電スイッチ30からの信号の有無によって充電スイッチ30がOFF位置に操作されたと判定した場合に、昇降圧器52へ停止の指令を出力する。この指令に応じて、昇降圧器52は停止して、バッテリ系統57の充電を停止させるようになっている。
【0049】
次に、外部電源入力部41について説明する。外部電源入力部41には、上述した三相交流200V電源49A、単相交流100V電源49B、及び直流200V電源49Cにそれぞれ対応した3つのコネクタ59A,59B,59Cが設けられている(後述の
図6〜11参照)。すなわち、コネクタ59Aは、三相交流200V電源49Aのプラグ60Aを接続可能とし、コネクタ59Bは、単相交流100V電源49Bのプラグ60Bを接続可能とし、コネクタ59Cは、直流200V電源49Cのプラグ60Cを接続可能としている。そして、外部電源入力部41は、コネクタ59A,59B,59Cのうちの1つのコネクタを選択的に開放して外部電源と接続可能に、残りのコネクタを遮蔽して外部電源と接続不能となるように(すなわち、複数種類の外部電源が同時に接続されないように)構成されている。以下、その詳細を説明する。
【0050】
図6は、本実施形態における外部電源入力部41の構造を表す斜視図であり、
図7は、
図6で示されたケース、コネクタ取付板、及びスライド板等の構造を表す断面斜視図である。
図8〜10は、本実施形態における外部電源入力部41の構造を表す側面図である。
【0051】
これら
図6〜
図10において、外部電源入力部41は、旋回フレーム11上に取付けられた直方体状のケース61と、このケース61に設けられたコネクタ取付板62とを有している。コネクタ取付板62には、上述したコネクタ59A,59B,59Cが前後方向(図中左右方向)に並ぶように取付けられている。また、上述した左外装カバー40の一部を構成する蓋体63は、ヒンジ64を介して上下方向に回動可能に取付けられており、外部電源入力部41を開閉可能としている。なお、ケース61には固定ブラケット65が設けられ、蓋体63には固定ブラケット65と係合可能なロック機構66が設けられている。
【0052】
ケース61の下面側には、断面L字状で前後方向に延在する一対の屈曲板67Aが取付けられており、これら屈曲板67Aの間に案内溝68Aが形成されている。同様に、ケース61の上面側には、断面L字状で前後方向に延在する一対の屈曲板67Bが取付けられており、これら屈曲板67Bの間に案内溝68Bが形成されている。スライド板69A,69Bは、それらの上下両端が案内溝68A,68Bに摺動可能に挿入されている。これにより、スライド板69A,69Bは、互いに板厚方向に重なることなく、前後方向(言い換えれば、コネクタ59A,59B,59Cの並び方向)にスライド可能に支持されている。なお、スライド板69A,69Bの前後両側には、略半円状の切欠き70が形成されている。
【0053】
そして、例えば
図8で示すように、スライド板69Aを前側(図中左側)に寄せるようにスライドし、スライド板69Bを後側(図中右側)に寄せるようにスライドした場合(言い換えれば、スライド板69A,69Bを互いに離間させた場合)は、コネクタ59Aが開放され、コネクタ59C,59Bがスライド板69A,69Bで遮蔽される。これにより、三相交流200V電源49Aのプラグ60Aをコネクタ59Aに接続可能とし、単相交流100V電源49Bのプラグ60Bをコネクタ59Bに接続不能とし、直流200V電源49Cのプラグ60Cをコネクタ59Cに接続不能としている。
【0054】
また、例えば
図9で示すように、スライド板69A,69Bが互いに当接した状態で前側に寄せるようにスライドした場合は、コネクタ58Bが開放され、コネクタ58C,58Aがスライド板69A,69Bで遮蔽される。これにより、単相交流100V電源49Bのプラグ60Bをコネクタ59Bに接続可能とし、直流200V電源49Cのプラグ60Cをコネクタ59Cに接続不能とし、三相交流200V電源49Aのプラグ60Aをコネクタ59Aに接続不能としている。
【0055】
また、例えば
図10で示すように、スライド板69A,69Bが互いに当接した状態で後側に寄せるようにスライドした場合は、コネクタ58Cが開放され、コネクタ58A,58Bがスライド板69A,69Bで遮蔽される。これにより、直流200V電源49Cのプラグ60Cをコネクタ59Cに接続可能とし、三相交流200V電源49Aのプラグ60Aをコネクタ59Aに接続不能とし、単相交流100V電源49Bのプラグ60Bをコネクタ59Bに接続不能としている。
【0056】
次に、本実施形態の要部である配電盤36について説明する。
図11は、本実施形態における配電盤36の構成を関連機器とともに表す電気回路図である。
【0057】
この
図11において、配電盤36は、コネクタ59A,59B,59Cにそれぞれ接続された送電系統71A,71B,71Cを有している。送電系統71A,71B,71Cには、ブレーカ72A,72B,72C(過電流保護器)がそれぞれ設けられている。そして、制御装置38の小型化の観点から、送電系統71A,71B,71Cは1つの共用系統73に合流してから、制御装置35の整流器51に接続されている。そのため、例えば上述した
図15で示すような従来技術の構成では、送電系統の合流部を介して外部電源が接続されていないコネクタに電流が回り込む可能性が生じる。
【0058】
そこで、本実施形態では、コネクタ59Aと外部電源49Aのプラグ60Aとの接続を検出するために、コネクタ側接続検出用端子59Aa,59Abがコネクタ59Aに設けられ、プラグ側接続検出用端子60Aa,60Abがプラグ60Aに設けられている。また、常開接点型の開閉器(開閉リレー)74Aa,74Abが送電系統71Aに設けられ、これら開閉器74Aa,74Abを制御するリレー回路75Aが設けられている。プラグ側接続検出用端子60Aa,60Abは、互いに接続されており、コネクタ側接続検出用端子59Abは、アース電位体に接続されている。リレー回路75Aは、常開接点型の制御リレー76Aを有している。制御リレー76Aのコイルは、負極側がコネクタ側接続検出用端子59Aaに接続され、正極側が制御装置35の補助電源回路53に接続されている。また、開閉器74Aa,74Abのコイルは、負極側がアース電位体に接続され、正極側が制御リレー76Aの接点を介して補助電源回路53に接続されている。そして、例えばコネクタ59Aと外部電源49Aのプラグ60Aが接続された場合に、コネクタ側接続検出用端子59Aaとプラグ側接続検出用端子60Aaが接続され、コネクタ側接続検出用端子59Abとプラグ側接続検出用端子60Abが接続されて、制御リレー76Aのコイルの負極側がアース電位体に接続される。これにより、制御リレー76Aのコイルが通電して、制御リレー76Aの接点が開状態から閉状態に切換わり、この接点を介して開閉器74Aa,74Abのコイルが通電して、開閉器74Aa,74Abの接点が開状態から閉状態に切換わるようになっている。
【0059】
また、コネクタ59Bと外部電源49Bのプラグ60Bとの接続を検出するために、コネクタ側接続検出用端子59Ba,59Bbがコネクタ59Bに設けられ、プラグ側接続検出用端子60Ba,60Bbがプラグ60Bに設けられている。また、常開接点型の開閉器(開閉リレー)74Ba,74Bbが送電系統71Bに設けられ、これら開閉器74Ba,74Bbを制御するリレー回路75Bが設けられている。プラグ側接続検出用端子60Ba,60Bbは、互いに接続されており、コネクタ側接続検出用端子59Bbは、アース電位体に接続されている。リレー回路75Bは、常開接点型の制御リレー76Bを有している。制御リレー76Bのコイルは、負極側がコネクタ側接続検出用端子59Baに接続され、正極側が制御装置35の補助電源回路53に接続されている。また、開閉器74Ba,74Bbのコイルは、負極側がアース電位体に接続され、正極側が制御リレー76Bの接点を介して補助電源回路53に接続されている。そして、例えばコネクタ59Bと外部電源49Bのプラグ60Bが接続された場合に、コネクタ側接続検出用端子59Baとプラグ側接続検出用端子60Baが接続され、コネクタ側接続検出用端子59Bbとプラグ側接続検出用端子60Bbが接続されて、制御リレー76Bのコイルの負極側がアース電位体に接続される。これにより、制御リレー76Bのコイルが通電して、制御リレー76Bの接点が開状態から閉状態に切換わり、この接点を介して開閉器74Ba,74Bbのコイルが通電して、開閉器74Ba,74Bbの接点が開状態から閉状態に切換わるようになっている。
【0060】
また、コネクタ59Cと外部電源49Cのプラグ60Cとの接続を検出するために、コネクタ側接続検出用端子59Ca,59Cbがコネクタ59Cに設けられ、プラグ側接続検出用端子60Ca,60Cbがプラグ60Cに設けられている。また、常開接点型の開閉器(開閉リレー)74Ca,74Cbが送電系統71Cに設けられ、これら開閉器74Ca,74Cbを制御するリレー回路75Cが設けられている。プラグ側接続検出用端子60Ca,60Cbは、互いに接続されており、コネクタ側接続検出用端子59Cbは、アース電位体に接続されている。リレー回路75Cは、常開接点型の制御リレー76Cを有している。制御リレー76Cのコイルは、負極側がコネクタ側接続検出用端子59Caに接続され、正極側が制御装置35の補助電源回路53に接続されている。また、開閉器74Ca,74Cbのコイルは、負極側がアース電位体に接続され、正極側が制御リレー76Cの接点を介して補助電源回路53に接続されている。そして、例えばコネクタ59Cと外部電源49Cのプラグ60Cが接続された場合に、コネクタ側接続検出用端子59Caとプラグ側接続検出用端子60Caが接続され、コネクタ側接続検出用端子59Cbとプラグ側接続検出用端子60Cbが接続されて、制御リレー76Cのコイルの負極側がアース電位体に接続される。これにより、制御リレー76Cのコイルが通電して、制御リレー76Cの接点が開状態から閉状態に切換わり、この接点を介して開閉器74Ca,74Cbのコイルが通電して、開閉器74Ca,74Cbの接点が開状態から閉状態に切換わるようになっている。
【0061】
なお、上記において、コネクタ側接続検出用端子59Aa,59Ab,59Ba,59Bb,59Ca,59Cb及びプラグ側接続検出用端子60Aa,60Ab,60Ba,60Bb,60Ca,60Cbは、特許請求の範囲に記載の複数のコネクタのうちのいずれが外部電源のプラグと接続されたかを検出する検出部を構成する。また、リレー回路75A,75B,75Cは、複数の開閉器のうち、検出部で検出されたコネクタに対応する開閉器を閉状態に、それ以外の開閉器を開状態に制御する開閉制御部を構成する。
【0062】
以上のような本実施形態においては、リレー回路75A,75B,75Cは、開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbのうち、外部電源のプラグが接続されたコネクタに対応する開閉器を閉状態に、外部電源のプラグが接続されていないコネクタに対応する開閉器を開状態に制御する。これにより、送電系統71A,71B,71Cの合流部を介して外部電源が接続されていないコネクタに電流が回り込むのを防止することができる。
【0063】
なお、上記一実施形態においては、制御リレー76A,76B,76Cのコイルの正極側が制御装置35の補助電源回路53に接続された場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。すなわち、例えば補助バッテリを設け、この補助バッテリに制御リレー76A,76B,76Cのコイルの正極側が接続されてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0064】
本発明の第2の実施形態を、
図12〜
図14により説明する。なお、本実施形態において、上記第1の実施形態と同等の部分は、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0065】
図12は、本実施形態における配電盤36Aの構成を関連機器とともに表す電気回路図である。
図13は、本実施形態におけるリミットスイッチの配置を外部電源入力部41の構造とともに表す側面図である。
【0066】
本実施形態では、外部電源入力部41のケース61には、スライド板69A,69Bのスライド位置をそれぞれ検出するリミットスイッチ77A,77Bが設けられている。リミットスイッチ77Aは、スライド板69Aが所定の前側スライド位置に到達したか否かを検出し、その検出結果を検出信号として出力する。リミットスイッチ77Bは、スライド板69Bが所定の後側スライド位置に到達したか否かを検出し、その検出結果を検出信号として出力するようになっている。
【0067】
制御装置35のコントローラ54Aは、リミットスイッチ77A,77Bから入力した検出信号に基づいて開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの開閉を制御するようになっている。このようなコントローラ54Aの開閉制御の手順を
図14により説明する。
図14は、本実施形態におけるコントローラ54Aの開閉制御に関わる処理内容を表すフローチャートである。
【0068】
コントローラ54Aは、ステップ80にて、バッテリ充電モードであるか否かを判定する。例えばバッテリ充電モードでない場合は、ステップ80の判定が満たされず、ステップ81に移る。ステップ81では、全ての開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbのコイルに制御信号を出力しないので、全ての開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの接点を開状態とする。一方、例えばバッテリ充電モードである場合は、ステップ80の判定が満たされ、ステップ82に移る。
【0069】
ステップ82では、リミットスイッチ77A,77Bからの検出信号の有無に基づき、コネクタ59A,59B,59Cのうちのいずれが外部電源のプラグと接続可能であるかを判定する。そして、ステップ83に進み、外部電源のプラグが接続可能と判定したコネクタに対応する開閉器のコイルに制御信号を出力して、その開閉器の接点を閉状態とする。また、それ以外のコネクタ、すなわち外部電源のプラグが接続不能と判定したコネクタに対応する開閉器のコイルに制御信号を出力しないので、その開閉器の接点を開状態とする。
【0070】
具体的に説明すると、例えばリミットスイッチ77Aからの検出信号及びリミットスイッチ77Bからの検出信号がある場合は、コネクタ59Aが外部電源のプラグと接続可能で、コネクタ59B,59Cが外部電源のプラグと接続不能であると判定する(上述の
図13及び
図8参照)。そして、コネクタ59Aに対応する開閉器74Aa,74Abのコイルに制御信号を出力して、開閉器74Aa,74Abの接点を閉状態とする。また、コネクタ59B,59Cに対応する開閉器74Ba,74Bb,74Ca,74Cbのコイルに制御信号を出力しないので、開閉器74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの接点を開状態とする。
【0071】
また、例えばリミットスイッチ77Aからの検出信号があり、リミットスイッチ77Bからの検出信号がない場合は、コネクタ59Bが外部電源のプラグと接続可能で、コネクタ59C,59Aが外部電源のプラグと接続不能であると判定する(上述の
図9参照)。そして、コネクタ59Bに対応する開閉器74Ba,74Bbのコイルに制御信号を出力して、開閉器74Ba,74Bbの接点を閉状態とする。また、コネクタ59C,59Aに対応する開閉器74Ca,74Cb,74Aa,74Abのコイルに制御信号を出力しないので、開閉器74Ca,74Cb,74Aa,74Abの接点を開状態とする。
【0072】
また、例えばリミットスイッチ77Aからの検出信号がなく、リミットスイッチ77Bからの検出信号がある場合は、コネクタ59Cが外部電源のプラグと接続可能で、コネクタ59A,59Bが外部電源のプラグと接続不能であると判定する(上述の
図10参照)。そして、コネクタ59Cに対応する開閉器74Ca,74Cbのコイルに制御信号を出力して、開閉器74Ca,74Cbの接点を閉状態とする。また、コネクタ59A,59Bに対応する開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bbのコイルに制御信号を出力しないので、開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bbの接点を開状態とする。
【0073】
そして、ステップ84に進み、昇降圧器52に昇圧指令又は降圧指令を出力して充電制御を行い、その後、ステップ85に進み、充電が完了したか否かを判定する。例えば充電が完了していない場合は、ステップ85の判定が満たされず、前述のステップ80に戻って上記同様の手順を繰り返す。そして、例えばステップ84の充電制御が継続されて充電が完了した場合は、ステップ85の判定が満たされ、ステップ81に移る。ステップ81では、全ての開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbのコイルに制御信号を出力しないので、全ての開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの接点を開状態とする。
【0074】
なお、上記において、リミットスイッチ76A,76Bは、特許請求の範囲に記載の複数のコネクタのうちのいずれが外部電源のプラグと接続するために選択されたかを検出する検出部を構成する。また、制御装置35のコントローラ54Aは、複数の開閉器のうち、検出部で検出されたコネクタに対応する開閉器を閉状態に、それ以外の開閉器を開状態に制御する開閉制御部を構成する。
【0075】
以上のような本実施形態においては、制御装置35のコントローラ54Aは、リミットスイッチ77A,77Bからの検出信号に基づき外部電源のプラグが接続可能なコネクタを判定する。そして、開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbのうち、外部電源のプラグが接続可能なコネクタに対応する開閉器を閉状態に、外部電源のプラグが接続不能なコネクタに対応する開閉器を開状態に制御する。これにより、上記第1の実施形態と同様、送電系統71A,71B,71Cの合流部を介して外部電源が接続されていないコネクタに電流が回り込むのを防止することができる。
【0076】
なお、上記第2の実施形態においては、制御装置35のコントローラ54Aが、上記第1の実施形態のコントローラ54の機能に加えて、リミットスイッチ77A,77Bから入力した検出信号に基づき開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの開閉を制御する機能(開閉制御部)を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。すなわち、例えば、リミットスイッチ77A,77Bから入力した検出信号に基づき開閉器74Aa,74Ab,74Ba,74Bb,74Ca,74Cbの開閉を制御するコントローラ(開閉制御部)を、制御装置35のコントローラ54とは別体に設けてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、バッテリ装置38からの電力を電動モータ32へ供給するバッテリ駆動機能(バッテリ駆動部)と、外部電源49からの電力をバッテリ装置38へ供給するバッテリ充電機能(バッテリ充電部)を有する制御装置35を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。すなわち、バッテリ駆動部とバッテリ充電部を別体にして設けてもよい。あるいは、制御装置35は、例えば三相交流200V電源49Aが外部電源入力部41で接続された場合に、三相交流200V電源49Aからの電力を電動モータ32へ供給して電動モータ32を駆動する外部電源駆動機能(外部電源駆動部)をさらに有し、モードスイッチの操作に応じてバッテリ充電モードと外部電源駆動モードを選択的に行うようにしてもよい。そして、例えば外部電源駆動モードが選択された場合に、インバータ50は、コントローラからの目標回転数の指令に応じて、整流器51からの直流電力を交流電力に変換して、電動モータ32に供給すればよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0078】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、三相交流200V電源49Aのプラグ60A、単相交流100V電源49Bのプラグ60B、及び直流200V電源49Cのプラグ60Cがそれぞれ接続可能な3つのコネクタ59A,59B,59Cを設けた場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。すなわち、例えば2種類の外部電源がそれぞれ接続可能な2つのコネクタを設けてもよいし、若しくは4種類以上の外部電源がそれぞれ接続可能な4つ以上のコネクタを設けてもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0079】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、電動式油圧ショベルは、作業装置用油圧アクチュエータ(詳細には、ブーム用油圧シリンダ18、アーム用油圧シリンダ19、バケット用油圧シリンダ20)以外の油圧アクチュエータとして、左右の走行用油圧モータ9及び旋回用油圧モータ等を備えた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば左右の走行用油圧モータ9に代えて、バッテリ装置38からの電力によって駆動する左右の走行用電動モータを備えてもよい。また、例えば旋回用油圧モータに代えて、バッテリ装置38からの電力によって駆動する旋回用電動モータを備えてもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0080】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、電動式油圧ショベルは、スイング式の作業装置4を備えた場合を例にとって説明したが、これに限られず、オフセット式の作業装置を備えてもよい。また、電動式油圧ショベルは、クローラ式の下部走行体1を備えた場合を例にとって説明したが、これに限られず、ホイール式の下部走行体を備えてもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0081】
なお、以上においては、本発明の適用対象として電動式油圧ショベルを例にとって説明したが、これに限られず、他の電動式建設機械に適用してもよいことは言うまでもない。