特許第5838075号(P5838075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ HOYA株式会社の特許一覧
<>
  • 特許5838075-内視鏡の電気コネクタ装置 図000002
  • 特許5838075-内視鏡の電気コネクタ装置 図000003
  • 特許5838075-内視鏡の電気コネクタ装置 図000004
  • 特許5838075-内視鏡の電気コネクタ装置 図000005
  • 特許5838075-内視鏡の電気コネクタ装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5838075
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】内視鏡の電気コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/06 20060101AFI20151203BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   A61B1/06 D
   G02B23/24 Z
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2011-244141(P2011-244141)
(22)【出願日】2011年11月8日
(65)【公開番号】特開2013-99397(P2013-99397A)
(43)【公開日】2013年5月23日
【審査請求日】2014年9月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
(72)【発明者】
【氏名】沼澤 吉延
【審査官】 安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−074122(JP,A)
【文献】 実開昭63−105416(JP,U)
【文献】 特開2007−325705(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/052408(WO,A1)
【文献】 特開昭58−152532(JP,A)
【文献】 特開平08−250198(JP,A)
【文献】 特開2005−087661(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
A61B 8/00−8/15
A61F 2/82−2/97
A61M 25/00−29/04
A61M 35/00−37/00
A61M 99/00
F16L 9/00−11/26
G02B 23/24−23/26
H01R 13/40−13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気配線基板が配置された空間を外装するための筒状のハウジングの先端開口部に、外部装置と着脱自在に接続される電気コネクタの基部を支持するコネクタ部支持盤の外縁部が、全周にわたって水密に係合する状態に取り付けられた構成を備え、
前記コネクタ部支持盤の外周部が全周において前記ハウジングの先端開口部から外部に突出しない状態に前記ハウジングの先端開口部の内周部に嵌挿配置されると共に、前記コネクタ部支持盤の外縁部から前記ハウジング側に向かって延出形成された庇状部全体が、前記ハウジング側に形成された凹溝部内に嵌まり込んでおり、
前記ハウジングの外壁面は、少なくとも前記先端開口部付近で角のない滑らかな形状に形成されており、
前記ハウジングの先端開口部付近の内壁面に前記凹溝部が前記外壁面側に凹んで形成されることにより、前記先端開口部付近が他の部分よりも薄肉となっている
内視鏡の電気コネクタ装置。
【請求項2】
前記ハウジングの先端開口部と前記コネクタ部支持盤との係合部をシールするOリングが設けられ、前記Oリングが装着されるOリング装着溝が前記コネクタ部支持盤の外周部に形成されている
請求項1記載の内視鏡の電気コネクタ装置。
【請求項3】
前記ハウジング及び前記コネクタ部支持盤の断面形状が各々円形である
請求項1又は請求項記載の内視鏡の電気コネクタ装置。
【請求項4】
前記ハウジングの先端開口部付近の外壁面が、角のない滑らかな曲面状に形成されている
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の内視鏡の電気コネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内視鏡と外部装置とを電気的に接続するために内視鏡側に設けられた内視鏡の電気コネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡の電気コネクタ装置においては一般に、電気配線基板が配置された空間を外装するための筒状のハウジングの先端開口部に、外部装置と着脱自在に接続される電気コネクタの基部を支持するコネクタ部支持盤の外縁部が全周にわたって水密に係合する状態に取り付けられている。内視鏡の電気コネクタ装置を水密に構成することは、内視鏡使用後の消毒、洗浄等の際に内部に洗浄水等が浸入しないようにするために必要なことである。
【0003】
また、内視鏡にピンホール等が発生して水漏れのおそれが生じていないかどうかを調べるリークテストを行う必要がある。リークテストは、内部空間に加圧空気が送り込まれた内視鏡を水中に置いて、泡の漏出がないかどうかをチェックする方法が採られる。
【0004】
したがって、リークテストの際には、内視鏡内の空間が加圧されて内部圧力が高まり、ハウジングが膨らみ方向に変形しようとするが、それによってハウジングの先端開口部が広がってコネクタ部支持盤の外縁部との間から加圧空気が漏れ出すと、リークテストを正しく行うことができない。
【0005】
そこで、ハウジングの先端開口部とコネクタ部支持盤との係合部においては、ハウジングの先端開口部が径方向に広がることができないよう、ハウジングの先端開口部の外周部にコネクタ部支持盤側が嵌合する構成が採られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−87661
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図5は特許文献1等に記載された内視鏡の電気コネクタ装置を示しており、円内は部分拡大図である。この構成では、ハウジング92の先端開口部を覆うコネクタ部支持盤91の外縁部が、ハウジング92の先端開口部の外周部にまで被さって全周にわたって露出している。
【0008】
そのような構成では、ハウジング92とコネクタ部支持盤91との境界部分が外観上目につき易いだけでなく、境界部分に段差93ができる(又は段差ができ易い)ので、外観的に美観が損なわれると同時に、汚物溜まりになる懸念もあった。
【0009】
本発明の目的は、そのような従来の問題点を解消し、外観的に優れていて汚物溜まりにもなり難い洗浄性の優れた内視鏡の電気コネクタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の電気コネクタ装置は、電気配線基板が配置された空間を外装するための筒状のハウジングの先端開口部に、外部装置と着脱自在に接続される電気コネクタの基部を支持するコネクタ部支持盤の外縁部が、全周にわたって水密に係合する状態に取り付けられた構成を備え、コネクタ部支持盤の外周部が全周においてハウジングの先端開口部から外部に突出しない状態にハウジングの先端開口部の内周部に嵌挿配置されると共に、コネクタ部支持盤の外縁部からハウジング側に向かって延出形成された庇状部が、ハウジング側に形成された凹溝部内に嵌まり込んでいるものである。
【0011】
なお、ハウジングの先端開口部とコネクタ部支持盤との係合部をシールするOリングが設けられ、Oリングが装着されるOリング装着溝がコネクタ部支持盤の外周部に形成されていてもよい。
【0012】
また、ハウジング及びコネクタ部支持盤の断面形状が各々円形であってもよく、ハウジングの先端開口部付近の外壁面が、角のない滑らかな曲面状に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタ部支持盤の外周部が全周においてハウジングの先端開口部から外部に突出しない状態にハウジングの先端開口部の内周部に嵌挿されると共に、コネクタ部支持盤の外縁部からハウジング側に向かって延出形成された庇状部が、ハウジング側に形成された凹溝部内に嵌まり込んでいることにより、段差のない外観にすることができると共に、汚物溜まりにもなり難い洗浄性の優れた内視鏡の電気コネクタ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例に係る内視鏡の全体外観図である。
図2】本発明の実施例に係る内視鏡の電気コネクタ装置の外観斜視図である。
図3】本発明の実施例に係る内視鏡の電気コネクタ装置の側面断面図である。
図4】本発明の実施例に係る内視鏡の電気コネクタ装置のハウジングとコネクタ部支持盤とを分離して示す側面断面図である。
図5】従来の内視鏡の電気コネクタ装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、内視鏡の全体構成を示しており、可撓性の挿入部1の基端が操作部2の下端に連結されている。
【0016】
操作部2の上端部近くから延出する連結可撓管3の先端には、図示されていないビデオプロセッサに着脱自在に接続されるメインコネクタ部4が取り付けられている。メインコネクタ部4には、ライトガイドコネクタ5や撮像信号用コネクタ6等が配置されている。
【0017】
連結可撓管3の基部付近から分岐する状態に設けられた分岐可撓管7の先端には、図示されていない外部装置(例えば、顕微鏡的拡大観察を行うための共焦点制御プロセッサ等)に着脱自在に接続される第2コネクタ部10が取り付けられている。
【0018】
この実施例においては、その第2コネクタ部10に本発明が適用されている。ただし、本発明をメインコネクタ部4或いはそれ以外の目的で設けられた内視鏡の電気コネクタ装置に適用しても差し支えない。
【0019】
図2は第2コネクタ部10の外観斜視図、図3はその側面断面図である。
この第2コネクタ部10においては、電気配線基板11が配置された空間を外装するための筒状のハウジング12の先端開口部12aに、図示されていない外部装置と着脱自在に接続される電気コネクタ13の基部を支持するコネクタ部支持盤14の外縁部が、全周にわたって水密に係合する状態に取り付けられている。
【0020】
ハウジング12とコネクタ部支持盤14の断面形状は各々円形に形成されている。但し、円形以外の断面形状であっても差し支えない。図2に示される15は、図示されていない外部装置側の案内溝と係合する係合ピンである。
【0021】
図3に示されるように、電気コネクタ13には、外部装置側との電気的接続を行うための多数の接点ピン13aが配置されている。接点ピン13aは、電気配線基板11上の配線と電気的に接続されている。なお、外部装置が共焦点制御プロセッサの場合には、レーザビーム伝送用のファイバーの端部等も電気コネクタ13に配置される。
【0022】
ハウジング12で囲まれた状態に配置されている電気配線基板11は、フレーム枠15に取り付けられている。そして、電気コネクタ13とフレーム枠15とが、その間にコネクタ部支持盤14を挟み付けた状態で固定ナット16により一体的に固定されている。
【0023】
また、フレーム枠15の他端側にビス止め固定された筒状部材17に分岐可撓管7の端部が連結固定されると共に、ハウジング12が、筒状部材17の端部外周に形成された雄ネジと螺合するステンレス製の押さえ環18により、筒状部材17に形成された鍔状突起部17aに押し付け固定されている。分岐可撓管7内には、電気配線基板11から延出する配線等が挿通されている。
【0024】
図3の円内に拡大して図示されるように、コネクタ部支持盤14の外周部は、全周においてハウジング12の先端開口部12aから外部に突出しない状態にハウジング12の先端開口部12aの内周部に嵌挿配置されている。
【0025】
また、ハウジング12の先端開口部12aとコネクタ部支持盤14との係合部をシールするOリング19が設けられており、そのOリング19が装着されるOリング装着溝20がコネクタ部支持盤14の外周部の全周に形成されている。
【0026】
そして、ハウジング12の先端開口部12a付近の外壁面は、角のない滑らかな曲面状に形成されている。その結果、本発明の第2コネクタ部10は、凸凹感のないつるっとした感じの流線型的な外観を得ることができ、汚物溜まりにもなり難くて洗浄性等に優れた特性が得られる。
【0027】
また、コネクタ部支持盤14の外縁部の全周からハウジング12側に向かって延出形成された庇状部14aが、ハウジング12側の全周に形成された凹溝部12b内に嵌まり込んでいる。
【0028】
その結果、リークテストの際に、内視鏡の内部空間が加圧されて第2コネクタ部10の内部圧力が高まり、ハウジング12が膨らみ方向に変形しようとしても、ハウジング12の先端開口部12aとコネクタ部支持盤14との係合部において、ハウジング12の先端開口部12aが径方向に広がらず、第2コネクタ部10内から空気漏れが発生しない。
【0029】
図4は、上述のように構成されたハウジング12とコネクタ部支持盤14とを分離して示しており、21と22は、ハウジング12とコネクタ部支持盤14との軸線周り方向の位置決めをするために係合して相対的回転を規制するキー溝と凸部である。
【0030】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、実施例として図示された以外の各種の実施態様をとることができるものである。
【符号の説明】
【0031】
10 第2コネクタ部
11 電気配線基板
12 ハウジング
12a 先端開口部
12b 凹溝部
13 電気コネクタ
14 コネクタ部支持盤
14a 庇状部
19 Oリング
20 Oリング装着溝
図1
図2
図3
図4
図5