(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5840661
(24)【登録日】2015年11月20日
(45)【発行日】2016年1月6日
(54)【発明の名称】事故探査装置
(51)【国際特許分類】
G01R 31/08 20060101AFI20151210BHJP
【FI】
G01R31/08
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-186591(P2013-186591)
(22)【出願日】2013年9月9日
(65)【公開番号】特開2015-52568(P2015-52568A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2014年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000545
【氏名又は名称】特許業務法人大貫小竹国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥村 宏成
【審査官】
川瀬 正巳
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭56−079876(JP,U)
【文献】
特開2010−256134(JP,A)
【文献】
特開2003−035740(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/08
G01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧電線に接続される短絡接地器具及びこの短絡接地器具に接続された課電ケーブルを介して前記高圧電線に接続され、前記高圧電線の地絡事故地点を確定するために使用される事故探査装置において、
課電開始信号が入力されると課電スイッチが閉じ、前記課電ケーブルに接続されて課電し、課電停止信号が入力されると前記課電スイッチが開き、前記課電ケーブルとの接続が遮断されて課電を停止する課電回路と、
前記課電ケーブルと地面に接地された接地具とを接地スイッチを介して接続する地絡回路と、を有し、
前記接地スイッチは、
前記課電開始信号が入力されるまでは前記接地具と前記課電ケーブルとを接続し、
前記課電開始信号が入力されると、前記接地具と前記課電ケーブルとの接続を遮断し、
前記課電停止信号が入力されると、前記接地具と前記課電ケーブルとを接続するようになっており、
前記課電開始信号は、課電開始スイッチがオン操作されることによりコントローラに入力され、
前記課電停止信号は、課電停止スイッチがオン操作されることにより前記コントローラに入力され、
前記コントローラは、前記接地スイッチの開閉制御及び前記課電回路の前記課電スイッチの開閉制御をするようになっており、前記課電開始信号が入力されると、前記接地スイッチを開き、前記接地具と前記課電ケーブルの接続を遮断した後、前記課電回路の前記課電スイッチを閉じさせ、前記課電回路と前記課電ケーブルを接続する、
ことを特徴とする事故探査装置。
【請求項2】
高圧電線に接続される短絡接地器具及びこの短絡接地器具に接続された課電ケーブルを介して前記高圧電線に接続され、前記高圧電線の地絡事故地点を確定するために使用される事故探査装置において、
課電開始信号が入力されると前記課電ケーブルに接続されて課電し、前記課電開始信号が入力された後に所定時間経過すると前記課電ケーブルとの接続が遮断されて課電を停止する課電回路と、
前記課電ケーブルと地面に接地された接地具とを接地スイッチを介して接続する地絡回路と、を有し、
前記接地スイッチは、
前記課電開始信号が入力されるまでは前記接地具と前記課電ケーブルとを接続し、
前記課電開始信号が入力されると、前記接地具と前記課電ケーブルとの接続を遮断し、
前記課電開始信号が入力された後に所定時間経過すると、前記接地具と前記課電ケーブルとを接続するようになっており、
前記課電開始信号は、課電開始スイッチがオン操作されることによりコントローラに入力され、
前記コントローラは、
前記課電開始信号が入力されるまでは、前記接地具と前記課電ケーブルとを前記接地スイッチによって接続させ、
前記課電開始信号が入力されると、前記接地スイッチに地絡停止信号を出力し、前記接地具と前記課電ケーブルとの接続を前記接地スイッチによって遮断させ、
前記課電開始信号が入力された後に所定時間が経過すると、前記課電回路による前記課電ケーブルへの課電を停止させ、前記接地スイッチに地絡信号を出力し、前記接地具と前記課電ケーブルとを前記接地スイッチによって接続させる、
ことを特徴とする事故探査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、短絡接地機能を有した事故探査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、
図4に示すように、落雷等によって地絡事故が発生し、その地絡事故が継続している場合には、検電器具(図示せず)で停電を確認した後、事故探査装置100を高圧電線101に課電ケーブル102を介して接続し、その事故探査装置100によって地絡事故地点を探るようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
事故探査装置100によって地絡事故地点を確定した後、課電ケーブル102を高圧電線101から取り外し、誤通電、他の電路との混触又は他の電路からの誘導による感電の危険を防止するため、高圧電線101に短絡接地器具103を取り付けて、その短絡接地器具103と地面に接地した接地具104を接地ケーブル105で接続して、高圧電線101を確実に短絡接地するようになっている。
【0004】
その後、地絡事故地点の改修作業を行い、この改修作業の終了後、短絡接地器具103を高圧電線101から取り外し、再度、事故探査装置100を高圧電線101に課電ケーブル102を介して接続し、地絡事故地点が無いことを確認する。
【0005】
そして、高圧電線101に地絡事故地点がないことを確認した後、事故探査装置100及び課電ケーブル102を高圧電線101から取り外し、その後に送電を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−256134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の地絡事故改修作業においては、高圧電線101への課電ケーブル102の取付作業及び取り外し作業を複数回行うと共に、高圧電線101への短絡接地器具103の取付作業及び取り外し作業を行うようになっている。しかも、課電ケーブル102及び短絡接地器具103が高圧電線101から取り外される場合、絶縁被覆が取り除かれた裸の高圧電線101を絶縁保護部材(図示せず)で保護する必要がある。そのため、従来の地絡事故改修作業は、作業効率が非常に悪く、多くの作業時間を要していた。
【0008】
そこで、本発明は、地絡事故改修作業の効率化を図ることができ、地絡事故改修作業時間の短縮を可能にする事故探査装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
図1乃至図
2に示すように、高圧電線4に接続される短絡接地器具3,34及びこの短絡接地器具3,34に接続された課電ケーブル2を介して前記高圧電線4に接続され、前記高圧電線4の地絡事故地点を確定するために使用される事故探査装置1,36に関するものである。この事故探査装置1,36は、(1)課電開始信号が入力されると
課電スイッチ21が閉じ、前記課電ケーブル2に接続されて課電し、課電停止信号が入力され
ると前記課電スイッチ21が開き、前記課電ケーブル2との接続が遮断されて課電を停止する課電回路23と、(2)前記課電ケーブル2と地面に接地された接地具24とを接地スイッチ30を介して接続する地絡回路25と、を有している。そして、前記接地スイッチ30は、前記課電開始信号が入力されるまでは前記接地具24と前記課電ケーブル2とを接続する。また、前記接地スイッチ30は、前記課電開始信号が入力されると、前記接地具24と前記課電ケーブル2との接続を遮断する。また、前記接地スイッチ30は、前記課電停止信号が入力される
と、前記接地具24と前記課電ケーブル2とを接続するようになっている。
また、前記課電開始信号は、課電開始スイッチ31がオン操作されることによりコントローラ22に入力される。また、前記課電停止信号は、課電停止スイッチ32がオン操作されることにより前記コントローラ22に入力される。そして、前記コントローラ22は、前記接地スイッチ30の開閉制御及び前記課電回路23の前記課電スイッチ21の開閉制御をするようになっており、前記課電開始信号が入力されると、前記接地スイッチ30を開き、前記接地具24と前記課電ケーブル2の接続を遮断した後、前記課電回路23の前記課電スイッチ21を閉じさせ、前記課電回路23と前記課電ケーブル2を接続するようになっている。
また、本発明は、図3に示すように、高圧電線4に接続される短絡接地器具3,34及びこの短絡接地器具3,34に接続された課電ケーブル2を介して前記高圧電線4に接続され、前記高圧電線4の地絡事故地点を確定するために使用される事故探査装置1,36に関するものである。この事故探査装置1,36は、(1)課電開始信号が入力されると前記課電ケーブル2に接続されて課電し、前記課電開始信号が入力された後に所定時間経過すると前記課電ケーブル2との接続が遮断されて課電を停止する課電回路23と、(2)前記課電ケーブル2と地面に接地された接地具24とを接地スイッチ30を介して接続する地絡回路25と、を有している。そして、前記接地スイッチ30は、前記課電開始信号が入力されるまでは前記接地具24と前記課電ケーブル2とを接続する。また、前記接地スイッチ30は、前記課電開始信号が入力されると、前記接地具24と前記課電ケーブル2との接続を遮断する。また、前記接地スイッチ30は、前記課電開始信号が入力された後に所定時間経過すると、前記接地具24と前記課電ケーブル2とを接続するようになっている。前記課電開始信号は、課電開始スイッチ31がオン操作されることによりコントローラ22に入力される。また、前記コントローラ22は、前記課電開始信号が入力されるまでは、前記接地具24と前記課電ケーブル2とを前記接地スイッチ30によって接続させ、前記課電開始信号が入力されると、前記接地スイッチ30に地絡停止信号を出力し、前記接地具24と前記課電ケーブル2との接続を前記接地スイッチ30によって遮断させ、前記課電開始信号が入力された後に所定時間が経過すると、前記課電回路23による前記課電ケーブル2への課電を停止させ、前記接地スイッチ30に地絡信号を出力し、前記接地具24と前記課電ケーブル2とを前記接地スイッチ30によって接続させるようになっている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、事故探査装置が地絡回路を有しており、事故探査装置が短絡接地機能を発揮し得るため、短絡接地器具を電線に1回着脱するだけで済み、地絡事故改修作業の作業効率を高め、地絡事故改修作業の作業時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る事故探査装置及びその使用状態を示す構造図である。
【
図2】
図1の事故探査装置の使用状態と異なる事故探査装置の使用状態を示す構造図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る事故探査装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る事故探査装置1及びその使用状態を示す構造図である。
【0014】
(事故探査装置の構造)
この
図1に示すように、事故探査装置1は、課電ケーブル2及びこの課電ケーブル2が接続された短絡接地器具3を介して3相(3本)の高圧電線4のそれぞれに接続されている。課電ケーブル2は、課電電圧に耐えることができ、且つ、地絡電流にも耐えることができるようになっている。そして、3本の高圧電線4のそれぞれに取り付けられた3個の短絡接地器具3から延びる3本の課電ケーブル2が途中で1本にまとめられ、その課電ケーブル2の先端が事故探査装置1の課電ケーブル接続端子5に接続されている。
【0015】
短絡接地器具3は、絶縁被覆が取り除かれた裸状態の高圧電線4を把持する把持金具6が第1把持金具7と第2把持金具8とに2分割され、第1把持金具7が短絡接地器具本体10に固定され、第2把持金具8が短絡接地器具本体10の支柱部11に沿ってスライド移動できるようになっている。第2把持金具8は、短絡接地器具本体10のアーム部12に螺合された作動ネジ13の先端に取り付けられており、作動ネジ13が間接活線工具14によって操作されることにより、短絡接地器具本体10の支柱部11に沿ってスライド移動させられ、第1把持金具7との間に高圧電線4を把持するか、又は高圧電線4の把持状態を解除するようになっている。第1把持金具7は、短絡接地器具本体10内において課電ケーブル2の一端に接続されている。
【0016】
事故探査装置1は、筐体15の内部に収容された電源回路16が外部電源に電源スイッチ17を介して接続されており、電源スイッチ17がオンされると、電源回路16が通電され、電源スイッチ17がオフされると、電源回路16への通電が遮断される。電源回路16は、筐体15の内部に収容された直流高圧発生回路18に接続されている。そして、直流高圧発生回路18は、内蔵ケーブル20及びこの内蔵ケーブル20の途中に配置された課電スイッチ21を介して課電ケーブル接続端子5に接続されている。筐体15の内部に内臓された課電スイッチ21は、コントローラ22からの制御信号に基づいて作動し、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2との接続又は遮断を行うようになっている。これら電源回路16、直流高圧発生回路18、内蔵ケーブル20、及び課電スイッチ21は、課電ケーブル2に高圧(例えば、5000V)の課電電圧をパルス状に印加する課電回路23を構成している。
【0017】
また、事故探査装置1は、筐体15の内部に地面に接地された接地具24と課電ケーブル接続端子5(課電ケーブル2)とを接続する地絡回路25を収容している。この地絡回路25は、地絡ケーブル26が課電回路23を迂回するように設けられている。地絡ケーブル26は、その一端が課電スイッチ21と課電ケーブル接続端子5との間の内蔵ケーブル20に接続されるか又は課電ケーブル接続端子5に直接接続されている。また、地絡ケーブル26は、その他端が直流高圧発生回路18と地絡端子27との間の放電ケーブル28に接続されている。そして、地絡ケーブル26の途中には、コントローラ22によって作動制御される接地スイッチ30が配置されている。この接地スイッチ30は、コントローラ22からの制御信号に基づいて地絡回路25の開閉を行うようになっている。
【0018】
筐体15の外表面には、課電開始スイッチ31と課電停止スイッチ32が配置された操作パネル33が取り付けられている。課電開始スイッチ31及び課電停止スイッチ32は、筐体15内に収容されたコントローラ22と電気的に接続されている。そして、課電開始スイッチ31がオン操作されると、課電開始信号がコントローラ22に入力される。また、課電停止スイッチ32がオン操作されると、課電停止信号がコントローラ22に入力される。コントローラ22は、これら課電開始スイッチ31及び課電停止スイッチ32からの信号に基づいて、接地スイッチ30及び課電スイッチ21の作動を制御する。なお、コントローラ22は、マイクロコンピュータ、リレー回路等が適用される。
【0019】
(事故探査装置の作動)
このような構成の事故探査装置1において、接地スイッチ30は、課電開始スイッチ31がオン操作されず、課電開始信号がコントローラ22に入力されないと、課電ケーブル2を地絡回路25を介して接地具24に接続する。この際、課電スイッチ21は、開いた状態にあり、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2の接続が遮断されている。
【0020】
課電開始スイッチ31がオン操作されると、課電開始信号がコントローラ22に入力され、コントローラ22から接地スイッチ30に制御信号が出力され、接地スイッチ30がコントローラ22からの制御信号に基づいて開き、接地具24と課電ケーブル2の接続が遮断される。コントローラ22は、接地スイッチ30へ制御信号を出力した後、課電スイッチ21に制御信号を出力し、課電スイッチ21を閉じさせ、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2を課電スイッチ21及び内蔵ケーブル20を介して接続し、課電ケーブル2に課電電圧を印加する。これにより、高圧電線4の地絡事故地点を確定する事故探査作業が、本実施形態に係る事故探査装置1によって開始される。
【0021】
地絡事故地点が確定され、課電停止スイッチ32がオン操作されると、課電停止信号がコントローラ22に入力され、コントローラ22から課電スイッチ21に制御信号が出力され、課電スイッチ21がコントローラ22からの制御信号に基づいて開き、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2との接続が遮断される。コントローラ22は、課電スイッチ21へ制御信号を出力した後、接地スイッチ30に制御信号を出力し、接地スイッチ30を閉じさせて、接地具24と課電ケーブル2とを接地スイッチ30及び地絡ケーブル26を介して接続し、課電ケーブル2を確実に接地する。
【0022】
(本実施形態の効果)
以上のように、本実施形態に係る事故探査装置1は、地絡回路25を有し、短絡接地機能を発揮し得るため、短絡接地器具3を高圧電線4に1回着脱するだけで済み、地絡事故改修作業の作業効率を高め、地絡事故改修作業の作業時間を短縮できる。
【0023】
(事故探査装置の他の使用状態)
図2は、第1実施形態に係る事故探査装置1の他の使用状態を示す構造図である。なお、
図2において、事故探査装置1は、
図1に示した事故探査装置1と同一であり、課電ケーブル2と高圧電線4との接続状態のみが相違している。
【0024】
すなわち、
図2において、本実施形態に係る事故探査装置1は、短絡接地器具34がカットアウト装置35を介して高圧電線4に接続されるようになっている。
【0025】
このように、課電ケーブル2、短絡接地器具34及びカットアウト装置35を介して高圧電線4に接続される本実施形態に係る事故探査装置1は、短絡接地器具34をカットアウト装置35を介して高圧電線4に1回着脱するだけ済むため、地絡事故改修作業の作業効率を高め、地絡事故改修作業の作業時間を短縮できる。
【0026】
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係る事故探査装置36を示す図であり、
図1及び
図2に示した事故探査装置1の変形例を示す図である。
【0027】
本変実施形態に係る事故探査装置36は、課電開始スイッチ31のみが操作パネル33に配置され、課電停止スイッチ32が省略されている(
図1参照)。
【0028】
本実施形態に係る事故探査装置36は、課電開始スイッチ31がオン操作されると、課電開始信号がコントローラ22に入力される。
【0029】
コントローラ22は、課電開始信号が入力されるまでは、接地具24と課電ケーブル2とを接地スイッチ30及び地絡ケーブル26によって接続させ、課電ケーブル2を確実に接地する。また、コントローラ22は、課電開始スイッチ31がオン操作され、課電開始信号が入力されると、接地スイッチ30に地絡停止信号を出力し、接地具24と課電ケーブル2との接続を接地スイッチ30によって遮断させる。その後、コントローラ22は、課電開始信号を課電スイッチ21に出力し、課電スイッチ21を閉じさせて、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2とを課電スイッチ21及び内蔵ケーブル20を介して接続し、課電ケーブル2に課電電圧を印加する。これにより、高圧電線4の地絡事故地点を確定する事故探査作業が、本実施形態に係る事故探査装置36によって開始される(
図1及び
図2参照)。また、コントローラ22は、課電開始信号が入力された後に所定時間が経過すると、課電停止信号を課電スイッチ21に出力し、課電スイッチ21を開かせて、直流高圧発生回路18と課電ケーブル2との接続を遮断する。その後、コントローラ22は、制御信号(地絡信号)を接地スイッチ30に出力し、接地スイッチ30を閉じさせて、接地具24と課電ケーブル2とを接地スイッチ30及び地絡ケーブル26によって接続させる。
【0030】
本実施形態に係る事故探査装置36は、上記第1実施形態に係る事故探査装置1と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0031】
1,36……事故探査装置、2……課電ケーブル、3,34……短絡接地器具、4……高圧電線、23……課電回路、24……接地具、25……地絡回路、30……接地スイッチ