特許第5841504号(P5841504)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5841504
(24)【登録日】2015年11月20日
(45)【発行日】2016年1月13日
(54)【発明の名称】旋回作業機
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/16 20060101AFI20151217BHJP
【FI】
   E02F9/16 B
   E02F9/16 G
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-174123(P2012-174123)
(22)【出願日】2012年8月6日
(65)【公開番号】特開2014-31686(P2014-31686A)
(43)【公開日】2014年2月20日
【審査請求日】2014年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】松本 剛
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−291069(JP,A)
【文献】 特開2004−124511(JP,A)
【文献】 特開2002−294754(JP,A)
【文献】 特開2010−007369(JP,A)
【文献】 特開2011−246889(JP,A)
【文献】 特開2005−226307(JP,A)
【文献】 特開平11−318134(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/16
B61C 17/04
B62D 25/20
B62D 25/22
B66C 13/52
B66C 13/54
B66F 9/075
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(2)に支持された旋回台(3)上に運転席(5)を配置し、この運転席(5)の前下部にフロアステップ(23)を設け、このフロアステップ(23)の乗降側であって旋回台(3)の外側部に旋回台側カバー(33)を設け、この旋回台側カバー(33)の上壁(33a)に乗降ステップ用凹部(35)を形成しかつその凹部(35)に乗降ステップ部材(34A)を設けた旋回作業機であって、
前記凹部(35)の底面(35A)を水平面に形成し、底面(35A)の周囲から立ち上がり傾斜面(35B)を介して旋回台側カバー(33)の上面に接続しており、
前記乗降ステップ部材(34A)は、前記底面(35A)上に載置される下壁と、この下壁の左右方向内側縁から該下壁に直交する上方に向けて立ち上がる縦壁と、この縦壁の上端から左右方向内方で且つ前記立ち上がり傾斜面35Bの上部に向けて延出された延出壁とを有することを特徴とする旋回作業機。
【請求項2】
前記旋回台(3)上に運転席(5)を包囲するキャビン(7)を搭載し、このキャビン(7)の側部に旋回台側カバー(33)とオーバラップする位置に開閉ドア(7E)を配置しており、
前記開閉ドア(7E)は、閉鎖時において、前記延出壁とオーバラップし且つ前記縦壁の左右方向外側縁より左右方向内方に位置しており、
前記乗降ステップ部材(34A)の前記延出壁から左右方向の外側縁(34b)までは、凹凸のある滑り止め面(34Ab)とされていることを特徴とする請求項1に記載の旋回作業機。
【請求項3】
前記立ち上がり傾斜面(35B)は、前記底面(35A)の左右方向内側縁から左右方向内方にいくに従って上方に移行する傾斜方向に立ち上がって旋回台側カバー(33)の上面に接続された側部部位を有し、前記底面(35A)の左右方向内側縁に前記縦壁が位置しており、前記側部部位の上部に前記延出壁の左右方向の内端部位が位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回台に運転席を備えた旋回作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の旋回作業機として、特許文献1に開示されているように、走行装置に支持された旋回台上に運転席を配置し、この運転席の前下部にフロアステップを設け、このフロアステップの乗降側であって旋回台の外側部に旋回台側カバーを設け、この旋回台側カバーの上壁に乗降ステップ用凹部を形成しかつその凹部に乗降ステップ部材を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4650860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来技術の旋回台側カバーは、乗降ステップ用凹部を旋回台側カバー上面から外側面にかけて外下向きに下がるように傾斜状に形成されており、乗降ステップ部材は旋回台側カバーとの締結が外れると、傾斜面を脱落する恐れがあり、また、旋回台側カバーの外側面は外側凸形状の円弧面であり、凹部の奥縁は直線状であり、凹部の底面を下向き傾斜させるのは、加工が非常に困難になっている。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした旋回作業機を提供することを目的とする。
本発明は、乗降ステップ取付用凹部の底面を水平面に形成し、この水平状底面の周囲から立ち上がり面を形成することにより、乗降ステップ部材の脱落を防止でき、凹部の加工も容易にできるようにした旋回作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、走行装置2に支持された旋回台3上に運転席5を配置し、この運転席5の前下部にフロアステップ23を設け、このフロアステップ23の乗降側であって旋回台3の外側部に旋回台側カバー33を設け、この旋回台側カバー33の上壁33aに乗降ステップ用凹部35を形成しかつその凹部35に乗降ステップ部材34Aを設けた旋回作業機であって、
前記凹部35の底面35Aを水平面に形成し、底面35Aの周囲から立ち上がり傾斜面35Bを介して旋回台側カバー33の上面に接続しており、
前記乗降ステップ部材34Aは、前記底面35A上に載置される下壁と、この下壁の左右方向内側縁から該下壁に直交する上方に向けて立ち上がる縦壁と、この縦壁の上端から左右方向内方で且つ前記立ち上がり傾斜面35Bの上部に向けて延出された延出壁とを有することを特徴とする。
【0007】
第2に、前記旋回台3上に運転席5を包囲するキャビン7を搭載し、このキャビン7の側部に旋回台側カバー33とオーバラップする位置に開閉ドア7Eを配置しており、
前記開閉ドア7Eは、閉鎖時において、前記延出壁とオーバラップし且つ前記縦壁の左右方向外側縁より左右方向内方に位置しており、
前記乗降ステップ部材34Aの前記延出壁から左右方向の外側縁34bまでは、凹凸のある滑り止め面34Abとされていることを特徴とする。
【0008】
第3に、前記立ち上がり傾斜面(35B)は、前記底面(35A)の左右方向内側縁から左右方向内方にいくに従って上方に移行する傾斜方向に立ち上がって旋回台側カバー(33)の上面に接続された側部部位を有し、前記底面(35A)の左右方向内側縁に前記縦壁が位置しており、前記側部部位の上部に前記延出壁の左右方向の内端部位が位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乗降ステップ取付用凹部に取り付けられる乗降ステップ部材の脱落を防止でき、凹部の加工も容易にできる。
即ち、請求項1に係る発明は、凹部35の底面35Aを水平面に形成し、底面35Aの周囲から立ち上がり傾斜面35Bを介して旋回台側カバー33の上面に接続しているので、乗降ステップ部材34Aには垂直な負荷はかかっても斜め方向の負荷はかかり難く、乗降ステップ部材34Aの脱落を防止でき、凹部35の加工も容易にできる。
【0010】
請求項2に係る発明は、凹部35の立ち上がり傾斜面35Bのフロアステップ23側の上縁と乗降ステップ部材34Aの内側縁34aとを、開閉ドア7Eの下部外面より内側でかつ下部外面と略平行に配置しているので、開閉ドア7Eの開閉による乗降ステップ部材34Aの損傷が防止できる。
請求項3に係る発明は、開閉ドア7Eの下部外面と凹部35の立ち上がり傾斜面35Bの上縁及び乗降ステップ部材34Aの内側縁34aとを略直線状に形成し、旋回台側カバー33の外側面及び乗降ステップ部材34Aの外側縁34bを外方突出の円弧形状に形成しているので、凹部35の加工が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態を示す旋回台の斜視図である。
図2】同旋回台の平面図である。
図3】同旋回台の側面図である。
図4】旋回作業機の全体側面図である。
図5】旋回作業機の全体平面図である。
図6】旋回台の上部構造の斜視図である。
図7】同旋回台の上部構造の平面図である。
図8】同旋回台の上部構造の側面図である。
図9】同旋回台の上部構造の正面図である。
図10】電子機器取付構造を示す斜視図である。
図11】支持部材の前方からの斜視図である。
図12】支持部材の後方からの斜視図である。
図13】フロアステップの平面図である。
図14】フロアステップの正面図である。
図15】フロアステップの側面図である。
図16】ハーネスガイドの平面図である。
図17】ハーネスガイドの側面図である。
図18】乗降ステップの斜視図である。
図19】乗降ステップの分解斜視図である。
図20】乗降ステップの平面図である。
図21】乗降ステップのX−X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜5において、旋回作業機1として後方小旋回型バックホーを例示しており、このバックホー1はクローラ式の走行装置2上に縦軸廻り旋回可能な旋回台3を支持し、旋回台3の前部にバケット式の掘削装置4を有し、旋回台3上に運転席5を有する操縦部6を包囲したキャビン7を搭載している。
【0013】
旋回台3は旋回フレーム3Aの後部にエンジン11を搭載し、左右一方(右側)にオイルタンク、コントロールバルブ及びバッテリ等の車両補器12を搭載し、エンジン11を固定のエンジンカバー13及び開閉自在なボンネット14で覆い、車両補器12を補器カバー15で覆っている。補器カバー15は旋回フレーム3Aの左右中途部に固定の補器側カバー15Aと外側の開閉自在な開閉カバー15Bとを有する。
【0014】
キャビン7は平面視略矩形状であり、旋回フレーム3Aの前部で補器カバー15の左側に搭載されており、左右一対の前支柱7A及び側支柱7Bと、前支柱7A及び側支柱7Bの4支柱の上端と連結されかつ天井部材を取り付けた上枠7Cと、前支柱7Aの下端から側支柱7Bの下端に至りかつ左右側支柱7Bの下端を連結した下枠7Dと、前支柱7A、側支柱7B、上枠7C及び下枠7D等の枠材で囲まれた乗降口を開閉する開閉ドア7E等を備えている。
【0015】
図1〜3、5〜9において、キャビン7内の操縦部6において、エンジンカバー13より前方の旋回フレーム3Aの前後中途部に席台21を固定し、この席台21上に運転席5を載置し、内部にエアコン装置20を収納している。
前記席台21の左右上部には、掘削装置4のブームシリンダ及びバケットシリンダ、旋回台3用の旋回モータ等を操縦するレバー操縦装置22R、22Lが運転席5を挟んで左右に振り分け配置されている。
【0016】
席台21の前方の旋回フレーム3Aの上面にはフロアステップ23が着脱自在に設けられ、その前方には前フロアプレート19が設けられ、この前フロアプレート19を上下に貫通するように、旋回フレーム3Aの前部に走行装置2の油圧モータ等を操縦する走行レバー操縦装置24が配置され、また、走行増速ペダルや、掘削装置4のスイングシリンダを操作するスイングペダル等が配置されるようになっている。
【0017】
前記席台21の右前から上方へエアーダクト25が突出されており、このエアーダクト25はエアコン装置20と連通していて、キャビン7内のフロントガラス、運転席5等へ冷却風を送る送風口25Aが複数形成されており、このエアーダクト25の上部背面にはメータパネル26が設けられている。前記エアーダクト25及びメータパネル26によって操作機器27が構成されている。
【0018】
操作機器27は右レバー操縦装置22Rの前方に位置、即ち、運転席5の右側前方で下から立ち上がった姿勢に配置されており、メータパネル26には各種メータ表示部、メンテナンス表示部等が設けられている。
車両補器12の内側方を覆う補器側カバー15Aは、キャビン7の右側壁を形成しており、この補器側カバー15Aと操作機器27としてのエアーダクト25との間には、エンジン11を制御する電子機器であるエンジンコントロールユニット(ECU)30が配置されている。
【0019】
前記旋回フレーム3Aの右側部には支持部材29が立設されている。この支持部材29の上部にエアーダクト25が支持されかつエンジンコントロールユニット30が取り付けられている。
このエンジンコントロールユニット30はそれのみでエンジン11を制御するもの、または、エンジンカバー13内にエンジン11を主制御する主エンジンコントロールユニットが設けられていて、その主エンジンコントロールユニットに接続されてエンジン11を補助制御するものである。
【0020】
前記フロアステップ23の右側方には、支持部材29の下部にエンジンコントロールユニット30からエンジン11側へ至るハーネス31を案内するハーネスガイド部材32が設けられ、フロアステップ23の左側方には、旋回台3の左旋回台側カバー33の上部に乗降ステップ34が設けられている。左旋回台側カバー33の前部は旋回台3の左前部を覆う前カバー36と繋がっている。
【0021】
図1〜3、6〜12に基づいて、電子機器であるエンジンコントロールユニット30の取付構造を説明する。
エンジンコントロールユニット30は、操縦部6の右側方で車両補器12を覆う補器カバー15の補器側カバー15Aと、エアーダクト25及びメータパネル26を有する操作機器27との間に支持部材29によって配置支持されている。
【0022】
前記支持部材29は、丸パイプ製の支柱29Aの上部に、操作機器27取り付け用のアングル形状の内側ブラケット29Bと、エンジンコントロールユニット30取り付け用の上下に長い外側ブラケット29Cとを設けている。
前記エンジンコントロールユニット30は、箱形状のケースカバー30A内に電子機器本体であるユニット本体30Bを取り付けており、ケースカバー30Aを外側ブラケット29Cの上部でボルトを介して吊り持ち、側面でもボルト固定している。
【0023】
支持部材29の内側ブラケット29Bと外側ブラケット29Cにおける取り付け面は左右及び上下に離れており、操作機器27は運転席5側に取り付けられ、エンジンコントロールユニット30が存在していても内側ブラケット29Bに着脱でき、エンジンコントロールユニット30は補器側カバー15A側に取り付けられ、操作機器27が存在していても外側ブラケット29Cに着脱できる。
【0024】
旋回台3上の支持部材29の下部近傍にはハーネスガイド部材32が配置されており、このハーネスガイド部材32には外側ブラケット29Cの下部に取り付けるステー41が設けられている。
このハーネスガイド部材32は図6〜10、17、18に示すように、平面視L字状で、中途部分に支柱29Aに嵌合する嵌合部32Cと、この嵌合部32Cの左側方に位置する第1挿通口32Aaと、嵌合部32Cの前側方に位置する第2挿通口32Abとを有し、エンジンコントロールユニット30とエンジン11または主エンジンコントロールユニットに接続されるハーネス31を挿通し旋回台3内に案内している。
【0025】
ハーネスガイド部材32の第1挿通口32Aa及び第2挿通口32Abを形成している面は上向き突出の山形面の前面側であり、第1挿通口32Aaの後側傾斜面は足置き面32Bとなっており、第2挿通口32Abの後側傾斜面には前記ステー41が設けられている。
従って、ハーネスガイド部材32は外側ブラケット29Cの下部に装着され、複数本のハーネス31を前後・左右に分離して案内し、足置き面32Bを設けることにより、運転者の足がハーネス31にかかるのを防止している。
【0026】
図1〜3、6〜9、13〜15に基づいて、フロアステップ23を詳述する。
フロアステップ23は左右に長い平板をプレス打ち抜き加工及び絞り加工したものであり、左右方向に長い上向き突出状の膨出部38を前後に複数本(2本)形成し、このフロアステップ23の左右一側(右側)でかつ後膨出部38Bの端部前方にエンジンコントロールユニット(電子機器)30用のハーネス31を挿通する開口部40を設け、この開口部40より左右方向中途部側に後膨出部38Bと前膨出部38Aとを繋ぐ連結膨出部38Cを形成している。
【0027】
前記開口部40上にハーネスガイド部材32が配置される。この開口部40をフロアステップ23の前端まで開口し、前膨出部38Aの右端と連結膨出部38Cの前端とを繋いだ膨出形状としてもよいが、実施の形態では、前膨出部38Aの端部38Aaを連結膨出部38Cから左右方向側方でかつ開口部40の前方まで延設している。
前膨出部38Aは連結膨出部38Cとの繋ぎ側端部が、その他の部分に比べて前後方向広幅に形成され、前膨出部38Aの右端部38Aaが開口部40の前方まで回り込めるようになっている。
【0028】
前記フロアステップ23は膨出部38を前後複数本形成することにより、また、後膨出部38Bと前膨出部38Aとを連結膨出部38Cで繋ぐことにより、強度向上を図り、開口部40を形成したことによるフロアステップ23端部の強度低下を、前膨出部38Aの右端部38Aaを開口部40の前方まで回り込ませることにより防いでいる。
フロアステップ23上にはフロアマット39が敷設される。このフロアマット39はフロアステップ23の周囲だけではなく前後膨出部38A、38B間にも入るリブを下面に形成しており、フロアステップ23の上面の全面に載置される。
【0029】
図1〜3、5、7、18〜21において、乗降ステップ34の構造を詳述する。
乗降ステップ34はキャビン7の下枠7D及び開閉ドア7Eの下部とオーバラップする位置に配置され、左側の旋回台側カバー33の上面に底面35Aが水平状の凹部35が形成され、この凹部35に乗降ステップ部材34Aが設けられており、乗降ステップ部材34Aの外側縁34bは左旋回台側カバー33の側面と平行な円弧形状であり、内側縁34aはキャビン7の開閉ドア7Eの下部外面より内側に位置していて略平行な直線形状になっている。
【0030】
即ち、乗降ステップ34は、旋回フレーム3Aの前側面に左旋回台側カバー33が設けられ、この左旋回台側カバー33は水平な上壁33aと円弧形状の側壁33bとを有し、上壁33aの側壁33b側に乗降ステップ用凹部35が形成されている。
この凹部35は、底面35Aが水平でかつ上壁33aの上面と平行に形成され、底面35Aの周囲から斜め上向きに立ち上がった立ち上がり傾斜面35Bが形成され、この立ち上がり傾斜面35Bの上縁が上壁33aの上面と接続されている。
【0031】
上がり傾斜面35Bのフロアステップ23側の上縁(前後に長い奥側の傾斜面の上縁)は直線状であり、かつ開閉ドア7Eの下部外面より内側でかつ下部外面と略平行に形成されている。
乗降ステップ部材34Aは樹脂又はゴム等で形成されていて、凹部35に挿入して、ボルト等の締結部材で左旋回台側カバー33に取り付けられる。
【0032】
この乗降ステップ部材34Aは凹部35の平面形状と相似形であり、キャビン7側の内側縁34aは立ち上がり傾斜面35Bの上縁と略平行な直線形状であり、開閉ドア7Eの下部外面より内側でかつ下部外面と略平行に配置されている。
乗降ステップ部材34Aの外側縁34bは、旋回台側カバー33の外側面及び凹部35の外側縁と平行な外方突出状の円弧形状に形成されている。
【0033】
乗降ステップ部材34Aは左右幅方向において、内側縁34aから中途部までの上面が平坦面34Aaであり、中途部から外側縁34bまでが凹凸のある滑り止め面34Abとなっており、閉鎖時の開閉ドア7Eの下部外面が乗降ステップ部材34Aの中途部に位置し、乗降ステップ部材34Aの内側縁34aから中途部までの平坦面34Aaが開閉ドア7Eとオーバラップし、滑り止め面34Abは開閉ドア7Eの下部外面より外側に位置する。
【0034】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜21示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、乗降ステップ34はキャビン7の代わりに4柱式キャノピを搭載している旋回作業機にも適用できる。
【符号の説明】
【0035】
1 旋回作業機(バックホー)
2 走行装置
3 旋回台
3A 旋回フレーム
4 掘削装置
5 運転席
6 操縦部
7 キャビン
7E 開閉ドア
11 エンジン
12 車両補器
15A 補器側カバー
20 エアコン装置
21 席台
22R 右レバー操縦装置
23 フロアステップ
25 エアーダクト
26 メータパネル
27 操作機器
29 支持部材
30 エンジンコントロールユニット(電子機器)
31 ハーネス
32 ハーネスガイド部材
33 旋回台側カバー
33a 上壁
33b 側壁
34 乗降ステップ
34A 乗降ステップ部材
34a 内側縁
34b 外側縁
35 凹部
35A 底面
35B 立ち上がり傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21