(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公開された画像は閲覧者に様々な情報を提供し得るが、一つの画像から得られる情報には限界がある。例えば、出来上がった料理の写真からだけでは材料を特定できないことが多い。また、衣服等のコーディネイトの写真からだけでは個々のアイテムを特定できないことが多い。関連する複数の画像を一緒に公開すれば閲覧者はより多くの情報を得ることができるが、公開者の立場からすると、そのために別の画像を更に用意するのは手間が掛かる。
【0005】
そこで、ネットワーク上に公開する画像を準備するユーザの手間を軽減することが要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る画像管理装置は、基準画像を含む画像セットをネットワーク上に公開しようとするユーザの識別子をユーザ端末から受け付ける受付部と、各ユーザの商品の取引履歴を記憶する記憶部を参照して識別子に対応する1以上の商品を特定し、特定した各商品の商品画像を抽出する検索部と、抽出された1以上の商品画像を画像セットの素材としてユーザ端末に送信する送信部であって、画像セットが、基準画像と該1以上の商品画像の少なくとも一部とを組み合わせることで生成される、該送信部とを備える。
【0007】
本発明の一形態に係る画像管理方法は、画像管理装置により実行される画像管理方法であって、基準画像を含む画像セットをネットワーク上に公開しようとするユーザの識別子をユーザ端末から受け付ける受付ステップと、各ユーザの商品の取引履歴を記憶する記憶部を参照して識別子に対応する1以上の商品を特定し、特定した各商品の商品画像を抽出する検索ステップと、抽出された1以上の商品画像を画像セットの素材としてユーザ端末に送信する送信ステップであって、画像セットが、基準画像と該1以上の商品画像の少なくとも一部とを組み合わせることで生成される、該送信ステップとを含む。
【0008】
本発明の一形態に係る画像管理プログラムは、基準画像を含む画像セットをネットワーク上に公開しようとするユーザの識別子をユーザ端末から受け付ける受付部と、各ユーザの商品の取引履歴を記憶する記憶部を参照して識別子に対応する1以上の商品を特定し、特定した各商品の商品画像を抽出する検索部と、抽出された1以上の商品画像を画像セットの素材としてユーザ端末に送信する送信部であって、画像セットが、基準画像と該1以上の商品画像の少なくとも一部とを組み合わせることで生成される、該送信部とをコンピュータに実行させる。
【0009】
このような形態によれば、画像セットを公開しようとするユーザが過去に取引した商品の画像が抽出され、抽出された商品画像がユーザ端末に送信される。ユーザにとっては、自身が既に知っている商品の画像が画像セットの素材として自動的に得られるので、ネットワーク上に公開する画像を準備する手間が軽減される。
【0010】
別の形態に係る画像管理装置では、取引履歴が取引日を含み、受付部が基準画像の生成日を更に受け付け、検索部が、識別子に対応し、且つ生成日から所定期間だけ遡った間に取引日が含まれる商品を特定してもよい。基準画像の生成日に近い時点で取引された商品の画像を抽出することで、その基準画像と関連性の高い商品画像が抽出される蓋然性が高まる。
【0011】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、検索部が、各商品の使用期限と生成日とを比較することで、該生成日の時点で該使用期限が過ぎている商品を、商品画像の抽出の対象から除外してもよい。基準画像の生成時点で使用されている蓋然性が低い商品を除外することで、基準画像と関連性の高い商品画像をユーザに提供することができる。
【0012】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、検索部が、商品ページに記載されているテキストに基づいて使用期限を設定してもよい。この場合には、商品ページとは別個独立に使用期限のデータを用意する必要が無い。
【0013】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、受付部がテキストを更に受け付け、検索部が、識別子に対応し、且つテキストに対応する商品属性を有する商品を特定してもよい。テキストも用いて検索することで、素材として抽出される商品画像をより絞り込むことができる。
【0014】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、画像セットが、ネットワーク上に公開される記事の一部であり、テキストが記事に含まれているものであってもよい。この場合には、その記事の内容に合致する商品画像が抽出されるので、画像セットに取り込まれる蓋然性が高い商品画像を抽出することができる。
【0015】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、テキストが、基準画像に対応し且つユーザにより選択されたウェブページ上に含まれているものであってもよい。この場合には、そのウェブページの内容に合致する商品画像が抽出されるので、画像セットに取り込まれる蓋然性が高い商品画像を抽出することができる。
【0016】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、検索部が、特定した各商品について商品ページのURLを更に抽出し、画像セットに対応する1以上の商品ページにアクセスするためのリンクが、該1以上の商品ページのURLに基づいて設定されて、該画像セットに埋め込まれてもよい。この場合には、公開された画像セットの閲覧者は、商品検索の操作を行うことなくその画像セットから商品ページに簡単にアクセスすることができる。
【0017】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、画像セットが、基準画像と少なくとも一部の商品画像とが合成された1枚の画像として生成され、画像セットには所定のポータルページへのリンクが埋め込まれ、該ポータルページには各商品ページへのリンクが埋め込まれてもよい。
【0018】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、画像セットにおいて、基準画像と少なくとも一部の商品画像とが互いに独立しており、画像セットの各商品画像には、対応する商品ページへのリンクが埋め込まれてもよい。
【0019】
さらに別の形態に係る画像管理装置では、画像セットに埋め込まれるリンクがアフィリエイト・リンクであってもよい。この場合には、画像セットの作成者に報酬獲得の機会を与えることができる。
【0020】
さらに別の形態に係る画像管理装置は、基準画像と1以上の商品画像の少なくとも一部とを組み合わせることで画像セットを生成する生成部と、生成された画像セットをネットワーク上に公開する公開部とを更に備えてもよい。この場合には画像セットの生成及び公開がユーザ端末ではなく画像管理装置で実行されるので、ユーザ端末における処理の負荷を軽減することができる。
【0021】
本発明の一形態に係る画像生成プログラムは、基準画像を取得する基準画像取得部と、識別子を上記画像管理装置に送信することで1以上の商品画像を画像セットの素材として取得する商品画像取得部と、基準画像と1以上の商品画像の少なくとも一部とを組み合わせることで画像セットを生成する生成部と、生成された画像セットをネットワーク上に公開する公開部とをユーザ端末に実行させる。この場合には画像セットの生成及び公開が画像管理装置ではなくユーザ端末で実行されるので、画像管理装置における処理の負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一側面によれば、ネットワーク上に公開する画像を準備するユーザの手間を軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0025】
(第1実施形態)
図1〜5を用いて、第1実施形態に係る画像管理システム1の機能及び構成を説明する。画像管理システム1は、画像をネットワーク上に公開しようとするユーザを支援するコンピュータ・システムである。ユーザは、この画像管理システム1を利用することで、公開する写真を容易に準備することができる。
【0026】
画像管理システム1を用いての画像公開の概念を
図1に示す。ユーザUは、自分で用意した画像(基準画像)Aと、自分がネットワーク上で過去に取引した商品の画像(商品画像)Bとを組み合わせて画像セットSを作成し、その画像セットSをネットワーク上に公開する。
【0027】
ユーザUは基準画像Aを自分で用意する必要がある。基準画像の例として、デジタルカメラ又はデジタルビデオで撮影された写真又は動画、スキャン画像、コンピュータ・グラフィックなどが挙げられるが、基準画像の態様はこれらに限定されるものではない。基準画像は、複数の物が用いられた状態を示す画像である。具体的には、基準画像は複数の物の形状及び/又は質を変化させた状態を示す画像であってもよいし、複数の物が組み合わされた状態を示す画像であってもよい。例えば、料理の写真は、複数の材料の形状及び/又は質を調理により変化させた状態を示す画像であると言えるので、基準画像の一種である。また、服飾品のコーディネイトの写真は、複数の洋服及び/又は装飾品が組み合わされた状態を示す画像であると言えるので、やはり基準画像の一種である。当然ながら、基準画像の被写体はこれらに限定されない。
【0028】
ユーザUは基準画像Aを端末に記憶させ、画像セットSを作成するためのアプリケーション・プログラムを操作する。本実施形態では、このアプリケーション・プログラムを「マッシュアップ・アプリケーション(mashup application)」という。マッシュアップ・アプリケーションは、ユーザUが過去に取引した商品の画像Bを取得し、その商品画像Bをユーザ端末上に表示させる。
【0029】
本明細書において「取引」とは、ユーザが商品を何らかの手段で入手することである。商品の入手方法として購入やオークションなどが挙げられるが、取引の態様はこれらに限定されない。また、本明細書における「商品」は、有体物だけでなく、サービスなどの無体物も含み得る。
【0030】
その後、ユーザUは基準画像Aと1以上の商品画像Bとを組み合わせることで画像セットSを作成する。マッシュアップ・アプリケーションはこれらの画像を並べて一枚の画像に合成してもよく、この場合には、画像セットSは一つのファイルとして作成される。あるいは、マッシュアップ・アプリケーションは基準画像A及び1以上の商品画像Bを合成するのではなく、これらの画像を互いに関連付けることで画像の組合せを生成してもよい。この場合には、画像セットSは、互いに関連付けられた画像ファイルの集合である。
【0031】
その後、ユーザUは画像セットSをネットワーク上に公開する。「画像セットをネットワーク上に公開する」とは、その画像セットを第三者が閲覧できるようにネットワーク上の所定のサーバにアップロードすることである。ネットワークの種類は限定されず、インターネットでもイントラネットでもよい。また、公開の方法も限定されない。公開の態様として、SNSへの投稿やブログへの掲載などがあるが、これらとは異なる態様で画像セットが公開されてもよい。
【0032】
図2に示すように、画像管理システム1はユーザ端末10、サーバ(画像管理装置)20、及び履歴データベース(記憶部)30を備えている。ユーザ端末10とサーバ20とはネットワークNaを介して接続されている。サーバ20はネットワークNbを介して履歴データベース30にアクセスできる。ユーザ端末10は公開先の任意のネットワークNpに向けて画像セットを送信可能である。公開先のネットワークNpは、より具体的には、SNSやブログなどのデータを処理するサーバである。
【0033】
ユーザ端末10の種類は限定されず、例えば据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータでもよいし、高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末でもよい。
図2では3台のユーザ端末10を示しているが、端末の台数は限定されない。
【0034】
ユーザ端末10及びサーバ20のハードウェア構成を
図3に示す。
図3(a)に示すように、ユーザ端末10は、オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードあるいは無線通信モジュールで構成される通信制御部104と、キーボードやマウスなどの入力装置105と、ディスプレイなどの出力装置106とを備えている。
【0035】
後述するユーザ端末10の各機能的構成要素は、CPU101又は主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104や入力装置105、出力装置106などを動作させ、主記憶部102又は補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部102又は補助記憶部103内に格納される。
【0036】
図3(b)に示すように、サーバ20もユーザ端末10と同様のハードウェア構成を備えている。ただし、
図3(b)に示す各ハードウェア資源に用いられる具体的な部品はサーバ20とユーザ端末10との間で異なり得る。例えば、ユーザ端末10が入力装置105及び出力装置106としてタッチパネルを備える一方で、サーバ20は入力装置205としてキーボード及びマウスを備え、出力装置206として液晶モニタを備えていてもよい。サーバ20についても、ユーザ端末10の場合と同様に、後述する各機能的構成要素がハードウェアを用いて実現される。
【0037】
なお、サーバ20は1台のコンピュータで構成されていてもよいし、複数台のコンピュータで構成されていてもよい。
【0038】
次に、ユーザ端末10の機能及び構成を説明する。
図4に示すように、ユーザ端末10にはマッシュアップ・アプリケーション11がインストールされている。マッシュアップ・アプリケーション11は、画像セットの生成及び公開を制御するアプリケーション・プログラムである。ユーザはマッシュアップ・アプリケーション11を所定のサーバからダウンロードしてユーザ端末10にインストールすることで、このアプリケーション11を利用することができる。あるいは、マッシュアップ・アプリケーション11はユーザ端末10の出荷時からその端末10にインストールされていてもよい。
【0039】
CPU101がマッシュアップ・アプリケーション11を実行することで、基準画像取得部111、要求部112、商品画像取得部113、生成部114、及びアップロード部(公開部)115という機能的構成要素が実現される。要求部112は、請求の範囲における商品画像取得部の一部である。
【0040】
基準画像取得部111は、基準画像を取得する機能要素である。基準画像の取得方法は限定されない。例えば、基準画像取得部111は、ユーザ端末10内の所定のフォルダに既に記憶されており、且つユーザ操作により選択された画像を受け付けてもよい。あるいは、基準画像取得部111は、ユーザの撮影操作又は描画操作により生成された画像を即時に受け付けてもよい。基準画像はユーザ端末10内ではなくネットワーク上の別のコンピュータ上に記憶されていてもよく、この場合にも基準画像取得部111はユーザ操作により選択された画像を受け付ける。基準画像取得部111は基準画像を生成部114に出力する。
【0041】
要求部112は、ユーザが過去に取引した商品の画像をサーバ20に要求する機能要素である。要求部112は商品画像の検索条件を生成してその条件をサーバ20に送信する。
【0042】
検索条件には、ユーザの識別子(以下では「ユーザID」という)が少なくとも含まれる。要求部112はマッシュアップ・アプリケーション11により管理及び記憶されているユーザIDを取得してもよい。あるいは、要求部112は所定の入力画面を表示し、その画面を介して入力されたユーザIDを受け付けてもよい。本実施形態ではユーザIDは英字及び又は数字で定義されるものとするが、ユーザIDの表現方法は何でもよい。
【0043】
要求部112は、取得された基準画像の生成日を検索条件に含めてもよい。ここで、基準画像が写真または動画であれば、その撮影日が基準画像の生成日である。基準画像がコンピュータ・グラフィックであれば、その作成日又は更新日が基準画像の生成日である。要求部112は基準画像に付随して記録されている属性情報(例えばファイル作成日時)を参照することでその生成日を取得する。
【0044】
要求部112は、検索に用いるテキストを検索条件に含めてもよい。例えば、画像セットが投稿記事の一部として公開される場合には、要求部112はユーザにより入力されたその記事のテキスト(例えば、タイトル、本文、コメントなど)を検索条件として取得してもよい。あるいは、要求部112は基準画像に対応するウェブページをユーザに問い合わせ、その問合せに応じてユーザが指定したウェブページ上のテキストを取得してもよい。例えば、基準画像が料理の写真であれば、要求部112はその料理のレシピが掲載されたウェブページをユーザに問い合わせ、ユーザにより指定されたウェブページ上のテキストを取得する。あるいは、要求部112は所定の入力画面を表示し、その画面に入力された条件(例えば、取引日の範囲、商品名、商品カテゴリなど)を取得してもよい。
【0045】
商品画像取得部113は、検索条件に応じてサーバ20から送られてきた1以上の商品画像のデータを受信し、そのデータを生成部114に出力する機能要素である。
【0046】
生成部114は、基準画像及び商品画像から画像セットを生成する機能要素である。生成部114は入力された1以上の商品画像を画面上に表示すると共に、それらの商品画像の少なくとも一部を選択させるためのユーザ・インタフェースをその画面上に表示する。このユーザ・インタフェースは、表示された複数の商品画像を商品属性(例えば商品カテゴリ)などに基づいて絞り込む機能を有していてもよい。
【0047】
ユーザが商品画像を選択し終えると、生成部114は選択された商品画像と入力された基準画像とを含む画像セットを生成する。生成部114はそれらの画像を並べて一枚の画像に合成することで画像セットを生成してもよく、この場合には、画像セットは一つのファイルとして作成される。あるいは、生成部114はそれらの画像を単に関連付けることで画像セットを生成してもよく、この場合には、画像セットは、互いに関連付けられた画像ファイルの集合である。
【0048】
詳細は後述するが、受信した各商品画像には商品ページのURL(Uniform Resource Locator)が関連付けられている。生成部114はそのURLに基づいてリンクを設定し、そのリンクを画像セットに埋め込む。
【0049】
画像セットが一枚の合成画像である場合には、生成部114は、画像セットで示される各商品のウェブページのURLに基づいて、各商品ページにアクセスするためのポータルページへのリンクを生成する。そして、生成部114はそのリンクを画像セットに埋め込む。ポータルページは、画像セットに対応する各商品ページへのリンクが埋め込まれたウェブページである。この場合には、第三者はその画像セットをクリックすることでポータルページにアクセスでき、そのポータルページから各商品ページ(すなわち、画像セットで示される各商品のウェブページ)にアクセスできる。
【0050】
一方、画像セットが、単に相互に関連付けられた複数の画像である場合には、生成部114は各商品画像に、対応する商品ページへのリンクを埋め込む。この場合には、第三者はクリックした商品画像に対応する商品ページに直接アクセスできる。
【0051】
生成部114は最初に画像セットの候補を複数生成して画面上に表示し、ユーザにより選択された画像セットを最終的に取得してもよい。この場合には、生成部114は入力された基準画像及び商品画像から複数パターンの候補を生成して画面上に表示するとともに、一つの画像セットを選択させるためのユーザ・インタフェースをその画面上に表示する。そして、生成部114はユーザにより選択された画像セットを保持する。
【0052】
例えば、基準画像Aと5個の商品画像B1〜B3が得られ、画像セットに含めることのできる商品画像が最大で3個であるとする。この場合には、生成部114は(A,B1)、(A,B2)、(A,B3)、(A,B1,B2)、(A,B1,B3)、(A,B2,B3)、(A,B1,B2,B3)という7パターンの画像セットの候補を生成してユーザに提示する。
【0053】
このように、画像セットをユーザに選択させる手法は限定されないが、いずれにしても、生成部114はユーザにより選択された商品画像を含む画像セットをアップロード部115に出力する。
【0054】
アップロード部115は、画像セットを公開先のネットワークNp上にあるサーバ(図示せず)に送信する機能要素である。上述したように公開の態様は限定されないので、画像セットの送信先はSNS管理サーバでもよいし、ブログ管理サーバでもよいし、他の種類のサーバでもよい。
【0055】
次に、サーバ20の機能及び構成を説明する。
図4に示すように、サーバ20は機能的構成要素として受付部21、検索部22、及び送信部23を備えている。
【0056】
受付部21は、ユーザ端末10から送信された検索条件を受信する機能要素である。上述したように、この検索条件は少なくともユーザIDを含み、場合によっては基準画像の生成日及び/又はテキストを含む。受付部21はその検索条件を検索部22に出力する。
【0057】
検索部22は、履歴データベース30を参照して、ユーザIDに対応する1以上の商品を特定し、特定した各商品の画像を抽出する機能要素である。履歴データベース30は各ユーザの商品の取引履歴を記憶しているので、検索部22はこのデータベースを参照することで、ユーザが過去に入手した商品を特定することができる。上述したように取引の種類は限定されないが、本実施形態では、履歴データベース30が購入履歴を格納していることを前提とする。
【0058】
購入履歴は、ユーザがオンライン・ショッピングにより購入した商品の履歴を示すデータである。購入履歴はユーザID及び商品の識別子(商品ID)を含み、これらのIDは互いに関連付けられている。この購入履歴は商品の取引日も含むが、何を取引日として設定するかは任意に定めてよい。例えば、ユーザが購入手続を実行した日(購入日)でもよいし、店舗が商品を発送した日(発送日)でもよいし、ユーザが実際に商品を受け取った日(受取日)であってもよい。
図5では取引の属性として購入金額も示している。
【0059】
購入履歴から商品の属性を特定することが可能である。
図5では、商品属性の一例として、商品名、商品カテゴリ、取扱店舗、商品ページのURL、商品画像データ、及び使用期限を示している。なお、使用期限は消費期限又は賞味期限で示されてもよいし、使用可能な期間で示されてもよいし、他の基準に基づいて設定されてもよい。
【0060】
購入履歴の構成は
図5の例に限定されない。例えば、その図に示す商品属性の一部を省略してもよいし、他の項目を商品属性として購入履歴に含めてもよい。また、
図5に示す購入履歴に対して任意の正規化又は冗長化を行ってよい。例えば、商品IDを介して商品テーブル(図示せず)から商品属性を読み出すようにデータベースを構築してもよい。
【0061】
検索部22は、入力された検索条件を用いて購入履歴を検索して、ユーザが過去に取引した商品の画像を抽出する。検索方法は一つに限定されず、以下のように様々な手法が考えられる。
【0062】
[ユーザIDのみによる検索]
検索部22はユーザIDのみを用いて履歴データベース30を検索することで、そのIDに対応する商品画像を取得してもよい。
図5に示す購入履歴に対して検索部22が「ユーザUa」というユーザIDで検索した場合には、検索部22は商品Sa,Sbの二つの商品画像を取得する。
【0063】
[ユーザID及び期間による検索]
検索部22は、ユーザIDに対応し且つ取引日が所定期間内に含まれる商品を特定し、特定した各商品の画像を取得してもよい。例えば、
図5に示す購入履歴に対して、検索部22が、ユーザID「ユーザUa」と、基準画像の生成日「2012年12月20日」と、ユーザに指定された又はサーバ20で自動的に設定された検索範囲「基準画像の生成日からその7日前までの期間」とを用いて検索した場合には、商品Sbは抽出されるが商品Saは抽出されない。
【0064】
この検索における取引日の検索範囲はどのように設定してもよい。例えば、検索部22は、ユーザにより指定された期間を検索範囲としてもよい。あるいは、検索部22は、基準画像の生成日を起点として、そこから所定の日数(例えば2週間)遡った日までの範囲を検索範囲としてもよい。基準画像の生成日を起点とし、その起点に近い時点で取引された商品の画像を抽出することで、基準画像と関連性の高い商品画像が抽出される蓋然性が高まる。
【0065】
[使用期限を考慮した検索]
検索部22は、ユーザIDに対応し、取引日が所定期間内に含まれ、且つ基準画像が生成された時点において使用期限を過ぎていない商品を特定し、特定した各商品の画像を取得してもよい。
【0066】
例えば、
図5に示す購入履歴に対して、検索部22が、ユーザID「ユーザUa」と、基準画像の生成日「2012年12月20日」と、検索範囲「基準画像の生成日からその15日前までの期間」と、使用期限の条件とを用いて検索したとする。この場合には、基準画像の生成日(2012年12月20日)の時点で使用可能な商品Sbは抽出されるが、その時点で使用期限が過ぎている商品Saは除外される。しかし、基準画像の生成日が「2012年12月20日」でなく「2012年12月16日」であれば、商品Sa,Sbが共に抽出される。商品Sbのように使用期限が設定されていない商品は、使用期限の条件を常に満たすことになる。
【0067】
使用期限を考慮して、基準画像の生成時点で使用されている蓋然性が低い商品を除外することで、基準画像と関連性の高い商品画像をユーザに提供することができる。
【0068】
図5に示すように使用期限が商品属性の一項目として明確に登録されていれば、検索部22はその項目を参照すればよい。
【0069】
もし、使用期限が商品属性として明示的に登録されていなければ、検索部22は使用期限を示すテキストを商品ページのデータから抽出し、そのテキストに基づいて使用期限を設定してもよい。この場合には、商品ページとは別個独立に使用期限のデータを用意する必要が無い。
【0070】
例えば、ある商品のウェブページが「賞味期限は30日」という記載を含んでいれば、検索部22はその商品の使用期限を30日として設定する。別の例で、商品ページが、「冷凍」又は「冷蔵」などのような、商品の保管に関するキーワードを含んでいる場合には、検索部22は予め設定されているルールに基づいて、そのキーワードに対応する使用期限を設定してもよい。例えば、検索部22はキーワード「冷凍」を商品ページに含む商品に対して使用期限を1ヶ月に設定し、キーワード「冷蔵」を商品ページに含む商品に対して使用期限を1週間に設定する。
【0071】
野菜などのように使用期限が明記されないことが多い商品については、商品カテゴリ又は商品の種類毎に設定された使用期限を記録したデータベースをサーバ側で準備しておくことを前提として、そのデータベースを参照して商品の使用期限が設定されてもよい。この場合には、検索部22はそのデータベースにアクセスして商品の使用期限を取得する。
【0072】
[テキストの利用]
上述したいくつかの検索手法のそれぞれにおいて、検索部22は、商品属性が、検索条件で示されるテキストに対応すること、という条件をさらに満たす商品の画像を取得してもよい。テキストも用いて検索することで、商品画像をより絞り込むことができる。テキストが投稿記事の一部である場合には、その記事の内容に合致する商品画像が抽出されるので、画像セットに取り込まれる蓋然性が高い商品画像を抽出することができる。テキストがウェブページ上に記載されているものであれば、そのウェブページの内容に合致する商品画像が抽出されるので、画像セットに取り込まれる蓋然性が高い商品画像を抽出することができる。
【0073】
テキストと商品属性とを比較する際に、検索部22は周知の自然言語処理を用いて、そのテキストから検索のためのキーワードを抽出してもよい。例えば、検索部22は「鯖のみそ煮」というテキストから「鯖」というキーワードを抽出し、このキーワードとユーザIDとに対応する商品の画像を履歴データベース30から読み出してもよい。
【0074】
このように、検索部22は様々な手法を用いて商品画像を取得する。続いて、検索部22は抽出した各商品画像に、対応する商品ページのURLを関連付ける。このURLは履歴データベース30から取得できる。例えば、検索部22は商品Saの画像に商品SaのウェブページのURLを関連付け、商品Sbの画像に商品SbのウェブページのURLを関連付ける。そして、検索部22は商品ページのURLが関連付けられた商品画像を送信部23に出力する。
【0075】
送信部23は、抽出された商品画像を画像セットの素材としてユーザ端末10に送信する機能要素である。上述したように、送信された商品画像はマッシュアップ・アプリケーション11により処理される。
【0076】
次に、
図6を用いて、画像管理システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係る画像管理方法について説明する。
【0077】
まず、ユーザ端末10において基準画像取得部111がユーザ操作に基づいて基準画像を取得し(ステップS11)、要求部112が商品画像の検索条件を設定して(ステップS12)、その検索条件をサーバ20に送信する(ステップS13)。上記の通り、検索条件は少なくともユーザIDを含み、場合によっては基準画像の生成日及び/又はテキストも含む。
【0078】
サーバ20では、受付部21がその検索条件を受信し(ステップS13、受付ステップ)、検索部22がその検索条件を用いて履歴データベース30を参照することで、その条件に合致する商品画像を取得する(ステップS14、検索ステップ)。続いて、検索部22は各商品画像にURLを関連付ける(ステップS15)。1以上の商品画像が用意されると、送信部23がその商品画像をユーザ端末10に送信する(ステップS16、送信ステップ)。
【0079】
ユーザ端末10では、商品画像取得部113がその商品画像を受信して画面上に表示する(ステップS17)。続いて、生成部114がユーザ操作に基づいて、基準画像及び少なくとも一つの商品画像を用いて画像セットを生成し(ステップS18)、アップロード部115がその画像セットを公開先のネットワークNpに送信することで該画像セットを公開する(ステップS19)。なお、画像セットが投稿記事の一部である場合には、その記事全体がそのネットワークNp上にアップロードされる。
【0080】
第三者は公開された画像セットにアクセスすることができる。画像セットにはポータルページまたは各商品ページへのリンクが埋め込まれているので、閲覧者は、商品検索の操作を行うことなくその画像セットから商品ページに簡単にアクセスすることができる。
【0081】
次に、
図7を用いて、画像管理システム1を実現するためのプログラムPを説明する。プログラムPは、コンピュータをユーザ端末10として機能させるためのマッシュアップ・アプリケーション・プログラム(画像生成プログラム)P1と、コンピュータをサーバ20として機能させるためのサーバ・プログラム(画像管理プログラム)P2とを備えている。
【0082】
マッシュアップ・アプリケーション・プログラムP1は、メインモジュールP10、基準画像取得モジュールP11、要求モジュールP12、商品画像取得モジュールP13、生成モジュールP14、及びアップロード・モジュールP15を備えている。
【0083】
メインモジュールP10は、ユーザ端末10での画像セットの生成を統括的に制御する部分である。基準画像取得モジュールP11、要求モジュールP12、商品画像取得モジュールP13、生成モジュールP14、及びアップロード・モジュールP15を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の基準画像取得部111、要求部112、商品画像取得部113、生成部114、及びアップロード部115の機能と同様である。
【0084】
サーバ・プログラムP2は、メインモジュールP20、受付モジュールP21、検索モジュールP22、及び送信モジュールP23を備えている。
【0085】
メインモジュールP20は、サーバ20での画像管理機能を統括的に制御する部分である。受付モジュールP21、検索モジュールP22、及び送信モジュールP23を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の受付部21、検索部22、及び送信部23の機能と同様である。
【0086】
マッシュアップ・アプリケーション・プログラムP1及びサーバ・プログラムP2はそれぞれ、例えば、CD−ROMやDVD−ROM、半導体メモリ等の有形の記録媒体に固定的に記録された上で提供される。また、各プログラムP1,P2は、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0087】
以上説明したように、本実施形態によれば、画像セットを公開しようとするユーザが過去に取引した商品の画像が抽出され、抽出された商品画像がユーザ端末10に送信される。ユーザにとっては、自身が既に知っている商品の画像が画像セットの素材として自動的に得られるので、ネットワークNp上に公開する画像を準備する手間が軽減される。ひいては、画像セットの公開が促進される。
【0088】
例えば、オンライン・ショッピングで購入した食材を使って料理を作ったユーザがその料理の写真を撮影して公開しようとする場合には、そのユーザの購入履歴に基づいてその食材の写真(商品画像)がユーザ端末10上に表示される。したがって、ユーザは食材の写真を自分で準備することなく、自身が撮影した料理の写真と自動的に提示された食材の写真を組み合わせて画像セットを作成し、その画像セットをネットワークNpに公開することができる。
【0089】
別の例で、ユーザが、オンライン・ショッピングで購入した服飾品のコーディネイト写真を撮影して公開しようとする場合には、そのユーザの購入履歴に基づいて各服飾品の写真(商品画像)がユーザ端末10上に表示される。したがって、ユーザは個々の服飾品の写真を自分で準備することなく、自身が撮影したコーディネイト写真と自動的に提示された服飾品の写真を組み合わせて画像セットを作成し、その画像セットをネットワークNpに公開することができる。
【0090】
本実施形態では、画像セットの生成及び公開がサーバ20ではなくユーザ端末10で実行されるので、サーバ20における処理の負荷を軽減することができる。
【0091】
(第2実施形態)
図8を用いて、第2実施形態に係る画像管理システム2の機能及び構成を説明する。画像管理システム2はユーザ端末40、サーバ(画像管理装置)50、及び履歴データベース30を備えている。本実施形態では、ユーザ端末40にはマッシュアップ・アプリケーションがインストールされず、ユーザは画像セットを公開するための操作をウェブブラウザ(Web browser)41上で行う。ユーザ端末40は主に画面の表示とデータ入力の受付とを行うにすぎず、実際に画像セットを生成する処理はサーバ50で実行される。以下では、第1実施形態と異なる点について特に説明する。
【0092】
サーバ50は機能的構成要素としてページ提供部51、基準画像受付部52、検索条件受付部53、検索部54、送信部55、生成部56、及びアップロード部57を備えている。
【0093】
ページ提供部51は、画像セットの公開に必要な各種操作を受け付けるためのウェブページをユーザ端末40に提供する機能要素である。ユーザがそのウェブページにアクセスするための操作をウェブブラウザ41上で行うと、ウェブブラウザ41はそのページのURLを含む要求をサーバ50に送信する。ページ提供部51はその要求に応じてウェブページを生成し、そのウェブページをユーザ端末40に送信する。これにより、画像セットを公開するためのウェブページがウェブブラウザ41上に表示される。
【0094】
基準画像受付部52は、基準画像のデータをユーザ端末40から受信する機能要素である。ユーザがウェブブラウザ41を介して基準画像のアップロードを指示すると、ユーザ端末40は基準画像のデータをサーバ50に送信する。基準画像受付部52は受信したデータを生成部56に出力する。
【0095】
検索条件受付部53は、商品画像の検索条件をユーザ端末40から受信する機能要素である。検索条件受付部53は受信した検索条件を検索部54に出力する。検索条件受付部53は少なくともユーザIDを受信するが、この識別子はユーザがウェブブラウザ41上で入力されてもよいし、ウェブブラウザ41がHTTPクッキー(HTTP cookie)から自動的に読み出してもよい。
【0096】
基準画像の生成日も検索条件として用いる場合には、検索条件受付部53は、基準画像受付部52により受信された基準画像に付随して記録されている属性情報(例えばファイル作成日時)から生成日を特定すればよい。ユーザがウェブブラウザ41上で検索条件としてテキストを入力及び送信する操作を行った場合には、ユーザ端末40はそのテキストをサーバ50に送信し、検索条件受付部53はそのテキストも検索条件として受信する。
【0097】
検索部54は、履歴データベース30を参照して、ユーザIDに対応する1以上の商品画像を抽出する機能要素である。送信部55は、抽出された商品画像を画像セットの素材としてユーザ端末40に送信する機能要素である。これら二つの要素は第1実施形態と同様なので、詳細な説明を省略する。
【0098】
生成部56は、基準画像及び商品画像から画像セットを生成する機能要素である。ユーザが商品画像をウェブブラウザ41上で指定すると、ユーザ端末40はその商品画像の情報をサーバ50に送信する。生成部56はその情報と、基準画像受付部52から入力された基準画像とに基づいて画像セットを生成し、その画像セットをアップロード部57に出力する。
【0099】
第1実施形態と同様に、生成部56はそれらの画像を並べて一枚の画像に合成することで画像セットを生成してもよいし、それらの画像を単に関連付けることで画像セットを生成してもよい。リンクの埋め込み方法も第1実施形態と同様である。
【0100】
アップロード部57は、画像セットを公開先のネットワークNp上にあるサーバに送信する機能要素である(第1実施形態と同様)。
【0101】
次に、
図9を用いて、画像管理システム2の動作を説明するとともに本実施形態に係る画像管理方法について説明する。
【0102】
まず、ユーザ端末40においてウェブブラウザ41がユーザ操作に基づいて画像セット公開用のウェブページをサーバ50に要求する(ステップS21)。サーバ50ではページ提供部51がその要求に応じて所定のウェブページをユーザ端末40に送信する(ステップS22)。ユーザ端末40ではウェブブラウザ41がそのウェブページを受信して表示する(ステップS23)。
【0103】
その後、ユーザが基準画像を登録するための操作をウェブブラウザ41上で行うと(ステップS24)、ウェブブラウザ41は基準画像をサーバ50に送信し(ステップS25)、基準画像受付部52がその画像を受け付ける(ステップS26)。また、ウェブブラウザ41は商品画像の検索条件を取得して(ステップS27)、その条件をサーバ50に送信する(ステップS28)。この検索条件は少なくともユーザIDを含み、場合によっては、ユーザにより入力されたテキストも含む。
【0104】
サーバ50では、検索条件受付部53がその検索条件を受信する(ステップS28、受付ステップ)。続いて、検索部54がその検索条件を用いて履歴データベース30を参照することで、その条件に合致する商品画像を取得し(ステップS29、検索ステップ)、各商品画像にURLを関連付ける(ステップS30)。1以上の商品画像が用意されると、送信部55がその商品画像をユーザ端末40に送信する(ステップS31、送信ステップ)。
【0105】
ユーザ端末40では、ウェブブラウザ41がその商品画像を受信して画面上に表示する(ステップS32)。その後、ユーザが商品画像を指定する操作をウェブブラウザ41上で行うと(ステップS33)、ユーザ端末40は指定された商品画像の情報をサーバ50に送信する(ステップS34)。
【0106】
サーバ50では、生成部56がその情報に基づき、基準画像及び少なくとも一つの商品画像を用いて画像セットを生成する(ステップS35)。そして、アップロード部57がその画像セットを公開先のネットワークNpに送信することで該画像セットを公開する(ステップS36)。なお、本実施形態においても、画像セットが投稿記事の一部である場合には、記事の一部であるテキストもユーザ端末40からサーバ50に送信され、サーバ50がそのテキスト及び画像セットを含む記事を公開先のネットワークNpにアップロードする。
【0107】
次に、
図10を用いて、コンピュータをサーバ50として機能させるためのサーバ・プログラム(画像管理プログラム)P3について説明する。
【0108】
サーバ・プログラムP3は、メインモジュールP30、ページ提供モジュールP31、基準画像受付モジュールP32、検索条件受付モジュールP33、検索モジュールP34,送信モジュールP35、生成モジュールP36、及びアップロード・モジュールP37を備えている。
【0109】
メインモジュールP30は、サーバ50での画像管理機能を統括的に制御する部分である。ページ提供モジュールP31、基準画像受付モジュールP32、検索条件受付モジュールP33、検索モジュールP34,送信モジュールP35、生成モジュールP36、及びアップロード・モジュールP37を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記のページ提供部51、基準画像受付部52、検索条件受付部53、検索部54、送信部55、生成部56、及びアップロード部57の機能と同様である。
【0110】
サーバ・プログラムP3は、第1実施形態におけるサーバ・プログラムP2と同様に配布することができる。
【0111】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。加えて、本実施形態ではマッシュアップ・アプリケーションの配布が必要なく、ユーザ端末40がウェブブラウザ41さえ備えていれば、ユーザは画像セットを作成することができる。また、画像セットの生成及び公開がユーザ端末40ではなくサーバ50で実行されるので、ユーザ端末40における処理の負荷を軽減することができる。
【0112】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0113】
上記実施形態では履歴データベース30が購入履歴を記憶していたが、上述したように取引履歴の種類は限定されない。例えば、
図11に示す落札履歴を履歴データベース30が記憶し、検索部がその落札履歴から商品画像を抽出してもよい。
【0114】
落札履歴は、ユーザがインターネット・オークションで落札し入手した商品の履歴を示すデータである。落札履歴もユーザID及び商品の識別子(商品ID)を含み、これらのIDは互いに関連付けられている。この落札履歴における取引日は、ユーザが商品を落札した日(落札日)でもよいし、出品者が商品を発送した日(発送日)でもよいし、ユーザが実際に商品を受け取った日(受取日)であってもよいし、他の行為が為された日であってもよい。
図11では取引の属性として落札金額も示している。
【0115】
落札履歴からも商品の属性を特定することが可能である。
図11では、商品属性の一例として、商品名、商品のカテゴリ、商品ページ(商品が出品又は販売されているページ)のURL、商品画像データ、及び使用期限を示している。
【0116】
購入履歴と同様に取引履歴の構成は
図11の例に限定されず、商品属性は任意に選択可能であるし、任意の正規化又は冗長化を行ってもよい。ユーザIDから各種商品属性(少なくとも商品画像)が得られるように履歴データベース(取引履歴)30が構築されていればよい。
【0117】
上記実施形態では画像セットが商品ページへのリンクを含んでいたが、リンクの埋め込みを省略してもよい。
【0118】
あるいは、商品ページのURLに代えてアフィリエイト・リンクのURLを画像セットに埋め込んでもよい。アフィリエイト・リンクは、ユーザID(アフィリエイトID)を用いて周知の方法で生成することができる。この場合には、第三者が画像セット内の商品画像をクリックすると、対応する商品ページにアクセスでき、第三者がその商品ページで商品を購入すると、画像セットの作成者に所定の報酬が付与される。
【0119】
商品の入れ替えが頻繁に行われるために、商品画像の検索時にその画像を得られない場合には、検索部は商品カテゴリ等を用いて商品データベースを検索することで、類似商品の画像を取得してもよい。
【0120】
マッシュアップ・アプリケーションは特定の商品カテゴリ専用のソフトウェアであってもよい。例えば、マッシュアップ・アプリケーションは料理の画像セット専用、あるいは服飾品のコーディネイトに関する画像セット専用のアプリケーションであってもよい。この場合には、検索条件には特定の商品カテゴリが常に含まれる。
【0121】
基準画像が服飾品のコーディネイトに関するものであれば、検索部は、その基準画像の生成日から季節を推定して、ユーザがその季節に購入した商品の画像を履歴データベース30から抽出してもよい。あるいは、検索部はその基準画像を画像解析して主な色を抽出し、その色の商品の画像を履歴データベース30から抽出してもよい。