(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の焼き網は、食材に焼きむらが生じる場合があった。
【0007】
すなわち、従来の焼き網は、枠部材も、格子状の網も、例えばステンレスなどの比較的硬い(弾性率が高い)部材で形成されているため、一般的な食材を乗せたぐらいでは、焼き網は変形し難い。このような焼き網に対して、例えば、焼肉用にカットされた肉など平坦な面を有する食材を乗せたとすると、食材の平坦な面全体が焼き網に接触した状態で支持されるので、面全体を均一に焼くことができると考えられる。
【0008】
これに対して、例えば、弓なりに湾曲したサンマや、いびつな形状のピーマンなどの食材を焼き網に乗せると、食材は、食材の一部分が焼き網に接触し、他の部分が焼き網から浮いた状態で支持される。この状態で焼き調理すると、焼き網に接触した部分と接触していない部分で、焼き加減に差が生じ、全体的に焼きむらが生じるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明の焼き網は、上記課題に鑑みなされたもので、枠状に形成された枠部材と、前記枠部材の枠内領域を覆って設けられ、前記枠部材より小さい弾性率を有するとともに複数の開口が形成された支持部材と、を備えることを特徴とする。
【0010】
すなわち、支持部材は、枠部材より小さい弾性率を有するので変形し易く、食材を乗せたら、食材の形状に応じて撓み変形する。したがって、焼き網に乗せられた食材は、全体的に支持部材に接触した状態で焼き調理される。その結果、食材全体を均一に焼き調理することができるので、食材の焼きむらが生じるのを抑制することができる。
【0011】
また、前記枠部材が、該枠部材の枠に沿って形成された複数の係止部を有する場合、前記支持部材を、前記複数の係止部に引っかけて編みこまれたワイヤで形成することができる。
【0012】
また、前記支持部材を、前記複数の係止部に引っかけて編みこまれた1本のワイヤで形成することができる。
【0013】
また、前記枠部材を矩形に形成した場合、前記1本のワイヤは、前記矩形の枠部材の各辺に対して斜めに編みこまれた第1の編みこみ部と、前記矩形の枠部材の各辺に対して斜めに、かつ、前記第1の編みこみ部に対して交差して編みこまれた第2の編みこみ部と、を有することができる。
【0014】
また、前記第1の編みこみ部ワイヤは、前記第2の編みこみ部のワイヤに比べて小さい張力をかけることができる。
【0015】
また、前記枠部材を円形に形成することもできる。
【0016】
また、前記係止部は、前記枠部材から前記枠内領域へ向かう方向に直交する方向へ立設された円柱状の突起と、該突起の頂部に設けられ前記突起の径より大きな最大径を有する係合部と、を有することができる。
【0017】
また、焼き網は、枠状に形成された枠部材と、前記枠部材の枠内領域を2つの領域に仕切る仕切り部材と、前記仕切り部材によって仕切られた第1の枠内領域を覆って設けられ、前記枠部材及び前記仕切り部材より小さい弾性率を有するとともに複数の開口が形成された第1の支持部材と、前記仕切り部材によって仕切られた第2の枠内領域を覆って設けられ、前記第1の支持部材より大きな弾性率を有する格子状の第2の支持部材と、を備えることができる。
【発明の効果】
【0018】
かかる本願発明によれば、食材の形状に関わらず食材に焼きむらが生じるのを抑制することができる焼き網を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願発明の一実施形態に係る焼き網を図面に基づいて説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の焼き網(ソフト焼き網)の正面図である。
図2は、第1実施形態の焼き網の表斜視図である。
図3は、第1実施形態の焼き網の裏斜視図である。
【0022】
図1〜
図3に示すように、焼き網500は、矩形の枠状に形成された枠部材100と、枠部材100の枠内領域を覆って設けられた支持部材200とを備える。支持部材200は、焼き調理用の食材が乗せられる網部分となる。なお、以下の説明では、便宜上、焼き網500の食材が乗せられる側を「表面」、炭火、電熱器、又は直火などの熱源に対向する側を「裏面」という。
【0023】
枠部材100は、例えばステンレスなど比較的硬い材料で形成されている。枠部材100には、枠部材100の枠に沿って複数の係止部110が形成されている。複数の係止部110はそれぞれ、枠部材100の枠内領域120へ向かう方向に直交する方向(表面側)に立設された円柱状の突起130と、突起130の頂部に設けられた半球状の係合部140とを有している。係合部140の最大径は、突起130の径より大きく形成されており、これによって、係止部110に引っかけられたワイヤが抜けないようになっている。なお、係合部140の大きさについては、ワイヤの太さや張り具合に応じて、適宜ワイヤの引っかけが外れないような大きさにすることができる。
【0024】
突起130と係合部140とによって係止部110を形成することにより、係止部110に引っかけられたワイヤが係止部110との摩擦によってささくれ立つのを抑制することができる。
【0025】
ここで、支持部材200は、枠部材100よりも小さい弾性率を有しており、複数の開口210が形成されている。複数の開口210が形成されていることにより、炭火、電熱器、又は直火などの熱源からの放射熱を、食材に伝熱可能になっている。
【0026】
具体的には、支持部材200は、1本のワイヤ220を複数の係止部110に引っかけて編みこむことによって形成されている。以下、さらに具体的に、ワイヤ220の編みこみ状態を説明する。説明の便宜上、以下では、枠部材100の4つの辺のうち、1つの短辺を第1の辺100−1とし、そこから時計周りに残りの辺を、第2の辺100−2,第3の辺100−3,第4の辺100−4とする。また、第1の辺100−1と第2の辺100−2との接続部を第1接続部100−5、第2の辺100−2と第3の辺100−3との接続部を第2接続部100−6、第3の辺100−3と第4の辺100−4との接続部を第3接続部100−7、第3の辺100−3と第4の辺100−4との接続部を第4接続部100−8とする。
【0027】
ワイヤ220は、第1の端部220−1が輪っか状に形成されており、第1の端部220−1の輪っかを、第1接続部100−5付近の係止部110に引っかけて編みこみ始められる。ワイヤ220は、第1接続部100−5から離れる方向(第2接続部100−6及び第4接続部100−8)に向かって、第1の辺100−1の係止部110と第2の辺100−2の係止部110との間を交互に引っかけて編みこまれる。
【0028】
本実施形態では、枠部材100は長方形なので、ワイヤ220は、第2の辺100−2の中間まで編みこまれた状態で、先に、第4接続部100−8付近まで到達する。ワイヤ220が第4接続部100−8付近まで編みこまれたら、次に、ワイヤ220は、第2接続部100−6及び第3接続部100−7に向かって、第2の辺100−2の係止部110と第4の辺100−4の係止部110との間を交互に引っかけて編みこまれる。
【0029】
ワイヤ220は、第4の辺100−4の中間まで編みこまれた状態で、先に、第2接続部100−6付近まで到達する。第2接続部100−6付近まで編みこまれたら、次に、ワイヤ220は、第3接続部100−7に向かって、第3の辺100−3の係止部110と第4の辺100−4の係止部110との間を交互に引っかけて編みこまれる。
【0030】
すると、ワイヤ220は、第3接続部100−7付近まで編みこまれる。以上のようなワイヤ220の編みこみによって、枠部材100の各辺に対して斜めに編みこまれた第1の編みこみ部230が形成される。なお、第1の編みこみ部230を形成するにあたっては、ワイヤ220を各係止部110にピンと張るのではなく、第1の編みこみ部230にたるみができるように緩く張る。これにより、支持部材200(第1の編みこみ部230)は、枠部材100よりも小さい弾性率を有して形成される。
【0031】
これによって、本実施形態では、支持部材200の上に食材を乗せたら、食材の形状に応じて支持部材200が弾性変形(撓み変形)するので、食材の焼きむらが生じるのを抑制することができる。
【0032】
すなわち、平面が形成されるようにカットされた焼肉用の肉などとは異なり、食材には、例えば、弓なりに湾曲したサンマやエビ、いびつな形のピーマンや貝、円柱状の形をしているトウモロコシ、全体的に凹凸ができているねぎ間など、様々な形状のものがある。
【0033】
このような食材に対して、従来あった焼き網は、枠部材も、枠部材の枠内領域を覆う網部材も、ステンレスなどの剛性の比較的高い材料で形成されているため、食材を乗せてもほとんど変形しない。従来の焼き網に乗せられた食材は、一部分が焼き網に接触し、他の部分が焼き網から浮いた状態で支持される。この状態で焼き調理すると、熱源からの放射熱(輻射熱)はほぼ一様に食材に伝熱されると思われるが、支持部材200(網)に接触している部分と接触していない部分では、支持部材200から食材への熱伝達に差が生じるので、焼き網に接触した部分と接触していない部分で、焼き加減に差が生じ、全体的に焼きむらが生じるおそれがある。
【0034】
これに対して、本実施形態の焼き網500は、支持部材200の上に食材を乗せたら、食材の形状に応じて支持部材200が弾性変形(撓み変形)するので、焼き網に乗せられた食材を全体的に支持部材に接触した状態で焼き調理することができる。その結果、熱源からの放射熱(輻射熱)、及び支持部材200からの熱伝達の双方を、食材全体を均一に伝熱することができるので、食材の焼きむらが生じるのを抑制することができる。
【0035】
これに加えて、本実施形態の焼き網500は、第1の編みこみ部230を、枠部材100の各辺に対して斜めに編みこんでいるので、一般的に枠部材100の辺と平行に支持部材200に乗せられる食材が、支持部材200上で転がるのを抑制することができる。
【0036】
なお、本実施形態の焼き網500の支持部材200は、第1の編みこみ部230だけではなく、第1の編みこみ部230の裏面側に編みこまれた第2の編みこみ部240も有している。この点について、以下、説明する。
【0037】
ワイヤ220は、第3接続部100−7付近まで編みこまれた後、第3接続部100−7付近における第3の辺100−3の係止部110(ポイントA)から、第1接続部100−5付近における第2の辺100−2の係止部110(ポイントB)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインaとする。
【0038】
次に、ワイヤ220は、ポイントBの後、第1接続部100−5付近における第1の辺100−1の係止部110(ポイントC)へ引っかけられる。次に、ワイヤ220は、ポイントCの後、第3接続部100−7から第4接続部100−8へ向かって第4の辺100−4の長さの約1/4の距離にある第4の辺100−4の係止部110(ポイントD)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインbとする。
【0039】
次に、ワイヤ220は、ポイントDの後、第3接続部100−7から第2接続部100−6へ向かって第3の辺100−3の長さの約1/3の距離にある第3の辺100−3の係止部110(ポイントE)へ引っかけられる。
【0040】
次に、ワイヤ220は、ポイントEの後、第2接続部100−6から第1接続部100−5へ向かって第2の辺100−2の長さの約3/5の距離にある第2の辺100−2の係止部110(ポイントF)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインcとする。
【0041】
次に、ワイヤ220は、ポイントFの後、第1接続部100−5から第4接続部100−8へ向かって第1の辺100−1の長さの約1/2の距離にある第1の辺100−1の係止部110(ポイントG)へ引っかけられる。
【0042】
次に、ワイヤ220は、ポイントGの後、第4接続部100−8から第3接続部100−7へ向かって第4の辺100−4の長さの約1/2の距離にある第4の辺100−4の係止部110(ポイントH)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインdとする。
【0043】
次に、ワイヤ220は、ポイントHの後、第3接続部100−7から第2接続部100−6へ向かって第3の辺100−3の長さの約2/3の距離にある第3の辺100−3の係止部110(ポイントI)へ引っかけられる。
【0044】
次に、ワイヤ220は、ポイントIの後、第2接続部100−6から第1接続部100−5へ向かって第2の辺100−2の長さの約1/3の距離にある第2の辺100−2の係止部110(ポイントJ)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインeとする。
【0045】
次に、ワイヤ220は、ポイントJの後、第1接続部100−5から第4接続部100−8へ向かって第1の辺100−1の長さの約3/4の距離にある第1の辺100−1の係止部110(ポイントK)へ引っかけられる。
【0046】
次に、ワイヤ220は、ポイントKの後、第4接続部100−8から第3接続部100−7へ向かって第4の辺100−4の長さの約1/4の距離にある第4の辺100−4の係止部110(ポイントL)へ引っかけられる。これによって張られたラインをラインfとする。
【0047】
次に、ワイヤ220は、第2の端部220−2が輪っか状に形成されており、ポイントLの後、第2接続部100−6付近における第3の辺100−3の係止部110(ポイントM)へ、第2の端部220−2を引っかけられて、編みこみ終了となる。
【0048】
以上のようなワイヤ220の編みこみによって、ラインa〜ラインfが形成される。ラインa〜ラインfは、枠部材100の各辺に対して斜めに、かつ、第1の編みこみ部230に対して交差して編みこまれた第2の編みこみ部240を形成する。なお、第2の編みこみ部240を形成するにあたっては、ワイヤ220を各係止部110にピンと張るのではなく、第2の編みこみ部240にたるみができるように緩く張る。ただし、第2の編みこみ部240を形成するにあたっては、第1の編みこみ部230に比べてたるみが少なくなるように、ワイヤ220を各係止部110に張る。つまり、第1の編みこみ部230は、第2の編みこみ部240に比べてワイヤ220の張力が小さくなる。
【0049】
第2の編みこみ部240を設けることによって、第1の編みこみ部230の隙間から食材が落下するのを抑制することができる。なお、本実施形態では、第1の編みこみ部230と第2の編みこみ部240とを1本のワイヤ220で形成する例を示したが、これには限られない。例えば、第1の編みこみ部230を1本のワイヤで形成し、第2の編みこみ部240を他の1本のワイヤで形成することもできる。また、本実施形態では、第1の編みこみ部230と第2の編みこみ部240の両方を形成する例を示したが、第1の編みこみ部230だけとすることもできる。
【0050】
次に、本実施形態の焼き網500による効果について、より具体的に説明する。
図4は、第1実施形態の焼き網を用いて焼いたねぎ間と従来の焼き網を用いて焼いたねぎ間の写真(図面代用写真)である。
【0051】
図4は、本実施形態の焼き網500と、従来の一般的な焼き網とで、同様の炭火条件で、同様の時間、同様の状態のねぎ間を焼き調理した後の写真を示している。
図4において、上側の3本のねぎ間402が本実施形態の焼き網500で焼き調理したねぎ間であり、下側の3本のねぎ間404が従来の焼き網で焼き調理したねぎ間である。
【0052】
図4に示すように、上側の3本のねぎ間402は、全体的にほぼ一様にこんがりと焼かれている。これに対して、下側の3本のねぎ間404は、よく焼けている箇所と、あまり焼けておらず生っぽい箇所とが存在している。つまり、下側の3本のねぎ間404は、全体的に焼きむらが生じており、上側の3本のねぎ間402は、焼きむらが生じるのが抑制されている。上側の3本のねぎ間402は、焼きむらが生じるのが抑制されているため、それにより火の通りを早くする(早く焼き上げる)ことができ、その結果、水分を逃がさず、みずみずしく焼きあげることができる。また、本実施形態の焼き網500によれば、ねぎ間を焦がさず、短時間で焼きあげることができ、火の通りが早い。
【0053】
図5は、第1実施形態の焼き網を用いて焼いたエビと従来の焼き網を用いて焼いたエビの写真(図面代用写真)である。
図5は、本実施形態の焼き網500と、従来の一般的な焼き網とで、同様の炭火条件で、同様の時間、同様の状態のエビを焼き調理した後の写真を示している。
図5において、上側の2匹のエビ406が本実施形態の焼き網500で焼き調理したエビであり、下側の2匹のエビ408が従来の焼き網で焼き調理したエビである。
【0054】
図5に示すように、上側の2匹のエビ406は、全体的に一様に焼き調理されているため、エビの焼き縮みがあまり生じていない。一方、下側の2匹のエビ408は、網に接触している部分と接触していない部分とで焼きむらが生じた影響と思われるエビの焼き縮みが生じている(エビが丸まっている)。上側の2匹のエビ406は、焼き縮が生じるのを抑制できるため、水分の蒸発が少なくなり、その結果、柔らかく焼き調理することができる。
【0055】
また、
図4,
図5の結果からわかるように、本実施形態の焼き網500によれば、食材をみずみずしく(柔らかく)、かつ、早く焼きあげることができる。また、従来の焼き網に比べて、遠赤外線効果を、さらに強く引き出すことができる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、本願発明の第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態の焼き網の正面図である。
図7は、第2実施形態の焼き網の表斜視図である。
図8は、第2実施形態の焼き網の裏斜視図である。
【0057】
図6〜
図8に示すように、第2実施形態の焼き網1000は、円形の枠状に形成された枠部材600と、枠部材600の枠内領域を覆って設けられた支持部材200とを備える。枠部材600には、円形の枠に沿って、表面側に向かって立設された係止部610が形成されている。このように、第2実施形態の焼き網1000は、枠部材の形状が、矩形から円形に変わったものである。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0058】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、支持部材200の上に食材を乗せたら、食材の形状に応じて支持部材200が弾性変形(撓み変形)するので、焼き網に乗せられた食材を全体的に支持部材に接触した状態で焼き調理することができる。その結果、食材全体を均一に焼き調理することができるので、食材の焼きむらが生じるのを抑制することができる。
【0059】
(第3実施形態)
次に、本願発明の第3実施形態について説明する。
図9は、第3実施形態の焼き網の正面図である。
図10は、第3実施形態の焼き網の表斜視図である。
図11は、第3実施形態の焼き網の裏斜視図である。
【0060】
図9〜
図11に示すように、第3実施形態の焼き網1500は、矩形の枠状に形成された枠部材1100と、枠部材1100の枠内領域を2つの領域に仕切る仕切り部材1200とを備える。
【0061】
枠部材1100と仕切り部材1200は、例えばステンレスなど比較的硬い材料で形成されている。仕切り部材1200を設けることによって、枠部材1100の枠内領域は、第1の枠内領域1210と、第2の枠内領域1220とに仕切られる。
【0062】
第1の枠内領域1210の周囲を囲って、複数の係止部が形成されている。ここで、複数の係止部は、第1実施形態における係止部110と同様の構成であるので、同様の符号を付して説明を省略する。また、第1の枠内領域1210には、第1の枠内領域1210を覆う第1の支持部材が設けられるが、第1の支持部は、第1実施形態の支持部材200と同様の構成であるので、同様の符号を付して説明を省略する。なお、第1の支持部材200は、枠部材1100及び仕切り部材1200より小さい弾性率を有している。
【0063】
一方、第2の枠内領域1220には、第2の枠内領域1220を覆って第2の支持部材1300が設けられる。
【0064】
第2の支持部材1300は、従来の焼き網の網部分と同様に形成される。例えば、第2の支持部材1300は、第2の枠内領域1220にステンレスを格子状の編みこむことによって形成される。第2の支持部材1300は、第1の支持部材200より大きな弾性率を有する。
【0065】
第3の実施形態によれば、焼肉用にカットされた肉のように平面が形成された食材を第2の支持部材1300に乗せて焼き調理するとともに、弓なりに湾曲したサンマなどのように平面が形成されていない食材を第1の支持部材200に乗せて焼き調理することができる。
【0066】
これによれば、平面が形成されていない食材については、第1実施形態と同様に、第1の支持部材200の上に食材を乗せたら、食材の形状に応じて第1の支持部材200が弾性変形(撓み変形)するので、焼き網に乗せられた食材を全体的に支持部材に接触した状態で焼き調理することができる。その結果、食材全体を均一に焼き調理することができるので、食材の焼きむらが生じるのを抑制することができる。これに加えて、平面が形成された食材については、従来と同様の焼き網(第2の支持部材1300)の上で、焼き調理することができる。