(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
詳細は、本発明の実施例を記載するために、図面の説明に従って示されている。しかしながら、当該実施例は、これらの詳細なしに設計可能なことは、当業者にとって自明であるべきである。
【0020】
図1ないし
図5は、別の視点から見たマグネットロックの第1実施例を示す。
【0021】
図1は、ロック位置にあるマグネットロック20を側面視した横断面を示す。マグネットロック20は、ピン22、ハウジング24およびハウジング24内に他の構成要素を備えている。ハウジング24は、当該ハウジング24の下限に円形開口26を有する。ピン22のピンヘッド28は、ピン22をハウジング24に係止するために、開口26に嵌入される。ピン22は、
図3において最も見やすく示されている。上から下までにピン22は、ピンヘッド28、外周ピン溝42、ピンシャフト80およびピンフット82を有する。一定の直径を有する真っ直ぐなシリンダとして設計されるピンシャフト80は、外周ピン溝42をピンフット82に接続している。ピンフット82は、薄くて大きな円形プレート状に設計される。ピンヘッド28、外周ピン溝42、ピンシャフト80およびピンフット82は、それらの縦軸がハウジング24の縦軸30と一致するように軸方向に整列配置されている。ピンフット82と下部部材32の間に、強制するためにバンデージストラップ39に固定される鳩目41を有するバンデージストラップ39がある。バンデージストラップ39および鳩目41は、ピンフットと下部部材32の間に固定される。鳩目41は、ピンシャフト80を囲う。この配置は、個々に保持するために用いられる(図示しない)。
【0022】
ハウジング24は、ハウジング24の下限の方向に開いて設計にされる円筒状の最上部25を有する。上部にある最上部25の壁に、特に
図3および
図4において見やすい円錐またはテーパー状の凹部34または座部がある。ハウジング24も、最上部25の底端部を封止する下部部材32を備えている。下部部材32および最上部25は、マグネットロック20の他の構成要素を内部に含むキャビティを形成する。開口26は、下部部材32の中央にあって、下部部材32を通って延びる。開口26およびピン22は、ハウジング24の縦軸30に対して軸方向に整列配置される。
【0023】
最上部25に嵌入される下部部材32は、外周棚水平棚突起33を有する堅牢な円柱形を有する。先端溝35は、ロックプレート53、55に対向する下部部材32の最上部側に切り込まれている。先端溝35は、中心点としての縦軸30を有する環状に形成されており、内側から外側に向かって深くなっている。最上部25の開口に嵌入される下部部材32は、最上部25を十分に封止する大きさである。最上部25の最上壁と下部部材32との間でキャビティは、切断されている。キャビティの高さは、円錐台ピンヘッド28およびピン溝42の高さよりわずかに高い。ハウジング2の2つの部分25,32は確りと接続され、ハウジング24の縦軸30に沿って軸方向に位置合わせされるように、下部部材32は、最上部25に接着される。
【0024】
2個のマグネットキャッチ36、38は、最上部25と下部部材32の間のキャビティに内に設けられている。2個のマグネットキャッチ36、38は、半月と類似の同一形状を有する。マグネットキャッチの形状は、
図1のA−A矢視断面図である
図2で最も見やすい。2個のマグネットキャッチ36、38は、下部部材32の内側平面201上で移動可能である。半月状の領域の前端面58、60、66、68は、各々に当接する。
図2において、左側マグネットキャッチ36が下部部材32の左側に配置されるのに対し、右側マグネットキャッチ38は下部部材32の右側に配置される。したがって、左側マグネットキャッチ36および右側マグネットキャッチ38は、ハウジング24の縦軸30を挟んで対称に配置される。マグネットキャッチ36、38は、下部部材32に移動可能である。最上部25のガイドバー27は、マグネットキャッチ36、38の外周の切り欠き202に係合し、マグネットキャッチがマグネットロック20の軸30のまわりを回転しないようにする。ガイドバー27は、特に
図18ないし
図20において見やすく、外周の切り欠き202は、特に
図21において見やすい。
【0025】
2個のマグネットキャッチ36、38の最上端は、互いに接触するが、それらの底端部に間隙200を有する。この間隙200は、
図1で分かるように、逆V字状の側面を有する。マグネットキャッチ36、38のさらなる詳細は、特に
図2において見やすい。マグネットキャッチ36、38の各々は、2個のマグネットと1枚のロックプレートを有する。全部で4個のマグネットは、フェライト磁石またはネオジウム磁石である。左側マグネットキャッチ36は、左側ロックプレート53の上に、2個のマグネット44、46を有する。右側マグネットキャッチ38は、右側ロックプレート55の上に、2個の他のマグネット48、50を有する。
【0026】
円錐台として設計されるピンヘッド28を有するピン22の構造は、特に
図1において見やすい。ピン22のピン直径と比較して、ピン22の先端は小径である。ピンヘッド28の下方に配備されるピン22の周りに、外周ピン溝42がピン22のまわりに形成されている。ロックプレート53、55の上に2個のマグネットキャッチ36、38の部分は、ピン22の外周ピン溝42に当接する。マグネットロック20の部分が識別できるように、
図2は、
図1のA−A矢視断面である平面図を示す。当該平面図において、ハウジング24は、円形の輪郭を有する。ハウジング24において、垂直軸52と水平軸54の2本が、ハウジング24の中央で互いに直交するように描かれている。したがって、縦軸30の投影は、垂直軸52と水平軸54の交点と一致する。ハウジング24の円筒壁203は、ピン22のピンヘッド28と同様に、両方のマグネットキャッチ36、38を囲む。ハウジング24の中央の2つの同心円は、ピン22の円錐台のピンヘッド28を示す。2個のマグネットキャッチ36、38は、外周ピン溝42でピン22に近接配置される。左側マグネットキャッチ36は、左側ロックプレート53と当該左側ロックプレート53上に2個の円形マグネット44,46、すなわち、左側の上部に上部ロックマグネット44と底部ロックマグネット46を有する。左側上部ロックマグネット44と左側底部ロックマグネット46は、半月形左側ロックプレート52の対向端または左側マグネットキャッチ36のそれぞれの対向端で水平軸54を挟んで対称形に配備される。左側上部ロックマグネット44のN極および左側底部ロックマグネット46のS極は、上向きである。マグネットキャッチ36の左側で、左側マグネットキャッチ36は、部分的円形の外縁部56を有する。外縁部56は、最上部25の内壁205と嵌合する。左側マグネットキャッチ36の右側に、2本の短辺である左直線端面58、60が配置される。左側マグネットキャッチ36の中央部分である右側に、半円形エッジ62が2本の直線端面58、60と互いに接続するように形成されている。左直線端面58、60の2本の短辺は、上部の左直線端面58と底部の左直線端面60によって形成されている。2本の左直線端面58、60は、水平軸54を挟んで対称形に配置される。
【0027】
右側マグネットキャッチ38は、左側マグネットキャッチ36と同一構造である。右側マグネットキャッチ38は、右側ロックプレート55と右側安定板54の上部と底部に2個の円形マグネット48,50、すなわち、右側の上部に上部のロックマグネット48と底部のロックマグネット50を有する。2個の円形マグネット48,50は、半月形右側のマグネットキャッチ38の対向端で水平軸54を挟んで対称形に配置されている。右側上部のロックマグネット48のS極および右側底部のロックマグネット50のN極は、上向きである。
【0028】
マグネットキャッチ38の右側で右側マグネットキャッチ38は、部分的な円形64の外縁部を有する。外縁部64は、ハウジング24の内壁205と嵌合する。右側マグネットキャッチ38の左側に、2本の短辺である右直線端面50、68が配置される。右側マグネットキャッチ38の中央部分である左側に、半円形エッジ70が2本の短辺である直線端面66、68と互いに接続するように形成されている。右直線端面66、68の2本の短辺は、上部の右直線端面66と底部の右直線端面68によって形成されている。2本の右直線端面66、68は、水平軸54を挟んで対称形に配置される。
【0029】
図2に示すように、上部の左直線端面58は、上部の右直線端面66と係止位置で接触し、底部の左直線端面60は、垂直軸52に沿って右直線端面68と接触する。さらに、
図2において、マグネットロック20がロック位置にある場合、左側の半円形エッジ62および右側の半円形エッジ70は、ピンヘッド28に非常に接近している。左右のマグネットキャッチ36、38の間に形成される円筒形孔は、ピンヘッド28よりいくらか大きい直径を有する。
【0030】
回転矢印43は、力が右側上のバンデージストラップ39の上向きに作用するときに生じる力の流れ43を示す。下部部材32は、右側のロックプレート55とピンヘッド28の間の間隙を閉めるために、上方へ押される。力の流れ43は、それから下部部材32、右側のロックプレート55、ピンヘッド28、ピンシャフト80、ピンフット82および鳩目41を介してバンデージストラップ39から作用する。最上部25およびマグネットキャッチ36、38は、力の流れの範囲内にない。マグネットキーの配置より容易にするために、ハウジング24の外側の最上端に付加的なマーキングを他の実施例に基づいて
図2に示すように任意に設けることができる。4個のマーキング72、74、76、78は、上側マーキング72、左側マーキング74、下側マーキング76および右側マーキング78である。上側マーキング72および下側マーキング76は塗り潰されており、それらは垂直軸52に沿って配置される。塗り潰しは、左側マーキング74および右側マーキング78から省かれており、それらは水平軸54に沿って配置される。全部で4個のマーキング72、74、76、78は、ハウジング24の外縁部の近くに配置されている。
【0031】
図3は、マグネットロック20の側面図を示す。
図3において、マグネットロック20は真っ直ぐに示されており、ハウジング24がピン22の最上端に配置されている。左右のマグネットキャッチ36、38は、ピン22の外周ピン溝42にロックプレート53,55を介して係合されており、マグネットロック20がピン22から外れるのを防止する。
【0032】
強いマグネット84は、ハウジング24の上部平面207に配置される。マグネット84が十分に強い場合、マグネットキャッチ36、38のマグネット44、46、48、50は、マグネット84に引き寄せられる。2個のマグネットキャッチ36、38は、この磁力の引き寄せによって円錐凹部34に対して押し上げられる。それらの接触端150は、特に
図1および
図2において特に見やすくなっている。マグネットキャッチ36、38の底端部は、いくらか所望のマグネット84の影響を受けて互いに接近する。これにより、
図1に示されるマグネットキャッチ36、38の間のV型の間隙200は、閉まる。ロックプレート53、55の底部側およびマグネットキャッチ36、38の底部外縁は、先端溝35に押圧される。マグネットキャッチが前後にマグネット84を移動することによってこの状態で位置を変えられる場合でも、いずれかのマグネットによる解錠は、防止される。先端溝35の外縁部は、すなわち、マグネットキャッチ36、38およびロックプレート53、55が更に互いに分離するのを機械的に阻止する。ピン22が開口26から引き抜くことができないように、外周ピン溝42のロックプレート53、55は、ピンシャフト80と円錐台のピンヘッド28に囲まれたままである。
【0033】
図4および
図5は、ロック解除位置のマグネットロック20を示す。マグネットキャッチ36、38がハウジング24の内壁205に位置するまで、図示しないマグネットキー90の磁力が、互いに離れるようにマグネットキャッチ36、38を引き寄せるので、2個のマグネットキャッチ36,38は、さらに離れた空間にある。これは、マグネットキー90を示す
図8において見やすくなっている。
図4、5に示すように、ピン22がハウジング24の開口26の外側に引き抜かれるように、ロックプレート53、55の左内側の半円形エッジ63と右内側の半円形エッジ71は、外周ピン溝42から引き抜かれる。
【0034】
図6および
図7は、
図4および5に基づくマグネットロック20に配置されるマグネットキー90の第1実施例を示す。
図6は、マグネットロック20のマグネットキー90の底面の平面図を示す。マグネットキー90は、実質的に円柱状本体92を備えている。マグネットキー90も、手動で握持するための外形208および平坦な底面96を有するカバー94を備えている。底面96の環状縁部98は、下方に向いている。環状壁98の内径は、ハウジング24の外径よりわずかに大きい。平坦な底面96は、軸52、54を挟んで対称形の4つの等しい領域に分けられるよう、垂直軸52および水平軸54は、平坦なカバー面94の中央で交差する。
【0035】
4個の円形マグネット99、100、102、104は、マグネットキー90の縦軸周りに円周上に等間隔に配備されている。マグネットキー90の縦軸は、ハウジング24の縦軸30と一致する。全部で4個の円形マグネット99、100、102、104は、希土酸化物磁石またはネオジウム磁石または硬いフェライト磁石である。4個の円形マグネット99、100、102、104は、マグネットキー90の範囲内で固定される。これら円形マグネット99、100、102、104の位置および配置は、
図6ないし
図8に示される。リング形状内で互いに隣接する一対のマグネットは、90度の角度αの中間にある。
【0036】
図6に示すように、2個の上部円形マグネット99、104は、水平軸54を挟んで2個の底部円形マグネット100、102と対称形に配置されている。2個の左側円形マグネット99、100は、垂直軸52を挟んで右側円形マグネット102、104と対称形に配置されている。2個の斜めに対向する円形マグネットが同じ上向きに両極性を有するよう、4個の円形マグネット99、100、102、104は整列配置される。
図6の配置において、左側のS極の底部キーマグネット100および右側で上部キーマグネット104は上向きで、右側のN極の底部キーマグネット102および左側の上部キーマグネット99は上向きである。
【0037】
マグネットキー90のオリエンテーションマーク106、108、110、112は、リング形状の内側で互いに隣接するマグネット間に分配される。4個のオリエンテーションマーク106、108、110、112は、4個の円形マグネット99、100、102、104の間に均一に分配される。特に、水平軸54または垂直軸52のそれぞれに沿ったマーク99、100、102、104は、マグネットキー90の外縁部の近くに分配される。4個の円形マグネット99、100、102、104は、マグネットキー90の内側で表から見えない。
【0038】
図7の断面図において、マグネットキー90の底面96に配置される2個の円形マグネット100、102は、側面から見ることができる。さらにまた、手動でマグネットキー90を握持するための外形208も示されている。
【0039】
図8は、断面図である
図7からマグネットキー90とともに、ロック解除位置にある
図4ないし
図5に応じたマグネットロック20の側面図を示す。
【0040】
エッジ98を収納するように、マグネットロック20は、マグネットキー90の下に直接配置される。マグネットキー90上のマーク106、108、110、112は、マグネットロック20上のマークキング72、74、76、78に合わせるために、図示して設けられている。マグネットロックの2個の底部円形マグネット46、50だけが、
図8に見える。さらにまた、
図8は、マグネットロック20の円形マグネット100、102がロック解除位置にある場合、マグネットロック20の円形マグネット46、50よりも互いに離れていることを示す。これは、常に開位置にマグネットキャッチ36を確実に引き寄せる。マグネット100、46およびマグネット102、50の両側で対向する両極性により、引力が、マグネット100、46とマグネット102、50の間に作用する。自由に移動可能に配置されたマグネットキャッチ36、38は、これにより引き離される。マグネットキャッチ36のロックプレート53、55が互いに離れ、ピン22の外周ピン溝42に引き抜かれるように、マグネットキャッチ36、38がそれによってピン22から離れる。ロックプレート53、55が、外周ピン溝42から離れる場合、ハウジング24の開口26からピン22を引き抜くことができる。
【0041】
マグネットロック20は、ハウジング24と下部部分32に対して接続および切り離しするための簡単なロック装置を作成する。マグネットロック20は、極めて少ない部品を備えている。したがって、マグネットロック20およびマグネットキー90は、容易に設計および製造を可能にする。
【0042】
マグネットロック20の外形と内側の組み合わせの条件が、概して100分の1ミリメートルの許容範囲内にある。これらの許容誤差は、経済的な射出成形部品で満たすことができる。したがって、多数個のマグネットロックを量産するためのコストは、抑えることができる。
【0043】
マグネットロック20は、何ら高価な構成要素を必要としない。例えば、マグネットロック20の円形マグネット44、46、48、50は、希土酸化物フェライト磁石として設計されることができる。マグネットロックのハウジング24の円形マグネット44、46、48、50は、フェライトまたはアルニコ磁石でもあってもよく、それも経済的な効果がある。最上部25、下部部材32、マグネットキャッチ36、38およびピン22は、ポリスチレン、ABSまたはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびポリ塩化ビニルまたはPVCなどのような熱可塑性材料の通常の射出成形によって、経済的に製造することができる。ピンは、鋼または他の金属から製造することもできる。
【0044】
マグネットロック20およびマグネットキー90のマグネットは、金属磁性素子、複合物および希土酸化物磁石を有することもできる。マグネットのための適切な複合磁石は、例えばセラミック磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石、ticonal磁石、ネオジム・鉄・ホウ素磁石、人工樹脂系射出成形磁石、可撓性人工樹脂または結合剤系磁石などである。マグネットロック20およびマグネットキー90の個々の構成要素が、磁化されて作成することもできるし、または、所望の機能を達成するために、予め定められた磁気パターンに対応する永久磁石から構成することもできる。
【0045】
マグネットロック20は、強力で信頼性が高い。振動または不適切な取扱いによってマグネットロック20が破壊されることがない。これれは、マグネットロック20を広い用途で利用することを可能にする。例えば、衣類およびサドルバッグの部材のための建築業者の安全装置または安全ラベルとして、安全なバンデージシステムに用いることができる。
【0046】
マグネットロック20は、他の用途にも容易に組み込むことができる。例えば、マグネットロック20のハウジング24は、チャイルドロックを有するドアになくてはならない部分である。マグネットロック20のピン22は、ドアフレームに装着することができる。マグネットロック20を有する装置は、当該マグネットロック20を利用する統合化されたロック機能がとともに製造することができる。
【0047】
ハウジング24およびマグネットキー90上のマーク72、74、76、78、106、108、110、112は、解錠を容易にする。マグネットロック20を使用するとき、マーク72、74、76、78、106、108、110、112は、ユーザを誘導する。マーク72、74、76、78、106、108、110、112は、マグネットロック20およびマグネットキー90の装飾の一部として使うこともできる。
【0048】
マグネットロック20は、利用するのに外部からのエネルギーの供給を必要としない。例えば、電力が消耗される場合、マグネットロック20は、別料金がかかったり、動作不全を生じさせたり電池の使用を必要としない。マグネットロック20は、単独で利用することができる閉鎖系である。
【0049】
あるいは、ハウジング24は、例えば立方体のような異なる形状を有することもできる。ハウジング24が矩形のカバー面を有する場合、カバー面に合うマグネットキーは、マグネットロック20を容易に解錠することができる。マグネットロック20の形状は、マグネットロック20にマグネットキー90を正しく位置合わせるのを容易にする。マグネットキー90の形状は、マグネットロック20と嵌合する形状にすることも可能である。
【0050】
他の変形例によれば、外周ピン溝42は、マグネットキャッチ36、38に合う異なる形状にすることもできる。2個のマグネットキャッチ36、38の代わりに、例えば開口26がハウジング24の側壁の近くに設けられる場合に、個々のマグネットキャッチを設けることもできる。
【0051】
ピン22が、マグネットキャッチ36、38によってブロック可能な異なる形状にすることもできる。例えば、ピン22は、矩形の横断面、三角形横断面、多角形または異なる形状を有することができる。開口26は、ピンを収納するのに遊びを持たせることもできる。
【0052】
マグネットロック20のハウジング24は、マグネットキャッチ36、38を外部の振動、腐食、放射線などから保護する。マグネットロック20のハウジング24は、長い距離におよんで落とすことがあった場合でも、内部マグネットキャッチ36、38は、破損したり、傷ついたりすることから守られる。
【0053】
マグネットロック20の円形マグネット44、46、48、50は、マグネットロック20を開閉するための起動力を与える。外部マグネットがない場合、円形マグネット44、46、48、50は、
図2に示すロック位置にマグネットキャッチ36、38が到達し、ピンを固定するまで互いの方に移動するよう、当該マグネットキャッチ36、38を引き寄せる。
【0054】
マグネットロック20のハウジング24内の円形マグネット44、46、48、50は、マグネットキー90の円形マグネットより磁力の弱いマグネットである。
図8に示すように、マグネットキー90が位置する場合、マグネットキャッチ36、38が互いに反発して解除位置に互いに引き込まれるように、ハウジング24内の円形マグネット44、46、48、50は、マグネットキー90のマグネット99、100、102、104に向けて引き寄せられる。これによれ、マグネットキャッチ36、38は、ハウジング24の円筒状内壁205に向けて移動する。
【0055】
ピン22の円錐台のピンヘッド28は、ピン22をマグネットロック20のハウジング24に導くのをより容易にする。ピン22の先端が開口26および接触キャッチ36、38間の孔より小さい直径を有するので、ピン22は、開口26およびこの孔を介して容易に押し込まれることを可能にする。
【0056】
2個のロックプレート53、55が、外周ピン溝42に挿入された場合、ロックプレート53、55が、ハウジング24の外側に外れるのを抑制するよう、マグネットキャッチ36、38のロックプレート53、55をピン22の外周ピン溝42に相互に作用させる。
【0057】
マグネットロックを生産する方法は、以下の工程を含む:ステップのいくらかの順序は、変えることができる。第1ステップにおいて、ハウジング24は、設けられている。第2ステップにおいて、マグネットキャッチ36、38は、マグネット44、46、48、50およびロックプレート53、55をハウジング24にもたらす。第3ステップにおいて、ハウジング24のマグネットキャッチ36、38は、下部部材32で覆われている。第3ステップにおいて、ピン22を設けることができる。他にも、マグネットロック20、ピン22または両方とも、閉じる目的のために固定できる。マグネットロックを生産する方法は、正確な手順が機械類なしに達成可能にするので、成し遂げやすい。
【0058】
マグネットロック20を係止する方法は、ピン22を開口26に導くことが必要である。マグネットロック20を解除する一つの方法は、ピン22がマグネットロック20から取り外すことが可能なように、所定位置に基づいてマグネットキー90をマグネットロック20に接触するように導く必要である。ロックおよび解除する方法は、外部のエネルギーおよび複雑な装置が必要とされないので、実行するのが容易である。
【0059】
マグネットロック90は、上述の円形マグネット99、100、102、104を利用した回転ディスクを有することができ、マグネットロックが近づくと、マグネットロック20の円形マグネット44,46、48、50の分極性によって軸方向への磁力に基づいて、それぞれが整列配置する。同様に、他の実施例は、マグネットキャッチ36、38、の円形マグネット44、46、48、50の分極性は、円形マグネット99、100、102、104を有するマグネットキー90の接近で自由に回転しつつ位置合わせ可能なように、ガイドバー27なしに最上部25を有することができる。それは、マグネットキャッチ36、38を導くために下部部材25上に、または、マグネットキャッチ36、38上にガイドバーを位置させて対向する外形に係合する。
【0060】
図9ないし
図17は、他の実施例に記載のマグネットロック20を示す。
図9のマグネットロック20の多数の部分は、先に述べた図のマグネットロック20に対応している。対応するパーツは、アポストロフィを付している。キャッチは、これらの図において無視される。
【0061】
図9のピンシャフト80は、
図16に完全に示されている。ピン溝42’の下で、ピンシャフト80’は、ピンヘッド28’の直径に対応する直径を有する円柱部分118を有する。円柱断面118の下に、ピンシャフト80’は、円柱部分の直径よりもいくらか大きい直径を有する十角形部分115を有し、ピンシャフト80’は、下部円柱部分を有する。底部円柱82は、底部円柱断面に隣接する。底部円筒断面は、可変半径を有する。ピン22’のさらなる構造は、
図8からのピンの構造に基づく。
【0062】
図8に示されるハウジング24’の下部部材32’は、ピン22’を導くための開口26’を有する。開口26’は、円筒断面117を有し、当該円筒断面117の下に十角形の断面116を有する。ピンシャフト80’の円柱断面118は、開口26’の円筒断面117に適合させてある。同様に、ピンシャフト80’の十角形の断面115は、開口26’の十角形の断面116と適合させてある。キャッチ36、38が、接続された下部部材32’または最上部25’の速い回転によってピンシャフト80’に対して回転および遠心力によって引き離されることがないように、十角形の凹部116を有する十角形の断面115の閉環は、ピンシャフト80’に対して下部部材32’が回転するのを防止する。
【0063】
図1の実施例とは対照的に、最上部25’は、ガイドバーおよび屋根形の凹部を有しない。さらにまた、下部部材32’は、先端溝を有しない。
【0064】
図10は、
図9における最上部25’の横断面を示す。
図10は、
図9に示すようにピンヘッド28’が確実に収納されるように、当該ヘッドピン28’に嵌合するガイドカラー40を示す。さらに、ガイドカラー40’の底面に半径210がある。最上部25部’の下方壁205に周縁面取り209がされている。
【0065】
図11は、ガイドカラー40’、半径210、周縁面取り209を下方から見た最上部25’の図である。
【0066】
図12は、下方から
図9および
図10における下部部材32’のB−B矢視断面である。下部部材32’は上部分に円柱状の開口117を有し、底部分に正十角形の開口116が点線で描画されている。
【0067】
図13は、
図9における下部部分32’の横断面を示している。底部分の十角形の開口116および上部の円形開口117が側面視される。
【0068】
図14および
図15は、
図13における下部部材32’の断面およびピンシャフト80’が下部部材32’に嵌合された状態を示す。
図14および
図15から分かるように、ピンシャフト80’と下部部材32’の円形開口117との間隙119が、ピンシャフト80’が、軸30に対して僅かに傾くことができるように、狭く設定されている。ロックプレート53、55が、外周ピン溝42内で傾くことができないように、当該間隙119は、先端部分からキャッチ36、38を保持し続ける。これは、マグネットキーを利用してマグネットロック20を開くことをより容易にする。
【0069】
図16および
図17は、
図9ないし
図15の例示的な実施形態に基づくピンシャフト80’を示す。
図16は、ピン22’の側面図を示す。ピンシャフト80’は、その先端に円柱部分118を有する。ピンシャフト80’は、円柱部分118に近接する十角形の横断面を有する十角形の断面117を有する。ピンシャフト80’は、十角形部分の下にピンフット82’に移行する円柱を有する。
図17は、
図16の十角形部分115の形状を例示するF−F矢視断面におけるピン22’の横断面を示す。
【0070】
図18ないし
図20は、他の実施例に基づく最上部25”を示す。ガイドバー27”は、最上部25”の底面側から取り付けられる。このガイドバー27”は、キャッチ36、38が、マグネットロック20の軸30のまわりを回転するのを防止する。ガイドバー27”は、
図18の平面図に示される。ガイドバー27”は、水平軸54に沿って伸びており、ガイドカラー40によって遮られている。これは、側面視したガイドバー27”を示す
図20の断面図に示すこともできる。
【0071】
図19は、最上部25”のD−D矢視断面図を示す。ガイドバー27”の横断面は、点線によって示される。視線の範囲で、ガイドバー27”は、
図18のC−C横断線の前後にある。
【0072】
図21および
図22は、第1実施形態におけるキャッチ36、38の平面図を示す。
図21において、キャッチは、ロック位置に示される。
図21も、キャッチ36、38上の点線において描画される外形121が示されている。この外形121は、上記の
図2においても、識別可能である。外形121は、キャッチ36、38の上の外側に位置する高い部分122によって形成される。高い部分122は、ガイドバー27が係合可能な切り取りまたはノッチ202をそれぞれに含む。
【0073】
図22において、キャッチ36、38は、ロック解除位置に示される。点線は、ロック解除位置216およびロック位置215のキャッチ36、38の円形マグネット44、46、48、50の位置を示す。キーマグネット99、100、102、104の位置は、実線によって示される。キーマグネット99、100、102、104の中心点は、マグネットロックの円形磁マグネット4、46,48、50の中心点よりも対称軸25から水平オフセット125によって遠くなっている。加えて、キーマグネット99、100、102、104の中心点は、マグネットロックの円形マグネット44、46,48、50の中心点よりも対称軸54から垂直オフセット125によって遠くなっている。水平方向の力は、ロック解除位置にある場合であっても円形マグネット44、46、48、50に作用するので、水平オフセットは、キャッチを確実に開けるので信頼性が高い。垂直オフセットによって、垂直方向の力も、対称軸52と平行して、ロック装置の円形マグネットに作用する。この垂直方向の力は、垂直にマグネットキャッチ36、38をセンタリングするのに役立ち、これによって、ロックプレート55が傾くのを防止する。
【0074】
図23は、平面図において2枚の同一構造のロックプレート53、55のうちの1枚を示す。ロックプレート53、54の輪郭は、外側が半円にされている。外側の半円の中央にマイクロバール(microbar)127がある。このマイクロバール127は、鋼板の切断において最初から終わりまでレーザーカットする間に生じる。それは、キャッチ36、38に関連付けされたロックプレート53、55に嵌合するために用いることができる。
図24は、A−A矢視断面に沿った
図23におけるロックプレート53の断面図を示す。マイクロバール127は、側面視することができる。
【0075】
図25および
図26は、マグネットロック用の最上部25”の他の実施例を示す。4つの凹部128は、最上第25”にあり、高い十字形129を残している。関連するマグネットキー(図示しない)の底面に、最上部25”の凹部128に適合する十字形の棒がある。これは、マグネットロックを最上部25”に確実配置することを可能にする。
図25および
図26の実施例において、マグネットの正しい位置決めが、マグネットキーの配列によって確実にされることができるので、マグネットロックのキャッチおよびマグネットは自由に回転可能である必要はない。
【0076】
図27および
図28は、マグネットロック20用のマグネットキー90’の他の実施例を示す。マグネットキーのマグネット99’、100’、102’、104’は、回転ディスクに回転可能に配置される。これは、
図28に示すことができる。対照的に、マグネットロックのキャッチの位置は、例えば
図1ないし
図5および
図16ないし
図18において示されるガイドバー27によって回転に対して固定される。
【0077】
図27は、マグネットキー90’の外形を示す。マグネットキー90’は、平坦な円形の底面130を有する細長い、滴のような形状を有する。3つのグリップ凹部131は、親指、人さし指および中指でマグネットキーを把握するために、この滴のような形状に設けられている。マグネットキーの底面上の底面130に、円形の突起132がある。円形の突起がマグネットロック20の最上部25に嵌合するように、円形の突起の半径は必要な大きさにされる。円形の突起132は、段部133を対称的に配置されている。段部133は、マグネットキーを容易に嵌合させることができ、同時にそれを視覚的に確認するのを容易にする。底面130の中央に、
図28に示される軸ボルト135を受けるための孔がある。
【0078】
図28は、
図27において、マグネットキーのさらなる詳細の横断面を示す。
図28に示すように、軸ボルト135は、段部136の形でカラーを有する。軸ボルト135と底面130との間に、マグネットロックのマグネット98’、99’、100’、102’が嵌入される環状キャッチの形の回転ディスク137がある。回転ディスク137は、軸ボルト135の段部136によって下からの回転に対して保持されている。回転ディスク137が軸ボルト135に嵌入されている場合、マグネットキーのマグネット99’、100’、102’、104’は、マグネットロック20’のマグネットに対して単独で整列配置することができる。
【0079】
図29は、
図28におけるH−H矢視断面に沿ったマグネットキーの横断面を示す。突起132の段部133は、横断面に示すことができる。
図30は、他のマグネットロックの最上部25のバリエーションの模式的な横断面を示す。最上部25は、
図27のマグネットキーの段部133と嵌合する切り取り210を含む。これは、マグネットキーが嵌合するのを確実にする。
【0080】
図31は、他のマグネットロックの最上部25において侵食された構造体213の平面図を示す。マグネットロックの上部側に、2つの磨かれた面211、212がある。この磨かれた面211は平行であり、対称軸52から横にオフセットされている。磨かれた面212は、それに垂直な対称軸54と対称的である。商品名は、磨かれた面212に記帳される。商品名は容易に上から見えて、凹部212によって保護されている。以下に、マグネットキーの機能は、用途に応じてマグネットロックを開くための使用に従って説明する。さまざまな変形例が、用途に応じてある。第1変形例によれば、ロックマグネットは、
図1ないし
図5および
図18ないし
図20で示すガイド装置に導入ことができ、
図6および
図7に示すように、キーマグネットは、ロック装置において固定配置される。第2変形例によれば、マグネットキャッチ36、38は、
図9ないし
図17に示されるように、自由に回転可能に配備され、キーマグネットは、キーに固定配備されている。第3変形例によれば、ロックマグネットは、ガイド装置によって導くことができ、キーマグネットは、
図27および
図28に示すように、回転ディスク上に配置することができる。ロックマグネットに応じたキーマグネットのオフセット125、217に関して、
図21および
図22における説明は、すべての変形例に適用することができる。
【0081】
機能しているマグネットキーの中で、第1変形例におけるマグネットキーの機能は、
図8に関する上記に説明されている。正しい適切な位置は、力の効果を被ることによって、または、マーキングで位置合わせすることによって見つかる。これらの2つオプション、または、マーキングの変形例に加えて、
図27ないし
図30のマグネットロックに関して説明されるように、マグネットキーとマグネットロック間のキーに適用することも可能である。これは、正しい適切な位置を決める。
【0082】
図27ないし
図29において、マグネットキーを適用した場合、マグネットキー90’の段部133は、マグネットロック20の最上部25の凹部210に挿入される。キーマグネット99’、100’、102’、104’とロックマグネット44、46、48、50間の磁力により、対向する極が互いに向かいあうように、キーマグネット99’、100’、102’、104’がロックマグネット44、46、48、50に対して整列配置するように、マグネットキー90’の回転ディスク137は回転する。さらに、
図8に記載されているように、ロックマグネット44、46、48、50は、ロック位置にあるキーマグネット99’、100’、102’、104’によって引き込まれる。
【0083】
図9ないし
図17におけるマグネットキーが、マグネットロックに配置されるとき、対極が互いに向かい合うように、ロックマグネット44、46、48、50は、キーマグネット99、100、102、104に対して自由に回転可能な方法で配置されるマグネットキャッチ36、38を位置合わせする。さらに、
図8に記載されているように、ロックマグネット44、46、48、50は、ロック位置にキーマグネット99’、100’、102’、104’によって引き込まれる。ロックマグネット44、46、48、50とキーマグネット99’、100’、102’、104’の間に作用している引力が、位置合わせされたロックマグネット44、46、48、50の間に作用している引力よりわずかに大きいので、この現象が生じる。
【0084】
マグネットキーまたはそれぞれ対応する外部磁力がない場合、マグネットキャッチ36、38は、ロック位置に単独でそれ自身を引き込まれるよう、キーマグネット44、46、48、50の磁力が結合する。さらに、ロック位置にマグネットキャッチを移動させるか、あるいは、それらをロック位置に維持するEP1355550のように、ばね機構(図示しない)は、例えば、うず巻圧縮スプリング、引張ばね、板ばね、エラストマブロックまたはゴムリングを備えることもできる。それから、キーマグネットは、キーマグネットの引力およびばね機構の反対力を克服するために必要な大きさにされなければならない。