(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来の製品が浸水される場合、これを表示するための浸水ラベルは、浸水が表示されるインクにより発色用色素と水溶性樹脂とを混合してブリード型ラベルを製造した。
【0003】
より具体的には、
図1を参照すると、水吸収紙などの水溶性樹脂1に、水溶性赤色の染料または顔料などにより形成される水溶性インクで形成されたインク層2に、チェック、ドットなどの文様を印刷したため、水に触れた際、樹脂と赤色が共に溶けながら紙に滲み、その状態を見て確認するものである。
【0004】
これは吸収された水の量に応じて、少ない時には殆ど滲んでいないように見られ、多い時には完全に吸収されて色が消えたりするなど、一定しない。また、高温多湿な条件の長期的な露出によっても印刷された赤色が滲むようになるので、単に滲んだ程度のみで浸水有無を確認するには多くの問題があり、紛争が繰り返されてきた。
【0005】
また、各種電子製品などの小型化が進むにつれて、浸水ラベルの確認ができる面積も、例えば2mmの円形などのように非常に狭くなり、チェック、ドットなどの文様では滲んだことが確認し難くなる問題がある。
【0006】
さらに、浸水ラベルは湿度に敏感であり、高温多湿な場合、コーティング層が剥がれるため、信頼性が低下すると共に、浸水ラベルのラベル紙の上部に染料が漏れ、さらに染料保護層を形成して保護しなければならないので、製造工程が増加することによって、製造時間及び製造費用がさらに所要される問題があった。
【0007】
一方、このような短所を克服するために、
図2の従来の浸水ラベルは、白色の水吸収紙に白色の水溶性インク3を塗布し、塗布された上部面に赤い水溶性染料のインクを塗布した後にラミネーティングし、コーティング層4を形成する方式を取った。すなわち、これは水が水吸収水溶性樹脂1に吸収された後、赤い水溶性染料のインク層2が溶けながら隠蔽用の水吸収水溶性樹脂1の白色を再度通過して紙まで滲み出る方式である。
【0008】
しかし、このような方式の場合にも、多量の湿気が浸透した場合、及び高温多湿な悪条件などで、自体的に白色に赤色が浸透されて色相が変わる問題がある。
【0009】
一方、従来の技術に対する問題を解決するだけでなく、従来の浸水ラベルの製品に、主に塩化ビニル樹脂を使用したが、環境規制によりこれ以上塩化ビニル樹脂で製造された製品が使えなくなり、これを振り替えることのできる製品に対する開発が要求されている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためのものであって、多量の湿気が浸透する場合、及び高温多湿な悪条件でも、
コーティングカプセルの架橋により色相の変化を防止しながらも、製品に付着された浸水ラベルの浸水有無が正確に分かるようにするための
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルを提供するためのものである。
【0012】
また、本発明は、
コーティングカプセル構造を有し、インクバリア層及び両面防水層により強力な耐湿性を有し、既存の色相の滲みとは異なるように、2種の色相変化が可能になるようにすることで、狭い面積における浸水有無も精密に確認できる
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルを提供するためのものである。
【0013】
さらに、本発明は、従来には浸水ラベルの製品に塩化ビニル樹脂を使用したが、環境規制によりこれ以上塩化ビニル樹脂で製造された製品が使えなくなった問題を解決するために、ハロゲンフリー(halogen−free)により形成された製品を提供する
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルを提供するためのものである。
【0014】
しかし、本発明の目的は、上記言及された目的に制限されず、言及されなかったさらに他の目的は、以下の記載から当業者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルは、外部から水を吸収するために、紙、合成紙、不織布、合成不織布、韓紙、または吸収性コーティングの中の何れか1つにより形成される水吸収層、水溶性染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物、または雲母の中の何れか1つまたは複数個により構成された色素と、親水性/水吸収性のハロゲンフリー樹脂を含む
コーティングカプセル構造を有するインクで、前記水吸収層の背面に印刷して形成されるインク層、及び前記インク層の背面に形成され、前記インク層の背面に、前記水溶性染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物、または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素が漏れ出すことを防止すると共に、防湿、防水機能を有するインクバリア層を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記
コーティングカプセルは、15〜35%重量の水溶性染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物、または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素と、15〜25%重量の親水性及び水吸収性のハロゲンフリー樹脂と、35〜69%重量の溶媒により構成され、1〜5%重量のポリイソシアネート系樹脂、アミノ
系樹脂、アジリジン系樹脂、アマイド系樹脂、またはエポキシ系樹脂の中の何れか1つまたは複数個の架橋剤で架橋して形成されたことを特徴とする。
【0017】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記インク層のインクは、15〜35%重量の前記
コーティングカプセルと、ポリアマイド系、ポリアクリル
系、セルロース
系、ポリエステルウレタン
系、アクリル−スチレン共重合樹脂、またはエポキシ系の中の何れか1つまたは複数個により組み合わされた樹脂に、染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素を混合した15〜25%重量のハロゲンフリー樹脂と、40〜70%重量の溶媒により形成されることを特徴とする。
【0018】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記
コーティングカプセルは、前記水溶性染料により形成された内部色素(例:赤色)の上部表面に、前記ハロゲンフリー樹脂と前記内部色素の色相(例:赤色)とは異なる染料、顔料、メタル、シリカまたは雲母の中の何れか1つまたは複数個の外部色素(例:白色)を混合した後に架橋し、耐溶剤性、耐湿性、及び水溶性の物性に変換し、外部色相層(例:白色)を形成すれば、前記
コーティングカプセルの内部は前記内部色素の色相(例:赤色)、前記
コーティングカプセルの外部は前記外部色素の色相(例:白色)に構成され、内部及び外部の色相が異なるように形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記
コーティングカプセルは、湿度には強いが、水を吸収して膨脹することによってカプセルが破壊され、
コーティングカプセルの内部に含有された色素が着色されることで浸水表示が具現されることを特徴とする。
【0020】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記
コーティングカプセルのハロゲンフリー樹脂は、ポリアクリルアマイド、ポリカルボキシリックアシッド、エポクロス、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルピロリドンの中の何れか1つまたは複数個の樹脂を組み合わせて形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、水吸収層の側面外部から水が吸収されるようにするために、前記水吸収層の前面に形成される第1の防水層、及び前記インクバリア層の背面に形成される第2の防水層に構成される防水層をさらに含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルにおいて、前記第1の防水層及び第2の防水層を摩擦、スクラッチなどの環境、及び外部衝撃にも耐えられるようにするために、前記第1の防水層の前面に形成される第1の耐久コーティング層、及び第2の防水層の背面に形成される第2の耐久コーティング層をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルは、多量の湿気が浸透する場合、高温多湿な悪条件でも色相の変化を防止しながらも、製品に付着された浸水ラベルの浸水有無が正確に分かるような効果を提供する。
【0024】
また、本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルは、従来の浸水ラベルの製品に塩化ビニル樹脂を使用したが、環境規制によりこれ以上塩化ビニル樹脂で製造された製品が使えなくなった問題を解決するハロゲンフリー(halogen−free)の製品を提供する。
【0025】
さらに、本発明の他の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルは、インクバリア層及び両面防水層により強力な耐湿性を有し、既存の色相変化とは異なるように、2種の色相変化が可能になるようにすることで、狭い面積における浸水有無も精密に確認できるような効果を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施の形態の詳細な説明は、添付の図面を参照しながら説明する。以下で本発明を説明するにおいて、関連した公知の機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にする可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0028】
本発明に係る浸水ラベルの
コーティングカプセルに使われる色相は、通常の技術者に応じて多様な色相を選択的に適用することができる。以下で、本発明の
コーティングカプセルに使われる色相は、主に良く目立つ赤色にしてその技術的な内容を述べる。
【0029】
図3は、本発明の実施の形態に係る
コーティングカプセル構造を用いた浸水ラベルを示す図である。
図3を参照すると、浸水ラベルは、第1の離型層110、第1の粘着層110−1、第1の耐久コーティング層120−1、第1の防水層120、水吸収層130、インク層140、インクバリア層150、第2の防水層160、第2の耐久コーティング層160−1、第2の粘着層170−1、及び第2の離型層170を含む。
【0030】
第1の離型層110は、第1の粘着層110−1を用いて浸水ラベルを各種製品に付着する場合、分離して使われるために形成される。
【0031】
第1の粘着層110−1は、第1の離型層110の背面に形成され、第1の離型層110が分離した後、各種製品に付着するための粘着力を提供する。
【0032】
第1の耐久コーティング層120−1は、前記第1の粘着層の背面に形成され、外部環境から保護するために形成される。
【0033】
第1の防水層120は、浸水ラベルの水吸収層130、インク層140とインクバリア層150の平面(前面、背面)ではなく、側面のみに外部から水が吸収されるようにすることで、多量の湿気が浸透される場合、高温多湿な悪条件でも色相の変化が防止できるようにする役割をする。
【0034】
前記第1の防水層120は、前記第1の耐久コーティング層120−1と、前記水吸収層130との間に形成される。
【0035】
前記水吸収層130は、外部の水を吸収するために、水が容易に吸収される紙、合成紙、不織布、合成不織布、または韓紙などが使われ、または吸収性コーティングをして前記第1の防水層120と前記インク層140との間に形成される。
【0036】
前記水吸収紙には、セルロース
系紙として重量65g/m2が好適である。
【0037】
前記インク層140は、染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素と、親水性/水吸収性のハロゲンフリー樹脂を含む
コーティングカプセル構造を有するインクで、前記水吸収層130の背面に印刷して形成される。
【0038】
前記インクバリア層150は、前記インク層140の背面を通じて形成され、前記インク層140の背面に、前記水溶性染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素が漏れ出すことを防止すると共に、防湿、防水機能を提供する。
【0039】
また、前記第2の防水層160は、前記インクバリア層150を補強するために前記インクバリア層150の背面に形成され、第2の耐久コーティング層160−1は前記第2の防水層160の背面に形成され、外部環境から保護する機能を提供し、前記第2の粘着層170−1は第2の耐久コーティング層160−1の背面に形成され、各種製品に付着されるようになり、第2の離型層170は前記第2の粘着層170−1の背面に形成される。
【0040】
前記水吸収層130を、親水性及び水吸収が容易である吸収性コーティングにする場合のインクの樹脂は、アクリル
系樹脂とポリエステル−エーテル共重合樹脂とが組み合わされたハロゲンフリーウレタン樹脂であって、親水性モノマーと水吸収性モノマー、及びコーティング膜の強度を増加させると共に、水溶解性を防ぐための疎水性モノマーにより構成されたアクリル系樹脂、またはポリエステル−エーテル共重合樹脂、またはウレタン樹脂の中の何れか1つまたは複数個が組み合わされて形成されることを特徴とする。
【0041】
前記水吸収層130を形成する前記吸収性コーティングインクは、15〜35%重量の前記親水性/水吸収性ハロゲンフリー樹脂に、0〜15%重量の染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素と、0.1〜5%重量の硬化剤と、45〜84.9%重量の溶媒と、を混合して形成されることを特徴とする。
【0042】
前記溶媒には、芳香族系(aromatic)溶媒(solvent)、即ち、トルエン、キシレン、クレゾールなどと、アルコール
系メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどと、ケトン
系溶媒であるメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、サイクロヘキサノンなどと、エステル
系であるエチルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、イソホロンなどの単独または混合溶液が使われる。
【0043】
また、前記水吸収層130は、場合に応じて親水性及び水溶性にコーティングすることもでき、ハロゲンフリー樹脂には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、またはセルロース
系の中の何れか1つまたは複数個で組み合わせて形成することを特徴とする。
【0044】
前記水吸収層130の親水性及び水溶性ハロゲンフリーインクは、選択された15〜35%重量の前記親水性及び水溶性樹脂に、0〜15%重量の染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素と、0.1〜5%重量の硬化剤と、45〜84.9%重量のアルコール類または脱イオン水などを単独に、または混合して形成することを特徴とする。
【0045】
一方、前記水吸収層130の樹脂は、前記水吸収性コーティング樹脂の中の何れか1つまたは複数個と、前記水溶性コーティング樹脂の中の何れか1つまたは複数個と、を選択して混合形成することもできることを特徴とする。
【0046】
また、後述する前記インク層140の樹脂にも、前記水吸収性コーティング樹脂と、前記水溶性コーティング樹脂の中の何れか1つまたは複数個を選択して混合形成することもできる。
【0047】
一方、前記水吸収層130のコーティング膜の強度及び吸収調節のために、アミノ樹脂、ウレタン硬化剤、アジリジン、エポキシ樹脂、またはアミン系列の硬化剤などを適切に使用することを特徴とする。
【0048】
前記水吸収層130の吸収性コーティングの厚さは、10〜100ミクロンが使われるが、60〜80ミクロンが好ましい。
【0049】
また、本発明は、他の実施の形態として、前記水吸収層130を形成する吸収性コーティングをする場合、前記第1の耐久コーティング層120−1の前面、前記第1の耐久コーティング層120−1、第1の防水層120、インクバリア層150、第2の防水層160、第2の耐久コーティング層160−1、または第2の耐久コーティング層160−1の背面の中の何れか1つは、前記水吸収層130である吸収性紙が省略されると、吸収性コーティングする基材が必要になるため、吸収性紙に振替えた基材として、フィルムまたは離型フィルムを用いて形成しなければならない。
【0050】
前記フィルムは、透明、半透明、または不透明の中の何れか1つであり、その中から選択されたフィルムは、無色、有色、またはメタリック(金属蒸着を含み)の中の何れか1つの色相により形成される。
【0051】
一方、前記水吸収層130の強い耐湿性のために、紙、合成紙、不織布、合成不織布、または韓紙などの前面または背面に、前記水吸収層130の樹脂またはインクに、好適には前記ウレタン硬化剤を、さらに好適にはポリイソシアネート系を0.2〜1%重量投与して物性を変換した後、3〜5ミクロンの厚さでコーティングし、強い耐湿性/吸収性の二重の水吸収層130を形成することもできる。
【0052】
前記インク層140は、水吸収層130とインクバリア層150との間に形成され、全面または文様を印刷して形成される。
【0053】
前記インク層140のインクは、親水性及び水吸収性を有するハロゲンフリー樹脂と、染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素と、前記
コーティングカプセルと、溶媒により形成される。
【0054】
前記インク層140は、前記水吸収層130の背面に印刷して形成される。
【0055】
前記
コーティングカプセルの内部色素には、水溶性の染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個により形成され、外部は、染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素を、ハロゲンフリー樹脂であるポリアクリルアマイド、ポリカルボキシリックアシッド、エポクロス、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはその他の合成樹脂の中の何れか1つまたは複数個により組み合わされた樹脂に混合した後に架橋し、耐溶剤性、耐湿性、水溶性の物性に変換して形成することを特徴とする。
【0056】
前記架橋剤には、ポリイソシアネート系樹脂、アミノ
系樹脂、アジリジン系樹脂、アマイド系樹脂、またはエポキシ系樹脂の中の何れか1つまたは複数個を選択して使用することを特徴とする。
【0057】
本発明の
コーティングカプセルの構造を用いた浸水ラベルは、
コーティングカプセルの樹脂物性、厚さ、架橋剤と共に、架橋度の程度により、耐湿性、及び水に接触する際に破壊される時間が調整できることを特徴とする。
【0058】
前記完成された
コーティングカプセルは、水を吸収して膨脹することによってカプセルの表面が破壊され、内部に含有されていた色素が漏れ出し、インク層140と水吸収層130に吸収されて着色されることで、非可逆的に浸水表示が具現される。
【0059】
前記
コーティングカプセルは、15〜35%重量の水溶性染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個から選択された色素と、15〜25%重量の親水性及び水吸収性の前記ハロゲンフリー樹脂と、35〜69%重量の溶媒と、1〜5%重量の架橋剤で適切に架橋して形成されることを特徴とする。
【0060】
ここで使われる前記インク層140を形成するインクは、15〜35%重量の水溶性
コーティングカプセルにより保護された色素と、15〜25%重量の親水性/水吸収性樹脂のハロゲンフリー樹脂と、40〜70%重量の溶媒と、を含んで形成される。
【0061】
前記溶媒には、芳香族系(aromatic)溶媒(solvent)、即ち、トルエン、キシレン、クレゾールなどと、アルコール
系メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどと、ケトン
系溶媒であるメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、サイクロヘキサノンなどと、エステル
系であるエチルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、イソホロンなどの単独または混合溶液が使われる。
【0062】
より具体的には、前記インク層140のインクは、15〜35%重量の前記
コーティングカプセルと、ポリアマイド系、ポリアクリル
系、セルロース
系、ポリエステルウレタン
系、アクリル−スチレン共重合樹脂またはエポキシ系の中の何れか1つまたは複数個により組み合わされた樹脂に、染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素を混合した15〜25%重量のハロゲンフリー樹脂と、40〜60%重量の溶媒により形成されることを特徴とする。
【0063】
一方、前記
コーティングカプセルの内部と表面、及び
コーティングカプセルを含むインクのインク層140、水吸収層130、インクバリア層150、第1の防水層120、第2の防水層160、第1の耐久コーティング層120−1、及び第2の耐久コーティング層160−1などを、透明、有色、及びメタリックなどにそれぞれ多様に使用すると共に、多様な色相を具現して使用することができる。
【0064】
前記
コーティングカプセルの内部色素の色相と、
コーティングカプセルの表面である外部色素の色相、及び
コーティングカプセルを含むインク層の樹脂の色相は、互いに異なるように構成すべきであるが、
コーティングカプセルの表面である外部色素の色相と、
コーティングカプセルを含むインク層の樹脂の色相は、互いに同一であるか異なるようにして、多様な色相を具現して選択的に使用することができる。
【0065】
さらに具体的な実施の形態として、前記水溶性染料により形成された内部色素(例:赤色)の上部表面に、前記ハロゲンフリー樹脂と前記内部色素の色相(例:赤色)とは異なる染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の外部色素(例:白色)を混合した後に架橋し、耐溶剤性、耐湿性、及び水溶性の物性に変換し、外部色相層(例:白色)により形成された、即ち、前記
コーティングカプセルの内部は前記内部色素の色相(例:赤色)、前記
コーティングカプセルの外部は前記外部色素の色相(例:白色)により構成され、内部及び外部の色相が異なるように形成された
コーティングカプセル15〜35%重量と、白色顔料及びその他の色素を混合した15〜25%重量の親水性/水吸収性のハロゲンフリー樹脂と、40〜70%重量の溶媒と、を混合すると、前記インク層140のインクが完成される。
【0066】
一方、上記で例を挙げて説明した内部色素の赤色の色と、外部色素の白色の色は、使用者に応じて可変的に適用可能である。
【0067】
前記完成された
コーティングカプセルを含んで完成された前記インク層140のインクは、人目では白色のように見えるが、湿度には強く、水に触れると水吸収層130に水が浸透され、インク層140に触れるようになり、インク層140の構成である白色の親水性/水吸収性樹脂の中に水分が染み込むと同時に、水溶性の
コーティングカプセルが破壊され、含有されていた赤色が漏れ出し、インク層140と水吸収層130に吸収着色されることで、白色から赤色に変わる非可逆の浸水ラベルが完成される。
【0068】
または、前記水吸収層130に吸収された水が、親水性/水吸収性のインク層140に染み込み、
コーティングカプセルが破壊され、インク層140自体も赤色に変色されることで、第2の防水層160の方向でも白色から赤色に変わることが確認できる非可逆の浸水ラベルが完成される。
【0069】
この際は、前記インク層140を全面塗布するよりは、ドット、チェック、または各種の文様などの印刷をすることで、変色されたインク層140と共に、水吸収層130に染み込んだより鮮明な着色が確認できるように形成することが好ましく、さらに
コーティングカプセルの含量を上げることがより一層好ましい。
【0070】
前記インク層140の厚さは5〜50ミクロンが好ましいが、10〜20ミクロンがより好ましく、5ミクロン未満は色相が不鮮明であり、混合される
コーティングカプセルの粒子は2〜30ミクロンが好ましいが、5〜10ミクロンが更に好ましい。
【0071】
前記インクバリア層150は、漏れ出した
コーティングカプセルの色素が、水吸収層130に吸収される色相が不鮮明である場合、インクバリア層150をインク層140の背面に形成し、色素が水吸収層130のみに吸収されるようにする役割をする。
【0072】
前記インク層140は、水吸収層130の背面のみならず、必要に応じて前面に形成して使用することもできる。
【0073】
前記水吸収層130とインクバリア層150の両方にラミネーティングまたはコーティングを行うことで、上面には第1の防水層120が形成され、下面には第2の防水層160が形成される。
【0074】
前記インクバリア層150、第1の防水層120、及び第2の防水層160のハロゲンフリーインクは、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレンテレフタルレート樹脂、またはポリプロピレン樹脂の中の何れか1つまたは複数個を組み合わせた15〜35%重量の樹脂と、0〜15%重量の染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素と、50〜85%重量の溶媒と、を混合して形成されることを特徴とする。
【0075】
前記インクバリア層150は、5ミクロン、第1の防水層120及び第2の防水層160は、10ミクロン以上の厚さが好ましい。
【0076】
一方、前記第1の防水層120及び第2の防水層160をラミネーティングにする場合、ラミネーティングフィルムは、透明、半透明、または不透明の中の何れか1つであり、その中から選択されたラミネーティングフィルムは、無色、有色、またはメタリック(金属蒸着を含み)の中の何れか1つの色相により形成される。
【0077】
前記ラミネーティングフィルムの厚さは、16〜50ミクロンが好ましい。
【0078】
前記第1の防水層120及び第2の防水層160を摩擦、スクラッチなどの酷い環境及び外部衝撃にも耐えられるようにするために、前記第1の防水層120の前面に形成される第1の耐久コーティング層120−1、及び前記第2の防水層160の背面に形成される第2の耐久コーティング層160−1を形成する。
【0079】
前記第1の耐久コーティング層120−1と、第2の耐久コーティング層160−1を形成する耐久性コーティングインクは、15〜35%重量の表面保護及び水分遮断が容易であるハロゲンフリーウレタン樹脂に、0〜15%重量の染料、顔料、メタル、シリカ、メタリック酸化物または雲母の中の何れか1つまたは複数個の色素と、1〜5%重量の硬化剤と、45〜84%重量の溶媒と、を混合して形成することを特徴とする。
【0080】
また、前記第1の耐久コーティング層120−1と、第2の耐久コーティング層160−1インクの樹脂は、アクリル−ポリエステル樹脂が組み合わされたハロゲンフリーウレタン樹脂として、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、UV樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコン樹脂、または不飽和ポリエステル樹脂の中の何れか1つまたは複数個の樹脂を組み合わせて形成することを特徴とする。
【0081】
また、前記第1の耐久コーティング層120−1と、第2の耐久コーティング層160−1樹脂に、アミノ樹脂、ウレタン硬化剤、アジリジン、エポキシ樹脂、またはアミン系列の硬化剤などを耐久性の向上のために適切に使用することを特徴とし、好適にはウレタン硬化剤の1〜5%重量が好ましい。
【0082】
前記溶媒には、芳香族系(aromatic)溶媒(solvent)、即ち、トルエン、キシレン、クレゾールなどと、アルコール
系メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどと、ケトン
系溶媒であるメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、サイクロヘキサノンなどと、エステル
系であるエチルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、またはイソホロンなどの単独または混合溶液が使われる。
【0083】
前記第1の耐久コーティング層120−1と、第2の耐久コーティング層160−1は、5〜10ミクロンの厚さが好ましい。
【0084】
一方、要求される環境の程度に応じて、前記第1の耐久コーティング層120−1、第1の防水層120、水吸収層130、インクバリア層150、第2の防水層160、及び第2の耐久コーティング層160−1の中の何れか1つまたは複数個の層を省略して構成することができる。
【0085】
前記インク層140の前面への水吸収が要求される場合は、前記第1の粘着層110−1、第1の耐久コーティング層120−1、及び第1の防水層120が省略され、水吸収層130は形成または省略して構成可能であることを特徴とする。
【0086】
また、反復的な摩擦などの耐磨耗性が要求されるような各種の酷い環境にもかかわらず、前記インク層140の前面への水吸収が要求される場合、レーザービームを照射することで、前記第1の耐久コーティング層120−1と第1の防水層120を部分的に破壊し、浸水確認空間を形成して構成することを特徴とする。
【0087】
本発明の
コーティングカプセル構造の浸水ラベルは、必要に応じて各種の製品に直接に印刷して形成することもできる。
【0088】
前記水吸収層130、インク層140、インクバリア層150、第1の耐久コーティング層120−1、第2の耐久コーティング層160−1、第1の防水層120、及び第2の防水層160に使われるインクには、樹脂安定剤、スリップ剤、難燃剤、分散剤、抗菌剤、レベリング剤、ウェッティング剤、可塑剤、フィラー、核剤、撥水剤、レーザーフレール、吸湿剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ワックス、またはその他の添加剤などの何れか1つまたは複数個を添加して使用することができる。
【0089】
さらに、前記層の色素には、分散、反応性、天然、合成、直接染料、またはその他の染料、モノアゾ
系、プタロシアニン
系、ジスアゾ
系、アジン系の顔料、またはその他の顔料、ブラックカーボン、パール、フィラー、メタル、シリカ、メタリック酸化物、雲母またはその他の色素の中の一つまたは複数個を混合して使用することができる。
【0090】
このように製造された浸水ラベルは、用途に応じて様々な実施の形態があるはずであるが、前記第1の耐久コーティング層120−1の前面に第1の粘着層110−1が形成され、第1の粘着層110−1を保護するための第1の離型層110が形成される。製造された浸水ラベルは各種製品の適正部位に、第1の離型層110を取り外した後、第1の粘着層110−1面を付着することで使われる。
【0091】
また、前記第2の耐久コーティング層160−1の背面に、第2の粘着層170−1及び第2の離型層170が形成されて使用することもできる。
【0092】
一方、前記第1の離型層110及び第1の粘着層110−1の第1のペア(Pair1)と、前記第2の離型層170と第2の粘着層170−1の第2のペア(Pair2)は、必要に応じて両方または何れか一方のみ形成して使用するか、場合に応じて全部省略することもできる。
【0093】
つまり、添付の
図4〜
図6に示すように、本発明に係る浸水ラベルの構成を選択的に構成することができるところ、添付の
図4に示すように、前記第2の離型層170と第2の粘着層170−1を省略し、第1の離型層110及び第1の粘着層110−1のみを構成した浸水ラベルを形成することができ、その他の実施の形態として、添付の
図5に示すように、前記第1の離型層110と第1の粘着層110−1を省略し、第2の離型層170及び第2の粘着層170−1のみを構成した浸水ラベルを形成することができる。
【0094】
また、添付の
図6と、前記第1の離型層110と第1の接着層110−1、及び第2の離型層170と第2の離型層170−1をそれぞれ省略し、浸水ラベルを選択的に構成することもできる。
【0095】
上記の流れに従って、ロール、シート、または欠片により完成された
コーティングカプセル浸水ラベルは、文字、文様、ロゴ、バーコード、または外形などのそれぞれを、各種の印刷、レーザーマーキング、またはダイカッティング等を行うことで使用することができる。
【0096】
前記完成品は、各種の電気電子製品、医薬品、種子、食品、貴重品、保安品、日常の生活用品、その他の製品などで多様に使われる。
【0097】
また、前記完成されたラベルの大きさ、形態などは、被付着剤の形態に応じて適切に形成され、付着のための前記粘着層も、全面、ドット、ストライプ、または部分的な形状などに適切に形成することで使用することができる。
【0098】
以上のように、本明細書と図面には、本発明の好ましい実施の形態について開示されており、たとえ特定の用語が使われているが、これは単に本発明の技術内容を容易に説明すると共に、発明の理解を助けるための一般的な意味として使われているものであって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示されている実施の形態の他にも、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは、本発明が属する技術分野において通常の知識を持った者にとって自明なことである。