特許第5844954号(P5844954)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5844954アリタソウの抽出物を含有する医薬組成物、それらの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5844954
(24)【登録日】2015年11月27日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】アリタソウの抽出物を含有する医薬組成物、それらの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/21 20060101AFI20151224BHJP
   A61K 9/28 20060101ALI20151224BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20151224BHJP
   A61K 31/015 20060101ALI20151224BHJP
   A61K 31/357 20060101ALI20151224BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20151224BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20151224BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20151224BHJP
【FI】
   A61K36/21
   A61K9/28
   A61K9/48
   A61K31/015
   A61K31/357
   A61K47/10
   A61K47/46
   A61P1/00
【請求項の数】17
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2008-547835(P2008-547835)
(86)(22)【出願日】2006年12月29日
(65)【公表番号】特表2009-522208(P2009-522208A)
(43)【公表日】2009年6月11日
(86)【国際出願番号】CN2006003691
(87)【国際公開番号】WO2007076699
(87)【国際公開日】20070712
【審査請求日】2009年12月3日
【審判番号】不服2014-1245(P2014-1245/J1)
【審判請求日】2014年1月24日
(31)【優先権主張番号】200510135358.6
(32)【優先日】2005年12月31日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】200510135359.0
(32)【優先日】2005年12月31日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】200610136500.3
(32)【優先日】2006年10月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508196988
【氏名又は名称】天士力製薬集団株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】230112449
【弁護士】
【氏名又は名称】光石 春平
(74)【代理人】
【識別番号】100102945
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100120673
【弁理士】
【氏名又は名称】松元 洋
(72)【発明者】
【氏名】魏 峰
(72)【発明者】
【氏名】叶 正良
(72)【発明者】
【氏名】高 鈞
(72)【発明者】
【氏名】羅 崇念
(72)【発明者】
【氏名】李 徳坤
(72)【発明者】
【氏名】陳 建明
(72)【発明者】
【氏名】朱 永宏
(72)【発明者】
【氏名】熊 俊峰
(72)【発明者】
【氏名】鄭 肖利
(72)【発明者】
【氏名】張 広明
(72)【発明者】
【氏名】趙 穎
【合議体】
【審判長】 村上 騎見高
【審判官】 辰己 雅夫
【審判官】 渕野 留香
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−514033号公報
【文献】 Strait Pharmaecutical Journal,1999年,Vol.11, No.2,p.16−19
【文献】 Journal of China Pharmaceutical University,2002年,Vol.33, No.3,p.256−257
【文献】 FEMS Immunology and Medical Microbiology,2005年 2月,Vol.43, No.2,p.295−300
【文献】 Journal of Wuhan Botanical Research,1999年,Vol.17, No.3,p.244−248
【文献】 Phytochemical Analysis,2004年,Vol.15, No.5,p.275−279
【文献】 特表2005−500314号公報
【文献】 特表2002−533380号公報
【文献】 Journal of Ethnopharmacology,2002年,Vol.79, No.3,p.335−339
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K36/00-9068
A61K9/00-72
A61K47/00-48
PubMed
Science Direct
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アリタソウ抽出物を含有する医薬組成物(タニワタリノキ由来の油を含有するものを除く)において、
腸推進運動機能の阻害の用途のみに使用されるものであり、上記抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%、
医薬組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の医薬組成物において、
上記抽出物は、さらに以下の成分からなる(重量比):
アスカリドール10〜20%、α−テルピノレン32〜40%、
医薬組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の医薬組成物において、
上記抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン20〜30%、p−シメン18〜22%、アスカリドール12〜18%、α−テルピノレン32〜35%、
医薬組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の医薬組成物において、
上記抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン22〜25%、p−シメン19〜21%、アスカリドール13〜15%、α−テルピノレン32〜33%、
医薬組成物。
【請求項5】
請求項2に記載の医薬組成物において、
上記抽出物は、さらに以下の成分からなる(重量比):
γ−テルピネン0.5〜0.7%および/またはリモネン0.6〜0.8%、
医薬組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の医薬組成物において、
上記γ−テルピネンとリモネンの重量パーセントは以下の通りである:
γ−テルピネン0.5〜0.6%、リモネン0.6〜0.7%、
医薬組成物。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の医薬組成物において、
上記抽出物と薬学的に許容される助剤とからなる医薬組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の医薬組成物において、
上記組成物は様々な剤形に調製される、
医薬組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の医薬組成物において、
上記剤形は、中身とコーティング材とからなるゼラチン丸剤であり、
上記ゼラチン丸剤の中身は請求項5乃至8のいずれかのアリタソウ抽出物と植物油である、
医薬組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の医薬組成物において、
上記アリタソウ抽出物と植物油との重量比は1:(1〜3)である、
医薬組成物。
【請求項11】
請求項9に記載の医薬組成物において、
上記アリタソウ抽出物と植物油との重量比は1:(1〜2)である、
医薬組成物。
【請求項12】
請求項9に記載の医薬組成物において、
上記アリタソウ抽出物と植物油との重量比は1:1である、
医薬組成物。
【請求項13】
請求項9に記載の医薬組成物において、
上記コーティング材はゼラチンと可塑剤を含み、
可塑剤はグリセリン、キシリトール、ソルビトール、水素添加コーンスティープリカーからなる群から選ばれる、
医薬組成物。
【請求項14】
請求項7の医薬組成物の製造方法において、
上記方法は以下の操作からなる:
a.蒸気蒸留、有機溶媒浸漬法、同時蒸留−抽出法(SDE)、超臨界二酸化炭素抽出法、常温圧縮法のうちの少なくとも一つの抽出方法によりアリタソウ抽出物を得、
b.上記抽出物に薬学的に許容される助剤を添加して、製剤を製造する、
方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
アリタソウ抽出物の製造方法は以下の工程を含む:
アリタソウの種子または全草を蒸留釜に加え;
採取器に蒸気を適用し;
抽出温度を85〜100℃に保ち;
40分間蒸留し;
アリタソウから揮発油を採取する、
方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
上記の製造された組成物がゼラチン丸剤であり、
上記製造方法は以下の工程からなる:
医薬用ゼラチンと可塑剤を蒸留水に溶解させ、ろ過によりゼラチン溶液を得;
アリタソウ由来の揮発油を植物油で溶媒和・希釈して、粗油を得;
粗油とゼラチン溶液をゼラチン丸剤製造設備に加えて、油状液体を中身とするゼラチン丸剤を製造する、
方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
上記可塑剤は、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、水素添加コーンスティープリカーからなる群から選ばれる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漢方薬アリタソウの抽出物を含有する医薬組成物、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
胃の疾患は臨床においてありふれており、頻発する疾患である。ヘリコバクターピロリ(Helicobacter Pylori 略称HP)と名付けられたオキシビオチンらせん菌の一種がヒトの胃粘膜上で培養され、胃炎との関連が証明されたことが1983年MarshallとWarrenによりLancetで報告された(下記非特許文献1)が、それ以来、上気道疾患に対する認識が革新的に変化してきた(下記非特許文献2)。
【0003】
研究が深まるにつれて、このらせん菌が様々な胃疾患を引き起こす原因であることが次第に確認された。例えば、Liuらは、HP感染に関わる疾患には胃炎、胃癌、胃リンパ腫、十二指腸疾患等が含まれると提唱している(下記非特許文献3)。HPは種々の胃疾患、例えば慢性胃炎、を誘発する可能性があり、慢性胃炎はさらに胃潰瘍または胃萎縮症を引き起こし、胃癌に発展する可能性さえあることも報告されている(下記非特許文献4)。
【0004】
上記の発見に基づき、人々はHPの治療薬を検討し始め、今では、数種の化学薬品が臨床においてより頻回に用いられている。例えば、海外で用いられた医薬品の組み合わせ55グループがMoにより調査された(下記非特許文献5)。Huangらは、オメプラゾールと抗生物質との組み合わせを報告している(下記非特許文献6)。上記の組成物は主としてプロトンポンプ阻害剤と抗菌剤との組み合わせであるが、重篤な副作用を引き起こす可能性があり、抗生物質は薬剤耐性と細菌性障害を誘発しやすい。
【0005】
漢方薬は副作用が少ないことで有名である。HP治療用の漢方薬がふるい分けられ、オウレン、ダイオウ、オウバク、ホコウエイ、イタドリ、ニンニク、ニッケイ、チョウジ等が高い感受性を示すことが示されている(下記非特許文献7)。
【0006】
アリタソウは、アカザ科の植物Chenopodium ambrosio des L.が結実した花序を示した時の全草である。この全草は、アリタソウから得られた揮発油を0.4〜1%含有し、この揮発油はアスカリドール、p−シメン、その他のテルペン類(アリタソン、リモネン等)を主成分として含む。アリタソウは、ガスを排出し、駆虫作用を示し、経絡を明らかにし、痛みを和らげる機能がある。これまで、HPにより惹起された胃炎および消化性胃潰瘍の治療におけるアリタソウの効果についての報告はない。
【0007】
【非特許文献1】Warren JR, Marshall BJ., Lancet, 1983, 1,1273-1275
【非特許文献2】Xu, Ling, Journal of First Military Medical University, 1995, 15(4),360-361
【非特許文献3】Liu, Junying; Ma, Cailian, Journal of Practical Medical Techniques, 1998, 5(7),542-544
【非特許文献4】Recent Developments in Science & Technology Abroad, 2003, (4),44-45
【非特許文献5】Mo, Jianzhong, Chinese Journal of Digestion, 1995, 15(3),164
【非特許文献6】Huang, Xuerui; Chang, Heling, Northwest Pharmaceutical Journal, 1998, 13(1),33-34
【非特許文献7】Chen, Zhenmin, Liaoning, Journal of Traditional Chinese Medicine, 1995, 22(10),472
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、先行技術における薬剤の欠乏を克服し、原料が入手しやすく、顕著な効果があり、副作用が少ないアリタソウの抽出物を含有する医薬組成物を提供することである。
さらに本発明の目的は、上記医薬組成物を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明で用いられている“アリタソウの抽出物またはアリタソウ抽出物”という用語は、“アリタソウ由来の揮発油またはアリタソウ由来揮発油”とも名付けられる。
【0010】
本発明は、以下の技術的解決策により実施される:
本発明のアリタソウ抽出物は、GC−MSにより分析され、その質量スペクトルは以下のような2つのピークを含んでいる:
ピーク1:保持時間は8.0〜9.5分、フラグメントイオンm/eは121と93。
ピーク2:保持時間は9.0〜10.0分、フラグメントイオンm/eは120、119および134。
【0011】
GC−MS分析によると、質量スペクトルはさらに以下のような2つのピークを含んでいるのが好ましい:
ピーク3:保持時間は10.0〜20.5分、フラグメントイオンm/eは119、121および136。
ピーク4:保持時間は15.0〜20.5分、フラグメントイオンm/eは135、43および97。
【0012】
GC−MS分析によると、質量スペクトルはさらに以下のような別の2つのピークを含んでいるのがより好ましい:
ピーク5:保持時間は5.5〜15.5分、フラグメントイオンm/eは93および91。
ピーク6:保持時間は12.5〜20.0分、フラグメントイオンm/eは71、126、69および41。
【0013】
分析条件は以下の通りである:
試料の調製:アリタソウの抽出物を酢酸エチルに溶解させる。
ガスクロマトグラフィー条件:
クロマトグラフィーカラム:HP−5MS 5% フェニルメチルシロキサン 60m×0.25mm×0.25μm 軟質シリカキャピラリーカラム;
温度プログラミング:温度を80℃から100℃に上昇させ、次に150℃に上昇させ、最終的に300℃まで到達させる。
気化温度:250℃;
キャリヤーガス:高純度ヘリウム(99.999%);
キャリヤーガスの流速:1.0mL/分;
試料の注入量:1μL(酢酸エチル溶液);
分離比:30:1;
質量スペクトル条件:
イオン源:EI;
イオン源の温度:230℃;
四重極ロッドの温度:150℃;
倍率器の電圧:1781V;
インタフェースの温度:280℃;
質量の走査範囲:10〜550amu(原子質量単位)。
【0014】
本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%。
【0015】
好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%、アスカリドール10〜20%、α−テルピノレン32〜40%。
【0016】
より好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン20〜30%、p−シメン18〜22%、アスカリドール12〜18%、α−テルピノレン32〜35%。
【0017】
よりいっそう好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン22〜25%、p−シメン19〜21%、アスカリドール13〜15%、α−テルピノレン32〜33%。
【0018】
さらに好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%、アスカリドール10〜20%、α−テルピノレン32〜40%、γ−テルピネン0.5〜0.7%、リモネン0.6〜0.8%;または
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%、アスカリドール10〜20%、α−テルピノレン32〜40%、γ−テルピネン0.5〜0.7%;または
α−テルピネン15〜35%、p−シメン15〜25%、アスカリドール10〜20%、α−テルピノレン32〜40%、リモネン0.6〜0.8%。
【0019】
もっとも好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物は、以下の成分からなる(重量比):
α−テルピネン22〜25%、p−シメン19〜21%、アスカリドール13〜15%、α−テルピノレン32〜33%、γ−テルピネン0.5〜0.6%、リモネン0.6〜0.7%。
【0020】
本発明は、上記抽出物と薬学的に許容される助剤からなる医薬組成物も提供する。
【0023】
本発明により提供される医薬組成物は、様々な医薬用剤形に調製できる。このような剤形には、カプセル剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤(ゼラチン丸剤とも呼ぶ)、注射剤、点滴溶液、注射用粉剤、顆粒剤、錠剤、注射用顆粒剤、粉剤、経口用液剤、糖衣錠、フィルムコート錠、腸溶錠、バッカル錠、丸剤、軟膏、ペレット、スプレー剤、滴下丸剤、経口崩壊錠剤、マイクロピル、エアーゾル、等が含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
上記カプセル剤は通常のカプセル剤か、またはカプセル形状で表される自己乳化性製剤であることができる。
【0025】
好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物を有効成分として含む医薬組成物の剤形は、中身とコーティング材とからなるゼラチン丸剤である。このゼラチン丸剤の中身は、アリタソウ抽出物と植物油である。
【0026】
上記植物油は、固体脂肪酸が除去された、ピーナツ油、ナタネ油、茶油等の薬学的に許容されるものである。
【0027】
アリタソウ抽出物と植物油との重量比は1:(1〜3)、好ましくは1:(1〜2)、最も好ましくは1:1である。
【0028】
上記ゼラチン丸剤のコーティング材には、ゼラチンと可塑剤が含まれ、可塑剤はグリセリン、キシリトール、ソルビトール、水素添加コーンスティープリカー、好ましくはグリセリン、キシリトール、最も好ましくはグリセリンからなる群から選ばれる。
【0029】
好ましくは、本発明のアリタソウ抽出物からなる剤形は自己乳化性製剤に調製できる。いわゆる自己乳化性製剤は乳剤の前駆体であり、自己乳化性製剤は薬物、油相、界面活性剤および補助界面活性剤からなる固形剤または均質の透明液剤である。自己乳化性製剤の基礎的特性は、胃腸管(GIT)内、または、周囲温度(通常、体温37℃を意味する)とゆるやかな攪拌の条件下で、自然に水中油滴形乳剤が形成され、GIT内の水不溶性薬物の溶解が微細な油滴の比表面積の増大により大いに改善され、その結果、薬物の生体内利用率が有意に増大することである。さらに、このようにして得られた乳剤は、薬物のGIT刺激性を低下できる。自己乳化性製剤は、不安定性、低い生体内利用率、長たらしい調製操作、大用量等の伝統的製剤の欠点を克服できる。
【0030】
本発明の自己乳化性製剤における成分の重量比は、アリタソウ抽出物1〜95重量%、ナタネサラダ油4〜39重量%、界面活性剤1〜45重量%、補助界面活性剤0〜15重量%であり、好ましくは上記重量比はアリタソウ抽出物20〜70%、ナタネサラダ油10〜30%、界面活性剤15〜40%、補助界面活性剤5〜10%である。
【0032】
上記界面活性剤は、ポリオキシエチレンとヒマシ油との縮合体、ポリオキシエチレンと硬化ヒマシ油との縮合体、ポリソルベート、リン脂質等、またはそれらの混合物からなる群から選ばれる。
【0033】
上記ポリオキシエチレンとヒマシ油との縮合体は、一分子あたり異なった数のポリオキシエチレン結合を持つ縮合体であり、例えば、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)ヒマシ油等である。上記ポリオキシエチレンと硬化ヒマシ油との縮合体は、一分子あたり異なった数のポリオキシエチレン結合を持つ縮合体であり、例えば、ポリオキシエチレン(35)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油等である。好ましいポリソルベートはポリソルベート60とポリソルベート80から選ばれるが、これらに限定されない。上記のリン脂質は、天然および合成リン脂質を含む。天然リン脂質には、卵黄レシチンおよび大豆レシチンが含まれる。合成リン脂質には、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン等が含まれるが、これらに限定されない。
【0034】
上記補助界面活性剤は、エタノール、グリコール、プロパンジオール、n−ブタノール、イソプロパノール、ポリグリコール4000、ポリグリコール6000からなる群から選ばれる。
【0035】
本発明は、以下の工程にしたがう、アリタソウ抽出物を含有する医薬組成物の製造方法も提供する:
a.従来の抽出方法によりアリタソウ抽出物を得;
b.この抽出物に薬学的に許容される助剤を添加して、従来法で所望の製剤を製造する。
【0036】
アリタソウ抽出物は、揮発油を抽出する従来方法、例えば、蒸気蒸留、有機溶媒浸漬法(有機溶媒還流法)、同時蒸留−抽出法(SDE)、超臨界二酸化炭素抽出法、常温圧縮法等、好ましくは蒸気蒸留および超臨界二酸化炭素抽出法、最も好ましくは蒸気蒸留、により製造できる。
【0037】
蒸気蒸留の最適な操作は以下の通りである:
アリタソウの種子または全草を蒸留釜に加え、採取器に蒸気を適用し、抽出温度を85〜100℃に保ち、ある時間、例えば40分間蒸留し、アリタソウから揮発油を採取する。
【0042】
製造された組成物がゼラチン丸剤となる、本発明の組成物を製造する方法は以下の工程からなる:
医薬用ゼラチンと可塑剤を蒸留水に溶解させ、ろ過によりゼラチン溶液を得;
アリタソウ由来の揮発油を植物油で溶媒和・希釈して、粗油を得;
粗油とゼラチン溶液をゼラチン丸剤製造設備に加えて、油状液体を中身とするゼラチン丸剤を製造する。
【0043】
上記可塑剤は、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、水素添加コーンスティープリカーからなる群から選ばれる。
【0044】
調製された組成物が自己乳化性製剤である、本発明の組成物を製造する方法は、以下の工程からなる:
アリタソウ由来の揮発油所定用量、ナタネサラダ油、界面活性剤、またはさらに補助界面活性剤を混合し、30〜80℃の水浴で、または超音波処理機により混合物を加熱して、均質で透明な溶液を得、次にこの溶液を軟または硬カプセル剤にする。
【0045】
上記組成物の自己乳化性製剤を調製する上述の方法で用いられる界面活性剤は、ポリオキシエチレンとヒマシ油との縮合体、ポリオキシエチレンと硬化ヒマシ油との縮合体、ポリソルベート、およびリン脂質から選ぶことができる。
【0046】
さらに、上記ポリオキシエチレンとヒマシ油との縮合体は、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油とポリオキシエチレン(60)ヒマシ油から選ばれ、上記ポリオキシエチレンと硬化ヒマシ油との縮合体は、ポリオキシエチレン(35)硬化ヒマシ油およびポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油から選ばれ、上記ポリソルベートは、ポリソルベート60とポリソルベート80から選ばれ、上記リン脂質は、卵黄レシチン、大豆レシチン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリンから選ばれる。
【0047】
上記補助界面活性剤は、エタノール、グリコール、プロパンジオール、n−ブタノール、イソプロパノール、ポリグリコール4000、ポリグリコール6000から選ばれる。
【0048】
本発明のアリタソウ抽出物からなる医薬組成物は、胃炎、消化性潰瘍等のHPにより惹起される胃疾患の治療に用いることができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明は漢方薬アリタソウから抽出された有効成分を提供し、その原料は容易に入手でき、その製法は単純で実施可能であり、品質管理は容易である。さらに、有効成分は顕著な効果があり、副作用が少なく、容易に使用できる。さらに調製された自己乳化性製剤は目標の製剤であり、より容易に吸収できるので、本薬剤の生体内利用率が増大する。一方、この製剤は患者の有害反応を緩和でき、また、この製剤は不安定な要因、例えば水、酸素等、の影響を回避できるので、薬物の安定性は改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下の実験例により本発明をさらに例示するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0051】
実験例1 アリタソウ由来の揮発油のGC/MS分析
1. アリタソウからの揮発油の抽出
1.1. 薬品材料
薬品材料は、中国福建省で得たアリタソウから新たに採取され、天津天士力製薬株式会社の品質管理部によりアカザ科アカザ属Chenopodium ambrosio des L.の植物と同定されている。湖南省と陝西省で得られたこの植物、アリタソウ、は湖南省と陝西省の天津天士力製薬株式会社の薬品材料栽培施設から提供される。
【0052】
1.2. 抽出方法
アリタソウの新しい全草300gを小片に切り分け、常圧下水蒸気で抽出した。油滴が留去されなくなるまで留出物を採取した。上層中の油相を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、特有の臭いを持つ微黄色の揮発油約2.2mLを得た。油の収率は約0.75%であった。
【0053】
2. 装置と試薬
2.1. 装置
ガスクロマトグラフ−質量分析計は、米国アギレント社のガスクロマトグラフ−質量分析計HP6890/HP5973である。
【0054】
2.2 試薬
酢酸エチル(分析用純度,天津市第二化学試剤製作所);
無水硫酸ナトリウム(分析用純度,天津市第二化学試剤製作所);
脱イオン水(天津天士力製薬株式会社の水供給プラントから提供)。
【0055】
3. クロマトグラフィー条件
3.1 ガスクロマトグラフィー条件
クロマトグラフィーカラム:HP−5MS 5% フェニルメチルシロキサン 60m×0.25mm×0.25μm 軟質シリカキャピラリーカラム;
温度プログラミング:温度は80℃から始め、10分間80℃に保ち、次に4℃/分の割合で100℃に上昇させ、5分間維持し、次に5℃/分の割合で150℃に上昇させ、5分間維持し、20℃/分の割合で最終的に300℃まで到達させ、2.5分間維持する。
気化温度:250℃;
キャリヤーガス:高純度ヘリウム(99.999%);
キャリヤーガスの流速:1.0mL/分;
試料の注入量:1μL(酢酸エチル溶液);
分離比:30:1。
【0056】
3.2. 質量スペクトル条件
イオン源:EI;
イオン源の温度:230℃;
四重極ロッドの温度:150℃;
電子エネルギー:70eV;
放出電流:34.6μA;
倍率器の電圧:1781V;
インタフェースの温度:280℃;
質量の走査範囲:10〜550amu(原子質量単位)。
【0057】
4. 操作
4.1 定性分析
アリタソウ由来の揮発油の酢酸エチル溶液1μLをGC−MSにより注入・同定し、全イオンクロマトグラム(TIC)において70個のクロマトグラフィーピークが同定された。HP MSD化学ステーションのNist98スタンダードMSライブラリーをサーチし、幾つかの関連文献を参照したところ、33成分が同定された。
【0058】
4.2 揮発油中の各成分の比率
HP MSD化学ステーションのデータプロセシングシステムに基づき、各成分の相対含有率(%)をピーク面積正規化法にしたがい算出した。
【0059】
5. 結果
上述の実験条件および操作にしたがい、中国福建省、湖南省、陝西省で得られた揮発油のTICを図1〜3に示し、共通する成分の同定結果を表1に列挙する。
【0060】
【表1】
【0061】
実験例2 アリタソウ由来の揮発油の薬効試験
実験材料
1. 被検薬
アリタソウ由来の揮発油:黄色の油状物質で、実施例5(バッチNo.:20040129)の方法に従い調製され、天津天士力製薬株式会社により供給され、メスフラスコに保存され、植物油で所望の濃度に希釈された後、動物の胃内に投与して用いた。
【0062】
2. ポジティブ対照薬
ラニチジン(バッチNo.:030836) 石家庄第四製薬株式会社から購入した。
【0063】
3. 試薬
3.1 植物油:Fulinmen天然穀物混合油、市販品、バッチNo.:03110405。
3.2 酢酸:天津市天河化学試剤製作所から購入、バッチNo.:20030722。
3.3 2%墨:北京市西中化学工場から購入、バッチNo.:980301、5%アラビアゴム溶液で用意。
3.4 HP菌株:国際標準菌株26695。
3.5 培地:英国オクソイド社から入手したコロンビア寒天ベース。
3.6 抗生物質:塩酸バンコマイシン、ポリミキシンB、アムホテリシンB(シグマ社の製品)
3.7 混合ガス(5%O2、10%CO2、85%N2):北京普来克実用ガス株式会社から購入。
【0064】
4. 実験動物
4.1. 体重18〜22gのKmマウス、雄雌半数ずつ。
4.2. 体重160〜220gのウィスターラット、雄雌半数ずつ。
実験動物は、天津製薬研究所の動物研究室により提供された(証明書番号: W−J天津実験動物品質R認定番号001)
全ての実験動物を中央空調のある観察棟に収容した(障壁レベル基準を遵守、天津実験施設認定番号012)。マウスとラットには、水道水と特殊完全栄養ブロック食餌(天津市華容実験動物技術株式会社から購入)を与えた。
【0065】
方法と成績
1. 酢酸焼灼により誘発されたラットの胃潰瘍に対する影響
体重200〜220gのウィスターラット80匹を雄雌半数ずつ本実験に選び、無作為に8群(1群10匹)に振り分けた。薬物を表2に示した用量で1日1回13日間連続して胃内に投与した。一方、モデル対照群には同容量の植物油を胃内に投与した。モデルは3回目の投与から2時間後に設定した。ラットはモデル設定前の24時間絶食させ、エーテル麻酔し、腹部を剃毛し、滅菌した。剣状突起の正中線に沿って小切開を設けた。胃をそっと引出し、40%酢酸10μLを幽門腺領域付近の胃絨毛膜の下に注射した。その後、胃を腹部に戻し、切開部を縫合した。術後、薬物を投与した。最終投与から24時間ラットを絶食させ、ウレタンで麻酔の後、屠殺した。腹部を切開き、胃を全摘し、胃の大弯に沿って切開いた。生理食塩水で胃の内容物を洗い流した後、胃を10分間1%ホルムアルデヒドで固定し、その後、潰瘍点の直径を精密キャリパーを用いて測定し、潰瘍域を算出した。微量注射器でインクを胃粘膜表面にインク液面が到達するまで注射し、インクの注射容量を記録した。潰瘍の程度は潰瘍点の面積とインクの注射量で表した。成績(表2参照)は、アリタソウ由来の揮発油の試料を投与された群で潰瘍面積とインク注射量が減少していることを示し、このことから、当該薬物が潰瘍の治癒を促進する有意な影響があることを示している。
【0066】
【表2】
【0067】
2. ラットにおける幽門結紮型胃潰瘍に対する影響
体重約160gのウィスターラット80匹を雄雌半数ずつ本実験に選び、無作為に8群(1群10匹)に振り分けた。薬物を表3に示した用量で1日1回3日間連続して胃内に投与した。一方、モデル対照群には同容量の植物油を胃内に投与した。これらの動物を最終投与の2時間後にエーテル麻酔し(ラットは投与前48時間絶食させた)、腹部を剃毛し、滅菌した。剣状突起の下方に小切開を設けた。胃をそっと引出し、次に幽門結紮後に胃を腹部に戻し、切開部を縫合した。術後、ラットに食物と水を6時間与えず、麻酔の後、屠殺した。腹部を切開き、噴門を結紮し、胃を全摘し、胃の大弯に沿って切開いた。生理食塩水で胃の内容物を洗い流した後、胃を10分間1%ホルムアルデヒドで固定し、その後、潰瘍点の直径を精密キャリパーを用いて測定した。潰瘍の程度は、各ラットの全ての潰瘍点の総面積で表し、岡部の方法にしたがい潰瘍指数として5段階に分類した。成績(表3参照)は、薬剤群の潰瘍指数はモデル対照群のそれより有意に低く、アリタソウ由来の揮発油は幽門結紮型胃潰瘍の生成を有意に阻害できることを示している。
【0068】
【表3】
【0069】
3. マウスにおける腸推進運動に対する影響
体重約18〜22gのKmマウス80匹を雄雌半数ずつ本実験に選び、無作為に群別した(1群10匹)。薬剤を表4に示した用量で1日1回3日間連続して胃内に投与した。一方、対照群には同容量の植物油を胃内に投与した。最終投与の40分後、2%の墨(5%アラビアゴム溶液で調製)を各群の動物に胃内投与し(ラットは投与前24時間絶食させた)、他方、同容量の5%アラビアゴム溶液を対照群に投与した。20分後、頚椎脱臼によりマウスを屠殺した。腹部を切開き、胃全体と腸をそっと摘出、分離し、板に乗せた。幽門から回盲部までの長さを腸の長さとして測定した。幽門から墨推進先端までの長さを腸における推進長さとして測定した。腸の全長に対する腸における推進長さの比率を用いて、推進率(%)を算出した。各薬剤群の推進率と対照群の推進率とのそれぞれの平均値間でT検定を行った。成績(表4参照)は、高用量および中用量のアリタソウ由来揮発油の腸推進率は明らかに対照群のそれより低く、本薬剤は腸推進運動機能を有意に阻害することを示している。
【0070】
【表4】
【0071】
4. インビトロでのヘリコバクターピロリ阻害作用試験
細菌株:国際標準細菌株26695
培地の調製:15ポンドの高圧下で水100mLをコロンビア寒天ベース3.9gに20分間添加した。50℃に冷却したとき、脱繊維素ヒツジ血7mlと抗生物質2mlを無菌条件で加えた。
混合ガス培養の条件:5%O2、10%CO2、85%N2の混合ガスで37℃の一定温度
【0072】
薬剤を卵黄と共に砕き、乳化溶液を得た。高圧滅菌の後、乳化溶液を系列希釈し、培地と混合した。調製された細菌溶液100μLを各培養皿に加え、よく広げた。やや嫌気性細菌雰囲気下、37℃で72時間培養の後、結果を観察した。HPの生育がない培養皿におけるアリタソウ由来揮発油の最低濃度を最小阻止濃度と考えた。成績(表5参照)は、アリタソウ由来揮発油の全ての最小阻止濃度は0.097mg/mlであり、本薬剤はHPに対し有意な阻止作用を持つことを示している。
【0073】
【表5】
【0074】
結論
上記四種類の実験は、本発明のアリタソウ由来揮発油が酢酸焼灼型胃潰瘍の治癒に対し有意な促進作用を示し、幽門結紮型胃潰瘍の形成に対し有意な阻害作用を示し、腸推進運動機能を有意に阻害し、インビトロでのHP生育を有意に阻止することを示している。
【実施例】
【0075】
実施例
以下の実施例は本発明の範囲を例示するが、本発明を限定するものではない。
以下の実施例における比率は重量比を表し、全ての部は重量部を意味するものとする。
【0076】
実施例1 アリタソウ由来揮発油の調製
アリタソウの全草1000gを秤量し、抽出器に入れ、抽出温度を35℃に調節し、圧力を30Mpaとした。CO2を5L/(kg薬物材料・時間)で流しながら抽出を5分間保ち、CO2超臨界抽出により揮発油5gが得られた。
【0077】
実施例2 アリタソウ由来揮発油の調製
アリタソウの全草1000gを秤量し、抽出器に入れ、抽出温度を48℃に調節し、圧力を30Mpaとした。CO2を7L/(kg薬物材料・時間)で流しながら抽出を8分間保ち、CO2超臨界抽出により揮発油4.6gが得られた。
【0078】
実施例3 アリタソウ由来揮発油の調製
アリタソウの全草1000gを蒸留釜に入れ、採取器に蒸気を適用し、抽出温度を85℃に維持した。40分間蒸留の後、揮発油4.8gが採取された。
【0079】
実施例4 アリタソウ由来揮発油の調製
アリタソウの全草1000gを蒸留釜に入れ、採取器に蒸気を適用し、抽出温度を95℃に維持した。40分間蒸留の後、揮発油5.2gが採取された。
【0080】
実施例5 アリタソウ由来揮発油の調製
アリタソウの全草1000gを蒸留釜に入れ、採取器に蒸気を適用し、抽出温度を90℃に維持した。40分間蒸留の後、揮発油4.5gが採取された。
【0085】
実施例10 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を60℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を3:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に自動回転カプセル化機に入れ、カプセル化して、1カプセル当たり油状液体100mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0086】
実施例11 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水140部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例2で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を2:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に自動回転カプセル化機に入れ、カプセル化して、1カプセル当たり油状液体90mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0087】
実施例12 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水130部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を80℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例3で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1.5:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体90mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0088】
実施例13 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水140部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン35部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体80mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0089】
実施例14 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにキシリトール40部を80℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のキシリトールに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例4で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体80mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0090】
実施例15 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を60℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1.1:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体80mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0091】
実施例16 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにソルビトール30部を80℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のソルビトールに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1.3:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に軟カプセル充填機に入れ、1カプセル当たり油状液体80mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0092】
実施例17 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水110部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらに水素添加コーンスティープリカー40部を80℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記の水素添加コーンスティープリカーに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を2.5:1とし、よく攪拌して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共にロータリーダイカプセル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体90mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0093】
実施例18 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水140部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例2で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を1:1とし、剪断分散乳化機により適度な分散度となるまで剪断して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共にロータリーダイカプセル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体120mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0094】
実施例19 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにソルビトール30部を60℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のソルビトールに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を2:1とし、剪断分散乳化機により適度な分散度となるまで剪断して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体150mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0095】
実施例20 ゼラチン丸剤の調製
ゼラチン100部を水130部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例4で調製されたアリタソウ由来揮発油に植物油を加え、植物油とアリタソウ由来揮発油との重量比を2.5:1とし、剪断分散乳化機により適度な分散度となるまで剪断して、粗油を得た。
上記のゼラチン溶液を粗油と共に滴下ピル化機に入れ、1カプセル当たり油状液体140mgを中身とするゼラチン丸剤を作った。これらのゼラチン丸剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0096】
実施例21 錠剤の調製
実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油56gを澱粉と1:1の割合で混合し、カルボキシメチルセルロースナトリウム25gを上記混合物に加え、よく混合させた。75%エタノール溶液を粘着剤として加え、22メッシュふるいでふるい分けし、40℃のオーブン中で乾燥させた。適量のステアリン酸マグネシウムを加え、打錠して、1錠当たり300mgの錠剤を得た。
【0097】
実施例22 コーティング錠の調製
実施例4で調製されたアリタソウ由来揮発油53gを軽質酸化マグネシウム17gと混合し、澱粉17gと乳糖17gを添加した。0.5%HPMC水溶液を粘着剤として加え、1錠当たり300mgの素錠を得た。30%のEudragit RL30Dでコーティングして、300mg/錠のコーティング錠が得られた。
【0098】
実施例23 カプセル剤の調製
実施例3で調製されたアリタソウ由来揮発油52gを澱粉と1:1の割合で混合し、カルボキシメチルセルロースナトリウム25gを上記混合物に加え、よく混合させた。75%エタノール溶液を粘着剤として加え、22メッシュふるいでふるい分けし、40℃のオーブン中で乾燥させ、造粒し、硬カプセルに充填して、270mg/カプセルのカプセル剤を得た。
【0099】
実施例24 濃縮丸剤の調製
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油53gを微結晶セルロースと混合した。微結晶セルロースの量はアリタソウ由来揮発油の40%を占めている。水を粘着剤として加え、素丸剤を製造した。
上記の素丸剤をコーティング材、上海COLORCONコーティング技術株式会社のOpatry(胃溶解性)、でコーティングして、濃縮丸剤を得た。
コーティング条件は以下の通りであった:溶媒として水;コーティング溶液の濃度は20%;コーティング重量は5%増加;導入空気温度は80℃;テーブルベッド温度は45℃;噴霧圧力は2.0バール;コーティングパンの回転速度は17rmp;導入流速は3g/分。
【0100】
実施例25 顆粒剤の調製
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油53g、メチルセルロース9g、砂糖粉820gをよく混ぜ、適量の70%エタノールを加えた。混合物を軟質材料とし、造粒し、エタノールを揮発させ、80℃で噴霧乾燥して、顆粒剤が得られた。
【0101】
実施例26 滴下丸剤の調製
300gのポリグリコール6000を80℃に加熱し、溶融させた後、実施例3で調製されたアリタソウ由来揮発油50gを加え、よく攪拌し、滴下ピル化機に移した。溶融物溶液の温度を70℃に保ちながら、この溶液を頂部から10℃のメチルシリコーン油中に適度な速度で滴下して、滴下丸剤を製造した。
【0102】
実施例27 滴下丸剤の調製
300gのポリグリコール4000を75℃に加熱し、溶融させた後、実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油53gを加え、よく攪拌し、滴下ピル化機に移した。溶融物溶液の温度を65℃に保ちながら、この溶液を頂部から0℃の流動パラフィン中に適度な速度で滴下して、滴下丸剤を製造した。
【0103】
実施例28 滴下丸剤の調製
300gのポリグリコール4000を90℃に加熱し、溶融させた後、実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油60gを加え、よく攪拌し、滴下ピル化機に移した。溶融物溶液の温度を80℃に保ちながら、この溶液を頂部から4℃の流動パラフィン中に適度な速度で滴下して、滴下丸剤を製造した。
【0104】
実施例29 経口用液剤の調製
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油500gを適量のエタノールに溶解させ、モノステアリン酸グリセリン10gとショ糖50gを加え、よく混合した後、蒸留水を1000mlになるまで添加し、ろ過、滅菌、包装して、製品を得た。
【0105】
実施例30 アリタソウ抽出物の自己乳化性軟カプセル剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を60℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油10g、ナタネサラダ油390g、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油500g、グリコール100gを30℃の水浴中で加熱して、均質な透明溶液を作成し、このようにして素薬剤(粗油)が得られた。
上記のゼラチン溶液を上記の粗油と共にカプセル機械に入れ、1カプセル当たり油状液体100mgを中身とする軟カプセル剤を得た。これらの軟カプセル剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0106】
実施例31 アリタソウ抽出物の自己乳化性軟カプセル剤の調製
ゼラチン100部を水140部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン30部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油200g、ナタネサラダ油350g、ポリオキシエチレン(60)ヒマシ油250g、大豆レシチン200gを超音波処理機により混合して、50℃の均質な透明溶液を作成し、このようにして粗油が得られた。
上記のゼラチン溶液を上記の粗油と共にカプセル機械に入れ、1カプセル当たり油状液体100mgを中身とする軟カプセル剤を得た。これらの軟カプセル剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0107】
実施例32 アリタソウ抽出物の自己乳化性軟カプセル剤の調製
ゼラチン100部を水120部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにソルビトール30部を60℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のソルビトールに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例2で調製されたアリタソウ由来揮発油275g、ナタネサラダ油325g、ポリオキシエチレン(60)ヒマシ油300g、卵黄レシチン50g、プロパンジオール50gを60℃の水浴中で加熱して、均質な透明溶液を作成し、このようにして素薬剤(粗油)が得られた。
上記のゼラチン溶液を上記の粗油と共にカプセル機械に入れ、1カプセル当たり油状液体150mgを中身とする軟カプセル剤を得た。これらの軟カプセル剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0108】
実施例33 アリタソウ抽出物の自己乳化性軟カプセル剤の調製
ゼラチン100部を水130部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにソルビトール30部を80℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のソルビトールに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例3で調製されたアリタソウ由来揮発油600g、ナタネサラダ油100g、ポリオキシエチレン(35)硬化ヒマシ油50g、20gのポリソルベート80、ジステアロイルホスファチジルコリン80g、ジミリストイルホスファチジルコリン30g、120gのポリグリコール4000を超音波処理機により混合して、80℃の均質な透明溶液を作成し、このようにして粗油が得られた。
上記のゼラチン溶液を上記の粗油と共にカプセル機械に入れ、1カプセル当たり油状液体120mgを中身とする軟カプセル剤を得た。これらの軟カプセル剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0109】
実施例34 アリタソウ抽出物の自己乳化性軟カプセル剤の調製
ゼラチン100部を水140部に加え、水を吸収させることにより混合物を膨潤させた。さらにグリセリン35部を70℃に加熱した後、上記の膨潤したゼラチンを上記のグリセリンに加え、攪拌、溶融してゼラチン溶液にし、使用に備え温めておいた。
実施例3で調製されたアリタソウ由来揮発油735g、ナタネサラダ油65g、50gのポリソルベート60、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油150gを超音波処理機により混合して、70℃の均質な透明溶液を作成し、このようにして粗油が得られた。
上記のゼラチン溶液を上記の粗油と共にカプセル機械に入れ、1カプセル当たり油状液体150mgを中身とする軟カプセル剤を得た。これらの軟カプセル剤は、付形、乾燥、洗浄、滅菌、包装を経て得られた。
【0110】
実施例35 アリタソウ抽出物の自己乳化性硬カプセル剤の調製
実施例2で調製されたアリタソウ由来揮発油950g、ナタネサラダ油50g、ポリオキシエチレン(35)硬化ヒマシ油20gを超音波処理機により混合して、70℃の均質な透明溶液を作成し、その後この溶液を硬カプセルケースに充填し、カプセル化して、270mg/カプセルのカプセル剤を得た。
【0111】
実施例36 アリタソウ抽出物の自己乳化性硬カプセル剤の調製
実施例2で調製されたアリタソウ由来揮発油950g、ナタネサラダ油40g、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油30g、イソプロパノール80gを超音波処理機により混合して、30℃の均質な透明溶液を作成し、その後この溶液を硬カプセルケースに充填し、カプセル化して、300mg/カプセルのカプセル剤を得た。
【0112】
実施例37 アリタソウ抽出物の自己乳化性硬カプセル剤の調製
実施例1で調製されたアリタソウ由来揮発油960g、ナタネサラダ油40g、ポリオキシエチレン(35)硬化ヒマシ油15gを超音波処理機により混合して、70℃の均質な透明溶液を作成し、その後この溶液を硬カプセルケースに充填し、カプセル化して、200mg/カプセルのカプセル剤を得た。
【0113】
実施例38 アリタソウ抽出物の自己乳化性硬カプセル剤の調製
実施例5で調製されたアリタソウ由来揮発油335g、ナタネサラダ油365g、ポリソルベート80を150g、大豆レシチン150gを80℃の水浴中で加熱して、均質な透明溶液を作成し、その後この溶液を硬カプセルケースに充填し、カプセル化して、270mg/カプセルのカプセル剤を得た。
【図面の簡単な説明】
【0121】
図1】中国福建省のアリタソウ由来の揮発油の総イオン電流スペクトル。
図2】中国湖南省のアリタソウ由来の揮発油の総イオン電流スペクトル。
図3】中国陝西省のアリタソウ由来の揮発油の総イオン電流スペクトル。
図4】α−テルピネンの質量クロマトグラム。
図5】p−シメンの質量クロマトグラム。
図6】α−テルピノレンの質量クロマトグラム。
図7】アスカリドールの質量クロマトグラム。
図1
図2
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図7