(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワーク上で通信可能に接続された、患者が用いる患者携帯端末と、病院の医師が用いる医師携帯端末と、前記患者の健康管理のための患者情報を記憶して管理する患者管理サーバと、を備え、前記患者による前記病院の利用を支援する病院利用支援システムであって、
前記患者携帯端末の制御部は、
前記医師が前記医師携帯端末を用いて前記患者情報を閲覧することを許可する患者情報閲覧許可部、
前記患者の健康状態を示す計測値を計測する計測器から前記計測値を取得する計測値取得部、
前記計測値を前記患者情報として前記患者管理サーバに送信する計測値送信部、
前記患者の健康状態に異常があることおよび前記病院での診察可能日時を含む診察推奨情報を前記医師携帯端末から受信する診察推奨情報受信部、
診察希望日時を含む診察希望情報を前記医師携帯端末に送信する診察希望情報送信部、として機能するように処理を実行し、
前記医師携帯端末の制御部は、
前記患者管理サーバが記憶しており、前記患者から許可された前記患者情報を閲覧する患者情報閲覧部、
前記診察推奨情報を前記患者携帯端末に送信する診察推奨情報送信部、
前記診察希望情報に含まれる診察希望日時に対して決定した診察予約日時および前記患者の患者識別情報を含む診察予約情報を前記患者携帯端末に送信する診察予約情報送信部、として機能するように処理を実行し、
前記患者管理サーバの記憶部は、
前記患者情報として、前記患者携帯端末から受信した前記計測値を記憶しており、
前記病院利用支援システムは、前記病院の看護師が用い、前記患者情報の閲覧を許可されていない看護師携帯端末をさらに備え、
前記看護師携帯端末は、前記患者を撮影したときの撮影データを、前記医師携帯端末に送信し、前記医師携帯端末から受信した前記患者の前記患者情報を画面表示する、
ことを特徴とする病院利用支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の病院利用支援システムを実施するための形態(以下、「実施形態」という)について説明する。なお、本実施形態において、病院利用支援システムによって病院を利用する個人を「患者」と称するが、説明の便宜上、ここでの「患者」とは、医師に診てもらった結果、健康状態に何らかの異常があると認定された者だけでなく、健康状態に何の異常も確認されていない者も含むものとする。
【0013】
<構成>
図1に示すように、本実施形態の病院利用支援システムは、患者タブレット端末1(患
者携帯端末)、医師タブレット端末2(医師携帯端末)、診察受付端末3、患者管理サーバ4、コンテンツ管理サーバ5、商品管理サーバ6、および医師タブレット端末7(第2の医師携帯端末)、といった機器を備えるクラウドシステムである。これらの機器が、ネットワーク(例:インターネット)上で通信可能に接続されることで本発明を実現することができる。
【0014】
患者タブレット端末1、医師タブレット端末2、診察受付端末3、患者管理サーバ4、コンテンツ管理サーバ5、商品管理サーバ6、および医師タブレット端末7はそれぞれ、入力部、表示部、制御部、記憶部、通信部といったハードウェアを含むコンピュータである。制御部が、例えば、CPU(Central Processing Unit)から構成される場合、その制御部を含むコンピュータによる情報処理は、CPUによるプログラム実行処理で実現される。また、そのコンピュータが含む記憶部は、CPUが指令し、そのコンピュータの機能を実現するためのプログラムを記憶する。これによりソフトウェアとハードウェアの協働が実現される。表示部による表示形態には、例えば、画像、音声、または振動があり、機器によって少なくとも1つ以上の表示形態を選択できる。通信部による通信形態には、有線または無線(例:Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信、Wi-Fi(登録商標)、赤外線通信、無線LAN(Local Area Network))があり、機器によって少なくとも1つ以上の通信形態を選択できる。
【0015】
患者タブレット端末1は、患者が用いるタブレット端末である。
医師タブレット端末2は、病院に勤務し、患者が指定した医師が用いるタブレット端末である。本実施形態では、医師タブレット端末2を用いる医師が勤務する病院は、入院施設を有する総合病院とするが、これに限定されない。
医師タブレット端末7は、他の病院に勤務し、患者が指定した他の医師が用いるタブレット端末である。本実施形態では、医師タブレット端末7を用いる医師が勤務する病院は、入院施設を有しない個人病院とするが、これに限定されない。
【0016】
患者タブレット端末1、医師タブレット端末2、7を含むタブレット端末は、人が携帯できるほど小型かつ軽量の無線通信機器である。例えば、前記タブレット端末の入力部および表示部は、所定の面積を有するタッチパネルで実現することができる。また、前記タブレット端末は、カメラを備えており、タッチパネルを介してカメラで撮影した画像を、通信可能なタブレット端末間で共有することができる。
【0017】
診察受付端末3は、病院内に設置されており、診察を受け付け、診察に必要となる手続(例:外来受付、問診、検診、薬の処方、会計)に関する処理を実行する機器である。診察受付端末3は、近距離通信などによって、診察受付端末3から所定の距離の範囲内にある患者タブレット端末1を検出し、通信するための専用の検出ユニットを入力部の一部として備える。患者が前記検出ユニットの読み取り部分に患者タブレット端末1をかざすと、診察受付端末3は、患者タブレット端末1から所定の情報を読み取る。前記検出ユニットは、病院内に複数配置することができる。
【0018】
なお、本実施形態では、病院内に勤務する者はそれぞれ、タブレット端末を所持しており、診察受付端末3が行う処理の一部を、病院内に勤務する者が間接的に指示する形態をとることができる。病院内に勤務する者には、例えば、医師の他にも、問診、医師の検診、会計などを受け付ける受付者、医師が処方した薬を患者に手渡す薬剤師、および看護師がいる。特に、問診、検診、および会計の受付者、また薬剤師は、例えば、自分で所持するタブレット端末を操作して、患者への呼び出し通知のための呼び出し指示を診察受付端末3に対して行うことができる。
【0019】
患者管理サーバ4は、患者の健康管理のための患者情報(詳細は、後記)を記憶して管
理するサーバである。患者管理サーバ4は、例えば、本実施形態の病院利用支援システムの運用事業の事業者が運用する。
【0020】
コンテンツ管理サーバ5は、患者タブレット端末1に対して所定の日時に配信するコンテンツを記憶して管理するサーバである。コンテンツ管理サーバ5は、例えば、本実施形態の病院利用支援システムの運用事業に参加したコンテンツの配信業者が運用する。
【0021】
商品管理サーバ6は、病院に入院中の患者に販売する商品(例:アメニティ商品、食品、本)の商品情報を記憶して管理するサーバである。「商品情報」とは、商品の説明を示す情報であり、具体的には、商品の価格、機能、商品が食品である場合は賞味期限などである。商品管理サーバ6は、例えば、本実施形態の病院利用支援システムの運用事業に参加した通信販売業者、または病院の売店の運営業者が運用する。
【0022】
(患者タブレット端末1)
図2に示すように、患者タブレット端末1は、患者情報閲覧許可部11、計測値取得部12、計測値送信部13、診察推奨情報受信部14、診察希望情報送信部15、コンテンツ取得要求部16、および注文情報送信部17、という機能部を備える。前記機能部は、患者タブレット端末1の制御部が処理を実行することで機能する。
【0023】
患者情報閲覧許可部11は、患者タブレット端末1の操作に応じて、患者情報を、医師タブレット端末2の医師(または医師タブレット端末7の医師)が閲覧することを許可する。患者情報とは、患者の健康管理のために必要となる情報である。患者タブレット端末1は、医師タブレット端末2からの要求があって、患者タブレット端末1の操作に応じて、医師(または他の医師)が患者情報を閲覧することを許可することを示す許可情報を医師タブレット端末2(または医師タブレット端末7)に送信する。
【0024】
患者情報は、例えば、複数の計測器M(
図1参照)が計測して得た患者の身体データとなる計測値、医師の診察を受けたときの診察結果、医師が処方した薬の効能や注意点などを含む薬データ、および患者が入院中に受けた手術の結果(以下、「手術結果」と称する)、を含む。前記患者情報は、計測器Mが計測値を計測した日時、診察を受けた日時、薬を処方された日、薬を服用した日、手術を受けた日、なども含んでもよく、患者による病院の利用の履歴情報となり得る。
【0025】
計測器Mが計測する計測値は、体重、体脂肪率、血圧、尿糖値(尿検査で得られる値の例)などの数値データを含んでよい。また、前記計測値は、心電図、睡眠時呼吸時波形、脳波などの非数値データも含んでよい。これらの計測値を計測する計測器Mは、例えば、無線または有線によって患者タブレット端末1と通信可能に接続されている。計測器Mは、体重計、血圧計などの単体かつ専用の計測器であってもよい。また、計測器Mは、専用の付属品を用いて患者タブレット端末1に取り付け可能な計測器とし、患者が出先や睡眠時に計測器Mを使用できるようにしてもよい。また、例えば体重、体脂肪率、血圧、尿糖値を計測する計測器Mは、患者の自宅に設置されているインテリジェンストイレに導入されている計測器であってもよい。
【0026】
計測値取得部12は、患者タブレット端末1と通信可能に接続している計測器Mから患者の計測値を取得する。
計測値送信部13は、患者タブレット端末1の操作に応じて、患者の計測値を患者情報として患者管理サーバ4に送信する。
【0027】
診察推奨情報受信部14は、患者の健康状態に異常があることおよび病院での診察可能日時を含む診察推奨情報を医師タブレット端末2から受信する。診察推奨情報とは、医師
タブレット端末2が患者タブレット端末1から受信した患者の計測値に基づいて、患者の健康状態に異常があると認めた医師が、診察を受けることを患者に推奨するための情報である。
【0028】
診察希望情報送信部15は、患者タブレット端末1の操作に応じて、診察希望日時を含む診察希望情報を医師タブレット端末2に送信する。診察希望情報とは、患者が診察を希望することを示す情報である。患者は、患者タブレット端末1を操作して、診察推奨情報に含まれる診察可能日時から、患者に都合のよい日時を診察希望日時として選択し、医師タブレット端末2に送信する。
【0029】
コンテンツ取得要求部16は、患者タブレット端末1の操作に応じて、患者タブレット端末1が取得可能なコンテンツをコンテンツ管理サーバ5に要求する。
注文情報送信部17は、患者タブレット端末1の操作に応じて、入院中の患者が注文した商品を含む注文情報を商品管理サーバ6に送信する。注文情報は、商品管理サーバ6が記憶して管理する商品情報が示す商品の注文を示す情報である。注文情報は、商品の価格、注文日時、注文個数、注文者(患者)の識別情報、患者がいる病室内への配達希望日時を含んでもよい。
【0030】
(医師タブレット端末2)
図3に示すように、医師タブレット端末2は、患者情報閲覧部21、診察推奨情報送信部22、および診察予約情報送信部23、という機能部を備える。前記機能部は、医師タブレット端末2の制御部が処理を実行することで機能する。なお、他の病院に勤務する他の医師が用いる医師タブレット端末7の機能構成についても
図3に示す機能構成と同様である。つまり、医師タブレット端末7は、医師タブレット端末2の患者情報閲覧部21、診察推奨情報送信部22、診察予約情報送信部23と同等の患者情報閲覧部71(第2の患者情報閲覧部)、診察推奨情報送信部72、診察予約情報送信部73を備える。
【0031】
患者情報閲覧部21、71は、医師タブレット端末2の操作に応じて、患者管理サーバ4が記憶しており、患者から許可された患者情報を取得して、閲覧状態にする。なお、医師は、患者情報を閲覧する場合には、患者情報閲覧許可部11による許可を事前に得ている。
【0032】
診察推奨情報送信部22、72は、医師が患者の健康状態に異常があると認めた場合に、医師タブレット端末2の操作に応じて前記診察推奨情報を患者タブレット端末1に送信する。
【0033】
診察予約情報送信部23、73は、医師タブレット端末2の操作に応じて、患者タブレット端末1の診察希望情報送信部15から受信した前記診察希望情報が含む診察希望日時に対して決定した診察予約日時および患者の患者識別情報を含む診察予約情報を患者タブレット端末1に送信する。
【0034】
(診察受付端末3)
図4に示すように、診察受付端末3は、診察予約情報取得部31、コンテンツ紹介部32、呼び出し通知部33、および診察電子決済処理部34、という機能部を備える。前記機能部は、診察受付端末3の制御部が処理を実行することで機能する。
【0035】
診察予約情報取得部31は、患者タブレット端末1と診察受付端末3の検出ユニットとの距離が所定の範囲内にあるとき、患者タブレット端末1から前記診察予約情報を取得する。
【0036】
コンテンツ紹介部32は、診察を待っている患者によって患者タブレット端末1のコンテンツ取得要求部16からコンテンツ管理サーバ5に対してコンテンツの配信要求がなされることで患者タブレット端末1に配信可能なコンテンツを、患者タブレット端末1に表示して紹介する。コンテンツ紹介部32によるコンテンツの紹介は、例えば、診察予約情報取得部31が患者タブレット端末1から前記診察予約情報を取得したことで行われる。
【0037】
呼び出し通知部33は、患者タブレット端末1に対して所定のタイミングで診察のための呼び出し通知をする。前記呼び出し通知部33の呼び出しには、例えば、問診の呼び出し、医師による検診の呼び出し、および医師から処方された薬を患者が受け取るための呼び出し、および会計の呼び出しがある。問診、検診または会計の呼び出しは、例えば、問診、検診または会計の受付者のタブレット端末から入力された呼び出し指示を診察受付端末3が受信した後になされる。薬を受け取るための呼び出しは、例えば、薬剤師のタブレット端末から入力された呼び出し指示を診察受付端末3が受信した後になされる。
【0038】
診察受付端末3は、受付者のタブレット端末または薬剤師のタブレット端末から所定の呼び出し指示を受信したときに、患者タブレット端末1のタッチパネルに呼び出し画面を表示させたり、患者タブレット端末1を振動させたり、患者タブレット端末1に呼び出し音を出力させたりすることで患者をその都度呼び出す。なお、患者の呼び出しは、受付者などからの呼び出し指示とほぼ同時に行ってもよいが、診察の長期の待ち時間のために一時的に外出している患者に対しては、診察のための手続開始の数分前に行うようにすれば、患者は指定のタイミングで指定の場所に確実に行くことができる。
【0039】
診察電子決済処理部34は、医師の診察の会計および医師が処方した薬の会計において、患者タブレット端末1を介した電子決済を処理する。前記電子決済は、例えば、患者タブレット端末1内に格納されている電子マネーを用いた決済、クレジット決済などを含む。前記電子決済は、例えば、診察を終えた患者が患者タブレット端末1を、診察受付端末3が備える検出ユニットに近づけたときに自動的に実行される。
【0040】
(患者管理サーバ4)
図5に示すように、患者管理サーバ4は、計測値、診察結果、薬データ、および手術結果を含んでなる患者情報を記憶部にて記憶する。患者情報は、患者ごとに作成されており、患者本人およびその患者から閲覧の許可を受けた医師以外の者は閲覧できないようにする認証技術(例;指紋認証、静脈認証)を導入している。計測値は、計測器Mが計測したデータである。診察結果は、医師が患者を診察したときの診察結果を所定の形式で記述したデータである。薬データは、医師が患者に対して処方した薬の説明を所定の形式で記述したデータである。手術結果は、医師が患者を手術したときの手術結果を所定の形式で記述したデータである。
【0041】
(コンテンツ管理サーバ5)
図6に示すように、コンテンツ管理サーバ5は、患者タブレット端末1に配信するコンテンツを記憶部にて記憶する。また、コンテンツ管理サーバ5は、配信スケジュール作成部51という機能部を備える。前記機能部は、コンテンツ管理サーバ5の制御部が処理を実行することで機能する。
【0042】
配信スケジュール作成部51は、患者タブレット端末1がいつコンテンツを視聴できるかを示す配信スケジュールを作成する。配信スケジュールの作成は、例えば、コンテンツの配信業者の指示に基づいて行われる。
【0043】
(商品管理サーバ6)
図7に示すように、商品管理サーバ6は、病院に入院中の患者に販売する商品の商品情
報、および患者タブレット端末1の注文情報送信部17から受信した注文情報を記憶部にて記憶する。また、商品管理サーバ6は、商品電子決済処理部61という機能部を備える。前記機能部は、商品管理サーバ6の制御部が処理を実行することで機能する。
【0044】
商品電子決済処理部61は、患者タブレット端末1の注文情報送信部17から受信した注文情報に応じて、入院中の患者から注文された商品について、患者タブレット端末1を介した電子決済を処理する。前記電子決済は、例えば、患者タブレット端末1内に格納されている電子マネーを用いた決済、クレジット決済などを含む。
【0045】
<処理>
次に、本実施形態の病院利用支援システムによる処理を説明する。この処理の主体は、病院利用支援システムを構成する各機器の制御部であるが、説明の便宜上、「制御部」という言葉は省略する。
【0046】
図8を参照して、患者の日常時における本実施形態の処理について説明する。
図8の処理は、患者が患者タブレット端末1を用いて所定のログインIDおよびログインパスワードを入力して患者管理サーバ4にログインすることで開始し、ステップS101に進む。なお、医師タブレット端末2を用いる医師は、患者情報閲覧許可部11によって、患者管理サーバ4が記憶している患者情報の閲覧の許可を患者から得ているとする。
【0047】
ステップS101において、患者タブレット端末1は、患者が計測器Mを用いて計測を行った場合に計測器Mから患者の計測値を取得する(計測値取得部12による処理)。ステップS101の後、ステップS102に進む。
【0048】
ステップS102において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作に応じて、計測器Mから取得した患者の計測値を患者情報として患者管理サーバ4に送信する(計測値送信部13による処理)。なお、患者管理サーバ4は、受信した計測値を用いて患者情報を最新状態に更新する。ステップS102の後、ステップS103に進む。
【0049】
ステップS103において、医師タブレット端末2は、医師が所定のログインIDおよびログインパスワードを入力して患者管理サーバ4にログインした後、患者管理サーバ4が記憶しており、患者から許可された患者情報を閲覧状態にする(患者情報閲覧部21による処理)。本処理において、患者情報を閲覧した医師は、患者の計測値などに基づいて患者の健康状態に異常があると認めたとする。ステップS103の後、ステップS104に進む。
【0050】
ステップS104において、医師タブレット端末2は、医師タブレット端末2の操作に応じて、患者の健康状態に異常があることおよび病院での診察可能日時を含む診察推奨情報を患者タブレット端末1に送信する(診察推奨情報送信部22による処理)。ステップS104の後、ステップS105に進む。
【0051】
ステップS105において、患者タブレット端末1は、診察推奨情報を医師タブレット端末2から受信する(診察推奨情報受信部14による処理)。ステップS105の後、ステップS106に進む。
【0052】
ステップS106において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作部を介して患者が選択した診察希望日時を含む診察希望情報を医師タブレット端末2に送信する(診察希望情報送信部15による処理)。ステップS106の後、ステップS107に進む。
【0053】
ステップS107において、医師タブレット端末2は、患者タブレット端末1から診察希望情報を受信する。ここで、医師は、診察希望情報が含む診察希望日時を見て診察予約日時を決定する。ステップS107の後、ステップS108に進む。
【0054】
ステップS108において、医師タブレット端末2は、医師タブレット端末2の操作に応じて、決定した診察予約日時および患者の患者識別情報を含む診察予約情報を患者タブレット端末1に送信する(診察予約情報送信部23による処理)。
以上で、
図8の、患者の日常時における処理の説明を終了する。
【0055】
図8の処理によれば、患者が定期的に計測値を患者情報として医師に閲覧してもらうことで、医師による健康管理の的確なアドバイスを受けることができる。
また、医師は、患者の計測値から患者の健康状態に異常があるかどうかを迅速に判断することができ、診察が必要となるタイミングで患者に対して診察を推奨することができる。
また、患者は、患者自身にも医師にも都合のいい診察予約日時を簡単に選ぶことができる。
その結果、通信ネットワークを使って、健康管理を万全に行いたいと考える個人が利用する病院の利便性を向上させることができる。
【0056】
図9を参照して、
図8の処理の後で診察を希望した患者の診察時における本実施形態の処理について説明する。
図9の処理は、
図8のステップS107で説明した診察予約情報が含む診察予約日時の少し前に病院を訪れた患者が所持する患者タブレット端末1が診察受付端末3に近づけられることで開始し、ステップS201に進む。
【0057】
ステップS201において、診察受付端末3は、診察受付端末3が備える検出ユニットに近づけられた患者タブレット端末1と近距離通信を行うことで、患者タブレット端末1から、
図8のステップS108で説明した診察予約情報を取得する(診察予約情報取得部31による処理)。なお、診察受付端末3は、取得した診察予約情報を受付者のタブレット端末に送信し、前記受付者は、患者の診察予約を確認した後、問診または検診などの準備を行う。ステップS201の後、ステップS202に進む。
【0058】
ステップS202において、診察受付端末3は、患者タブレット端末1に対してコンテンツ管理サーバ5が配信可能なコンテンツを、病院の外来ロビーなどで診察を待っている患者の患者タブレット端末1に表示して紹介する(コンテンツ紹介部32による処理)。ステップS202の後、ステップS203に進む。
【0059】
ステップS203において、患者タブレット端末1は、診察受付端末3から紹介され、患者が選択した(例えば、表示されたコンテンツのサムネイルをタップした)コンテンツの配信要求をコンテンツ管理サーバ5に対して行う(コンテンツ取得要求部16による処理)。ステップS203の後、ステップS204に進む。
【0060】
ステップS204において、コンテンツ管理サーバ5は、前記配信要求に対応するコンテンツを患者タブレット端末1に配信する。なお、コンテンツ管理サーバ5の配信業者は、患者によるコンテンツの視聴を普及するために、患者に対してコンテンツを無料で配信するとよい。この場合、コンテンツの配信料は、コンテンツとともにタブレット端末に表示する医薬品メーカなどの広告の広告料で賄うことで、前記配信業者の売り上げを確保することができる。ステップS204の後、ステップS205に進む。
【0061】
ステップS205において、診察受付端末3は、例えば、問診の受付者のタブレット端末からの呼び出し指示に応じて、患者タブレット端末1に対して問診のための呼び出し通
知をする(呼び出し通知部33による処理)。なお、患者は、問診の呼び出し通知に応じて、指定場所に行って問診を受ける。問診の受付者は、自分のタブレット端末を用いて、問診結果を電子データとして作成し、医師タブレット端末2に送信する。ステップS205の後、ステップS206に進む。
【0062】
ステップS206において、診察受付端末3は、例えば、検診の受付者のタブレット端末からの呼び出し指示に応じて、患者タブレット端末1に対して検診のための呼び出し通知をする(呼び出し通知部33による処理)。なお、患者は、検診の呼び出し通知に応じて、医師の元へ行って診察を受ける。医師は、診察を完了すると、医師タブレット端末2を用いて、診察結果を電子データとして作成し、検診の受付者の端末タブレットに前記診察結果を送信する。
図9の処理において、医師は患者に薬を処方しており、前記診察結果は、その薬の種類を含む。診察を終えた患者は、診察の会計のために病院内で待機する。
前記受付者の端末タブレットは、診察結果を受信すると、前記受付者が前記診察結果から、医師の診察の代金を算出し、前記代金を、(診察予約情報が含む)前記患者の患者識別情報と関連付けて診察受付端末3に記憶させる。また、前記受付者の端末タブレットは、前記診察結果を患者タブレット端末1に送信する。ステップS206の後、ステップS207に進む。
【0063】
ステップS207において、診察受付端末3は、例えば、会計の受付者のタブレット端末からの呼び出し指示に応じて、患者タブレット端末1に対して診察の会計のための呼び出し通知をする(呼び出し通知部33による処理)。なお、患者は、会計の呼び出し通知に応じて、診察受付端末3の検出ユニットの読み取り部分に患者タブレット端末1をかざして、会計手続を行う。ステップS207の後、ステップS208に進む。
【0064】
ステップS208において、診察受付端末3は、医師の診察の会計について、患者タブレット端末1を介した電子決済を処理する(診察電子決済処理部34による処理)。例えば、診察電子決済処理部34は、患者タブレット端末1が有する患者識別情報を読み取り、患者識別情報に関連付けられた診察の代金を記憶部から抽出し、患者タブレット端末1が有する電子マネーから前記代金を徴収する。
なお、診察の代金の支払いを済ませた患者は、処方された薬を受け取るために薬剤師の元へ行き、患者タブレット端末1に表示されている診察結果を薬剤師に見てもらい、薬の処方を依頼した後、待機する。代替的には、患者は、患者タブレット端末1が有する診察結果を薬剤師のタブレット端末に送信し、処方してもらう薬を薬剤師に確認してもらってもよい。
薬剤師は、患者から提示された診察結果から患者に処方されている薬の種類を知って、処方される薬の代金を算出し、前記代金を、(診察予約情報が含む)前記患者の患者識別情報と関連付けて診察受付端末3に記憶させる。ステップS208の後、ステップS209に進む。
【0065】
ステップS209において、診察受付端末3は、例えば、薬剤師のタブレット端末からの呼び出し指示に応じて、患者タブレット端末1に対して薬を渡すことと、薬の会計のための呼び出し通知をする(呼び出し通知部33による処理)。なお、患者は、この呼び出し通知に応じて、医師から処方された薬を薬剤師から受け取るとともに、その薬の説明を受ける。また、薬剤師は、自分のタブレット端末を操作して、医師から処方された薬の薬データを専用のサーバ(図示せず)が記憶する薬データベースから読み出し、読み出した薬データを患者タブレット端末1に送信する。ステップS209の後、ステップS210に進む。
【0066】
ステップS210において、診察受付端末3は、医師から処方された薬の会計について、患者タブレット端末1を介した電子決済を処理する(診察電子決済処理部34による処
理)。例えば、診察電子決済処理部34は、患者タブレット端末1が有する患者識別情報を読み取り、患者識別情報に関連付けられた薬の代金を記憶部から抽出し、患者タブレット端末1が有する電子マネーから前記薬の代金分を徴収する。ステップS210の後、ステップS211に進む。
【0067】
ステップS211において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作に応じて、受付者の端末タブレットから受信した、患者の診察結果を患者情報として患者管理サーバ4に送信し、記憶させる。よって、患者管理サーバ4は、患者の過去の病歴を管理することができ、患者タブレット端末1が患者管理サーバ4から過去の診察結果を読み出せば、患者は、自分の健康管理を容易に行うことができる。ステップS211の後、ステップS212に進む。
【0068】
ステップS212において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作に応じて、薬剤師の端末タブレットから受信した、医師から処方された薬のデータ(つまり、薬データ)を、患者情報として患者管理サーバ4に送信し、記憶させる。よって、患者管理サーバ4は、患者が服用する薬の履歴を管理することができ、患者タブレット端末1が患者管理サーバ4から過去の薬データを読み出せば、患者は、患者タブレット端末1をいわゆるお薬手帳として使用することができ、自分の健康管理を容易に行うことができる。
以上で、
図9の、患者の診察時における処理の説明を終了する。
【0069】
図9の処理によれば、診察受付端末3が患者タブレット端末1を検出し、診察予約情報を取得することで患者の外来受付を、人手をほとんど介することなく簡単に行うことができる。
また、本実施形態の病院利用支援システムによれば、患者が所持するタブレット端末を用いて通信ネットワークを構築するので、通信ネットワークを構築するための病院側の出費を抑えることができる。
また、診察待ちの患者にコンテンツを紹介し、患者がコンテンツを自由に視聴することができるので、患者は診察の待ち時間の間でも快適に過ごすことができる。
また、問診などの呼び出し通知を、患者タブレット端末1を介して行うので、患者は、院内アナウンスによる呼び出しを聞き逃してしまうなどの心配も無く、診察待ちの間に待合室から離れていたとしても呼び出しを確実に知ることができる。患者が一時的に病院から外出する必要がある場合には、本実施形態による呼び出しは特に有効である。
また、診察の会計および薬の会計について、患者タブレット端末1を介した電子決済を行うので、患者は現金を持ってこなくても診察の代金および薬の代金の支払いを確実に行うことができる。
また、患者タブレット端末1は患者管理サーバ4から、過去の診察結果および過去の薬データを取得できるので、患者は、自分の健康管理を容易に行うことができる。
その結果、通信ネットワークを使って、健康管理を万全に行いたいと考える個人が利用する病院の利便性を向上させることができる。
【0070】
図10を参照して、
図9の処理の後で入院を希望した患者の入院時における本実施形態の処理について説明する。例えば、商品管理サーバ6を運用する通信販売業者などは販売する商品の一覧をタブレット端末上に表示するウェブサイトを提供している。商品管理サーバ6は、前記商品の商品情報を記憶して管理する。入院中の患者は、患者タブレット端末1を操作して前記ウェブサイトを閲覧する。商品管理サーバ6は、特定の患者が前記ウェブサイトにアクセス可能とするための認証技術を導入していてもよく、この場合、本実施形態の患者は患者タブレット端末1を用いて商品管理サーバ6にログインするためのログインIDおよびログインパスワードを有する。
図10の処理は、入院中の患者が、前記ウェブサイト上の所望の商品を購入するために商品管理サーバ6にアクセスして注文操作
を行うことで開始し、ステップS301に進む。
【0071】
ステップS301において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作に応じて、患者が注文した商品を含む注文情報を商品管理サーバ6に送信する(注文情報送信部17による処理)。ステップS301の後、ステップS302に進む。
【0072】
ステップS302において、商品管理サーバ6は、患者タブレット端末1から受信した注文情報に応じて、注文された商品について、患者タブレット端末1を介した電子決済を処理する(商品電子決済処理部61による処理)。なお、患者は、商品管理サーバ6に対して商品の注文操作を完了した後、患者タブレット端末1上でコンテンツを視聴するために、コンテンツ配信業者の提供するウェブサイトを開いてコンテンツ管理サーバ5にアクセスする。ステップS302の後、ステップS303に進む。
【0073】
ステップS303において、患者タブレット端末1は、前記ウェブサイト上にある複数のコンテンツのうち患者が選択した(例えば、表示されたコンテンツのサムネイルをタップした)コンテンツの配信要求をコンテンツ管理サーバ5に対して行う(コンテンツ取得要求部16による処理)。ステップS303の後、ステップS304に進む。
【0074】
ステップS304において、コンテンツ管理サーバ5は、患者タブレット端末1からコンテンツ管理サーバ5に対して前記コンテンツの配信要求がなされたコンテンツを患者タブレット端末1に配信する。なお、診察時のときと同様、患者に対するコンテンツの配信料は無料にするとよい。
以上で、
図10の、患者の入院時における処理の説明を終了する。
【0075】
図10の処理によれば、入院中の患者は、病院内で注文した商品について、患者タブレット端末1を介した電子決済を行うので、患者は現金を持ってこなくても商品の購入代金の支払いを確実に行うことができる。また、注文した商品を患者のベッドサイドにまで配送員に持ってきてもらうことができる。
また、入院中の患者は、患者タブレット端末1を用いることで、待合室などで映画やテレビを視聴する場合とは異なり、時間やコンテンツについて自由に視聴することができるので、患者は入院中でも快適に過ごすことができる。
その結果、通信ネットワークを使って、健康管理を万全に行いたいと考える個人が利用する病院の利便性を向上させることができる。
【0076】
図11を参照して、
図10の処理の後で入院中に手術を受けた後に退院した患者の退院後における本実施形態の処理について説明する。なお、患者を手術した医師は、医師タブレット端末2を用いて、その手術の結果の電子データを作成しており、作成した手術結果をすでに患者タブレット端末1へ送信しているものとする。また、患者は、手術後の負担を極力軽くするために、通院が比較的容易な、患者の自宅から最寄りの他の病院に勤務する他の医師に手術後の経過を診てもらうことを考えている。
図11の処理は、患者タブレット端末1を操作する患者が所定のログインIDおよびログインパスワードを入力して患者管理サーバ4にログインすることで開始し、ステップS401に進む。
【0077】
ステップS401において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作に応じて、医師タブレット端末2から受信した手術結果を患者情報として患者管理サーバ4に送信する。ステップS401の後、ステップS402に進む。
【0078】
ステップS402において、患者タブレット端末1は、他の医師が医師タブレット端末7を用いて患者情報を閲覧することを許可することを示す許可情報を医師タブレット端末7に送信する。ステップS402の後、ステップS403に進む。
【0079】
ステップS403において、医師タブレット端末7は、他の医師が所定のログインIDおよびログインパスワードを入力して患者管理サーバ4にログインした後、患者管理サーバ4が記憶しており、患者から許可された患者情報を閲覧状態にする(患者情報閲覧部71による処理)。本処理において、患者情報を閲覧した他の医師は、患者の手術結果を確認することができる。ステップS403の後、ステップS404に進む。
【0080】
ステップS404において、医師タブレット端末7は、医師タブレット端末7の操作に応じて、患者の手術後の経過を確認する準備ができていることおよび他の病院での診察可能日時を含む診察推奨情報を患者タブレット端末1に送信する(診察推奨情報送信部72による処理)。ステップS404の後、ステップS405に進む。
【0081】
ステップS405において、患者タブレット端末1は、診察推奨情報を医師タブレット端末7から受信する(診察推奨情報受信部14による処理)。ステップS405の後、ステップS406に進む。
【0082】
ステップS406において、患者タブレット端末1は、患者タブレット端末1の操作部を介して患者が選択した診察希望日時を含む診察希望情報を医師タブレット端末2に送信する(診察希望情報送信部15による処理)。ステップS406の後、ステップS407に進む。
【0083】
ステップS407において、医師タブレット端末7は、患者タブレット端末1から診察希望情報を受信する。ここで、医師は、診察希望情報が含む診察希望日時を見て診察予約日時を決定する。ステップS407の後、ステップS408に進む。
【0084】
ステップS408において、医師タブレット端末7は、医師タブレット端末7の操作に応じて、決定した診察予約日時および患者の患者識別情報を含む診察予約情報を患者タブレット端末1に送信する(診察予約情報送信部73による処理)。
以上で、
図11の、患者の退院後における処理の説明を終了する。
【0085】
図11の処理によれば、患者を手術したときの手術結果を患者情報として他の医師に閲覧してもらうことで、手術後の経過の的確なアドバイスを他の医師から受けることができる。
また、患者は、患者自身にも他の医師にも都合のいい診察予約日時を簡単に選ぶことができる。
その結果、通信ネットワークを使って、健康管理を万全に行いたいと考える個人が利用する病院の利便性を向上させることができる。
【0086】
<その他>
本実施形態は、本発明を好適に実施するための一例あって、本発明を限定するためのものではない。よって、本発明の要旨を変更しない範囲内において、本実施形態を種々変形することが可能である。
【0087】
例えば、本実施形態において、患者、医師などが用いるタブレット端末に代えて、携帯電話を用いてもよい。つまり、本実施形態の病院利用支援システムには、タブレット端末、携帯電話、スマートフォンなどの種々の携帯端末を導入することができる。
【0088】
医師はタブレット端末を用いて、患者に対して現在の症状を映像(静止画や動画)などでわかり易く説明することができる。例えば、医師はタブレット端末を用いて、症状を説明するための映像を表示する操作、次の映像を表示するためのコマンドを入力する操作を
交えながら、患者の目の前で症状の映像を見せることができる。患者が遠方にいる場合であっても、医師はタブレット端末と患者のタブレット端末との間でデータを共有できるように通信を確立させておき、医師が見せたい映像を患者のタブレット端末上に表示して症状を説明することができる。
【0089】
また、医師が不在のときであっても、看護師が有するタブレット端末を用いて、例えば入院中の患者に対して症状を説明することもできる。例えば、看護師のタブレット端末と医師のタブレット端末との間で通信を確立させておき、看護師のタブレット端末から患者を撮影したときの撮影データを医師のタブレット端末に送信しておく。医師は、自分のタブレット端末で前記撮影データ、患者の過去の診察結果(例:電子カルテ)、患者の日々の計測値などを見ながら患者の容態を把握した後、看護師のタブレット端末に所定の指示を送ることができる。また、看護師が看護師のタブレット端末を患者に近づけて画面を見せることにより、医師は、看護師のタブレット端末を介して、所定のデータを画面表示し患者に見せながら、患者の容態をわかり易く説明することができる。
なお、医師のタブレット端末または看護師のタブレット端末が撮影した患者の容態の画像データは、例えば、患者情報として患者管理サーバ4に記憶することができる。
【0090】
入院中の患者は、患者タブレット端末1をベッド上で用いて、例えば、患者の家族が有するタブレット端末とテレビ電話などでコミュニケーションをとることができ、入院生活を快適に過ごすことができる。
【0091】
本実施形態において、病院内で使用されるネットワークに用いられる電波は、Wi-Fiなどの医療機器に影響を及ぼさないものであることが好ましい。また、病院内で使用されるタブレット端末については、ワイヤレス充電ができるようにし、医療機器に影響を及ぼすことのないネットワークを実現することが好ましい。
【0092】
タブレット端末を有しない入院中の患者に対しては、病院側が提供するタブレット端末を患者のベッドサイドに置き、患者に使用してもらう。これにより、本実施形態の病院利用システムの普及を促進することができる。
【0093】
多言語に対応する自動翻訳機能をタブレット端末に導入することで、医師は、日本語を使えない外国人の患者と、タブレット端末を用いたコミュニケーションをとることができる。前記自動翻訳機能は、例えば、タッチパネル上の絵を選択するとその絵を表す言葉を所定の翻訳語で画面表示または音声出力する機能であるとよい。また、前記自動翻訳機能は、例えば、タッチパネル上のワード、センテンスなどを選択するとそれらの翻訳文を所定の言語で画面表示または音声出力する機能であるとよい。また、前記自動翻訳機能は、例えば、タブレット端末が備えるマイクロフォンを介して患者が喋った言葉を解析して所定の言語で画面表示または音声出力する機能であるとよい。
【0094】
また、本実施形態で説明した種々の技術を適宜組み合わせた技術を実現することもできる。
また、本実施形態で説明したソフトウェアをハードウェアとして実現することもでき、ハードウェアをソフトウェアとして実現することもできる。
その他、ハードウェア、ソフトウェア、シーケンスなどについて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。