【実施例】
【0022】
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0023】
(実施例1)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 13.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)
4.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0024】
(実施例2)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 11.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3−ノニル−1,5−ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム(化1で示される化合物)
1.0部
3,7−ジノニル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2) 3.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 5.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ヒタノール1501(フェノール樹脂、日立化成工業(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0025】
(実施例3)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 12.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3,7−ジ(2−メチルオクチル)−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物) 3.0部
4,8−ジオクチル−2,6−ナフタレンジスルホン酸二リチウム(化4で示される化合物) 2.0部
ニッコールHCO−5(ポリエチレン(5)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製)
3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0026】
(実施例4)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 30.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 18.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 10.0部
Pigment Red 5(赤顔料) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 10.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
3−(2−メチルオクチル)−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化1で示される化合物
) 2.0部
4−オクチル−2,6−ナフタレンジスルホン酸(化3で示される化合物) 1.0部
4−ノニル−2,6−ナフタレンジスルホン酸(化3で示される化合物) 1.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからPigment Red 5の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し赤色のボールペン用インキを得た。
【0027】
(実施例5)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 23.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 9.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
Pigment Blue 9(青顔料) 8.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 12.0部
3−デシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化1) 1.0部
4−(2−メチルオクチル)−2,6−ナフタレンジスルホン酸(化3で示される化合物
) 1.0部
4,8−ジテトラデカン−2,6−ナフタレンジスルホン酸(化4で示される化合物)
1.0部
4,8−ジ(2−メチルオクチル)−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化4で示される化合物) 1.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 10.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからPigment Blue 9の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し青色のボールペン用インキを得た。
【0028】
(実施例6)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 16.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
4,8−ジオクチル−2,6−ナフタレンジスルホン酸(化4で示される化合物)
0.5部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0029】
(実施例7)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 20.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 15.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 14.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3−ヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸二カリウム(化1で示される化合物)
21.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0030】
(比較例1)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2)を除して、3−ペンチル−1,5−ナフタレンジスルホン酸に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0031】
(比較例2)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、4−ノニル−2,7−ナフタレンジスルホン酸を2.0部と5,8−ジオクチル−1,4−ナフタレンジスルホン酸を2.0部に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0032】
(比較例3)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、3−ペンチル−1,5−ナフタレンジスルホン酸を1.0部と4,8−ジペンタデカン−2,6−ナフタレンジスルホン酸を3.0部に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0033】
(比較例4)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 16.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3−ヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸 1.0部
3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0034】
(比較例5)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 17.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
ニッコールHCO−10(ポリエチレン(10)硬化ヒマシ油、日光ケミカルズ(株)製
) 3.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0035】
(比較例6)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 20.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0036】
(比較例7)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 12.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
3,7−ジノニル−1,5−ナフタレンジスルホン酸 4.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
フォスファノールLB400(リン酸エステル、東邦化学工業(株)製) 4.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0037】
(比較例8)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG) 25.0部
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(IPG) 14.0部
ベンジルアルコール(BzOH) 20.0部
プリンテックス35(黒顔料、デグサヒュルスジャパン(株)製) 8.0部
スピロンレッド C−GH(赤色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.0部
スピロンイエロー C−2GH(黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 5.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 3.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ジョンクリル611(スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン(株)製) 10.0部
フォスファノールLB400(リン酸エステル、東邦化学工業(株)製) 4.0部
TAMNO−5(ポリオキシエチレンオレイルアミン、日光ケミカルズ製) 2.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で撹拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライス製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い、10回通しを行い黒色のペーストを得た。
ついでこのペーストに残りの添加物の全量を加え、70℃で3時間撹拌、混合した後室温まで放冷し黒色のボールペン用インキを得た。
【0038】
(比較例9)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、3,7−ジペンチル−1,5−ナフタレンジスルホン酸に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0039】
(比較例10)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、3−ヘキシル、1,5,7,−ナフタレントリスルホン酸に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0040】
(比較例11)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジアミンに置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0041】
(比較例12)
実施例1において、3,7−ジヘキシル−1,5−ナフタレンジスルホン酸(化2で示される化合物)を除して、2,5−ジノニル−1,4−ベンゼンジスルホン酸に置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
【0042】
(試験用油性ボールペンの作製)
上記実施例1〜7及び比較例1〜12で得たボールペン用油性インキを市販の油性ボールペン(VICUNA、製品符号 BX157、ぺんてる(株)製(ボール径φ0.7))と同構造の筆記具に0.2g充填し、遠心機にて遠心力(1000rpm、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
【0043】
(螺旋筆記での強筆圧筆記試験)
上記実施例、比較例のボールペンをn=5ずつ螺旋筆記試験器(筆記角度70°、荷重300gf、筆記速度7cm/sec)にて10m筆記し、筆跡の状態を確認し、筆跡が途切れた箇所を数えた。数値はn=5の平均値を算出した。結果を表1に示した。
【0044】
(ボール沈み量の測定)
上記実施例、比較例のボールペンを5本ずつ螺旋筆記試験機(筆記角度70°、荷重150gf、筆記速度7cm/sec)にて400m筆記後に、ボールをボール受座に押し付けた状態でのボールホルダーの先端から突出した高さを測定し、未筆記の時との差をボール沈み量とした。結果を表1に示す。数値は5本の平均値である。
【0045】
(書き味筆記感の官能試験)
手書きによる官能試験をペン作成後未筆記の状態で行い、書き味を評価した。
評価基準は、滑らかで引っかかりのない筆記感であれば○、ガリガリと引っかかるような筆記感であれば×とした。結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
実施例1〜7の油性ボールペン用インキ組成物は、上記(化1)〜(化4)で示される化合物から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物と、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を併用しているので、安定した複合体の金属表面への緻密で強固な吸着膜を有して滑らかで引っかかりのない筆記感を得られた。
【0048】
また、実施例1〜5の油性ボールペン用インキ組成物は、上記(化1)〜(化4)で示される化合物と、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を好まし添加量で併用しているので、より滑らかで引っかかりのない筆記感を得られた。
【0049】
これに対して、比較例1〜3、5の油性ボールペン用インキ組成物は、上記(化1)〜(化4)を使用してないので、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油との複合体を形成できず、滑らかで引っかかりのない筆記感を得られない。比較例4の油性ボールペン用インキ組成物は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を使用してないので、上記(化1)〜(化4)との複合体を形成できず、厚い膜を形成できないため、十分に滑らかな筆記感が得られない。
比較例6〜12の油性ボールペン用インキ組成物は、金属表面への吸着能や緻密さが不十分で、十分に滑らかな筆記感が得られない。
以上、詳細に説明したように本発明の油性ボールペン用インキ組成物は、ボールペンを用いて筆記したときに筆跡が所々で途切れる現象やボール受座の摩耗によるインキ吐出不良を抑制した油性ボールペン用インキ組成物に関するものである。