(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のサイネージ端末と、コンテンツを前記サイネージ端末に送信して画面に表示させる複数のサイネージサーバと、GPS機能を有する携帯端末と、前記携帯端末の位置情報を受信する位置解析サーバと、を含んで構成され、前記サイネージ端末と前記サイネージサーバとの間で双方向性の通信を可能とするサイネージ情報表示システムであって、
前記サイネージ端末は、ユーザの操作によって表示内容を変更する手段を備え、
前記携帯端末は、
前記位置解析サーバに位置情報を送信する位置情報送信手段と、
前記サイネージサーバにコンテンツ送信を要求する手段と、を備え、
前記位置解析サーバは、
前記サイネージサーバから前記サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応したインデックス表示画面のURLと、を受信し、それらを対応付けて記憶する位置情報データベースと、
前記位置情報を受信し、前記位置情報データベースから、前記位置情報に対応した前記サイネージ端末を読み出して特定するサイネージ端末特定手段と、
前記サイネージ端末に対応した前記インデックス表示画面のURLを前記携帯端末へ送信して画面に表示させる手段と、を備え、
前記サイネージサーバは、
前記コンテンツと、前記インデックス表示画面のコンテンツを記憶するコンテンツデータベースと、
前記サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応した前記インデックス表示画面のURLを対応付けて記憶し、更に位置情報送信のマークのある画面のURLを記憶するサイネージデータベースと、
前記サイネージ端末から画面変更の要求を受けると、前記サイネージデータベースを読み込み、画面変更される画面が前記位置情報送信のマークのある画面のURLである場合にだけ、前記サイネージ端末の位置及びIDと、前記インデックス表示画面のURLを前記位置解析サーバに送信する送信手段と、
前記携帯端末から送信されたコンテンツ送信の要求を受信し、前記携帯端末に前記コンテンツを送信して画面に表示させる手段と、
を備えることを特徴としたサイネージ情報表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、デジタルサイネージに情報の双方向性を持たせることで、ユーザのニーズに応じた、きめ細やかなサービスを提供することができる。しかし、ユーザがデジタルサイネージから離れてしまった場合には、その情報をユーザの携帯端末等に表示させることはできず、後で内容を確かめたいときに不便な場合がある。
【0007】
特許文献2では、デジタルサイネージに提示されているコンテンツの内容をユーザが所持している携帯端末の位置情報を利用し、携帯端末に表示可能なサイネージ検索サーバ等の技術が開示されているが、デジタルサイネージに表示されている情報は、一方向的な内容であり、ユーザが本当に必要な情報を選択して表示させることはできない。従って、ユーザとの双方向性を持たせたデジタルサイネージにおいて、ユーザの操作によって表示された情報をユーザの携帯端末に表示できる技術がさらに望まれる。
【0008】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、ユーザの操作によって表示されるデジタルサイネージの表示情報をユーザの携帯端末に表示させることで、ユーザの利便性を向上させると共に、より効果的な宣伝広告を実現するサイネージ情報表示システム及び情報表示方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1は、複数のサイネージ端末と、
コンテンツを前記サイネージ端末に送信して画面に表示させる複数のサイネージサーバと、GPS機能を有する携帯端末と、前記携帯端末の位置情報を受信する位置解析サーバと、を含んで構成され、
前記サイネージ端末と前記サイネージサーバとの間で双方向性の通信を可能とするサイネージ情報表示システムであって、前記サイネージ端末は、ユーザの操作によって表示内容を変更する手段を備え、前記携帯端末は、前記位置解析サーバに位置情報を送信する位置情報送信手段と、前記サイネージサーバにコンテンツ送信を要求する手段と、を備え、前記位置解析サーバは、前記サイネージサーバから前記サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応したインデックス表示画面のURLと、を受信し、それらを対応付けて記憶する位置情報データベースと、前記位置情報を受信し、前記位置情報データベースから、前記位置情報に対応した前記サイネージ端末を読み出して特定するサイネージ端末特定手段と、前記サイネージ端末に対応した前記インデックス表示画面のURLを前記携帯端末へ送信して画面に表示させる手段と、を備え、前記サイネージサーバは、前記コンテンツと、前記インデックス表示画面のコンテンツを記憶するコンテンツデータベースと、前記サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応した前記インデックス表示画面のURLを対応付けて記憶するサイネージデータベースと、前記サイネージ端末の位置及びIDと、
前記インデックス表示画面のURLを前記位置解析サーバに送信する送信手段と、前記携帯端末から送信されたコンテンツ送信の要求を受信し、前記携帯端末に前記コンテンツを送信して画面に表示させる手段と、を備えることを特徴としたサイネージ情報表示システムである。
【0010】
本発明の2は、本発明の1に記載のサイネージ情報表示システムにおいて、前記サイネージデータベースには、更に位置情報送信のマークのある画面のURLが記憶されており、前記サイネージサーバは、前記サイネージ端末から画面変更の要求を受けると、前記サイネージデータベースを読み込み、画面変更される画面が位置情報送信のマークのある画面のURLである場合にだけ、前記サイネージ端末の位置及びIDと、
前記インデックス表示画面のURLを前記位置解析サーバに送信することを特徴としたサイネージ情報表示システムである。
【0011】
本発明の3は、本発明の1又は2に記載のサイネージ情報表示システムにおいて、前記携帯端末のユーザの操作による位置情報送信手段は、前記携帯端末を振る動作により、前記携帯端末が有するジャイロセンサを使用して実行されることを特徴とするサイネージ情報表示システムである。
【0012】
本発明の4は、本発明の1から3のいずれかに記載のサイネージ情報表示システムにおいて、前記サイネージ端末は、GPS機能を有し、移動可能に設置されており、その移動に応じて前記サイネージ端末の位置及びIDを前記サイネージサーバに送信し、前記サイネージサーバは、前記サイネージ端末の位置及びIDを受信して前記サイネージデータベースを更新し、前記サイネージ端末の位置及びIDを前記位置解析サーバに送信し、前記位置解析サーバは、前記サイネージ端末の位置及びIDを受信して、前記位置情報データベースを更新することを特徴としたサイネージ情報表示システムである。
【0013】
本発明の5は、本発明の1から4のいずれかに記載のサイネージ情報表示システムにおいて、前記位置解析サーバは、更に、地域情報のコンテンツと、位置と該コンテンツURLが関連付けられて記憶されている地域情報コンテンツデータベースを含み、前記位置解析サーバが前記携帯端末に表示させる
前記インデックス表示画面には、前記携帯端末の位置と関連した地域情報の項目を含む総合インデックス表示画面であることを特徴とするサイネージ情報表示システムである。
【0014】
本発明の6は、本発明の1から5のいずれかに記載のサイネージ情報表示システムにおいて、前記サイネージ端末は、撮像部を有し、撮像した画像を前記サイネージサーバに送信することを特徴としたサイネージ情報表示システムである。
【0015】
本発明の7は、複数のサイネージ端末と、コンテン
ツを前記サイネージ端末に送信して画面に表示させる複数のサイネージサーバと、GPS機能を有する携帯端末と、前記携帯端末の位置情報を受信する位置解析サーバと、を含んで構成され、
前記サイネージ端末と前記サイネージサーバとの間で双方向性の通信を可能とするサイネージ情報表示システムにおけるサイネージ情報表示方法であって、前記サイネージサーバが前記コンテンツ
とインデックス表示画面のコンテンツをコンテンツデータベースに記憶するステップと、前記サイネージ端末が、ユーザの操作によって表示内容を変更するステップと、前記サイネージサーバが、
前記サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応した
前記インデックス表示画面のURLと、を対応付けてサイネージデータベースに記憶するステップと、前記サイネージサーバが、前記サイネージ端末の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを前記位置解析サーバに送信するステップと、前記携帯端末が、ユーザの操作によって位置情報を送信するステップと、前記位置解析サーバが、前記携帯端末の前記位置情報を受信し、前記位置情報データベースから、前記位置情報に対応した前記サイネージ端末を読み出して特定するステップと、前記位置解析サーバが、前記サイネージ端末に対応した前記インデックス表示画面のURLを前記携帯端末へ送信して画面に表示させるステップと、前記携帯端末が、ユーザの操作によって前記インデックス表示画面から選択されたコンテンツ送信の要求を前記サイネージサーバに送信するステップと、前記サイネージサーバが、前記コンテンツ送信の要求を受信し、前記携帯端末へ前記コンテンツを送信して画面に表示させるステップと、を含むことを特徴としたサイネージ情報表示方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のサイネージ情報表示システム及び情報表示方法によると、ユーザの操作によって表示されるデジタルサイネージの表示情報をユーザの携帯端末に表示させることで、ユーザの利便性を向上させると共に、より効果的な宣伝広告を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態(以下実施例と記す)を、図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、共通する部分には同一の符号を付しており、同一符号の部分に対して重複した説明を省略する。
【0019】
〔システムの構成〕
まず、
図1と
図2を用いて本実施例のサイネージ情報表示システムの構成を説明する。
図1は、本実施例のサイネージ情報表示システムの構成を示す概略図であり、
図2は、本実施例のサイネージ情報表示システムの全体構成を示すブロック図である。本実施例のサイネージ情報表示システム100は、複数のサイネージ端末10と、コンテンツをサイネージ端末10に送信して画面に表示させる複数のサイネージサーバ20と、GPS機能を有する携帯端末40と、携帯端末40の位置情報を受信する位置解析サーバ30と、を含んで構成されるシステムである。
図2のブロック図では、簡単のため、サイネージ端末10とサイネージサーバ20をそれぞれ1つだけ示して説明する。位置解析サーバ30、サイネージ端末10及びサイネージサーバ20は、インターネット等のネットワーク50に接続され、携帯端末40は携帯端末会社のサーバ(図示せず)を介してネットワーク50に接続される。
【0020】
サイネージ端末10は、
図1では3台、特定の位置(小規模店舗や大型量販店、複合総合施設、公共施設等)に設定するが、何台設置してもよい。また、本発明のサイネージ端末10は、固定の場所に設置してもよいが、本実施例では移動可能に設置する。
【0021】
図2に示すように、サイネージ端末10は、タッチパネル表示装置である表示部11及び入力部12と、制御部13、記憶部14、通信部15、電源16、GPS受信部17及び出力部18を含んで構成される。また、ユーザをカメラで撮像する撮像部(図示せず)を備えてもよい。本実施例では、GPS受信部17を備えているが、サイネージ端末10を固定の場所に設置する場合には、GPS受信部17を備えなくてもよい。
【0022】
表示部11は、サイネージサーバ20から送られてきたコンテンツを表示する。電源16が入ると、まず、ホームコンテンツが表示部11に表示される。本実施例では、表示部11は表示画面上に設けられたタッチパネルの入力装置を有しており、ユーザは表示された内容に対応して画面上で直接入力を行うことができる。タッチパネルで入力を行うことができることで画面切り替えの操作を簡単に行うことができるが、入力手段はこれに限定せず、例えば、キーボードやスイッチ等の入力を行うための手段を備えてもよい。
【0023】
このように、サイネージ端末10の表示部11のタッチパネルをユーザが操作することで、ユーザが見たいページを表示することができるため、単にコンテンツ提示という一方通行になりがちなデジタルサイネージに情報の双方向性を持たせることができる。なお、表示部11に表示されるコンテンツは、サイネージサーバ20から通信部15の受信部を介して受信し、画面変更する際には、表示部11を操作することで画面変更の要求が通信部15の送信部を介してサイネージサーバ20へ送られる。通信部15の通信手段としては、例えばインターネットが使用される。
【0024】
制御部13は、CPUと、該CPUを動作させるための制御プロクラムを保持する不揮発性メモリと、CPUの動作に使用する揮発性メモリと、その他動作に必要な回路を有しており、上記の各部およびサイネージ端末10全体に対する制御を行う。特に本実施例では、サイネージ端末10とサイネージサーバ20との間の情報の送受信を制御する。
【0025】
記憶部14は、表示されるコンテンツの情報や、サイネージ端末10のID(端末番号等)や設置される位置情報(GPS情報)を随時更新しながら記憶するように動作する。撮像部がある場合には撮像された映像や日時なども随時更新しながら記憶される。また、記憶部14は、サイネージサーバ20からコンテンツの情報を受け取り、表示画面を変更等するためのプログラムが格納されている。記憶部14に記憶されるサイネージ端末10のIDや位置情報、表示されている画面の情報は、随時、通信部15を介してサイネージサーバ20に送られる。サイネージ端末10が撮像部を備える場合には、その映像がサイネージサーバ20に送られ、リアルタイムでサイネージ端末10のユーザや通行人を監視でき、犯罪を事前に防止する効果や犯罪を抑止する効果がある。
【0026】
GPS受信部17は、衛星測位システム(GPS)が供給する信号を受信して、その信号に基づき、定期的に自らの現在の位置情報(緯度及び経度)を取得する。その位置情報は前述の記憶部14に随時更新しながら記憶され、通信部15を介してサイネージサーバ20に送られる。
【0027】
出力部18は、記憶部14に保持されたデータを記憶するメモリーカードを挿入する端子やUSB端子などの出力端子を備える。また、出力部18を介して、それらのデータや画像を印刷できる構成としてもよい。
【0028】
サイネージサーバ20は、各サイネージ端末10に対応して複数台存在し、
図1では3台のサイネージ端末10に対応して、3台のサイネージサーバ20が存在する。各サイネージサーバ20は、複数のコンテンツを記憶するコンテンツデータベース21を有しており、コンテンツをサイネージ端末10に送信して、画面に表示させる。
【0029】
図2に示すように、サイネージサーバ20は、コンテンツデータベース21、サイネージデータベース210、入力部22、制御部23、記憶部24、通信部25、電源26、表示部27及び出力部18を含んで構成される。本実施例ではコンテンツデータベース21とサイネージデータベース210は、サイネージサーバ20の外部に備えて接続するようにしているが、内部に備えてもよい。また、地域の気象、災害情報、不審者情報等を随時更新して記憶する外部のデータベース211に接続するようにして構成してもよい。本実施例では、外部のデータベース211に接続し、随時、コンテンツ上の気象情報等を更新する。入力部22、通信部25、電源26、表示部27及び出力部18は、一般のサーバやサイネージ端末10で説明したものと同様に構成されるため、説明を省略する。
【0030】
コンテンツデータベース21には、サイネージ端末10が設置される小規模店舗や大型量販店等の広告や店内地図等に対応した複数のコンテンツファイル(HTMLファイル)が随時更新されながら格納されている。また、コンテンツデータベース21には、各サイネージ端末10に関連したコンテンツの項目を列挙した1つのインデックス表示画面(HTMLファイル)も随時更新されながら格納されている。このインデックス表示画面は、携帯端末40に表示用に作成されており、各店舗のサイネージ端末10に表示されるコンテンツのうち、携帯端末40に表示可能な、又は表示(保存)するのが適当な内容のコンテンツの項目が列挙されている。インデックス表示画面のHTMLファイルには、コンテンツリンク先のURLとコンテンツのタイトルと説明文が含まれている。ユーザは携帯端末40に表示されるインデックス表示画面の複数のコンテンツ項目から見たいコンテンツを選択して、サイネージサーバ20にコンテンツ要求を送り、コンテンツを受信して見ることができる。
【0031】
サイネージデータベース210にはサイネージ端末10の位置及びIDと、各サイネージ端末10に対応したインデックス表示画面のURLを対応付けて記憶される。サイネージ端末10のIDや位置情報は、通信部25を介してサイネージ端末10から受け取り、随時更新しながら記憶される。それらの情報は、サイネージ端末10の位置が移動したときや、サイネージ端末10の表示部11の表示が変更する度に、更新される。本実施例では、サイネージデータベース210には、更に位置情報送信のマークのある画面のURLが記憶されている。それにより、サイネージ端末10が、位置情報送信のマークのある画面に表示変更する時だけ、サイネージサーバ20が、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信するシステムとすることができる。また、サイネージデータベース210は、コンテンツデータベース21と一体的に構成されていてもよい。
【0032】
記憶部24は、サイネージ端末10に撮像部がある場合には撮像された映像や日時なども随時更新しながら受け取り、記憶する。また、記憶部24には、サイネージサーバ20を制御するためのプログラムが格納され、特にサイネージ端末10や携帯端末40からコンテンツ要求を受け取り、コンテンツを送信するプログラムが格納されている。また、位置解析サーバ30へサイネージ端末10のIDや位置情報、インデックス表示画面のURLを送信するためのプログラムが格納されている。本実施例では、特にサイネージ端末10から画面変更の要求を受けたあと、サイネージデータベース210を読み込み、画面変更される画面が位置情報送信のマークのある画面のURLである場合にだけ、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信するためのプログラムが格納されている。
【0033】
制御部23は、サイネージ端末10の制御部13と同様に、上記の各部およびサイネージサーバ20全体に対する制御を行う。特に本実施例では、コンテンツデータベース21の更新やコンテンツの読み出し、外部データベース211からの情報の読み出し、サイネージサーバ20と、サイネージ端末10や位置解析サーバ30、携帯端末40との間の情報の送受信のプログラムを制御する。
【0034】
本実施例では、サイネージ端末10から位置情報送信のマークのある画面への画面変更の要求を受けたときにだけ、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信するが、本発明はこれに限定されず、サイネージ端末10からどのような画面へ画面変更の要求を受けたときでも、サイネージサーバ20が位置解析サーバ30へインデックス表示画面のURLを送信するようにしてもよい。
【0035】
位置解析サーバ30は、
図1に示すように、例えば3台のサイネージ端末10と3台のサイネージサーバ20に対して1台、存在する。サイネージ端末10やサイネージサーバ20の数に対応して、複数台あってもよい。
図2に示すように、位置解析サーバ30は、位置情報データベース31、入力部32、制御部33、記憶部34、通信部35、電源36、表示部37及び出力部38を含んで構成される。サイネージサーバ20と同様に、本実施例では位置情報データベース31を位置解析サーバ30の外部に備えて接続するようにしているが、内部に備えてもよい。また、ある地域(位置)とその地域情報のコンテンツが関連付けられて記憶されている地域情報コンテンツデータベース310に接続するようにして構成してもよい。本実施例では、位置解析サーバ30は、地域情報コンテンツデータベース310に接続して構成される。それにより、ユーザはサイネージ端末10に表示された情報だけでなく、ユーザの位置周辺の情報も得ることができる。入力部32、通信部35、電源36、表示部37及び出力部38は、一般のサーバやサイネージ端末10で説明したものと同様に構成されるため、説明を省略する。
【0036】
位置情報データベース31には、複数のサイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応したコンテンツ情報を含むインデックス表示画面のURLが格納されている。サイネージ端末10のID、位置情報及びコンテンツのインデックス表示画面のURLは、通信部35を介してサイネージサーバ20から受け取り、随時更新される。
【0037】
地域情報コンテンツデータベース310は、地域情報(小規模店舗や大型量販店、複合総合施設、公共施設等の情報)のコンテンツ(HTMLファイル)が格納されている。また、ある地域(位置)とそのコンテンツURLが関連付けられて記憶されており、ある地域の周辺の情報を含む総合インデックス表示画面のHTMLファイルが随時更新されて格納されている。この総合インデックス表示画面は、携帯端末の位置情報を受け取った後に、制御部33により、その周辺の情報のコンテンツURLが地域情報コンテンツデータベース310から抽出され、それらの項目を列挙して作成される。また、総合インデックス表示画面は、サイネージサーバ20からサイネージ端末のIDと位置情報、インデックス表示画面のURLが送信されてきた場合には、随時サイネージ端末10に関する情報を含めて更新される。この総合インデックス表示画面のHTMLファイルには、コンテンツリンク先のURLとコンテンツのタイトルと説明文が含まれている。なお、地域情報コンテンツデータベース310は、位置情報データベース31と一体的に構成されてもよい。
【0038】
記憶部34は、位置解析サーバ30を制御するためのプログラムが格納され、特に位置情報データベース31から、携帯端末40のユーザ操作によって送信された位置情報に対応したサイネージ端末10を特定するための制御プログラムが格納されている。また、地域情報コンテンツデータベース310から、携帯端末40のユーザ操作によって送信された位置情報に対応した周辺の情報のコンテンツを抽出し、それらの項目を列挙して総合インデックス表示画面を作成するための制御プログラムが格納されている。さらに、記憶部24には、サイネージサーバ20からサイネージ端末の位置、ID及びコンテンツのインデックス表示画面のURLを受け取り、位置情報データベース31に格納するプログラムや、携帯端末40にインデックス表示画面のURLを送信して画面に表示させるプログラムが格納されている。
【0039】
制御部33は、サイネージ端末10やサイネージサーバ20の制御部と同様に、上記の各部および位置解析サーバ20全体に対する制御を行う。特に本実施例では、制御部33に含まれるサイネージ端末特定部331の制御により、ユーザの操作によって携帯端末40の位置情報が送信されると、位置情報データベース31からその携帯端末40の位置情報に対応したサイネージ端末10を読み出して特定する。また、地域情報コンテンツデータベース310から、携帯端末40のユーザ操作によって送信された位置情報に対応した周辺の情報のコンテンツ(URL)を抽出し、それらの項目を列挙して総合インデックス表示画面(HTML)を作成する。さらに、制御部33は、位置情報データベース31の更新、位置解析サーバ20とサイネージサーバ20や携帯端末40との間の情報の送受信を制御する。
【0040】
携帯端末40は
図1に示す例では2台であるが、複数台あってもよい。また、携帯端末40は、GPS機能を有し、表示機能を有するものであれば、いかなる携帯端末40でもよいが、本実施例では、携帯端末40としていわゆるスマートフォンを例に挙げて説明する。携帯端末40は、ユーザによって操作され、位置解析サーバ30に位置情報を送信する。携帯端末40(スマートフォン)は、タッチパネル表示装置である表示部41及び入力部と、制御部43、記憶部44、通信部45、電源46、GPS受信部47及び出力部48を含んで構成される。各構成部は、一般の携帯端末やサイネージ端末10で説明したものと同様に構成されるため、詳細な説明を省略し、特徴のある部分のみを説明する。
【0041】
携帯端末40は、サイネージ端末10と同様に、GPS受信部47で、衛星測位システム(GPS)が供給する信号を受信して、その信号に基づき、定期的に現在の位置情報を取得する。その位置情報は記憶部44に随時更新しながら記憶され、位置情報送信手段により、位置解析サーバ30に送られる。位置情報送信手段は、本実施例では、携帯端末40に位置情報送信のための専用のアプリ(ソフトウェアプログラム)をダウンロードして、携帯端末40を振る動作を行ない、携帯端末40が有するジャイロセンサを使用して、位置解析サーバ30に位置情報を送信する。位置情報送信手段は、これに限定されず、例えば入力部の画面操作やボタンの操作により、位置解析サーバ30のアドレスを入力して位置情報を送信してもよい。
【0042】
表示部41は、位置情報送信手段により位置情報を送信した後に位置解析サーバ30から送られてきたインデックス表示画面を表示する。本実施例では、地域情報のURLを含む総合インデックス表示画面を表示するが、サイネージ情報のインデックス表示画面のURLだけを表示するように構成してもよい。総合インデックス表示画面には、前述のように、携帯端末40に表示可能な、又は表示するのが適当な内容のコンテンツURLのみが列挙されている。表示部41に表示されるインデックス表示画面の中からユーザ操作により、コンテンツが選択して、サイネージサーバ20に通信部45を介してコンテンツ送信要求を送る。また、サイネージサーバ20からコンテンツを受信すると、そのコンテンツを表示部41に表示する。このコンテンツの選択とコンテンツ送信要求の送信は、例えばタッチパネルに表示されているコンテンツ項目をタップして行われる。
【0043】
記憶部44には、前述のアプリや、位置解析サーバ30から送られてくる総合インデックス表示画面のURL、携帯端末40全体を制御するためのプログラムなどが記憶される。制御部43は、サイネージ端末10と同様に、各部および携帯端末40全体に対する制御を行う。特に本実施例では、制御部33は、携帯端末40と位置解析サーバ30やサイネージサーバ20との間の情報の送受信を制御する。
【0044】
〔システムの流れと使用例〕
次に本発明に係るサイネージ情報システム100の流れと使用例を
図3から
図9を用いて説明する。
図3は、サイネージ情報システム100の流れを示すフローチャートである。
図3における各ステップは、
図3においてS10、S11、…と略して表示する。
図4は、サイネージ情報システム100の使用態様の一例を示す説明図であり、
図5は、サイネージサーバ20、サイネージ端末10、携帯端末40及び位置解析サーバ30の間で送受信される情報の流れを示すシーケンス図である。
図4と
図5に記している番号(1)、(2)、…は、対応している。
【0045】
図4に示す仮想矢印は、ユーザが携帯端末40を振ることで、サイネージ端末10に表示されているコンテンツを携帯端末40の画面に表示するイメージを示す。実際には、サイネージ端末10に表示されているコンテンツが、直接、携帯端末40に送信される訳ではなく、
図5のシーケンス図に示すように、サイネージサーバ20と、位置解析サーバ30を介して送信される。
【0046】
図6と
図7は、それぞれサイネージ端末10に表示されるホーム画面のイメージ図、コンテンツ画面のイメージ図である。
図8(A)〜(D)、
図9(A)、(B)は、携帯端末40に表示される画面のイメージ図である。本実施例では、特にスーパーマーケットの店頭にサイネージ端末10が設置されている場合を例に挙げて説明する。
【0047】
〔ステップ10〕
サイネージ端末10の入力部12で電源が入れられると、サイネージ情報システム100が開始される(S10)。このとき、
図4、5に示すように、サイネージ端末10のIDと位置情報(GPS情報)、ホーム画面コンテンツの送信要求がサイネージサーバ20に送られる(1)。サイネージサーバ20が送信要求を受信すると、ホーム画面コンテンツがサイネージ端末10に送られると共に、サイネージ端末10のIDと位置情報が位置解析サーバ30に送られる(2)。
【0048】
図6は、サイネージ端末10のタッチパネル11に表示されるホーム画面コンテンツ112の一例である。ホーム画面コンテンツは、メイン画面110に表示され、例えば、その日の広告やお買い得情報が表示される、横のサブ画面111には、例えば画面の文字の拡大や縮小などの操作案内が表示される。また、メイン画面コンテンツ以外にもコンテンツは複数種類(本実施例では7種類)表示することができる。例えば、本実施例のスーパーマーケットに関係した内容として、商品の産地情報や売り場地図、日替わりレシピ、お勧め商品などである。また、日時と時刻のコンテンツ115や、外部データベース211から得られる地域の気象・災害情報、不審者情報等のコンテンツ114を表示してもよい。
【0049】
〔ステップ11〕
次にサイネージ端末10のタッチパネル11に表示されているホーム画面コンテンツ112から特定のコンテンツ画面113を選択することにより、メインの画面110とサブ画面111の表示が変更される(S11)。コンテンツ画面の選択は、タッチパネル11上のアイコン113をユーザがタップすることによって行われる。このとき、
図4、5に示すように、サイネージ端末10のIDと位置情報、選択した画面コンテンツ(URL)の送信要求がサイネージサーバ20に送られ、サイネージデータベース210にサイネージ端末10のIDと位置情報が記憶される(3)。
【0050】
〔ステップ12、13〕
サイネージサーバ20は送信要求を受けて、サイネージ端末10に、選択されたコンテンツを送信する(4)。サイネージ端末10は変更されたコンテンツ画面を表示部11に表示する。
図7は、変更されたコンテンツ画面のイメージ図である。このとき、サイネージサーバ20は、送信要求を受けたコンテンツのURLが、位置情報送信のマークがついている画面のURLであるか否かを、サイネージデータベース210から判断する(S12)。そして
図7に示すように、サイネージ端末10の画面に位置情報送信のマーク(ふるふるマーク)116が表示されている場合(YESの場合)には、サイネージサーバ20が、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信する(S13)。サイネージ端末10の画面に位置情報送信のマーク(ふるふるマーク)116が表示されていない場合(NOの場合)には、サイネージサーバ20が、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信しないため、携帯端末40が位置情報を送信しても、欲しい情報が得られない。その詳細は後述する。
【0051】
従って、サイネージ端末10の画面に位置情報送信のマーク116が表示されていない場合には、本システムを使用できないため、画面の表示変更(S11)に戻る。本実施例では、上記のように、サイネージサーバ20が、サイネージ端末10から位置情報送信のマークがついている画面の変更の送信要求を受けて、位置解析サーバ30に、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを送信するため、ユーザは、位置情報送信のマーク116が表示されている画面上の必要な情報だけを携帯端末40で見ることができる。本発明のシステムはこれに限定されず、例えば電源が入れられた後や、変更画面の位置情報送信のマークがついていない場合でもサイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを送信するようにしてもよい。
【0052】
本実施例では、
図7に示すように、料理名1のレシピのコンテンツが選択された場合を示す。メイン画面110には、料理の作り方や材料が表示され、空きスペースには、材料の売り場情報などが表示される。また、サブ画面111には、料理名が列挙されており、料理名のアイコンをタップすると、その料理の作り方が表示される。また、メイン画面110には、位置情報送信のマーク116と説明118、117が表示される。これらは、サブ画面111に表示してもよい。アプリの詳しい説明は、アイコン117をタップすることで読むことができる。これらの表示と説明により、ユーザは、この場所で携帯端末40を振ると、画面に表示されている内容を含むコンテンツが携帯端末40に表示されることが理解できる。
【0053】
〔ステップ14〕
ユーザが特定のコンテンツを見て、例えば料理名1のレシピのコンテンツを携帯端末40に表示させたい場合には、携帯端末に位置情報送信のためのアプリをダウンロードして保存する。そして、携帯端末40を振ると、前述のように、携帯端末40が有するジャイロセンサによって、位置解析サーバ30に位置情報が送信される(S14)。
図4及び
図5では、(5)で示すステップに相当する。携帯端末40の位置情報は他の方法で送信されてもよい。
【0054】
〔ステップ15〕
位置解析サーバ30は、携帯端末40から送られてきた位置情報を受信し(S15)、位置情報データベース31からその位置情報に対応したサイネージ端末10を特定する。そして、位置情報データベース31から対応したサイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを読みだす。本実施例では、更に、前述の地域情報コンテンツデータベース310から、携帯端末40の位置情報に対応した周辺の情報のコンテンツURLを抽出し、それらの項目と、サイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを1つの項目として列挙し、総合インデックス表示画面(HTML)を作成する。本発明はこれに限定されず、サイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを読みだすだけでもよい。
【0055】
〔ステップ16〕
そして、位置解析サーバ30は、その総合インデックス表示画面のURLを携帯端末40へ送信して画面に表示させる(S16)。
図4及び
図5では、(6)で示すステップに相当する。
図8(A)は、携帯端末40の表示部41に表示される総合インデックス表示画面の一例である。総合インデックス表示画面のHTMLファイルには、コンテンツリンク先のURLと、画像、コンテンツのタイトルと説明文が含まれている。
図8(A)に示すように、総合インデックス表示画面には、周辺の情報のコンテンツURLを示す項目410と、サイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを示す項目411が列挙されている。
【0056】
〔ステップ17〕
ユーザが総合インデックス表示画面(
図8(A))からサイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを示す項目411を選択すると、携帯端末40は、選択されたコンテンツの送信要求をサイネージサーバ20に送信する。そして、
図8(B)に示すように、イネージ端末10のインデックス表示画面が表示される。更に、ユーザがインデックス表示画面(
図8(B))からコンテンツを選択すると、携帯端末40は、選択されたコンテンツの送信要求をサイネージサーバ20に送信する(S17)。
図4及び
図5では、(7)で示すステップに相当する。本実施例では料理名1の作り方と、店内マップのコンテンツを選択した場合を例に挙げて説明する。
【0057】
〔ステップ18、19〕
サイネージサーバ20は、携帯端末40からコンテンツ送信要求を受信し、携帯端末40へ選択されたコンテンツを送信し(S18)、画面に表示させる。
図4及び
図5では、(8)で示すステップに相当する。携帯端末40にコンテンツが表示されると、サイネージ情報システム100の一連の流れが終了する(S19)。
【0058】
図8(C)と(D)は、携帯端末40の表示部41に表示されるコンテンツ表示画面の例である。
図8(C)は料理名1の作り方のコンテンツが表示されるイメージ図であり、(D)は店内マップのコンテンツが表示されるイメージ図である。ユーザがコンテンツを変更したい場合には、再度、ステップ17からのステップを繰り返す。携帯端末40に表示されたインデックス表示画面やコンテンツは、ユーザがサイネージ端末10から離れた場合であっても、携帯端末40の画面から消えることはなく、携帯端末40の記憶部44に格納される。そのため、例えば、携帯端末40に表示される店内マップを見ながら、効率よく買い物ができる。また、料理名1の作り方のコンテンツを見ながら、必要な材料だけを買うことができる等、様々な利点が得られる。
【0059】
なお、ユーザが総合インデックス表示画面(
図8(A))から周辺の情報のコンテンツURLを示す項目410を選択した場合には、携帯端末40は、選択されたコンテンツの送信要求を位置解析サーバ30に送信する。このようにして、周辺の情報のコンテンツも得ることができる(図示せず)。
【0060】
また、本実施例では、前述のように、サイネージ端末10の画面に位置情報送信のマーク116が表示されていない場合には、サイネージサーバ20が、サイネージ端末10の位置及びIDと、インデックス表示画面のURLを位置解析サーバ30に送信しない。そのため、位置情報送信のマーク116が表示されていない画面で、携帯端末40が位置情報を送信した場合には、
図9(A)に示すような総合インデックス表示画面(
図9(A))が表示される。ユーザがサイネージ端末10のインデックス表示画面のURLを示す項目411を選択しても、そのURLがサイネージサーバ20から送られてきていないため、接続できず、
図9(B)に示すように、画面を取得できない旨が表示される。前述のように、サイネージ端末10の画面に位置情報送信のマーク116が表示されていない場合でも、携帯端末40が情報を得られるシステムとしてもよい。
【0061】
さらに、本実施例では、位置解析サーバが、地域情報コンテンツデータベース310を含む場合について説明したが、これに限定されず、含まなくてもよい。その場合には、携帯端末に最初に表示される総合インデックス表示画面(
図8(A))には、サイネージ端末10のインデックス表示画面のURLの項目411のみが表示される。
【0062】
以上説明してきたように、本発明のサイネージ情報表示システム及び情報表示方法は、ユーザの操作によって表示されるデジタルサイネージの表示情報をユーザの携帯端末に表示することにより、ユーザの利便性を向上させることができる。また、広告の提供側からの視点では、より効果的な宣伝広告を実現することができる。
【0063】
なお、上述した実施例のサイネージ情報表示システム及び情報表示方法は、一例であり、その構成や方法は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【課題】ユーザの操作によって表示されるデジタルサイネージの表示情報を携帯端末に表示し、ユーザの利便性を向上させるサイネージ情報表示システムとその方法を提供する。
【解決手段】サイネージ情報表示システムは、サイネージ端末とサイネージサーバと携帯端末と位置解析サーバを含んで構成され、サイネージ端末はタッチパネル表示装置を備え、携帯端末は位置情報送信手段を備え、位置解析サーバは、サイネージ端末の位置及びIDと、各サイネージ端末に対応したインデックス表示画面のURLを対応付けて記憶する位置情報データベースと、携帯端末の位置情報に対応したサイネージ端末を特定して、インデックス表示画面のURLを携帯端末へ送信する手段を備え、サイネージサーバはサイネージ端末の位置等を位置解析サーバに送信する手段と、コンテンツをサイネージ端末及び携帯端末に送信する手段を備える。