特許第5846903号(P5846903)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5846903
(24)【登録日】2015年12月4日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】温度検出体の取付構造
(51)【国際特許分類】
   G01K 1/14 20060101AFI20151224BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20151224BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20151224BHJP
【FI】
   G01K1/14 A
   G01K1/14 L
   H01M2/10 E
   H01M10/48 301
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-289435(P2011-289435)
(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公開番号】特開2013-140019(P2013-140019A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2014年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光
(72)【発明者】
【氏名】松永 和之
(72)【発明者】
【氏名】吉田 晴彦
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−263816(JP,A)
【文献】 実開平05−034544(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01K 1/14
H01M 2/10
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性片に添って温度検出体が組付けられたセンサホルダーと、
前記温度検出体をバッテリ側面に対向させ、前記弾性片の弾性復元力により前記温度検出体の検知部をバッテリ側面の被測定部に密着させた状態で前記センサホルダーを保持し、前記バッテリ側面を含むバッテリ側部に取り付けられる取付けカバーと、を備え、
前記取付けカバーは、前記バッテリ側部に取り付けられた状態において、前記バッテリ側面と平行な本体板部と、前記本体板部における前記バッテリの前後方向の両側端から前記バッテリの前面及び後面に沿ってそれぞれ延びる一対の取付片と、を備え、前記一対の取付片は、前記バッテリ前面及びバッテリ後面に設けた被係合部に係合される係合部をそれぞれ備え、
前記取付けカバーが前記センサホルダーを保持した状態において、前記本体板部と前記温度検出体との間に前記弾性片が介在しており、
前記本体板部における前記弾性片に対応する位置には、前記弾性片を内方に進入可能とする開口部が形成されたことを特徴とする温度検出体の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温度検出体の取付構造に関し、車載バッテリモジュールのバッテリセルの温度検出等に用いて好適な温度検出体の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ハイブリッド自動車や電気自動車などに搭載されるバッテリは、積層した複数のバッテリセルを直列に接続して、所定の出力電圧を得るように構成されている。そして、これらのバッテリセルの過充電、過放電を防止するために、温度センサやPCT(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ等の温度検出体をバッテリセルに装着して、バッテリセルの温度を監視することが提案されている。
【0003】
図6は従来の温度検出体の取付構造の一形態を示すものである(例えば、特許文献1参照)。
この温度検出体の取付構造は、ハイブリッドカーを含む電気自動車の高圧電池パック(バッテリ)501を構成する複数の電池(バッテリセル)503を直列に接続するバスバーモジュール505において、電池503の電極507に接続する電圧測定用の端子509の中間部に温度検出体としてのPTCサーミスタ511のリード端子513をハンダ付けで連結させたものである。バスバーモジュール505は、絶縁樹脂製のプレート515に複数の導電金属板のバスバー517を固定したものである。本例のPTCサーミスタ511は温度の上昇に伴って抵抗が増加する過電流防止用抵抗素子である。
【0004】
図7(a),(b)は、従来の温度検出体の取付構造の他の形態を示すものである(例えば、特許文献2参照)。
この温度検出体の取付構造は、温度検出体としてのサーミスタ519をバッテリ上面521に直接接触させるべく、サーミスタ519の外側に合成樹脂製の逆V字状の可撓性の一対のアーム523を設け、アーム523の先端のアーム爪部525を電池503の両側の樹脂板527の爪部529に係止させるものである。図7(b)のように、サーミスタ519のリード線531はコネクタ端子533に接続され、コネクタ端子533を収容したコネクタ535を介して、ECU(電子制御ユニット)537のPCBコネクタ539に接続される。
【0005】
ECU537は、サーミスタ519からの信号に基づき電池503の表面温度を検出し、電池503の温度が設定値よりも高くなると、電池503の充放電電流を制限し、或いは遮断してバッテリ温度の上昇を防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−95381号公報(図2
【特許文献2】特開2008−298662号公報(図8
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来のPTCサーミスタ511やサーミスタ519は、バッテリ上部に取付けられている。このため、バッテリ上部にこれらPTCサーミスタ511やサーミスタ519の取付けスペースを確保する必要があった。また、バッテリ上面521には、電極507の上端部が突出している。このため、バッテリ上面521の取付けスペースは限定される。
また、サーミスタ519を一対のアーム523によって、電池503とは別体の樹脂板527に係止させる構造では、電池503と樹脂板527とに位置ズレが生じていると、バッテリ上面521に対する爪部529の位置が高さ方向にばらつく。その為、サーミスタ519の検知面541がバッテリ上面521から浮いたり片当たりして、温度検知が上手く行われなかったり、温度検知精度が低下しかねないという虞がある。
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、バッテリ上部のスペースを確保でき、検知部を確実に被測定部に密着させることができる温度検出体の取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 弾性片に添って温度検出体が組付けられたセンサホルダーと、前記温度検出体をバッテリ側面に対向させ、前記弾性片の弾性復元力により前記温度検出体の検知部をバッテリ側面の被測定部に密着させた状態で前記センサホルダーを保持し、前記バッテリ側面を含むバッテリ側部に取り付けられる取付けカバーと、を備え
前記取付けカバーは、前記バッテリ側部に取り付けられた状態において、前記バッテリ側面と平行な本体板部と、前記本体板部における前記バッテリの前後方向の両側端から前記バッテリの前面及び後面に沿ってそれぞれ延びる一対の取付片と、を備え、前記一対の取付片は、前記バッテリ前面及びバッテリ後面に設けた被係合部に係合される係合部をそれぞれ備え、
前記取付けカバーが前記センサホルダーを保持した状態において、前記本体板部と前記温度検出体との間に前記弾性片が介在しており、
前記本体板部における前記弾性片に対応する位置には、前記弾性片を内方に進入可能とする開口部が形成されたことを特徴とする温度検出体の取付構造。
【0010】
上記(1)の構成の温度検出体の取付構造によれば、温度検出体がバッテリ側部に取付けられるため、バッテリ上部のスペースを確保できる。センサホルダーや取付けカバーの寸法公差や組立誤差に関わらず、弾性片の弾性復元力によって温度検出体の検知部を確実にバッテリ側面の被測定部に密着させることができる。センサホルダーと取付けカバーを別体としたので、取付けカバーの取付構造を変更するだけで、種々のバッテリ(例えばバッテリ幅の異なるバッテリ)に同一のセンサホルダーで対応できる。
【0011】
加えて、上記(1)の構成の温度検出体の取付構造によれば、取付けカバーの一対の取付片によって、検知部をバッテリ側面に確実に密着させた状態で、温度検出体をバッテリ側部に確実に取付けることができる。
【0012】
加えて、上記(1)の構成の温度検出体の取付構造によれば、取付けカバーの本体板部に開口部が設けられているので、揺動変位する弾性片に対して本体板部が干渉しないようになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る温度検出体の取付構造によれば、バッテリ上部のスペースを確保でき、検知部を確実に被測定部に密着させることができる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る温度検出体の取付構造を備えたバッテリ測温用温度センサをバッテリと共に表した斜視図である。
図2】(a)は図1に示したセンサホルダーの斜視図、(b)は図1に示した取付けカバーの斜視図である。
図3】接続端子にリードが固定されたサーミスタ素子の斜視図である。
図4】接続端子とサーミスタ素子とが装備されたセンサホルダーの斜視図である。
図5図4に示したセンサホルダーに取付けカバーが取り付けられたバッテリ測温用温度センサを測温側から見た斜視図である。
図6】従来の温度検出体の取付構造の一形態を示す断面図である。
図7】(a),(b)は、従来の温度検出体の取付構造の他の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のバッテリ測温用温度センサ11は、矩形板状に形成されたバッテリセル(以下、単に「バッテリ」と称す。)15のバッテリ側部13に取り付けられる。複数のバッテリ15は、互いに平行な状態で、不図示の箱状のケース内に前後方向に積層した状態で収容される。バッテリ15は、バッテリ上面17に設けられる不図示の正の電極と負の電極とが互いに隣合う格好で、ケースに収容される。これらバッテリ15は、一組の正の電極と負の電極とを除いて、隣り合う正の電極と負の電極とが電気的に接続されることで直列に接続される。
【0017】
バッテリ測温用温度センサ11は、合成樹脂材料等からなるセンサホルダー19と、取付けカバー21と、を有する。
図2(a)に示すように、センサホルダー19は、板状の基台部23の一方の面(カバー対向面25)に、凹溝状となった一対の平行な端子収容部27が形成される。センサホルダー19は、基台部23が鉛直面と平行に配置された姿勢で、端子収容部27が上下方向に延在する。基台部23のカバー対向面25には、端子収容部27の下方に、水平方向(鉛直方向に直交する方向)に延びる支持壁29が基台部23に対して垂直に起立している。
【0018】
この支持壁29の起立先端側の略中央部には、短冊状の弾性片31の長手方向上端側が接続される。弾性片31は、上下方向に延びて自由端となった下端側の押圧端部33が基台部23のカバー対向面側と他方の面(バッテリ対向面35)側へ弾性変形により揺動変位可能となっている。
【0019】
また、支持壁29の略中央部には矩形状に開口するリード挿通穴37が形成される。このリード挿通穴37には、端子収容部27に収容される後述の接続端子39(図3参照)に固定されたリード41が挿通される。端子収容部27に収容された接続端子39にリード41が固定されたサーミスタ素子(温度検出体)43は、チップ部(検知部)45が弾性片31に添うようにしてセンサホルダー19に組付けられる(図5参照)。
【0020】
端子収容部27と支持壁29との間の基台部両側面47には、係止突起49が突設される。係止突起49は、支持壁29の起立方向が斜面側となり、その反対側が基台部両側面47に垂直な係止面側となる。この係止突起49には、取付けカバー21に設けられる後述の係止片51が係止される。
【0021】
図2(b)に示すように、取付けカバー21は、センサホルダー19の基台部23と平行な本体板部53を有する。本体板部53の上部両側には一方の面(ホルダ対向面55)側に突出する一対の平行な係止片51が形成されている。係止片51には係止孔57が形成され、係止孔57は上述のセンサホルダー19の係止突起49に係止される。そこで、取付けカバー21は、図1に示すように、ホルダ対向面55を基台部23のカバー対向面25に対面させて、センサホルダー19に固定される。
【0022】
取付けカバー21の本体板部53には、弾性片31に対応する位置に開口部59が形成される。開口部59は、弾性片31を内方に進入可能とすることで、揺動変位する弾性片31に対して本体板部53が干渉しないようにしている。
更に、本体板部53の両側には、係止片51の下方に一対の平行な取付片61がホルダ対向面側へ突出している。取付片61は、図1に示すように、センサホルダー19が取付けカバー21に組み付けられた状態で、センサホルダー19のバッテリ対向面35から更に突出する挟持用の余長を有して形成される。
【0023】
取付片61は、バッテリ15の被係合部63に係合する係合部65を有する。被係合部63は、バッテリ側面67の前端縁69及び後端縁71にそれぞれ直交するバッテリ前面73及びバッテリ後面75に設けられている(図1参照)。これら係合部65と被係合部63とは、いずれか一方を係止穴等の凹状、いずれか他方を係止突起等の凸状した凹凸嵌合構造とされる。これにより、センサホルダー19と一体となった取付けカバー21は、一対の取付片61によってバッテリ15を前後のバッテリ幅方向(図1中、矢印X方向)に挟持して、バッテリ側部13に固定される。
【0024】
なお、取付けカバー21は、一対の取付片61の離間寸法が異なるように取付片61の形状を変えた複数種のものを形成して揃えておくことができる。離間寸法を変えるための取付片61の形状は、例えば平面視でクランク形状に形成したもの等で実現できる。この取付片61の形状違いは、種々のバッテリ15の前後のバッテリ幅Wに対応して形成される。これら形状の異なる取付片61を形成した複数種の取付けカバー21は、取付片61以外の部位は同一に形成される。すなわち、センサホルダー19は、複数種のいずれの取付けカバー21にも共通に組み付けることができる。これにより、センサホルダー19は、バッテリ15の前後のバッテリ幅Wに適応する取付けカバー21と対を成すことで、任意のバッテリ幅Wのバッテリ15に対して固定が可能となっている。
【0025】
図3及び図4に示すように、サーミスタ素子43は、略柱体状に形成されるチップ部45から同一方向に一対のリード41が導出される。サーミスタ素子43は、このチップ部45がバッテリ側面67の被測定部77(図1参照)に接する。一対のリード41は、導出方向に向かって徐々に離間されてそれぞれが接続端子39に導通して固定される。リード41と接続端子39との導通固定は、半田等によるロー付けや、溶接によって行われる。接続端子39は、導電性金属を板金加工して形成され、リード固定片部79に、断面U字状の一対の平行片部81を連設してなる。接続端子39の平行片部81は、係止爪構造または圧入構造等によって、端子収容部27に固定される。接続端子39は、平行片部81が端子収容部27に固定されることで、リード固定片部79に固定したサーミスタ素子43をセンサホルダー19に保持する。
【0026】
図5図4に示したセンサホルダー19に取付けカバー21が取り付けられたバッテリ測温用温度センサ11を測温側から見た斜視図である。
センサホルダー19に組み付けられたサーミスタ素子43は、リード挿通穴37(図2参照)を貫通して垂下したリード下端側のチップ部45が弾性片31に添って配設される。この状態でセンサホルダー19には取付けカバー21が組み付けられてバッテリ測温用温度センサ11を構成する。
【0027】
バッテリ測温用温度センサ11は、取付片61の係合部(本実施形態においては係止穴)65と、バッテリ15の被係合部(本実施形態においては係止突起)63との係合位置が、被測定部77にチップ部45を干渉させる状態(当接させる状態)となるように設定されている(図1参照)。すなわち、バッテリ測温用温度センサ11は、取付片61を被係合部63に係合してバッテリ15のバッテリ側部13に固定されると、チップ部45が被測定部77からの反力によって押圧付勢される。押圧付勢されたチップ部45は、センサホルダー19の弾性片31を弾性変形させる。弾性片31は、この弾性復元力によってチップ部45を被測定部77に密着させた状態とする。そこで、バッテリ15のバッテリ側部13に固定されたバッテリ測温用温度センサ11は、チップ部45が常に被測定部77に密着した状態に取り付けられる。
【0028】
次に、上記構成を有するバッテリ測温用温度センサ11の作用を説明する。
本実施形態のバッテリ測温用温度センサ11では、サーミスタ素子43のリード41が接続端子39に導通固定される。サーミスタ素子43を固定した接続端子39は、センサホルダー19の端子収容部27に固定される。これにより、サーミスタ素子43は、接続端子39を介してセンサホルダー19に保持される。
【0029】
センサホルダー19に保持されたサーミスタ素子43は、チップ部45がセンサホルダー19の弾性片31に添った状態で保持される。センサホルダー19には、バッテリ15の前後のバッテリ幅Wに応じた取付けカバー21が組み付けられ、バッテリ測温用温度センサ11が構成される。
そして、バッテリ測温用温度センサ11は、チップ部45をバッテリ側面67に対向させるようにして取付けカバー21がバッテリ側部13に固定される。すると、チップ部45は、弾性片31の弾性復元力によりバッテリ側面67の被測定部77に密着した状態となる。
【0030】
接続端子39は、不図示のリード線を介してECUに接続される。サーミスタ素子43の信号はECUに送られ、ECUがこの信号からバッテリ15の温度を検出する。例えばバッテリ15の温度が設定値よりも高くなると、バッテリ15の充放電電流を制限し、或いは遮断してバッテリ温度の上昇が防止される。
【0031】
このように、本実施形態に係る温度検出体の取付構造を備えたバッテリ測温用温度センサ11によれば、サーミスタ素子43がバッテリ側部13に取付けられるため、バッテリ上面17のスペースを確保できる。
また、センサホルダー19や取付けカバー21の寸法公差や組立誤差、或いは取付片61の係合部65とバッテリ15の被係合部63との位置きめ誤差などに関わらず、弾性片31の弾性復元力によってサーミスタ素子43のチップ部45を確実にバッテリ側面67の被測定部77に密着させることができる。これにより、サーミスタ素子43を被測定部77に確実に密着させた状態で、バッテリ測温用温度センサ11をバッテリ側部13に確実に取付けることができ、バッテリ測温用温度センサ11の温度検知精度が低下することはない。
【0032】
更に、センサホルダー19と取付けカバー21とを別体としたので、取付けカバー21の取付構造を変更するだけで、種々のバッテリ15(例えばバッテリ幅の異なるバッテリ)に同一のセンサホルダー19で対応できる。
従って、本実施形態に係るバッテリ測温用温度センサ11によれば、バッテリ上部のスペースを確保でき、サーミスタ素子43のチップ部45を確実に被測定部77に密着させることができる。
【0033】
なお、本発明の温度検出体の取付構造は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態のバッテリ測温用温度センサ11におけるサーミスタ素子43は、温度検出体としてNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタを用いたが、PTCサーミスタ等の他の温度検出体を用いることができることは勿論である。
【符号の説明】
【0034】
11…バッテリ測温用温度センサ
13…バッテリ側部
19…センサホルダー
21…取付けカバー
31…弾性片
43…サーミスタ素子(温度検出体)
45…チップ部(検知部)
61…取付片
63…被係合部
65…係合部
67…バッテリ側面
69…前端縁
71…後端縁
73…バッテリ前面
75…バッテリ後面
77…被測定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7