【文献】
前橋豪,1ポートで3台まで同時接続:MacBookでお手軽にマルチディスプレイ環境が作れる――IDTのDisplayPortソリューション「VMM1300」,ITmedia PC USER, [online],日本,ITmedia, Inc.,2009年 6月 3日,[平成27年2月5日検索], インターネット,URL,http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0906/03/news113.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、添付図面を参照して、電子機器及び表示装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。
【0007】
図1は、本実施形態に係る電子機器10の構成例を示す図である。同図に示すように、電子機器10は、CPU11と、チップセット12と、第1コネクタ13と、スイッチ回路14とを備えている。また、電子機器10は、電子機器10の各部に電源を供給する電源供給部15を備えている。なお、電子機器10に表示器20を接続した構成が、本実施形態での表示装置30に対応する。
【0008】
CPU11は、電子機器10の動作を統括的に制御する。より詳細には、CPU11は、図示しない補助記憶装置に記憶されたプログラムを主記憶装置に展開し、当該プログラムと協働することで、電子機器10の制御に係る各種の処理を実行する。また、CPU11は、VGAコントローラ11aを備える。
【0009】
ここで、VGAコントローラ11aは、CPU11で処理したデータの表示を制御するための機能部である。VGAコントローラ11aは、スイッチ回路14に接続されている。VGAコントローラ11aは、スイッチ回路14を介して、第1コネクタ13に接続された表示器20に表示信号を出力することで、表示器20に画像等を表示させる。
【0010】
チップセット12は、CPU11と専用バスで接続されており、入出力(I/O)を制御するノースブリッジやサウスブリッジ等の集積回路を備える。また、チップセット12は、USBコントローラ12aを備える。
【0011】
ここで、USBコントローラ12aは、USB機器を制御するための機能部である。USBコントローラ12aは、スイッチ回路14に接続されている。USBコントローラ12aは、第1コネクタ13に接続されるUSB機器を、スイッチ回路14を介して制御する。なお、本実施形態では、第1コネクタ13に接続されるUSB機器として、例えば表示器20の表示面上に設けられたタッチパネル等を想定している。
【0012】
第1コネクタ13は、表示器20を着脱可能に接続するための端子である。第1コネクタ13としては、例えば、DVI(Digital Visual Interface)、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、DisplayPort等の汎用規格に準拠したものを使用することが可能である。本実施形態では、DisplayPort規格に準拠したものを使用する。
【0013】
ここで、第1コネクタ13に接続される表示器20のタイプについて説明する。本実施形態に係る表示器20は、第1コネクタ13を用いて伝送を行う伝送対象の違いから、二つのタイプに大別することができる。一方のタイプは、DisplayPort規格に準拠した端子構成で、表示信号を受け付ける汎用の表示器20(以下、汎用タイプという)である。他方のタイプは、DisplayPort規格の端子構成を用いて、表示信号を受信するとともに、自装置が備えるタッチパネル等のUSB機器の制御信号や、駆動電力の供給を受け付ける表示器20(以下、POSタイプという)である。このPOSタイプの表示器20は、例えば、比較的低解像度の表示を行うPOS端末等の表示入力ユニットに適用される。
【0014】
図2は、POSタイプの表示器20の構成例を示す図である。POSタイプは、表示デバイス21と、USB機器としてのタッチパネル22と、を有する。ここで、表示デバイス21は、液晶パネル等の表示デバイスである。表示デバイス21は、ケーブル23を介して入力される表示信号に応じた画像を表示する。また、表示デバイス21やタッチパネル22の駆動電力は、ケーブル23を介して供給されるよう構成されている。
【0015】
タッチパネル22は、表示デバイス21の表示面上に設けられている。タッチパネル22は、表示デバイス21の表示面に対するタッチ操作の検出結果を、タッチパネル信号としてケーブル23を介して出力する。
【0016】
ここで、ケーブル23は、電子機器10の第1コネクタ13に対応する第2コネクタ24に接続されている。つまり、POSタイプでは、表示信号の入力、表示動作用の電源供給、タッチパネル信号の出力等を、DisplayPort用の一本のケーブルで賄っている。
【0017】
なお、汎用タイプの表示器20の構成は図示しないが、表示デバイス21のみを有し、ケーブル23を介して表示デバイス21用の表示信号を入力する構成となっている。また、汎用タイプでは、表示デバイス21の表示動作用の電源供給は別口で行われるようになっている。
【0018】
以下、
図3を参照して、各タイプの端子構成について説明する。
図3は、汎用タイプ及びPOSタイプの端子構成を示す図である。同図において、汎用タイプの端子構成は、DisplayPort規格に準拠したものとなっている。
【0019】
具体的に、汎用タイプは、端子番号1〜3、4〜6、7〜9及び10〜12の端子を夫々組とする、表示信号の伝送に係る4つのレーン0〜3(表示出力レーン)を有している。各レーンでは2.7Gbpsのデータレートで表示信号を伝送することが可能となっており、4つのレーンを用いることで最大10.8Gbpsのデータレートを実現する。端子番号13、14の端子はGNDとなっている。端子番号15〜17の端子は、リンク管理、ステータス、コンフィグレーション制御のための通信チャンネルを構成する。端子番号18の端子は、ホットプラグ検出用のチャンネルを構成する。また、端子番号19の端子はGNDであり、端子番号20の端子には+3.3Vが供給される。この端子番号19、20の端子は汎用タイプの表示器20が電源断の状態にあるときに、表示デバイス21内部のEDID(Extended Display Identification Data)を読み出すために使用される。
【0020】
また、POSタイプの端子構成は、端子番号1〜3のレーン0のみを表示信号の伝送用に用い、端子番号4〜6、7〜9及び10〜12のレーン1〜3を、表示信号とは異なる伝送対象を伝送するために使用する。ここで、左矢印は、POSタイプの端子構成と同じ使用目的であることを意味している。
【0021】
より詳細には、POSタイプの端子構成は、端子番号4〜6のレーンを、自装置が備えるUSB機器の制御用のチャンネルとして使用する。また、端子番号7〜9及び端子番号10〜12の2レーン分を、表示デバイス21の表示動作用の電源供給に使用している。なお、端子番号11の端子は、表示器20のタイプがPOSタイプであることを通知する表示器識別信号の出力用に使用される。
【0022】
なお、汎用タイプの端子構成のコネクタに、POSタイプを不用意に接続してしまうと、端子番号4〜12の端子の相違からPOSタイプが壊れてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、
図1に示すスイッチ回路14が、第1コネクタ13に接続される表示器20のタイプに応じて配線を切り替えることで、両タイプの使用を可能とする。
【0023】
より詳細には、スイッチ回路14は、端子番号11の端子から表示器識別信号が出力されるか否かに応じて、第1コネクタ13に接続された表示器20のタイプを識別する。ここで、表示器20のタイプが汎用タイプと識別した場合、スイッチ回路14は、
図3に示した汎用タイプの端子構成となるよう、自装置との接続を切り替える。また、表示器20のタイプがPOSタイプと識別した場合、スイッチ回路14は、
図3に示したPOSタイプの端子構成となるよう、自装置との接続を切り替える。
【0024】
図4は、スイッチ回路14の構成例を示す図である。同図に示すように、スイッチ回路14は、第1スイッチ141と、第2スイッチ142と、第3スイッチ143と、切替制御部144とを有している。同図では、DisplayPortを構成する端子のうち、LANE1〜3に対応する部分を示している。また、レーン1〜3の各々を構成する複数の伝送線を一本の伝送線で表している。
【0025】
第1スイッチ141には、伝送線L11と、伝送線L12と、伝送線L13とが接続されている。伝送線L11は、VGAコントローラ11aから出力された表示信号を伝送する。なお、本実施形態では、レーン0を用いて表示信号を伝送する構成を想定しているため、伝送線L11にGND等を接続することで、表示信号を出力しない構成としてもよい。伝送線L12は、USBコントローラ12aとUSB機器との間で送受信されるUSB制御信号を伝送する。
【0026】
第1スイッチ141は、切替制御部144の制御に従い、伝送線L11又は伝送線L12を伝送線L13に接続することで、伝送対象を切り替える。ここで、伝送線L13は、第1コネクタ13におけるレーン1用の端子に接続されている。
【0027】
第2スイッチ142には、伝送線L21と、伝送線L22と、伝送線L23とが接続されている。伝送線L21は、VGAコントローラ11aから出力された表示信号を伝送する。なお、本実施形態では、レーン0を用いて表示信号を伝送する構成を想定しているため、伝送線L21にGND等を接続することで、表示信号を出力しない構成としてもよい。伝送線L22は、電源供給部15から供給される第1電源を伝送する。
【0028】
第2スイッチ142は、切替制御部144の制御に従い、伝送線L21又は伝送線L22を伝送線L23に接続することで、伝送対象を切り替える。ここで、伝送線L23は、第1コネクタ13におけるレーン2用の端子に接続されている。
【0029】
第3スイッチ143には、伝送線L31と、伝送線L32と、伝送線L33とが接続されている。伝送線L31は、VGAコントローラ11aから出力された表示信号を伝送する。なお、本実施形態では、レーン0を用いて表示信号を伝送する構成を想定しているため、伝送線L31にGND等を接続することで、表示信号を出力しない構成としてもよい。伝送線L32は、電源供給部15から供給される第2電源を伝送する。なお、第1電源と、第2電源は同値であってもよいし異なる値であってもよい。
【0030】
第3スイッチ143は、切替制御部144の制御に従い、伝送線L31又は伝送線L32を伝送線L33に接続することで、伝送対象を切り替える。ここで、伝送線L33は、第1コネクタ13におけるレーン3用の端子に接続されている。
【0031】
切替制御部144は、第1コネクタ13の端子番号11の端子から伝送線L4を介して入力される、表示器20のタイプを示した識別信号に基づき、第1コネクタ13に接続された表示器20のタイプを識別する。より詳細には、切替制御部144は、端子番号11の端子から識別信号の入力を確認した場合に、接続された表示器20がPOSタイプと識別する。また、切替制御部144は、端子番号11の端子がGNDである場合に、接続された表示器20が汎用タイプと識別する。
【0032】
表示器20のタイプが汎用タイプと識別した場合、切替制御部144は、第1スイッチ141、第2スイッチ142及び第3スイッチ143の切り替えを制御することで、
図3に示した汎用タイプの端子構成を実現する。より詳細には、切替制御部144は、伝送線L11と伝送線L13、伝送線L21と伝送線L23、伝送線L31と伝送線L33を接続するよう、第1スイッチ141、第2スイッチ142及び第3スイッチ143の切り替えを制御する。
【0033】
また、表示器20のタイプがPOSタイプと識別した場合、切替制御部144は、第1スイッチ141、第2スイッチ142及び第3スイッチ143の切り替えを制御することで、
図3に示したPOSタイプの端子構成を実現する。より詳細には、切替制御部144は、伝送線L12と伝送線L13、伝送線L22と伝送線L23、伝送線L32と伝送線L33を接続するよう、第1スイッチ141、第2スイッチ142及び第3スイッチ143の切り替えを制御する。
【0034】
このように、スイッチ回路14では、第1コネクタ13に接続されるPOSタイプの表示器20が接続された場合に、表示信号以外の伝送対象(制御信号、駆動電源)をレーン1〜3を用いて伝送する。これにより、所定の規格に準拠したコネクタを用いて複数の伝送対象を伝送することが可能となるため、汎用性を向上させることができる。
【0035】
また、スイッチ回路14では、第1コネクタ13に接続される表示器20のタイプに応じて、レーン1〜3で伝送する伝送対象を切り替える。これにより、汎用タイプ又はPOSタイプの表示器20が接続された場合であっても、表示器20のタイプに自装置を適合させることが可能となるため、汎用性を向上させることができる。
【0036】
次に、
図5を参照して、上述した電子機器10の動作について説明する。ここで、
図5は、表示器20の接続に係る電子機器10の動作手順を示すフローチャートである。
【0037】
まず、スイッチ回路14は、電子機器10の第1コネクタ13に表示器20が接続されるまで待機する(ステップS11;No)。表示器20が接続されると(ステップS11;Yes)、スイッチ回路14は、表示器20から入力される識別信号に基づき、その表示器20が汎用タイプかPOSタイプかを識別する(ステップS12)。
【0038】
ここで、汎用タイプと識別した場合(ステップS13;Yes)、スイッチ回路14は、表示器20との接続に係る端子の配線を汎用タイプ用(
図4参照)に切り替え(ステップS14)、本処理を終了する。また、POSタイプと識別した場合(ステップS13;No)、スイッチ回路14は、表示器20との接続に係る端子の配線をPOSタイプ用(
図4参照)に切り替え(ステップS15)、本処理を終了する。
【0039】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加、組み合わせ等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0040】
例えば、上記実施形態では、DisplayPortの端子番号11の端子を、識別信号の伝送に用いたが、他の端子を用いる形態としてもよい。例えば、端子番号13や14等のGND端子を識別信号の伝送に用いてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、DisplayPortが有する4つのレーンのうち、3つのレーンを表示信号の伝送用途から除外したが、その個数は特に問わず、例えば、2又は1であってもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、DisplayPort規格に準拠したコネクタを用いたが、これに限らないものとする。複数の表示出力レーン或いは当該表示出力レーンに類する複数の表示出力用ポートを有する汎用規格のコネクタであれば、その規格は特に問わないものとする。