特許第5847111号(P5847111)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5847111-内燃機関用点火装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5847111
(24)【登録日】2015年12月4日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】内燃機関用点火装置
(51)【国際特許分類】
   F02P 3/04 20060101AFI20151224BHJP
【FI】
   F02P3/04 304Z
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-87953(P2013-87953)
(22)【出願日】2013年4月19日
(65)【公開番号】特開2014-211117(P2014-211117A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2014年10月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109093
【氏名又は名称】ダイヤモンド電機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山根 伸也
(72)【発明者】
【氏名】西村 雅之
(72)【発明者】
【氏名】山田 修司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輔
(72)【発明者】
【氏名】高井良 拓也
(72)【発明者】
【氏名】島川 英明
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−182842(JP,A)
【文献】 特開2007−180295(JP,A)
【文献】 特開2005−233058(JP,A)
【文献】 特開2012−174828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02P 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともグランド用端子を配備させたコネクタ部と、コイルアセンブリを構成する鉄心と、パワートランジスタを具備し当該パワートランジスタの動作に応じて前記コイルアセンブリの一次電流を断続的に発生させるイグナイタと、前記鉄心と車両の基準電位部とを電気的に接続させたグランド中継部と、を備え、
前記グランド用端子及び前記グランド中継部が前記鉄心を介して電気的に接続される第1のグランド電流経路と、前記パワートランジスタを通過した一次電流が前記鉄心を介して前記グランド中継部へ通電される第2のグランド電流経路と、が形成され、
前記第1のグランド電流経路は、前記グランド用端子から前記鉄心との接点に至る迄の区間で、前記第2のグランド電流経路との合流点を持たない電流経路であることを特徴とする内燃機関用点火装置。
【請求項2】
前記イグナイタは、前記コイルアセンブリと前記コネクタ部との間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
【請求項3】
前記コイルアセンブリは、固定フランジとイグナイタとの間に配置されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用点火装置。
【請求項4】
前記基準電位部は、前記車両に搭載されたエンジンブロックとの接触部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の内燃機関用点火装置。
【請求項5】
前記グランド中継部は、当該グランド中継部を構成する中継端子と、前記金属ブッシュとを接触させることで、前記基準電位部へ電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の内燃機関用点火装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関用点火装置に関し、特に、コイル鉄心を基準電位部へ電気的に接続させたものに関する。
【背景技術】
【0002】
特開平03−028802号公報(特許文献1)では、コイルアセンブリの鉄心をアースさせる内燃機関用点火コイルが紹介されている。かかる点火コイルは、イグナイタをコイル鉄心に搭載させ、イグナイタのグランド端子をコイル鉄心に導通させている。同公報では、このような構成により、パワートランジスタからアースへの経路を短くでき、当該経路で発生する電磁ノイズを低減できる、と説明されている。
【0003】
ところで、特許文献1の技術では、コネクタ部に配備された端子との接続状態が何ら示されていない。但し、イグナイタの端子がコネクタ部の近傍に配置される場合、イグナイタのグランド用端子とコネクタ部のグランド用端子とを溶接等によって直接的に接続させるのが技術常識である。即ち、かかる技術常識によれば、図3に示すような回路構成とされることを意味する。
【0004】
特に、「フランジ部150 − コイルアセンブリ110− イグナイタ130 − コネクタ部120(図1参照)」の順で構成部品が配置される場合、イグナイタ230及びコネクタ部120の周辺に各種配線が集約される一方で、コイル鉄心113と基準電位GNDとの配線区間では、回路構成を簡素化させるため、グランド用端子tg1等からの配線が極力避けられる(図3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平03−028802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図3の回路構成では、コネクタ部のグランド用端子tg1からの電流経路Ig0と、イグナイタのグランド用端子tg2からの電流経路tg2と、の合流点jxが現れる。このため、各グランド用端子の電位は、其の電位が変動すると、互いに影響してしまうこととなる。これによれば、イグナイタ230のグランド電位にノイズが生じた場合、ECU(Engine Control Unit)等から供給される信号波形を乱してしまうとの問題が生じる。また、コネクタ部120のグランド電位にノイズが生じると、パワートランジスタ232の動作が不安定となり、コイルアッセンブリ110から所期の昇圧電圧を得ることが出来なくなる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑み、コネクタ部及びイグナイタの各グランド用端子での電位状態を安定化させ得る内燃機関用点火装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では次のような内燃機関用点火装置の構成とする。即ち、少なくともグランド用端子を配備させたコネクタ部と、コイルアセンブリを構成する鉄心と、パワートランジスタを具備し当該パワートランジスタの動作に応じて前記コイルアセンブリの一次電流を断続的に発生させるイグナイタと、前記鉄心と車両の基準電位部とを電気的に接続させたグランド中継部と、を備え、
前記グランド用端子及び前記グランド中継部が前記鉄心を介して電気的に接続される第1のグランド電流経路と、前記パワートランジスタを通過した一次電流が前記鉄心を介して前記グランド中継部へ通電される第2のグランド電流経路と、が形成され、
前記第1のグランド電流経路は、前記グランド用端子から前記鉄心との接点に至る迄の区間で、前記第2のグランド電流経路との合流点を持たない電流経路であることとする。
【0009】
上述した各々の発明について、好ましくは、前記イグナイタは、前記コイルアセンブリと前記コネクタ部との間に配置されることとする。特に好ましくは、前記コイルアセンブリは、固定フランジとイグナイタとの間に配置されることとする。
【0010】
より好ましくは、前記基準電位部は、前記車両に搭載されたエンジンブロックとの接触部であることとする。
【0011】
更に好ましくは、前記グランド中継部は、当該グランド中継部を構成する中継端子と、前記金属ブッシュとを接触させることで、前記基準電位部へ電気的に接続されることとする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る内燃機関用点火装置によると、コネクタ部のグランド用端子から鉄心へ至る電流経路と、イグナイタのグランド用端子から鉄心へ至る電流経路と、が交錯せずに各々個別に形成される。このため、各グランド用端子に対応するアース電流は、鉄心に至るまで個別の経路を辿ることになる。従って、各グランド用端子は、他方のグランド用端子の電位が乱動しても其の影響が抑えられ、安定した電位を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】内燃機関用点火装置の一般的外観図を示す図。
図2】本実施の形態に係る内燃機関用点火装置の回路構成を示す図。
図3】従来例に係る内燃機関用点火装置の回路構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施の形態につき図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る内燃機関用点火装置の構成が説明されている。図示の如く、内燃機関用点火装置100(以下、点火装置100と呼ぶ)は、熱可塑性樹脂によって筐体部が形成される。かかる筐体部は、コネクタ部120と、コイル収容部140と、固定フランジ150と、出力部160とが一体成形されている。本実施の形態の場合、コイル及びイグナイタ等といった内部構成をアセンブルさせた後に熱可塑性樹脂によって射出成形させているが、特許請求の範囲における点火装置はこれに限られるものではない。
【0015】
コネクタ部120は、殻状体内部に複数の端子が配備され、ハーネス(図示なし)を介してECU(Engine Control Unit)といった車載電子機器に接続される。これにより、コネクタ部120は、車載電子機器との配線がなされ、点火信号・電源電力等が印加されることとなる。
【0016】
出力部160は、二次コイル112の出力端に導通された高圧端子(図示なし)が内蔵され、これを周囲から絶縁するよう熱可塑性樹脂が覆われている。但し、出力部160の下部には、高圧ターミナル(図示なし)との電路が確保され、この高圧ターミナルを介して点火プラグへ電気的に接続される。
【0017】
コイル収容部140は、コイルアセンブリ(一次コイル111,二次コイル112,及び,鉄心,が主な構成)が、内部へ収容されている。これらは、互いに絶縁されており、鉄心の軸心を基準軸として、一次コイル用のワイヤー線及び二次コイル用のワイヤー線が巻回されている。コイル収容部140は、熱可塑性樹脂によってコイルアセンブリ周辺を絶縁させており、コイルアセンブリから高電圧が発生する際も電気的絶縁を保っている。
【0018】
本実施の形態に係るコイル収容部140は、イグナイタ130の内蔵基板を縦型に配置させ、イグナイタ130の一部の端子とコネクタ部120の一部の端子とを電気的に接続させている。このように、本実施の形態では、コイルアセンブリ110とコネクタ部120との間にイグナイタ130を配置させることで、コネクタ部120とイグナイタ130とが接近するようレイアウトされ、互いの端子接続の容易化が図られる。また、イグナイタ130の端子を上方に配置させることで、其の端子接続がより容易に行われる。
【0019】
固定フランジ150は、コイル収容部に隣接する位置に、当該コイル収容部と一体的に成形されている。固定フランジ150は、舌片状の形体を呈しており、所定箇所にアルミ材等の金属ブッシュ151を埋設させている。このブッシュ151は、固定ボルトの挿通が可能な中空管が好ましく、当該固定ボルトによってエンジンブロック(図示なし)へ固定される。また、ブッシュ151は、鉄心113と電気的に接続されている。従って、「鉄心113→ブッシュ151→エンジンブロック」といった導通経路,又は,「鉄心113→ブッシュ151→固定ボルト→エンジンブロック」といった導通経路が形成されることとなる。
【0020】
本実施の形態では、固定フランジ150とイグナイタ130との間に、コイルアセンブリ110が配置されている。即ち、本実施の形態に係る点火装置100は、「フランジ部 − コイルアセンブリ − イグナイタ − コネクタ部」の順で配置され、イグナイタ130及びコネクタ部120の近傍では、各種配線が集約される(以下、この部分を端子集約部と呼ぶことがある)。その一方、鉄心113とブッシュ151との通電区間では、コネクタ部120とブッシュ151との距離が長くなるので、コネクタ部120又はイグナイタ130の端子と直接導通されるような配線は回路構成の簡素化を図る上で好ましくない。これについての解決手段は、追って詳述することとする。
【0021】
以下、図2を参照し、本実施の形態に係る点火装置の回路構成を説明すると供に、アース電流の電流経路について説明する。上述したコネクタ部120は、バッテリー端子tb1と、グランド用端子tg1と、信号用端子ts1とを配備させている。これらの端子は、ハーネスを介して車載電子機器(自動車に搭載された装置)に接続され、これにより、電源及び信号が供給され、車載電子機器のグランド電極と点火装置100のグランド電極とが導通される。
【0022】
また、イグナイタ130は、制御基板131とパワートランジスタ132とを具備し、バッテリー端子tb2,信号用端子ts2,一次電流入力端子tc,及び,一次電流出力端子tg2を配備させている。制御基板131は、端子tb2を介してバッテリー端子tb1に接続され、制御基板用の電圧値(例えば,5V)がレギュレータREGによって印加される。また、制御基板131は、端子ts2を介して信号用端子ts1に接続され、制御回路Csgに点火信号が入力される。この制御回路Csgは、適宜の回路を具備し、点火信号の再成形,セルフシャット機能,ソフトシャット機能等を実現させる。そして、パワートランジスタ132では、制御回路Csgを介して点火信号が入力されると、端子tcから端子tg2へ向けて電流を通過させる。
【0023】
当該パワートランジスタ132は、其の入力側が一次コイル111を介してバッテリー端子tb1に接続され、出力側が鉄心113に接続されている。従って、パワートランジスタ132の通過電流は、コイルアセンブリの一次コイル111を流れる一次電流に相当し、これが点火信号によって制御されることとなる。尚、この一次電流は、数μsecオーダーにてオン/オフ動作がエンジン回転数に応じて繰り返し発生する。
【0024】
コイルアセンブリ110は、その一部に一次コイル111及び二次コイル112が巻回され、双方のコイルが電磁的に結合された状態とされる。従って、コイルアセンブリ110は、一次電流が変動すると、これに応じて二次巻線112が励起され、数百Vの高電圧を発生させる。このとき、点火プラグPGでは、この高電圧を受けて、プラグギャップを放電させることとなる。
【0025】
図示の如く、鉄心110は、複数の電極または電路との電気的接点j1〜j3を有している。但し、この電気的接点とは、配線端点との接点を指すものに限らず、ハンダ層による接触面、リードフレームによる接触面、その他の導電性材料を介した接点等もこれに含まれる。
【0026】
先ず、鉄心113は、配線Lg1及び電気的接点j1を介して、コネクタ部のグランド用端子tg1に接続される。また、鉄心113は、配線Lg2及び電気的接触点j2を介して、イグナイタ130の一次電流出力端子tg2に接続される。更に、当該鉄心113は、配線Lg3及び電気的接触点j3を介して中継端子tg3に導通され、この中継端子tg3は、自動車に搭載されたエンジンブロックとの接触部を有することで、自動車の基準電位と同電位にされる。尚、エンジンブロックは、車両のシャーシへ電気的に接続されており、当該シャーシと同電位とされている。
【0027】
特に、この中継端子tg3は、ブッシュ151の断面と同様なボルト穴を設け、当該ブッシュ及びボルトに接触するよう配置されるのが好ましい。これにより、鉄心113では、点火装置100をエンジンブロックへボルト固定させるのみによって、容易に、自動車の基準電位部との導通経路が形成されることとなる。
【0028】
尚、同図において、電気的接点j3及び配線Lg3及び中継端子tg3は、特許請求の範囲におけるグランド中継部に相当するものであって、かかる形態に限られるものではない。例えば、これらがハンダ層のみによって構成される場合も知あり得るし、リードフレームのみによって構成される場合もあり得る。また、特許請求の範囲におけるグランド中継部は、これらの構成のうち何れかを適宜組み合わせたものであっても良い。
【0029】
本実施の形態によると、コイルアセンブリを流れる一次電流は、「バッテリーVb(12V〜24V)→一次コイル111→パワートランジスタ132」という電流入力経路を辿り、その後、「パワートランジスタ→鉄心113→グランド中継部→エンジンブロック」という第2のグランド電流経路Ig2を辿る。一方、ノイズに伴う電圧成分がグランド用端子tg1へ印加されると、これによる電流は、「グランド用端子tg1→鉄心113→グランド中継部→エンジンブロック」という第1のグランド電流経路Ig1を辿る。
【0030】
即ち、鉄心113は、自身を介して、第1のグランド電流経路Ig1と第2のグランド電流経路Ig2とを形成させる。従って、グランド用端子tg1から端子tg2へ至る経路には、鉄心113が必ず介在することとなる。このため、第1のグランド電流経路Ig1は、グランド用端子tg1から接点j1に至る区間で、第2の電流経路Ig2との合流点を持たない。また、第2のグランド電流経路Ig2は、端子tg2から接点j2に至る区間で、第1の電流経路Ig2との合流点を持たない。
【0031】
そして、鉄心113では、各々独立した経路を与えた上で、両経路を流れる電流(アース電流)をグランド中継部へ合流させている。このように、本実施の形態では、グランド電流経路Ig1及びIg2を異なる経路とさせること、このアース電流が鉄心を介してエンジンブロックへアースされること、の2点によって、アース電流の電路の交錯を防ぎ、互いのグランド用端子tg1,tg2の電位の干渉を防いでいる。
【0032】
このため、各グランド用端子は、他方のグランド用端子の電位が乱動しても、これによって生じるアース電流が速やかにエンジンブロック側へ導かれ、当該端子でのノイズが直ちに収束する。この動作にあっては、鉄心113によって他方のグランド用端子での電位変動が抑えられるので、双方のグランド用端子は、互いに干渉することなく、安定した基準電位を維持することが可能となる。
【0033】
従って、イグナイタ130では、車載電子機器でのアース電位の乱動による影響が最小限に抑えられるので、パワートランジスタ132の動作が安定する。また、車載用電子機器では、イグナイタ130のグランド電位(tg2の電位)が変動しても、これによる影響が最小限に抑えられるので、点火信号の波形品質が好適に保たれる。従って、本実施の形態によれば、かかる効果によって、コイルアセンブリから出力される昇圧電圧が適正値とされ、所期の運転状態による内燃機関の制御を実現させる。
【0034】
同図によれば、電気的接点j1と電気的接点j2との間に接点j3を配置させ、双方のグランド電流経路を鉄心内でも独立させるよう工夫されている。また、アース電流をより効果的に通過させたいのであれば、接点j1と接点j3との距離,又は,接点j2と接点j3との距離を短くし、鉄心113を通過する際の電流抵抗を低下させるよう工夫すると良い。
【0035】
尚、本実施の形態によれば、鉄心113と金属ブッシュ151とを導通させるグランド中継部が、コネクタ側でなく、フランジ側に設けられている。これにより、点火装置100は、配線引き回し・製造工程等の簡素化が図られ、且つ、グランド中継部での配線抵抗が抑えられる。
【0036】
一方、本実施の形態に係る点火装置100は、「フランジ部 − コイルアセンブリ − イグナイタ − コネクタ部」の順で配置されるところ、イグナイタ130及びコネクタ部120の周辺に端子集約部が形成される。このため、グランド用端子以外の端子については、当該端子集約部によって配線の接続が容易に行われる。一方、各グランド用端子については、当該端子近傍で鉄心113と電気的に接続させることにより、双方の電流経路を容易に形成させることが可能となる。即ち、本実施の形態では、グランド中継部に複雑なリード配線を引き回さなくとも、容易にグランド電流経路を形成させることが可能となる。
【符号の説明】
【0037】
100 内燃機関用点火装置, 120 コネクタ部, tg1 グランド用端子, 110 コイルアセンブリ, 113 鉄心, 130 イグナイタ, 131 パワートランジスタ, GND 車両の基準電位部(エンジンブロック), tg3 中継端子, 150 固定フランジ, 151 金属ブッシュ, Ig1 第1のグランド電流経路, Ig2 第2のグランド電流経路, jx 電流経路の合流点。
図1
図2
図3