特許第5847123号(P5847123)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5847123
(24)【登録日】2015年12月4日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20130101AFI20151224BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20151224BHJP
【FI】
   G06F3/048 657A
   G06F3/048 620
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-132014(P2013-132014)
(22)【出願日】2013年6月24日
(65)【公開番号】特開2015-7833(P2015-7833A)
(43)【公開日】2015年1月15日
【審査請求日】2014年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】守田 立
【審査官】 菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−148885(JP,A)
【文献】 特開平10−105360(JP,A)
【文献】 特開平06−060078(JP,A)
【文献】 特開2011−118584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00− 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置の操作に係る複数の操作子と、表示部とを備える情報処理装置であって、
前記操作子の操作に応じて、当該操作子に対応する所定の機能を実現する制御手段と、 前記操作子の各々が操作される頻度を集計する集計手段と、
前記集計手段の集計結果に基づいて、前記頻度が上位の操作子に係る機能を一又は複数のハードキーで構成されるショートカットキーに割り当てる割当手段と、
前記ショートカットキーの各々に割り当てられた機能を表す提示画像をソフトキーとして前記表示部に表示する提示手段と、
を備え
前記制御手段は、前記提示画像に対する操作に応じて、当該提示画像に対応する機能を実現し、
前記集計手段は、前記ショートカットキー及び前記提示画像に対する操作の頻度を集計し、
前記提示手段は、前記集計手段で集計された前記ショートカットキーと前記提示画像との頻度の割合に応じて、前記表示部に表示する前記提示画像の表示サイズを変更する情報処理装置。
【請求項2】
前記提示手段は、前記ショートカットキーが操作される頻度が、前記提示画像が操作される頻度に比べて高い場合に、前記提示画像の表示サイズを縮小し、前記ショートカットキーが操作される頻度が、前記提示画像が操作される頻度に比べて低い場合に、前記提示画像の表示サイズを拡大する請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
自装置を操作する操作者を特定する特定手段と、
自装置を操作した操作者毎に、当該操作者の使用時に前記ショートカットキーの各々に割り当てられた機能を指示する割当情報を記憶する記憶装置から、前記特定手段が特定した操作者の割当情報を取得する取得手段と、
を更に備え、
前記割当手段は、前記取得手段が取得した前記割当情報に基づいて、前記ショートカットキーへの割り当を行う請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
自装置の操作に係る複数の操作子と、表示部とを備える情報処理装置のコンピュータを、
前記操作子の操作に応じて、当該操作子に対応する所定の機能を実現する制御手段と、 前記操作子の各々が操作される頻度を集計する集計手段と、
前記集計手段の集計結果に基づいて、前記頻度が上位の操作子に係る機能を一又は複数のハードキーで構成されるショートカットキーに割り当てる割当手段と、
前記ショートカットキーの各々に割り当てられた機能を表す提示画像をソフトキーとして前記表示部に表示する提示手段と、
して機能させ
前記制御手段は、前記提示画像に対する操作に応じて、当該提示画像に対応する機能を実現し、
前記集計手段は、前記ショートカットキー及び前記提示画像に対する操作の頻度を集計し、
前記提示手段は、前記集計手段で集計された前記ショートカットキーと前記提示画像との頻度の割合に応じて、前記表示部に表示する前記提示画像の表示サイズを変更するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子カルテによる患者情報管理が行われている。一方、看護師は用紙に印刷したワークシートに基づいて看護業務を行なっており、当該用紙に記述した検査結果等を電子カルテに入力している。また、従来、看護業務の転記作業に係る負担の軽減や転記ミスを防止するため、ワークシートの電子化及び情報処理端末によるワークシートの参照・入力技術が存在する。
【0003】
ところで、上述したワークシートの参照及び入力には、携帯性の高さからPDA等の小型の情報処理端末を用いることが一般的である。係る情報処理端末は、持ち歩きには好適であるものの表示画面が小さくなるため操作がし辛いという問題がある。そこで、従来、メニュー画面内に表示されるメニュー項目の使用頻度に基づき、メニュー項目の表示態様を変化させることで、操作性の改善を図った技術が提案されている。しかしながら、上記従来技術では、情報処理端末が備えるハードキー(ハードウェアキー)との関係については何ら考慮されておらず、操作性の上で改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、操作性を向上させることができる情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、自装置の操作に係る複数の操作子と、表示部とを備える情報処理装置であって、制御手段と、集計手段と、割当手段と、提示手段とを備える。制御手段は、前記操作子の操作に応じて、当該操作子に対応する所定の機能を実現する。集計手段は、前記操作子の各々が操作される頻度を集計する。割当手段は、前記集計手段の集計結果に基づいて、前記頻度が上位の操作子に係る機能を一又は複数のハードキーで構成されるショートカットキーに割り当てる。提示手段は、前記ショートカットキーの各々に割り当てられた機能を表す提示画像をソフトキーとして前記表示部に表示する。また、制御手段は、前記提示画像に対する操作に応じて、当該提示画像に対応する機能を実現し、集計手段は、前記ショートカットキー及び前記提示画像に対する操作の頻度を集計し、提示手段は、前記集計手段で集計された前記ショートカットキーと前記提示画像との頻度の割合に応じて、前記表示部に表示する前記提示画像の表示サイズを変更する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る看護業務システムの構成を概略的に示す図である。
図2図2は、実施形態に係る業務支援サーバの構成の一例を示す図である。
図3図3は、図2に示す第1管理ファイルのデータ構成の一例を示す図である。
図4図4は、図2に示す第2管理ファイルのデータ構成の一例を示す図である。
図5図5は、図2に示す第3管理ファイルのデータ構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る看護師端末の閉状態を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る看護師端末の開状態を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る看護師端末の構成の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態の看護師端末に表示される提示画像の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態の看護師端末に表示される提示画像の他の例を示す図である。
図11図11は、実施形態の看護師端末に表示される提示画像の他の例を示す図である。
図12図12は、実施形態の看護師端末が実行するショートカット割当処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、情報処理装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態では、看護師等の医療従事者が用いるハンディターミナルに適用した例について説明するが、これに限らないものとする。
【0008】
図1は、本実施形態に係る看護業務システム1の構成を概略的に示す図である。同図に示すように、看護業務システム1は、業務支援サーバ10と、アクセスポイント20と、看護師端末30とを有している。ここで、アクセスポイント20は、イントラネット等のネットワークNに接続される。業務支援サーバ10と看護師端末30とは、このアクセスポイント20を介して通信可能に接続される。なお、看護業務システム1を構成するアクセスポイント20及び看護師端末30の個数は、特に問わないものとする。
【0009】
業務支援サーバ10は、Webサーバやアプリケーションサーバ等の機能を有する一又は複数のサーバ装置である。業務支援サーバ10は、看護師端末30に対し各種の情報を提供する。
【0010】
図2は、業務支援サーバ10の構成の一例を示す図である。同図に示すように、業務支援サーバ10は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13を備える。
【0011】
CPU11は、ROM12や後述する記憶部16に記憶された各種プログラムを実行することにより、業務支援サーバ10の動作を統括的に制御する。ROM12は、基本動作を行うためのプログラムを記憶する。RAM13は、業務支援サーバ10の主記憶装置であって、CPU11のワークエリアとして機能する。
【0012】
CPU11には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、入力部14及び表示部15が接続される。入力部14は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイスである。表示部15は、LCD等の表示デバイスを有し、CPU11の指示に従い各種の情報を表示する。
【0013】
また、CPU11には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、記憶部16、通信I/F17が接続される。
【0014】
記憶部16は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体であって、業務支援サーバ10の動作に係る各種プログラム及び各種ファイルを記憶する。また、記憶部16は、各看護師の認証情報を管理する第1管理ファイル161、各看護師が看護師端末30を使用する際の設定情報を管理する第2管理ファイル162、各看護師の作業スケジュールを電子的に表したワークシートを管理する第3管理ファイル163等を記憶する。
【0015】
図3は、第1管理ファイル161のデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、第1管理ファイル161は、データ項目として「看護師ID」と、「パスワード」とを有し、これらのデータ項目を対応付けて管理する。
【0016】
「看護師ID」には、各看護師を識別するための識別子が格納される。看護師IDとしては、例えば、各看護師の氏名や各看護師に予め割り当てた数値等のID等を用いることができる。「パスワード」には、各看護師が予め設定したパスワードが格納される。この「看護師ID」と「パスワード」との組は、看護師端末30の使用を開始する際の認証情報として用いられる。
【0017】
図4は、第2管理ファイル162のデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、第2管理ファイル162は、データ項目として「看護師ID」と、「割当情報」と、「操作頻度情報」とを有し、これらのデータ項目を対応付けて管理する。
【0018】
「看護師ID」には、各看護師を識別するための識別子が格納される。第2管理ファイル162の「看護師ID」は、第1管理ファイル161及び第3管理ファイル163における同一の「看護師ID」と対応付けされる。「割当情報」には、各看護師が看護師端末30を使用した際に、後述するショートカットキーK4(図7参照)の各々に割り当てられた特定の機能を指示する情報が格納される。より具体的には、「割当情報」は、ショートカットキーK4の各々と、当該ショートカットキーK4に割り当てられた機能とを対応付ける。ここで、特定の機能とは、後述する機能キーK3(図7参照)やソフトキーの操作に応じて看護師端末30により実現される機能である。「操作頻度情報」には、各看護師が看護師端末30を使用した際の、各操作子の操作頻度を表す情報が格納される。
【0019】
図5は、第3管理ファイル163のデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、第3管理ファイル163は、データ項目として「看護師ID」と、「ワークシート」とを有し、これらのデータ項目を対応付けて管理している。
【0020】
「看護師ID」には、各看護師を識別するための識別子が格納される。この第3管理ファイル163の「看護師ID」は、第1管理ファイル161及び第2管理ファイル162における同一の「看護師ID」と対応付けされる。「ワークシート」には、対応する看護師の所定期間分(例えば、2時間分、1日分等)の業務予定が格納される。各業務予定には、その業務を完了したか否かを記入するためのチェック欄や、検査結果や特記事項等を記入するための欄等が設けられる。
【0021】
通信I/F17は、ネットワークNに接続するためのインタフェースである。通信I/F17は、ネットワークNに接続された各アクセスポイント20を介して、看護師端末30との間で各種情報を送受信する。
【0022】
業務支援サーバ10のCPU11は、通信I/F17を介して、看護師端末30からのアクセスを受け付けると、第1管理ファイル161や第2管理ファイル162に格納された情報を、アクセス元の看護師端末30に提供する。また、業務支援サーバ10のCPU11は、看護師端末30から看護師IDを指定して送信される操作頻度情報、割当情報、ワークシート等を、記憶部16の対応するファイルに格納する。
【0023】
看護師端末30は、ハンディターミナル等の携帯型の情報処理装置であり、例えば、図6図7に示すようなクラムシェル状の外観構成を有する。
【0024】
図6は、本実施形態にかかる看護師端末30の閉じられた状態(閉状態)を示す図である。本実施形態の看護師端末30は、第1ユニット301と第2ユニット302とを有する。第1ユニット301と第2ユニット302とは、ヒンジ303によって回動開閉可能に連結されている。
【0025】
図6の例では看護師端末30が閉じられた状態で表側を向けた状態を示しており、例えば看護師が看護師端末30を用いる場合は、左手で第1ユニット301を把持し、右手で第2ユニット302を開く(手前側)、又は閉じる(奥側)などの開閉操作を行なって使用する。
【0026】
図7は、本実施形態にかかる看護師端末30の開かれた状態(開状態)を示す図である。図7に示すように、第1ユニット301は、第2ユニット302によって閉じられる面に操作面304を有する。操作面304には液晶表示パネル305が取り付けられ、この液晶表示パネル305にはタッチパネル306が積層して取り付けられている。タッチパネル306の下段側の部分には、このタッチパネル306に重ねられてキーシート307が設けられている。キーシート307は、例えば数字を表示するテンキーや、上下の矢印を表示する矢印キー等を含む。
【0027】
第2ユニット302には、ハードキーであるキーボード308が設けられている。キーボード308は、ログインキーK1と、ログオフキーK2と、機能キーK3と、ショートカットキーK4(K41〜K45)とを有する。また、各キーには、そのキーの役割(機能)を表す文字列が印字等により表示される。
【0028】
ログインキーK1は、看護師端末30にログインするための操作子である。ログオフキーK2は、看護師端末30へのログイン後に、当該看護師端末30からログオフするための操作子である。
【0029】
機能キーK3は、各種医療業務を開始するための操作子である。機能キーK3は、例えば「バイタル」、「身長/体重」、「食事摂取」等の業務カテゴリ、「201」等の病室番号が表されたキー等を有する。各機能キーK3には、その機能キーK3に対応する操作メニューを表示するためのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)が対応付けて保持されている。
【0030】
看護師端末30は、機能キーK3の操作を受け付けると、CPU31(図8参照)により、その機能キーK3に対応するアプリケーションが実行される。このアプリケーションの実行により、対応する操作メニューが液晶表示パネル305に表示される。つまり、CPU31は、機能キーK3の操作に応じて、当該機能キーK3用の操作メニューを表示するという機能を実現する。
【0031】
操作メニューは、例えば、ツリー構造で構成され、機能キーK3に係る各種業務の実行を、上位の操作メニューから下位の操作メニューにかけて指定することが可能となっている。例えば、操作された機能キーK3が「バイタル」の場合、この医療業務(バイタル)に関する「心拍」、「呼吸数」、「血圧」、「体温」等の測定に係る業務を、操作メニューに含まれるソフトキー(操作子)から指定する。CPU31は、タッチパネル306を介してソフトキーの操作を受け付けると、当該ソフトキーに対応付けられた機能を実現する。
【0032】
ショートカットキーK4は、特定の機能を動作させるための操作子である。ショートカットキーK4には、CPU31(図8参照)の制御の下、操作される頻度(以下、操作頻度という)の高い操作子(機能キーK3やソフトキー)に係る機能が割り当てられる。CPU31は、ショートカットキーK4の操作を受け付けた場合、この操作されたショートカットキーK4に割り当てられた機能を実現する。なお、図7では、ショートカットキーK4を5つ(K41〜K45)備えた例を示しているが、その個数はこれに限らないものとする。
【0033】
図8は、看護師端末30の構成の一例を示す図である。図8に示すように、看護師端末30は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU31、ROM32及びRAM33を備える。
【0034】
CPU31は、ROM32や後述する記憶部36に記憶された各種プログラムを実行することにより、看護師端末30を統括的に制御する。ROM32は、基本動作を行うためのプログラムを記憶する。RAM33は、看護師端末30の主記憶装置であって、CPU31のワークエリアとして機能する。
【0035】
また、CPU31には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、入力部34及び表示部35が接続される。入力部34は、図7に示したタッチパネル306、キーシート307及びキーボード308等の入力デバイスを有し、操作者から受け付けた操作内容をCPU31に出力する。表示部35は、図7に示した液晶表示パネル305を有し、CPU31の指示に従い、操作メニューやワークシート等の各種情報を表示する。
【0036】
また、CPU31には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、記憶部36及び通信I/F37が接続される。記憶部36は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、当該記憶媒体に各種プログラムや設定ファイルを記憶する。また、記憶部36は、キーボード108の各機能キーK3(「バイタル」、「身長/体重」、「食事摂取」等)に応じた操作メニューを表示するためのアプリケーションを記憶する。また、記憶部36は、後述する各機能部(特定部311、集計部312、割当部313及び提示部314)を実現させるための制御プログラムを記憶する。
【0037】
通信I/F37は、ネットワークNに接続するためのインタフェースである。通信I/F37は、ネットワークNに接続された各アクセスポイント20を介して、業務支援サーバ10との間で各種情報を送受信する。また、通信I/F37は、ネットワークNに接続された各アクセスポイント20を介して、図示しないサーバ装置との間で電子カルテ等の患者情報を送受信する。
【0038】
次に、看護師端末30の機能構成について説明する。図8に示すように、看護師端末30のCPU31は、記憶部36に記憶されたプログラムとの協働により、特定部311、集計部312、割当部313及び提示部314の各機能部を実現させる。
【0039】
特定部311は、自装置(看護師端末30)を操作する看護師を特定し、当該看護師に係る情報を業務支援サーバ10から取得する機能部である。
【0040】
具体的に、特定部311は、ログインキーK1の操作に応じて、ログイン情報(看護師ID、パスワード)を入力するためのログイン画面を、液晶表示パネル305に表示する。特定部311は、キーシート307等を介して、ログイン情報の入力を受け付けると、そのログイン情報と、業務支援サーバ10の第1管理ファイル161に格納された各認証情報と同一性を確認することで認証を行う。特定部311は、入力されたログイン情報(看護師ID及びパスワード)に一致する認証情報が確認できた場合、認証成功と判断し、その認証情報に含まれた看護師IDを自装置の操作者と特定する。なお、特定部311は、ログイン情報に一致する認証情報が存在しない場合、認証失敗と判断し、その旨を示すエラー画面を液晶表示パネル305に表示する。
【0041】
また、特定部311は、上記認証により操作者(看護師ID)を特定すると、その看護師IDに対応付けられた各種情報(割当情報、操作頻度情報、ワークシート等)を第2管理ファイル162及び第3管理ファイル163から取得する。なお、認証処理や第2管理ファイル162及び第3管理ファイル163からの情報の取得は、看護師端末30のCPU31が主体的に行う形態としてもよいし、業務支援サーバ10のCPU11が主体的に行う形態としてもよい。
【0042】
また、特定部311は、ログオフキーK2の操作を受け付けると、自装置に保持された操作者に係る各種情報(割当情報、操作頻度情報、ワークシート等)を、操作者の看護師IDとともに業務支援サーバ10に送信した後、自装置をログイン前の状態に戻すログオフ処理を行う。看護師端末30から業務支援サーバ10に送信された各種情報は、操作者の看護師IDと対応付けて記憶部16の対応するファイルに格納される。
【0043】
集計部312は、看護師端末30が備える各操作子の操作頻度を集計する。具体的に、集計部312は、看護師端末30が備える操作子としての、キーボード308の各機能キーK3や液晶表示パネル305の各種ソフトキーに対して行われた操作の頻度を、操作子毎に集計する。また、集計部312は、ショートカットキーK4や後述する提示画像(図9参照)に対する操作を受け付けると、これらに割り当てられた機能に対応する操作子(機能キーK3、ソフトキー)の操作として集計するとともに、ショートカットキーK4及び提示画像各々の操作頻度として別途集計する。なお、看護師端末30から操作頻度情報が取得された場合、集計部312は、その操作頻度情報に基づき、各操作子の操作頻度を集計する。
【0044】
割当部313は、ショートカットキーK4への割り当てを行う機能部である。具体的に、割当部313は、集計部312が算出した各操作子の操作頻度に基づき、その操作頻度が上位となる所定数分の操作子を抽出する。
【0045】
ここで、抽出される操作子の個数は、ショートカットキーK4の個数以下であれば、その個数は問わないものとする。また、操作頻度に閾値を設け、この閾値を超える操作子の中から抽出する形態としてもよい。また、ログインキーK1やログオフキーK2、キーボード308全体を抽出の対象から除外する等、抽出対象となる操作子の範囲を制限してもよい。
【0046】
また、割当部313は、操作頻度が上位の操作子を抽出すると、当該操作子の操作により実現される機能(例えばアプリケーション)を、ショートカットキーK4に割り当てる。なお、ショートカットキーK4への割り当て方法は特に問わないものとする。例えば、ショートカットキーK41(ショートカット1)から、ショートカットキーK45(ショートカット5)にかけて、操作頻度の降順に各機能を割り当ててもよい。
【0047】
提示部314は、割当部313がショートカットキーK4に割り当てた各機能の内容を、操作者が視認可能に提示する機能部である。具体的に、提示部314は、ショートカットキーK4の各々に割り当てられた機能の内容を表す提示画像を、液晶表示パネル305に表示する。
【0048】
ここで、図9は、看護師端末30の液晶表示パネル305に表示される提示画像の一例を示す図である。図9では、図7に示したショートカットキーK4(K41〜K45)の各々に対応する提示画像G1(G11〜G15)を表示した例を示す。ここで、提示画像G11〜G15の各々には、対応するショートカットキーK41〜K45に割り当てられた機能を表す文字列等が表示される。
【0049】
例えば、ショートカットキーK41に、機能キーK3の「バイタル」に係る機能が割り当てられている場合、その機能を表す文字列「バイタル」が対応する提示画像G11に表示される。また、ショートカットキーK42に、図示しない表示ボタンの操作により実現される「検温」機能が割り当てられている場合、その機能を表す文字列「検温」が対応する提示画像G12に表示される。
【0050】
なお、提示画像G1は、機能内容の提示に特化させてもよいし、タッチパネル306を介して操作可能な操作子(ソフトキー)としてもよい。提示画像G1を表示ボタンとする場合、提示部314は、ショートカットキーK4の各々に割り当てられた機能を、対応する提示画像G1に対応付ける。CPU31は、提示画像G1の操作を受け付けると、その提示画像G1に対応付けられた機能を実現する。例えば、提示画像G11が操作された場合、CPU31は、この提示画像G11に対応付けられたアプリケーションを実行することで、「バイタル」用の操作メニューを液晶表示パネル305に表示する。
【0051】
このように、看護師端末30では、自装置が有する複数の操作子のうち、操作頻度の高い操作子を操作することで実現される機能を、ハードキーであるショートカットキーK4に割り当てる。また、看護師端末30では、ショートカットキーK4の各々に割り当てられた機能を表す提示画像G1を、液晶表示パネル305に表示する。
【0052】
これにより、看護師端末30の操作者は、自らが頻繁に操作する操作子の機能を、ショートカットキーK4(或いは提示画像G1)を介して指示することができる。また、看護師端末30の操作者は、提示画像G1を参照することで、ショートカットキーK4に割り当てられた機能を容易に確認することができる。したがって、看護師端末30の操作者は、看護師端末30のメニュー構造を意識することなく、看護業務を実施することができるため、看護師端末30の操作性を向上させることができる。
【0053】
なお、提示画像G1の表示サイズやレイアウトは、特に問わず、例えばショートカットキーK4と同等のサイズ、レイアウトとしてもよい。また、提示画像G1を操作子(ソフトキー)として用いる場合、ショートカットキーK4と提示画像G1との操作頻度の割合に応じて、提示画像G1の表示サイズを変更(拡大又は縮小)する形態としてもよい。
【0054】
具体的には、ショートカットキーK4より、提示画像G1の操作頻度が高い場合には、図10に示すように、提示部314は、提示画像G1を図9に示した表示サイズより大きく表示する。また、ショートカットキーK4より提示画像G1の操作頻度が低い場合には、図11に示すように、提示部314は、提示画像G1を図9に示した表示サイズより小さく表示する。
【0055】
このように、看護師端末30では、ショートカットキーK4の操作頻度に比べ、ソフトキーである提示画像G1の操作頻度が高い場合に、提示画像G1の表示面積、つまり操作領域を拡大することで、提示画像G1の操作性をより向上させる。また、看護師端末30は、ショートカットキーK4の操作頻度に比べ、提示画像G1が操作される頻度が低い場合に、提示画像G1の表示面積を縮小することで、当該提示画像G1を機能内容の提示に特化させる。したがって、看護師端末30の操作性をより向上させることができる。
【0056】
なお、図10図11では、提示画像G1のデフォルトの表示サイズを図9の状態としたが、これに限らないものとする。例えば、デフォルトの表示サイズを最大化状態(図10参照)としてもよく、これを上限値として表示サイズを変更する形態としてもよい。また、デフォルトの表示サイズを最小化状態(図11参照)としてもよく、これを下限値として表示サイズを変更する形態としてもよい。また、操作頻度の差分値に閾値を設け、この閾値を超えた場合に表示サイズの拡大又は縮小する形態としてもよい。また、表示サイズは多段階で変更してもよい。
【0057】
次に、図12を参照して、看護師端末30の動作について説明する。図12は、看護師端末30が実行するショートカット割当処理の手順を示すフローチャートである。
【0058】
まず、特定部311は、ログインキーK1が操作されるまで待機する(ステップS11;No)。ログインキーK1の操作を受け付けると(ステップS11;Yes)、特定部311は、看護師IDとパスワードとを入力するためのログイン画面を、液晶表示パネル305に表示する(ステップS12)。
【0059】
続いて、特定部311は、看護師ID及びパスワードのログイン情報が入力されるまで待機する(ステップS13;No)。特定部311は、キーシート307等を介してログイン情報の入力を受け付けると(ステップS13;Yes)、このログイン情報と、業務支援サーバ10の第1管理ファイル161に記憶された認証情報とに基づいて認証を行う(ステップS14)。
【0060】
ここで、ログイン情報に一致する認証情報が存在した場合、特定部311は、認証に成功したと判断し(ステップS15;Yes)、この認証情報に含まれる看護師IDを自装置の操作者と特定する(ステップS16)。看護師IDを特定した後、特定部311は、この看護師IDに対応付けられた各種情報(割当情報、操作頻度情報、ワークシート等)を業務支援サーバ10から取得する(ステップS17)。なお、特定部311は、ステップS15において、認証失敗と判断した場合(ステップS15;No)、認証エラーを示すエラー画面を表示した後(ステップS18)、ステップS11に戻る。
【0061】
続いて、割当部313は、ステップS17で取得された操作頻度情報に基づき、操作頻度が上位の操作子に係る機能を、ショートカットキーK4に割り当てる(ステップS19)。また、提示部314は、ステップS19で割り当てられた機能を表す提示画像G1を、液晶表示パネル305に表示(提示)する(ステップS20)。なお、ショートカットキーK4と提示画像G1との操作頻度の割合に応じて、提示画像G1の表示サイズを変更する構成の場合には、ステップS20のタイミングで行ってもよい。
【0062】
次いで、CPU31は、操作者から操作子に対する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS21)。ここで、CPU31は、操作子に対する操作を受け付けると(ステップS21;Yes)、その操作子に応じた処理を実行することで所定の機能を実現する(ステップS22)。なお、操作が行われない場合には(ステップS21;No)、ステップS25に移行する。
【0063】
集計部312は、ステップS21で操作された操作子の操作頻度を算出する(ステップS23)。なお、ステップS17で操作頻度情報を取得している場合には、この操作頻度情報に基づいて、各キーの操作頻度を算出してもよい。
【0064】
続いて、割当部313は、ステップS23の算出により、操作頻度における上位の順位が更新(変更)されたか否かを判定する(ステップS24)。ここで、順位の更新がない場合(ステップS24;No)、ステップS25に移行する。一方、順位の更新がある場合(ステップS24;Yes)、割当部313は、ステップS19に戻ることで、更新後の操作頻度に基づき、当該操作頻度が上位の操作子に係る機能を、ショートカットキーK4に割り当てる。なお、割当部313は、割り当て内容の変更に際し、許諾か否かを入力するための確認画面を液晶表示パネル305に表示し、操作者からの許諾が得られた場合に割り当て内容を変更する形態としてもよい。
【0065】
続くステップS25において、特定部311は、ログオフキーK2が操作されたか否かを判定する(ステップS25)。ここで、ログオフキーK2が操作されない場合には(ステップS25;No)、ステップS21に戻る。
【0066】
特定部311は、ログオフキーK2の操作を受け付けると(ステップS25;Yes)、集計部312により集計された各操作子の操作頻度を表す情報(操作頻度情報)や、割当部313により各ショートカットキーK4に割り当てられた機能を指示する情報(割当情報)、CPU31により更新されたワークシート等の操作者に係る各種情報を、当該操作者の看護師IDとともに業務支援サーバ10に送信する(ステップS26)。看護師端末30から業務支援サーバ10に送信された各種情報は、操作者の看護師IDと対応付けて記憶部16の対応するファイルに格納される。
【0067】
そして、特定部311は、自装置をログイン前の状態に戻すログオフ処理を行うことで(ステップS27)、ステップS11に再び戻る。
【0068】
以上のように、本実施形態の看護師端末30によれば、看護師端末30を操作する看護師に応じて、その看護師が頻繁に操作する操作子の機能をショートカットキーK4に割り当てるとともに、その機能を表す提示画像G1を液晶表示パネル305に表示する。したがって、各看護師の操作傾向に対応したユーザインターフェースを提供することができるため、看護師端末30の操作性を向上させることができる。
【0069】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0070】
例えば、上記実施形態では、クラムシェル型の看護師端末30を情報処理装置としたが、これに限らないものとする。例えば、ハードキーであるショートカットキーK4を少なくとも備えたストレート型の端末装置にて適用してもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、第1管理ファイル161、第2管理ファイル162及び第3管理ファイル163を、業務支援サーバ10が記憶・管理する形態としたが、これに限らないものとする。例えば、第1管理ファイル161、第2管理ファイル162及び第3管理ファイル163の一部又は全てを看護師端末30の各々が記憶部36等に記憶・管理する形態としてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、第2管理ファイル162に操作頻度情報を含める形態としたが、これに限らず、操作頻度情報を含めなくてもよい。この場合、看護師端末30の集計部312は、ログイン中に行われる操作内容から各操作子の操作頻度を集計する。
【0073】
また、上記実施形態では、看護師が使用する看護師端末30に適用した例を説明したが、これに限らず、看護業務以外の用途に用いる携帯端末に適用してもよい。
【0074】
上記実施形態の看護師端末30で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0075】
また、上記実施形態の看護師端末30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の看護師端末30で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0076】
30 看護師端末
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 入力部
35 表示部
36 記憶部
37 通信I/F
311 特定部
312 集計部
313 割当部
314 提示部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0077】
【特許文献1】特開2004−178363号公報
図1
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