(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5847189
(24)【登録日】2015年12月4日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】ISOコンテナ用大型輸送車両
(51)【国際特許分類】
B60P 3/00 20060101AFI20151224BHJP
【FI】
B60P3/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-538184(P2013-538184)
(86)(22)【出願日】2011年11月9日
(65)【公表番号】特表2014-500177(P2014-500177A)
(43)【公表日】2014年1月9日
(86)【国際出願番号】EP2011069752
(87)【国際公開番号】WO2012062808
(87)【国際公開日】20120518
【審査請求日】2014年9月11日
(31)【優先権主張番号】102010060505.0
(32)【優先日】2010年11月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514237736
【氏名又は名称】テレックス エムハーペーエス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115369
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 司
(74)【代理人】
【識別番号】100181021
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 剛輝
(72)【発明者】
【氏名】フランツェン、ヘルマン
(72)【発明者】
【氏名】モウトソカパス、ヤニス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーシェマン、アルミン
【審査官】
畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−214975(JP,A)
【文献】
特開2002−182744(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/019330(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0131645(US,A1)
【文献】
米国特許第05127486(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期状態ではオペレータによって手動操作モードのみで操作することができ、空気圧ゴムタイヤを有する車輪(8)によって床面拘束されかつ自由に変位可能であり、手動操舵、手動移動制御、および手動制動のための手動制御システム(3)を備えた運転室(2)を有する、ISOコンテナを輸送するための大型輸送車両(1)であって、大型輸送車両(1)が変換によって運転手無しの自動モードで操作することができ、自動モードのためにアンテナ(14)用の少なくとも1つの第2設置空間(15)を有し、アンテナ(14)用の前記第2設置空間(15)が、車両フレーム(9)の下の前部または後部領域の、大型輸送車両(1)の前車軸(6)と前端側(12)との間、または大型輸送車両(1)の後車軸(7)と後端側(16)との間に配置され、自動モードのためにアンテナ(14)が前記第2設置空間(15)に配置され、大型輸送車両(1)が、牽引駆動および/または操舵および/または制動システムと連動する車両制御装置(11)を装備し、大型輸送車両(1)が前記手動制御システム(3)および前記アンテナ(14)を前記車両制御装置(11)に結合するためのインタフェースを有し、運転手不要の自動操作のため、可能な走行経路および輸送割当を入力かつ格納するため、空間における車両位置を自動的に決定するため、空間における車両の位置に応じてかつ特定の輸送割当に応じて車両の移動を制御するため、かつ障害物が存在するときに大型輸送車両(1)を制動するために、起動させることのできる自動手段を前記車両制御装置(11)が有し、前記運転室(2)が大型輸送車両(1)に解放可能に取り付けられることを特徴とする大型輸送車両(1)。
【請求項2】
安全回路を介して前記手動制御システム(3)を起動または作動停止させることができることを特徴とする、請求項1に記載の大型輸送車両(1)。
【請求項3】
前記自動手段が、自動モードの起動後に、大型輸送車両(1)の制御に介入するように、かつ運転手不要の自動操作中にこの制御を担うように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の大型輸送車両(1)。
【請求項4】
アンテナ(14)用の追加の第2設置空間(15)が、車両フレーム(9)の下の後部または前部領域の、大型輸送車両(1)の後車軸(7)と後端側(16)との間、または大型輸送車両(1)の前車軸(6)と前端側(12)との間に配置されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の大型輸送車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、初期状態ではオペレータによって手動操作モードのみで操作することができ、空気圧ゴムタイヤを有する車輪によって床面拘束されかつ自由に変位可能であり、手動操舵、手動移動制御、および手動制動のための手動制御システムを備えた運転室を有する、ISOコンテナを輸送するための大型輸送車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両、船舶、および列車の荷役すなわち荷積みおよび荷揚げ、ならびにコンテナ、特にISOコンテナの蔵置のためのシステムは公知である。
【0003】
ISOコンテナ荷役を目的として、公知のシステムは一方においては、オペレータまたは車両運転手が手動で操作する大型車両を使用し、他方においては、特に大きい積荷を取り扱うように設計された無人搬送車(AGV)の部分群を形成する、自動操作の大型輸送車両を使用する。
【0004】
本発明に関しては、大型輸送車両とは、空気圧ゴムタイヤを有する車輪によって自由に変位可能であり、かつこの場合は、少なくとも15t、好ましくは少なくとも20tの積載量を輸送することできる、床面拘束車両と理解される。ISOコンテナおよびスワップコンテナは、そのような大型輸送車両用の積荷とみなされる。積載されたスワップコンテナは一般的に最高約16tの重量になり得る。ISOコンテナはそれ自体が積載状態で最高45tの重量になる。ISOコンテナの輸送が好ましい。ISOコンテナは一般的に、積荷ピックアップ手段用の標準化されたピックアップポイントまたはコーナを有する標準化された大型コンテナであると理解される。走行時に空荷であり、あるいは空のISOコンテナまたはスワップコンテナを輸送する大型輸送車両も、この車両が少なくとも15t、好ましくは少なくとも20tの積載量を輸送することができる場合、このカテゴリに入れるべきである。そのような大型輸送車両が混合動作で稼働する場合、すなわちISOコンテナまたはスワップコンテナのみならず、セミトレーラ、スワップトレーラ、トレーラ、重貨物車両、またはモータトラクタのような他の積荷をも輸送する場合もあり得る。
【0005】
例えば連結トラックまたは同様の従来の重貨物車両のような手動操作の大型輸送車両の場合、車両は、典型的には車両運転席または運転室から車両運転手によって操作かつ制御される。これは、特に小規模工場および公共幹線道路交通に適した操作モードである。
【0006】
オペレータが手動操作モードのみで操作することができ、車輪によって床面拘束方式で自由に変位可能であり、かつ重貨物車両の種々のポイントに解放自在に取り付けることのできる運転室を有する対応する従来の重貨物車両は、例えばDE1153641Bから公知である。
【0007】
AGVの意味でいわゆる運転手不要の大型輸送車両は牽引駆動装置を含み、自動的に、すなわち車両運転手またはオペレータ無しで操作され、この目的のために、コントロールセンタまたは中央コンピュータから予め定められたプログラム手順の助けにより自動的に制御される。
【0008】
運転手不要の自動操作またはこの意味における自動モードには、車両の運転席または運転室からオペレータが直接は介入しないが、対応する遠隔制御を介してオペレータが間接的に介入し、したがって依然として大型輸送車両を手動方式で操作および制御する、遠隔制御操作は含まれない。
【0009】
しかし、本発明に関しては、「運転手不要」とは「無人」または「完全自動」であると理解すべきである。これは故障および緊急時介入を含まない。対応する大型輸送車両の通常の制御は、自動モードで、この場合は自動手段を介して、すなわち自動位置検出のため、および必要な制御信号の生成、送信、および評価のためのプログラム可能な装置を介して、通常の動作中に達成される。
【0010】
そのような運転手不要の大型輸送車両については、例えばVDI[ドイツ技術者協会]ガイドライン2510に規定されている。これらの車両は特に、自動化のために追加的に要求されるインフラストラクチャのための出費が少なくとも埋め合わされる大規模工場に適している。
【0011】
EP0302569B1もまた、空気圧ゴムタイヤを有する車輪によって床面拘束方式で自由に変位可能であり、かつもっぱら全自動かつ運転手不要の操作用に設けられた、ISOコンテナ用の大型輸送車両を開示している。全自動制御を目的として、大型輸送車両は、大型輸送車両の下側の設置空間に配置されかつ追加的測位システムによって支援されるナビゲーションシステムを含む。測位システムのトランシーバユニットは設置空間の下側に配置される。
【0012】
対応する車両は、輸送車両の車両フレームに配置されかつ昇降駆動装置を介して下降輸送位置から上昇輸送位置に上昇させあるいはその逆に下降させることのできる少なくとも1つの昇降プラットフォームを有する、ISOコンテナの輸送用の床面拘束輸送車両(AGV)を記載しているDE102007039778A1からも公知である。昇降プラットフォームは少なくとも1つの膝レバーを介して車両フレームに取り付けられ、昇降プラットフォームは、少なくとも1つの膝レバーを介して上昇または下降させることができ、昇降駆動装置は少なくとも1つの膝レバーに従って働き、昇降運動用の昇降プラットフォームは輸送車両上で誘導される。
【0013】
DE8103755U1は、主に運転手無しで操作できるが手動でも操作できる、パレットおよび小型ないし中型コンテナ用の従来のフォークリフトトラックを開示している。例外的な場合にのみ、例えば緊急操作時に、使用される手動操作のために、制御装置を有する運転室がオペレータ用に設けられている。運転手不要の操作中は、運転室は、フォークリフトトラックの保持空間に配置かつ取り付けられ、移動するフォークリフトトラックによって恒久的に同時移動する。手動操作中にだけ、昇降構造を介してフォークと共に垂直方向に上下に駆動されるために、運転室はフォークリフトトラックのフォークに解放自在に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】DE1153641B
【特許文献2】EP0302569B1
【特許文献3】DE102007039778A1
【特許文献4】DE8103755U1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、任意選択的に自動操作でも使用することのできる、手動操作式のISOコンテナ用大型輸送車両が依然として要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、請求項1に記載する大型輸送車両によって達成される。
【0017】
大型輸送車両は、それが運転手無しで自動モードで操作することができるように変換することができ、かつ変換のために、アンテナ用に少なくとも1つの第2設置空間を有するという事実のため、コンテナ輸送車両を後の段階で簡単に自動操作用に変換することが可能である。こうして、小規模工場のオペレータは、当初は手動車両で始動し、次いで後の段階で、例えば成長のため、これらの車両を自動操作用に変換することができる。
【0018】
この目的のために、運転室は、大型輸送車両に、特に大型輸送車両の前端側に解放自在に取り付けられることが好都合である。すなわち、それは自動操作時には切り離すことができる。
【0019】
手動操作中に、車両運転手は、運転室から手動操舵、手動移動制御、および手動制動のための手動制御システムによって、コンテナ輸送車両を制御する。この目的のために、大型輸送車両は、牽引駆動および/または操舵および/または制動システムと連動する車両制御装置を装備する。
【0020】
大型輸送車両は、手動制御システムおよびアンテナを車両制御装置に連結するためのインタフェースを有することが有利である。
【0021】
また、安全回路を介して手動制御システムを起動または作動停止することができることも特に有利である。
【0022】
追加の利点は、運転手不要の自動操作のため、可能な走行経路および輸送割当を入力かつ格納するため、空間における車両位置を自動的に決定するため、空間における車両の位置に応じてかつ特定の輸送割当に応じて車両の移動を制御するため、かつ障害物が存在するときに車両を制動するために、起動させることのできる自動手段を車両制御装置が有することである。
【0023】
さらなる有利な実施形態では、この場合、自動手段は、自動モードの起動後に、大型輸送車両の制御に介入するように、かつ運転手不要の自動操作中にこの制御を担うように構成される。
【0024】
換言すると、大型輸送車両は自動操作を確保することのできる車両制御装置を含むが、それは手動操作中には、手動制御システム(運転室にある)によって作動停止または「無効化」される。この実施形態は、その後の改善または変換を著しく容易にする。
【0025】
特に好適な実施形態では、アンテナ用の第2設置空間が、車両フレームの下の前部または後部領域の、大型輸送車両の前車軸と前端側との間、または大型輸送車両の後車軸と後端側との間に配置される。
【0026】
アンテナ用の第2設置空間が2つ以上設けられる場合、アンテナ用の1つの第2設置空間の配列に対応して、アンテナ用の追加の第2設置空間を、車両フレームの下の後部または前部領域の、大型輸送車両の後車軸と後端側との間、または大型輸送車両の前車軸と前端側との間に配置することが有利である。したがって、アンテナ用の少なくとも1つの第2設置空間がその結果、いずれの場合も、前部領域のみならず、後部領域にも設けられる。
【0027】
発明のさらなる詳細、特徴、および利点は、当初手動操作モードのみで操作することができるが、手動操作に基づいて運転手不要の全自動操作用に変換することのできる、大型輸送車両の略側面図を示す単一の図面に関連する例示的実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図は、空気圧ゴムタイヤを有する車輪8によって床面拘束されかつ自由に変位可能である、運転室2を有する対応する大型輸送車両1を示す。初期状態では、大型輸送車両1は、もっぱら手動だけで操作することができる。大型輸送車両1の手動操作のために、運転室2には、手動操舵、手動移動制御、および手動制動のための手動制御システム3が設けられる。大型輸送車両1の運転手不要の全自動操作は、初期状態では不可能である。
【0030】
運転室2は、大型輸送車両1の前端側12に解放可能に取り付けられる。この目的のために、運転室2は、大型輸送車両1の前端側12に解放可能にボルト止めされている、持ち上げられた支持プラットフォーム13上に配置される。支持プラットフォーム13は、運転室2の運転手が全体をよく見渡すことができる程度に持ち上げられる。それは車両フレーム9の上面と略同一高さに位置する。
【0031】
大型輸送車両1はまた、各々が互いに独立して昇降することのできる2つの昇降プラットフォーム5を有する載荷面4をも含み、これらの昇降プラットフォーム5によって最高2つまでのISOコンテナをピックアップすることができる。
【0032】
さらに、大型輸送車両1は、各々電気的に駆動される前車軸6および後車軸7を有し、それらの車輪8は各々油圧で操舵される。したがって、大型輸送車両1は、通常の「直進」および「コーナリング」操舵モードだけでなく、全ての車輪が操舵されるいわゆる後退および全輪操舵をも実行することができる。
【0033】
車両フレーム9の下で車軸6および7の間に設けられているのは、第1設置空間10であり、そこに駆動ユニット、トランスミッション、およびディーゼルタンクだけでなく、車両制御装置11も配置される。
【0034】
駆動ユニットの構成は本発明の範囲内では重要ではないことが理解される。例えばバッテリのような、いわゆる排ガス零の駆動ユニットを使用することもできる。混合ハイブリッド動作モードも実現可能である。
【0035】
駆動系の部品は、大型輸送車両1の長手方向中心軸にほぼ沿って、車両の横断方向に配置され、車両制御装置11の構成部品は、ラック状の設置フレーム内のフラップの背後の外側からアクセスできるように、駆動系部品の側方に隣接して配置される。
【0036】
車両制御装置11は、牽引駆動、油圧操舵、および制動システム、ならびに手動制御システム3と連動する。
【0037】
大型輸送車両1の初期状態では、手動制御システム3は、インタフェースを介して車両制御装置11に接続される。これは、使用時に手動制御システム3を車両制御用に起動する、対応ケーブル用のプラグイン接続とすることができる。手動制御システム3を起動または作動停止させるための追加的な安全回路も、運転室2に設けることができる。
【0038】
初期状態から始動する大型輸送車両1を、運転手不要の全自動操作も可能であるように変換するために、大型輸送車両1には、対応するインタフェースを介して車両制御装置11に接続されるアンテナ14が装備される。その結果、対応する制御信号を、無線通信を介して、例えばGPSまたは他の適切な電磁波を介して、無線で、図示しない中央の典型的にコンピュータ支援による制御室と車両制御装置11に接続されたアンテナ14との間で、交換することができる。この場合、制御信号の交換は、対応する制御信号の送信および/または受信と理解される。したがって、制御信号はもはや、手動制御システム3を介してオペレータの直接行動によって生成する必要がなくなり、代わりに様々な動作シナリオまたはシーケンスが自動的に実行される。換言すると、運転手不要の全自動操作への変換後に、手動制御システム3の機能は、中央制御室および車両制御装置11に接続されたアンテナ14によって担われる。
【0039】
車両制御装置11はこうして同様に、AGVの意味で大型輸送車両1の自動操作のためまたは運転手不要の操作のための自動手段、例えばアンテナ14に接続されたナビゲーションシステム、特にナビゲーションコンピュータシステムを含む。自動手段は、対応するインタフェースを介してアンテナ14に接続される。自動手段は、手動操作中には作動停止され、自動操作中には手動制御システム3によって無効化される。後者は特に、例えば運転手不要の自動操作が進行中に、故障のためオペレータが手動介入して大型輸送車両1を緊急停止させることが必要になった場合である。
【0040】
対応するように、大型輸送車両1を手動操作から運転手不要の全自動操作に切り替えるために、車両制御装置11または自動操作のための手段を起動させることも可能である。
【0041】
手動制御システム3が作動停止されるか取り外された場合、大型輸送車両1は次いで起動される車両制御装置11の自動手段によって制御かつ操作される。自動手段は、運転室2内の対応する回路によって、またはその取外しによって起動することができる。
【0042】
車両制御装置11の自動手段は、運転手不要のAGVの分野で公知の通り、例えば可能な走行経路および輸送割当を入力かつ格納するため、空間における車両位置を自動的に決定するため、空間における車両の位置に応じてかつ特定の輸送割当に応じて大型輸送車両1の移動を制御するため、かつ障害物が存在するときに大型輸送車両1を制動するための手段を含む。このようにして、中央制御室から、アンテナ14および自動手段またはナビゲーションシステムを含む車両制御装置11を介して、対応するデータによって、大型輸送車両1を交換、評価、かつ制御することができる。
【0043】
運転手不要の自動操作中に、大型輸送車両1またはその車両制御装置11は制御室から対応するデータまたは制御信号を受信かつ評価し、あるいはそれらを制御室に送信することができることを確実にするために、車両制御装置11に接続されたアンテナ14が不可欠である。
【0044】
それらは、自動操作への変換中に、第2設置空間15に設置することができる。アンテナ14用の第2設置空間15は、車両フレーム9の下の前部または後部領域の、大型輸送車両1の前車軸6と前端側12との間、または大型輸送車両1の後車軸7と後端側16との間に位置する。また、前部および後部領域に対応して配置される2つの第2設置空間15を有することも可能である。
【0045】
さらに、大型輸送車両1の後端側16に装着可能な緩衝領域18を追加することができる。装着可能な緩衝領域18はさらに、自動操作中に保護装置および緊急停止装置として役立つ緩衝クロスメンバ17を受容するために使用することもできる。自動操作中に、障害物との望ましくない接触が発生した場合、緩衝クロスメンバ17が作動して緊急制動手順を発効させ、その結果全ての走行が停止する。
【符号の説明】
【0046】
1 大型輸送車両
2 運転室
3 手動制御システム
4 載荷面
5 昇降プラットフォーム
6 前車軸
7 後車軸
8 車輪
9 車両フレーム
10 第1設置空間
11 車両制御装置
12 前端側
13 支持プラットフォーム
14 アンテナ
15 第2設置空間
16 後端側
17 緩衝クロスメンバ
18 装着可能な緩衝領域