(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5847359
(24)【登録日】2015年12月4日
(45)【発行日】2016年1月20日
(54)【発明の名称】複合ケーブルの第1及び第2の光ファイバーをつなぐための機構及び方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/255 20060101AFI20151224BHJP
G02B 6/44 20060101ALI20151224BHJP
H01B 11/22 20060101ALI20151224BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20151224BHJP
【FI】
G02B6/255
G02B6/44 361
H01B11/22
H01B7/00 310
【請求項の数】21
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-517619(P2015-517619)
(86)(22)【出願日】2012年6月21日
(65)【公表番号】特表2015-521755(P2015-521755A)
(43)【公表日】2015年7月30日
(86)【国際出願番号】EP2012061961
(87)【国際公開番号】WO2013189542
(87)【国際公開日】20131227
【審査請求日】2015年3月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508254509
【氏名又は名称】エービービー テクノロジー エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】ウォルシック, トーマス
【審査官】
奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭58−042010(JP,A)
【文献】
実開平03−122402(JP,U)
【文献】
特開平09−259659(JP,A)
【文献】
特表平05−508033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00− 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光ファイバー(228)及び第2の光ファイバー(232)をつなぐための機構(104、204、304)であって、前記機構は、複合ケーブル(202)を備え、前記複合ケーブルは、電力ケーブル(206)、前記第1の光ファイバーを備える第1の光ファイバーケーブル(226)、及び前記第2の光ファイバーを備える第2の光ファイバーケーブル(231)を備え、
前記機構は、第1の配索装置(236a)及び第2の配索装置(236b)を備え、各々の配索装置は、第1の軸(238)から第2の軸(240)へ光ファイバー経路の方向を変化させるように配置され、かつ前記第1の軸に位置合わせされる第1の光ファイバー部分(242)、前記第2の軸に位置合わせされる第2の光ファイバー部分(244)、並びに前記第1及び第2の光ファイバー部分と統合される中間光ファイバー部分(246)を備え、かつ前記第1及び第2の光ファイバー部分の間のアーク(248)を通って延伸し、前記アークの領域の中の前記中間光ファイバー部分は前記第1及び第2の光ファイバー部分の直径に関して低減された直径を有し、前記第1の光ファイバーは前記第1の配索装置の前記第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、前記第2の光ファイバーは前記第2の配索装置の前記第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、かつ前記第1の配索装置の前記第2の光ファイバー部分は前記第2の配索装置の前記第2の光ファイバー部分と光学的に接続されることを特徴とする、機構(104、204、304)。
【請求項2】
前記第1の光ファイバー(228)は、前記第1の配索装置(236a)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつながれ、かつ前記第2の光ファイバー(232)は、前記第2の配索装置(236b)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつながれることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項3】
前記第1の配索装置(236a)の前記第2の光ファイバー部分(244)は、前記第2の配索装置(236b)の前記第2の光ファイバー部分(244)とつながれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機構。
【請求項4】
前記電力ケーブル(206)は、少なくとも1つの導体(208)、及び前記導体の外側に配置される円周のカバー(214)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の機構。
【請求項5】
前記複合ケーブル(202)は、前記カバー(214)の外側、かつ前記導体(208)の外側に配置される円周の外側のジャケット(216)を備え、かつ前記外側のジャケットは前記第1及び第2の光ファイバーケーブル(226、231)を取り囲むことを特徴とする、請求項4に記載の機構。
【請求項6】
前記カバー(214)は、少なくとも部分的に、複数のワイヤー(234)並びに前記第1及び第2の光ファイバーケーブル(226、231)によって形成されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の機構。
【請求項7】
前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)は、前記複数のワイヤーのうちの少なくとも2つのワイヤー(234)の間の空間(254)の中に位置決めされることを特徴とする、請求項6に記載の機構。
【請求項8】
前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)の各々は、それぞれ、前記第1及び第2の軸(238、240)に沿って前記第1及び第2の光ファイバー部分(242、244)を固定するための、少なくとも前記第1及び第2の光ファイバー部分を保持する外側の部材(250)を備えることを特徴とする、請求項1から7いずれか一項に記載の機構。
【請求項9】
前記アーク(248)の前記領域の中の前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)の各々の前記中間光ファイバー部分(246)は、前記第1及び第2の光ファイバー部分(242、244)の前記直径に関して、実質的に低減された直径を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の機構。
【請求項10】
前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)の各々の前記中間光ファイバー部分(246)は、前記第1及び第2の光ファイバー部分(242、244)の間の2センチメートル以下のオーダーの半径のアーク(248)を通って延伸することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の機構。
【請求項11】
前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)の各々の前記中間光ファイバー部分(246)は、前記第1及び第2の光ファイバー部分(242、244)の間の、10ミリメートルより小さい半径のアーク(248)を通って延伸することを特徴とする、請求項10に記載の機構。
【請求項12】
前記複合ケーブル(202)は、海底の複合ケーブルであることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の機構。
【請求項13】
第1の光ファイバー(228)及び第2の光ファイバー(232)をつなぐための方法であって、前記第1の光ファイバーは第1の光ファイバーケーブル(226)の中に含まれ、かつ前記第2の光ファイバーは第2の光ファイバーケーブル(231)の中に含まれ、かつ前記第1及び第2の光ファイバーケーブルは、さらに電力ケーブル(206)を備える少なくとも1つの複合ケーブル(202)の中に含まれ、前記方法は、
前記第1の光ファイバー(228)を第1の配索装置(236a)の第1の光ファイバー部分(242)と光学的に接続するステップ、
前記第2の光ファイバー(232)を第2の配索装置(236b)の第1の光ファイバー部分(242)と光学的に接続するステップを含み、各々の配索装置は、第1の軸から第2の軸へ光ファイバー経路の方向を変化させるように配置され、かつ前記第1の軸と位置合わせされる前記第1の光ファイバー部分、前記第2の軸と位置合わせされる第2の光ファイバー部分、及び前記第1及び第2の光ファイバー部分と統合される中間光ファイバー部分を備え、かつ前記第1及び第2の光ファイバー部分の間のアークを通って延伸し、
前記アークの領域の中の前記中間光ファイバー部分は、前記第1及び第2の光ファイバー部分の直径に関して低減された直径を有し、及び 前記第1の配索装置(236a)の前記第2の光ファイバー部分(244)を前記第2の配索装置(236b)の前記第2の光ファイバー部分(244)と光学的に接続するステップを含む、方法。
【請求項14】
前記第1の光ファイバー(228)は、前記第1の光ファイバーを前記第1の配索装置(236a)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつなぐことによって、前記第1の配索装置の前記第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、かつ前記第2の光ファイバー(232)は、前記第2の光ファイバーを前記第2の配索装置(236b)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつなぐことによって、前記第2の配索装置の前記第1の光ファイバー部分と光学的に接続されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の配索装置(236a)の前記第2の光ファイバー部分(244)は、前記第1の配索装置(236a)の前記第2の光ファイバー部分(244)を前記第2の配索装置(236b)の前記第2の光ファイバー部分(244)とつなぐことによって、前記第2の配索装置の前記第2の光ファイバー部分と光学的に接続されることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
円周のカバー(214)の外側、及び前記電力ケーブル(206)の中に含まれる導体(208)の外側に配置される外側のジャケット(216)によって少なくとも部分的に取り囲まれる、前記第1の光ファイバー(228)及び前記第2の光ファイバー(232)をつなぐことを特徴とする、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
複数のワイヤー(234)と一緒に前記カバー(214)を少なくとも部分的に形成する、第1の光ファイバーケーブル(226)及び第2の光ファイバーケーブル(231)にそれぞれ含まれる、前記第1の光ファイバー(228)及び前記第2の光ファイバー(232)をつなぐことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び第2の配索装置(236a‐b)を、前記複数のワイヤーのうちの少なくとも2つのワイヤー(234)の間の空間(254)の中に配置することを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の光ファイバー(228)は、融着接続によって、前記第1の配索装置(236a)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつながれ、かつ前記第2の光ファイバー(232)は、融着接続によって、前記第2の配索装置(236b)の前記第1の光ファイバー部分(242)とつながれることを特徴とする、請求項13から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の配索装置(236a)の前記第2の光ファイバー部分(244)は、融着接続によって、前記第2の配索装置(236b)の前記第2の光ファイバー部分(244)とつながれることを特徴とする、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
請求項1から12のいずれか一項に記載の機構(104、204、304)によって、少なくとも部分的に、前記第1の光ファイバー(228)及び前記第2の光ファイバー(232)をつなぐことを特徴とする、請求項13から20のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐための機構に関し、機構は複合ケーブルを備え、ここで、複合ケーブルは、電力ケーブル、第1の光ファイバーを備える第1の光ファイバーケーブル、及び第2の光ファイバーを備える第2の光ファイバーケーブルを備える。さらに、本発明は、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐための方法に関し、第1の光ファイバーは第1の光ファイバーケーブルの中に含まれ、かつ第2の光ファイバーは第2の光ファイバーケーブルの中に含まれ、かつ第1及び第2の光ファイバーケーブルは、電力ケーブルをさらに備える複合ケーブルの中に含まれる。
【背景技術】
【0002】
光ファイバーケーブル及び電力ケーブルを含む複合ケーブルは、例えば、海底の電力及び/又は通信ケーブルなどの海中の用途において使用され得る。別の例は、電力の働きの監視を必要とする設置環境であり、ここで、光ファイバーは、電力ケーブルの温度を検出するために使用され得る。光ファイバーケーブルは、1以上の並列光ファイバーを備え、かつ光ファイバーケーブルは、その中に光ファイバー(単数若しくは複数)が収容されかつ保護される管を備え得る。光ファイバーは、光ファイバー通信のために使用され、かつそれ故、複合ケーブルに沿ってデータを送り得る。例えば、金属材料から作られ1以上の光ファイバーを収容する管を含む光ファイバーケーブルは、FIMT、金属管の中のファイバーと呼ばれることがある。複合ケーブルは、複合電力ケーブルと呼ばれることがある。
【0003】
例えば、手近な用途において複合ケーブルを設置する場合、又はケーブルが破損しかつ修理を必要とする場合のつなぐ工程において、2つの複合ケーブル又は2つのケーブル端部を互いに接続することがしばしば必要となる。また、連続的な複合電力ケーブルにおいて、ファイバー破損又はファイバーケーブル損傷の場合、2つの光ファイバーケーブルはつなげられることが必要となり得る。一般的に、2つの光ファイバーケーブルの光ファイバーをつなぐ場合、それらは複合ケーブルの軸方向の延伸に沿って互いに延伸し、2つの光ファイバーケーブルの光ファイバーをつなげることを成し遂げるために、所定の余剰な光ファイバーの長さが加えられなければならない。一般的に、複合ケーブルの電力ケーブルは、1以上例えば3つの導体、及び導体(単数若しくは複数)の外側に配置される円周のカバーを備える。カバーは、外装の範囲内に配置される複合ケーブルの要素を保護するために提供される、外装又は外装カバーであり得る。カバーはまた、円周の電気的絶縁層の外側に配置される円周の導電性スクリーンであり得、今度は、絶縁層が導体の外側に配置され、ここで、スクリーンは接地電位の状態に維持されるように配置される。複合ケーブルはまた、例えば、高分子材料から作られ、さらなる保護を提供するためにカバー及び導体の外側に配置される、円周の外側のジャケットを備え得る。複合ケーブルは、例えば、付加的な円周の電気的絶縁層などの、種々の材料の付加的な層又はジャケットを備え得る。
【0004】
一般的に、光ファイバーケーブルは、外側のジャケットの内側に配置され、又はカバーの範囲内に埋め込まれ若しくはカバーの内側に配置される。しばしば、外装又は外装カバーは、半径方向の1以上の層の中の複数の並列した長手方向のワイヤーによって形成される。ワイヤーの外装を有する複合ケーブルを生産する場合、ワイヤーは、ケーブルの長手方向の延伸に沿って、概して螺旋線路に沿って、互いに近接するように適用される。1以上のワイヤーは、光ファイバーケーブルによって置き代えられ得、それによって、光ファイバーケーブルは、外装の内側又は外側の付加的な空間を必要としない。複合ケーブルの生産の後に、2つの既に製造された複合ケーブルをつなぐか、又は損傷した複合ケーブルを修理する場合、2つの光ファイバーケーブルの2つの光ファイバー又は2つの光ファイバーの端部をつなぐことが必要であり得る。しかしながら、光ファイバーケーブルは複合ケーブルの中に埋め込まれ、かつ実質的に軸方向に移動不可であり、例えば、ジャケット若しくは外装の内側に配置され、又は例えば外装などのカバーの中に埋め込まれ、かつカバーの部分となっているので、上述したように、2つの光ファイバーをつなぐことを可能にするために、余剰の光ファイバーの長さが付加されることが必要である。余剰の光ファイバーの長さは、しばしば例えば、融着接続機構などの、光ファイバーをつなぐために使用される装備のために必要であり、装備は、光ファイバーケーブルと複合ケーブルの残余部分との間の空間を必要とする。光ファイバーの接続が完了した後に、光ファイバーの余剰の長さ、すなわち余剰の光ファイバーの長さが残る。この光ファイバーの余剰の長さは、処理され、かつ複合ケーブルの外側の外装環境から保護されることが必要である。光ファイバーの余剰の長さはまた、空間又はあき場所を占め得、それによって、複合ケーブルの外側の寸法が増加し、それは不利となり得る。光ファイバーケーブルはまた、激しい曲げに対して敏感であり得、それは余剰の光ファイバーの長さを処理する場合に考慮されるべきである。
【0005】
先行技術において、複合ケーブルの光ファイバーをつなぐ場合に発生する、余剰の光ファイバーの長さをいかにして処理するかということの例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
US2012/0033928‐A1は、光ファイバー複合電力ケーブルの光ファイバーケーブルの2つのケーブルの端部をつなぐためのケーブルジョイントを開示している。ケーブルジョイントは、光ファイバーケーブルのファイバーをつなぐために必要とされる、余剰の長さを蓄えるための保管場所を有する修理ボックス(repair box)を含む。
【0007】
CN101719651‐Aは、導体の中心の中に配置される光ファイバーのために使用される、複合電力ケーブル接続ボックスを説明している。
【0008】
EP0646817‐A2は、複合電気/光ファイバーケーブルなどの、長手方向の要素の束をつなぐための手段を開示している。ファイバーのためのつなぎコンパートメントが提供され、そこで、つなぐことは請け負われることができる。
【0009】
JP59212813‐Aは、光ファイバーを含む電力ケーブルの接続部分を説明している。
【0010】
US6,281,431‐B1は、少なくとも1つの電気パイロットライン(electric pilot line)及び/又は、少なくとも1つの光ファイバーライン及び/又は、それ故、管を取り囲む外側のシース(sheath)を含む、マルチコアケーブルのためのケーブルジョイントを開示している。
【0011】
CN201917691は、不均質電気光ファイバーコンパウンド電力ケーブルの中の光ファイバーを接続するための、光ファイバー取り付け構造を説明している。
【0012】
(発明の目的)
本発明の目的は、少なくとも1つの電力ケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーと、少なくとも1つの光ファイバーケーブルとの間の改良されたジョイントを提供することである。
【0013】
本発明のさらなる目的は、少なくとも1つの電力ケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーと、少なくとも1つの光ファイバーケーブルとをつなぐことを改良することである。
【0014】
本発明の別の目的は、複合ケーブルの外側の寸法を増加しないか、又は少しだけ若しくはより少ない程度に増加する、複合ケーブルの光ファイバー間のジョイントを提供することである。
【発明の概要】
【0015】
本発明の上述した目的は、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐための機構を提供することによって達成され、機構は複合ケーブルを備え、ここで、複合ケーブルは電力ケーブル、第1の光ファイバーを備える第1の光ファイバーケーブル、及び第2の光ファイバーを備える第2の光ファイバーケーブルを備え、ここで、機構は第1の配索装置及び第2の配索装置を備え、各々の配索装置は、第1の軸から第2の軸へ光ファイバー経路の方向を変化させるように配置され、かつ第1の軸に位置合わせされる第1の光ファイバー部分、第2の軸に位置合わせされる第2の光ファイバー部分、及び第1及び第2の光ファイバー部分と統合される中間光ファイバー部分を備え、かつ第1及び第2の光ファイバー部分の間のアークを通って延伸し、アークの領域の中の中間光ファイバー部分は第1及び第2の光ファイバー部分の直径に関して低減された直径を有し、ここで、第1の光ファイバーは第1の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、第2の光ファイバーは第2の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、かつ第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は第2の配索装置の第2の光ファイバー部分と光学的に接続される。
【0016】
本発明及び2つの配索装置の革新的応用にしたがった機構によって、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐことからもたらされる余剰の光ファイバーの長さは非常に低減され、それによって、複合ケーブルの光ファイバーの間の改良されたジョイントが提供される。本発明及び2つの配索装置の革新的応用にしたがった機構によって、複合ケーブルのつながれていない部分に関して、複合ケーブルの外側の寸法は増加されず、又は非常に少ない程度に増加される。配索装置の革新的応用によって、第1及び第2の光ファイバーの間のジョイントは、第1及び第2の光ファイバーケーブルの各々の軸方向に関して側部空間をほとんど占めず、それは、好適な実施形態の詳細な説明においてより詳細に説明される。
【0017】
一実施形態は、第1及び第2の配索装置の第2の光ファイバー部分と光学的に接続される、例えば、別の2つの配索装置又は別の4つの配索装置などの付加的な配索装置を提供する。一実施形態は、第1及び第2の光ファイバーの各々を、中間光ファイバー部分を介して、それぞれの配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続する。第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、中間光ファイバー部分を介して、第2の配索装置の第2の光ファイバー部分と光学的に接続される。
【0018】
第1及び第2の光ファイバーケーブルのつながれた第1及び第2の光ファイバーは、共通の光ファイバー経路を形成する。各々の光ファイバー及び各々の光ファイバー部分は、光ファイバー経路が光接続(単数若しくは複数)を通って提供され、かつ光ファイバー及び光ファイバー部分が光接続(単数若しくは複数)を通って接続されるように、光ファイバー又は光ファイバー部分と光学的に接続される。
【0019】
本発明による機構の有利な実施形態にしたがって、第1の光ファイバーは、第1の配索装置の第1の光ファイバー部分とつながれ、かつ第2の光ファイバーは、第2の配索装置の第1の光ファイバー部分とつながれる。これは、各々の光ファイバーをそれぞれの配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続するための効果的なやり方であり、それはさらに、複合ケーブルの光ファイバーの間のジョイントを改良する。代替的に、第1及び第2の光ファイバーの各々は、今度はそれぞれの配索装置の第1の光ファイバー部分とつながれる、中間光ファイバー部分とつながれる。
【0020】
本発明による機構のさらなる有利な実施形態にしたがって、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、第2の配索装置の第2の光ファイバー部分とつながれる。これは、2つの光ファイバー部分を光学的に接続するための効果的なやり方であり、それはさらに、複合ケーブルの光ファイバーの間のジョイントを改良する。代替的に、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、今度は第2の配索装置の第2の光ファイバー部分とつながれる、中間光ファイバー部分とつながれる。代替的に、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、第4の配索装置と光学的に接続される、第3の配索装置の光ファイバー部分とつながれ得、かつ第2の配索装置の第2の光ファイバー部分は、第4の配索装置の光ファイバー部分とつながれ得る。代替的に、さらなる配索装置が、追加されかつ光学的に接続され得る。
【0021】
本発明による機構の別の有利な実施形態にしたがって、少なくとも1つの導体及び導体の外側に配置される円周のカバーを備える電力ケーブルが提供される。本発明による機構は、導体の外側に配置される円周のカバーを備える電力ケーブルを有する複合ケーブルに対して特に有利であり、複合ケーブルにおいて、光ファイバーの先行技術のつなぎからもたらされる余剰の光ファイバーの長さを処理することは困難である。しかしながら、本発明による機構はまた、他の種類の複合ケーブルに対して有利である。円周のカバーの外側において、1以上の付加的な円周のカバーが提供される。
【0022】
本発明による機構のさらに別の有利な実施形態にしたがって、複合ケーブルは、カバー及び導体の外側に配置される円周の外側のジャケットを備え、かつ外側のジャケットは第1及び第2の光ファイバーケーブルを取り囲む。本発明による機構は、カバー及び導体の外側に配置される円周の外側のジャケットを備える電力ケーブルを有する複合ケーブルに対して特に有利であり、複合ケーブルにおいて、光ファイバーの先行技術のつなぎからもたらされる余剰の光ファイバーの長さを処理することは困難である。しかしながら、本発明による機構はまた、他の種類の複合ケーブルに対して有利である。
【0023】
本発明による機構のさらに有利な実施形態にしたがって、カバーは、少なくとも部分的に複数のワイヤー並びに第1及び第2の光ファイバーケーブルによって形成される。本発明による機構は、少なくとも部分的に複数のワイヤー並びに第1及び第2の光ファイバーケーブルによって形成される、円周のカバーを備える電力ケーブルを有する複合ケーブルに対して特に有利であり、ここで、第1及び第2の光ファイバーケーブルは、スタンド(stands)のカバーの中に埋め込まれ、かつ光ファイバーの先行技術のつなぎからもたらされる余剰の光ファイバーの長さを処理することは困難である。しかしながら、本発明による機構はまた、他の種類の複合ケーブルに対して有利である。ワイヤーは金属材料、又は高分子材料、又はそれらの混合から作られ得る。
【0024】
本発明による機構の有利な実施形態にしたがって、カバーは、少なくとも部分的に複数のワイヤー並びに第1及び第2の光ファイバーケーブルから形成され、カバーは、外装又は外装カバーの形をとる。代替的に、カバーは、他のタイプのカバーの形をとることもできる。
【0025】
本発明による機構のさらに有利な実施形態にしたがって、カバーは、少なくとも部分的に複数のワイヤー並びに第1及び第2の光ファイバーケーブルから形成され、複合ケーブルは、導体の外側に配置される円周の電気的絶縁層を備え、ここで、カバーは、電気的絶縁層の外側に配置される円周の導電性スクリーンの形をとり、かつスクリーンは、接地電位の状態に維持されるように配置される。代替的に、カバーは、他のタイプのカバーの形をとることもできる。外装はまた、導電性であり得、かつ接地電位の状態に維持されるように配置され得る。
【0026】
本発明による機構の別の有利な実施形態にしたがって、第1及び第2の配索装置は、複数のワイヤーのうちの少なくとも2つのワイヤーの間の空間の中に位置決めされる。この実施形態によって、複合ケーブルのつながれていない部分に関して、複合ケーブルの外側の寸法は増加されず、又は非常に少ない程度において増加され、それによって、複合ケーブルの光ファイバーの間の改良されたジョイントが提供される。
【0027】
本発明による機構のさらに別の有利な実施形態にしたがって、第1及び第2の配索装置の各々は、それぞれ、第1及び第2の軸に沿って第1及び第2の光ファイバー部分を固定するための、少なくとも第1及び第2の光ファイバー部分を保持する外側の部材を備える。この実施形態によって、複合ケーブルの光ファイバーの間のさらに改良されたジョイントが提供される。外側の部材を有する配索装置によって、電力ケーブル及び光ファイバーケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーをつなぐことは、容易になりかつ改良される。
【0028】
本発明による機構のさらに別の有利な実施形態にしたがって、アークの領域の中の第1及び第2の配索装置の各々の中間光ファイバー部分は、第1及び第2の光ファイバー部分の直径に関して、実質的に低減された直径を有する。この実施形態によって、複合ケーブルのつながれていない部分に関して、複合ケーブルの外側の寸法は増加されず、又は非常に少ない程度において増加され、それによって、複合ケーブルの光ファイバーの間のさらに改良されたジョイントが提供される。
【0029】
本発明による機構の有利な実施形態にしたがって、第1及び第2の配索装置の各々の中間光ファイバー部分は、第1及び第2の光ファイバー部分の間の2センチメートル以下のオーダーの半径のアークを通って延伸する。この実施形態によって、複合ケーブルのつながれていない部分に関して、複合ケーブルの外側の寸法は増加されず、又は非常に少ない程度において増加され、それによって、複合ケーブルの光ファイバーの間のさらに改良されたジョイントが提供される。
【0030】
本発明による機構のさらに有利な実施形態にしたがって、第1及び第2の配索装置の各々の中間光ファイバー部分は、第1及び第2の光ファイバー部分の間の、10ミリメートルより小さい、好ましくは5ミリメートルより小さい、より好ましくは3ミリメートルより小さい半径のアークを通って延伸する。この実施形態によって、複合ケーブルのつながれていない部分に関して、複合ケーブルの外側の寸法は増加されず、又は非常に少ない程度において増加され、それによって、複合ケーブルの光ファイバーの間のさらに改良されたジョイントが提供される。
【0031】
本発明による機構の別の有利な実施形態にしたがって、複合ケーブルは海底の複合ケーブルである。本発明による機構は、海底の用途に対して配置される複合ケーブルに対して、特に有利である。代替的に、複合ケーブルは、地上の複合ケーブルであり得る。
【0032】
本発明の上述した目的はまた、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐための方法を提供することによって達成され、第1の光ファイバーは第1の光ファイバーケーブルの中に含まれ、かつ第2の光ファイバーは第2の光ファイバーケーブルの中に含まれ、かつ第1及び第2の光ファイバーケーブルは、電力ケーブルをさらに備える少なくとも1つの複合ケーブルの中に含まれ、方法は、
‐ 第1の光ファイバーを第1の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続するステップ、
‐ 第2の光ファイバーを第2の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続するステップを含み、各々の配索装置は、第1の軸から第2の軸へ光ファイバー経路の方向を変化させるように配置され、かつ第1の軸と位置合わせされる第1の光ファイバー部分、第2の軸と位置合わせされる第2の光ファイバー部分、及び第1及び第2の光ファイバー部分と統合される中間光ファイバー部分を備え、かつ第1及び第2の光ファイバー部分の間のアークを通って延伸し、アークの領域の中の中間光ファイバー部分は、第1及び第2の光ファイバー部分の直径に関して低減された直径を有し、及び
‐ 第1の配索装置の第2の光ファイバー部分を第2の配索装置の第2の光ファイバー部分と光学的に接続するステップを含む。
【0033】
本発明による方法によって、電力ケーブル及び光ファイバーケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーをつなぐことは、既に生産されている複合ケーブルに対して特に、例えば複合ケーブルの修理が必要とされる場合に、容易にされかつ改良される。本発明、及びその実施形態による方法の優れた技術的効果は、本発明、及びその実施形態による機構に関連して述べられた技術的効果と対応する。本方法の上述したステップは、全く自由に実行され得る。
【0034】
本発明による方法の有利な実施形態にしたがって、第1の光ファイバーは、第1の光ファイバーを第1の配索装置の第1の光ファイバー部分とつなぐことによって、第1の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続され、かつ第2の光ファイバーは、第2の光ファイバーを第2の配索装置の第1の光ファイバー部分とつなぐことによって、第2の配索装置の第1の光ファイバー部分と光学的に接続される。
【0035】
本発明による方法のさらに有利な実施形態にしたがって、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分を第2の配索装置の第2の光ファイバー部分とつなぐことによって、第2の配索装置の第2の光ファイバー部分と光学的に接続される。
本発明による方法のさらに有利な実施形態にしたがって、本方法は、円周のカバーの外側、及び前記電力ケーブルの中に含まれる導体の外側に配置される外側のジャケットによって少なくとも部分的に取り囲まれる、前記第1の光ファイバー及び前記第2の光ファイバーをつなぐことを特徴とする。
本発明による方法のさらに有利な実施形態にしたがって、本方法は、複数のワイヤーと一緒に前記カバーを少なくとも部分的に形成する、第1の光ファイバーケーブル及び第2の光ファイバーケーブルにそれぞれ含まれる、前記第1の光ファイバー及び前記第2の光ファイバーをつなぐことを特徴とする。
【0036】
本発明による方法のさらに別の有利な実施形態にしたがって、方法は、複数のワイヤーのうちの少なくとも2つのワイヤーの間の空間の中に第1及び第2の配索装置を置くことによって、特徴付けられる。有利なことに、第1及び第2の配索装置は、第1及び第2の光ファイバー並びに第1及び第2の配索装置の第1及び第2の光ファイバー部分が光学的に接続された後に、複数のワイヤーのうちの少なくとも2つのワイヤーの間の空間の中に置かれる。
【0037】
本発明による方法の有利な実施形態にしたがって、第1の光ファイバーは、融着接続によって、第1の配索装置の第1の光ファイバー部分とつながれ、かつ第2の光ファイバーは、融着接続によって、第2の配索装置の第1の光ファイバー部分とつながれる。この実施形態によって、電力ケーブル及び光ファイバーケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーをつなぐことは、さらに容易になりかつ改良される。
【0038】
本発明による方法の別の有利な実施形態にしたがって、第1の配索装置の第2の光ファイバー部分は、融着接続によって、第2の配索装置の第2の光ファイバー部分とつながれる。この実施形態によって、電力ケーブル及び光ファイバーケーブルを備える複合ケーブルの光ファイバーをつなぐことは、さらに容易になりかつ改良される。
【0039】
本発明による方法のさらに別の有利な実施形態にしたがって、方法は、少なくとも部分的に、添付の請求項1から14のいずれか一項に記載の機構によって、又は本明細書の中において開示される機構のいずれかの実施形態による機構によって、第1の光ファイバー及び第2の光ファイバーをつなぐことによって特徴付けられる。
【0040】
上述の機構及び方法のそれぞれの特徴及び実施形態は、様々な可能性のあるやり方において組み合されることによって、さらに有利な実施形態を提供することができる。
【0041】
本発明による機構及び方法のさらに有利な実施形態、及び本発明を伴うさらなる利点は、実施形態の詳細な説明から明らかになる。
【0042】
本発明は今や、例示的な目的に対して、実施形態を介して、かつ添付の図面を参照することによって、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】
図1は、本発明による機構の中に含まれる複合ケーブルの第1の実施形態の概略断面図である。
【
図2】
図2は、本発明による機構の中に含まれる複合ケーブルの第2の実施形態の概略断面図である。
【
図3】
図3は、本発明による機構の中に含まれる複合ケーブルの第3の実施形態の概略断面図である。
【
図4】
図4は、発明による機構の中に含まれる配索装置の実施形態の長手方向概略断面図である。
【
図5】
図5から
図8は、本発明による方法及び機構の態様を図示する概略部分図である。
【
図6】
図5から
図8は、本発明による方法及び機構の態様を図示する概略部分図である。
【
図7】
図5から
図8は、本発明による方法及び機構の態様を図示する概略部分図である。
【
図8】
図5から
図8は、本発明による方法及び機構の態様を図示する概略部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1から
図3は、本発明による機構104、204、304の中に含まれる複合ケーブル102、202、302の3つの実施形態を断面において図示している。各々の複合ケーブル102、202、302は、複合電力ケーブルと呼ばれることがある。各々の複合ケーブル102、202、302は、交流又は直流のための複合ケーブルであり得る。各々の複合ケーブル102、202、302は、海底の複合ケーブル又は地上の複合ケーブルである。海底の複合ケーブルは、近似的に100キロメートルまでの軸方向の延伸を有し得る。地上の複合ケーブルは、近似的に800メートルまでの軸方向の延伸を有し得る。しかしながら、他の軸方向の長さも可能である。各々の複合ケーブル102、202、302は、少なくとも1つの電力ケーブル106、206、306を備える。電力ケーブル106、206、306は、低電圧、中電圧、及び/又は高電圧に対して適合され得る。一般的に、低電圧は1000ボルトよりも下であり、中電圧は36キロボルトよりも下若しくは56キロボルトよりも下であり、かつ高電圧は約56キロボルト以上であり得る。本発明による機構は、高電圧の用途に対して特に有利である。各々の電力ケーブル106、206、306は、複合ケーブル102、202、302の軸の延伸方向の軸の延伸を有する、少なくとも1つの導体108、110、112、208、308を備えることがあり、かつ例えば、銅、又は任意の他の材料などの適切な導電性材料から作られ得る。
図2及び
図3の中において示される電力ケーブル206、306の各々は、1つの導体208、308を備え、一方、
図1の中において示される電力ケーブル106は、例えば、3つの導体108、110、112などの複数の導体108、110、112を備える。しかしながら、導体の量は、
図1及び
図3の中において示されるものとは異なっていてもよい。各々の電力ケーブル106、206、306は、導体108、110、112、208、308の外側に配置される、円周のカバー114、214、314、又は被覆を備える。カバー114、214、314は、管状であり得、かつ導体108、110、112、208、308を取り囲むことができる。各々の電力ケーブル106、206、306は、カバー114、214、314の外側及び導体108、110、112、208、308の外側に配置される、円周の外側のジャケット116、216、316を備え得る。外側のジャケット116、216、316又はシースは、管状であり、かつ例えば、PVC又は任意の他の適切な材料などの高分子材料から作られることができ、かつ外側のジャケット116、216、316の内側に配置される複合ケーブル102、202、302の要素を保護するように提供される。外側のジャケット116、216、316は、複合ケーブル102、202、302の軸の延伸方向における軸の延伸を有し得る。各々の電力ケーブル106、206、306は、導体108、110、112、208、308の外側に配置される円周の、又は管状の、電気的絶縁層118、218、318を備え得る。電気的絶縁層118、218、318は、誘電材料から作られることができる。外側のジャケット116、216、316は、電気的絶縁層118、218、318の外側に配置されることができる。電気的絶縁層118、218、318は、カバー114、214、314の内側に配置され得る。
図1を参照すると、複数の導体108、110、112の各々は、導体108、110、122を互いから孤立させるために、例えば、XLPE又は任意の他の材料などの適切な高分子材料から作られる、管状の電気的絶縁層120、122、124によって取り囲まれ得る。各々の複合ケーブル102、202、302は、第1の光ファイバー128、228、328を備える、第1の光ファイバーケーブル126、226、326を備える。第1の光ファイバーケーブル126、226、326は、例えば、金属材料から作られる管130、230、330を備えることができ、管130、230、330は、第1の光ファイバー128、228、328を収容する。各々の複合ケーブル102、202、302は、第2の光ファイバーケーブル231(
図5から
図8を参照)を備える。
図1から
図3の断面において、第2の光ファイバーケーブル231は第1の光ファイバーケーブル126、226、326の後に軸方向に位置決めされるので、第2の光ファイバーケーブルは示されていない。しかしながら、1以上の付加的な光ファイバーケーブルは、第1及び第2の光ファイバーケーブル126、226、231、326の軸の延伸に沿って、軸方向に延伸するように提供され得る。
図5から
図8を参照すると、第2の光ファイバーケーブル231は、第2の光ファイバー232を備える。第2の光ファイバーケーブル231はまた、例えば、金属材料などから作られる(図示されない)管を備えることができ、管は第2の光ファイバー232を収容する。第1及び第2の光ファイバーケーブル126、226、231、326の各々は、複数の光ファイバー、例えば、2から48本の光ファイバー、一般的に、2から4本の光ファイバーを備えることができ、複数の光ファイバーは管130、230、330の中に収容され得る。各々の外側のジャケット116、216、316は、第1及び第2の光ファイバーケーブル126、226、231、326を取り囲むことができる。第1及び第2の光ファイバーケーブル126、226、231、326の各々は、複合ケーブル102、202、302の軸の延伸に沿って、又は軸の延伸の一部分に沿って、延伸し得る。それ故、各々の光ファイバー128、228、232、328及び各々の管130、230、330は、複合ケーブル102、202、302の軸の延伸に沿って、又は軸の延伸の一部分に沿って、延伸し得る。各々の管は、約1から4ミリメートルの直径を有し得る。しかしながら、他の寸法も可能である。各々の管は、高分子材料の層によって取り囲まれ得る。各々の光ファイバー128、228、232、328は、例えば、シリカなどの純粋なガラスから作られる、柔軟で透明なファイバーであり得る。光ファイバーの機能及び構造は、当業者にはよく知られており、かつそれ故、より詳細には開示されない。各々の光ファイバー228、232は、当業者に知られておりかつそれ故より詳細には議論されないやり方において、光を介して、光ファイバー通信のために使用され得る。
【0045】
図3を参照すると、第1の光ファイバーケーブル326及び(図示されぬ)第2の光ファイバーケーブルは、外側のジャケット316及びカバー314の間に配置される。他の位置も可能である。
図3のカバー314は、接地電位の状態に維持されるように配置される導電性スクリーンであり得、かつ複合ケーブルによって供給される装備のための回路保護導体として使用され得る。
【0046】
図1及び
図2を参照すると、カバー114、214は、少なくとも部分的に、複数のワイヤー134、234、及び第1及び第2の光ファイバーケーブル126、226、231によって形成され得る。ワイヤーは金属材料、又は高分子材料、又はそれらの混合から作られ得る。金属材料は、ステンレス鋼、銅、又は真ちゅうなどのそれらの合金であり得る。他の材料も可能である。各々のワイヤーは、約1から12ミリメートル、例えば、3から8ミリメートルの直径を有し得る。各々のワイヤーは、円形断面、卵型断面、若しくは矩形断面、又は任意の他の適切な断面を有し得る。しかしながら、他の寸法も可能である。カバー114、214は、カバー114、214の内側に配置される複合ケーブル102、202の要素を保護するための、外装又は外装カバーの形をとり得る。外装は、約80から100本のワイヤーを備え得る。しかしながら、他の数も可能である。カバー114、214は、接地電位の状態に維持されるように配置される導電性スクリーンであり得、かつ複合ケーブル102、202によって供給される装備のための、回路保護導体として使用され得る。
図1及び
図2において、第1及び第2の光ファイバーケーブルと組み合される、ワイヤーの1つの層のみが示される。しかしながら、各々のカバー114、214は互いに隣接し得る1以上の付加的なワイヤーの層を備えることができることが理解されるべきである。第1及び第2の光ファイバーケーブルは、カバーのワイヤーの複数の層のうちの外側の層(単数若しくは複数)の中に埋め込まれることができる。
【0047】
各々の複合ケーブル102、202、302は、例えば、付加的な円周の電気的絶縁層、付加的な円周の導電層、付加的な半導電性層などの、1以上の付加的な層又は種々の材料のジャケットを備え得る。層は管状であり得る。各々の複合ケーブル102、202、302は、当業者に知られている付加的なケーブルの特徴を備え得る。従来の電力ケーブルの作動及び機能は、当業者によく知られており、かつそれ故、より詳細には議論されない。
【0048】
図4は、本発明による機構204の実施形態に含まれる配索装置236a/bの実施形態を長手方向断面において概略的に図示している。機構204は、第1の配索装置236a及び第2の配索装置236bを備え、それらの各々は、
図4の中において示される配索装置236a/bに対応し得る。機構204の各々の配索装置236a‐bは、第1の軸238から第2の軸240へ光ファイバー経路の方向を変化させるように配置され、かつ第1の軸238と位置合わせされる第1の光ファイバー部分242、第2の軸240と位置合わせされる第2の光ファイバー部分244、及び第1及び第2の光ファイバー部分242、244と統合される中間光ファイバー部分246を備え、かつ第1及び第2の光ファイバー部分242、244の間のアーク248を通って延伸する。アーク248の領域の中の中間光ファイバー部分246は、第1及び第2の光ファイバー部分242、244の直径に関して、低減された直径を有する。アーク248の領域の中の中間光ファイバー部分246は、第1及び第2の光ファイバー部分242、244の直径に関して、実質的に低減された直径を有し得る。第1及び第2の配索装置236a‐bの各々は、それぞれ、第1及び第2の軸238、240に沿って、第1及び第2の光ファイバー部分242、244を固定するための、少なくとも第1及び第2の光ファイバー部分242、244を保持する外側の部材250を備えることができる。外側の部材250は、少なくとも中間光ファイバー部分246を収容する、ケーシング252を備えることができる。第1及び第2の配索装置236a‐bの各々の中間光ファイバー部分246は、第1及び第2の光ファイバー部分242、244の間の2センチメートル以下のオーダーの半径のアーク248を通って延伸し得る。第1及び第2の配索装置236a‐bの各々の中間光ファイバー部分246は、第1及び第2の光ファイバー部分242、244の間の、例えば、10ミリメートルより小さい、好ましくは5ミリメートルより小さい、より好ましくは3ミリメートルより小さい、半径のアーク248を通って延伸し得る。各々の中間光ファイバー部分246は、実質的な光学的損失を導入することなしに、長時間、各々の配索装置236a‐bの機械的な不具合の可能性の低減を可能にするやり方において、第1及び第2の光ファイバー部分242、244の直径に関して、低減された直径を有するように取り扱われてきた。各々の配索装置236a‐bは、光ファイバー経路の固定された180度の曲げを提供することができる。各々の配索装置236a‐bは、容易に入手が可能であり、それ故、より詳細には開示されない。
【0049】
図8は、複合ケーブル202の軸の延伸に沿った
図2の複合ケーブル202の一部分を概略的に図示し、かつカバー214のワイヤー234のうちの2、3を示している。第1の光ファイバーケーブル226の第1の光ファイバー228は、第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242に、光学的に接続され、又は光学的に結合される。第2の光ファイバーケーブル231の第2の光ファイバー232は、第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242に、光学的に接続され、又は光学的に結合される。第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244に、光学的に接続され、又は光学的に結合される。各々の光ファイバー228、232、及び各々の光ファイバー部分242、244は、光ファイバー経路が、光学的接続又はファイバー接合部と呼ばれる、各々の接続を通って提供されるように、かつ接続(単数若しくは複数)を通って接続される光ファイバー228、232及び光ファイバー部分242、244を通って提供されるように、光ファイバー228、232又は光ファイバー部分242、244と光学的に接続される。第1の光ファイバー228は、第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242とつながれることができ、かつ第2の光ファイバー232は、第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242とつながれることができる。第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244とつながれることができる。
【0050】
代替的に、第1及び第2の光ファイバー228、232の各々は、中間光ファイバー部分を介して、それぞれの配索装置236a‐bの第1の光ファイバー部分242と、光学的に接続され得る。代替的に、第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、中間光ファイバー部分を介して、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244と、光学的に接続され得る。
【0051】
第1及び第2の配索装置236a‐bは、複数のワイヤー234のうちの少なくとも2つのワイヤー234の間の空間254の中に位置決めされることができ、それによって、複合ケーブル202の外側の寸法は、複合ケーブル202のつながれていない部分に関して、増加せず、又は非常に少ない程度に増加する。
図1及び
図3の機構104、304の各々が、それらの第1及び第2の光ファイバーが光学的に接続される、対応する第1及び第2の配索装置236a‐bを備えることは理解されるべきである。
【0052】
図5から
図8を参照すると、本発明による、第1の光ファイバー228及び第2の光ファイバー232をつなぐための方法のいくつかの態様が概略的に図示されている。第1の光ファイバー228は第1の光ファイバーケーブル226の中に含まれ、かつ第2の光ファイバー232は第2の光ファイバーケーブル231の中に含まれる。第1及び第2の光ファイバーケーブル226、231は、
図1から
図4までのいずれかに図示されているように、複合ケーブル102、202、302の中に含まれ得る。代替的に、第1の光ファイバーケーブル226は第1の複合ケーブルの中に含まれることができ、一方、第2の光ファイバーケーブル231は第2の複合ケーブルの中に含まれることができ、ここで、第1及び第2の複合ケーブルはつながれることが企図され得る。第1の光ファイバー228及び第2の光ファイバー231は、円周のカバー214の外側、及び電力ケーブル206の中に含まれる導体208の外側に配置される、外側のジャケット216によって少なくとも部分的に取り囲まれ得る。第1の光ファイバー228及び第2の光ファイバー232は、それぞれ、第1の光ファイバーケーブル226及び第2の光ファイバーケーブル231の中に含まれることができ、それらは複数のワイヤー234と一緒になって、少なくとも部分的にカバー214を形成する。方法は、以後に開示されるステップを含み得る。
【0053】
図5を参照すると、複合ケーブル202の一定の軸方向の延伸に沿って、外側のジャケット216は、つなぎが実行される領域を露わにするために取り除かれてきた。第1及び第2の光ファイバーケーブル226は、複数のワイヤー234のうちの少なくとも2つのワイヤー234の間の空間254の中に配置される。
図6を参照すると、第1の光ファイバー228は、第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続される。第1の光ファイバー228は、第1の光ファイバー228を第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242とつなぐことによって、第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続されることができる。第1の光ファイバー228は、融着接続によって、第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242とつながれることができる。融着接続及び融着接続のための装備は、当業者にはよく知られており、かつそれ故、より詳細には開示されない。第1の光ファイバー228が第1の配索装置236aの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続された後に、第1の配索装置236aは、少なくとも2つのワイヤー234の間の空間254の中に配置され得る。
図7を参照すると、第2の光ファイバー232は、第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続される。第2の光ファイバー232は、第2の光ファイバー232を第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242とつなぐことによって、第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続されることができる。第2の光ファイバー232は、融着接続によって、第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242とつながれることができる。
図7を参照すると、第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244と光学的に接続される。第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244を第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244とつなぐことによって、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244と光学的に接続されることができる。第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、融着接続によって、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244とつながれることができる。
図8を参照すると、第1及び第2の光ファイバー228、232が光学的に接続された後に、第2の配索装置236bは、少なくとも2つのワイヤー234の間の空間254の中に配置され得る。それ故、第1及び第2の配索装置236a‐bの両方は、複数のワイヤー234のうちの少なくとも2つのワイヤー234の間の空間254の中に配置されることができる。有利なことに、第1及び第2の配索装置236a‐bは、第1及び第2の光ファイバー228、232並びに第1及び第2の配索装置236a‐bの第1及び第2の光ファイバー部分242、244が光学的に接続された後に、空間254の中に配置される。
【0054】
代替的に、第1及び第2の光ファイバー228、232の各々は、例えば、つながれることによって、中間光ファイバー部分を介して、それぞれの配索装置236a‐bの第1の光ファイバー部分242と、光学的に接続され得る。第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、例えば、つながれることによって、中間光ファイバー部分、又は2以上の付加的な配索装置を介して、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244と光学的に接続され得る。
【0055】
代替的に、第1の配索装置236aの第2の光ファイバー部分244は、第2の光ファイバー232を第2の配索装置236bの第1の光ファイバー部分242と光学的に接続するのに先立って、第2の配索装置236bの第2の光ファイバー部分244と光学的に接続され得る。
【0056】
第1の光ファイバー228及び第2の光ファイバー232をつないだ後に、ジョイント領域は、そのジョイント領域が防水又は水密となることを確実にする締まりばめの手段によって、例えば、高分子材料から作られる収縮管によりカバーされかつ取り囲まれることができる。
【0057】
1以上のワイヤー214の一定の軸方向の延伸は、例えば、第1の光ファイバー228及び第2の光ファイバー232をつなぐ前に、2つの配索装置236a‐bの近傍において取り除かれ得る。
【0058】
上述された機構及び方法のそれぞれの種々の実施形態の特徴は、様々な可能性のあるやり方において組み合され、さらなる有利な実施形態を提供し得る。
【0059】
本発明は、示された実施形態に限定されると考えられるべきではないが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者によって多くのやり方において修正されかつ変形されることが可能である。