(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一方の主面に電子デバイス搭載パッドが設けられている電子デバイス搭載部材基板部と、前記電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面の縁部に沿って設けられ第一の電子デバイス搭載部材凹部空間を形成する第一の電子デバイス搭載部材枠部と、前記電子デバイス搭載部材基板部と前記第一の電子デバイス搭載部材枠部とが接する面に対向する第一の電子デバイス搭載部材枠部の面の縁部に沿って設けられ第二の電子デバイス搭載部材凹部空間を形成する第二の電子デバイス搭載部材枠部と、を少なくとも備え、前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間の開口部の開口面積が前記第二の電子デバイス搭載部材凹部空間の開口部の開口面積より大きくなっている電子デバイス搭載部材と、
蓋部材基板部と、前記蓋部材基板部の一方の主面の縁部に沿って環状に設けられ蓋部材凹部空間を形成する蓋部材枠部と、前記蓋部材基板部と前記蓋部材枠部とが接する面に対向する前記蓋部材枠部の面の縁部に沿って環状に設けられている蓋部材鍔部と、を備え、前記蓋部材基板部の一方の主面に対向する前記蓋部材鍔部の面が前記蓋部材基板部の一方の主面に対向する前記蓋部材枠部の面より大きい蓋部材と、
一方の主面に電子デバイス接続端子を備えている電子デバイスと、
から構成され、
前記蓋部材は、前記蓋部材凹部空間の開口部の形状と前記電子デバイスの平面視形状が同一形状であり、かつ、前記蓋部材凹部空間の開口部の開口面積が前記電子デバイスの一方の主面の面積と同じ大きさとなっており、
前記電子デバイスの前記電子デバイス接続端子が前記電子デバイス搭載部材の前記電子デバイス搭載パッドに接触しつつ、前記電子デバイスの他方の主面が前記蓋部材の前記蓋部材凹部空間の底面側を向くように前記蓋部材の前記蓋部材凹部空間内に前記電子デバイスが配置され、
前記電子デバイス搭載部材の前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間内であって前記電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面と前記第二の電子デバイス搭載部材枠部の前記電子デバイス搭載部材基板部側を向く面とで挟まれている空間内に前記蓋部材の前記蓋部材鍔部の一部が収納されつつ、前記蓋部材が前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間及び前記第二の電子デバイス搭載部材凹部空間内に収納され、
前記電子デバイスが前記蓋部材によって搭載される位置を決めつつ前記電子デバイス搭載部材に搭載されている
ことを特徴とするモジュール。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、一般的に、携帯用通信機器等の電子機器に搭載され用いられている。
このような電子デバイスは、例えば、その一方の主面に電子デバイス接続端子が設けられ、この電子デバイス接続端子が半田等の導電材料によって電子機器の配線基板に設けられている搭載用パッドに電気的に接続され、電子機器の配線基板に搭載されている。
【0003】
従って、電子機器の配線基板の搭載用パッドは、前述したように、電子デバイス接続端子に半田等の導電材料によって電気的に接続することができるように、電子デバイス接続端子の位置及び大きさに合わせて設けられている。
【0004】
近年の急速な電子機器の小型化に伴って電子デバイスの小型化が行われ、従来まで用いていた電子デバイスが生産中止になりつつある。
このため、従来の電子デバイスに合わせて前記搭載用パッドが設けられている場合、電子機器の配線基板に小型化された電子デバイスを搭載することができず、電子機器の配線基板の仕様を変更するので生産性が低下する恐れがある。
【0005】
前述した問題を解決するために、従来の電子デバイスに合わせて前記搭載用パッドが設けられている電子機器の配線基板に小型化された電子デバイスを搭載するために、例えば、小型化された電子デバイスを電子デバイス搭載部材に搭載したモジュールを用いる場合がある。
【0006】
このようなモジュールは、小型化された電子デバイスとこの小型化された電子デバイスを搭載する電子デバイス搭載部材とから構成されている。
小型化された電子デバイスは、従来の電子デバイスと比較してその主面の大きさが小さくなっているため、一方の主面に設けられている複数の電子デバイス接続端子の大きさやこの電子デバイス接続端子の間隔が狭くなっている。
【0007】
電子デバイス接続端子は、例えば、2つ一対で設けられており、その形状が矩形形状となっている。
一方の電子デバイス接続端子は、例えば、電子デバイスの一方の主面の一方の短辺に沿って設けられている。
他方の電子デバイス接続端子は、例えば、電子デバイスの一方の主面の他方の短辺に沿って設けられており、一方の電子デバイス接続端子と同じ大きさとなっている。
【0008】
電子デバイス搭載部材は、例えば、矩形形状の平板状に設けられている。
また、電子デバイス搭載部材は、一方の主面に電子デバイス搭載パッドが設けられ、他方の主面に外部接続端子が設けられている。
また、電子デバイス搭載部材は、電子デバイス搭載パッドと外部接続端子とを電気的に接続している内部配線が設けられている。
【0009】
外部接続端子は、従来の電子デバイスの電子デバイス接続端子と同じ大きさ及び位置関係で、例えば、2つ設けられている。従って、外部接続端子は、電子機器の配線基板に設けられている搭載用パッドに対向する位置に設けられている。
【0010】
電子デバイス搭載パッドは、小型化された電子デバイスの電子デバイス接続端子に対向する位置に設けられ、例えば、半田等の導電材料によって電気的に接続されている。
ここで、電子デバイスに電子デバイス接続端子が2つ設けられているので、電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面に2つ一対で設けられている。
【0011】
一方の電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の一方の短辺側に設けられており、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心側に向かって凸形状になっている。また、一方の電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の内部配線を介し一方の外部接続端子に電気的に接続されている。
【0012】
他方の電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の他方の短辺側に設けられており、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心側に向かって凸形状になっている。また、他方の電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心を通る直線で、一方の電子デバイス搭載パッドと線対称の形状になっている。また、他方の電子デバイス搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の内部配線を介し他方の外部接続端子に電気的に接続されている。
【0013】
このように、小型化された電子デバイスと電子デバイス搭載部材とから構成されているモジュールは、一方の主面から見た場合、電子デバイスの一方の主面の中心と電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心とが重なる位置に設けられて、電子デバイスの電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載部材の電子デバイス搭載パッドとが対向する位置に設けられる。
従って、このようなモジュールは、前述したように、一方の主面から見た場合、電子デバイスの一方の主面の中心と電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心とが重なるように設けることで、電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載パッドとを対向する位置に設けることが可能となり、電子デバイス接続端子の位置関係又は大きさの種類が異なる小型化された電子デバイスを共通の電子デバイス搭載部材に搭載することができる構造となっている。
【0014】
また、モジュールは、電子デバイス搭載部材に小型化された電子デバイスを搭載することで、小型化された電子デバイスであっても、従来の電子デバイスと同じ様に電子機器の配線基板に搭載することができる構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0015】
なお、電子デバイスに電子デバイス接続端子が2つ設けられている場合について説明しているが、電子デバイス接続端子が4つ設けられていてもよい。このとき、電子デバイス搭載パッドは、2つ設けられている場合の電子デバイス搭載バッドが電子デバイス搭載部材の一方の主面の長辺に平行な方向で電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心を含んだ部分が切断されて、4つ設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、従来のモジュールは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心と電子デバイスの一方の中心とが重ね合わされることで、電子デバイス搭載部材の電子デバイス搭載パッドと電子デバイスの電子デバイス接続端子とが対向する位置となる構造となっているので、電子デバイスの小型化がさらに進んだ場合、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心と電子デバイスの一方の主面の中心とを重ね合わせることができない恐れがある。従って、従来のモジュールは、電子デバイス搭載パッドと電子デバイス接続端子とを対向する位置に設けることができず、電子デバイス搭載パッドと電子デバイス接続端子とを電気的に接続させることができない恐れがあるため、導通不良が発生し生産性が低下する恐れがある。
【0018】
さらに小型化された電子デバイスを用いる場合、従来のモジュールは、半田等の導電材料によって電子デバイス搭載パッドと電子デバイス接続端子とが電気的に接続にされているため、半田等の導電材料が広がり複数ある電子デバイス接続端子が全て電気的に接続されてしまい、生産性が低下する恐れがある。
【0019】
そこで、本発明では、電子デバイスの電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載部材の電子デバイス搭載パッドとが対向するように電子デバイスを電子デバイス搭載部材に容易に搭載することができ、電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載パッドとを電気的に接続させることができる生産性のよいモジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記課題を解決するため、一方の主面に電子デバイス搭載パッドが設けられている電子デバイス搭載部材基板部と、前記電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面の縁部に沿って設けられ第一の電子デバイス搭載部材凹部空間を形成する第一の電子デバイス搭載部材枠部と、前記電子デバイス搭載部材基板部と前記第一の電子デバイス搭載部材枠部とが接する面に対向する第一の電子デバイス搭載部材枠部の面の縁部に沿って設けられ第二の電子デバイス搭載部材凹部空間を形成する第二の電子デバイス搭載部材枠部と、を少なくとも備え、前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間の開口部の開口面積が前記第二の電子デバイス搭載部材凹部空間の開口部の開口面積より大きくなっている電子デバイス搭載部材と、蓋部材基板部と、前記蓋部材基板部の一方の主面の縁部に沿って環状に設けられ蓋部材凹部空間を形成する蓋部材枠部と、前記蓋部材基板部と前記蓋部材枠部とが接する面に対向する前記蓋部材枠部の面の縁部に沿って環状に設けられている蓋部材鍔部と、を備え、前記蓋部材基板部の一方の主面に対向する前記蓋部材鍔部の面が前記蓋部材基板部の一方の主面に対向する前記蓋部材枠部の面より大きい蓋部材と、一方の主面に電子デバイス接続端子を備えている電子デバイスと、から構成され、前記蓋部材は、
前記蓋部材凹部空間の開口部の形状と前記電子デバイスの平面視形状が同一形状であり、かつ、前記蓋部材凹部空間の開口部の開口面積が前記電子デバイスの一方の主面の面積と同じ大きさとなっており、前記電子デバイスの前記電子デバイス接続端子が前記電子デバイス搭載部材の前記電子デバイス搭載パッドに接触しつつ、前記電子デバイスの他方の主面が前記蓋部材の前記蓋部材凹部空間の底面側を向くように前記蓋部材の前記蓋部材凹部空間内に前記電子デバイスが配置され、前記電子デバイス搭載部材の前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間内であって前記電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面と前記第二の電子デバイス搭載部材枠部の前記電子デバイス搭載部材基板部側を向く面とで挟まれている空間内に前記蓋部材の前記蓋部材鍔部の一部が収納されつつ、前記蓋部材が前記第一の電子デバイス搭載部材凹部空間及び前記第二の電子デバイス搭載部材凹部空間内に収納され、前記電子デバイスが前記蓋部材によって搭載される位置を決めつつ前記電子デバイス搭載部材に搭載されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
このようなモジュールによれば、電子デバイスが蓋部材凹部空間内に収納されている蓋部材が電子デバイス搭載部材の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間内に収納されたとき、電子デバイスの電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載部材の電子デバイス搭載パッドが接触されつつ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間内であって、電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部の電子デバイス部材基板部を向く面と第一の電子デバイス搭載部材枠部の内縁側を向く面とで囲まれた空間内に蓋部材の蓋部材鍔部の一部が収納される構造となっているので、蓋部材の蓋部材凹部空間内に電子デバイスを設け、
電子デバイスを蓋部材凹部空間内に設けた状態で蓋部材を電子デバイス搭載部材の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間内に設けることで電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載パッドとを容易に接触させることができる。
従って、このようなモジュールによれば、電子デバイスを蓋部材の蓋部材凹部空間内に設け、蓋部材を電子デバイス搭載部材の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間内に設けることで、電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載パッドとを容易に接触させ電気的に接続させることが可能となるので、生産性を向上させることができる。
【0022】
また、このようなモジュールによれば、電子デバイスの電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載部材の電子デバイス搭載パッドが接触されつつ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間内であって、電子デバイス搭載部材基板部の一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部の電子デバイス部材基板部を向く面とで挟まれた空間内に蓋部材の蓋部材鍔部の一部が収納される構造となっているので、電子デバイス接続端子と電子デバイス搭載パッドとを接触したままで保持することができる。
このため、このようなモジュールによれば、半田等の導電材料を用いることなく、複数ある電子デバイス接続端子が半田等の導電材料の広がりにより電気的に接続されることを防ぐことができ、生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、各図面において、各構成要素の状態をわかりやすくするために誇張して図示している。
【0025】
本発明の実施形態に係るモジュール100は、
図1及び
図2に示すように、電子デバイス搭載部材130と電子デバイス120と蓋部材110とから主に構成されている。
【0026】
電子デバイス120は、例えば、
図1に示すように、一方の主面に複数の電子デバイス接続端子121が設けられている。
電子デバイス接続端子121は、例えば、4個設けられており、電子デバイス120の一方の主面の4隅に1個ずつ設けられている。
【0027】
蓋部材110は、例えば、樹脂が用いられており、
図1に示すように、蓋部材基板部110aと蓋部材枠部110bと蓋部材鍔部110cとから構成されている。
【0028】
蓋部材基板部110aは、例えば、矩形形状の平板状となっており、その主面の大きさが電子デバイス120の一方の主面より大きい大きさとなっている。
【0029】
蓋部材枠部110bは、例えば、矩形形状の枠形状となっており、蓋部材基板部110aの一方の主面の縁部に沿って環状に設けられ、蓋部材凹部空間111を形成している。
【0030】
蓋部材凹部空間111は、その蓋部材凹部空間111の開口部の開口面積が電子デバイス120の一方の主面の面積と同じ大きさとなっている。このため、蓋部材110の所定の位置に電子デバイス120を蓋部材凹部空間111内に容易に収納することができる。
蓋部材凹部空間111は、蓋部材凹部空間111の底面から蓋部材凹部空間111の開口部までの長さが電子デバイス120の一方の主面から他方の主面までの長さより長くなっている。
【0031】
蓋部材鍔部110cは、例えば、蓋部材基板部110aと蓋部材枠部110bとが接する面に対向する蓋部材枠部110bの面の縁部に沿って環状に設けられている。
蓋部材鍔部110cは、蓋部材基板部110aの一方の主面に平行な面が蓋部材基板部110aの一方の主面に平行な蓋部材枠部110bの面と比較して大きくなっている。
従って、蓋部材鍔部110cは、蓋部材110の断面を見た場合、
図1及び
図2に示すように、蓋部材基板部110a側を向く蓋部材鍔部110cの面であって蓋部材枠部110bと接していない面が存在し、蓋部材鍔部110cの一部が蓋部材110の一方の主面側の縁部に沿って蓋部材110の外縁側を向く方向に平行な方向で凸形状となっている。
【0032】
また、蓋部材鍔部110cは、外縁側を向く面と内縁側を向く面との長さが蓋部材枠部110bに接する面から蓋部材枠部110cに接する面に対向する面に向かうにつれて短くなっている。断面を見たとき、蓋部材鍔部110cは、例えば、その外縁側を向く面が円弧形状となっている。
なお、蓋部材鍔部110cの外縁側を向く面が円弧形状となっている場合について説明したが、外縁側を向く面と内縁側を向く面との長さが蓋部材枠部110bに接する面から蓋部材枠部110bに接する面に対向する面に向かうにつれて短くなっていれば、例えば、直線になってもよい。
【0033】
ここで、蓋部材110の一方の主面を、蓋部材枠部110bと蓋部材鍔部110cとが接する面に対向する蓋部材鍔部110bの面とする。
また、蓋部材110の他方の主面を、蓋部材基板部110aと蓋部材枠部110bとが接する面に対向する蓋部材基板部110aの面とする。
【0034】
蓋部材110には、電子デバイス120の他方の主面が蓋部材基板部110aの一方の主面側を向いた状態で電子デバイス120が蓋部材凹部空間111内に収納されている。
従って、蓋部材110は、前述したように蓋部材凹部空間111の開口部の開口面積が電子デバイス120の一方の主面の面積と同じ大きさとなっているので、電子デバイス120を蓋部材110の所定の位置に容易に配置することができる。
【0035】
電子デバイス搭載部材130は、例えば、
図1及び
図2に示すように、電子デバイス搭載部材基板部130aと第一の電子デバイス搭載部材枠部130bと第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとから主に構成されている。
【0036】
また、電子デバイス搭載部材130は、例えば、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面の縁部に沿って環状に第一の電子デバイス搭載部材枠部130bが設けられ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133が形成されている。
また、電子デバイス搭載部材130は、例えば、電子デバイス搭載部材基板部130aと電子デバイス搭載部材枠部130bとが接する面に対向する第一の電子デバイス搭載部材枠部130bの面に第二の電子デバイス搭載部材枠部130cが設けられ、第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134が形成されている。
【0037】
ここで、電子デバイス搭載部材130の一方の主面を第一の電子デバイス搭載部材枠部130bと第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとが接する面に対向する第二の電子デバイス搭載部材枠部130cの面とする。
また、電子デバイス搭載部材130の他方の主面を第一の電子デバイス搭載部材枠部130bと電子デバイス搭載部材基板部130aとが接する面に対向する電子デバイス搭載部材基板部130aの面とする。
【0038】
電子デバイス搭載部材基板部130aは、前述したように、一方の主面の縁部に沿って第一の電子デバイス搭載部材枠部130bが設けられている。
また、電子デバイス搭載部材基板部130aは、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面であって第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の底面に電子デバイス搭載パッド131が設けられており、他方の主面に外部接続端子132が設けられている。
【0039】
電子デバイス搭載パッド131は、前述した電子デバイス120の電子デバイス接続端子121に対向する位置に設けられ、かつ、接触している。
【0040】
外部接続端子132は、電子デバイス搭載部材130の内部配線(図示せず)を介して電子デバイス搭載パッド131と電気的に接続されている。
【0041】
第一の電子デバイス搭載部材枠部130bは、前述したように、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面に設けられ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133を形成している。
【0042】
第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133は、その第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の開口部の開口面積が電子デバイス120の一方の主面の面積より大きく、かつ、蓋部材110の蓋部材枠部110bに接する蓋部材鍔部110cの面積より大きくなっている。
また、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133は、開口部から底面までの長さが、蓋部材鍔部110cの蓋部材枠部110bに接する面からこの蓋部材枠部110bに接する面に対向する蓋部材鍔部110cの面までの長さと同じ長さとなっている。
【0043】
第二の電子デバイス搭載部材枠部130cは、前述したように、電子デバイス搭載部材基板部130aと第一の電子デバイス搭載部材枠部130bとが接している面に対向する第一の電子デバイス搭載部材枠部130bの面に設けられ、第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134を形成している。
また、第二の電子デバイス搭載部材枠部130cは、例えば、第一の電子デバイス搭載部材枠部130bに接する面の大きさが第一の電子デバイス搭載部材枠部130bと電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と同じ大きさになっている。
【0044】
第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134は、その第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134の開口部の開口面積が電子デバイス120の一方の主面の面積より大きくなっている。また、第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134は、その開口部の開口面積が蓋部材110の蓋部材基板部110aと蓋部材枠部110bとが接する面の面積より大きく、かつ、蓋部材110の蓋部材枠部110bに接する蓋部材鍔部110cの面の面積より小さくなっている。
【0045】
従って、第一の電子デバイス凹部空間130は、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の開口部の開口面積が第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134の開口部の開口面積より大きいので、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と電子デバイス搭載部材基板部130aに近い第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134の開口部とで挟まれた空間と、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部130bの電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面側を向く面とで挟まれた空間から構成されている。
【0046】
本発明の実施形態に係るモジュール100は、例えば、電子デバイス120の他方の主面が蓋部材凹部空間111の底面側を向いた状態で電子デバイス120が蓋部材凹部空間111内に収納され、この状態のまま蓋部材鍔部110cが電子デバイス搭載部材130の電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面側を向いた状態で、第一の電子デバイス凹部空間133であって電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとで挟まれている空間内に蓋部材鍔部110cの一部が収納されている。
【0047】
ここで、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133であって電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとで挟まれている空間内に蓋部材110であって蓋部材鍔部110cの一部が収納される状態、特に、蓋部材鍔部110cの状態に着目し説明する。
【0048】
まず、本発明の実施形態に係るモジュール100を製造するとき、電子デバイス120の他方の主面が蓋部材凹部空間111の底面側を向くように電子デバイス120が蓋部材凹空間111内に収納されており、この状態で蓋部材鍔部110cが電子デバイス搭載部材130の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の底面側を向きつつ、蓋部材基板部110aの一方の主面と電子デバイス120の一方の主面とが対向する位置に、電子デバイス搭載部材130が配置される。
このとき、前述したように、蓋部材枠部110bに接する蓋部材鍔部110cの面の面積が第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134の開口部の開口面積より大きくなっているので、
図3(a)に示すように、蓋部材鍔部110cの外縁側を向く面が第二の電子デバイス搭載部材枠部130cに接触される状態となる。
【0049】
次に、本発明の実施形態に係るモジュール100を製造するとき、電子デバイス搭載部材基板部130aから第二の電子デバイス搭載部材枠部130cへ向かう向きに平行な力を電子デバイス搭載部材130に加え、
図3(b)に示すように、接触している第二の電子デバイス搭載部材枠部130cから蓋部材110が力を受け弾性変化し、蓋部材鍔部110cが第二の電子デバイス凹部空間134内に収納される状態とする。
【0050】
最後に、本発明の実施形態に係るモジュール100を製造するとき、電子デバイス搭載部材基板部130aから第二の電子デバイス搭載部材枠部130cへ向かう向きに平行な力を電子デバイス搭載部材130に加え、蓋部材鍔部110cと蓋部材枠部110bとが接する面に対向する蓋部材鍔部110cの面が第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の底面が接触される。
このとき、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の開口部の開口面積が蓋部材枠部110bに接している蓋部材鍔部110cの面の面積より大きいので、
図3(c)に示すように、蓋部材110が第二の電子デバイス搭載部材枠部130cから力を受けない状態となり、弾性変化していた蓋部材110が弾性変化する前の状態に戻る。
【0051】
本発明の実施形態に係るモジュール100は、蓋部材110の蓋部材鍔部110cの一部が第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133であって電子デバイス搭載部材基板部110aと第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとの間に挟まれた空間内に収納されている。
このため、本発明の実施形態に係るモジュール100は、蓋部材110が第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133内と第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134内とに収納され保持される構造となっている。
【0052】
このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120が蓋部材凹部空間111内に収納されている蓋部材110が電子デバイス搭載部材130の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133内及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134内に収納されたとき、電子デバイス120の電子デバイス接続端子121と電子デバイス搭載部材130の電子デバイス搭載パッド131が接触されつつ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133内であって、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部130cの電子デバイス部材基板部130aを向く面と第一の電子デバイス搭載部材枠部130bの内縁側を向く面とで
囲まれた空間内に蓋部材110の蓋部材鍔部110cの一部が収納される構造となっているので、蓋部材110の蓋部材凹部空間111内に電子デバイス120を設け、電子デバイス120を蓋部材凹部空間114内に設けた状態で蓋部材110を電子デバイス搭載部材130の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134内に設けることで電子デバイス接続端子121と電子デバイス搭載パッド131とを容易に接触させることができる。
従って、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120を蓋部材110の蓋部材凹部空間111内に設け、蓋部材110を電子デバイス搭載部材130の第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133及び第二の電子デバイス搭載部材凹部空間134内に設けることで、電子デバイス接続端子121と電子デバイス搭載パッド131とを容易に接触させ電気的に接続させることが可能となるので、生産性を向上させることができる。
【0053】
また、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120の電子デバイス接続端子121と電子デバイス搭載部材130の電子デバイス搭載パッド131が接触されつつ、第一の電子デバイス搭載部材凹部空間131内であって、電子デバイス搭載部材基板部130aの一方の主面と第二の電子デバイス搭載部材枠部130cの電子デバイス部材基板部130aを向く面とで挟まれた空間内に蓋部材110の蓋部材鍔部110cの一部が収納される構造となっているので、電子デバイス接続端子121と電子デバイス搭載パッド131とを接触したままで保持することができる。
このため、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、半田等の導電材料を用いることなく、複数ある電子デバイス接続端子121が半田等の導電材料の広がりにより電気的に接続されることを防ぐことができ、生産性を向上させることができる。
【0054】
また、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120を蓋部材凹部空間111内に収納している蓋部材110の蓋鍔部110cが第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の底面側を向く向きで電子デバイス搭載部材110が配置され、力を加えられることで、蓋部材鍔部110cの一部が第一の電子デバイス搭載部材凹部空間133の一部の空間内に収納される、蓋部材110の蓋部材鍔部110cの外縁側を向く面と内縁側を向く面の長さが蓋部材枠部110bに接する面からこの接する面に対向する面に向かうにつれて短くなっているので、電子デバイス搭載部材130に蓋部材110に配置するときに
蓋部材110の蓋部材鍔部110cと電子デバイス搭載部材110の第二の電子デバイス搭載部材枠部130cとの接触面積を少なくすることができる構造となっている。
このため、このような本発明の実施形態に係るモジュール100は、素子搭載部材130の所定の位置に蓋部材110を配置するときに、力を加えることなく容易に配置することができる構造となっている。
【0055】
なお、電子デバイスの一方の主面に4つの電子デバイス接続端子が設けられている場合について説明しているが、電子デバイス接続端子が2つであってもよい。