(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1長辺と、前記第1長辺に対向する第2長辺と、前記第1長辺および前記第2長辺の間で構成される第1短辺と、前記第1長辺および前記第2長辺の間で構成され前記第1短辺に対向する第2短辺とを有する平面視長方形状のマット本体、並びに、
前記第1長辺に対向する第3長辺と、前記第2長辺に対向する第4長辺と、前記第1短辺に対向する第3短辺と、前記第2短辺に対向する第4短辺とを有し、前記マット本体と略同程度の大きさに形成された平面視長方形状のマットカバーを備える保温マットであって、
前記第1長辺の中央部と前記第2短辺との間の第1縫い止め位置から少なくとも前記第1短辺における前記第2長辺の側の端部まで、前記第1長辺及び前記第3長辺、並びに前記第1短辺及び前記第3短辺をそれぞれ互いに縫い合わせて前記マット本体と前記マットカバーとを結合した結合部と、
前記マット本体の第2長辺と前記マットカバーの前記第4長辺とを開閉可能につなぎ合わせるファスナーとを備え、
前記ファスナーは、前記結合部の前記第2長辺に配置された第2縫い止め位置から前記第2短辺の側に向かって配設され、前記第2縫い止め位置の側に位置する第1スライダーと、前記第2短辺の側に位置する第2スライダーとを有するダブルジップファスナーであり、
前記第1スライダーは、前記第2短辺へ向かう第1方向への摺動により前記第2長辺と前記第4長辺との間を閉じ、前記第1方向とは反対の第2方向への摺動により前記第2長辺と前記第4長辺との間を開くようにしてあり、
前記第2スライダーは、前記ファスナーの前記第2短辺の側の端部で前記第2長辺の側と前記第4長辺の側とを分離自在に連結し、該連結した状態で前記第2方向への摺動により前記第2長辺と前記第4長辺との間を閉じ、前記第1方向への摺動により前記第2長辺と第4長辺との間を開くようにしてあり、
前記第2短辺及び前記第4短辺の間が開放され、前記結合部及び前記ファスナーにより他の辺が閉じた袋状にして、前記第2短辺及び前記第4短辺の間から身体を挿入する寝具的な使用を可能としてあり、
前記第1スライダー及び前記第2スライダーは、摺動により当該両スライダー間において前記第2長辺及び第4長辺の間を挿入した身体に応じて開閉するひざ掛け的な使用を可能としてあり、
さらに、前記第2スライダーは、前記第2長辺の側の端部及び前記第4長辺の側の端部の連結を分離して前記第2短辺及び前記第4短辺の間口を拡大可能としてある
ことを特徴とする保温マット。
前記マット本体は、前記ヒーター部の温度を調節操作する制御部に接続するコードを前記第2長辺における中央部より前記第2短辺の側の位置から引き出したことを特徴とする請求項3に記載の保温マット。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る保温マット1を分解して示す分解斜視図である。
【0023】
本発明に係る保温マット1は、相互に対向して配置された第1面部1fおよび第2面部1sを備える。したがって、第1面部1fおよび第2面部1sの間に人の身体を挿入できる程度の保温空間を形成することができる。また、保温マット1は、第1面部1fおよび第2面部1sに加えて、第1面部1fの第2長辺12と第2面部1sの第4長辺17との間に配置される連結部35(例えば、ダブルジップファスナー)を備える。なお、連結部35については、分離状態を明確に示すため平面図として表している。
【0024】
第1面部1fはマット本体を構成し、通常は敷布として利用され、第2面部1sはマットカバーを構成し、通常は掛布として利用される。しかし、このような使用形態に限定されるものではない。なお、第1面部1fは例えばアクリル繊維で形成され、第2面部1sは例えば綿で形成される。第1面部1fの裏面には滑り止め加工を施しておくことが好ましい。
【0025】
第1面部1fおよび第2面部1sは、矩形状(長方形状)に形成され、畳一枚程度の広さを持たせてある。具体的には、長さ方向DLの長さ(寸法)が例えば150〜200cm、好ましくは170〜180cm、幅方向DWの幅(寸法)が例えば60〜90cm、好ましくは70〜80cm程度とされている。
【0026】
つまり、保温マット1は、第1長辺11と、第1長辺11に対向する第2長辺12と、第1長辺11および第2長辺12の間で構成される第1短辺13と、第1長辺11および第2長辺12の間で構成され第1短辺13に対向する第2短辺14とを有する第1面部1f、並びに、第1長辺11に対向する第3長辺16と、第2長辺12に対向する第4長辺17と、第1短辺13に対向する第3短辺18と、第2短辺14に対向する第4短辺19とを有し第1面部1fに対向する第2面部1sを備える。
【0027】
保温マット1は、さらに、結合部(短辺結合部31、長辺結合部32)および連結部35を備える。短辺結合部31は、第1短辺13と第3短辺18とを結合して形成され、長辺結合部32は、第1長辺11と第3長辺16とを結合して形成される。
【0028】
なお、短辺結合部31は、省略することができる。つまり、第1短辺13と第3短辺18とを結合しないで短辺結合部31を形成しない形態とすることも可能である。この場合は、連結部35を分離状態とし、さらに長辺結合部32で結合された第1面部1fと第2面部1sとを広げて配置することで2倍の広さを持つマットとすることもできる。
【0029】
なお、結合部(短辺結合部31、長辺結合部32)を形成する手段としては、縫い合わせとすることが好ましい。縫合することによって、容易に分離されない状態となり、安定した結合部として高い保温性を確保することができる。また、第1面部1fおよび第2面部1sそれぞれを個別部材として形成し、その後、短辺結合部31、長辺結合部32に対応する部分を縫合することで生産性良く製造することができる。なお、短辺結合部31は縫い合わせによる結合によらずに、ファスナー、面ファスナー等によって、分離可能に結合するように構成しても良い。
【0030】
上述したとおり、保温マット1は、第1長辺11と第3長辺16とを互いに縫い合わせて結合した長辺結合部32と、第2長辺12と第4長辺17とを互いに第2長辺12の中央部12cから第1短辺13および第2短辺14の方へ開閉可能につなぎ合わせる連結部35とを備える。
【0031】
連結部35は、第2短辺14の側の端部(端部38f、端部38s)が相互に分離できるダブルジップファスナーで構成され、第2長辺12の中央部12cから両端(第1短辺13、第2短辺14)へ向けて相互の分離/連結が自由にできるように構成されている。
【0032】
つまり、第2長辺12には、連結部35(ダブルジップファスナー)の第1エレメント36fが配置(縫合)され、対向する第4長辺17には、連結部35の第2エレメント36sが配置されている。第1エレメント36fおよび第2エレメント36sは、第1短辺13(短辺結合部31)の側に配置された第1スライダー37f、第2短辺14(第4短辺19)の側に配置された第2スライダー37sで相互間の分離/連結を制御される。
【0033】
したがって、保温マット1は、連結部35で第2長辺12および第4長辺17の間の分離状態、連結状態を長辺(第2長辺12、第4長辺17)の中央部から両方の短辺(第1短辺13、第2短辺14)へ向けて自由に調整することができ、また、第2短辺14の側の端部(端部38f、端部38s)が相互に分離できる配置とされているので、連結部35の開閉(分離状態/連結状態)の容易性および自由度を向上させることができる。
【0034】
なお、
図1に示した保温マット1では、連結部35は、第2長辺12、第4長辺17の端から端までの全体にわたって配置されている。したがって、第2長辺12および第4長辺17の側で、第1面部1f、第2面部1sの分離を容易に実行することができる。また、連結部35は、第2短辺14の側の端部(端部38f、端部38s)で第2スライダー37sが他方に対して開放(分離)されるように構成され、第2短辺14に続く第2長辺12と、第4短辺19に続く第4長辺17とを分離することができる。
【0035】
つまり、第2長辺12および第4長辺17は、常に分離状態とされている第2短辺14および第4短辺19と同様に、第2短辺14(第4短辺19)の側で分離することができ、第2短辺14と第4短辺19との間で第1面部1fと第2面部1sが構成する間口を大きく広げることが可能となり、使用者HM(
図5以下参照)の身体を容易に挿入することができる。
【0036】
上述したとおり、連結部35(ダブルジップファスナー)の第2短辺14の側の端部38f(第1エレメント36f側)、端部38s(第2エレメント36s側)は、相互に分離できる構成とされている。また、端部38f(第1エレメント36f側)は第2長辺12に縫い合わされ、端部38s(第2エレメント36s側)は第4長辺17に縫い合わされている。したがって、端部38fと端部38sとを分離した状態(第2スライダー37sを自由に開放した状態)では、第2長辺12(第1面部1f)と第4長辺17(第2面部1s)とは分離される。
【0037】
つまり、端部38fおよび端部38sを分離した状態では、第2短辺14(第4短辺19)の側で第1面部1fと第2面部1sとを相互に間口を広げて分離した状態とすることができ、使用者HMは、第2短辺14の側(あるいは、第2短辺14および第2長辺12が交差する角部23f、角部23sの側)から容易に身体を保温マット1(第1面部1fと第2面部1sとの間)へ挿入することができる。
【0038】
また、連結部35の第1短辺13側の端部は、第2長辺12の第1短辺13側の端部まで延在させても良い。あるいは、連結部35の第1短辺13側の端部も分離できるダブルジップファスナーを用いるとともに、短辺結合部31は縫い合わせによる結合によらずに、分離可能に結合するようにしても良い。この場合、連結部35の連結を分離するとともに、短辺結合部31の分離可能な結合を分離することにより、保温マット1を略2倍の広さに広げての使用が可能となる。
【0039】
第1面部1fには、温度を調整するためにヒーター部41、ヒーター部41に対するコネクタ42が内蔵されている。コネクタ42は、第2長辺12に隣接した位置で、第2短辺14の側に配置されている。
【0040】
つまり、第1面部1fは、ヒーター部41と、ヒーター部41に電力を供給するコネクタ42とを備え、コネクタ42は、第2長辺12の中央部12cより第2短辺14の側で第2長辺12に沿わせて配置されている。コネクタ42の位置は、中央部12cと第2短辺14との中間位置より第2短辺14の側に配置されていることが好ましい。
【0041】
したがって、保温マット1は、第2長辺12に沿う位置で第2短辺14の側にコネクタ42が配置されることから、連結部35へ幅方向DWに沿って身体を挿入したとき、あるいは、第2短辺14から長さ方向DLに沿って身体を挿入したときのいずれの場合でも、コネクタ42に接続された制御部43を操作性の良い位置に配置することが可能となり、利便性、制御性を向上させることができる。
【0042】
なお、ヒーター部41には、通常の電気カーペットなどに適用される抵抗によるヒーターを適用することができる。
【0043】
通常の使用状態では、第1面部1fは、敷布的な利用がされることから、形態の安定性を保持できる程度の素材が適用されることが好ましい。第2面部1sは、掛布的な利用がされることから、第1面部1fに比較して柔軟性のある素材が適用されることが好ましい。また、第2面部1sは、第1面部1fより広くできる程度の多少の余裕を持って形成されることが好ましい。第2面部1sは、必要に応じて伸縮性を有する素材を適用することが可能である。
【0044】
なお、第1面部1fおよび第2面部1sを構成する素材に同様な柔軟性を持たせて、身体に対する密着性を向上させることも可能である。
【0045】
長辺結合部32は、長さ方向DLで第1短辺13の側から(極端な場合は、第1短辺13から、あるいは短辺結合部31に連続する位置から)第1長辺11の中央部11cと第2短辺14との間の第1縫い止め位置11tまでにわたって形成され、第2短辺14の側での連結部35の端部(端部38f、端部38s)は、第1縫い止め位置11tに対して第2短辺14の側に配置され第2長辺12と第4長辺17とを分離できる構成とされていることが好ましい。長辺結合部32の第1短辺13の側の端部は、第1短辺13から多少離れた位置とすることも可能である。
【0046】
上述した構成とすることから、保温マット1は、第2短辺14の方から使用者HMの身体を挿入するとき、第1縫い止め位置11tに対して第2長辺12および第4長辺17の間を広く開放して挿入の容易性を確保し、また、第2短辺14から第1縫い止め位置11tまでの間で第1長辺11と第3長辺16とを分離させて第2短辺14の側からの身体の挿入の容易性および身体に対する第2面部1sの被覆性を確保することが可能となる。さらに、身体(全身)を長さ方向で挿入したときは第1縫い止め位置11tより第2短辺14に近い位置まで連結部35を連結状態にできることから身体を確実に被覆することができるので保温性を向上させることができる。
【0047】
なお、第1縫い止め位置11tは、第2短辺14から第1長辺11上で約50cm程度離れた位置に配置されている。約50cmとしたのは、使用者HMの身体(下半身。脚部を含めた腰部)を容易に受入れる広さを第1面部1fに確保し、身体の挿入の容易性を確保するためである。
【0048】
また、短辺結合部31は、上述したとおり、第1短辺13および第3短辺18の全体(つまり、幅方向DWの全体)にわたって形成することができる。
【0049】
第1長辺11と第2短辺14が隣接する角部22fにはスナップボタン39fが配置され、第3長辺16と第4短辺19が隣接する角部22sにはスナップボタン39sが配置されている。したがって、スナップボタン39fおよびスナップボタン39sを分離した場合は、第2短辺14と第4短辺19とを大きく離すことができるので、第2短辺14の側から第1面部1fと第2面部1sとの間への身体の出し入れを容易にすることができる。また、身体を入れた後、スナップボタン39fおよびスナップボタン39sを連結すれば、肩口を外気から保護することが可能となるので、保温性を向上できる。
【0050】
図2は、本発明に係る保温マット1の状態例1を示す斜視図である。
【0051】
図1で説明したとおり、保温マット1は、第1面部1fおよび第2面部1sで構成されている。また、短辺結合部31では、第1短辺13および第3短辺18が結合され、長辺結合部32では、第1長辺11および第3長辺16が結合されている。また、第2長辺12と第4長辺17とは、連結部35(ダブルジップファスナー)によって連結され、第2長辺12と第4長辺17との相互の分離/連結を切り替えることができる。
【0052】
状態例1では、連結部35の中央部分を分離状態とした場合を示している。なお、第2短辺14および第4短辺19は、相互に分離した状態を保持されている。また、スナップボタン39fおよびスナップボタン39sは、第1面部1fおよび第2面部1sの連結/分離を切り替えることができる。
【0053】
図3は、本発明に係る保温マット1の状態例2を示す斜視図である。
【0054】
連結部35を構成するダブルジップファスナーは、第1エレメント36fの端(第2短辺14の側)で第2スライダー37sが開放状態とされている。この状態では、第2短辺14に対して第4短辺19は、広く開けられ(広く分離され)、また、第2短辺14の側で第2長辺12に対して第4長辺17も広く開ける(広く分離する)ことができる。したがって、第2短辺14の側から、長さ方向DLに沿わせて全身を保温マット1へ容易に挿入することができる。
【0055】
以上、
図1ないし
図3で示したとおり、保温マット1は、次のような作用効果を有する。
【0056】
保温マット1は、長辺結合部32で第1面部1fおよび第2面部1sを縫い合わせて結合し、また、長辺結合部32に対向させて配置した連結部35を開閉可能につなぎ合わせることから、第2長辺12と第4長辺17との位置関係を互いに分離した分離状態、あるいは、互いに連結した連結状態とすることができるので、使用者HM(
図5以下参照)が第2短辺14(第4短辺19)の側から第1面部1fと第2面部1sとの間に長さ方向DLに沿って身体(下半身、あるいは全身)を挿入すること、あるいは、第2長辺12(第4長辺17)の側から第1面部1fと第2面部1sとの間に長さ方向DLと交差する幅方向DWに沿って身体(下半身)を挿入することのいずれも可能となる。
【0057】
すなわち、単なる保温マット1として第1面部1fおよび第2面部1sが重畳された上に身体を置いた状態での使用形態の他に、長さ方向DLでの全身/下半身に対する保温、あるいは、幅方向DWでの下半身に対する保温のいずれも可能となる。つまり、保温マット1は、寝具的な使用、ひざ掛け的な使用など、使用形態の汎用性、利便性を向上させて多種多様な使用形態・くつろぎ方を提供することができる。
【0058】
図4は、本発明に係る保温マット1の変形例を示す平面図である。
【0059】
図4の保温マット1は、
図1に示した保温マット1と基本構造は同様であるので、符号をそのまま援用して主に異なる事項について説明する。
【0060】
図4に示す保温マット1は、
図1に示した保温マット1の結合部(短辺結合部31、長辺結合部32)に対して追加の結合部(補助結合部33)を設けたものである。補助結合部33は、第2長辺12および第4長辺17に対して短辺結合部31に続けた形態で形成されている。なお、短辺結合部31が形成されていない場合は、補助結合部33は、第1短辺13および第3短辺18に続けて第2長辺12および第4長辺17を縫い合わせて形成される。
【0061】
補助結合部33が第2長辺12および第2短辺14に対して形成されたことから、連結部35の配置も変更(短縮)された状態となっている。つまり、連結部35の配置(長さ)が変更され、ダブルジップファスナーの長さが短くされている。
【0062】
上述したとおり、
図4に示した保温マット1では、第2長辺12と第4長辺17とを互いに縫い合わせて結合した補助結合部33を第1短辺13の側に備え、補助結合部33は、第1短辺13の側から(極端な場合は、第1短辺13から、あるいは、短辺結合部31に連続する位置から)第2長辺12の中央部12cと第1短辺13との間の第2縫い止め位置12tまでにわたって形成されており、連結部35は、補助結合部33に続けて形成されている。つまり、連結部35の第1短辺13の側の端部は、第2長辺12と第4長辺17とを結合した補助結合部33に合体され連結状態を確保している。
【0063】
保温マット1は、長辺結合部32および補助結合部33によって第1短辺13(第3短辺18)の側で筒状態(疑似袋部)を構成し、疑似袋部に続けて連結部35を構成することから、連結部35での分離状態および連結状態を確実(強固)に維持することができる。
【0064】
なお、第2縫い止め位置12tは、第1短辺13から第2長辺12の中央部12cと第1短辺13との間の適宜の位置に確保される。つまり、第1短辺13の側に補助結合部33を配置して第2縫い止め位置12tを確保することによって連結部35の連結状態および分離状態を安定して実現することができる。補助結合部33の第1短辺13の側の端部は、第1短辺13から多少離れた位置とすることも可能である。
【0065】
また、第2スライダー37sは、
図1の場合と同様に第2短辺14(第4短辺19)の側の端部38f(
図1参照)、端部38s(
図1参照)で開放される構成とされている。
【0066】
第2長辺12および第4長辺17は、常に分離状態とされている第2短辺14および第4短辺19と同様に、第2短辺14(第4短辺19)の側で分離することができ、第2短辺14と第4短辺19との間で第1面部1fと第2面部1sが構成する間口を大きく広げることが可能となり、使用者HM(
図5以下参照)の身体を容易に挿入することができる。
【0067】
以下、
図5ないし
図8を参照して、保温マット1(
図1ないし
図4)の使用状態について説明する。
【0068】
図5は、本発明に係る保温マット1を通常のマットとして使用する場合を示す斜視図である。
【0069】
使用者HMは、第1面部1f、第2面部1sがそのまま重畳された状態で保温マット1を使用することができる。
【0070】
図6Aは、本発明に係る保温マット1の連結部35を中央部12cから両側へ分離開成した状態で下半身を温めるように適用して使用する場合を示す斜視図である。
図6Bは、
図6Aの使用状態を使用者HMの背面から見た状態として示す斜視図である。
【0071】
連結部35を分離開放して、下半身を第1面部1fおよび第2面部1sの間に挿入して保温マット1を使用することが可能となる。上述したとおり、制御部43を手元に配置することができる。身体を挿入するときは、連結部35を十分に開放して容易に身体を挿入し、身体を挿入した後は、連結部35を必要な位置まで結合することが可能であるから、十分な保温を確保することができる。
【0072】
図7は、本発明に係る保温マット1の第2短辺14、第4短辺19の側から下半身を温めるように適用して使用する場合を示す斜視図である。
【0073】
第2短辺14、第4短辺19に加えて、第2長辺12および第4長辺17を第2短辺14の側で分離して使用することができるので、使用者HMは、下半身をゆったりと保温マット1(第1面部1fおよび第2面部1sの間)に挿入することができる。また、第2短辺14から第1縫い止め位置11tまでの間隔(位置)として約50cmを確保していることから、下半身を十分に挿入することができる。また、第2短辺14に対して第4短辺19を分離し、また、第2短辺14の側で第2長辺12に対して第4長辺17を分離することが可能であり、第2面部1sをひざ掛けとして利用することができる。
【0074】
図8は、本発明に係る保温マット1の第2短辺14、第4短辺19の側から全身を温めるように適用して簡易寝具として使用する場合を示す斜視図である。
【0075】
使用者HMは、第2短辺14から第1縫い止め位置11tまでの間隔(位置)として約50cmを確保していることから、スナップボタン39f、39sを外して第2短辺14および第4短辺19を分離した状態とするだけで(第2長辺12および第4長辺17を分離しない状態でも)全身を保温マット1に容易に挿入することができるので、全身に対する確実な保温が可能となり、簡易寝具的な使用が可能となる。長辺結合部32に加えて連結部35によって全身の周囲(全身の側部)を袋状に囲むことができ、また、第2短辺14、第4短辺19から外部に面する肩口は、連結部35を連結状態とし、スナップボタン39f、39sを止めることによって囲うので確実な保温状態を確保することができる。