特許第5849816号(P5849816)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5849816
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】医療用吸引排出装置用容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/00 20060101AFI20160114BHJP
【FI】
   A61M1/00 540
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-72995(P2012-72995)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-202149(P2013-202149A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2015年1月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆志
(72)【発明者】
【氏名】金澤 尚
【審査官】 松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭44−018709(JP,B1)
【文献】 特開平09−094294(JP,A)
【文献】 特開2000−354625(JP,A)
【文献】 特開2006−130170(JP,A)
【文献】 特開昭57−049458(JP,A)
【文献】 特開昭57−112874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引源と接続される吸引口を有する水封部と吸引された体液が流入する体液流入口を有する集液部とが互いに連通して内部形成された容器本体を備えた排液容器を中空成形する工程と、
中空成形された前記排液容器に対して前記吸引口から前記水封部の内部に着色剤を挿入する工程と、
前記着色剤が挿入された前記排液容器を開封可能に滅菌封止する工程と、を含み、
前記着色剤が、顔料で全体に染色された吸液性基材と、前記吸液性基材の裏面に設けられた粘着層と、を含むとともに、
前記着色剤を挿入する工程において、前記吸引口よりも細径の挿入治具で前記着色剤を支持し、前記挿入治具を前記吸引口から挿入して前記粘着層を前記水封部の内壁面に固着させ、
前記滅菌封止する工程が、少なくとも前記容器本体の内部が滅菌状態となるように、前記排液容器が有する前記吸引口および前記体液流入口を封止することを特徴とする医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
【請求項2】
前記中空成形する工程において前記排液容器をブロー成形する請求項に記載の医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
【請求項3】
前記着色剤を挿入する工程において、前記挿入治具の先端部を前記吸液性基材の表面側から貫通させて前記着色剤を支持し、前記挿入治具を前記水封部の内部に挿入して前記先端部を前記吸液性基材から抜去し、前記着色剤の前記粘着層を前記水封部の前記内壁面に押圧する請求項1または2に記載の医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用吸引排出装置用容器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
持続的に運転する吸引源の吸引圧を用いて外科手術後の胸部等の体腔から体液やガスを吸引する医療用吸引排出装置が知られている。吸引された体液等の液体(以下、体液等)は、吸引ボトルや吸引バッグと呼ばれる透明の樹脂容器(排液容器)に貯留され、適時のタイミングで吸引源から取り外されて廃棄される。これらの排液容器は、吸引源が接続されて負圧吸引される下流側の空間と、体液等が流入する上流側の空間と、を隔離し、両空間の間を無菌水で水封して用いることが一般的である。上流側と下流側とを無菌水で隔てることにより、非滅菌状態の下流側の空気が上流側の胸腔内に流入することが防止される。
【0003】
排液容器は、その製造方法により2つのタイプに大別することができる。第1のタイプはブロー成形等の中空成形によって作成された容器であり、第2のタイプは射出成形された凹形状の表側の容器半体と背板とを接合してなる容器である。第2のタイプでは、背板として、平板を用いるものと、凹形状のもう一つの半体(裏側半体)を用いるものとがある。
【0004】
第1のタイプは、中空成形の利点として薄肉の排液容器を安価に作成することが可能である。このため、体液等の貯留容積に比して軽量でハンドリング性の良い排液容器を作成することができる。第2のタイプは、容器半体を射出成形したうえで背板を接合することが必要であるため、第1のタイプよりも肉厚かつ製造工程を多く要する。しかしながら、容器半体の内部に弁体や着色剤等を配設した状態で背板を接合することが可能であるため、第2のタイプによれば多機能の排液容器を作成することができる。
【0005】
特許文献1は、第1のタイプの排液容器を例示するものである。特許文献1の排液容器は、体液等を貯留する複数の集液槽と連結管とウォーターシール(水封)槽とを備えている。特許文献2は、第2のタイプの排液容器を例示するものである。特許文献2の排液容器は、体液等を貯留する複数の集液槽と、この集液槽とはフロート(球弁)で隔てられた水封槽とを備えている。
【0006】
特許文献2の排液容器におけるフロートの上流側と下流側は、共にフロートの直径よりも狭窄している。特許文献2には排液容器の製造方法が明示されていないものの、集液槽や水封槽が形成された容器半体を先ず射出成形し、水封槽にフロートを背面側から配設したうえで容器半体と背板とを接合して作成されたものと考えられる。水封槽の狭窄した空間内にフロートを配設するには、フロートを背面側から装着する必要があるためである。特許文献2の排液容器における水封槽(吸引圧設定部)の底部には顔料固定部が突出形成されており、この顔料固定部には錠剤状等に加工された顔料(着色剤)が装着されている。特許文献2の排液容器は、射出成形された容器半体の顔料固定部に顔料を装着したうえで容器半体と背板とを接合してなる。水封槽(吸引圧設定部)に顔料が装着されていることで、注水された無菌水が着色されて水位の視認性が良好となる。これにより、無菌水の水位に基づいて吸引圧を容易に目視確認することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−354625号公報
【特許文献2】特開平9−94294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の排液容器をブロー成形などの中空成形によって作成する場合、容器内部の所望の位置に弁体や着色剤等の機能要素を配設することは困難である。ここでいう機能要素とは、排液容器が特定の機能を発揮するための構造や部材であって、容器本体とは別体として作成されて容器本体と組み合わされたものをいう。たとえばブロー成形の場合、機能要素が成形後の容器内部の特定の位置に配設されるように制御することは困難である。原料樹脂にあたる筒状のパリソンの形状と成形後の排液容器の形状とが大きく異なるためである。したがって、特許文献1の排液容器において弁体等の機能要素を配設することができる部位は開口の近傍に限られていた。具体的には、特許文献1の排液容器の場合、吸引口の近傍直下に狭窄部が設けられ、吸引口から投入された球弁を狭窄部に配設するに留まっており、その他の機能要素を排液容器の内部に配設することはなかった。着色剤に関しては、ウォーターシール槽に医療処置現場で無菌水を注水したのちに、錠剤状の着色剤を吸引口から投下して用いることが特許文献1に開示されている。
【0009】
しかしながら、着色剤を吸引口から投下する作業を医療処置現場で行うことは必ずしも容易ではない。また、着色剤を投下することを失念したまま排液容器を処置に供してしまうことも考えられる。特許文献1の排液容器のように吸引口の直下に狭窄部や球弁が設けられている場合は、吸引口から投下された着色剤が狭窄部や球弁で引っ掛かり、排液容器の内部に好適に到達しないおそれもある。また、液体の着色剤を用いる場合には、滴下された着色剤のうちの不測の量が排液容器の内壁面に付着してしまうため、所望量の着色剤を無菌水に投入することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
また本発明によれば、吸引源と接続される吸引口を有する水封部と吸引された体液が流入する体液流入口を有する集液部とが互いに連通して内部形成された容器本体を備えた排液容器を中空成形する工程と、中空成形された前記排液容器に対して前記吸引口から前記水封部の内部に着色剤を挿入する工程と、前記着色剤が挿入された前記排液容器を開封可能に滅菌封止する工程と、を含み、前記着色剤が、顔料で全体に染色された吸液性基材と、前記吸液性基材の裏面に設けられた粘着層と、を含むとともに、前記着色剤を挿入する工程において、前記吸引口よりも細径の挿入治具で前記着色剤を支持し、前記挿入治具を前記吸引口から挿入して前記粘着層を前記水封部の内壁面に固着させ、前記滅菌封止する工程が、少なくとも前記容器本体の内部が滅菌状態となるように、前記排液容器が有する前記吸引口および前記体液流入口を封止することを特徴とする医療用吸引排出装置用容器の製造方法が提供される。

【0013】
本発明によれば、上記の第1のタイプに属する中空成形された排液容器であって、その内部に着色剤が収容されている。このため医療処置現場では、滅菌封止された排液容器を開封して水封部に無菌水を注水するだけで、この無菌水を迅速かつ確実に着色することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、薄肉で安価に製造可能であるとともに医療処置現場において迅速かつ確実に無菌水の水位を視認することができる排液容器、およびこれを用いた医療用吸引排出装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態の排液容器が滅菌袋に封止されている状態を示す模式図である。
図2】本発明の実施形態の医療用吸引排出装置を示す正面図である。
図3】着色剤が水封部の底面に固着している状態を示す断面図である。
図4】(a)は排液容器に装着される前の着色剤を示す平面図である。(b)は(a)のB−B線断面図である。
図5】(a)は挿入治具の正面図である。(b)は(a)の縦断面図である。(c)はノック釦を押下した状態の挿入治具の縦断面図である。
図6】(a)は挿入治具の先端部を着色剤に穿刺した状態を示す縦断面図である。(b)は挿入治具に着色剤を収容した状態を示す縦断面図である。
図7】排液容器の水封部に挿入治具を挿入した状態を示す部分正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。本実施形態では、容器本体14のうち吸引口20および体液流入口40が形成されている方向を上方と規定して説明する。これは本実施形態の排液容器10および医療用吸引排出装置100の代表的な使用態様における鉛直上方を表すものであり、本発明を実施する製品の製造時や流通時等の方向を限定するものではない。
【0017】
はじめに、本実施形態の排液容器10および医療用吸引排出装置100の概要について図面に基づいて具体的に説明する。
【0018】
本実施形態の排液容器10は、医療用吸引排出装置100に用いられる容器(医療用吸引排出装置用容器)である。排液容器10は中空成形された樹脂容器である。ここで、中空成形とは樹脂材料を中身が空洞の形状に成形することをいう。
【0019】
図1に示す排液容器10には、吸引源110と接続される吸引口20を有する水封部30と、吸引された体液Fが流入する体液流入口40を有する集液部50と、が互いに連通して内部形成されている。水封部30の内部に着色剤60が収容された状態で排液容器10が開封可能に滅菌封止されていることを特徴とする。以下、体液流入口40の側を上流側と呼称し、吸引口20の側を下流側と呼称する場合がある。
【0020】
図2に示す医療用吸引排出装置100は、排液容器10と本体ユニット102とを有する。本体ユニット102は、排液容器10を着脱可能に保持し吸引口20が装着される容器保持部120、および吸引圧が昇降調整可能な吸引源110を含む。本実施形態の医療用吸引排出装置100は、患者の胸腔や腹腔(以下、胸腔等)に挿置されたドレーンチューブ220を負圧吸引して、胸腔等から、血液や膿状分泌物等の体液(液体)やガスを吸引する装置である。
【0021】
次に、本実施形態の排液容器10および医療用吸引排出装置100について詳細に説明する。
【0022】
排液容器10は、体液Fを貯留するための集液部50が形成された容器本体14と、この容器本体14に対して着脱可能に装着または脱離不可に固着された機能要素とで構成されている。本実施形態の排液容器10は、機能要素として、着色剤60、水封部30における吸引口20の近傍に配設されたボール弁24、体液流入口40を閉止するキャップ部70、ダブルドレーン用流入口42を閉止する密栓72、吸引口20に対して着脱可能に装着される逆流防止弁キャップ44を備えている。
【0023】
排液容器10が中空成形されているとは、排液容器10の容器本体14が中空成形されていることをいい、容器本体14に設けられた機能要素が容器本体14と中空一体成形されていることを要するものではない。より具体的には、本実施形態の排液容器10はブロー成形されたブロー成形容器である。ここでいうブロー成形は、円筒状のホットパリソンを金型内で膨張させて成形するダイレクトブロー成形と、所定の有底容器形状に射出成形されたパリソンを金型内にセットしてガスを吹き込みながらこれを膨張させて成形するインジェクションブロー成形(ガスアシスト中空射出成形)とを含む。
【0024】
排液容器10は、その市場流通過程においては滅菌封止された状態で提供される(図1を参照)。排液容器10が滅菌封止されているとは、少なくとも容器本体14の内部が滅菌状態にあることをいう。排液容器10が滅菌袋12などの滅菌容器に収容されて排液容器10の全体が滅菌されていてもよく、排液容器10の外部開口である吸引口20や体液流入口40が封止されて水封部30を含む容器本体14の内部が滅菌状態に保たれていてもよい。本実施形態の排液容器10は、その付随的要素として、排液容器10を開封可能に収容する滅菌袋12を有している。滅菌袋12の内部には滅菌ガスが封入されている。
【0025】
まず、排液容器10の基本的な構成について説明する。
【0026】
集液部50は複数の貯液室51〜53に分かれている。貯液室51〜53の数量は任意である。貯液室51〜53の表面にはそれぞれ目盛部54が刻印または印刷されている。患者の胸腔等から吸引された体液Fは、体液流入口40の直下に位置する貯液室51に先ず貯留される。貯液室51〜53は上部において互いに連通しており、貯液室51が体液Fで満杯になると、以降の体液Fは貯液室52に貯留される。さらに貯液室52が満杯になると、以降の体液Fは貯液室53に貯留される。
【0027】
水封部30は、細管34と水封室36とで構成されている。細管34と水封室36とは、底面32の近傍において互いに連通している。吸引口20から水封室36に無菌水Wを注入すると、水封室36から細管34に無菌水Wは流入する。水封室36には、無菌水Wの注水規定量を示す注水指示ライン37が設けられている。規定量の無菌水Wを注水した場合、水封部30と集液部50との内圧が等しいと、水封室36と細管34の液面は共に注水指示ライン37と一致する。
【0028】
吸引口20には医療用吸引排出装置100のコネクタ104が気密に接続される。コネクタ104は、本体ユニット102の内部に配設されたポンプ(吸引源110)と連通している。吸引源110による吸引圧は制御部(図示せず)により所望に昇降調整される。吸引圧は本体ユニット102の圧力表示部106に表示される。体液Fの吸引時には、集液部50が水封部30よりも低圧になるように吸引源110を駆動する。これにより患者の胸腔等から体液Fが負圧吸引される。吸引源110による吸引圧は、細管34と水封室36の液面の水位差に相当する。図2に示すように、吸引時には細管34の水位は注水指示ライン37よりも高くなり、水封室36の水位は注水指示ライン37よりも低くなる。細管34には目盛部35が刻印または印刷されている。目盛部35は細管34の水位を吸引圧に換算して表示する。無菌水Wとは加熱殺菌機を通して滅菌された液体をいう。代表的には滅菌された生理食塩水や純水を用いることができる。細管34および水封室36を無菌水Wで封止することで、吸引口20の外気が集液部50を通じて患者の胸腔等に逆流することがない。
【0029】
水封部30(水封室36)の上部(すなわち下流側)には、吸引口20よりも開口面積が小さい狭窄部22が形成されている。狭窄部22は注水指示ライン37よりも上部に形成されている。水封室36に狭窄部22を設けることで、排液容器10の転倒時等に無菌水Wが吸引口20から流出することが抑制される。狭窄部22の内径Dnは吸引口20の開口径よりも小さい。
【0030】
狭窄部22と吸引口20との間にはボール弁24が収容されている。本実施形態の排液容器10では、ボール弁24を内包する筒状の弁ユニット26が水封部30の下流側の内部、具体的には吸引口20の直下に装着されている。弁ユニット26は水封部30に対して着脱可能でもよく、または水封部30に対して固着されていてもよい。ボール弁24は、弁ユニット26における所定の下限位置と上限位置との間で昇降移動する。ボール弁24は、患者が咳き込んだときなど、集液部50が急激に高圧になった場合に容器本体14の内部の空気によって上限位置まで迅速に押し上げられて、無菌水Wが吸引口20から排出されることを防止する。また、ボール弁24は、体液Fの貯留量が過大となって体液Fが水封部30(水封室36)に溢れ出た場合に、体液Fや無菌水Wの液面に浮くことで上限位置まで押し上げられて水封室36を閉塞する。これによりボール弁24は、体液Fや無菌水Wが吸引口20から流出することを防止するオーバーフロー弁として機能する。
【0031】
細管34と貯液室53との間には、細管34よりも断面積が大きい移行防止室55、56が形成されている。移行防止室55と56との間には、上流側にあたる移行防止室55から下流側にあたる移行防止室56への流通を許容し、逆に下流側(移行防止室56)から上流側(移行防止室55)への流通を規制する一方弁が設けられている。これにより、無菌水Wが細管34から集液部50に流出することが防止される。
【0032】
貯液室53の上方にはダブルドレーン用流入口42が設けられている。ダブルドレーン用流入口42および体液流入口40は共に吸引口20と連通している。体液流入口40に一のドレーンチューブ220を接続し、ダブルドレーン用流入口42に他のドレーンチューブ(図示せず)を接続することで、一式の吸引源110を用いて複数本(二本)のドレーンチューブから同時に体液Fを吸引することが可能である。これにより、複数箇所(二箇所)の患部から体液Fを同時に吸引することができる。
【0033】
以下、本実施形態の特徴である着色剤60について説明する。
【0034】
図2に示すように、着色剤60は水封部30の内部に収容されている。より具体的には、着色剤60は水封部30の内部のうち吸引口20と対向する底面32に固定されている。言い換えると、水封室36の内壁面31のうち、弁ユニット26を隔てて吸引口20に臨む位置であって、かつ注水指示ライン37よりも低位に着色剤60は固定されている。これにより、無菌水Wを注水指示ライン37まで注入すると着色剤60は無菌水Wに浸漬される。
【0035】
着色剤60は狭窄部22よりも小径である。本実施形態の着色剤60は円盤状をなしている。狭窄部22の開口形状は円形であり、その内径Dnは着色剤60の外径よりも大きい。着色剤60および狭窄部22が非円形の場合、着色剤60が狭窄部22よりも小径であるとは、着色剤60の長径寸法が狭窄部22の短径寸法よりも小さいことをいう。
【0036】
図3は、着色剤60が水封部30の底面32に固着している状態を示す断面図である。
【0037】
着色剤60は、顔料で全体に染色された吸液性基材62と、吸液性基材62の裏面に設けられた粘着層64と、を含む。粘着層64は水封部30の底面32(内壁面31)に固着している。粘着層64が吸液性基材62の裏面に設けられているとは、粘着層64が吸液性基材62の一方面の一部または全部に少なくとも設けられていることをいう。粘着層64は吸液性基材62の裏面のみならず周面に設けられていてもよい。
【0038】
吸液性基材62は、不織布などの繊維のほか、スポンジなどの多孔質を用いることができる。粘着層64はアクリル樹脂系接着剤などの合成樹脂系接着剤である。着色剤60が無菌水Wに浸漬されると、吸液性基材62に含浸している顔料は無菌水Wに徐々に溶け出して無菌水Wを着色する。顔料の色は特に限定されないが、無菌水Wの水位の視認性から彩度が高い色が好ましく、また血液と区別するために赤色以外の色が好ましい。具体的には黄色や青色が例示される。
【0039】
特許文献1のように着色剤を錠剤状に成形するには、顔料を結着する糊状成分が必要であるところ、この糊状成分は腐敗の原因となる。これに対し、本実施形態のように吸液性基材62に顔料を含浸させる方式をとることにより糊状成分が不要であるため、排液容器10は長期保存が可能である。
【0040】
図3に示すように、吸液性基材62の中央には貫通孔63が形成されている。吸液性基材62の中央とは略中央を含み幾何学的中心に限定されるものではない。
【0041】
つぎに、本実施形態の排液容器10の製造方法(以下、本方法)を説明する。
【0042】
本方法は、本体成形工程、挿入工程および封止工程を含む。
本体成形工程では、吸引源110と接続される吸引口20を有する水封部30と、吸引された体液Fが流入する体液流入口40を有する集液部50と、が互いに連通して内部形成された排液容器10を中空成形する。
挿入工程では、中空成形された排液容器10に対して吸引口20から水封部30の内部に着色剤60を挿入する。
封止工程では、着色剤60が挿入された排液容器10を開封可能に滅菌封止する。
【0043】
本体成形工程では、排液容器10をブロー成形する。具体的には、排液容器10の容器本体14を金型内でダイレクトブロー成形する。ブロー成形された容器本体14の表面に目盛部35、54および注水指示ライン37を印刷または刻印する。
【0044】
本体成形工程と先後任意にて着色剤60を作成する。まず、図4(a)に示すようにベースシート66に多数の円盤状の吸液性基材62が離間配置された吸液シート68を作成する。ベースシート66は剥離紙である。図4(b)に示すように、吸液性基材62は粘着層64によってベースシート66に剥離可能に付着している。一方、水性顔料を水性溶媒に分散させた着色液を調製する。着色液には消泡剤を混合してもよい。つぎに、着色液を吸液性基材62に滴下する。吸液性基材62の全体が染色されるように十分な量の着色液を吸液性基材62に滴下する。かかる吸液シート68を十分に乾燥させて水性溶媒を揮発させる。なお、水性溶媒にアルコールを添加しておき乾燥を促進してもよい。
【0045】
挿入工程では、ベースシート66から着色剤60を剥離するとともに、かかる着色剤60を水封部30の内部に固定する。図5(a)は挿入工程に用いる挿入治具200の正面図である。図5(b)は挿入治具200を長手方向に切った縦断面図である。挿入治具200の基端(上端)にはノック釦202が設けられている。図5(c)はノック釦202を押下した状態の挿入治具200の縦断面図である。
【0046】
挿入治具200は、外筒204と内筒205の二重筒構造をなしている。内筒205の先端(下端)は外筒204の先端(下端)よりも基端側に後退している。内筒205は外筒204に対して固定されている。内筒205の内部には穿刺針206が進退可能に挿通されている。穿刺針206の基端はノック釦202に接続されている。外筒204の内部には隔壁207が固定的に形成されている。隔壁207とノック釦202との間にはバネ208が介装されている。バネ208の弾性力に抗してノック釦202を指で押下すると穿刺針206の先端部210が外筒204から突出する。穿刺針206の先端部210には、穿刺針206の軸部よりも大径の矢尻状の返部211が形成されている。ノック釦202を十分に押下すると、穿刺針206の返部211が外筒204の先端よりも突出する(図5(c)を参照)。ノック釦202から指を離すとバネ208の復元力によりノック釦202は基端側に突出し、穿刺針206の先端部210は外筒204の内部に収容される(図5(b)を参照)。
【0047】
図6(a)、(b)および図7は着色剤60の挿入工程を示す模式図である。挿入治具200のノック釦202を押下して穿刺針206の先端部210を外筒204から突出させた状態(図5(b)を参照)で、図6(a)に示すように穿刺針206を吸液シート68に貫通させる。具体的には、吸液性基材62の表面側から穿刺針206を穿刺して先端部210の返部211がベースシート66の裏面に突出するまで穿刺針206を貫通させる。これにより着色剤60に貫通孔63(図3を参照)が形成される。
【0048】
つぎに、ノック釦202の押下を緩和させて先端部210を引き上げることにより着色剤60をベースシート66から剥離させる。このとき、ベースシート66は紙であるため穿刺針206の先端部210によって突き破られる。穿刺針206の返部211が粘着層64の裏面を支持して着色剤60を引き上げ、図6(b)に示すように着色剤60は内筒205の先端で保持される。外筒204の内径は着色剤60の外径よりも僅かに大きく、着色剤60は外筒204の内部に収容可能である。一方、内筒205の外径は着色剤60の外径よりも小さく、穿刺針206による着色剤60の引き上げは内筒205で規制される。ノック釦202を僅かに押下した状態(半押し状態)で、着色剤60は内筒205の先端面と穿刺針206の先端部210とで保持される。
【0049】
図6(b)に示すように、内筒205の先端(下端)から外筒204の先端(下端)までの長さLは、着色剤60の厚みtよりも小さい。このため、内筒205の先端面で吸液性基材62の表面を支持している状態で、粘着層64が外筒204の先端から僅かに突出する。
【0050】
着色剤60の挿入工程において、挿入治具200の穿刺針206の先端部210を吸液性基材62の表面側から貫通させて着色剤60を支持する(図6(b)を参照)。この状態で挿入治具200を水封部30の内部に挿入していく。挿入治具200の下端が水封室36の底面32の近傍に到達したところで、半押し状態のノック釦202から指を完全に離して穿刺針206の先端部210を吸液性基材62から抜去する。この状態で挿入治具200を底面32に押しつけることで、着色剤60は内筒205に押圧される。これにより、着色剤60の粘着層64が水封部30の底面32(内壁面31)に押圧されて固着する。
【0051】
挿入治具200の外筒204の外径は、水封室36における狭窄部22の内径Dnよりも小さい。このため、外筒204は吸引口20を通過可能であり、さらに吸引口20の直下に形成された狭窄部22を外筒204は通過可能である。挿入治具200の外筒204の長さ(軸長)は、排液容器10の吸引口20から水封室36の底面32までの距離よりも大きい。
【0052】
すなわち本方法では、着色剤60の挿入工程において、吸引口20よりも細径の挿入治具200で着色剤60を支持し、挿入治具200を吸引口20から挿入して着色剤60の粘着層64を水封部30の内壁面31に固着させる。
【0053】
本方法では、着色剤60の周面を挿入治具200で保持するのではなく、穿刺針206を着色剤60に貫通させて着色剤60を保持する。これにより、着色剤60の周囲に保持スペースを設ける必要がないため、挿入治具200の外筒204を着色剤60の外径よりも僅かに太い程度にまで細径化することができる。このため、かかる挿入治具200を用いることで、吸引口20や狭窄部22を通過可能な着色剤60のうち極力大きな外径のものを、容器本体14の外部から水封室36の底面32まで導くことができる。
【0054】
挿入工程で着色剤60を水封室36に固定した後、挿入治具200を吸引口20から抜去する。その後、装着工程を行う。装着工程では、任意の順番で、吸引口20に弁ユニット26を装着し、体液流入口40にキャップ部70を装着し、ダブルドレーン用流入口42に密栓72を装着する。ただし、キャップ部70または密栓72を装着した後に着色剤60を吸引口20から挿入してもよい。すなわち、挿入工程と装着工程は互いに重複して行ってもよい。このほか、容器本体14の洗浄および滅菌を行う。容器本体14の洗浄は、着色剤60が洗浄水に溶出しないよう、挿入工程の前に行うとよい。一方、容器本体14の滅菌は着色剤60および挿入治具200が容器本体14に挿入された後、すなわち挿入工程の後で行うとよい。以上により排液容器10が作成される。
【0055】
作成された排液容器10は滅菌袋12に収容される。滅菌袋12には逆流防止弁キャップ44を同封してもよい。逆流防止弁キャップ44は吸引口20に対して着脱可能に装着される。逆流防止弁キャップ44は、容器本体14の外部空気が吸引口20に流入することを防止する。本体ユニット102(吸引源110)を吸引口20に接続して排液容器10を所定のポンプ圧で持続的に吸引する後述の持続吸引ドレナージに代えて、自然ドレナージを行う場合に、逆流防止弁キャップ44を吸引口20に装着するとよい。自然ドレナージとは、上記ポンプ圧よりも小さな負圧を集液部50の内部に予め形成し、この小さな負圧によって患者に低負荷で体液Fを吸引する方法である。この小さな負圧は細管34と水封室36との無菌水Wの水位差によって保持されるが、逆流防止弁キャップ44を吸引口20に装着することで、吸引口20への外部空気の流入を防止し、この小さな負圧をより好適に保持することができる。
【0056】
図1および図2を用いて医療用吸引排出装置100および排液容器10の使用方法を説明する。まず滅菌袋12を開封して、収容されている排液容器10を取り出す。吸引口20から規定量の無菌水Wを注水する。着色剤60が無菌水Wに浸漬することで吸液性基材62から顔料が溶出して無菌水Wが着色される。かかる排液容器10を医療用吸引排出装置100の容器保持部120に装着し、吸引口20をコネクタ104に接続する。体液流入口40にドレーンチューブ220を接続する。ドレーンチューブ220をクランプして体液流入口40を閉塞した状態で医療用吸引排出装置100の吸引源110を運転させると、集液部50の内部の空気が吸引され、気泡となって無菌水Wを通過する。これにより集液部50は陰圧となる。集液部50の内圧が吸引源110の吸引圧に釣り合うと気泡は止まる。細管34における無菌水Wの水位が水封室36よりも上昇する。この状態でドレーンチューブ220のクランプを開放すると、胸腔等に吸引圧が付与されて体液Fが吸引される。
【0057】
吸引源110を連続運転して体液Fを持続的に吸引する。吸引された体液Fが貯液室51および貯液室52から溢れ出して貯液室53に所定量まで溜まったところでドレーンチューブ220を再びクランプする。吸引源110を停止してからドレーンチューブ220を体液流入口40より外し、さらに排液容器10を容器保持部120から取り外して廃棄および交換する。
【0058】
吸引中、細管34の水位の昇降を通じて胸腔等の内圧の変動を観察することができる。本実施形態の排液容器10および医療用吸引排出装置100によれば、排液容器10に注水するだけで細管34の無菌水Wを確実に着色することができる。このため、医療処置現場では所定の着色濃度の無菌水Wを容易かつ再現性よく実現することができる。これにより、体液Fが細管34に流入した場合には、無菌水Wの色の変化によってこれを知得することが可能である。
【0059】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
上述の実施形態では水封室36の底面32に着色剤60を固着することを例示したが、本発明はこれに限られない。本実施形態に代えて、水封室36の側面等の底面32以外の内壁面31に着色剤60を装着してもよく、または細管34の内部に着色剤60を装着してもよい。この場合、先端が湾曲した挿入治具を用いて着色剤60を水封室36または細管34に導入するとよい。
【0060】
上述の実施形態では狭窄部22よりも小径の着色剤60を水封室36に導入して底面32に固着することを例示したが、本発明はこれに限られない。本実施形態に代えて、狭窄部22や吸引口20よりも大径の着色剤60を挿入治具200の内部で撓ませて保持し、挿入治具200が狭窄部22を通過した後に着色剤60を平坦に復元して水封室36の内壁面31に固着してもよい。これにより、上記実施形態よりも顔料の含浸量を増した大面積の着色剤60を水封部30に収容することができる。
【0061】
上述の実施形態では、水封室36の内壁面31に着色剤60を固着することを例示したが、本発明はこれに限られない。本実施形態に代えて、着色剤60を吸引口20等の開口から容器本体14に投入し、水封部30の内部に非固着に収容してもよい。ただし、水封室36に注水された無菌水Wに着色剤60を確実に浸漬する観点からは、上述の実施形態のように水封室36における注水指示ライン37よりも低位に着色剤60を固着するとよい。
【0062】
上述の実施形態では、水封室36の下流側に形成された吸引口20から着色剤60を挿入することを例示したが、本発明はこれに限られない。本実施形態に代えて、ダブルドレーン用流入口42または体液流入口40から水封部30に着色剤60を投入してもよい。たとえば、ダブルドレーン用流入口42を移行防止室55の上方に形成するとともに、ダブルドレーン用流入口42から移行防止室55を介して細管34の内部に着色剤60を装着してもよい。
【0063】
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0064】
また、本方法は、複数の工程を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の工程を実行する順番やタイミングを限定するものではない。このため、本方法を実施するときには、その複数の工程の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができ、また複数の工程の実行タイミングの一部または全部が互いに重複していてもよい。
【0065】
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)吸引源と接続される吸引口を有する水封部と吸引された体液が流入する体液流入口を有する集液部とが互いに連通して内部形成された、中空成形されてなる排液容器であって、前記水封部の内部に着色剤が収容された状態で前記排液容器が開封可能に滅菌封止されていることを特徴とする医療用吸引排出装置用容器。
(2)前記着色剤が、前記水封部の内部のうち前記吸引口と対向する底面に固定されている上記(1)に記載の医療用吸引排出装置用容器。
(3)前記水封部の上部に前記吸引口よりも開口面積が小さい狭窄部が形成されており、前記着色剤が前記狭窄部よりも小径である上記(2)に記載の医療用吸引排出装置用容器。
(4)ブロー成形容器である上記(1)から(3)のいずれかに記載の医療用吸引排出装置用容器。
(5)前記着色剤が、顔料で全体に染色された吸液性基材と、前記吸液性基材の裏面に設けられた粘着層と、を含み、前記粘着層が前記水封部の内壁面に固着している上記(1)から(4)のいずれかに記載の医療用吸引排出装置用容器。
(6)前記吸液性基材の中央に貫通孔が形成されている上記(5)に記載の医療用吸引排出装置用容器。
(7)前記排液容器を開封可能に収容している滅菌袋を有する上記(1)から(6)のいずれかに記載の医療用吸引排出装置用容器。
(8)上記(1)から(7)のいずれかに記載の医療用吸引排出装置用容器と、前記排液容器を着脱可能に保持し前記吸引口が装着される容器保持部、および吸引圧が昇降調整可能な前記吸引源を含む本体ユニットと、を有する医療用吸引排出装置。
(9)吸引源と接続される吸引口を有する水封部と吸引された体液が流入する体液流入口を有する集液部とが互いに連通して内部形成された排液容器を中空成形する工程と、中空成形された前記排液容器に対して前記吸引口から前記水封部の内部に着色剤を挿入する工程と、前記着色剤が挿入された前記排液容器を開封可能に滅菌封止する工程と、を含む医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
(10)前記中空成形する工程において前記排液容器をブロー成形する上記(9)に記載の医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
(11)前記着色剤が、顔料で全体に染色された吸液性基材と、前記吸液性基材の裏面に設けられた粘着層と、を含むとともに、前記着色剤を挿入する工程において、前記吸引口よりも細径の挿入治具で前記着色剤を支持し、前記挿入治具を前記吸引口から挿入して前記粘着層を前記水封部の内壁面に固着させることを特徴とする上記(9)または(10)に記載の医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
(12)前記着色剤を挿入する工程において、前記挿入治具の先端部を前記吸液性基材の表面側から貫通させて前記着色剤を支持し、前記挿入治具を前記水封部の内部に挿入して前記先端部を前記吸液性基材から抜去し、前記着色剤の前記粘着層を前記水封部の前記内壁面に押圧する上記(11)に記載の医療用吸引排出装置用容器の製造方法。
【符号の説明】
【0066】
10:排液容器、12:滅菌袋、14:容器本体、20:吸引口、22:狭窄部、24:ボール弁、26:弁ユニット、30:水封部、31:内壁面、32:底面、34:細管、35,54:目盛部、36:水封室、37:注水指示ライン、40:体液流入口、42:ダブルドレーン用流入口、44:逆流防止弁キャップ、50:集液部、51〜53:貯液室、55,56:移行防止室、60:着色剤、62:吸液性基材、63:貫通孔、64:粘着層、66:ベースシート、68:吸液シート、70:キャップ部、72:密栓、100:医療用吸引排出装置、102:本体ユニット、104:コネクタ、106:圧力表示部、110:吸引源、120:容器保持部、200:挿入治具、202:ノック釦、204:外筒、205:内筒、206:穿刺針、207:隔壁、208:バネ、210:先端部、211:返部、220:ドレーンチューブ、Dn:内径、F:体液、W:無菌水
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7