特許第5850712号(P5850712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5850712
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】分割画面表示方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/14 20060101AFI20160114BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20160114BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20160114BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20160114BHJP
【FI】
   G09G5/14 A
   G09G5/00 510G
   G09G5/00 550C
   G09G5/36 510B
   G09G5/36 520D
   G09G5/36 520K
   H04N5/66 D
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-246977(P2011-246977)
(22)【出願日】2011年11月11日
(65)【公開番号】特開2013-104930(P2013-104930A)
(43)【公開日】2013年5月30日
【審査請求日】2014年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】工藤 信範
(72)【発明者】
【氏名】秋房 宏和
(72)【発明者】
【氏名】金森 弘治
(72)【発明者】
【氏名】立花 進一
【審査官】 橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−266023(JP,A)
【文献】 特開2009−087168(JP,A)
【文献】 特開2008−035124(JP,A)
【文献】 特開2009−157005(JP,A)
【文献】 特開2007−036527(JP,A)
【文献】 特開2008−065802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/14
G09G 5/00
G09G 5/36
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯機器接続装置における分割画面表示方法であって、
前記携帯機器接続装置の画面の分割表示を検出する画面分割表示検出ステップと、
分割画面の縦横比を検出する縦横比検出ステップと、
前記縦横比検出ステップによって、縦が長いと検出された場合に縦長の画像を携帯機器に要求し、それ以外では横長の画像を前記携帯機器に要求する要求ステップと、
要求した画像を携帯機器から取り込む画像取込ステップと、
前記画像取込ステップで取り込んだ画像を分割画面に当てはめる画像マッチングステップとを有することを特徴とする分割画面表示方法。
【請求項2】
携帯機器接続装置における分割画面表示方法であって、
前記携帯機器接続装置の画面の分割表示を検出する画面分割表示検出ステップと、
分割画面の縦横比を検出する縦横比検出ステップと、
前記縦横比検出ステップによって縦が長いと検出された場合に、横長の画像を縦長の画像に変換する変換ステップと、
前記変換ステップにより横長の画像を縦長の画像に変換できない場合に、携帯機器に縦長の画像を要求し、前記縦横比検出ステップによって横が長いと検出された場合に、携帯機器に横長の画像を要求する要求ステップと、
携帯機器から取り込んだ横長の画像、または前記変換ステップにより変換された縦長の画像を前記分割画面に当てはめる画像マッチングステップとを有することを特徴とする分割画面表示方法。
【請求項3】
前記携帯機器は、前記要求ステップからの要求がないときは、横長の画像を携帯機器接続装置に送ることを特徴とする請求項1または2記載の分割画面表示方法。
【請求項4】
前記携帯機器は、姿勢センサを備え、前記携帯機器は、画面の姿勢に合わせて縦画面または横画面を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の分割画面表示方法。
【請求項5】
前記携帯機器は、スマートフォンであることを特徴とする請求項1または2に記載の分割画面表示方法。
【請求項6】
画面の分割表示を検出する画面分割表示検出手段と、
分割画面の縦横比を検出する縦横比検出手段と、
前記縦横比検出手段により、縦が長いと検出された場合に縦長の画像を携帯機器に要求し、それ以外では横長の画像を前記携帯機器に要求する要求手段と、
画像を前記携帯機器から取り込む画像取込手段と、
前記画像取込手段で取り込んだ画像を分割画面に当てはめる画像マッチング手段とからなることを特徴とする分割画面表示装置。
【請求項7】
画面の分割表示を検出する画面分割表示検出手段と、
分割画面の縦横比を検出する縦横比検出手段と、
前記縦横比検出手段により、縦が長いと検出された場合に、横長の画像を縦長に変換する変換手段と、
前記変換手段により横長の画像を縦長の画像に変換できない場合に、携帯機器に縦長の画像を要求し、前記縦横比検出手段によって横が長いと検出された場合に、携帯機器に横長の画像を要求する要求手段と、
携帯機器から取り込んだ横長の画像、または前記変換手段により変換された縦長の画像を前記分割画面に当てはめる画像マッチング手段とを有することを特徴とする分割画面表示装置。
【請求項8】
前記携帯機器は、前記要求手段からの要求がないときは、横長の画像を携帯機器接続装置に送ることを特徴とする請求項6または7記載の分割画面表示装置。
【請求項9】
前記携帯機器は、姿勢センサを備え、前記携帯機器は、画面の姿勢に合わせて縦画面または横画面を表示することを特徴とする請求項6または7に記載の分割画面表示装置。
【請求項10】
前記携帯機器は、スマートフォンであることを特徴とする請求項6または7に記載の分割画面表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置等において、画面を分割して表示する際に、分割される画面の形状に合わせて、適切な画像を表示するようにした分割画面表示方法及びその方法を実施する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特にナビゲーションの画面においては、図面7(a)に示すように、多数の画像が表示されている。即ち、図9(a)に示す例においては中央上部には車両の現在時速等の車両
情報を表示し、その右側に現在再生している曲のオーディオ情報をジャケ写と共に表示している。また、左上にはフロントカメラの画像を表示し、その下には燃費情報を表示している。更に現在時刻と接続している携帯電話の受信状況等の各種情報を表示している。更に中央下部には走行履歴と共に標高情報を記録し、上部にはドライブインフォメーションの現在オーディオはHDDを使用していることを示している。このように、現在のナビゲーション装置は、多彩な情報を表示し、この画面一つで車両の全てがわかるようになっている。
【0003】
一方近年はこの車両に携帯電話や、スマートフォンを接続することが多くなっている。即ち、携帯電話やスマートフォンは日頃携帯し、通常の電話以外に各種音楽を聴き、ゲームを楽しみ、時には地図を表示してナビゲションとして利用することも多くなっている。そのため、車両に持ち込んで携帯電話やスマートフォン置き場にセットし、有線またはブルートゥース等により無線で接続し、利用することが多くなっている。
【0004】
このような携帯電話やスマートフォンに限らず、PDFやより大型化したパームトップやキーボードレスの携帯型パソコンにおいても、常日頃持ち歩いていることが多く、これらも車内に持ち込んで、有線または無線により接続して、車内で利用することが多くなっている。
【0005】
このような携帯機器は、内部に姿勢センサを持っており、画面を横方向で見る時は横向きの画面を表示し、縦方向で見る時は縦向きの画面を表示ずるようにしている。そのため、画面にナビゲション用の地図を表示している時、縦向きの画面では図8(a)に示すように縦形の画面を表示し、(b)のように横向きの画面では横向きの画面表示を行っている。
【0006】
このような携帯機器は内部の姿勢センサにより現在縦向きであると判別すると縦向きの画面を表示し、横向きであると判断すると横向きの画面を表示するように、常に縦と横の画面を作成し、そのいずれかを表示するように出力しているが、これをいわゆるターミナルモードとして、外部機器に接続して利用する場合、常に横画面を表示するように出力が設定されている。
【0007】
なお、携帯端末が店員によって把持された際における携帯端末の縦配置/横配置を加速度センタで検出し、CPUは、第一のモードに切り換えられた場合であって、縦配置が検出された場合は第一の表示画面を表示させ、横配置が検出された場合は第二の表示画面を表示させる。一方、第二のモードに切り換えられた場合であって、縦配置が検出された場合は第三の表示画面を表示させ、横配置が検出された場合は第四の表示画面を表示させるようにした技術は特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011ー22633
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そのため、この携帯機器を車内のモニタに表示する場合、そのモニタ全体に表示する場合は、図8(c)に示すように横向きの画面表示はちょうど良い。しかしながら前記図9(a)に示すような各種の分割画面に表示するに際して、オーディオ情報を表示している部分にこれを表示すると、同図(b)に示すように、その約半分程が利用され、他の半分は利用されず、画面が小さく表示されると共に、残りのスペースが無駄になってしまう。
【0010】
そこで、このスペース全体に大きく表示できるように、このスペースの分を横向きの画面から切り取って画面表示することが考えられるが、その場合は図10に示すように、画面の一部だけが表示され、他の部分が表示されない、不完全は画面表示とならざるを得ない。図示の例では、現在「神田明神の近くです」の表示が不完全で「の近くです」しか見えない状態になっている。前記のように、横画面表示でそれを縦画面にしただけでは表示は適切ではない場合がある。
【0011】
したがって本発明は、画面が分割して、その一部に外部携帯機器の画像を表示する際に、表示するスペースの形状に合わせて横向き画面を表示するか、縦向き画面を表示するかを任意に切り替えて表示することができる分割画面表示方法及び装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る分割画面表示方法は、前記課題を解決するため、 画面の分割表示を検出する画面分割表示検出手段と、分割画面の縦横比を検出する分割画面縦横比検出手段と、縦・横長画像要求手段により、分割画面の縦横比によって、縦が長い時に縦長の画像を要求し、それ以外では横長の画像を要求し、画像取込手段により、要求した画像を携帯機器から取り込み、前記画像取込手段で取り込んだ画像を分割画面に当てはめる画像マッチング手段とからなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、画面分割表示検出手段により、画面の分割表示を検出し、分割画面縦横比検出手段により、分割画面の縦横比を検出し、縦長画像変換手段により、分割画面の縦横比検出によって縦が長い時には横長の画像を縦長に変換し、画像取込手段により、横長画像を携帯機器から取り込み、分割画面の縦横比により、横長画像は携帯機器から取り込んだ画像を、縦長画像は前記縦長画像変換手段により変換した画像を取り込み、当てはめることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記画像取込手段で取り込む画像は、特に要求がない時は横長の画像を取り込むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記画像取込手段で取り込む画像は、携帯機器が1画面に表示する画像より小さい画像であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記画像取込手段で取り込む画像は、携帯機器が1画面に表示する画像より大きい画像であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記携帯機器には姿勢センサを備え、画面の姿勢に合わせて縦画面と横画面を表示することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記携帯機器は、スマートフォンであることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る他の分割画面表示方法は、前記分割画面表示方法において、前記携帯機器を接続する装置は、車両用ナビゲーション装置であることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る分割画面表示装置は、前記課題を解決するため、画面の分割表示を検出する画面分割表示検出手段と、分割画面の縦横比を検出する分割画面縦横比検出手段と、分割画面の縦横比により、縦が長い時に縦長の画像を要求し、それ以外では横長の画像を要求する縦・横長画像要求手段と、要求した画像を携帯機器から取り込む画像取込手段と、前記画像取込手段で取り込んだ画像を分割画面に当てはめる画像マッチング手段とからなることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、画面の分割表示を検出する画面分割表示検出手段と、分割画面の縦横比を検出する分割画面縦横比検出手段と、分割画面の縦横比検出により、縦が長い時には横長の画像を縦長に変換する縦長画像変換手段と、要求した画像を携帯機器から取り込む画像取込手段と、前記画像取込手段で取り込んだ画像を分割画面に当てはめる画像マッチング手段とからなることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、画像取込手段で取り込む画像は、特に要求がない時は横長の画像を取り込むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る他の分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、前記画像取込手段で取り込む画像は、携帯機器が1画面に表示する画像より小さい画像であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る他の分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、前記取込手段で取り込む画像は、携帯機器が1画面に表示する画像より多い画像であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係る他の分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、前記携帯機器には姿勢センサを備え、画面の姿勢に合わせて縦画面と横画面を表示することを特徴とする。
【0026】
また、本発明に係る他の分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、前記携帯機器は、スマートフォンであることを特徴とする。
【0027】
また、本発明に係る他の分割画面表示装置は、前記分割画面表示装置において、前記携帯機器を接続する装置は、車両用ナビゲーション装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明は上記のように構成したので、画面が分割して、その一部に外部携帯機器の画像を表示する際に、表示するスペースの形状に合わせて横向き画面を表示するか、縦向き画面を表示するかを任意に切り替えて表示することができる分割画面表示方法及び装置とする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施例の機能ブロック図である。
図2】同実施例の作動フロー図である。
図3】同実施例に於いて分割面例を示す図である。
図4】同実施例の分割面例を示す図である。
図5】同実施例の他の分割画面例を示す図である。
図6】同実施例に於いて更に他の分月画面例を示す図である。
図7】同実施例に於いて更に他の分月画面例を示す図である。
図8】従来例を示す図である。
図9】他の従来例を示す図である
図10】更に他の従来例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0030】
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1は本発明における分割画面表示方法及び装置の機能ブロック図であり、本発明を各種の態様で実施することができるようにした機能ブロック図を示している。なお、同図において、各機能を行う機能部は、それぞれ各機能を行う手段ということができる。
【0031】
図示実施例ではナビゲーション装置やパソコン等の携帯機器接続装置と、携帯電話、スマートフォン、PDFや携帯パソコン等の携帯機器10を接続部2で接続する例を示している。この接続部2は、有線またはブルートゥース等の無線で接続することができる。
【0032】
画像取込部3では、接続部2で接続した携帯機器から画像を取り込むものであり、後述する画像マッチング部8で画面に合わせて表示する。画面分割表示検出部5では、画面を分割表示する状態を検出する。それにより例えば図3(a)に於いて、多種多様な分割画面を検出する。
【0033】
分割画面縦横比検出部4では、各分割画面において縦と横の比を検出するものであり、オーディオ情報を取り込む部分はX/Y=1.35であり、縦(Y)の方が長いことがわかる。なお、カメラ情報を取り込む部分はX/Y=0.658であって横が長く、燃費情報はX/Y=0.699で横が長いものの、カメラ情報と燃費情報を合わせた部分はX/Y=1.20と縦方向(Y)が長いことがわかる。
【0034】
縦長画像変換部6では、通常ターミナルモードで送られてくる横長の画像を、縦長画面に変換する機能を行う。それにより分割画面が縦長の画面の時、ターミナルモードで横長の画面が送られている時、それを縦長の画面にし、縦長の分割画面に合わせることができる。その画像は画像マッチング部8に送られ、分割画面の大きさに合わせてマッチング処理される。この画像は説明文の時に有効に利用することができる。
【0035】
縦・横長画面要求部7では、接続部2を介して携帯機器10に横長表示11または縦長表示12のいずれかの画像を要求するものであり、携帯機器10ではその要求に合わせて画像を出力する。その際には、分割画像縦横比検出部4で、縦横比が1より大きい時は縦が長いと判別し、縦長画像を要求する。それに対して1以下の時は縦と横が同じか、横が長いことを検出して、縦が長い時には縦長表示12の画像を要求し、横が長いときには横長表示11の画像を要求する。
【0036】
一般にスマートフォン等の携帯機器では、これをナビゲーション装置等の他の装置に繋いで使う時、ターミナルモードとして、横長の画面を出力する。そのため、前記のような縦と横が同じか横長の画面では、スマートフォンでは通常の態様で横長の画面を出力するのに対して、縦長の画面では通常の横長の画面から縦長の画面に強制的に替える操作を行うことになる。その要求により画像取込部3が横長表示11の画像か、縦長表示12の画像を取り込み、画像マッチング部8に出力する。
【0037】
画像マッチング部8では、横長画面及び縦長画面それぞれについて、大きさが異なっても、調度入るように、マッチングさせる。それにより、全ての画像が、全ての分割画面に嵌め込むことができるが、その形状によってはその横方向、または縦方向に余りを生じる場合があり、その部分は空白となる。このようにして表示部9では分割画像内に携帯機器10の画像を嵌め込むことができる。
【0038】
携帯機器10には現在携帯機器本体が縦向きか、或いは横向きかを検出する、姿勢センサ13を備えており、現在横向きの画面ではその画像として横長表示11の画面を出力し、縦向きの画面ではその画像として縦長表示12の画面を出力する。従って、縦・横長画面要求部7で縦長の画面を要求した時には縦長表示12の画面を出力し、横長の画面を要求した時には横長表示11の画面を直ちに出力できる。
【0039】
上記のような機能ブロック図からなる本発明においては、例えば図2に示すような作動フローに従って作動させ、本発明を実施することができる。図2に示す携帯機器の分割画面表示処理の例においては、最初携帯機器を接続しているか否かを判別している。これは図1の接続部2で携帯電話やスマートフォン等の携帯機器10と、ナビゲーション装置等の携帯機器接続装置1が、接続しているか、接続していないかを検出することにより行っている。
【0040】
未だ携帯機器10と接続していない時にはこの作動を繰り返して待機し、接続した時にはステップS2に進んで画面を分割しているか否かを判別する。ここで画面を分割していないと判別した時にはステップS9に進み、横長表示の画面を要求し、横長表示の画像を画面に表示する(ステップS10)。これは通常のターミナルモードであり、一般の機器の画面は横長であるので、それに合わせて横長の画面を携帯機器接続装置側に送って来て、これを表示する。
【0041】
一方、画像が分割していると判別した時には、携帯機器画像表示領域の縦横比(X/Y)を検出する(ステップS3)。その後縦横比(X/Y)は1より大きいか否かを判別し(ステップS4)、1より大きいと判別した時、即ち縦が大きいと判別した時には画像を変換するか否かを判別する(ステップS5)。例えば図7に示すような単なる説明文のような画面は、横を縦にするのみで解決するので、横画面を縦画面に変換する(ステップS8)。それに対して図10に示すようなナビゲーションの図面の特定位置に説明文が載っているような場合は、その説明文が消えてしまうことがあるので、横画面を縦画面に変換しない。その時には、ステップS6に進み、縦長表示の画面を出力するように携帯機器側に要求する。
【0042】
それに対して、縦横比(X/Y)がそれ以外と判別した時、即ち縦横比が同じかそれよりも小さい時は、横長表示の画像を要求し(ステップS7)、横長表示の画像を画面内に表示する(ステップS8)。これもターミナルモードとして行うことができる。以降はステップS9に進み、マッチング処理を行い(ステップS9)、全ての処理は終了する。
【0043】
上記処理により図3(a)に示すように多数の分割画面から成る装置に於いて、同図(b)に示すように、各分割画面の縦横比(X/Y)が求められる。それによりオーティオ情報の部分に携帯機器の画面を入れる時には、縦長表示の画面を要求し、マッチング処理する結果、右端に少し空白を残して縦長の画面が嵌め込まれる。
【0044】
また、カメラ情報の部分に嵌め込む時は、X/Y=0.658が求められ、その部分は横長の画面であることがわかるので、横長の画面を要求し、それをマッチング処理することにより下に一部の空間ができるものの、全体が入る横向きの画面が形成される。
【0045】
それに対してカメラ情報と燃費情報の両方の分割画面部分に、携帯機器の画面を貼る時には、この部分の縦横比はX/Y=1.20であり、縦長の画面を要求する。それにより図5(a)のように、左側に少々スペースが空くものの、同図のような画面を表示することができる。同様に標高情報の部分はX/Y=0.392と極めて横長であり、横長の画面を要求する結果、横側に大きなスペースを開けてこれを配置する。
【0046】
図6にはカメラ情報と燃費情報の両方に、携帯機器の画面を張り込む時の例を示し、この部分は前記のようにX/Y=1.20と縦長画面である。また、説明文であるので横画像を縦画像に変換するのみでも良いが、縦長の画像を要求した例を示し、縦長画面を貼り付ける例を示している。但し、画像マッチング処理により図5(a)とは異なり、空白を生じることがないように、全画面で表示している。しかし、その分携帯機器の一部しか表示されないが、図6(b)のように画面をスクロールすることにより次頁を含め見ることができる。
【0047】
一方図7には携帯機器の縦長の画像を全て表示した例を示したが、この画面ではマッチングの都合上左側に空間ができる。また、同図(b)のように、小さい画面にしてより多く情報を流すことができる。但し、画像が小さいくなって見にくくなる。図6及び図7に示すように、マッチング処理により種々の態様で画面表示することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 携帯機器接続装置
2 接続部
3 画像取込部
4 分割画面縦横比検出部
5 画面分割表示検出部
6 縦長画像変換部
7 縦・横長画面要求部
8 画像マッチング部
9 表示部
10 携帯機器
11 横長表示
12 縦長表示
13 姿勢センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10