【実施例】
【0033】
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、実施例中にて示す「部」及び「%」は重量に基づくものである。
【0034】
<試験例>
表3に示す組成割合のグラフト共重合体(A)及び共重合体(B)に対して、着色剤としてSumiplast Black HB(住友化学株式会社製)を1.0部混合した。ベント付50mm単軸押出機(オーエヌ機械製)を用い、シリンダー温度210℃にて溶融混合し、ペレット化することによって、黒色に着色されたペレットを得た。なお、表1及び表2で示す各成分は以下の通りである。
【0035】
ゴム状重合体(a)の製造
ゴム状重合体(a−1):耐圧容器に、1,3−ブタジエン93部、スチレン7部、n−ドデシルメルカプタン0.5部、過硫酸カリウム0.24部、ロジン酸ナトリウム1.5部、水酸化ナトリウム0.1部及び脱イオン水150部を仕込み、70℃で15時間反応させた後、冷却して反応を終了させることで、スチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)を得た。得られたスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)を、四酸化オスミウム(OsO
4)で染色し、乾燥後に透過型電子顕微鏡で写真撮影をした。画像解析処理装置(装置名:旭化成(株)製 IP−1000PC)を用いて1000個のゴム粒子の面積を計測し、その円相当径(直径)を求め、スチレン−ブタジエンゴムの重量平均粒子径及び重量分率を算出した。重量平均粒子径及び重量分率を表1に示す。
【0036】
ゴム状重合体(a−2)〜(a−4):上記で得られたスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)を用いてゴム粒子の凝集肥大化処理を行った。撹拌槽にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)270部、10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.09 部を添加して10分間撹拌した後、5%リン酸水溶液0.8部を10分間に亘り添加した。その後、10%水酸化カリウム水溶液1部を添加することで、重量平均粒子径が0.25μmであるゴム状重合体(a−2)を得た。ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの使用量を調節することで、スチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−3)〜(a−4)を得た。上述の方法で、得られたスチレン−ブタジエンゴムラテックスの重量平均粒子径と重量分率を測定した。測定結果を表1に示す。
【0037】
ゴム状重合体(a−5)〜(a−9):表1に示す構成比でスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)〜(a−4)を混合することにより、ゴム状重合体(a−5)〜(a−9)を得た。
【0038】
グラフト共重合体(A)の製造
グラフト共重合体(A−1):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−1)を得た。
【0039】
グラフト共重合体(A−1)の一定量をアセトン中に投入し、振とう機で2時間振とうし、グラフト共重合体を浸漬させた。遠心分離器を用いて、この溶液を15,000rpmで30分間、遠心分離した後に、真空乾燥により常温で一昼夜乾燥し、アセトン不溶分を得た。得られたアセトン不溶分をフィルム化して赤外分光分析装置(装置名:Spectrum One Perkin Elmer社製)を用いて、赤外吸収スペクトルからスチレン−ブタジエンゴム、スチレン、アクリロニトリルの重量比率を同定した。各成分の重量比率からグラフト率を算出した。
また、上記で得られたアセトン可溶分を乾燥後、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、0.4g/100ccの濃度の溶液としたのち、キャノンフェンスケ型粘度管を用い30℃の流下時間を測定することにより還元粘度を求めた。
得られたグラフト共重合体(A−1)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度はそれぞれ91%及び0.40dl/gであった。
【0040】
グラフト共重合体(A−2):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−6)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−2)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−2)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は89%、還元粘度は0.39dl/gであった。
【0041】
グラフト共重合体(A−3):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−3)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−3)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は130%、還元粘度は0.39dl/gであった。
【0042】
グラフト共重合体(A−4):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン21部、メタクリル酸メチル49部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−4)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−4)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は81%、還元粘度は0.37dl/gであった。
【0043】
グラフト共重合体(A−5):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)20部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン56部、アクリロニトリル24部、t−ドデシルメルカプタン0.4部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−5)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−5)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は75%、還元粘度は0.36dl/gであった。
【0044】
グラフト共重合体(A−6):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)48部(固形分)、水140部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン39部、アクリロニトリル13部、t−ドデシルメルカプタン0.6部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−6)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−6)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は40%、還元粘度は0.39dl/gであった。
【0045】
グラフト共重合体(A−7):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−5)20部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン56部、アクリロニトリル24部、及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−7)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−7)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は170%、還元粘度は0.44dl/gであった。
【0046】
グラフト共重合体(A−8):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−7)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−8)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−8)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は95%、還元粘度は0.41dl/gであった。
【0047】
グラフト共重合体(A−9):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−8)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−9)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−9)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は87%、還元粘度は0.38dl/gであった。
【0048】
グラフト共重合体(A−10):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−9)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部及びキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部及び水15部からなる混合物を4時間に亘り連続的に添加した。添加終了後さらに60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥することでグラフト共重合体(A−10)を得た。上述の方法により、得られたグラフト共重合体(A−10)のグラフト率及びアセトン可溶分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は98%、還元粘度は0.41dl/gであった。
【0049】
グラフト共重合体(A−11):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−1)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部を4時間に亘り連続的に添加し、更に60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥後、グラフト共重合体(A−11)を得た。得られたグラフト共重合体(A−11)のグラフト率およびアセトン可溶成分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は93%、還元粘度は0.40dl/gであった。
【0050】
グラフト共重合体(A−12):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−2)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.28部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部を4時間に亘り連続的に添加し、更に60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥後、グラフト共重合体(A−12)を得た。得られたグラフト共重合体(A−12)のグラフト率およびアセトン可溶成分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は89%、還元粘度は0.39dl/gであった。
【0051】
グラフト共重合体(A−13):窒素置換した反応器にスチレン−ブタジエンゴムラテックス(a−2)30部(固形分)、水160部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第1鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を入れ、60℃に加熱後、スチレン49部、アクリロニトリル21部、t−ドデシルメルカプタン0.3部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物とオレイン酸カリウム1.5部を4時間に亘り連続的に添加し、更に60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥後、グラフト共重合体(A−13)を得た。得られたグラフト共重合体(A−13)のグラフト率およびアセトン可溶成分の還元粘度を測定した結果、グラフト率は93%、還元粘度は0.40dl/gであった。
【0052】
共重合体(B)の製造
共重合体(B−1):公知の塊状重合法により、スチレン70重量部、アクリロニトリル30重量部からなる共重合体(B−1)を得た。上述の方法により、得られた共重合体(B−1)の還元粘度を測定した結果、還元粘度は0.60dl/gであった。
共重合体(B−2):公知の塊状重合法により、スチレン30重量部、メタクリル酸メチル70重量部からなる共重合体(B−2)を得た。上述の方法により、得られた共重合体(B−2)の還元粘度を測定した結果、還元粘度は0.58dl/gであった。
【0053】
(1)発色性
JIS−Z8729に準拠した色相測定により成形品の明度(L*)を測定し発色性の尺度とした。(成形品の明度(L*)が小さい方が成形品の漆黒性が優れているため、結果として同一着色剤を同量添加した際の発色性に優れる)上記成形品としては、各実施例及び比較例で得られた着色ペレットを用い、射出成形機(日本製鋼所製 J−150EP シリンダー温度:200℃ 金型温度:80℃)にて成形された成形品(150mm×120mm×3mm)を用いた。分光光度計は、(株)村上色彩研究所社製 CMS−35SPを用いた。
【0054】
(2)耐傷付き性
往復磨耗試験機(新東科学株式会社製、製品名 トライボギア TYPE:30S)を用い、先端部が直径27mmの圧子にかなきん3号の綿布をセットし、500gの一定荷重下で、成形品表面を20往復(速度600mm/分)摩擦した。上記成形品としては、前記(1)で用いた成形品と同じものを使用した。試験後、目視にて成形品の表面の傷を確認し、下記の判定により耐傷付き性の評価を行った。
傷が全く見られない:◎
傷がほとんど見られない:○
傷がかすかに見られる:△
傷が明確に見られる:×
【0055】
(3)耐衝撃性
各実施例及び比較例で得られた着色ペレットを用いISO試験方法294に準拠して各種試験片を成形し、耐衝撃性を測定した。
耐衝撃性はISO179に準拠し、4mm厚みで、ノッチ付きシャルピー衝撃値を測定した。単位:kJ/m
2【0056】
(4)流動性
各実施例及び比較例で得られた着色ペレットを用い、ISO1133に準拠して、220℃、10kg荷重の条件でメルトボリュームフローレイトを測定した。単位;cm
3/10分
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
表3に示すように、本発明のゴム強化熱可塑性樹脂組成物は、耐傷付き性、発色性に優れるだけでなく、耐衝撃性、流動性の物性バランスに優れることが分かる。特に、ゴム状重合体の重量分率に関して、0.2μm以上0.4μm未満の粒子が10〜50重量%の範囲である場合は耐傷付き性に優れる結果となる。また、実施例9及び10で示すように、2種以上のゴム状重合体を別々にグラフト重合し、2種以上のグラフト共重合体を用いた場合でも、グラフト率や粒子の重量分率の規定を満たしている限り、本願の目的を達成することができる。
【0061】
表3に示すように、ゴム強化熱可塑性樹脂組成物中のゴム含有量が5重量部よりも少ない比較例1は耐衝撃性に劣った。ゴム含有量が24重量部よりも多い比較例2は発色性、耐傷付き性、流動性に劣った。グラフト率が70%未満であるグラフト共重合体(A−6)を用いた比較例3は発色性、耐傷付き性に劣った。グラフト率が150%を超えたグラフト共重合体(A−7)を用いた比較例4は耐衝撃性と流動性に劣った。0.05μm以上0.2μm未満の粒子が50重量%未満であり、0.2μm以上の粒子が50重量%以上であるゴム状重合体(a−8)、(a−9)を用いた比較例5及び6は発色性に劣った。