特許第5851465号(P5851465)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5851465
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/54 20060101AFI20160114BHJP
【FI】
   H01H9/54 C
   H01H9/54 B
【請求項の数】3
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-186754(P2013-186754)
(22)【出願日】2013年9月9日
(65)【公開番号】特開2015-53243(P2015-53243A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2014年11月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水野 達彦
【審査官】 出野 智之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−226619(JP,A)
【文献】 特開2000−311539(JP,A)
【文献】 特開昭55−062618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の操作に応じて導通状態と遮断状態に連動して切り替わる第1スイッチ接点及び第2スイッチ接点を有する複数の操作スイッチと、
前記各操作スイッチに対して個別に形成されて、第1端部と第2端部間に、第1端部側抵抗と前記第1スイッチ接点と前記第2スイッチ接点と第2端部側抵抗とを、この順に直列に接続した複数の直列回路と、
前記各直列回路に対して個別に設けられて、前記第1端部が第1電位部に接続された状態と、前記第1端部が該第1電位部から遮断された状態とを切り替える第1端部側切替回路と、
前記各直列回路に対して個別に設けられて、前記第2端部が第2電位部に接続された状態と、前記第2端部が該第2電位部から遮断された状態とを切り替える第2端部側切替回路と、
前記複数の直列回路を複数のグループに分けて、同じグループに属する直列回路の前記第1スイッチ接点と前記第2スイッチ接点との接続箇所を、各グループに対して個別に設けられた共通入力部に接続し、各共通入力部を、各共通入力部に対して個別に設けられた第1抵抗を介して前記第1電位部に接続すると共に、各共通入力部に対して個別に設けられた第2抵抗を介して前記第2電位部に接続した入力共通回路と、
前記各グループから、前記直列回路の第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点を一つずつ順次選択し、各選択段階において
第1スイッチ接点を選択したグループについては、前記第1端部側切替回路により、該選択した第1スイッチ接点を有する直列回路の第1端部を第1電位部に接続して、他の直列回路の第1端部を第1電位部から遮断すると共に、前記第2端部側切替回路により、全ての直列回路の第2端部を第2電位部から遮断した状態とし、
第2スイッチ接点を選択したグループについては、前記第2端部側切替回路により、該選択した第2スイッチ接点を有する直列回路の第2端部を第2電位部に接続して、他の直列回路の第2端部を第2電位部から遮断すると共に、前記第1端部側切替回路により、全ての直列回路の第1端部を第1電位部から遮断した状態として、各共通入力部の電圧レベルを認識し、
各選択段階で認識した各共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記複数の操作スイッチの操作状態と故障を認識するスイッチ状態認識部とを備えたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたスイッチ装置において、
前記スイッチ状態認識部は、全ての前記直列回路の第1端部を前記第1端部側切替回路により第1電位部から遮断し、且つ、全ての前記直列回路の第2端部を前記第2端部側切替回路により第2電位部から遮断した状態での、前記各共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記操作スイッチの故障を認識することを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載されたスイッチ装置において、
前記入力共通回路は、前記複数の直列回路を前記複数のグループである第1グループ及び第2グループに二分して、該第1グループに属する直列回路である第1直列回路の第1スイッチ接点と第2スイッチ接点との接続箇所を、該第1グループ用の前記共通入力部である第1共通入力部に接続し、また、該第2グループに属する直列回路である第2直列回路の第1スイッチ接点と第2スイッチ接点との接続箇所を、該第2グループ用の前記共通入力部である第2共通入力部に接続し、
前記スイッチ状態認識部は、前記第1共通入力部及び前記第2共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記複数の操作スイッチの操作状態と故障を認識することを特徴とするスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作スイッチの操作状況を認識するスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば調理器具等に備えられて、操作スイッチ等の操作状況を認識するスイッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、操作スイッチのスイッチ接点とスイッチ接点の入力部との間の配線に断線故障が生じていることを検知するために、スイッチ接点と並列に形成された導通経路の導通状況を確認するようにしたスイッチ装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−90598号公報
【特許文献2】特開2012−112576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2に記載されたスイッチ装置においては、操作スイッチのスイッチ接点とスイッチ接点の入力部との間の断線故障を検知することができるが、スイッチ接点と入力部間の短絡故障については検知することができない。そのため、スイッチ接点と入力部間の短絡故障が生じて、器具の操作が不能な状態になっていることを検知することができなかった。
【0006】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、操作スイッチの短絡故障を検知可能なスイッチ装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明のスイッチ装置は、
使用者の操作に応じて導通状態と遮断状態に連動して切り替わる第1スイッチ接点及び第2スイッチ接点を有する複数の操作スイッチと、
前記各操作スイッチに対して個別に形成されて、第1端部と第2端部間に、第1端部側抵抗と前記第1スイッチ接点と前記第2スイッチ接点と第2端部側抵抗とを、この順に直列に接続した複数の直列回路と、
前記各直列回路に対して個別に設けられて、前記第1端部が第1電位部に接続された状態と、前記第1端部が該第1電位部から遮断された状態とを切り替える第1端部側切替回路と、
前記各直列回路に対して個別に設けられて、前記第2端部が第2電位部に接続された状態と、前記第2端部が該第2電位部から遮断された状態とを切り替える第2端部側切替回路と、
前記複数の直列回路を複数のグループに分けて、同じグループに属する直列回路の前記第1スイッチ接点と前記第2スイッチ接点との接続箇所を、各グループに対して個別に設けられた共通入力部に接続し、各共通入力部を、各共通入力部に対して個別に設けられた第1抵抗を介して前記第1電位部に接続すると共に、各共通入力部に対して個別に設けられた第2抵抗を介して前記第2電位部に接続した入力共通回路と、
前記各グループから、前記直列回路の第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点を一つずつ順次選択し、各選択段階において
第1スイッチ接点を選択したグループについては、前記第1端部側切替回路により、該選択した第1スイッチ接点を有する直列回路の第1端部を第1電位部に接続して、他の直列回路の第1端部を第1電位部から遮断すると共に、前記第2端部側切替回路により、全ての直列回路の第2端部を第2電位部から遮断した状態とし、
第2スイッチ接点を選択したグループについては、前記第2端部側切替回路により、該選択した第2スイッチ接点を有する直列回路の第2端部を第2電位部に接続して、他の直列回路の第2端部を第2電位部から遮断すると共に、前記第1端部側切替回路により、全ての直列回路の第1端部を第1電位部から遮断した状態として、各共通入力部の電圧レベルを認識し、
各選択段階で認識した各共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記複数の操作スイッチの操作状態と故障を認識するスイッチ状態認識部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
かかる本発明によれば、複数の操作スイッチに対して形成された前記直列回路が、前記入力共通回路により複数のグループに分けられ、同じグループに属する直列回路の第1スイッチ接点と第2スイッチ接点との接続箇所が、各グループに対して個別に設けられた共通入力部に接続される。さらに、前記入力共通回路により、各共通入力部は第1分圧抵抗を介して第1電位部に接続されると共に第2分圧抵抗を介して第2電位部に接続されている。
【0009】
そのため、前記複数の操作スイッチの前記第1スイッチ接点及び前記第2スイッチ接点がすべて遮断状態であれば、各共通入力部の電圧レベルは、第1電位と第2電位間の電圧を第1分圧抵抗及び第2分圧抵抗により分圧した基準レベルとなる。
【0010】
そして、詳細は後述するが、前記各グループから、前記直列回路の第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点を一つずつ選択して、第1接点を選択したグループについては、前記第1端部側切替回路により、該選択した第1スイッチ接点を有する直列回路の第1端部を第1電位部に接続して、他の直列回路の第1端部を第1電位部から遮断すると共に、前記第2端部側切替回路により、全ての直列回路の第2端部を第2電位部から遮断した状態とし、第2スイッチ接点を選択したグループについては、前記第2端部側切替回路により、該選択した第2スイッチ接点を有する直列回路の第2端部を第2電位部に接続して、他の直列回路の第2端部を第2電位部から遮断すると共に、前記第1端部側切替回路により、全ての直列回路の第1端部を第1電位部から遮断した状態としたときに、選択されているスイッチ接点を有する操作スイッチが操作されると、共通入力部の電圧レベルが第1電位側又は第2電位側に変化する。
【0011】
また、隣接する直列回路間の短絡等による短絡故障や断線故障が生じているときには、第1電位部と第2電位部間の通電経路が正常時と異なるため、共通入力部の電圧レベルが、正常時と異なるものとなる。
【0012】
そのため、前記スイッチ状態認識部は、前記各共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記複数の操作スイッチの操作状態(第1スイッチ接点及び第2スイッチ接点の導通と遮断状態)と、短絡故障を含む故障状態を検知することができる。
【0013】
また、前記スイッチ状態認識部は、全ての前記直列回路の第1端部を前記第1端部側切替回路により第1電位部から遮断し、且つ、全ての前記直列回路の第2端部を前記第2端部側切替回路により第2電位部から遮断した状態での、前記各共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記操作スイッチの故障を認識することを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、前記共通入力部と前記スイッチ状態認識部間の断線故障が生じていると、全ての前記直列回路の前記第1端部を前記第1電位部から遮断し、且つ、全ての前記直列回路の前記第2端部を前記第2電位部から遮断したときに、前記入力共通回路により設定されていた基準電圧が前記スイッチ状態認識部により認識されない状態となる。そのため、前記スイッチ状態認識部は、前記共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記操作スイッチの断線故障を検知することができる。
【0015】
また、前記入力共通回路は、前記複数の直列回路を前記複数のグループである第1グループ及び第2グループに二分して、該第1グループに属する直列回路である第1直列回路の第1スイッチ接点と第2スイッチ接点との接続箇所を、該第1グループ用の前記共通入力部である第1共通入力部に接続し、また、該第2グループに属する直列回路である第2直列回路の第1スイッチ接点と第2スイッチ接点との接続箇所を、該第2グループ用の前記共通入力部である第2共通入力部に接続し、
前記スイッチ状態認識部は、前記第1共通入力部及び前記第2共通入力部の電圧レベルに基づいて、前記複数の操作スイッチの操作状態と故障を認識することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、前記複数の操作スイッチの個数にかかわらず、前記第1共通入力部及び前記第2共通入力部という二つの入力部によって、各操作スイッチの操作状態と故障を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態のスイッチ装置の構成図。
図2】操作スイッチの操作状態と故障を認識する処理のタイミングチャート。
図3】第2実施形態のスイッチ装置の構成図。
図4】第3実施形態のスイッチ装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について、図1図4を参照して説明する。
【0019】
[第1実施形態]
先ず、図1図2を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1を参照して、本実施形態のスイッチ装置1は、ガスコンロに組み込んで使用されるものであり、中火力バーナ(図示しない)の点火・消火用の操作スイッチM、高火力バーナ(図示しない)の点火・消火用の操作スイッチH、低火力バーナ(図示しない)の点火・消火用の操作スイッチS、及びグリル(図示しない)の点火・消火用の操作スイッチGの操作状態と、故障を認識する。
【0020】
スイッチ装置1は、操作スイッチM,H,S,Gが実装された操作基板300と、制御基板200とにより構成されている。
【0021】
操作スイッチMは、直列に接続された第1スイッチ接点M1及び第2スイッチ接点M2を有している。第1スイッチ接点M1及び第2スイッチ接点M2は、使用者が操作スイッチMを押し操作しているときは連動して導通状態となり、押し操作をしていないときには連動して遮断状態となる。
【0022】
同様に、操作スイッチHは第1スイッチ接点H1及び第2スイッチ接点H2を有し、操作スイッチSは第1スイッチ接点S1及び第2スイッチ接点S2を有し、操作スイッチGは第1スイッチ接点G1及び第2スイッチ接点G2を有している。
【0023】
操作スイッチMについては、第1端部401と第2端部409との間に、第1端部側抵抗11と、第1スイッチ接点M1と、第2スイッチ接点M2と、第2端部側抵抗12とを順に接続した直列回路10が形成されている。
【0024】
操作スイッチHについては、第1端部403と第2端部411との間に、第1端部側抵抗21と、第1スイッチ接点H1と、第2スイッチ接点H2と、第2端部側抵抗22とを順に接続した直列回路20が形成されている。
【0025】
操作スイッチSについては、第1端部402と第2端部408との間に、第1端部側抵抗31と、第1スイッチ接点S1と、第2スイッチ接点S2と、第2端部側抵抗32とを順に接続した直列回路30が形成されている。
【0026】
操作スイッチGについては、第1端部404と第2端部410との間に、第1端部側抵抗41と、第1スイッチ接点G1と、第2スイッチ接点G2と、第2端部側抵抗42とを順に接続した直列回路40が形成されている。
【0027】
制御基板200には、CPU,メモリ,入出力回路等により構成されたマイクロコンピュータ100(以下、マイコン100という)が備えられており、マイコン100は、メモリに保持されたガスコンロ用の制御プログラムを実行することによって、操作スイッチM,H,S,Gの操作状態と故障を認識するスイッチ状態認識部101として機能する。マイコン100は、出力ポートPo1〜Po4と、AD(アナログ/デジタル変換)入力ポートAD1,AD2を有している。
【0028】
出力ポートPo1〜Po4は、直列回路10,20,30,40に対して個別に設けられたスイッチング素子51〜54(本発明の第1端部側切替回路に相当する)にストローブ信号COM1〜COM4を出力する。スイッチング素子51は、マイコン100の出力ポートPo1と第1端部401との間に接続されており、COM1がハイレベル(≒Vcc)であるときは第1端部401をVcc電位部(本発明の第1電位部に相当する)から遮断し、COM1がローレベル(≒GND)であるときには第1端部401をVcc電位部に接続する。
【0029】
スイッチング素子52は、マイコン100の出力ポートPo2と第1端部402との間に接続されており、COM2がハイレベルであるときは第1端部402をVcc電位部から遮断し、COM2がローレベルであるときには第1端部402をVcc電位部に接続する。
【0030】
スイッチング素子53は、マイコン100の出力ポートPo3と第1端部403との間に接続されており、COM3がハイレベルであるときは第1端部403をVcc電位部から遮断し、COM3がローレベルであるときは第1端部403をVcc電位部に接続する。
【0031】
スイッチング素子54は、マイコン100の出力ポートPo4と直列回路40の第1端部404との間に接続されており、COM4がハイレベルであるときは第1端部404をVcc電位部から遮断し、COM4がローレベルであるときには第1端部404をVcc電位部に接続する。
【0032】
また、スイッチング素子51〜54の出力部は、直列回路10,20,30,40に対して個別に設けられたスイッチング素子61〜64(本発明の第2端部側切替回路に相当する)に一対一に入力されている。スイッチング素子61は、スイッチング素子51と第2端部408との間に接続されており、スイッチング素子51の出力がローレベルであるときは第2端部408をGND電位部(本発明の第2電位部に相当する)から遮断し、スイッチング素子51の出力がハイレベルであるときには第2端部408をGND電位部に接続する。
【0033】
スイッチング素子62は、スイッチング素子52と第2端部409との間に接続されており、スイッチング素子52の出力がローレベルであるときは第2端部409をGND電位部から遮断し、スイッチング素子52の出力がハイレベルであるときには第2端部409をGND電位部に接続する。
【0034】
スイッチング素子63は、スイッチング素子53と第2端部410との間に接続されており、スイッチング素子53の出力がローレベルであるときは第2端部410をGND電位部から遮断し、スイッチング素子53の出力がハイレベルであるときには第2端部410をGND電位部に接続する。
【0035】
スイッチング素子64は、スイッチング素子54との第2端部411との間に接続されており、スイッチング素子54の出力がローレベルであるときは第2端部411をGND電位部から遮断し、スイッチング素子54の出力がハイレベルであるときには第2端部411をGND電位部に接続する。
【0036】
直列回路10,20,30,40は、直列回路10,20が属する第1グループと、直列回路30,40が属する第2グループとに二分されている。以下では、第1グループに属する直列回路10,20を第1直列回路10,20ともいい、第2グループに属する直列回路30,40を第2直列回路30,40ともいう。
【0037】
第1直列回路10の第1スイッチ接点M1と第2スイッチ接点M2との接続箇所、及び第1直列回路20の第1スイッチ接点H1と第2スイッチ接点H2との接続箇所は、共に第1共通入力部405に接続されている。
【0038】
また、第2直列回路30の第1スイッチ接点S1と第2スイッチ接点S2との接続箇所、及び第2直列回路40の第1スイッチ接点G1と第2スイッチ接点G2との接続箇所は、共に第2共通入力部406に接続されている。
【0039】
第1共通入力部405は、プルアップ回路70の第1分圧抵抗71を介してVcc電位部に接続されると共に、プルダウン回路80の第2分圧抵抗81を介してGND電位部に接続されている。第2共通入力部406は、プルアップ回路70の第3分圧抵抗72を介してVcc電位部に接続されると共に、プルダウン回路80の第4分圧抵抗82を介してGND電位部に接続されている。
【0040】
第1共通入力部405は抵抗90を介してマイコン100のAD入力ポートAD1に接続され、第2共通入力部406は抵抗91を介してマイコン100のAD入力ポートAD2に接続されている。AD入力ポートAD1とGND間にはコンデンサ92が接続され、AD入力ポートAD2とGND間にはコンデンサ93が接続されている。
【0041】
AD入力ポートAD1,AD2は、アナログ電圧を8bitのデジタル値(0〜255)に変換して入力し、スイッチ状態認識部101は、このデジタル値によって第1共通入力部405及び第2共通入力部406の電圧レベルを認識する。
【0042】
なお、直列回路10,20,30,40を第1共通入力部405及び第2共通入力部406に接続する回路と、プルアップ回路70と、プルダウン回路80とにより、本発明の入力共通回路が構成される。
【0043】
次に、図2に示したタイミングチャートに従って、スイッチ状態認識部101による、操作スイッチM,H,S,Gの操作状態と故障の認識処理について説明する。
【0044】
図2のt1〜t6は、操作スイッチM,H,S,Gの操作状態と故障を認識する処理の1サイクルであり、ST1(t1〜t2)、ST2(t2〜t3)、ST3(t3〜t4)、ST4(t4〜t5)、ST5(t5〜t6)の5つの工程から構成されている。
【0045】
ST〜ST4においては、操作スイッチM,H,S,Gの操作状態と故障が、第1スイッチ接点M1,H1,S1,G1及び第2スイッチ接点M2,H2,S2,G2ごとに認識される。ST5においては、操作スイッチM,H,S,Gとマイコン100との間の接続経路の故障が認識される。
【0046】
ST1〜ST4では、スイッチ状態認識部101は、以下の表1に示したように、ストローブ信号COM1〜COM4を一つずつ順次選択して出力し、第1グループに属する第1直列回路10,20の第1スイッチ接点M1,H1及び第2スイッチ接点M2,H2と、第2グループに属する直列回路30,40の第1スイッチ接点S1,G1及び第2スイッチ接点S2,G2とから、スイッチ接点(第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点)を一つずつ順次選択する。なお、表1ではストローブをSTBで表し、スイッチをSWで表している。
【0047】
【表1】
【0048】
ST1では、ストローブ信号COM1が出力されて、操作スイッチMの第1スイッチ接点M1と、操作スイッチSの第2スイッチ接点S2が選択されている。ST2では、ストローブ信号COM2が出力されて、操作スイッチMの第2スイッチ接点M2と、操作スイッチSの第1スイッチ接点S1が選択される。
【0049】
ST3では、ストローブ信号COM3が出力されて、操作スイッチHの第1スイッチ接点H1と、操作スイッチGの第2スイッチ接点G2が選択される。ST4では、ストローブ信号COM4が出力されて、操作スイッチHの第2スイッチ接点H2と、操作スイッチGの第1スイッチ接点G1が選択される。
【0050】
例えば、ST1では、スイッチ状態認識部101は、出力ポートPo1から出力するストローブ信号COM1をローレベルにすると共に、出力ポートPo2〜Po4から出力するストローブ信号COM2〜COM4をハイレベルにする。
【0051】
これにより、第1グループから第1直列回路10の第1スイッチ接点M1が選択されると共に、第2グループから第2直列回路30の第2スイッチ接点S2が選択された状態になる。この状態では、直列回路10,20,30,40のうち、第1直列回路10の第1端部401のみがVcc電位部に接続されて、他の直列回路20,30,40の第1端部402〜404はVccから遮断される。そのため、第1共通入力部405の電圧SW2が、操作スイッチMの第1スイッチ接点M1の導通/遮断に応じて変化する状態となる。
【0052】
また、直列回路10,20,30,40のうち、第2直列回路30の第2端部408のみがGNDに接続されて、他の直列回路10,20,40の第2端部409〜411はGND電位部から遮断される。そのため、第2共通入力部406の電圧SW2が、操作スイッチSの第2スイッチ接点S2の導通/遮断に応じて変化する状態となる。
【0053】
そのため、以下の表2に示したように、工程ST1では、操作スイッチMの第1接点M1のON(導通)/OFF(遮断)状態と、操作スイッチSの第2接点S2のON/OFF状態が認識可能な状態となる。
【0054】
【表2】
【0055】
スイッチ状態認識部101は、図2に示したように、マイコン100の出力ポートPo1〜Po4から出力する制御信号COM1〜COM4のうち、ローレベルにするものを順次切り替える。そして、これにより、上記表1,2に示したように、スイッチ状態認識部101は、操作状態の認識対象となる操作スイッチM,S,H,Gの選択を切替えて、操作スイッチM,S,H,Gの全ての第1スイッチ接点M1,S1,H1,G1、及び第2スイッチ接点M2,S2,H2,G2のON/OFF状態を検知して、操作スイッチM,S,H,Gの操作状態を認識する。
【0056】
スイッチ状態認識部101は、第1スイッチ接点と第2スイッチ接点が共にON状態である操作スイッチを操作状態であると認識し、第2スイッチ接点と第2スイッチ接点が共にOFF状態である操作スイッチを操作状態ではないと認識する。
【0057】
ここで、第1分圧抵抗71の抵抗値R71と第2分圧抵抗81の抵抗値R81は、同じ値に設定されている。そのため、選択されている操作スイッチが押し操作されていないときには、SW1はVcc/2(基準電位)となる。
【0058】
また、選択されている操作スイッチが押し操作されて第1接点がON(導通)しているときには、Vccから第1分圧抵抗71又は第3分圧抵抗72と、第1端部側抵抗11,21,31,41のいずれかとの並列回路を介して第1共通入力部405又は第2共通入力部406に通電される。そのため、SW1又はSW2のレベルは基準電位よりも高くなる。
【0059】
そこで、スイッチ状態認識部101は、以下の表3に示したように、検知信号SW1,SW2のレベルが基準電位付近に接点されたOff範囲(Aoff)内であるときは、第1スイッチ接点M1がOFF状態(遮断状態)であると認識する。また、検知信号SW1,SW2のレベルが第1分圧抵抗71と第1端部側抵抗11の並列抵抗値に基づいて設定された第1on範囲(Aon1)であるときには、第1スイッチ接点M1がON状態(導通状態)であると認識する。
【0060】
【表3】
【0061】
また、SW1又はSW2の電圧レベルがoff範囲(Aoff)及び第1on範囲(Aon1)から外れているときには、直列回路10,20,30,40の途中箇所等において他の回路との短絡故障や、直列回路10,20,30,40とマイコン100間の接続経路の断線故障が生じていると判断することができる。
【0062】
そこで、この場合には、スイッチ状態認識部101は、表示部105にエラー表示を行って、操作スイッチの故障が生じていることを使用者に報知する。
【0063】
次に、選択されている操作スイッチが押し操作されて第2スイッチ接点がON(導通)しているときには、第1共通入力部405又は第2共通入力部406から第2分圧抵抗81又は第4分圧抵抗82と、第2端部側抵抗12,22,32,42のいずれかとの並列回路を介してGNDに通電される。そのため、SW1又はSW2のレベルは基準電位よりも低くなる。
【0064】
そこで、スイッチ状態認識部101は、以下の表4に示したように、検知信号SW1(第1直列回路10の第2スイッチ接点M2又は第1直列回路20の第2スイッチ接点H2が選択されているとき),SW2(第2直列回路30の第2スイッチ接点S2又は第2直列回路40の第2スイッチ接点G2が選択されているとき)のレベルに基づいて、第2スイッチ接点M2,H2,S2,G2の状態を認識する。
【0065】
【表4】
【0066】
また、SW1又はSW2の電圧レベルがoff範囲(Aoff)及び第2on範囲(Aon2)から外れているときには、直列回路10,20,30,40の途中箇所等において他の回路との短絡故障や、直列回路10,20,30,40とマイコン100間の接続経路の断線故障が生じていると判断することができる。
【0067】
そこで、この場合には、スイッチ状態認識部101は、表示部105にエラー表示を行って、操作スイッチの故障が生じていることを使用者に報知する。
【0068】
次に、スイッチ状態認識部101は、工程ST5においては、ストローブ信号COM1〜COM4をいずれもハイレベルとして、直列回路10,20,30,40の第1端部401〜404をVcc電位部から遮断すると共に、第2端部408〜411をGND電位部から遮断した状態とする。
【0069】
そして、この状態におけるSW1とSW2の一方又は両方がoff範囲(Aoff)から外れているときは、操作スイッチM,H,S,Gとマイコン100との間の接続経路に断線又は短絡による故障が生じていると判断することができる。そこで、この場合にも、スイッチ状態認識部101は、表示部105にエラー表示を行って、操作スイッチの故障が生じていることを使用者に報知する。
【0070】
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態のスイッチ装置は、操作基板310に、上述した4個のバーナの点火・消火用の操作スイッチM,H,S,Gに加えて、2個のバーナの点火・消火用の操作スイッチJ,Kを備えている。
【0071】
図3では、制御基板を省略して操作基板310のみを示している。第2実施形態の制御基板は、図1に示したマイコン100のスイッチ状態認識部101が、六つのストローブ信号COM1〜COM6を第1端部501〜506及び第2端部510〜515に順次出力して、第1共通入力部507の電圧SW1及び第2共通入力部508の電圧SW2を入力する構成となる。
【0072】
スイッチ状態認識部101は、第1共通入力部507の電圧SW1及び第2共通入力部SW2により、6個の操作スイッチM,H,S,G,J,Kの操作状態と故障を認識する。なお、第1実施形態の操作基板300と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
操作スイッチMについて形成された直列回路10は、第1端部501と第2端部511との間に接続されている。操作スイッチHについて形成された直列回路20は、第1端部503と第2端部513との間に接続されている。
【0074】
操作スイッチJに対しては、第1端部505と第2端部515との間に、第1端部側抵抗26と、第1スイッチ接点J1と、第2スイッチ接点J2と、第2端部側抵抗27とを順に接続した直列回路25が形成されている。
【0075】
また、操作スイッチSについて形成された直列回路30は、第1端部502と第2端部510との間に接続されている。操作スイッチGについて形成された直列回路40は、第1端部504と第2端部512との間に接続されている。
【0076】
操作スイッチKに対しては、第1端部506と第2端部514との間に、第1端部側抵抗46と、第1スイッチ接点K1と、第2スイッチ接点K2と、第2端部側抵抗47とを順に接続した直列回路45が形成されている。
【0077】
直列回路10,20,25,30,40,45は、直列回路10,20,25が属する第1グループと、直列回路30,40,45が属する第2グループとに二分されている。以下では、第1グループに属する直列回路10,20,25を第1直列回路10,20,25ともいい、第2グループに属する直列回路30,40,45を第2直列回路30,40,45ともいう。
【0078】
第1直列回路10の第1スイッチ接点M1と第2スイッチ接点M2との接続箇所、第1直列回路20の第1スイッチ接点H1と第2スイッチ接点H2との接続箇所、及び第1直列回路25の第1スイッチ接点J1と第2スイッチ接点J2との接続箇所は、いずれも第1共通入力部507に接続されている。
【0079】
また、第2直列回路30の第1スイッチ接点S1と第2スイッチ接点S2との接続箇所、第2直列回路40の第1スイッチ接点G1と第2スイッチ接点G2との接続箇所、及び第2直列回路45の第1スイッチ接点K1と第2スイッチ接点K2との接続箇所は、いずれも第2共通入力部508に接続されている。
【0080】
第1端部501〜506は、第1実施形態の操作基板300の第1端部401〜404と同様に、ストローブ信号COM1〜COM6によって、Vcc電位部に接続された状態とVcc電位部から遮断された状態とに切り替えられる。第2端部510〜515は、第1実施形態の操作基板300の第2端部408〜411と同様に、ストローブ信号COM1〜COM6によって、GND電位部に接続された状態とGND電位部から遮断された状態とに切り替えられる。
【0081】
そして、スイッチ状態認識部101は、以下の表5に示したように、ストローブ信号COM1〜COM6を一つずつ順次出力して、第1グループに属する第1直列回路10,20,25の第1スイッチ接点M1,H1,J1及び第2スイッチ接点M2,H2,J2と、第2グループに属する第2直列回路30,40,45の第1スイッチ接点S1,G1,K1及び第2スイッチ接点S2,G2,K2とから、スイッチ接点(第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点)を一つずつ順次選択する。なお、表3ではストローブをSTBで表し、スイッチをSWで表している。
【0082】
【表5】
【0083】
例えば、ストローブ信号COM1が選択されているとき(COM1がローレベル、COM2〜COM6がハイレベル)は、第1グループに属する第1直列回路10,20,25について、第1直列回路10に接続された第1端部501がVcc電位部に接続されると共に、他の第1端部503,505はVcc電位部から遮断される。さらに、第2端部511,513,515はGND電位部から遮断される。
【0084】
また、第2グループに属する第2直列回路30,40,45については、第2直列回路30に接続された第2端部510がGND電位部に接続されると共に、他の第2端部512,514がGND電位部から遮断される。さらに、第1端部502,504,506はVccから遮断される。
【0085】
そして、スイッチ状態認識部101は、ストローブ信号COM1〜COM6を順次出力したとき、及びストローブ信号COM1〜COM6の出力を全て停止したときの第1共通入力部507の電圧SW1と第2共通入力部508の電圧SW2のレベルを、上記表3,表4に示した条件で判断することにより、各操作スイッチM、H,J,S,G,Kの操作状態と故障を認識する。
【0086】
[第3実施形態]
次に、図4を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態のスイッチ装置は、第2実施形態と同様に、操作基板320に、6個の操作スイッチM,H,J,S,G,Kを備えている。
【0087】
図4では、制御基板を省略して操作基板320のみを示している。第3実施形態の制御基板は、図1に示したマイコン100のスイッチ状態認識部101が、四つのストローブ信号COM1〜COM4を第1端部601〜606及び第2端部611〜616に順次出力して、第1共通入力部607の電圧SW1、第2共通入力部608の電圧SW2、及び第3共通入力部609の電圧SW3を入力する構成となる。
【0088】
スイッチ状態認識部101は、第1共通入力部607の電圧SW1、第2共通入力部608の電圧SW2、及び第3共通入力部609の電圧SW3により、6個の操作スイッチM,H,S,G,J,Kの操作状態と故障を認識する。なお、第1実施形態の操作基板300、及び第2実施形態の操作基板310と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0089】
操作スイッチMについて形成された直列回路10は、第1端部601と第2端部613との間に接続されている。操作スイッチHについて形成された直列回路20は、第1端部603と第2端部616との間に接続されている。操作スイッチJについて形成された直列回路25は、第1端部604と第2端部612との間に接続されている。
【0090】
操作スイッチSについて形成された直列回路30は、第1端部602と第2端部611との間に接続されている。操作スイッチGについて形成された直列回路40は、第1端部605と第2端部615との間に接続されている。操作スイッチKについて形成された直列回路45は、第1端部606と第2端部614との間に接続されている。
【0091】
直列回路10,20,25,30,40,45は、直列回路10,20が属する第1グループと、直列回路30,40が属する第2グループと、直列回路25,45が属する第3グループとに分けられている。以下では、第1グループに属する直列回路10,20を第1直列回路10,20ともいい、第2グループに属する直列回路30,40を第2直列回路30,40ともいい、第3グループに属する直列回路25,45を第3直列回路25,45ともいう。
【0092】
第1直列回路10の第1スイッチ接点M1と第2スイッチ接点M2との接続箇所と、第1直列回路20の第1スイッチ接点H1と第2スイッチ接点H2との接続箇所は、第1共通入力部607に接続されている。
【0093】
第2直列回路30の第1スイッチ接点S1と第2スイッチ接点S2との接続箇所と、第2直列回路40の第1スイッチ接点G1と第2スイッチ接点G2との接続箇所は、第2共通入力部608に接続されている。
【0094】
第3直列回路25の第1スイッチ接点J1と第2スイッチ接点J2との接続箇所と、第3直列回路45の第1スイッチ接点K1と第2スイッチ接点K2との接続箇所は、第3共通入力部609に接続されている。
【0095】
第1端部601〜606は、第1実施形態の操作基板300の第1端部401〜404と同様に、Vcc電位部に接続された状態とVccから遮断された状態とに切り替えられる。第2端部611〜616は、第1実施形態の操作基板300の第2端部408〜411と同様に、GND電位部に接続された状態とGND電位部から遮断された状態とに切り替えられる。
【0096】
そして、スイッチ状態認識部101は、以下の表6に示したように、ストローブ信号COM1〜COM4を一つずつ順次出力して、第1グループに属する第1直列回路10,20の第1スイッチ接点M1,H1及び第2スイッチ接点M2,H2と、第2グループに属する第2直列回路30,40の第1スイッチ接点S1,G1及び第2スイッチ接点S2,G2と、第3グループに属する第3直列回路25,45の第1スイッチ接点J1,K1及び第2スイッチ接点J2,K2とから、スイッチ接点(第1スイッチ接点又は第2スイッチ接点)を一つずつ順次選択する。なお、表6ではストローブをSTBで表し、スイッチをSWで示している。
【0097】
【表6】
【0098】
例えば、ストローブ信号COM1が選択されているときは、第1グループに属する第1直列回路10,20について、第1直列回路10に接続された第1端部601がVcc電位部に接続されると共に、他の第1端部603はVcc電位部から遮断される。さらに、第2端部613,616がGND電位部から遮断される。
【0099】
また、第2グループに属する第2直列回路30,40については、第2直列回路30に接続された第2端部611がGND電位部に接続されると共に、他の第2端部615がGND電位部から遮断される。さらに、第1端部602,605がVcc電位部から遮断される。
【0100】
また、第3グループに属する第3直列回路25,45については、第3直列回路25に接続された第2端部611がGND電位部に接続されると共に、他の第2端部614がGND電位部から遮断される。さらに、第1端部604,606がVcc電位部から遮断される。
【0101】
そして、スイッチ状態認識部101は、ストローブ信号COM1〜COM4を順次出力したとき、及びストローブ信号COM1〜COM4の出力を停止したときの第1共通入力部607の電圧SW1、第2共通入力部608の電圧SW2、及び第3共通入力部609の電圧SW3を、上記表3,表4に示した条件で判断することにより、各操作スイッチM,H,J,S,G,Kの操作状態と故障を認識する。
【0102】
なお、本実施形態では、4個の操作スイッチと6個のスイッチを備えたスイッチ装置を示したが、複数の操作スイッチを備えたスイッチ装置であれば、同様のグループ分けを行って本発明を適用することができる。
【0103】
また、本実施形態では、ガスコンロに組み込んで使用されるスイッチ装置を示したが、使用者により押し操作される操作スイッチを複数備えた機器であれば、本発明を適用することができる。
【0104】
また、本実施形態では、制御基板200と操作基板300からなるスイッチ装置を示したが、一枚の基板に実装された部品によりスイッチ装置を構成するようにしてもよい。
【0105】
また、本実施形態では、工程ST5により、直列回路10,20,30,40の全ての第1端部401〜404をVcc電位部から遮断すると共に、全ての第2端部408〜411をGND電位部から遮断した状態として、操作スイッチM,H,S,Gとマイコン100との間の接続経路の故障を検知する処理を行ったが、この処理を行わない場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0106】
1…スイッチ装置、M,H,S,G…操作スイッチ、M1,H1,S1,G1…第1スイッチ接点、M2,H2,S2,G2…第2スイッチ接点、10,20,30,40…直列回路、11,21,31,41…第1端部側抵抗、12,22,32,42…第2端部側抵抗、50…第1端部側切替回路、60…第2端部側切替回路、70,80…基準電位設定回路、100…マイクロコンピュータ、101…スイッチ状態認識部、200…制御基板、300…操作基板、401〜404…第1端部、405…第1共通入力部、406…第2共通入力部、408〜411…第2端部。
図1
図2
図3
図4