(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5851579
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20160114BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20160114BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20160114BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20160114BHJP
A63H 30/04 20060101ALI20160114BHJP
A63H 3/02 20060101ALI20160114BHJP
A63H 3/33 20060101ALI20160114BHJP
【FI】
G06F13/00 500A
G06Q50/10
H04M3/56 Z
H04M11/00 302
A63H30/04 A
A63H3/02
A63H3/33 C
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-264646(P2014-264646)
(22)【出願日】2014年12月26日
【審査請求日】2014年12月26日
(31)【優先権主張番号】103138260
(32)【優先日】2014年11月4日
(33)【優先権主張国】TW
(31)【優先権主張番号】103145141
(32)【優先日】2014年12月24日
(33)【優先権主張国】TW
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 文創之星創意加値試合(中国語表記:文創之星創意加▲値▼競賽) 台湾台北市松山区民生東路四段133号10楼C室 2014年7月1日〜2014年8月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】515002676
【氏名又は名称】摩豆創意科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】郭 柳 宗
【審査官】
佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/175382(WO,A1)
【文献】
特開2004−023660(JP,A)
【文献】
特開2014−200692(JP,A)
【文献】
特表2010−525472(JP,A)
【文献】
特開2014−115897(JP,A)
【文献】
特表2004−504741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法であって、
第1携帯装置により第1おもちゃの無線ネットワークモジュールを設定することで、前記第1おもちゃを無線ネットウーク基地局へ接続するステップと、
前記第1携帯装置にダウンロードされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを構築するステップと、
前記無線ネットウーク基地局を利用して、前記第1おもちゃを前記コミュニティサーバへ接続し、且つ前記ユーザグループに加入するステップと、
第2携帯装置にダウンロードされた前記アプリケーションによって、前記コミュニティサーバへ接続し、前記第2携帯装置を前記ユーザグループに加入するステップと、
前記アプリケーションによって、前記第1携帯装置及び前記第2携帯装置の少なくとも一つからの第1音声メッセージを前記コミュニティサーバを介して前記第1おもちゃに伝送し、且つ前記第1おもちゃの音声発生モジュールにより前記第1音声メッセージを再生するステップと、
前記第1おもちゃの録音モジュールにより第2音声メッセージを録音して、前記第2音声メッセージを前記コミュニティサーバを介して前記ユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送するステップと、を含み、
前記第1おもちゃは、さらに無線通信モジュールを備え、前記第1おもちゃが第2おもちゃに接近する時、前記第2おもちゃの無線通信モジュールとの相互誘導によって接続され、且つ前記第1おもちゃ或いは前記第2おもちゃが前記コミュニティサーバへ接続する時に、審査ステップを経て相方のおもちゃを前記ユーザグループに加入することを特徴とする、おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項2】
前記第2おもちゃをコミュニティサーバへ接続するように設定し、且つ前記第2おもちゃを前記ユーザグループに加入し、前記第2おもちゃが前記ユーザグループから前記第1音声メッセージを受信し、且つ第3音声メッセージを録音して、前記第3音声メッセージを前記ユーザグループ中の前記第1おもちゃ又は任意の携帯装置に伝送するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項3】
前記第1おもちゃは、音声認識により前記ユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送することを決定することを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項4】
前記第1おもちゃは、画像認識により前記ユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送することを決定することを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項5】
前記第1携帯装置及び前記第2携帯装置の少なくとも一つは、入力した文字メッセージを、音声合成により前記第1音声メッセージに変換することを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項6】
前記第1おもちゃ又は前記第2おもちゃは、ぬいぐるみ、人形、フィギュア又はロボット等のおもちゃであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法。
【請求項7】
おもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置であって、
マイクロコントローラーと、前記マイクロコントローラーにそれぞれ接続されている無線ネットワークモジュールと、無線通信モジュールと、音声発生モジュールと、録音モジュールとを備える第1おもちゃと、
無線通信モジュールを備える第2おもちゃと、
無線ネットワークモジュールが設置され、且つインストールされたアプリケーションによって、前記第1おもちゃを無線ネットワーク基地局へ接続するように設定し、前記アプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを設定する第1携帯装置と、
インストールされた前記アプリケーションによって、前記コミュニティサーバへ接続し、且つ前記ユーザグループに加入する第2携帯装置と、
を備え、
前記第1おもちゃは、前記無線ネットワーク基地局によって、前記コミュニティサーバへ接続し、且つ前記ユーザグループに加入することにより、前記第1携帯装置又は前記第2携帯装置からの第1音声メッセージを受信し、前記第1おもちゃの前記音声発生モジュールにより前記第1音声メッセージを再生し、且つ前記録音モジュールを介して第2音声メッセージを録音して、前記ユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送し、
前記第1おもちゃが前記第2おもちゃに接近する時、前記無線通信モジュールの相互誘導によって接続され、且つ前記第1おもちゃ或いは前記第2おもちゃが前記コミュニティサーバへ接続する時に、審査ステップを経て相方のおもちゃを前記ユーザグループに加入することを特徴とする、おもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【請求項8】
前記第2おもちゃが、前記コミュニティサーバへ接続して、前記ユーザグループに加入して、前記ユーザグループから前記第1音声メッセージを受信し、且つ第3音声メッセージを録音して、前記第3音声メッセージを前記ユーザグループ中の前記第1おもちゃ又は任意の携帯装置に伝送することを特徴とする、請求項7に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【請求項9】
前記第1おもちゃには、前記マイクロコントローラーに接続された音声認識モジュールを備え、前記第1おもちゃは、音声認識により前記第2音声メッセージを伝送する対象を決定することを特徴とする、請求項7に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【請求項10】
前記第1おもちゃには、前記マイクロコントローラーに接続された画像認識モジュールを備え、前記第1おもちゃは、画像認識により前記第2音声メッセージを伝送する対象を決定することを特徴とする、請求項7に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【請求項11】
前記第1携帯装置及び前記第2携帯装置の少なくとも一つには、前記第1携帯装置及び前記第2携帯装置に入力した文字メッセージを前記第1音声メッセージに変換する音声合成モジュールを備えることを特徴とする、請求項7に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【請求項12】
前記第1おもちゃ又は前記第2おもちゃは、ぬいぐるみ、人形、フィギュア又はロボット等のおもちゃであることを特徴とする、請求項8に記載のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニティ活動の方法及びその装置に関し、特に、おもちゃを中心とする、おもちゃのユーザとその知り合いに繋がるコミュニティ活動の方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯用電子装置の普及及びネットワーク通信技術の発達により、各種のコミュニケーション用のソフトウェア又はアプリケーションが絶えずリリースされ、一般の人々はスマートフォン又はタブレットパソコンを持っていれば、家族や友人と手軽に連絡を取ることができる。ネットワークの範囲内であれば、文字メッセージにしても音声メッセージにしても、距離を問わずにインターネットを介して相手の電子装置に伝送することができる。これらのコミュニケーション用のソフトウェア又はアプリケーションを通して、人と人との間のコミュニケーションが従来から大きく変わってきた。
【0003】
上記のコミュニケーション用のソフトウェア又はアプリケーションにとって、ほとんどがグループ機能を備え、ユーザは、異なる友人の分類に基づいてそれぞれのグループを作成して、メッセージをグループ中の友人に通知する必要があれば、ただグループで投稿するだけで、グループ全員にすぐに伝送することができ、個別の友人に伝送することもできる。しかし、このようなコミュニケーションの方法を使う条件は、互いに同じソフトウェア又はアプリケーションをインストール可能な電子装置を持つ必要があり、たとえば、アプリケーションをインストール不可能な携帯電話を使用する場合、このグループに加入してコミュニケートすることができない。また、たとえばスマートフォンを持っていない子供の場合、両親又は知り合いのメッセージを、グループを介して即時伝達することができない(下記特許文献1参照)。
【0004】
本発明は、インテリジェント電子装置を使用しなくても、グループに加入してコミュニケートできる方法及びその装置を提供するものである。日常生活において身の回りにあるおもちゃを中心とするグループを作成し、周りのヒューマンネットワークに繋がり、交流機能を有するコミュニティを作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−103616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置を提供することを目的とする。これにより、従来のコミュニケーション用のソフトウェア又はアプリケーションが、インテリジェント電子装置のみ使用可能であり、その装置を持っていないユーザがコミュニケートできないという問題を解決するため、日常生活において身の回りにあるおもちゃを中心とするコミュニティグループを作成し、且つグループにあるユーザとコミュニケートすることができる方法及びその装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一目的により、おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法を提供し、その方法は、下記のステップを含む。つまり、第1携帯装置により第1おもちゃの無線ネットワークモジュールを設定することで、第1おもちゃを無線ネットワーク基地局へ接続するステップと、第1携帯装置にダウンロードされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを作成するステップと、無線ネットワーク基地局を利用して、第1おもちゃをコミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループに加入するステップと、第2携帯装置にダウンロードされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つ第2携帯装置をユーザグループに加入するステップと、アプリケーションによって、第1携帯装置及び第2携帯装置の少なくとも一つからの第1音声メッセージを、コミュニティサーバを介して第1おもちゃに伝送し、且つ第1おもちゃの音声発生モジュールにより第1音声メッセージを再生するステップと、第1おもちゃの録音モジュールにより第2音声メッセージを録音して、第2音声メッセージを、コミュニティサーバを介してユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送するステップと、を含
み、前記第1おもちゃは、さらに無線通信モジュールを備え、前記第1おもちゃが第2おもちゃに接近する時、前記第2おもちゃの無線通信モジュールとの相互誘導によって接続され、且つ前記第1おもちゃ或いは前記第2おもちゃが前記コミュニティサーバへ接続する時に、審査ステップを経て相方のおもちゃを前記ユーザグループに加入する。
【0008】
より好ましいのは、このおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法は、第2おもちゃをコミュニティサーバへ接続するように設定し、且つユーザグループに加入し、第2おもちゃがユーザグループから第1音声メッセージを受信し、且つ第3音声メッセージを録音して、その第3音声メッセージをユーザグループ中の第1おもちゃ又は任意の携帯装置に伝送するステップとを更に含んでもよい。
【0010】
より好ましいのは、第1おもちゃは、音声認識によりユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送することを決定してもよい。
【0011】
より好ましいのは、第1おもちゃは、画像認識によりユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送することを決定してもよい。
【0012】
より好ましいのは、第1携帯装置及び第2携帯装置の少なくとも一つは、入力した文字メッセージを音声合成により前記第1音声メッセージに変換してもよい。
【0013】
より好ましいのは、第1おもちゃ又は第2おもちゃは、ぬいぐるみ、人形、フィギュア又はロボット等のおもちゃであってもよい。
【0014】
本発明の別の目的により、第1おもちゃと、
第2おもちゃと、第1携帯装置と、第2携帯装置とを備えるおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置を提供する。第1おもちゃは、マイクロコントローラーと、マイクロコントローラーにそれぞれ接続されている無線ネットワークモジュールと、
無線通信モジュールと、音声発生モジュールと、録音モジュールとを備える。
第2おもちゃは、無線通信モジュールを備える。第1携帯装置は、無線ネットワークモジュールが設置され、且つインストールされたアプリケーションによって、第1おもちゃを無線ネットワーク基地局へ接続するように設定し、当該アプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを設定する。第2携帯装置は、インストールされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループに加入する。第1おもちゃは、無線ネットワーク基地局によって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループに加入することにより、第1携帯装置又は第2携帯装置からの第1音声メッセージを受信し、第1おもちゃの音声発生モジュールにより第1音声メッセージを再生し、且つ前記録音モジュールを介して第2音声メッセージを録音して、ユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送
し、前記第1おもちゃが前記第2おもちゃに接近する時、前記無線通信モジュールの相互誘導によって接続され、且つ前記第1おもちゃ或いは前記第2おもちゃが前記コミュニティサーバへ接続する時に、審査ステップを経て相方のおもちゃを前記ユーザグループに加入する。
【0015】
より好ましいのは
、その第2おもちゃ
が、コミュニティサーバへ接続して、ユーザグループに加入して、ユーザグループから第1音声メッセージを受信し、且つ第3音声メッセージを録音して、その第3音声メッセージをユーザグループ中の第1おもちゃ又は任意の携帯装置に伝送する。
【0017】
より好ましいのは、第1おもちゃには、マイクロコントローラーに接続された音声認識モジュールを備えてもよい。第1おもちゃは、音声認識により第2音声メッセージを伝送する対象を決定する。
【0018】
より好ましいのは、第1おもちゃには、マイクロコントローラーに接続された画像認識モジュールを備えてもよい。第1おもちゃは、画像認識により第2音声メッセージを伝送する対象を決定する。
【0019】
より好ましいのは、第1携帯装置及び第2携帯装置の少なくとも一つには、第1携帯装置及び第2携帯装置に入力した文字メッセージを、音声合成により第1音声メッセージに変換する音声合成モジュールを備えてもよい。
【0020】
より好ましいのは、第1おもちゃ又は第2おもちゃは、ぬいぐるみ、人形、フィギュア又はロボット等のおもちゃであってもよい。
【発明の効果】
【0021】
上記説明したとおり、本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置は、以下に示す1つまたは複数の長所を有する。
【0022】
(1)このおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置は、おもちゃを中心として身の回りの友人と繋がるグループを作成し、且つおもちゃもコミュニケーション可能な一つの装置となり、コミュニケーションの楽しさを増やすことができる。
【0023】
(2)このおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置は、音声認識又は画像認識によって、メッセージを伝送する対象を決定することができ、タッチパネル又はキーボードでの操作が不要になることで、操作の便利さを向上することができる。
【0024】
(3)このおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置は、マイクロコントローラーにより、おもちゃ内の各種の操作モジュールを制御し、且つスマートフォンのように複雑且つ膨大なOSを搭載する必要がなく、おもちゃの起動又は終了時間を短縮できることで、優れた省エネ機能を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法の流れ図である。
【
図2A】本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法の模式図である。
【
図2B】本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法の模式図である。
【
図3】本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置のブロック図である。
【
図4】本発明に係るおもちゃの構造のブロック図である。
【
図5】本発明に係る別のおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明をより完全に理解するために、本発明の技術特徴、内容と長所及びそれが達成できる作用効果については、添付図面を参照して、実施例の表現形式で以下のように詳細に説明される。しかし、図示された図面は、単に例示または明細書の内容を補助する目的としたものであって、本発明の実施後の原寸に比例したものや精確に配置したものには何ら拘束されない。したがって、図示された図面は、添付図面の比例と配置関係で解釈されてはならず、本発明を実際に実施する権利範囲に制限することを意図したものではないことについて先に説明しておきたい。
【0027】
図1は、本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法の流れ図である。
図1に示すように、当該方法は、下記のステップを含む。S1において、第1携帯装置により第1おもちゃの無線ネットワークモジュールを設定することで、第1おもちゃを無線ネットワーク基地局へ接続する。S2において、第1携帯装置にダウンロードされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを作成する。S3において、無線ネットワーク基地局を利用して、第1おもちゃをコミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループに加入する。S4において、第2携帯装置にダウンロードされたアプリケーションによって、コミュニティサーバへ接続し、且つ第2携帯装置をユーザグループに加入する。S5において、アプリケーションによって、第1携帯装置及び第2携帯装置の少なくとも一つの第1音声メッセージを、コミュニティサーバを介して第1おもちゃに伝送し、且つ第1おもちゃの音声発生モジュールにより第1音声メッセージを再生する。S6において、第1おもちゃの録音モジュールにより第2音声メッセージを録音して、第2音声メッセージを、コミュニティサーバを介してユーザグループ中の特定又はすべての携帯装置に伝送する。
【0028】
上記の方法の流れ図に示すステップにおいて、第1おもちゃは、各種の外形を有するおもちゃであってもよい、たとえば、ぬいぐるみ、フィギュア又はロボット等のおもちゃであるが、これらに限定されない。第1携帯装置は、スマートフォン、タブレットPC又はノートパソコン等であってもよく、その装置を備える無線ネットワークモジュール、例えば、WiFi、3GやLTE等によって、インターネットに接続し、おもちゃに対応するアプリケーション(APP)をダウンロードしてインストールする。そして、このアプリケーションによって、WiFi、ブルートゥース(登録商標)等の短距離無線通信を介して第1おもちゃと接続し、第1おもちゃのモノのインターネットの無線モジュール、WiFi又はブルートゥース等の無線ネットワークモジュールを家中の無線ネットワーク基地局へ接続するように設定することができる。第1おもちゃの設定が完了した後に、第1携帯装置を業者が提供したコミュニティサーバに接続することができ、且つサーバに専用のユーザグループを作成する。この時、第1おもちゃも無線ネットワーク基地局によってコミュニティサーバへ接続し、且つ業者が提供したシリアル番号でログインする。ユーザは、アプリケーションにより第1おもちゃ及びユーザグループを命名することができる。また、第1携帯装置及び第1おもちゃ以外に、他の第2携帯装置を招待することもでき、その招待対象は、第1携帯装置における他のコミュニケーション用のアプリケーションにある友人又は連絡先のグループにある家族であってもよい。よって、第2携帯装置は、一つ又は複数のスマートフォン又はタブレットPCであってもよく、且つインストールされたアプリケーションによって、コミュニティサーバに接続し、作成したユーザグループに加入することで、コミュニケート可能なグループとなる。ここで、第1携帯装置及び第2携帯装置のいずれでも、メッセージ(例えば、音声メッセージ)をユーザグループに伝送することができる。そして、接続した第1おもちゃは、このメッセージを読み取って、第1おもちゃ内のスピーカーを介して音声メッセージを再生することができる。また、第1おもちゃも録音装置を介して応答メッセージを録音して、ユーザグループに伝送し、グループにあるすべてのユーザがその応答メッセージを聞き取ることができる。
【0029】
図2Aは、本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法の模式図である。
図2Aを参照して、父親の携帯電話2aを娘に贈ったおもちゃ1に接続して、携帯電話2aによりおもちゃ1内の無線ネットワークを設定して、そのおもちゃ1を家中の無線ネットワーク基地局3に接続することができる。そして、父親は、携帯電話2aのWiFiモジュールによって、家中の無線ネットワーク基地局3に接続する又は携帯電話2aの3Gや4Gという無線ネットワークモジュールによって、インターネットに接続することで、ダウンロードされたアプリケーションを利用し、クラウドサーバのコミュニティサーバ4に家族のユーザグループ4aを作成することができる。そして、娘のおもちゃ1も無線ネットワーク基地局3によって、コミュニティサーバ4に接続し、且つ家族のユーザグループ4aに加入することができる。その時、父親の携帯電話2aによって、グループの招待を母親の携帯電話2b、叔父のタブレットPC2c等に通知することができ、その携帯電話2b及びタブレットPC2cもアプリケーションをダウンロードして、且つコミュニティサーバ4に接続し、家族のユーザグループ4aに加入することもできる。また、叔父のタブレットPC2cによって、息子に贈ったおもちゃ2dをミュニティサーバ4に接続し、且つ家族のユーザグループ4aに加入することもできる。上記の設定が完了した後に、ユーザグループ4aには、娘のおもちゃ1、両親の携帯電話2a、2b、叔父のタブレットPC2c及び息子のおもちゃ2dを含む。また、ユーザグループ4aのユーザの数は限定されず、上記のユーザの以外に、新たな携帯装置又はおもちゃを加入し続けることもできる。両親は伝えたいことがあれば、携帯電話2a、2bによって音声メッセージを録音して、ユーザグループ4aに伝送することができると共に、娘のおもちゃ1及び息子のおもちゃ2dは、クラウドサーバに接続し、そしてこのメッセージにアクセスし、且つおもちゃ1、2dのスピーカーを介してこのメッセージを再生することができる。また、娘もおもちゃ1を利用して応答メッセージを録音して、ユーザグループ4aに伝送することができ、そのメッセージを母親の携帯電話2bにだけ又はグループにあるすべてのユーザに伝送することを選択することができる。その選択の方法については後述する。
【0030】
図2Bは、本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法のもう一つの態様を示す模式図である。
図2Bを参照して、娘のおもちゃ1が屋外又は家の無線ネットワークの有効範囲外に持ち出された場合、例えば、郊外に遠足に行く時に、もし同じようにおもちゃ2eを持った学友や友達と出会った場合、二つのおもちゃ1と2eを接近させることで、おもちゃ内部に設置された無線通信モジュールを介して相互接続させることができる。その時、娘のおもちゃ1は、友達のおもちゃ2eを記憶し、家に戻れたら、クラウドサーバのコミュニティサーバ4に接続して、友達のおもちゃ2eをユーザグループ4aに加入することができる。本実施例の無線通信モジュールは、2.4GHz帯の無線通信チップであっても良いが、それに限定されず、近距離無線通信可能なNFC、RFID、ブルートゥースなどの技術も、本発明の無線通信モジュールとして利用することができる。なお、娘のおもちゃ1が友達のおもちゃ2eをユーザグループ4aに加入する時、さらに保護者の同意が必要な審査ステップを含むように設定することも可能で、知らないおもちゃをグループに加入することを防ぐ、グループの安全性をさらに高めることができる。
【0031】
図3は、本発明に係るおもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置のブロック図である。
図3を参照して、おもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置は、第1おもちゃ10、第1携帯装置20、第2携帯装置30a、第2おもちゃ30b及びコミュニティサーバ40を備える。その中に、
図3には一つの第2携帯装置30a及び一つの第2おもちゃ30bをしか示してないが、本発明に限定されない。おもちゃを中心とするコミュニティ活動の装置は一つ又は複数の第2携帯装置30a及び第2おもちゃ30bを含んでもよい。第1おもちゃ10の内部にマイクロコントローラー100が設けられ、且つマイクロコントローラー100にそれぞれ接続されている無線ネットワークモジュール101と、音声発生モジュール102と、録音モジュール103とを備える。その中に、無線ネットワークモジュール101は、モノのインターネットの無線モジュールであることが好ましい。これにより、第1おもちゃ10が、電子デジタルの標識タグまたは指定アドレスに基づいて、インターネットの環境において、相互に接続し通信することができる。音声発生モジュール102は、音声を再生するスピーカーであり、受信した音声メッセージを再生する。録音モジュール103は、主に収音マイク及び記憶装置を備えるものであり、おもちゃに話した内容を録音して記憶する。そして、無線ネットワークモジュール101によって特定のグループに伝送する。
【0032】
第1携帯装置20に対して、無線ネットワークモジュール200及びインストールされたアプリケーション201を備える。第1携帯装置20は、スマートフォン、タブレットPC又はノートパソコン等の携帯用電子装置であってもよい。第1携帯装置20は、無線ネットワークモジュール200及びアプリケーション201によって、第1おもちゃ10のネットワークを接続設定すると共に、アプリケーション201によって、クラウドサーバのコミュニティサーバ40へ接続し、その中に専用のユーザグループ400を作成し、且つ第1おもちゃ10が接続設定を完了した後に、コミュニティサーバ40へ接続し、ユーザグループ400にログインすることができる。ユーザグループに、第1携帯装置20によって一つ又は複数の第2携帯装置30a及び第2おもちゃ30bを加入して設定することもできる。第2携帯装置30aは、他の知り合いのインテリジェント電子装置であってもよく、第2おもちゃ30bは、おもちゃ10と同じような機能を有する装置であってもよい。上記装置が接続設定を完了した後に、第1おもちゃ10、第1携帯装置20、第2携帯装置30a及び第2おもちゃ30bは、いずれもユーザグループ400に属し、音声メッセージの伝送によってコミュニケートすることができる。また、第1おもちゃ10と第2おもちゃ30bには、さらに無線通信モジュールを設置してもよく、二つのおもちゃが互いに接近する時にそれを介して相互接続を行い、互いの装置を記憶して、そして、それぞれのコミュニティサーバへ接続した時に、互いの装置をそれぞれのユーザグループに加入することもできる。
【0033】
図4は、本発明に係るおもちゃの構造のブロック図である。
図4を参照して、おもちゃ11は、マイクロコントローラー110及びモノのインターネットの無線モジュール111を備え、それを相互に連結し、電源供給装置118から電力が提供される。マイクロコントローラー110は、従来の一般的なアプリケーションのプロセッサに比べて、省エネ機能が向上する他、膨大なLinux(登録商標)又はAndroid(登録商標)のOSを搭載する必要がないため、起動又は終了速度を向上することで、即時使用という需要に応じることができる。また、モノのインターネットの無線モジュール111はアンテナを備え、且つXMPPというインスタントメッセージングサービスを利用することで、おもちゃ11をコミュニティサーバのグループへ接続し、コミュニケートすることを行う。
【0034】
また、マイクロコントローラー110は、また音声発生モジュール112、音声モジュール113及び画像モジュール114に接続されている。音声発生モジュール112は、音声を再生するスピーカーを備え、主にメッセージを出力する装置として働く。音声モジュール113及び画像モジュール114は、主要な入力装置である。音声モジュール113は、収音マイク及び記憶装置を備え、これによって、使用者がおもちゃ11に話した内容を録音し、音声メッセージに変換されて、コミュニティグループに伝送することができる。音声モジュールには、さらに音声認識の機能を有する。メッセージを伝送する前に、おもちゃ11に予定の命令を話すことで、音声メッセージをグループ中の伝えたい対象に伝送することができる。例えば、一区切りのメッセージを録音した場合に、おもちゃに「送信」という命令を出せば、録音したメッセージをコミュニティグループに伝送し、グループにあるすべてのユーザが受信することができる。一方、おもちゃに「コール」及び「お父さん」という命令を出せば、音声認識した後に、録音したメッセージを父親の携帯電話だけに伝送することができる。この音声モジュール113によって、おもちゃ11とグループの間にコミュニケーションの多様化を可能にする。
【0035】
また、おもちゃ11は、さらに画像モジュール114が設置されることも可能で、画像モジュール114は、主に写真を撮影する撮像装置及び記憶装置を備え、撮像装置により使用者がさまざまな写真を撮影し、グループに伝送してシェアすることができる。これにより、おもちゃ11は音声メッセージを伝送する以外に、画像メッセージを伝送することも可能で、コミュニケーションの楽しさを増やすことができる。同時に、画像モジュール114も、音声モジュール113のように認識の機能を有することで、メッセージを伝送する前に、おもちゃに予定の命令を出すと共に、グループにあるユーザの写真を撮影し、画像認識した後に、音声又は画像メッセージを特定対象に伝送することができる。例えば、おもちゃに「コール」という命令を出すと共に、予め用意した母親の写真を撮影し、画像認識により録音したメッセージ又は撮影した写真を、グループ全員ではなく、母親の携帯電話だけに伝送する。最後に、おもちゃ11にセンサモジュール(図示しない)が設置されば、それを入力装置として用いることも可能であり、検出した動作に基づいて、使用者がおもちゃに出す命令を認識できることで、コミュニケーション機能をさらに向上することができる。
【0036】
図5は、本発明に係るもう一つのおもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法のブロック図である。上記の実施例は、主に子供が遊んでいるおもちゃによって家族との間のコミュニティグループに応用するが、本発明はそれに限定されない。グループの設定は、両親や兄弟等の家族以外に、学友、同僚、友人、隣人等もそれぞれのグループを作成することができる。例えば、アイドルとファンの間のファンクラブ等のファングループを作成することができる。現在、アイドルとファンの間に大抵フォーラム等に文字での交流が行われている。しかし、本発明の音声メッセージ及びコミュニケーションの機能によって、より特別なファングループの交流形態を設定することができる。
図5を参照して、アイドル50は、クラウドサーバに個人のファングループ51を自分で作成することができ、又は管理者52に依頼してこのファングループ51を作成することができる。そして、アイドルの格好をモデルにアイドルフィギュア53をデサインし、且つ上記の実施例のような機能を有するおもちゃを設定する。ファンは、アイドルフィギュア53を購入した後に、ネットでファングループ51に加入することができる。このグループにおいて、アイドル50は自分のフィギュア又は携帯装置を利用して、伝言又は録音した曲を、ファングループ51を介して各アイドルフィギュア53に伝送することで、ファンは直接にアイドル50の声を聞くことができる。また、ファンも質問又は応援メッセージを録音し、ファングループ51に伝送することができる。ファンの人数が多い可能性があることで、アイドル50はそれぞれに応答メッセージを録音することができない。その時、管理者52は、携帯装置に設置された音声変換モジュールによって、伝言に対して返事をすることができ、且つ返事するメッセージをアイドル50の音声に変換してファンに伝送することができる。しかも、ファンの間にもアイドルフィギュア53を介して相互にメッセージを伝送し、ファングループ51でイベント、集まり等を催すことで、ファングループ51のコミュニケーションを一層盛り上げることができる。
【0037】
以上は実施態様の列挙であり、本発明になんらの制限が加わるものではない。本発明の精神と範囲を逸脱しない限り、その効果修正又は変更は、なお、本明細書の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0038】
1、2d、2e、11:おもちゃ、
2a、2b:携帯電話、
2c:タブレットPC、
3:無線ネットワーク基地局、
4、40:コミュニティサーバ、
4a、400:ユーザグループ、
10:第1おもちゃ、
20:第1携帯装置、
30a:第2携帯装置、
30b:第2おもちゃ、
50:アイドル、
51:ファングループ、
52:管理者、
53:アイドルフィギュア、
100、110:マイクロコントローラー、
101、200:無線ネットワークモジュール、
102、112:音声発生モジュール、
103:録音モジュール、
111:モノのインターネットの無線モジュール、
113:音声モジュール、
114:画像モジュール、
117:アンテナ、
118:電源供給装置、
201:アプリケーション、
S1〜S6:ステップ。
【要約】
【課題】おもちゃを中心とするコミュニティ活動の方法及びその装置を提供することである。
【解決手段】携帯装置によりおもちゃの無線ネットワークモジュールを無線ネットワーク基地局へ接続するように設定し、そして携帯装置をコミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループを作成し、おもちゃをコミュニティサーバへ接続し、且つユーザグループに加入することができ、他の携帯装置又は他のおもちゃも接続して、このユーザグループに加入することができる。グループ設定が完了した後に、携帯装置はコミュニティサーバを介して音声メッセージをおもちゃに伝送し、且つ音声発生モジュールを介して音声メッセージを再生することができ、おもちゃも応答メッセージを録音して、ユーザグループの全員又は特定メンバーに伝送することができる。これにより、おもちゃ及びすべてのグループメンバーは、このユーザグループにおいてコミュニケートすることができる。
【選択図】
図1