特許第5852008号(P5852008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5852008消化管病変を内視鏡検査で治療するためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852008
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】消化管病変を内視鏡検査で治療するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/02 20060101AFI20160114BHJP
【FI】
   A61B17/02
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-544833(P2012-544833)
(86)(22)【出願日】2010年12月16日
(65)【公表番号】特表2013-514827(P2013-514827A)
(43)【公表日】2013年5月2日
(86)【国際出願番号】US2010060802
(87)【国際公開番号】WO2011084616
(87)【国際公開日】20110714
【審査請求日】2013年12月10日
(31)【優先権主張番号】61/287,077
(32)【優先日】2009年12月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512152547
【氏名又は名称】マクロプラタ、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MACROPLATA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ピスクン、グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ロッテンバーグ、ダン
(72)【発明者】
【氏名】マサシュ、ボアズ
(72)【発明者】
【氏名】ピンハソブ、ディマ
【審査官】 木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】 実用新案登録第2533732(JP,Y2)
【文献】 特開2000−325303(JP,A)
【文献】 特開2005−046274(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0225433(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 ― 1/32
A61B 17/00 ― 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡を消化管病変に多方向および多角度で接近させて、前記消化管病変を治療するための腔内外科手術システムであって、
マルチルーメン管を備え、前記マルチルーメン管が、
前記消化管病変の観察時に使用される個別に操作可能であり関節運動可能なスコープのための少なくとも1つの作業チャネルと、
前記病変の治療時に使用される少なくとも1つの個別に操作可能であり関節運動可能なツールのための少なくとも1つの追加のツールチャネルと、
前記ツールチャネルに対して遠位で伸張する非対称伸張可能構造と、を有し、
前記非対称伸張可能構造が、前記病変の方向へ非対称に伸張するように構成され、前記伸張中に前記病変の周囲の組織を押して、その非対称作業領域を増大し、前記治療のためにその作業領域に前記病変を容易に挿入することができるようにし、前記非対称作業領域が、前記個別に操作可能であり関節運動可能なスコープおよび前記少なくとも1つのツールに対して固定され、前記病変の治療を容易にする腔内外科手術システムであって、
個別に操作可能であり関節運動可能なスコープおよび前記少なくとも1つのツールがそれぞれ、前記作業領域内で軸方向に個別に移動可能であり、前記作業領域内で個別に回転可能であり、前記作業領域内で少なくとも一方向で個別に屈曲可能であり、
前記病変の周囲の組織を押す前記非対称伸張可能構造の部分が、前記構造の他の部分よりも前記マルチルーメン管からさらに伸張されて、前記治療のためのより大きな作業領域を提供する、腔内外科手術システム。
【請求項2】
前記内視鏡が結腸内視鏡である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記非対称伸張構造が、少なくとも1つの部分的に剛性の部分を有する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記病変が、穿孔、組織病理、ポリープ、腫瘍、出血、憩室、または虫垂を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記消化管が結腸である、請求項1ないし4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの個別に操作可能であり関節運動可能なツールが、把持鉗子、鋏、ステープラ、または解剖用器具を含む、請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの個別に操作可能であり関節運動可能なツールが、内視鏡ステープラである請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記非対称伸張構造が、伸長部分と非伸長部分を有し、その長手軸から伸長部分の最高点までの第1の距離が非伸長部分までの第2の距離と異なることがあり、前記第2の距離をほぼ一定に保ちながら前記第1の距離を調節するように制御可能である、請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの個別に操作可能であり関節運動可能なツールが、ツールチャネル管と動作可能に接触し、前記ツールチャネル管が、前記ツールチャネル管の屈曲可能区域を移動させるためのエレベータ構成要素を有する、請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記個別に操作可能であり関節運動可能なスコープが、前記非対称作業領域内で360度までの角度で回転可能であり、前記ツールチャネルは前記非対称作業領域内で少なくとも1つの方向で180度までの角度で個別に屈曲可能である、請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
前記システムが、個別に操作可能であり関節運動可能なスコープと、前記少なくとも1つのツールとを含む、請求項1ないし10のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年12月16日出願の米国仮特許出願第61/287,077号(特許文献1)からの優先権を主張するものであり、その開示の全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
本開示の例示的実施形態は、腔内解剖学的構造に影響を及ぼすための装置および方法に関し、より詳細には、現在は開腹手術を必要とする消化管病変の治療のための装置および方法に関する。装置の少なくとも1つの例示的実施形態は、結腸腔内チャンバと、そのチャンバ内部の様々な操縦可能な操作ツールとを提供することができる。例えば、そのような装置の例示的実施形態は、結腸内部の小さな手術室として機能することができる。
【背景技術】
【0003】
現在の内視鏡技術では、結腸穿孔、大きなポリープおよび腫瘍、ならびにかなりの結腸出血の効果的で安全な治療を容易に行うことができない。消化管出血は、一般的であり、命の危険が生じる可能性がある医学的状態であり、これは、任意のポリペクトミー(ポリープ切除)および結腸腫瘍の切除を困難にすることがある。結腸穿孔は、結腸壁に過剰な機械的な力または過剰なエネルギーが不慮に加わったときに生じることがある。結腸穿孔は、命に関わる状態であり、現在、結腸穿孔を閉じ、腹腔の糞便汚染およびその結果生じる敗血症を防止するために、大がかりな緊急手術を必要とする。
【0004】
その結果、現在、大きなポリープ、結腸穿孔、結腸出血、および他の大きな結腸病理を患った多くの患者は大がかりな手術を受けなければならず、手術による大きな外傷、および典型的には痛みを伴う長い回復期間に耐えなければならない。現在、結腸穿孔の場合に、または幅の広いポリープを切除する必要があるときに、大がかりな開腹手術に代わる効果的で安全なデバイスおよび方法はない。
【0005】
したがって、本明細書で上述した欠点の少なくともいくつかに対処する必要があり得る。
【0006】
「取り外し可能なバルーンカテーテル(Detachable Balloon Catheter)」という名称の、2009年10月1日出願の米国仮特許出願第61/247,605号(特許文献2)は、消化管穿孔および/または消化管出血の治療のためのデバイスおよび方法の例示的実施形態を記載している。例示的なデバイスは、バルーンカテーテルを含むことができ、バルーンカテーテルは、出血領域を圧迫することによって出血を制御することができ、および/または、内腔壁の開口を閉塞する、もしくは穿孔に対して遠位の結腸を閉塞することによって、消化管の内容物が消化管腔から体腔内に侵入するのを防止することができる。そのような例示的なデバイスは、内視鏡を使用して挿入することができ、バルーンを標的領域に残したままで内視鏡の一部または完全な引き戻しを可能にすることができる。より具体的には、例示的なデバイスおよび方法は、結腸出血の止血および結腸穿孔の閉塞を容易に行うことができる。
【0007】
Minos Megachannelは、大口径の可撓性補強管であり、これは、標準的な結腸内視鏡に被せて挿入されるように設計されている。結腸内視鏡が取り外された後、管は、結腸内に異なる器具を挿入するための経路として使用することができる。
【0008】
さらに、従来の内視鏡は、一般に、1つか2つの作業チャネルを有し、これらのチャネルは、大抵は、内視鏡の本体から独立した運動を行うことができない。その結果、従来の可撓性の内視鏡器具がそのようなチャネルを通して腸管腔に挿入されるとき、操作者は、これらの器具を、場合によっては少しは回転方向で操作できるにせよ、軸方向(例えば前後運動)でしか操作することができない。さらに、従来の器具は、内視鏡の先端から標的病変に向けて軸方向に、内視鏡画像の前に前進することができるだけであるので、機能性が限られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/287,077号
【特許文献2】米国仮特許出願第61/247,605号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本明細書で上述した欠点の少なくともいくつかに対処する必要があり得る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の例示的実施形態は、例えば消化管穿孔、出血、大きなポリープの切除、および/または他の大きな腔内病理、例えば結腸病理の治療のためのデバイスおよび方法を提供することによって、上述した要件の全てではないとしてもほとんどに対処することができる。
【0012】
本開示の1つの例示的な実施形態によれば、デバイスは、内腔、例えば結腸内部で小さな手術室として働くことができ、外科手術室の特性を再現する先進の腔内機能を操作者に提供する。本開示の例示的なデバイスは、そのような小さな腔内手術室、チャンバ、または少なくとも部分的なエンクロージャを提供することができ、また、様々な関節式外科用器具を利用することができる機能を提供することができ、これらの器具は、チャンバ内部で、チャンバで、またはチャンバの周囲で動作することができる。
【0013】
本開示の1つの例示的実施形態によれば、例示的な装置/デバイスは、標準的な診断結腸内視検査が行われた後に導入することができる。米国仮特許出願第61/247,605号(特許文献2)に記載されているような例示的なバルーンガイドカテーテルや、例えばMinos Inc.によって製造されているMinos Megachannelなどの大きな腔内チャネルを使用して、本開示による例示的なデバイスを容易に挿入することができるようにする。
【0014】
本開示の別の例示的実施形態では、装置/デバイスは、複数の(例えば3つの)主要区域、例えばハンドルと、マルチルーメン管と、伸張可能チャンバとを含むことができる。
【0015】
装置/デバイスの例示的実施形態をと共に、腔内チャネルおよび関連の関節式腔内器具を利用することができる。そのために、例示的な装置/デバイスは、マルチルーメン管を含むことができる。マルチルーメン管は、少なくとも2つの特別なツールもしくはツールチャネルのための、または3つ以上の特別なツールおよび/もしくはツールチャネルのためのルーメンを含むことができる。さらに、マルチルーメン管は、例として空気、水、真空送達などのために使用することができる他のチャネルを含むこともできる。また、例示的な装置/デバイスは、本明細書で述べるように、スコープおよび照明のためのチャネル、チャンバの起動のためのルーメン、およびバルーンガイドカテーテルのためのルーメンを含むこともできる。
【0016】
本開示のさらなる別の例示的実施形態によれば、装置/デバイスはまた、遠位に配置されたチャンバを含むこともでき、このチャンバは、結腸内部で様々なサイズに伸張させることができ、それにより、標的の内腔病変の近くに比較的大きい作業空間を形成する。例示的な装置/デバイスは、ツールおよび/またはツールチャネルを操作するように構造化することができ、それにより、そのようなツールおよび/またはチャネルの1つまたは複数の遠位端は、チャンバ内部またはチャンバ上で動作することができ、複数の方向またはさらには全ての方向から病変に接近し、また多くの角度を使用することができる。さらに、少なくとも1つのツールチャネルは、大きな直径のツール、例えば専用の内視鏡ステープラを受け入れることができる。
【0017】
本開示のさらなる例示的実施形態では、装置/デバイスはさらに、例えばその近位端またはその付近に制御ハンドルを含むことができる。ハンドルは、他の内視鏡のハンドルと同様にして、および/または同じ形状で提供することができ、その一方で、さらなるより多くのポート、例えば、ツールチャネルポート、バルーンガイドカテーテルポート、デバイスチャンバの開閉を制御する特別なレバーなどを含む。
【0018】
本開示のさらなる例示的実施形態によれば、装置/デバイスは、特定のツールまたはツールチャネルを含む、および/または利用することができる。例えば、特定のツールおよび/またはツールチャネルの遠位端は、作動メカニズムを使用して全方向で全自由度で動作することができ、作動メカニズムは、デバイスの近位端またはその付近で制御することができる。特別なツールまたはツールチャネルに挿入することができる例示的な器具/ツール(例えば(1つまたは複数の)把持鉗子、(1つまたは複数の)鋏、(1つまたは複数の)解剖用器具など)は、ツールチャネルを操作することによって操作(例えば回転、軸方向で前後移動、任意の所望の角度で遠位端で屈曲)することができる。
【0019】
本開示のさらなる例示的実施形態では、装置/デバイスは、軸方向運動および回転運動に加えて、器具/ツールの横方向運動および/または多方向運動をしやすくすることもできる。例示的なツールチャネルは、主要な内視鏡および他のツールチャネルとは独立して操作することができるので、器具/ツールは、様々な方向から、場合によっては制限なくあらゆる方向から病変に接近することができる。例えば、内視鏡器具/ツールが、主長手方向軸に対して側方から病変に接近し、したがって内視鏡画像を妨げないとき、いわゆるよく知られている腹腔鏡検査「三角測量」を実現することができる。三角測量は、内視鏡装置/デバイスの改良された機能および安全性を実現するための好ましい技法であり得る。そのような例示的な方法は、よく確立されている外科手術室環境の機能を模すことができる。例示的なツールチャネルは、マルチルーメン管の作業ポートからルーメン内に前進させることができ、および/または関連の伸張可能チャンバの(1つまたは複数の)要素に少なくとも部分的に予め固定することができる。また、例示的なツールチャネルは、体腔内(例えば腸管腔)に直接進めることができ、チャンバ空間内に直接進めることができ、および/またははじめはチャンバの(1つまたは複数の)要素に沿って進め、次いでさらに体腔またはチャンバ空間内に進めることができる。
【0020】
本開示の別の例示的実施形態による代替形態として、ツールチャネルの代わりに、またはツールチャネルと組み合わせて、装置/デバイスは、少なくとも自由度2を有する従来式および/または関節式の器具/ツールを使用することができる。
【0021】
さらに、本開示のさらなる例示的実施形態によれば、体腔(例えば結腸)内で例示的な装置/デバイスを使用するための方法を提供することができる。例えば、そのような例示的な方法を使用して、標準的な結腸内視検査を行い、標準的な内視鏡検査および技法を使用して治療することができない病変を識別することができる。バルーンガイドカテーテルを挿入し、バルーンを膨張させ、標準的な結腸内視鏡を取り外す(バルーンカテーテルおよび膨張させたバルーンは定位置に残す)ことができる。バルーンガイドカテーテルは、例示的な装置/デバイスを容易に挿入できるようにするためのガイドワイヤとして使用することができる。例示的な装置/デバイスは、例えばチャンバが病変の近位に位置するまで、バルーンガイドカテーテルを介して挿入することができる。チャンバは、展開して、特定の寸法に調節することができる。必要であれば、処置中にチャンバを調節し直すことができる。さらに、提供される吸引カテーテルを用いて手術領域を洗浄することができる。さらに、近位バルーン、遠位バルーン、または近位バルーンと遠位バルーンの両方を、治療領域を隔離するために膨張させることができる。ツールチャネルへの器具/ツールの挿入を行う前に、またはツールチャネルへの器具/ツールの挿入と合わせて、ツールチャネルを挿入することができる。また、病変への器具/ツールの接近を最適化して容易にするようにツールチャネルを操作することができる。さらに、例えば、結腸穿孔を閉じる、大きな結腸ポリープもしくは腫瘍を切除する、出血を止める、憩室を閉じる、虫垂を切除する、または他の体腔病変を治療するといった処置を行うことができる。
【0022】
さらに、少なくとも1つの解剖学的組織に影響を及ぼすためのデバイスおよび方法の例示的実施形態を提供することができる。伸張可能であり、少なくとも1つの開口または作業空間を(i)有する、および/または(ii)形成する構造を含む構成を提供することができ、少なくとも1つの開口または作業空間を通して、(1つまたは複数の)解剖学的組織が構造内に配置される。例えば、構造は、伸張される前に、少なくとも1つの部分的に剛性の部分を有することができる。追加または代替として、構造は、一部または完全に伸張したときに、複数の形状を有するように制御可能であることがある。さらに、構造は、複数の形状および/または複数のサイズを作業空間に与えるように制御可能であることがある。
【0023】
本開示のさらに別の例示的実施形態によれば、構造が伸張される前に、構造は、非円筒形状の作業領域を形成するように伸張可能である少なくとも1つの部分的に剛性の部分を有することができ、作業領域は非対称でよい。さらに、内視鏡装置を含むことができ、内視鏡装置は、作業領域内に提供されるように構造化され、作業領域内部での内視鏡装置の先端部分の関節運動を容易にするさらなる構成を含むことができる。さらなる構成は、機械的な屈曲アームを含むことができ、屈曲アームは、作業領域内で先端部分を容易に移動させることができるようにして、作業領域内の少なくとも1つの物体の視覚化を容易にする。また、構造に結合され、(i)少なくとも1つの内腔、および/または(ii)作業領域に達するように少なくとも1つの内腔を通る少なくとも1つの器具を提供することができる装置も提供することができる。例えば、装置の先端と、装置から最も離れた構造の遠位部分との間の距離は、作業領域の形状および/またはサイズを調節するように制御可能であることがある。
【0024】
本開示のさらなる別の例示的実施形態では、構造は、完全にまたは一部伸張したときに、複数の形状を有するように制御可能であることがある。さらに、構造は、複数の形状および/または複数のサイズを作業空間に与えるように制御可能であることがある。構造は、伸張部分と非伸張部分を有することができ、デバイスの長手軸から伸張部分の最高点までの第1の距離が、非伸張部分までの距離とは異なることがある。例えば、第1の距離は第2の距離よりも大きくすることができる。構造は、第2の距離をほぼ一定に保ちながら第1の距離を調節するように制御可能であることがある。さらに、非伸張状態で、構成が、複数の方向で関節運動を行えるように制御可能であることがある。
【0025】
本開示のさらなる例示的実施形態によれば、第1の装置は、構成および(1つまたは複数の)解剖学的構造からある距離だけ離して提供することができる。さらに、第1の装置と構成の間に第2の装置を提供することができ、第2の装置は、第1の装置に接続された少なくとも1つのルーメンを有することができる。さらに、第3の装置を提供することができ、第3の装置は、ルーメンを通って(1つまたは複数の)解剖学的構造またはその近くに移動するように構造化されることがあり、構造内に提供されるように構成することができる。(1つまたは複数の)ルーメンはマルチチャネル管を備えることができ、構造は、マルチチャネル管を通って移動可能であるように構造化することができ、またマルチチャネル管にしっかりと接続することができ、マルチチャネル管に対する構造の移動を制限または低減する。少なくとも1つの可動カメラおよび照明装置を、構成の内部またはその近くに提供することができ、マルチチャネル管を通して移動可能である。少なくとも1つの可動真空カテーテルおよび/または潅流カテーテルを構造の内部またはその近くに提供することができ、マルチチャネル管を通して移動可能である。
【0026】
1つの例示的実施形態では、(1つまたは複数の)ルーメンは、管チャネルおよび/またはツールチャネルを備えることができ、それらはルーメン内部で移動可能である。ツールチャネルは、軸方向での移動、回転、および/または屈曲を行うことができ、ツールチャネルを屈曲させるように構成された少なくとも1本のワイヤを含むことができる。ツールチャネルの遠位端は、構造の内部またはその近くの任意の点に達するように構成することができる。ツールチャネルは、少なくとも1本のワイヤを含むことができ、ワイヤを使用して、少なくとも1方向で、0〜180度の間の少なくとも1つの角度で管またはツールチャネルを屈曲させることができる。例えば、作業チャネルと構造の間の距離は、作業チャネル内で、構造に向かう方向または構造から離れる方向の少なくとも一方で少なくとも1本のワイヤを移動させることによって制御可能であることがある。内視鏡を、構成の内部またはその近くに提供することができ、作業空間に達するようにマルチチャネル管を通して移動可能である。内視鏡は、(1つまたは複数の)組織の少なくとも一部を視覚化するために可撓性シャフトに設けられ画像センサを含むことができる。
【0027】
本開示のさらなる例示的実施形態によれば、構造は、少なくとも1本の可撓性ストリップもしくは少なくとも1本のワイヤ、および/または2本以上の可撓性ストリップもしくはワイヤを有することができる。ストリップまたはワイヤの少なくとも1本は、所望の幾何形状の作業空間を提供するために、予め成形された形状を有することができる。さらに、少なくとも1つのバルーン、または2つ以上のバルーンを提供することができる。バルーンの少なくとも1つは、非対称形状および/または対称形状でよい。(1つまたは複数の)バルーンは、構造の近位に位置決めすることができる。1つの例示的な変形形態によれば、第1のバルーンと第2のバルーンを提供することができ、第1のバルーンは、構造に対して遠位に提供され、第2のバルーンは、構造に対して近位に提供される。構造は、ワイヤおよび/またはメッシュから構成することができる。そのようなワイヤ/メッシュは、伸張される前に、(i)少なくとも1つの部分的に剛性の部分を有することがあり、(ii)その一部または完全な伸張時に、複数の形状を有するように制御可能であることがあり、ならびに/または(iii)作業空間の複数の形状および/もしくは複数のサイズを提供するように制御可能であることがある。
【0028】
本開示の例示的実施形態のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、本開示の例示的実施形態の以下の詳細な説明を、添付の特許請求の範囲に関連付けて読めば明らかになろう。
【0029】
本発明のさらなる目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明を、本開示の例示的な実施形態を示す添付図面に関連付けて読めば明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1a】マルチルーメン押出成形管を備える、および1つの大きな管の内部に複数の管を備える本開示による装置/デバイスの例示的実施形態の概略断面図である。
図1b】マルチルーメン押出成形管を備える、および1つの大きな管の内部に複数の管を備える本開示による装置/デバイスの例示的実施形態の概略断面図である。
図2a】開いた位置でニチノールストリップチャンバを含む本開示による装置/デバイスの例示的実施形態の斜視図である。
図2b】可撓性ストリップによって形成されたチャンバが閉じた位置にある状態での図2aの装置/デバイスの斜視図である。
図2c】可撓性ストリップによって形成されたチャンバが別の位置にある状態での図2aの装置/デバイスの側面図である。
図2d】本開示の例示的実施形態による、閉じた位置でのチャンバを覆うオーバーチューブを備える図2aの装置/デバイスの側面図である。
図2e】本開示の別の例示的実施形態による、作業チャネルの1つに提供されて視野を拡大するスコープを備える図2aの装置/デバイスの側面図である。
図3】2つの金属ストリップから形成されたチャンバを含む、本開示による装置/デバイスの別の例示的実施形態の斜視図である。
図4】2つの非対称バルーンから形成されたチャンバを含む、本開示による装置/デバイスの例示的実施形態の側断面図である。
図5】バルーンガイドカテーテルと共に1つの非対称バルーンから形成されたチャンバを含む、本開示による装置/デバイスの別の例示的実施形態の別の例の斜視図である。
図6】編組された金属ワイヤからなるチャンバを含む、本開示による装置/デバイスのさらに別の例示的実施形態の別の例の斜視図である。
図7】両側に2つの閉塞バルーンを備えるニチノールストリップチャンバを含む、本開示による装置/デバイスのさらに別の例示的実施形態のさらなる例の斜視図である。
図8】カメラを備えるチャンバを含む、本開示による装置/デバイスのさらなる例示的実施形態の別の例の側面図である。
図9a】特定のハンドルを含む、本開示による装置/デバイスのさらなる例示的実施形態の別の例の右側斜視図である。
図9b図9aの例示的装置/デバイスの左側斜視図である。
図10】真空カテーテルを含む、本開示による装置/デバイスのさらなる別の例示的実施形態のさらに別の例の斜視図である。
図11】ツールチャネルを含む、本開示による装置/デバイスの別の例示的実施形態のさらに別の例の斜視図である。
図12】ツールチャネルエレベータを含む、本開示による装置/デバイスの別の例示的実施形態のさらに別の例の好ましい実施形態の様々な図である。
図13】チャンバ内部にツールチャネルを含む、本開示による装置/デバイスの別の例示的実施形態のさらに別の例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面全体を通して、特に断りのない限り、図示した実施形態の同様の機構、要素、構成要素、または部分を表すために同じ参照番号および符号を使用する。さらに、ここでは図面を参照して本開示を詳細に説明すると共に、例示の実施形態に関連付けて本開示を説明する。添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の真の範囲および精神から逸脱することなく、説明する例示的実施形態に変更および修正を施すことができるものと意図されている。
【0032】
本開示の1つの例示的実施形態によれば、デバイス、装置、および方法は、例えば(1つまたは複数の)体腔および/または空洞に関連付けられる状態、例えば、限定はしないが消化管穿孔、出血、大きなポリープ、および/または腫瘍、憩室、虫垂などを含めた消化管の状態の治療のために提供することができる。
【0033】
本開示による装置/デバイスの例示的実施形態は様々な機能を提供することができ、これらの機能は、外科手術室で提供される外科的機能と同一および/または同様のものにすることができ、したがって、それにより例えば結腸など(例えば身体の)内腔内部に小さな手術室を提供し、開腹手術など大がかりな手術の代わりとなり得る。
【0034】
例えば、図2aおよび図2bに示されるように、本開示による装置/デバイス1の例示的実施形態は、腔内チャンバを提供することができる。腔内チャンバは、少なくとも部分的なエンクロージャ、例えば結腸腔内または結腸内チャンバ/エンクロージャなどでもよく、チャンバ10内部に様々な操縦可能な操作器具および/またはツール11を含むことができる。例示的な装置/デバイス1は、例えば標準的な結腸内視鏡検査中に1つまたは複数の関連の病変が識別された後に挿入することができる。例えば2009年10月1日出願の米国仮特許出願第61/247,605号(特許文献2)に記載されているものや、Minos Inc.のMega−channelなど、特定のバルーンガイドカテーテル4を使用して、例示的な装置/デバイス1の挿入を容易にすることができる。
【0035】
本開示のいくつかの例示的実施形態によれば、装置/デバイス1は、例えば結腸内視鏡など特別設計の内視鏡でよい。図9aおよび図9bに示されるように、特定の例示的実施形態によれば、装置/デバイス1は、例えば、例示的なハンドル20(図9aおよび図9b参照)、例示的なマルチルーメン管30(図1a、図1b、図3図7図8、および図13参照)、および例示的な伸張可能チャンバ10(図5図7図10,および図13参照)を含むことができる。さらに、装置/デバイス1は、標準の、ならびに特定の例示的な器具/ツール11(図8図12、および図13参照)および/または例示的なツールチャネル(図13参照)を含むことができる。
【0036】
本明細書で上述したように、例示的な装置/デバイス1は、マルチルーメン管30を含むことができる。そのような例示的なマルチルーメン管30は、複数のルーメンを有する単一押出成形ポリマー管31(図1a)から形成することができ、および/または単一の大きな可撓性の管33によって取り囲まれた異なるサイズのシングルルーメン管またはマルチルーメン管32の集合体を使用する標準的な内視鏡機器構成で形成することができる(図1b参照)。外管および内管は、当技術分野で知られているように、単純なポリマー管および/または補強管もしくは編組管でよい。外管33は、例示的な装置/デバイス1のために提供される全ての内管32を含むのに十分な大きさの直径を有することができる。図1bの例示的実施形態に示されるように、例示的なマルチルーメン管30は、少なくとも1つのルーメンを含むことができ、例えば場合によっては2〜4つ以上の例示的な器具/ツール11および/またはツールチャネル40のための2〜4つ以上のルーメンを含むことができ、さらに、場合によっては、追加のルーメン、例えば送気のためのルーメン34、水灌流のためのルーメン35、真空のためのルーメン36、カメラおよび照明用のワイヤリングおよび/もしくはファイバのためのルーメン37、バルーンガイドカテーテルのためのルーメン4、チャンバ伸張制御機構のためのルーメン38、ならびに/または近位バルーン膨張のためのルーメン39を含むことができる。
【0037】
例えば、本開示の特定の例示的実施形態によれば、装置/デバイス1は遠位チャンバ10を含むことができ、遠位チャンバ10は、結腸内部で様々なサイズに伸張させることができ、それにより、治療対象の病変の近くで比較的大きい、または十分な作業空間を形成することが見込まれる。例示的なチャンバ10は、例えば図3図7図8、および図13に示されるように、複数のツールが全ての側面および方向から病変に近付くことができるように、複数のツールおよび/またはツールチャネルを操作するための空間を提供することができる。例えば直径10mm〜40mmの例示的なマルチルーメン管30は、少なくとも1つのツールチャネルを受け入れることができ、このツールチャネルは、例えば内視鏡ステープラなど非標準の器具を受け入れることができ、マルチルーメン管30とツールチャネルはどちらも、それらの特定の目的のために十分なサイズを有する。
【0038】
本開示の1つの例示的実施形態によれば、図2a〜図2eおよび図3に示されるように、例示的なチャンバ10は、少なくとも1つ、場合によっては2つ以上の可撓性の金属ストリップ、ファイバ、またはワイヤ12から構成することができ、ストリップ、ファイバ、またはワイヤ12は、例えばニチノールなどの可撓性材料から形成することができる。これらの例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤは、限定はしないが、外科用プラスチックなどの材料を含めた他の材料から構成することもできる。例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12は、(作業空間を提供する)チャンバ10が展開していない位置にあるとき(図2aおよび図2d参照)には、実質的に直線状であることがあり(またはルーメンを通してデバイスを操舵する間に必要とされるときには多少は屈曲させることができ)、ハンドル20にある制御レバー23によって作動されるときに実質的に屈曲され、したがってチャンバ10を拡大し、図2b、図2c、図2e、および図3に示されるように結腸内部でより大きな作業空間を形成する。例えば、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12の押し引きは管19によって行うことができ、管19は、図2a〜図2e、図3図9a、および図9bに示されるように、ハンドル20にある近位端レバー23を用いて管19を引くおよび/または押すことによってルーメン38内で摺動することができる。さらに、ガイドカテーテル4を管19内に挿入することができる。例示的なストリップ12は、内部結腸組織を損傷しないように軟質ポリマーカバーによって覆うことができる。
【0039】
図2a〜図2eに示されるように、本開示の例示的実施形態によれば、チャンバ10は、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12を引くことによって撓めることができ、またはチャンバ10は、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12がハンドル30によって前方に押されるときに開くことができる。そのようにして、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12は、チャンバ10内の作業空間を増大し、他の器具/ツール11によって解剖学的構造をチャンバ10内に容易に引き入れることができるようにする。器具/ツール11は、本明細書でさらに詳細に述べるように、また例えば図8に示されるように、ハンドル30によって操作される。
【0040】
さらに、図2cおよび図2eに示されるように、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12は、保護カバー部分70によって覆うことができる。それにより、例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12がチャンバ10を伸張するように作動される(すなわち、これにより例示的なストリップ、ファイバ、またはワイヤ12が周囲組織を押す)ときに、ストリップ、ファイバ、またはワイヤ12によって引き起こされる損傷を低減する。図2dに示されるように、装置/デバイス1はオーバーチューブ65を含むこともでき、オーバーチューブ65は、(例えば標本の挿入および取出しおよび包含を容易にするために)圧縮されたチャンバ10を覆うように装置/デバイス1の前側に向けて前方に押すことができ、また、チャンバ10が伸張できるように準備するために引き戻すことができる。図2eは、スコープ60(カメラおよび少なくとも1つの照明光源を含む)を備える図2aの装置/デバイス1の図を示し、スコープ60は、作業チャネル40の1つの中に提供され、例示的な装置/デバイス1を位置決めおよび推進するための視野54を高める。
【0041】
器具1が体内の所望の位置に達すると、例えば作業チャネル40を通してスコープ60をチャンバ10内部に引き戻すことができ、チャンバ10の内部および/またはその近くの視覚化を容易にする。本開示の別の例示的実施形態によれば、(スコープ60と同様の機能を行うことができる)関節式スコープを、作業チャネル40の1つまたは複数を通してチャンバ10内に提供することができる。そのような関節式スコープは、チャンバ10の内部および/もしくはその近くの解剖学的構造およびツールを照明する、ならびに/またはそれらの画像を提供するように構成することができる。関節式スコープは、360度回転することができると共に屈曲することもできる遠位部分を有することができ、チャンバ10の内部および/またはその近くの解剖学的構造およびツールの任意の部分を任意の角度で照明して視覚化できるようにその端部が成されている。
【0042】
図7に示されるように、本開示の別の例示的実施形態では、ストリップ12は、近位で第1のキャップ14に接続させることができ、第1のキャップ14は、固体材料から形成することができる。第1のキャップ14は、ほとんどまたは全てのルーメン32のための複数の穴を有することができる。また、ストリップ12は、遠位で、第1のキャップ14よりも直径が小さいことがある第2のキャップ15に接続させることができ、ポリープなど大きな標本をチャンバ10の領域内に容易に通すことができるようにする。遠位の第2のキャップ15は、バルーンガイドカテーテル4を挿入するための穴を含むことができる。代替または追加として、例示的なチャンバ10は、図4の例示的実施形態に示されるように、2つの非対称バルーン5、16から形成することができる。例えば、バルーン5、16は、膨張されるときに、チャンバ10および例示的な器具/ツール11のための空間を形成することができる。代替または追加として、例示的なチャンバ10は、近位バルーン16および遠位バルーン5を使用して提供することができ、これらのバルーン5、16は、図5に示されるように、バルーンガイドカテーテル4へのそれらの取付部を介して互いに接続される。さらに、代替または追加として、例示的なチャンバ10は、図6に示されるように、所望の位置に開口18を有する編組金属ワイヤネット17によって提供することができる。
【0043】
本開示の別の例示的実施形態では、少なくとも1つ、場合によっては2つ以上のバルーンをチャンバ10と共に使用することができ、チャンバ10は、屈曲可能な材料(例えば金属)からなるストリップ12から形成される。(1つまたは複数の)例示的なバルーン5、16は、結腸の残りの部分からチャンバ10を遮断および/または隔離する助けをすることができ、したがって、チャンバ10からの/チャンバ10への液体および固体の流入および流出を最小限に抑制および/または防止し、その一方で、例示的なストリップ12は、実質的に堅固で安定な作業空間を提供して、病変を治療しやすくすることができる。例えば、図7に示されるように、第1の対称または非対称バルーン16は、チャンバ10またはストリップ12の位置に対して近位に提供することができる。第2のバルーン5は、ストリップ12に対して遠位の位置に提供することができる。あるいは、第2のバルーン5は、ガイドカテーテル4に接続することができる。
【0044】
本開示のさらに別の例示的実施形態によれば、装置/デバイス1は、少なくとも1つのカメラと、対象の領域に十分な光を提供するための照明装置とを含むことができる。例えば、1つまたは複数のカメラおよび照明構成要素は、装置/デバイス1内で例えばチャンバ10に対して移動可能でも固定されていてもよい。図2eに示される1つの例示的実施形態では、スコープ/フロントカメラ50を使用して、装置/デバイス1を結腸内に容易に挿入できるようにする。図8を参照すると、例えば少なくとも1つ、2つ、または3つ以上の追加の、場合によっては固定されたカメラ51を、病変の位置での画像の捕捉を容易にするように位置決めすることができる。カメラ51の例示的な視野54は重なり合うことがあり、そのような重なり合いは、1つまたは複数の器具/ツールが1つのカメラの視野を遮る場合または視野に悪影響を及ぼす場合に、視覚化を容易にすることができる。例えば、照明は、例えばLED52、53によってなど、様々な手段によって提供することができる。フロントカメラ50のために例示的なフロントLED52を使用することができ、チャンバ10内またはチャンバ10上での照明のためにチャンバ内LED53を使用することができる。代替または追加として、(1つまたは複数の)固定カメラ51およびLED52、53による照明の代わりに、またはそれらと共に、屈曲可能な遠位区域を有する従来の可撓性内視鏡を使用することができる。
【0045】
図9aおよび図9bに示されるように、本開示のさらなる例示的実施形態による例示的な装置/デバイス1は、その近位端またはその付近に制御ハンドル20を含むことができる。例示的なハンドル20は、他の従来の内視鏡のハンドルと同様の形状および構成を有することができるが、大抵は、標準的な内視鏡と比べて追加のチャネルポートおよび作動機構を有する。例えば、ハンドル20のポートは、ツールチャネルのための少なくとも1つ、場合によっては2〜4つ以上のポート21、バルーンガイドカテーテルポート22、およびチャンバ10の開閉を制御するための特定のレバー23を含むことができる。追加のポートは、限定はしないが、近位バルーン膨張用のルアーポート24と、真空カテーテル25または潅流カテーテルのポート26とを含むことができる。ハンドル20は、送気、水灌流、および真空活性化のためのスイッチ27、28と、前方位置と内部位置の間での(1つまたは複数の)カメラの切替えのためのスイッチ(図示せず)とを含むことができる。
【0046】
図10に示されるように、本開示のさらなる例示的実施形態による例示的な装置/デバイス1は、真空ポート26を通して真空ルーメン36内に挿入された屈曲先端を有する真空カテーテル25を含むことができる。真空カテーテルは、(本明細書で述べるように)独立型のカテーテルとして動作することができ、および/またはツールチャネル40内に挿入して撓めることができる。さらに、真空カテーテルは、チャンバ10の内部または周囲の全てまたはほとんどの領域に達するように操作することができ、したがって、チャンバ10およびその周囲から液体および固体をなくすことができるようにする。本開示の別の例示的実施形態では、チャンバ10は、屈曲可能および操舵可能な区域を含むことができ、この区域は、レバー23で作動させることができ、レバー23が引かれるときには器具1が関節運動され、押されるときにはチャンバ10が開かれる(またはサイズが増大される)。したがって、結腸内での例示的な装置/デバイス1の移動を容易にすることができる。さらなる例示的な実施形態によれば、係止メカニズムを提供することができ、係止メカニズムは、例えば、レバー23を係止するために1回または複数回(例えば時計方向または反時計方向に)回転することができる。
【0047】
本開示のさらに別の例示的実施形態によれば、例示的な装置/デバイス1は、図11に示されるように、器具/ツール11および/またはツールチャネル40を含むことができる。例示的な器具/ツール11がツールチャネル40内に挿入されるとき、ツールチャネル40の遠位端41が器具/ツール11の(1つまたは複数の)位置および/または形状を変え、例えば、図12に示されるように、関連のツールチャネル40の位置および形状が変えられるときには常に、器具/ツール11が回転される、軸方向に移動される、または所望の角度で屈曲される。ツールチャネル40は、本開示の例示的な装置/デバイスの近位端またはその付近で作動および操作することができる。ツールチャネル40、例えばそれらの遠位端41の上記の操縦性により、標的病変への多方向および多角度での接近が可能および/または容易になる。
【0048】
例えば、ツールチャネル40は、少なくとも1つ、好ましくは2つ、3つ、または4つ以上のルーメン管42を含むことができ、ルーメン管42はポリマーからなることがあり、場合によっては高トルク機能や低摩擦性を有し、それらの遠位端またはその付近で追加の区域41に接続され、区域41は「エレベータ」43を有することができる。(1つまたは複数の)例示的なポリマー管42は、その/それらの構造および/または機能の特性を変えるために他の材料で補強することができる。エレベータ43は、例えばレーザ切断したニチノール管44から形成され、および/または1本または2本の金属ワイヤ45を使用して作動(例えば屈曲)される可撓性の屈曲可能な区域でよい。器具/ツール11は、管42の第1の(例えば比較的大きい)ルーメン内に挿入することができ、ワイヤ45は、管42の第2の(例えば比較的小さい)ルーメン内に挿入することができる。
【0049】
図13に示されるように、ツールチャネル管42が、エレベータ43を使用して、個々にまたは同時に軸方向で(例えば押し込み方向および引き戻し方向で)移動し、回転し、屈曲することができることにより、器具/ツール11または/およびツールチャネル40がチャンバ10の内部および周囲の任意の点に達するのが容易になり、場合によっては、作業空間内で器具の無制限の自由度範囲を提供することができる。例えば、図11に示されるように、ツールチャネル40は、管42の近位側またはその付近で管42に接続された1つまたは複数のハンドル46を含むことができ、ハンドル46は、エレベータ43の操作のために使用することができ、例示的な器具/ツール11を挿入するためのポート47を利用することができる。例示的なツールチャネルハンドル46は、スライダまたはノブ48を含むことができ、スライダまたはノブ48を使用して、図12に示されるようにワイヤ45を作動させる、例えば引いたり解放したりすることができる。(1つまたは複数の)任意の標準的なツールを、(1つまたは複数の)例示的なツールチャネル40と共に使用することができる。代替または追加として、例えば少なくとも自由度2を有する操縦可能な遠位端を有する関節式ツールを使用することができる。
【0050】
本開示のさらなる例示的実施形態によれば、本開示による例示的な装置/デバイス1を実装するための方法を提供することができる。そのような例示的な方法は、以下のように利用することができる。
i.標準的な結腸内視検査を行い、標準的な内視鏡検査および技法を使用して治療することができない病変を識別する。
ii.バルーンガイドカテーテルを挿入し、バルーンを膨張させ、標準的な結腸内視鏡を取り外す(バルーンカテーテルおよび膨張させたバルーンは定位置に残す)。バルーンガイドカテーテルは、例示的な装置/デバイス1を容易に挿入できるようにするためのガイドワイヤとして使用することができる。
iii.チャンバが病変の近位に位置するまで、バルーンガイドカテーテルを介して例示的な装置/デバイス1を挿入する。
iv.例示的な装置/デバイス1のチャンバ10を展開して、好ましい寸法に調節する。必要であれば、処置中にチャンバ10を調節し直す。
v.提供された吸引カテーテルを用いて手術領域を洗浄する。望まれる場合には、近位バルーン、遠位バルーン、または近位バルーンと遠位バルーンの両方を、治療領域を隔離するために膨張させる。
vi.ツールチャネルを挿入する。
vii.器具/ツールをツールチャネル内に挿入する。病変への器具/ツールの接近を最適化して容易にするようにツールチャネルを操作する。
viii.処置を行う。例えば、結腸穿孔を閉じる、大きな結腸ポリープもしくは腫瘍を切除する、出血を止める、憩室を閉じる、虫垂を切除する、または他の体腔病変を治療する。
【0051】
前述したことは、本開示の原理を例示するにすぎない。説明した実施形態に対する様々な修正および変更が、本明細書における教示に鑑みて当業者には明らかになろう。例えば、説明した例示的な装置、放射、および/またはシステムのうちの2つ以上を、本開示の例示的な実施形態を実施するために実装することができる。したがって、本願には明示的に図示または説明していないが、本開示の原理を具現化する、したがって本開示の精神および範囲に含まれる多数のシステム、装置、および方法を当業者が開発できることを理解されたい。さらに、従来技術の知識は、上で参照により本明細書に明示的には援用していない程度まで、その全体を参照により本明細書に明示的に援用する。本明細書において上で参照した全ての公開物の全体を参照により本明細書に援用する。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11
図12
図13