特許第5852124号(P5852124)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5852124立体ディスプレイシステムと、そのシステムに使用されるメガネおよびそのディスプレイ方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852124
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】立体ディスプレイシステムと、そのシステムに使用されるメガネおよびそのディスプレイ方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/26 20060101AFI20160114BHJP
   H04N 13/04 20060101ALI20160114BHJP
   G03B 35/26 20060101ALI20160114BHJP
【FI】
   G02B27/26
   H04N13/04
   G03B35/26
【請求項の数】15
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-534828(P2013-534828)
(86)(22)【出願日】2011年10月24日
(65)【公表番号】特表2014-500974(P2014-500974A)
(43)【公表日】2014年1月16日
(86)【国際出願番号】KR2011007941
(87)【国際公開番号】WO2012053874
(87)【国際公開日】20120426
【審査請求日】2014年10月22日
(31)【優先権主張番号】61/405,775
(32)【優先日】2010年10月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】シェスタク,セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】キム,デ−シク
【審査官】 右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0097024(US,A1)
【文献】 特開2006−189833(JP,A)
【文献】 特開平08−327961(JP,A)
【文献】 特開昭62−191819(JP,A)
【文献】 特開2009−301039(JP,A)
【文献】 特開2010−224547(JP,A)
【文献】 国際公開第02/091072(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0129899(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/22 − 27/26
H04N 13/00 − 17/06
G03B 35/00 − 37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左眼イメージの光を第1偏光方向に発散する第1ピクセルエリメントおよび右眼イメージの光を第2偏光方向に発散する第2ピクセルエリメントが交互に配置されたディスプレイ装置と、
左眼フィルタおよび右眼フィルタを備えたメガネと
を含み、
前記メガネは、
前記左眼イメージの光と前記右眼イメージの光とを分離するように、互いに異なる偏光方向の光を透過させる第1および第2偏光器と、
前記第1および第2偏光器を透過した光の屈折状態を各々調整し、ピクセルの可視位置をシフトさせる第1および第2複屈折部と、
前記第1および第2複屈折部の状態をスイッチングする第1および第2偏光スイッチと、
前記ディスプレイ装置の動作に連動して前記第1および第2偏光スイッチを制御する制御部と
を含むことを特徴とする立体ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記第1および第2複屈折部は、
複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された厚さの少なくとも一つの扁形並列板(plano−parallel plate)を含むことを特徴とする請求項1に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第1および第2複屈折部は、
複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された角度の少なくとも一つのウェッジ(wedge)、または、少なくとも一つのロションプリズム(Rochon prism)を含むことを特徴とする請求項1に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項4】
前記ディスプレイ装置は、
ディスプレイパネルと、
予め設定された構造からなり、偏光方向を変更する偏光変形パネル(polarization modifying panal)と
を含み、
前記偏光変形パネルは、
リターダパターン(patterned retarder)、パターン化された偏光器(patterned polarizer)、チェッカボード構造(checker board structure)および45度回転されてダイヤモンド状を有するチェッカボード構造のうち、いずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項5】
いに異なる偏光方向の光を透過させる第1および第2偏光器は、それぞれ前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタの側に配置され、
記第1および第2偏光器を透過する光の偏光方向を各々調整する第1および第2偏光スイッチは、それぞれ前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタの側に配置され、
記第1および第2偏光スイッチを透過する各光を偏光方向に応じて屈折または透過させる第1および第2複屈折部は、それぞれ前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタの側に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項6】
前記第1および第2偏光スイッチは、
電気的に制御可能なリターダ(retarder)を各々含むことを特徴とする請求項5に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項7】
前記第1および第2偏光スイッチは、
左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含むことを特徴とする請求項5に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項8】
前記第1および第2偏光スイッチは、
左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含み、
前記リターダは共通電極および二つの個別電極を含むことを特徴とする請求項5に記載の立体ディスプレイシステム。
【請求項9】
左眼グラスおよび右眼グラスを具備したメガネを用いる立体ディスプレイシステムのディスプレイ方法において、
左眼イメージおよび右眼イメージが交互に配置された第1フレームおよび第2フレームを生成し、前記左眼グラスおよび前記右眼グラスで光が屈折または透過するように、前記左眼グラスの第1偏光器に対応する第1偏光スイッチと前記右眼グラスの第2偏光器に対応する第2偏光スイッチとを、前記第1および第2フレームのディスプレイタイミングに応じて制御し、前記第1フレームおよび第2フレームを順次にディスプレイするステップ
を有し、前記ステップにおいて、前記第1および第2偏光器を透過した光の屈折状態を各々調整し、ピクセルの可視位置をシフトさせながら、前記第1および第2フレームの各々に含まれた左眼イメージの光をユーザの左眼に案内し、前記第1および第2フレームの各々に含まれた右眼イメージの光をユーザの右眼に案内する、ディスプレイ方法。
【請求項10】
立体イメージを視聴するためのメガネにおいて、
互いに異なる偏光方向の光を透過させる第1および第2偏光器と、
前記第1および第2偏光器を透過した光の屈折状態を各々調整し、ピクセルの可視位置をシフトさせる第1および第2複屈折部と、
前記第1および第2複屈折部の状態をスイッチングする第1および第2偏光スイッチと、
ディスプレイ装置の動作に連動して前記第1および第2偏光スイッチを制御する制御部と
を含むメガネ。
【請求項11】
前記第1および第2複屈折部の各々は、
複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された厚さの少なくとも一つの扁形並列板(plano−parallel plate)を含むことを特徴とする請求項10に記載のメガネ。
【請求項12】
前記第1および第2複屈折部の各々は、
複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された角度のウェッジ(wedge)、または、少なくとも一つのロションプリズム(Rochon prism)を含むことを特徴とする請求項10に記載のメガネ。
【請求項13】
前記第1および第2偏光スイッチは、
電気的に制御可能なリターダ(retarder)を各々含むことを特徴とする請求項10に記載のメガネ。
【請求項14】
前記第1および第2偏光スイッチは、
左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含むことを特徴とする請求項10に記載のメガネ。
【請求項15】
前記第1および第2偏光スイッチは、
左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含み、前記リターダは共通電極および二つの個別電極を含むことを特徴とする請求項10に記載のメガネ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体ディスプレイシステムと、そのシステムに使用されるメガネおよびそのディスプレイ方法に関し、より詳細には、解像度を維持しつつ立体イメージをディスプレイできる立体ディスプレイシステムと、そのシステムに使用されるメガネおよびそのディスプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発達により、多様な電子機器が開発および普及されている。特に、普通の家庭で最も多く使用されている家電製品の一つであるテレビのようなディスプレイ装置は、ここ数年で急ピッチで発展している。
【0003】
ディスプレイ装置の性能が高級化するにつれ、ディスプレイ装置でディスプレイするコンテンツの種類も多様化している。特に、最近では、3Dコンテンツまで視聴することができる立体ディスプレイシステムが開発され、普及されている。
【0004】
立体ディスプレイシステムは、大きく、メガネをかけずに視聴可能な非メガネ式システムと、メガネを着用して視聴しなければならないメガネ式システムとに分類することができる。非メガネ式システムは、メガネがなくとも3Dイメージを視聴することができるという長所があるが、イメージの品質が落ち、視聴者の位置に応じて立体感が異なる等の問題点がある。それにより、現在は、メガネ式システムが一般的に使用されている。
【0005】
メガネ式システムは、メガネの種類に応じて、更に、偏光方式およびシャッタグラス方式に区分される。
【0006】
偏光方式とは、左眼グラスの偏光方向と右眼グラスの偏光方向とを互いに異なるように実現し、左眼イメージおよび右眼イメージの偏光方向も互いに異なるように実現し、左眼イメージは左眼グラスを通じてユーザの左眼に認識され、右眼イメージは右眼グラスを通じてユーザの右眼に認識されるようにする方式である。ユーザは、左眼イメージおよび右眼イメージの間のディスパリティによって立体感を感じることができるようになる。
【0007】
図1は、従来の偏光方式のシステムの構成および動作を説明するための図である。図1に示すように、イメージパネル11は、行および列方向に並んでいる複数のセルで構成される。イメージパネル11は、左眼イメージおよび右眼イメージが組み合わせられた一つのフレームを出力する。イメージパネル11の各セルは、フレーム内の各ピクセルを表示する、イメージパネルの奇数列12は、第1方向(図1の場合、垂直方向)に偏光された光を出力し、偶数列13は、第2方向(図1の場合、水平方向)に偏光された光を出力する。奇数列には左眼イメージが表示され、偶数列には右眼イメージが表示される。
【0008】
視聴者は、水平方向に偏光された光および垂直方向に偏光された光を各々透過させる複数のフィルタ14、15を含むメガネを着用しなければならない。それにより、左眼には垂直偏光された奇数列のイメージ、すなわち左眼イメージが認識され、右眼には水平偏光された偶数列のイメージ、すなわち右眼イメージが認識される。それにより、左眼イメージおよび右眼イメージ間のディスパリティによって立体感を感じられるようになる。
【0009】
しかし、図1の偏光方式では、左眼イメージの半分および右眼イメージの半分が、ユーザに認識される。よって、解像度が半分に低下するため、画質が落ちるという問題点がある。
【0010】
一方、シャッタグラス方式とは、左眼イメージおよび右眼イメージを交互に出力しながら、その出力タイミングに同期させ、メガネの左眼グラスおよび右眼グラスを交互にターンオンさせる方式である。
【0011】
図2は、シャッタグラス方式の立体ディスプレイシステムの構成を示す図である。図2に示すように、ディスプレイパネル21は、左眼イメージおよび右眼イメージを交互にディスプレイする。そして、送信機28を用いて同期信号を出力する。
【0012】
ユーザは、左眼グラスおよび右眼グラスを含むメガネを着用し、ディスプレイパネル21を視聴しなければならない。左眼グラスには左眼フィルタ22が具備され、右眼グラスには右眼フィルタ23が具備される。
【0013】
左眼フィルタ22および右眼フィルタ23は、各々二つの偏光器25、26と、偏光スイッチ24、29を含む。偏光スイッチ24、29は液晶のようなセルを含んでよい。
【0014】
メガネに具備された制御部27は、送信機28から出力される同期信号に応じて左眼フィルタおよび右眼フィルタを制御する。具体的には、制御部27は、偏光スイッチ24、29に電気信号を印加して左眼フィルタ22および右眼フィルタ23の偏光状態を選択的にスイッチングすることができる。すなわち、制御部27は、左眼イメージが表示される際は、左眼グラスをオープンさせて右眼グラスは遮断し、右眼イメージが表示される際は、右眼グラスをオープンさせて左眼グラスは遮断させる。それにより、ユーザの左眼には左眼イメージが認識され、右眼には右眼イメージが認識され、立体感を感じることができるようになる。
【0015】
しかし、シャッタグラス方式の立体ディスプレイシステムは、遅い応答速度およびイメージリフレッシュ等によって、干渉を生じるおそれがあるという問題点があった。それにより、右眼イメージの一部が左眼にも認識され、左眼イメージの一部が右眼にも認識され、ユーザが眩暈を感じる可能性があるという問題点があった。
【0016】
それにより、干渉を軽減しつつ、原解像度を維持することができる方法に対する工夫が必要になった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、イメージ間の干渉が少なく、フル解像度の3Dイメージを視聴できるディスプレイシステムと、そのシステムに使用されるメガネおよびそのディスプレイ方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
以上のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムは、左眼イメージの光を第1偏光方向に発散する第1ピクセルエリメントおよび右眼イメージの光を第2偏光方向に発散する第2ピクセルエリメントが交互に配置されたディスプレイ装置と、左眼フィルタおよび右眼フィルタを備えたメガネとを含む。
【0019】
前記メガネは、前記左眼イメージの光と前記右眼イメージの光とを分離させる偏光器と、光の偏光方向をスイッチングする偏光スイッチと、前記偏光スイッチによってスイッチングされた光の偏光状態に応じて、ピクセルの可視位置をシフトさせる複屈折部と、前記ディスプレイ装置の動作に連動して前記偏光スイッチを制御する制御部とを含む。
【0020】
ここで、前記複屈折部は、複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された厚さの少なくとも一つの扁形並列板(plano−parallel plate)を含んでよい。
【0021】
または、前記複屈折部は、複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された角度のウェッジ(wedge)を含んでよい。
【0022】
または、前記複屈折部は、一つ以上の工学ウェッジの組み合わせを含み、前記組み合わせのうち少なくとも一つの光学ウェッジは、複屈折物質(birefringent material)からなってよい。
【0023】
なお、前記複屈折部は、少なくとも一つのロションプリズム(Rochon prism)を含んでよい。
【0024】
一方、前記ディスプレイ装置は、ディスプレイパネルと、予め設定された構造からなり、偏光方向を変更する偏光変形パネル(polarization modifying panal)とを含んでよい。
【0025】
ここで、前記偏光変形パネルは、リターダパターン(patterned retarder)を含んでよい。
【0026】
または、前記偏光変形パネルは、パターン化された偏光器(patterned polarizer)を含んでよい。
【0027】
または、前記偏光変形パネルは、水平方向に伸長されたラインが均一に分布される構造を有してよい。
【0028】
または、前記偏光変形パネルは、垂直方向に伸長されたラインが均一に分布される構造を有してよい。
【0029】
または、前記偏光変形パネルは、チェッカボード構造(checker board structure)を有してよい。
【0030】
または、前記偏光変形パネルは、45度回転されてダイヤモンド状を有するチェッカボード構造を有してよい。
【0031】
一方、前記ディスプレイパネルは、ブラックフレーム挿入動作を行ってよい。
【0032】
または、前記ディスプレイパネルは、バックライトスキャニング動作を行ってよい。
【0033】
そして、前記偏光器は、前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタに各々具備され、互いに異なる偏光方向の光を透過させる第1および第2偏光器を含み、前記偏光スイッチは、前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタに各々具備され、前記第1および第2偏光器を透過する光の偏光方向を各々調整する第1および第2偏光スイッチを含み、前記複屈折部は、前記左眼フィルタおよび前記右眼フィルタに各々具備され、前記第1および第2偏光スイッチを透過する各光を偏光方向に応じて屈折または透過させる第1および第2複屈折部を含んでよい。
【0034】
前記第1および第2偏光スイッチは、電気的に制御可能なリターダ(retarder)を各々含んでよい。
【0035】
または、前記第1および第2偏光スイッチは、左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含み、前記リターダは共通電極および二つの個別電極を含んでよい。
【0036】
または、前記第1および第2偏光スイッチは、電気的に制御可能な液晶セル(liquid crystal cells)を各々含んでよい。
【0037】
左眼グラスおよび右眼グラスを具備したメガネを用いる立体ディスプレイシステムのディスプレイ方法において、左眼イメージおよび右眼イメージが交互に配置された第1フレームおよび第2フレームを生成し、順次にディスプレイするステップと、前記左眼グラスおよび前記右眼グラスで光が屈折または透過するように前記メガネの偏光スイッチを前記第1および第2フレームのディスプレイタイミングに応じて制御し、前記第1および第2フレームの各々に含まれた左眼イメージの光をユーザの左眼に認識させ、前記第1および第2フレームの各々に含まれた右眼イメージの光をユーザの右眼に認識させるステップとを含む。
【0038】
一方、本発明の一実施形態によると、立体イメージを視聴するためのメガネは、互いに異なる偏光方向の光を透過させる第1および第2偏光器と、前記第1および第2偏光器を透過した光の屈折状態を各々調整し、ピクセルの可視位置をシフトさせる第1および第2複屈折部と、前記第1および第2複屈折部の状態をスイッチングする第1および第2偏光スイッチと、ディスプレイ装置の動作に連動して前記第1および第2偏光スイッチを制御する制御部とを含む。
【0039】
ここで、前記第1および第2複屈折部の各々は、複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された厚さの少なくとも一つの扁形並列板(plano−parallel plate)を含んでよい。
【0040】
または、前記第1および第2複屈折部の各々は、複屈折物質(birefringent material)からなる予め設定された角度のウェッジ(wedge)を含んでよい。
【0041】
または、前記第1および第2複屈折部の各々は、少なくとも一つのロションプリズム(Rochon prism)を含んでよい。
【0042】
一方、前記第1および第2偏光スイッチは、電気的に制御可能なリターダ(retarder)を各々含んでよい。
【0043】
または、前記第1および第2偏光スイッチは、左眼および右眼に対して共通して使用される電気的に制御可能なリターダ(retarder)を含み、前記リターダは共通電極および二つの個別電極を含んでよい。
【0044】
または、前記第1および第2偏光スイッチは、電気的に制御可能な液晶セル(liquid crystal cells)を各々含んでよい。
【発明の効果】
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、イメージ間の干渉を軽減し、3Dイメージの解像度を元の状態に維持して視聴することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】従来技術に係る立体ディスプレイシステムの構成および動作を説明するための図である。
図2】従来技術に係る立体ディスプレイシステムの構成および動作を説明するための図である。
図3】本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムの構成および動作を説明するための図である。
図4】複屈折部の動作を説明するための図である。
図5】本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムのディスプレイパターンを説明するための図である。
図6】本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムにおけるフレーム構成方法を説明するための図である。
図7】ユーザに認識されるイメージの形態を説明するための図である。
図8】本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムの細部構成を説明するための図である。
図9】本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムの細部構成を説明するための図である。
図10】左眼フィルタの動作を説明するための図である。
図11】右眼フィルタの動作を説明するための図である。
図12】多様な構造の偏光スイッチが適用されたメガネを示す図である。
図13】多様な構造の偏光スイッチが適用されたメガネを示す図である。
図14】多様な構造の偏光スイッチが適用されたメガネを示す図である。
図15】偏光パターンの多様な例を示す図である。
図16】偏光パターンの多様な例を示す図である。
図17】偏光パターンの多様な例を示す図である。
図18】偏光パターンの多様な例を示す図である。
図19】水平および斜線イメージシフトのためのメガネ要素の配列例を示す図である。
図20】水平および斜線イメージシフトのためのメガネ要素の配列例を示す図である。
図21】複屈折部の多様な構成例を示す図である。
図22】複屈折部の多様な構成例を示す図である。
図23】複屈折部の多様な構成例を示す図である。
図24】複屈折部の多様な構成例を示す図である。
図25】複屈折部の多様な構成例を示す図である。
図26】角度形複屈折要素を具備したメガネの動作を説明するための図である。
図27】複屈折プリズムを利用する複屈折部の動作を示す図である。
図28】複屈折プリズムを利用する複屈折部の動作を示す図である。
図29】制御可能な屈折角を有する複屈折部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0048】
図3は、本発明の一実施形態に係る立体ディスプレイシステムの構成を示す図である。同図によると、立体ディスプレイシステムは、ディスプレイ装置100およびメガネ200を含む。
【0049】
ディスプレイ装置100は、イメージパネル101および信号送信機111を含む。ディスプレイ装置100は、テレビやモニタ、ノートパソコン、タブレットパソコン、携帯電話、デジタルフォトフレーム、電子書籍等のように、多様な装置であってよい。
【0050】
イメージパネル101は、水平方向に伸長された2種のピクチャエリメント102、103を含む。図3において、両ピクチャエリメント102、103は、互いに異なるハッチングで表現されている。両ピクチャエリメント102、103は、光を互いに直交する偏光方向に発散する。本明細書では、第1偏光方向および第2偏光方向と称する。図3では、両ピクチャエリメント102、103が垂直の方向に交互に配置された状態を示しているが、それは一例に過ぎず、別の形態で実現されてよい。仮に、両ピクチャエリメント102、103は、垂直方向に伸長された形態で実現されてよく、この場合には、水平の方向に交互に配置される。
【0051】
両ピクチャエリメント102、103では、互いに異なるタイプの映像を出力する。すなわち、奇数ラインのピクチャエリメント102が左眼イメージを出力するとしたら、偶数ラインのピクチャエリメント103は右眼イメージを出力する。その反対の状態も可能である。
【0052】
ピクチャエリメント102、103は、偏光結晶層により覆われたLCD、FED、OLEDパネルピクセルの列からなってよい。偏光結晶層とは、パターン化された偏光器(patterned polarizer)またはパターン化された遅延板(retardation plate)またはフィルム(film)で実現されてよい。偏光結晶層は、線形構造のパターンで構成され、両ピクチャエリメント102、103から発散される光が互いに異なる偏光方向を有するようにする。すなわち、イメージパネル101で元々出力されるイメージは、非偏光(unpolarized)状態か、線形的に偏光された状態であってよいが、偏光結晶層を通過しつつ互いに直交する二つの偏光方向、すなわち、第1および第2偏光方向を有するようになる。第1および第2偏光方向は、垂直および垂直方向、または、45度および135度方向に互いに直交する線形偏光であってよく、左円(left−circular)方向および右円(right−circular)方向のような円偏光(circular polarization)であってよい。偏光結晶層の構造については、詳細に後述する。
【0053】
信号送信機111は、イメージパネル101のディスプレイタイミングとメガネ200の動作タイミングとを同期化させるための同期信号を出力する。同期信号は、赤外線信号で実現されてよい。図3では、信号送信機111が具備された状態を示しているが、同期信号は、その他にケーブルラインを通じてメガネ200に伝達されてよい。
【0054】
ユーザは、イメージパネル101に表示されるイメージを立体的に視聴するために、メガネ200を着用しなければならない。メガネ200は、左眼グラスおよび右眼グラスを含む。左眼グラスには左眼フィルタが設けられ、右眼グラスには右眼フィルタが設けられる。
【0055】
図3によると、左眼フィルタ内には第1偏光器105と、第1偏光スイッチ107および第1複屈折部109が含まれ、右眼フィルタ内には第2偏光器104と、第2偏光スイッチ106および第2複屈折部108が含まれた状態を示している。
【0056】
第1偏光器105および第2偏光器104は、線形偏光または円偏光の光が入射されると、当該偏光器に対応する偏光方向の光のみを透過させる。第1偏光器105および第2偏光器104は、線形偏光器または円偏光器で実現されてよい。第1偏光器105および第2偏光器104を透過した光は、線形偏光状態となる。それにより、ユーザの左眼は二つのピクチャエリメントのうち、いずれか一方のみを視聴することができ、ユーザの右眼は他方のみを視聴することができるようになる。
【0057】
第1および第2偏光スイッチ107、106は、光リターダンス(optical retardance)を電気的に制御することができる。すなわち、第1および第2偏光スイッチ107、106に入射される光が一定の偏光方向を有するとしても、第1および第2偏光スイッチ107、106のスイッチング動作によって第1偏光方向または第2偏光方向を有するようになる。第1および第2偏光スイッチ107、106の構造については、詳細に後述する。
【0058】
第1および第2偏光スイッチ107、106を透過する光は、第1および第2複屈折部109、108に入射される。第1および第2複屈折部109、108は、入射される光に偏光方向に沿って、そのまま、または、屈折させて出力する。
【0059】
第1および第2複屈折部109、108において光が屈折されると、ピクセルの可視位置がシフトされる。第1および第2複屈折部109、108は、光を線形的にシフトさせることもでき、一定の角度でシフトさせることもできる。このようなシフトは、一定間隔だけ離隔したり、水平、垂直または一定角度で傾いた平面に沿って行われてよい。本発明の多様な実施形態によると、第1および第2複屈折部109、108は、方解石(calcite)、リチウムニオブ酸塩(a Lithium Niobate)、YVO4(Yttrium ortho−vanadate)等のような複屈折物質からなる扁形並列板(plano−parallel plate)で実現されてよい。このような板は、分離されて複屈折物質の正常光(ordinary ray)によって第1線形偏光が構成され、異常光(extraordinary ray)によって第2線形偏光が構成されるように配置されてよい。それと類似するような属性の複屈折板は、“光ディスプレーサ(beam displacer)”という名称で使われてよい。正常光は、等方性光学板(isotropic optical plate)を透過した方向そのまま複屈折板を透過するようになる。逆に、異常光は、平行してシフトされて透過するようになる。複屈折板は、正常光および異常光の間のシフトが両ピクセルエリメントの間の距離(ピッチ(pitch))と同様になるように設計されてよい。ピクセルエリメントの可視位置は、各ピクセルエリメントで走査される光の偏光方向に沿って一つのラインピッチ分だけシフトされたり、アンシフト(unshift)されてよい。
【0060】
図4は、第1複屈折部に入射される光の屈折状態を示す。図4によると、第1偏光方向を有する光(│マークが付された実線)は第1複屈折部109を通過する際に屈折され、第1偏光方向を有する光は光とyだけ離隔している平行光で出力される。第2偏光方向を有する光(●マークが付された実線)は第1複屈折部109をそのまま通過する。
【0061】
第1および第2偏光スイッチ107、106で偏光方向を変更することにより、その裏側に配置された第1および第2複屈折部109、108を透過する光が、そのまま、または、屈折して出力される。それにより、ディスプレイ装置100でディスプレイされているイメージのピクセルに対して、ユーザが視聴できるピクセルの可視位置が変更される。
【0062】
制御部110は、ディスプレイ装置100の信号送信機111から送信される同期信号に合わせて、第1および第2偏光スイッチ107、106を制御し、左眼イメージは常に左眼に認識されるようにし、右眼イメージは常に右眼に認識されるようにする。
【0063】
図4においては、屈折している光が平行光で出力されるものとして示しているが、複屈折部の材質および構成に応じて、屈折された光はそのまま透過する光と、一定の角度で出力されてよい。
【0064】
図5は、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置100のフレーム構成方法を説明するための図である。
【0065】
フル解像度の立体イメージを提供するために、ディスプレイ装置100は左眼イメージおよび右眼イメージを組み合わせて複数の順次のフレームを構成して出力する。
【0066】
図5に示す実施形態では、ディスプレイ装置100は左眼イメージの偶数ラインおよび右眼イメージの偶数ラインを組み合わせて第1フレームを構成し、左眼イメージの奇数ラインおよび右眼イメージの奇数ラインを組み合わせて第2フレームを構成する。
【0067】
ディスプレイ装置100は、第1フレームおよび第2フレームを順次にディスプレイする。
【0068】
視聴者は、ディスプレイパネル101から発散される奇数ラインおよび偶数ラインから各々発散される互いに異なる偏光方向の光を、メガネ200に具備された左眼グラスおよび右眼グラスを通じて視聴する。
【0069】
第1フレームがディスプレイされる間、制御部110は光の偏光方向が偏光されないように、第1および第2偏光スイッチに駆動信号を印加する。第1および第2複屈折部109、108は、第1偏光方向の光は屈折させてピクセルの可視位置をシフトさせ、第2偏光方向の光はそのまま透過させる。
【0070】
よって、第1フレームがディスプレイされる期間の間、右眼イメージが表示されるラインは1ライン下の位置にシフトされて右眼に認識され、左眼イメージが表示されるラインは、その位置にそのまま左眼に認識されるため、垂直方向のディスパリティがなくなる。
【0071】
一方、仮に、左眼および右眼が対応する左眼イメージおよび右眼イメージの奇数ラインのみを視聴するようになると、図5の上図に示すように、フレームが構成された際は、視聴するイメージがなくなる。よって、一つのフレーム内において、左眼イメージおよび右眼イメージのいずれか一方を上側のラインに配置したり、下側のラインに配置し、フレームを適切に構成しなければならない。
【0072】
第1フレームがディスプレイされてから第2フレームがディスプレイされる期間の間、制御部110は、第1および第2偏光スイッチ107、106に供給されていた駆動信号を遮断して透過される光の偏光方向を垂直の方向に変形させる。偏光方向が変更されることにより、第1複屈折部109は光を屈折させるようになり、第2複屈折部108は光をそのまま透過するようになる。それにより、左眼では上側のラインの左眼イメージを認識するようになり、右眼では原位置の右眼イメージを認識するようになる。
【0073】
このように、右眼フィルタに具備された第2複屈折部108は、光が下方に屈折されるように実現され、左眼フィルタに具備された第1複屈折部109は、光が上方に屈折されるように、メガネ200を設計することができる。
【0074】
結果的に、垂直方向のディスパリティなしに、第1フレームから除外された残りの左眼イメージ部分および右眼イメージ部分を視聴することができるようになる。それにより、フル解像度をそのまま維持しつつ立体感を感じることができる。
【0075】
図6は、図1および図2フレームの構成方法を説明するための図である。
【0076】
同図によると、左眼イメージのラインを1、2、3、…、2Nに区分し、右眼イメージのラインを1’、2’、3’、…、2N’に区分する。
【0077】
第1フレームの奇数ラインには右眼イメージの奇数ライン(2’、4’、6’、…、2N’)が配置され、第1フレームの偶数ラインには左眼イメージの偶数ライン(2、4、6、…、2N)が配置される。
【0078】
第2フレームの奇数ラインには右眼イメージの奇数ライン(1’、3’、5’、…、2N−1’)が配置され、第2フレームの偶数ラインには左眼イメージの奇数ライン(1、3、5、…、2N−1)が配置される。それにより、第1フレームおよび第2フレームは、各々左眼イメージおよび右眼イメージが交互に配置された形状となる。
【0079】
制御部110は、第1および第2フレームがディスプレイされるタイミングに同期し、第1および第2偏光スイッチ107、106を制御する。ディスプレイパネル101の奇数ラインに該当するピクチャエリメント102から発散される光が第1偏光方向を有するとしたら、第1偏光スイッチ107が駆動されると、第1偏光スイッチ107によって第2偏光方向の光に変換される。第1複屈折部109では、第2偏光方向の光はそのまま透過させる。よって、左眼には第1フレームの偶数ラインに該当する左眼イメージの偶数ライン(2、4、6、…、2N)が認識される。
【0080】
一方、ディスプレイパネル101の偶数ラインに該当するピクチャエリメント103から発散される光が第2偏光方向を有するとしたら、第2偏光スイッチ106が駆動されると、第2偏光スイッチ106によって第1偏光方向の光に変換される。第2複屈折部108では、第1偏光方向の光を下のラインに屈折させる。それにより、右眼にはディスプレイパネル101の奇数ラインに表示されていた右眼イメージの偶数ライン(2’、4’、6’、…、2N’)が偶数ライン位置で認識される。
【0081】
第2フレームの場合には、逆に、第1複屈折部109で屈折が行われ、第2複屈折部108ではそのまま光が透過される。それにより、左眼には左眼イメージの奇数ラインがシフトされて奇数ライン位置で認識され、右眼には右眼イメージの偶数ラインがそのまま原位置で認識される。
【0082】
図7は、図6のように組み合わせられた第1および第2フレームをディスプレイした際、ユーザの左眼および右眼に認識されるイメージの形態を説明するための図である。
【0083】
同図によると、第1フレームがディスプレイされる際、第1フレームの偶数ラインから発散される光は第1複屈折部109でそのまま透過されるため、左眼イメージの偶数ラインは原位置そのまま認識される。一方、第1フレームの奇数ラインから発散される光は第2複屈折部108で屈折され、下側のラインに可視位置がシフトされる。それにより、第1フレームの奇数ラインは、右眼では偶数ラインに位置すると認識される。
【0084】
第2フレームがディスプレイされる際には、第2フレームの偶数ラインから発散される光は第1複屈折部109で屈折され、上側のラインに可視位置がシフトされる。それにより、第2フレームの偶数ラインは左眼で奇数ラインで認識される。逆に、第2フレームの奇数ラインから発散される光は、第2複屈折部108でそのまま透過される。よって、第2フレームの奇数ラインは右眼にそのまま認識される。
【0085】
それにより、第1および第2フレームが順次に表示される間、ユーザの左眼には左眼イメージの偶数ラインと奇数ラインとが順次に認識され、ユーザの右眼には右眼イメージの偶数ラインと奇数ラインとが順次に認識される。それにより、フル解像度が維持された状態で、左眼イメージおよび右眼イメージを視聴することができるようになる。
【0086】
以上のように、本発明の実施形態によると、左眼イメージおよび右眼イメージは異なるピクセルセットによってディスプレイされる。それは、ピクセル応答時間がLCDディスプレイでのように、十分に短くないと、立体干渉(stereoscopic crosstalk)を引き起こす左眼および右眼イメージの間のピクセルスイッチングがないことを意味する。すなわち、上述の実施形態によると、左眼イメージおよび右眼イメージ間の干渉を防止することができるようになる。
【0087】
干渉が防止される代わりに、イメージの微細な部分でコントラストが減少することができ、ブラー(Blur)が生じる可能性がある。左眼および右眼イメージ間の干渉は、奇数ラインおよび偶数ライン間の干渉で表してよい。しかし、このようなブラーは、ユーザの肉眼ではうまく識別することができる。
【0088】
なお、イメージの細部領域から発生するコントラストの減少問題は、ディスプレイ装置100でブラックフレームを挿入する動作を行って解消することができる。すなわち、ディスプレイ装置100は、一定個数のフレーム単位でブラックフレームを一回ずつ出力することができる。
【0089】
または、ディスプレイ装置100は、バックライトをディスプレイパネル全面にスキャニングし、ブリンキング(blinking)するバックライトスキャニング動作を行うこともできる。それにより、コントラストの減少が生じないようにすることができる。
【0090】
以上のように、二つのフレームを構成する場合なら、ディスプレイ装置100は、出力周波数を原出力周波数より2倍に早める。例えば、原出力周波数が60MHzであれば、120Hz周波数によって8.33ms周期に、第1および第2フレームを連続出力する。このような周波数は一例に過ぎないため、実施形態に応じて、異なるように設定されてよい。すなわち、PAL規格によってテレビシステムの場合、従来のCRTテレビと類似するように、フレーム周波数を50Mzに減少させ、イメージラインのフリッカ減少を防止することもできる。
【0091】
図8は、ディスプレイパネル101の構成の一例を示す。具体的には、LCDを利用するディスプレイパネル101の構成を示す。
【0092】
同図によると、ディスプレイパネル101は、バックライト41と、偏光器42と、LCDパネル基板43、液晶セル層(liquid crystal cells layer)44と、リターダパターン層45およびリターダ基板46を含む。
【0093】
リターダパターン層45およびリターダ基板46は、上述の偏光結晶層に該当する。
【0094】
バックライト41から提供される光は、液晶セル層44を透過しつつ、イメージを盛り込むようになり、リターダパターン層45およびリターダ基板46を透過しつつ、第1偏光方向の光(│マークが付された実線)および第2偏光方向の光(●マークが付された実線)で区分される。第1偏光方向の光は、ディスプレイパネルの奇数ラインのピクチャエリメント102と、第2偏光方向の光は、ディスプレイパネルの偶数ラインのピクチャエリメント103を通じて発散される。
【0095】
図8においては、リターダパターンが使用されているが、パターン化された偏光器(patterned polarizer)が適用され、両ピクチャエリメント102、103において、偏光方向を異なるように作ることもできる。本明細書において、偏光結晶層は、他には偏光変形パネル(polarization modifying panal)と称してよい。
【0096】
LCDやOLEDを利用するディスプレイパネル101でリターダパターンを使うと、光損失を最小限化することができる。なお、上述の実施形態では、奇数ラインおよび偶数ラインが水平方向に伸長される横ラインであるとして図示および説明しているが、縦ラインで実現されてよい。これらのラインは、均一に分布される。
【0097】
図9は、偏光スイッチ構成の一例を示す。
【0098】
同図によると、偏光スイッチは、二つの透明電極35、36、電光物質(electro−optic meterial)37および透明基板33、34を含む。
【0099】
電光物質37は、二つの透明電極35、36に配置される。液晶(liquid crystal)が電光物質37として使用されてよく、透明基板33、34は、電極35、36および電光物質37をシーリングする。液晶が使用された場合、透明電極35、36に駆動電圧が印加されていないと、入射光の偏光方向は垂直に変更されて出射される。一方、駆動電圧が印加されると、偏光方向が変わらずに、そのまま透過する。
【0100】
図10は、メガネの左眼フィルタにおける動作を説明するための図である。
【0101】
同図によると、ディスプレイパネル101の奇数ライン(I、III、V、…)において第1偏光方向の光(│マーク)が発散され、偶数ライン(II、IV、VI、…)において第2偏光方向の光(●マーク)が発散される。
【0102】
第1偏光器105は、設計によって、第1偏光方向の光および第2偏光方向の光のうち、いずれか一方の光のみを透過させる。
【0103】
図10では、第2偏光方向の光を透過させる場合を示している。すなわち、第1偏光器105では、II、IV、VIラインの光のみを透過させる。
【0104】
第1偏光気105を透過した第2偏光方向の光は、第1偏光スイッチ107を透過しつつ第1偏光スイッチ107のスイッチング動作によって、偏光方向が維持されてよく、第1偏光方向の光に変更されてよい。
【0105】
第1偏光方向に変更された光は、第1複屈折部109を透過しつつ上方に屈折される。第2偏光方向を維持する光は、第1複屈折部109をそのまま透過する。それにより、第1および第2フレームがディスプレイされる間、左眼207にはフル解像度の左眼イメージが認識されてよい。
【0106】
制御部110は、第1偏光スイッチ107に接続された駆動電圧生成器204およびスイッチ208を操作することができる。スイッチ208がオフされると、第1偏光スイッチ107は偏光方向を変形させ、スイッチ208がオンされると、第1偏光スイッチ107は偏光方向を変形させない。
【0107】
すなわち、図10において、第1複屈折部109を透過する水平偏光光が正常光と仮定すると、左眼イメージが偶数ラインに配置されたフレームMがディスプレイされる間、スイッチ208がターンオンされる。視聴者は、II、VI、VIII、…ラインを視聴することができる。図10において、II、VI、VIII、…ラインを通じて認識される光は厚い線で表示している。
【0108】
フレームMが左眼イメージの奇数ラインを含む次のフレームM+1に変更されると、それに合わせてスイッチ208がターンオフされる。第1偏光スイッチ107は、光の水平偏光を異常光に該当する垂直偏光に変更するようになる。異常光は、細い実線で表示されている。異常光は、第1複屈折部109によって屈折されて左眼207に認識される。
【0109】
結果として、ディスプレイパネル101の偶数ラインのピクチャエリメントII、VI、VIII、…のイメージが左眼207に認識されるようになる。
【0110】
二つのフレーム周期の間に認識される左眼イメージは原本のイメージとほぼ同じになる。リフレッシュレートが十分に大きいと、二つのインターレースフィールドは、フル解像度を有する一つのイメージに認識される。従来のNTSCテレビの場合、60Hzのフィールドリフレッシュレートでグラフィックコンテンツを伝達するため、各イメージラインの実際のリフレッシュレートは30Hzとなる。このような場合、一部の人は、インターレースされたイメージでフリッカを感じる可能性があるため、フィールド周波数は60Hzより大きい値に設定されてよい。
【0111】
図11は、右眼フィルタの動作を示す図である。右眼フィルタは、第2偏光器104と、第2偏光スイッチ106および第2複屈折部108を含む。結果的に、ディスプレイパネル101の奇数ラインI、III、V、…から発散される光のイメージが右眼217に認識される。
【0112】
第2偏光スイッチ106は、制御部110の制御に応じて制御し、偏光方向を維持または変形させる。第2複屈折部108は、左眼フィルタに設置された第1複屈折部109と同様のデザインか、180度回転された状態であってよい。それにより、第1複屈折部109が、上方屈折させると、第2複屈折部108は下方屈折させる。
【0113】
動作について具体的に説明すると、偶数ラインII、VI、VIII、…から発散される光は第2偏光器104によって遮断され、奇数ラインI、III、V、…から発散される光のみが第2偏光スイッチ106に入射される。
【0114】
フレームMが表示される間、制御部110は第2偏光スイッチ106に接続されたスイッチ218をターンオンさせる。それにより、駆動電圧生成器214で、第2偏光スイッチ106に駆動信号を印加される。駆動信号に応じて駆動された第2偏光スイッチ106は、ディスプレイパネル101の奇数ラインI、III、V、…から発散された光の偏光方向をそのまま維持する。第2偏光スイッチ106を透過した光は、第2複屈折部108によって下方に屈折される。フレームMの間の光の軌跡は、厚い実線で示している。
【0115】
フレームMが右眼イメージの奇数ラインを含む次のフレームM+1に変更されてディスプレイされると、制御部110は、第2偏光スイッチ106に接続されたスイッチ218にターンオフさせ、駆動信号を遮断する。それにより、第2偏光スイッチ106は、光の偏光方向を変更する。偏光方向が変更された光は、そのまま第2複屈折部108を透過し、右眼217に入射される。それにより、フレームM、M+1が表示される間、フル解像度の右眼イメージが右眼217に認識されるようになる。
【0116】
以上の実施形態では、二つの偏光スイッチを使用するものとして説明したが、左眼および右眼のいずれをもカバーする十分に大きい広さの一つの偏光スイッチを使用することもできる。
【0117】
図12ないし図15は、偏光スイッチの多様な構造例について示している。
【0118】
図12は、左眼グラスの構成要素および右眼グラスの構成要素が完全に分離された状態を示す。図12によると、第1偏光器105および第2偏光器104は、互いに分離された状態で並んで配置される。第1偏光器105は、横偏光方向の光を透過させ、第2偏光器104は、縦偏光方向の光を透過させる。
【0119】
第1および第2偏光器105、104には、各々第1および第2偏光スイッチ107、106が配置され、その上側には第1および第2複屈折部109、108が配置される。これらの構成も互いに分離された状態である。
【0120】
これらを制御するためのスイッチ、駆動電圧生成器も個別に設けられ、各偏光スイッチ107、106に接続されてよい。制御部110は、一つで設けられ、共通して制御することもでき、個別に設けられた個別制御を行うこともできる。
【0121】
図13は、共通偏光スイッチ120を使用する構造を示している。一つの共通偏光スイッチ120を利用して、第1および第2偏光器105、104を通過する光の偏光方向を各々維持または変更させてよい。
【0122】
図14は、一つの共通電極123および二つの個別電極121、122を具備した偏光スイッチを使用する構造を示している。
【0123】
同図によると、個別電極121、122に個別的に駆動信号を供給してスイッチングさせることができる。各個別電極121、122は、左眼および右眼に対応する。
【0124】
図14の実施形態では、左眼クォータウェーブ板(または、フィルム)125と、右眼クォータウェーブ板(または、フィルム)124が示されている。例えば、第1偏光方向および第2偏光方向が左円偏光および右円偏光である場合に、これらの板125、124は、円形偏光信号を線形偏光信号に変形するようになる。
【0125】
図12および図13のメガネ構造でもこのような板で具備されてよい。このような板は、第1および第2偏光器104、105の外部面に結合されるポリマー薄膜フィルムで実現されてよい。クォータウェーブ板が適用されると、第1および第2偏光器105、104は、LCDパネルの出力偏光に垂直になるように互いに並列で配置されてよい。クォータウェーブ板125、124が設けられると、左眼および右眼で、奇数ラインおよび偶数ラインが適切に分離され認識されてよい。これらの板125、124は、リターダパターンの複屈折要素の複屈折現象を補償することもできる。
【0126】
上述のような多様な構成要素が互いに組み合わせられたり、変更されてメガネに適用されてよい。このような組み合わせ例は、ディスプレイ装置100でフレームを多様な形態で組み合わせるかに応じて、異なるように決定されてよい
一方、ディスプレイ装置の偏光パターンも多様な形態で実現されてよい。
【0127】
図15ないし図18は、偏光パターンの多様な例について示している。
【0128】
このような偏光パターンは、ピクセル構造を定義するディスプレイセルの厚さがピクセルピッチと比較し、厚いか否かに応じて多様に設計してよい。
【0129】
図15は、水平ライン方向に同じ偏光を有するように実現した水平偏光パターンを示す。水平方向に同じ偏光方向を有するようになると、ピクセルの可視位置は上方または可能にシフトされる。図15の偏光パターンでは、視聴角(viewing angle)が更に広くなるという長所があった。
【0130】
図16は、垂直ライン方向に同じ偏光を有するように実現した垂直偏光パターンを示す。垂直偏光パターンの場合、ピクセルの可視位置は、左方または右方にシフトされる。
【0131】
図17は、チェッカボード(checkerboard)構造の偏光パターンを示す。チェッカボードパターンは、水平または垂直シフトメガネの両方と互換が可能である。チェッカボード偏光パターンは、メガネを交替する必要がなく、ディスプレイを転換して風景(landscape)または肖像(portrait)の全てをディスプレイするのに便利である。
【0132】
図18は、ダイヤモンド状のチェッカボード構造を示す。同図の偏光パターンはDLPプロジェクションディスプレイのピクセル構造と互換が可能である。同図に示すように、チェッカボードは、45度回転された形状となる。よって、偏光方向も45度回転された状態となる。
【0133】
一方、図12ないし図14では、イメージを構成するピクセルの可視位置が縦方向に上方または下方にシフトされる構造を示しているが、シフトの方向および量はそれと異なるように決定されてよい。
【0134】
図19は、横方向にシフトが行われる構造を示し、図20は、対角線方向にシフトが行われる構造を示している。
【0135】
すなわち、ディスプレイ装置100の偏光パターンに応じて、メガネの偏光器、偏光スイッチ、複屈折部を回転させて適切に設計されると、図19および図20に示すように、横方向および対角線方向にイメージシフトが行われてよい。
【0136】
図21ないし図24は、本発明の多様な実施形態に係る複屈折部の構成を示す図である。
【0137】
図21によると、複屈折物質からなる扁形並列板が複屈折部で実現されてよい。扁形並列板は、入射される光を屈折させて透過光から並列にシフトされた平行光の形態で出射してよい。図21では、第1偏光方向および第2偏光方向の光が同じ地点に入力するとしても、Y距離だけ離隔している平行光に各々出射される状態を示す。このようなタイプの複屈折部は、ビームディスプレーサまたはビームシフトとしても知られている。複屈折物質としては、方解石(calcite)、リチウムニオブ酸塩(a Lithium Niobate)、石英(quartz)、サファイア(sapphire)、イットリウムバナジウム酸塩(yttrium vanadate)等のような物質が使用されてよい。
【0138】
扁形並列板の厚さXは、適切に設定して所望のY値が得られるようにすることができる。例えば、LCDパネルのピクセルピッチが0.3mmであり、リターダパターンのピッチが0.6mmであり、平行光間の距離を0.3mmに合わせようとする場合を仮定する。複屈折板が方解石で作られた場合、シフト距離、すなわち、変位を最大化させるために、方解石の入射面と出射面とが傾くように作ることができる。具体的には、方解石の光軸から48度傾いた表面を有するように設計することができる。方解石の場合、板の厚さの水平オフセットに関連する変位ファクタ(displacement factor)は略0.11である。それは、板の厚さが0.3/0.11=2.7mm程度になると、0.3mmの光学シフト効果を得ることができることを意味する。
【0139】
別の実施形態によると、可視位置を並列にシフトさせることができるようにするために、二つ以上のウェッジ(wedges)を使用してよい。これらのウェッジのうち、少なくとも二つは、複屈折物質からなる。ウェッジを組み合わせた実施形態は、図22、23、24に示している。
【0140】
図22においては、二つの複屈折ウェッジが使用される。複屈折ウェッジは、入射光の方向を偏光に基づいて変化させる。両ウェッジは、同じ複屈折物質211、222で作られ、同じ角度を有する。両ウェッジ211、222は、スペーサ223によって互いに一定の距離だけ離隔される。ウェッジ221、222の間のギャップ225は、エア(air)であってよく、透明等方性物質(transparent isotropic material)で埋め込まれてよい。
【0141】
これらの複屈折光学エリメントは、第1および第2偏光方向の光の全てを屈折させるが、屈折の度合いが異なるため、互いにY距離だけ離隔された平行光形態で出射される。
【0142】
このようなシフトの実現が困難な場合、二つのロションプリズム(Rochon prism)を使用することもできる。ロションプリズムとは、2つのプリズムを光軸が互い直角となるように、ペアにして相接したものを意味する。
【0143】
図23は、ロションプリズムを使用する構造を示す。
【0144】
同図によると、各ロションプリズムは、二つのウェッジ221、224の組み合わせで構成される。両ウェッジ221、224は、互いに異なる光軸を有する複屈折物質で構成される。両ロションプリズムは、スペーサ225によって互いに離隔され、両ロションプリズムの間のギャップは、エアまたは透明等方性物質で埋め込まれてよい。
【0145】
図24は、二つのフレネルプリズム(fresnel prism)226を使用する構造を示している。フレネルプリズム226も、スペーサ223によって一定距離だけ離隔され、その間のギャップには、エアまたは透明等方性物質が埋められてよい。
【0146】
別の実施形態によると、図23のロションプリズムは、ウォラストンプリズム(wollaston prism)に置き換えられてよい。
【0147】
図25は、ウォラストンプリズムを使用する複屈折部の構成を示している。
【0148】
同図によると、ウォラストンプリズムは対向する二つのウェッジ232、233で構成される。ウォラストンプリズムは、スペーサ223によって互いに離隔され、その間のギャップは、エアまたは透明等方性物質で埋められてよい。ウォラストンプリズムの各ウェッジは、複屈折物質からなり、互いに異なる変更方向の2つの光を互いに反対の方向に屈折させる。
【0149】
上述の様々な実施形態は、光を屈折させてピクセルの可視位置を平行にシフトさせるようになるが、必ずしもこのような構成に限定されるものではない。すなわち、ビジュアルイメージの角度をシフトさせる方式で実現されてよい。ロションプリズムが適用された場合、適切な角度で光が屈折されて所望の可視位置にシフトされるように実現してよい。
【0150】
図26は、図10で説明したシステムで複屈折部を別の構成に置き換えた場合を示す。具体的には、図26のシステムでは、ロションプリズムを使用する複屈折部230が適用される。
【0151】
ロションプリズム230を使用するようになると、左側距離Lおよび屈折角度ψに応じてピクセルの可視位置が異なってくる。すなわち、ロションプリズム230は、Lおよびψに比例してイメージの可視位置をシフトさせる。屈折角ψは、Y/Lの関係から得ることができる。例えば、L=1000mm、要求されるシフト距離が0.3mmであれば、屈折角ψは1.06(angular minute)で計算される。このような各変位は、あまりにも小さく、ロションプリズムは二つの薄い複屈折ウェッジの組み合わせに見られ得る。
【0152】
垂直ピッチが知られていない任意のディスプレイ装置に対してメガネが使用される場合、イメージシフトは観測距離に応じて異なる。通常、ディスプレイ画面上のイメージを視聴する最適距離は、一つのイメージラインの角(angular height)が0.5ないし1[angular minute]を超過しない距離である。このような距離から視聴者は最大のスクリーン解像度を楽しむことができる。よって、複屈折メガネが0.5ないし1[angular minute]だけイメージラインをシフトさせるとしたら、ピクセルピッチによらず、スクリーンからの最適の距離から立体イメージを視聴することができる。1[angular minute]以下のロションプリズムは極めて薄く作られる。よって、複屈折ポリマーがプリズム製造物質として使用されてよい。例えば、液晶重合物(Polymerized liquid crystal)が使用されてよい。
【0153】
一方、別の複屈折プリズムであるウォラストンプリズムが使用されてよい。
【0154】
図27および図28は、ロションプリズムとウォラストンプリズムとの相違点を説明するための図である。図27によると、ウォラストンプリズム240は偏光方向が異なる二つの光を互いに異なる方向に屈折させる。
【0155】
一方、図28に示すロションプリズム241は、一つの光(すなわち、│マーク)は屈折させずにそのまま透過させ、もう一方の偏光方向の光(●マーク)は屈折させる。
【0156】
図29は、複屈折部の別の構成例を示す図である。
【0157】
同図によると、複屈折部は液晶245と、二つの透明基板246、247および電極端子248、249を含む。
【0158】
液晶245は、二つの透明基板246、247の間に配置されるウェッジで実現されてよい。二つの透明基板246、247はITO(Indium Tin Oxide)のような透明導電層(transparent conductive layer)からなってよい。基板のうちの一つ247は、ウェッジの形態で実現され、液晶の屈折面を補償することができる。このような基板247は、液晶の屈折率(refractive index)と類似する屈折率を有するグラス材質で作られてよい。このような複屈折要素の屈折角は、電極端子248、249の間に印加される電圧によって制御されてよい。
【0159】
以上のように、本発明の多様な実施形態によると、偏光スイッチと複屈折部とを用いて、ライン間の干渉を軽減しつつ、原解像度の立体イメージを視聴することができるようになる。
【0160】
本発明の一実施形態に係るディスプレイ方法は、ディスプレイステップとメガネ制御ステップとを含んでよい。
【0161】
ディスプレイステップにおいて、ディスプレイ装置100は左眼イメージのピクセルグループおよび右眼イメージのピクセルグループが交互に配置された第1フレームおよび第2フレームを生成し、順次にディスプレイする。
【0162】
メガネ制御ステップにおいて、メガネ200は、第1および第2フレームの各々に含まれた左眼イメージのピクセルグループの光が左眼に認識され、第1および第2フレームの各々に含まれた右眼イメージのピクセルグループの光が右眼に認識されるように、ディスプレイ装置100のディスプレイタイミングに同期して偏光スイッチを適切に制御する。制御によって偏光方向が調整され、その偏光方向に応じて屈折状態が調整されると、結果的に、ユーザの左眼および右眼にはフル解像度の左眼イメージおよび右眼イメージが各々認識されてよい。
【0163】
このような方法に対する具体的な方法は、上述の様々な実施形態に対する説明と同様であるため、繰り返し説明は省略する。更に、フローチャートに対する図示も省略する。
【0164】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
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