【課題を解決するための手段】
【0011】
このような背景から、独立請求項の特徴を備えた方法および通信構成が提示される。本発明のさらなる実施形態は、従属請求項および以下の記載から明らかとなろう。
【0012】
本方法においては、直列の、実施形態では環状の通信構成の加入者、したがってノードの直列接続が行われる。本通信構成において、加入者から加入者へのデータ伝送が、少なくとも1ビット時間の遅延を伴って行われ、これにより、メッセージを含みうるデータパケットが、加入者間で非常に僅かな遅延時間で伝送されうる。記載される通信構成は、実施形態では、双方向の同期型通信システムまたは双方向の同期型通信構成として構成され、通信構成の設計のために設けられたリング型トポロジによりデータ交換が行われる。データ信号または信号によって、クロック情報を含む少なくとも1つのデータパケットが伝送される。通信構成は、一実施形態において、加入者が互いに環状におよび直列に接続されうる環状のネットワークに相当する。この種の通信構成は、リング(Ring)とも呼ばれる。
【0013】
その際に、全加入者のための一意のアドレス、例えば「00…0」を設けることが可能であり、すなわち、スレーブの設定は必要ではない。各スレーブは、メッセージを含む受信されたデータフレームのアドレス値の固定値分を修正し、例えば減算または加算する。通常、通信構成内でのスレーブとして構成された全加入者の位置は、マスタとして構成された加入者のみが知っている必要がある。
【0014】
本発明の実施において、通信構成のインタフェース上へのシステムクロックの伝送が、連続的な伝送によって、すなわち、連続的な同期化によって、スレーブ内のクロック回復モジュールにより行われる。さらに、固定数のデータビットの後に、いわゆるスタッフィングビット(Stuffing−Bit)を挿入することが可能であり、これにより、スレーブ内でのクロック回復が保障されうる。クロック回復に役立つスタッフィングビットの代わりに、パリティチェックのためのビットも挿入することが可能である。パリティビットの適切な選択によって、固定の時間内に少なくとも1回のエッジ変更がビットストリーム内に含まれることが保障されうる。代替的に、クロック回復のための従来技術のさらなる別の符号化方法も利用されうる。
【0015】
マスタにより送信されまたは加入者間で交換される、データフレームまたは空フレームは、いわゆる中間フレームシンボルの特別なビット列によって互いに分けられる。典型的に、クロック回復を可能とするためにデータ信号が符号化されて伝送されるため、中間フレームシンボルは、典型的に、どのデータビット列にも対応しない特別な「禁止された」(unerlaubt)信号に相当する。さらなる別の実施形態において、中間フレームシンボルは、0または1の列として実現されうる。中間フレームシンボルの測定によって、すなわち、この場合は、エッジ変更が無い時間の測定によって、この時間は1または0の数に依存するのだが、スレーブはデータ伝送の速度を確認して荒いクロック回復を行うことが可能である。スタッフィングビットまたはパリティビットの挿入によって、データパケット内では特定数のビットの後にエッジ変更が引き起こされ、これにより、中間フレームシンボルのみが最大長の1または0を有し、したがって、ここでは同期化のための一意のビット列であるということが保障される。代替的に、中間フレームシンボルは、スレーブに分かる他の任意のビット列であって、例えば周波数領域におけるスペクトル拡散に役立つ上記ビット列であってもよい。
【0016】
中間フレームシンボルを介して、特に信号伝送の極性が定められうる。したがって、例えば、2つの加入者間の2つの線が、レイアウト(Latout)の最適な設計に対応した差動伝送において、例えば通信接続の導電路の導入における交差を防止するために、敷設され、任意の極性により基板上の集積回路(IC)と接続されうる。符号化が適切に選択された際には、例えば、ミラー(Miller)方式または修正周波数変調(Modified Frequency Modulation)方式によって、情報の回復がエッジの時間的位置にのみ影響を受け、すなわちレベルに影響を受けず、これにより、データ信号の極性がいずれにしても任意であることは有利である。
【0017】
マスタがアイドル状態にあるときに、すなわち、マスタは送信すべきメッセージを有さないのであるが、スレーブから情報および/または割込み要求を受信できるために、マスタは、連続的にいわゆる空フレームを送信する。したがって、アイドルフレーム(Idleframe)とも呼ばれる空フレームの送信により、スレーブへの問い合わせ(ポーリング、Polling)が行われる。各スレーブは空フレームを埋め、自身のデータ、および/または、いわゆる「ソフト割込み」(Soft−Interrupt)、したがってソフトウェア割込みとしての少なくとも1つの要求を、問い合わせに対する応答として、例えば、第2レベル割込みハンドラ(SLIH:Second Level Interrupt Handler)によって、すなわち、OSI階層モデルの第2層の割込みのための制御プログラムによって、マスタへと伝送する。さらに、直接的に受信されたデータ、および/または、スレーブのところで呼び出されるべきデータが、対応する方法によりマスタのメモリに直接に書き込まれる程度にまで、マスタのインタフェースは自動化されうる。
【0018】
加入者の直列インタフェースの物理層(Physical Layer)は、データ転送が一方向にのみ行われる単信(Simplex)動作における2地点間接続を含む。この2地点間接続は、例えばCMOSレベルを介して、電気的に非対称(asymmetrisch)であってもよく、または、例えばLVDS差動信号伝送を介して、電気的に対称(symmetrisch)であってもよく、または、光学的であってもよい。さらに伝送は、変調方式を用いても、例えば信号線および/または供給線の複数使用のために実施されうる。
【0019】
本方法は、さらなる別の実施例において、各スレーブ内での信号の再生成を可能とし、したがって、信号はその都度短距離のみ移動(ueberbruecken)すればよい。これにより、伝送レートが高いにも関わらず、技術的なコストがさらに削減される。
【0020】
さらに、本発明は典型的に、任意の数のスレーブの接続を可能とする。スレーブの数は、アドレス空間、したがってアドレスフィールドの大きさによって制限される。さらなるスレーブの追加は、電気特性、例えば、信号品質、または、通信構成のEMC動作もしくは電磁整合性に対して影響を与えない。
【0021】
全てのスレーブが、少なくとも自身の通信インタフェースおよびクロック供給に関して、作動しうる(funktionsfaehig)ことが、本方法により潜在的に保障されうる。
【0022】
好適な実施形態において、車両制御装置として構成された車両のための装置内で、マイクロコントローラと、特定用途向け集積回路(ASIC)との間のデータ伝送のために行われうる。少なくとも1つの加入者であって、この場合では1つの装置に相当しおよび/またはこの種の装置に割り当てられた上記加入者のための直列インタフェースが、本方法の枠組みにおいて定義される。このインタフェースによって、少なくとも、記載される方法の個別のステップが実施されうる。通常では、記載される通信構成および記載される方法が、異なる電気機械素子内の装置および加入者のために、当該装置および加入者のためにデータ伝送が設けられる場合には、利用することが可能である。
【0023】
本発明により、例えばリング構造を有する通信構成のための実施形態において、加入者のためのアドレス指定のコンセプトが提供され、加入者から次の加入者へのデータパケットの転送の際に、少なくとも1ビット時間分の遅延が生じる。
【0024】
したがって本発明により、制御装置内で論理モジュールとして構成されうる加入者間の直列データ伝送のための通信構成および方法を提供することができる。加入者として、スレーブとしての少なくとも1つの個別論理モジュール(ASIC)と、少なくとも1つのスレーブをコントロールし、または、制御および/または管理するためのマスタとしての論理モジュール(マイクロコントローラ)が設けられる。その際に、高いデータレートでの、論理モジュール上、すなわちマイクロコントローラおよび/またはASIC上での簡単で安価な実装が可能となり、この種の実装は、基板上の少数の接続線、および、論理モジュールの少数のピンにより、すなわち、構築技術および接続技術の僅かなコストで、実現可能である。さらに、本方法は、車両での適用には典型的なSPIインタフェースよりもデータレートが高い伝送を可能としうる。データ信号に符号化されたクロック信号により、位相同期型伝送が、配線または遅延時間に依存せずに保障される。
【0025】
加入者は、通常ではリング型トポロジの形態の通信構成内に配置され、これにより、加入者は、2地点間接続により最小数のピンを用いて接続されうる。リング型トポロジにおいては、最も遅い加入者がバス速度を決定する。場合によっては、異なるリング内の加入者の統合またはグループ化が行われ、各リングにおいて、本発明に係る通信構成の、それ自体が完結した実施形態として、本発明に係る方法の一実施形態が実施されうる。制御装置内で複数の機能群が統合されている場合には、例えば、マイクロコントローラは、異なる機能ユニットの少なくとも1つのASICと通信し、したがって、各機能群は典型的に異なるリング構成を利用する。
【0026】
マイクロコントローラは通常マスタとして振る舞い、これにより、バス調停が必要ではない。したがって、マスタは、同様にマスタ・スレーブ構想である今日のSPIプロトコルに対応して、いわゆるポーリングを介して周期的にスレーブに問い合わせをすることができる。
【0027】
SPI規格に対応して同期型データ伝送が行われうる。ただし、データとクロックのために異なる線が必要である。設けられるインタフェースは、データ信号内でのクロックの符号化伝送を構想し、例えば、8B/10B符号化、マンチェスタ符号化(Manchestercodierung)、または、ミラー符号化(Millercodierung)、もしくは、修正周波数変調を構想する。したがって、低いデータレートのために、先行加入者または後続加入者への各線と共に、加入者ごとに2つのピンのみ設けられる。高い伝送レートでは、先行加入者または後続加入者への各線と共に加入者ごとに4つのピンを設ける差動伝送が構想される。クロック情報の符号化伝送によって、コスト削減に並んで、加入者間の伝送区間において、クロックとデータとの間の遅延が生じないことも可能となる。システムクロックはマスタによって設定され、全てのスレーブが、独自の局所クロック回復モジュールを用いて、例えば、位相ロックループにより、または、オーバーサンプリングを用いて、メッセージ信号に対する対応する同期化によって、同期化される。
【0028】
伝送の開始時の初期化の間に、マスタは、データパケットがそこから送信される第1のインタフェースから出発して、例えばリングとして形成された通信構成内の第1のスレーブへと、同期化信号を送信する。第1のスレーブの、すなわち受信者のシステムクロックがマスタと同相となり次第、次のスレーブへの同期化信号の転送が開始される。ここでは、隣接する加入者のインタフェース間でデータパケットの伝達が行われる。この手続きは全通信構成を通して続けられる。例えばリングとして形成された通信構成内の全てのスレーブの同期化が行われた後で、マスタ内の受信者、通常では、それによりデータパケットが受信される第2のインタフェースも適合されうる。リングを通じたデータフレームまたは空フレームの伝送の際のマスタ内での未知の遅延、および、それに伴う独自のクロックに対する位相オフセットのために、初期化の最終ステップにおいて、マスタ内でも位相補正(Phasennachfuehrung)が行われる。マスタの受信者内でも位相が補正された後には、全ての加入者が同相にあり、データパケットを同時に伝送することができる。
【0029】
常に新たに同期化されることによる、スレーブ内のクロック回復モジュールの周波数変動を防止するために、データおよびデータパケットの連続的な伝送が、いわゆる連続動作の際に使用される。これにより、まず、連続伝送(いわゆる、連続伝送モード、Continuous Transmission Mode)に対して、パケット指向型伝送(いわゆる、バースト伝送モード、Burst Transmission Mode)の際に必要な、データパケットの開始時の同期化パターンのための余剰(Ueberhang)が必要ではない。連続的な同期化という選択肢により、スレーブは、公知のシステムでは通常インタフェースと並んで追加的に供給される必要がある、さらなる別のシステムクロックを必要としない。したがって、さらなる線やピンが節約することができる。任意に、連続動作は、EMC特性を改善するために、スペクトル拡散方式(Spread−Spectrum−Verfahren)またはスペクトル拡散を設ける。さらに、パケット指向型伝送(いわゆる、バースト伝送モード)の適用も、これによりマスタからスレーブへのシステムクロック伝送のために追加的な線が必要な場合もあるが、可能である。
【0030】
さらなる別の実施形態において、通信に関与する加入者はシフトレジスタを有する。ここでは、シフトレジスタでは自動的にタイミングが取られ(Taktung)、その際に、クロック回復モジュールを用いて、マイクロコンピュータとして構成されたマスタのタイムベースへとクロックが回復される。シフトレジスタは、このクロックのクロック信号により自動的にデータを伝送する。ビットは個別に処理されうるので、加入者ごとに1ビット時間の最小遅延時間が達成されうる。したがって、メッセージを有するデータパケットがリングを通じて伝送されるまでに生じる遅延時間は僅かであり、これにより、通信構成の実時間性能が保障されうる。少なくとも1クロック分のメッセージの最小遅延により、各加入者内ではさらに、信号の修復、すなわち、レベルおよび/または時間に関して作用しうる信号再生(Bit−Reshaping)が行われる。
【0031】
本発明の範囲において、加入者のアドレス指定は、別の選択信号を介しては行われず、データフレームまたは空フレームとして形成されたデータパケット内でのアドレス指定によって行われる。連続的なデータストリームにおいてアドレスフィールドを検出するために、実施形態ではデータパケットの開始シンボルおよび終了シンボルに相当する中間フレームシンボルが挿入される。
【0032】
中間フレームシンボルは、データフレームのプリアンブルとして見なすことも可能であり、これにより、スレーブが、正に到着するデータに対して同期化されうる。このためにフレームの同期化が行われる。なぜならば、中間フレームシンボルの後で常にデータが伝送されることが、各加入者には分かるからである。中間フレームシンボルは、可変的なデータ長の実現のためにも利用されうる。
【0033】
マスタは、アドレス指定を介してスレーブに問い合わせを行い、および、対応する命令を介してデータを書き込みまたは読み出すことができる。予約標識(Resevierungszeichen)、すなわち、フレームにユーザデータが割り当てられているのか、および、アドレス指定された加入者のみがデータフレームを処理してよいのか、というビット情報が、中間フレームシンボルの直後にシグナリングされうる。この専用ビットは通常予約標識と呼ばれ、この予約標識によって、データパケットがデータフレームまたは空フレームを含むかどうかがシグナリングされる。
【0034】
本発明の可能な実施形態において、各スレーブは、受信されたデータパケットのアドレスのアドレス値の固定の値を減算し又加算する。ここでは、加入者のアドレス指定の際に、環状のネットワークとして形成可能な通信構成のリング型トポロジが、各加入者が現在のアドレス「1」から減算または加算し、これにより、ゼロのみ含むアドレス「00・・・0」において所望の加入者がアドレス指定されうる程度にまで、利用される。本方法の実施において、全ての加入者、通常は全てのスレーブが、同一のアドレスに対して反応する(sensitiv)。この減算または加算は典型的に、データフレームがユーザデータを含み、すなわち、予約標識が中間フレームシンボルの後に設定されている場合にのみ行われる。この実現は通常では、1ビット減算器により、アドレスLSB−First、すなわち、第1の最下位ビット(least significant bit)のアドレスが伝送されることで行われる。
【0035】
受信されたアドレスのアドレス値が「000・・・0」である場合には、後続のデータが現在のスレーブのために定められ、当該スレーブにより処理される。さらに、データフレーム内のアドレスフィールドのアドレス値は、記載される手続きにより、すなわち、「1」分の減算により、桁あふれ(Ueberlauf)により自動的に「111・・・1」に設定され、このことにより、当該データパケットがメッセージとしてマスタまで転送され、例えば、メッセージの正しい受信についての肯定応答(Acknowledge)もしくは確認、または、直接的に応答が獲得されることが保障される。このデータパケットは、通信構成内の次の加入者へと転送される。その際に、全ての後続のスレーブによって、新たに設定されたアドレス値について、修正、例えば減算または加算が行われる。スレーブ内でデータフレームのアドレスフィールド内のアドレス値を自動的に最高値に設定することによって、どのスレーブからメッセージが送信されたのかを、マスタは追跡することができる。なぜならば、マスタは、アドレス値の構造に基づいて、設定されたアドレス値について修正または変更が何回行われたのかを追跡できるからであり、その際に、行われた修正の数は、或るスレーブによるアドレス値の設定の後にデータパケットを受信し転送したスレーブの数に対応する。
【0036】
記載されるインタフェースによって、様々なフレーム長の切り替えが行われうる。固定のフレーム長が選択される限り、場合によっては、大きなフレームでは小さなデータパケットが伝送されえない。この場合、ブラインドデータ(Blinddaten)によるデータパケットの充填が必要である。同様に、可変的なフレーム長が実現可能であり、スレーブ内のシフトレジスタの長さが互いに依存しないということが可能である。なぜならば、関連していないデータフレームはその都度転送される(durchreichen)からである。
【0037】
フレーム長が可変的である場合、スレーブは空フレームを介して、スレーブによりユーザデータが伝送されるべきであるという要求によって、マスタにシグナリングすることが可能であり、その後、このユーザデータは引き続いて、適切な長さのデータフレームの送信によって、マスタにより取得される。
【0038】
マスタからの要求なくスレーブによってマスタへとデータが伝送される限りにおいて、スレーブは、マスタにより送信された空フレームを埋める(belegen)。このために、中間フレームシンボルの後に1ビット、すなわち、予約標識が設定される。データフレームのアドレスフィールド内のアドレス値は、通常では、空フレームを埋めるスレーブによって、最高値(「111・・・1」)に設定される。このことは、空フレーム内のアドレス値が、スレーブによって「111・・・1」に設定され、各スレーブにおけるデータフレームのアドレスフィールド内のアドレスの減算または加算によりマスタへと伝達されるように行われうる。値「111・・・1」へのアドレスの設定は、例えば、OR結合によって、全アドレスビットが「1」で上書きされることで、行われうる。マスタは、この場合にも、スレーブにより行われるアドレスフィールドの修正の数を用いて、どのスレーブにより空フレームが埋められアドレスフィールドのためのアドレス値が新たに設定されたのかを追跡することができる。この実現により、マスタによる送信の際にデータフレームまたは空フレーム内のアドレスフィールドは、ランダムデータを含むことが可能であり、これにより、スペクトル拡散が行われ、したがって、EMC特性の改善が達成されうる。インタフェースのさらなる別の実施形態において、空フレームはユーザデータフィールドも含むことが可能であり、このことにより、空フレームにより設定されたデータ長を超えないデータを伝送することが、スレーブにとって可能となる。
【0039】
空フレームの構成がユーザデータを含まない場合には、スレーブは、割込み、例えば、ソフト割込みのみマスタに送信し、マスタが適切なデータフレームを次の周回(Umlauf)でスレーブへ送信するのを待つことができる。このデータフレームは、設定された予約標識と、スレーブのアドレスと、を含む。データフレームの内容には、例えば、再度、レジスタを読み出すための命令が記述されていることが可能であり、この命令にしたがって、スレーブは引き続いて、存在する情報をデータフレーム内または特に空フレーム内に複写する。しかしながら、空フレームがユーザデータフィールドを有する限りにおいて、スレーブは、伝送すべきデータを、当該データが空フレームのデータフィールドの長さを超えない限りにおいて、直接的に付加できる。
【0040】
通信の本変形例においてシグナリングを開始させるために、通信構成内でのスレーブの位置を利用して、スレーブの優先順位が付けられる。その際に、インタフェースの一構成において、スレーブが、当該スレーブに割り当てられたビットの設定を介して、マスタへのシグナリングを伝達することができる。したがって、この限定条件(Randbedingung)は、レイアウトまたは基板の設計における強い制限に繋がる可能性がある。このことを避けるために、中間フレームシンボルと、予約標識との後には、通信構成内の加入者としてのスレーブの数に対応して、通信構成内の割込みを作動しうる加入者の数、通常では、スレーブの数と少なくとも同じ数のビットが続く。したがって、マスタからデータのみを受信してマスタにはメッセージを伝達しない加入者は割込み機能を有さず、したがって、空フレームを無視する。したがって、この形態の加入者のために、空フレーム内の割り込みビットが提供される必要はない。割込みが可能な加入者によって割込みが作動される必要がある限りにおいて、割込みが可能な加入者が、自身に割り当てられたビットを設定する。割込みの実行の優先順位は、マスタ(マイクロプロセッサ)内で付けられる。
【0041】
固定ビットの割り当てが構想される変形例においては、通信構成内での自身の位置についてのスレーブ内の知識、および/または、スレーブに対して空フレーム内に割り当てられたビットの知識が必要となる。インタフェースの別の構成において、スレーブには固定ビットが割り当てられない。その代わりに、予約標識の後ろの空フレームのビット列が、各スレーブによって1ポジション分だけずらされ、新しいビットが追加される。その際に、その都度、最終ビットの情報が失われる。しかしながら、このことは制限を意味しない。なぜならば、伝送の開始時に、すなわち、マスタによる空フレームの伝送時に、空フレームは情報を担っておらず、当該フレーム内で提供されるビットの数は、割込み要求を設定しうる通信構成のスレーブの数と少なくとも同じだからである。割込み要求、または、提供されるデータについての標識(Zeichen)が作動される限りにおいて、スレーブにより挿入されたビットが設定されうる。したがって、各スレーブには同一のアルゴリズムが保存され、マスタは、通信構成内での加入者の位置についての知識に基づいて対応して割込み要求を割り当て、所望の優先順位にしたがって処理することができる。
【0042】
誤り訂正は、さらなる別の構成において同様に追加されうる。通信構成が環状に構成された場合には、この通信構成は、リングを通じた伝送の後にマスタが、受信されたメッセージとマスタに本来送信されたメッセージとを比較し、誤りの無い伝送または誤りのある伝送を推測しうるように、リング型トポロジに基づいて構成される。通常では、システムの負荷改善を保障するために、スレーブからの問い合わせに対する応答が直接的にマスタへと送信される。代替的に、スレーブの応答は、当該スレーブに対してアドレス指定された後続のデータパケットにより、今日のSPI通信の構成に対応して行われる。任意に、巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)がチェックサム方式として実施され、または、パリティチェックがデータフレーム内に追加され、受信加入者が、自身の応答の終わりに受信を肯定応答する(Acknowledge)。さらに、データフレームのアドレスフィールドにパリティビットを挿入することも、任意で可能である。
【0043】
選択的に、通常ではデータフレーム内に提供され、送信者、すなわちマスタから出発してリングを通じてその全体が伝送されるデータを含むメッセージが、次のデータフレームの送信が行われる前にマスタ内で再び複号されるように、データの伝送が行われうる。代替的に、データの連続的なビットストリームが選択可能であり、すなわち、次のデータフレームの送信が、先行メッセージの受信後に初めて行われるのではなく、直接的に連続して行われる。この場合にプロトコルにおいて、スレーブのソフト割込みが、マスタによるアドレス指定と重なった場合に、すなわち、スレーブの当該ソフト割込みが未だ処理される前にマスタがスレーブに問い合わせをするのだが、当該ソフト割込みが正確に処理されることが調停により保障される。この想定は許容可能であり、記載されるビット伝送層の構成に対して影響を及ぼさない。
【0044】
連続的なデータストリームの場合は、中間フレームシンボルの長さは、例えば、実施形態では環状の通信構成の加入者、通常ではスレーブの数に対応する。典型的に1ビット時間の加入者ごとの遅延に基づいて、リングを通じた伝送の時間は正に、中間フレームシンボルの送信時間に対応する。したがって、中間フレームシンボルの長さ、または、中間フレームシンボルの送信時間は、リングを通じた伝送の遅延時間に対応して選択される。したがって、連続的なデータストリームが提供され、このとこは例えば、スレーブの同期化に対してポジティブに(positiv)作用する。さらに、マスタは、周回しているメッセージを、次のデータフレームの送信の前に複号する。したがって、入って来るソフト割込みに対する迅速な応答が可能であり、スレーブによる割込み要求の解除と、マスタによる問い合わせに対する応答とが重なることはない。
【0045】
任意に、受信データ、例えばセンサデータをメモリに直接書き込むために、マスタ内での追加的な論理モジュールの実装が行われる。さらに、スレーブのポーリング(Polling)が自動化される。これにより、ソフトウエア・インタラクション(Software−Interaktion)の低減が行われ、このことは、中央演算ユニット(CPU)の負荷軽減につながる。さらに、ASIC(スレーブ)のレジスタが、マイクロプロセッサ(マスタ)のメモリにトランスペアレントに(tranparent)格納されうる。可能なハードウェア(HW)モジュールは、従来技術では、DMA、転送ユニット(Transfer Unit)、または、メッセージボックス(Message Box)として公知である。
【0046】
既に言及したスペクトル拡散の方法の他に、ブロック同期型スクランブラを利用するというオプションが存在する。ブロック同期型スクランブラの場合、送信加入者および受信加入者におけるデータに、同時に、m系列モジュロ2加算が行われる。
【0047】
本発明の範囲において設けられる加入者のためのインタフェースは車両分野における利用のために使用されうる。IIC(Inter−Integrated−Circuit)またはSPI(Serial Peripheral Interface)のような公知の規格に対応して、上記のインタフェースは同様に全世界で使用可能であり、したがって、自動車分野または制御装置(ECU)での利用に限定されない。
【0048】
本発明に係る通信構成は、提示される方法の全ステップを実施するように構成される。その際に、本方法の個々のステップは、通信構成の個々の構成要素、通常では加入者によって実施されうる。さらに、通信構成の機能、または、通信構成の個々の構成要素の機能は、本方法のステップとして実現される。さらに、本方法のステップが通信構成の少なくとも1つの構成要素のステップとして、または、通信構成全体の機能として実現されうる。
【0049】
本発明のさらなる利点および実施形態は、以下の明細書の記載および添付の図面から明らかとなろう。
【0050】
先に挙げた特徴および以下で解説する特徴は、各示された組み合わせのみならず他の組み合わせにおいて、または、単独でも、本発明の範囲を逸脱することなく利用可能である。