特許第5852458号(P5852458)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リンナイ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5852458-複合燃焼装置 図000002
  • 特許5852458-複合燃焼装置 図000003
  • 特許5852458-複合燃焼装置 図000004
  • 特許5852458-複合燃焼装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852458
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】複合燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23L 17/00 20060101AFI20160114BHJP
【FI】
   F23L17/00 K
   F23L17/00 L
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-26019(P2012-26019)
(22)【出願日】2012年2月9日
(65)【公開番号】特開2013-164178(P2013-164178A)
(43)【公開日】2013年8月22日
【審査請求日】2014年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】岡本 英男
【審査官】 黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭64−1259(JP,U)
【文献】 特表2011−522203(JP,A)
【文献】 特開平11−311410(JP,A)
【文献】 特開平10−141525(JP,A)
【文献】 特開2004−251524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23L 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナ、送風ファン、及び燃焼排気の逆流を検知する逆流検知部を各別に有する複数の燃焼機と、
前記複数の燃焼機を連結する集合排気筒と、
前記各燃焼機内に配設され、前記送風ファンの回転により開弁し、前記集合排気筒から前記各燃焼機内への燃焼排気の逆流を防止する逆止弁と、
前記複数の燃焼機の運転制御を行う制御装置とを備える複合燃焼装置であって、
前記制御装置は、前記複数の燃焼機のうち一部の燃焼機が燃焼運転状態にあり、他の燃焼機が非燃焼運転状態にある場合、前記他の燃焼機の逆流検知部が燃焼排気の逆流を検知すると、前記他の燃焼機の送風ファンを一定時間、回転させる送風運転を実行し、
前記送風運転が複数回実行された後、前記他の燃焼機の逆流検知部で燃焼排気の逆流が検知された場合、異常報知する複合燃焼装置。
【請求項2】
請求項1に記載の複合燃焼装置において、
前記逆止弁は、前記送風ファンを高回転数で回転させることにより開弁する第1弁と、前記送風ファンを低回転数で回転させることにより開弁する第2弁とを有する複合燃焼装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の複合燃焼装置において、
前記逆流検知部は、COセンサを有する複合燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナ及び送風ファンを各別に有する複数の燃焼機と、複数の燃焼機を連結する集合排気筒とを備えた複合燃焼装置に関する。特に、本発明は、集合排気筒からの燃焼排気の逆流を防止可能な複合燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バーナ及び送風ファンを各別に有する燃焼機が複数台、並列に設置され、これらの燃焼機が集合排気筒で連結された複合燃焼装置が知られている。この種の複合燃焼装置は、負荷に応じて、燃焼機の運転台数が調節されるように運転制御される。そして、燃焼運転が行なわれると、各燃焼機からの燃焼排気は送風ファンの回転により集合排気筒を介して屋外に排出される。
【0003】
ところで、上記複合燃焼装置では、負荷に応じて、必要な台数の燃焼機が燃焼運転されるため、複数の燃焼機のうち一部の燃焼機のみで燃焼運転が行われる場合がある。そのため、燃焼運転状態における燃焼機では送風ファンの回転により集合排気筒に燃焼排気が排出されるが、非燃焼運転状態における燃焼機では送風ファンが回転されないため、集合排気筒を介して燃焼運転状態の燃焼機から非燃焼運転状態の燃焼機に燃焼排気が逆流する虞がある。その結果、窒素分や硫黄分などを含む酸性の燃焼排気により、燃焼機内のバーナや送風ファンなどの構成機器が腐食しやすくなる。
【0004】
上記事情に鑑み、燃焼運転状態にある燃焼機だけでなく、非燃焼運転状態にある燃焼機においても送風ファンを回転させることにより、集合排気筒からの燃焼排気の逆流を防止することが考えられる(例えば、特許文献1)。
【0005】
しかしながら、上記の複合燃焼装置では、非燃焼運転状態の燃焼機でも送風ファンを回転する必要があるため、経済的に非効率であり、運転コストが嵩むという問題がある。また、非燃焼運転状態における燃焼機ではバーナが燃焼されないため、送風ファンの回転により燃焼機内が冷却され、それによって熱損失が生ずるだけでなく、冬季において燃焼機内に配設された熱交換器や配管内の水が凍結するという問題がある。特に、複合燃焼装置は大型の装置であり、ボイラー室や地下室などの温度の低い場所に設置されるため、上記のような凍結の問題が生じやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−132940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、燃焼運転状態の燃焼機から集合排気筒を介して非燃焼運転状態の燃焼機へ逆流する燃焼排気を効果的に防止可能な複合燃焼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、バーナ、送風ファン、及び燃焼排気の逆流を検知する逆流検知部を各別に有する複数の燃焼機と、
前記複数の燃焼機を連結する集合排気筒と、
前記各燃焼機内に配設され、前記送風ファンの回転により開弁し、前記集合排気筒から前記各燃焼機内への燃焼排気の逆流を防止する逆止弁と、
前記複数の燃焼機の運転制御を行う制御装置とを備える複合燃焼装置であって、
前記制御装置は、前記複数の燃焼機のうち一部の燃焼機が燃焼運転状態にあり、他の燃焼機が非燃焼運転状態にある場合、前記他の燃焼機の逆流検知部が燃焼排気の逆流を検知すると、前記他の燃焼機の送風ファンを一定時間、回転させる送風運転を実行し、
前記送風運転が複数回実行された後、前記他の燃焼機の逆流検知部で燃焼排気の逆流が検知された場合、異常報知する複合燃焼装置が提供される。
【0009】
上記複合燃焼装置によれば、各燃焼機内に、送風ファンの回転によって開弁する逆止弁を有するから、燃焼運転状態の燃焼機から燃焼排気が集合排気筒に排出されても、非燃焼運転状態の燃焼機への燃焼排気の逆流を防止することができる。一方、逆止弁を設けた場合、逆止弁の引っ掛かりや、逆止弁に異物が噛み込むことにより、逆止弁のシール性が低下する虞がある。しかしながら、上記複合燃焼装置によれば、各燃焼機が燃焼排気の逆流を検知する逆流検知部を有しており、非燃焼運転状態にある燃焼機の逆流検知部で燃焼排気の逆流が検知されると、一定時間、送風ファンが回転されるから、逆止弁のシール性が低下した場合でも、集合排気筒に燃焼機内の空気を排出させることができ、それによって燃焼排気の逆流を抑えることができる。また、逆流検知部で燃焼排気の逆流が検知された場合のみ、送風ファンを一定時間、回転させるから、送風ファンを連続運転する場合に比べて、燃焼排気の逆流を効率的に防止できるとともに、非燃焼運転状態の燃焼機内の凍結も防止できる。
さらに、非燃焼運転状態にある燃焼機の送風ファンを回転させて、燃焼機内の空気を排出させる送風運転を複数回実行しても、逆流検知部により燃焼排気の逆流が検知された場合、送風ファンを回転させるだけでは逆止弁の引っ掛かり等による逆止弁のシール性の低下を修復できない可能性がある。従って、上記複合燃焼装置によれば、逆止弁のシール性が低下した場合に、使用者に早期に燃焼排気の逆流に起因する異常を認識させることができる。
【0010】
上記複合燃焼装置において、
前記逆止弁は、好ましくは、前記送風ファンを高回転数で回転させることにより開弁する第1弁と、前記送風ファンを低回転数で回転させることにより開弁する第2弁とを有する。
【0011】
上記複合燃焼装置によれば、逆止弁が低回転数で送風ファンを回転させることにより開弁する第2弁を有するから、燃焼排気の逆流を効率的に防止できる。また、逆止弁は高回転数で送風ファンを回転させることにより開弁する第1弁を有するから、燃焼運転時に燃焼排気の排出が妨げられることもない。
【0012】
上記複合燃焼装置において、
前記逆流検知部は、好ましくは、COセンサを有する。
【0013】
COセンサは、温度センサや圧力センサよりも応答性に優れるため、燃焼排気の逆流を早期に検知することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、燃焼運転状態の燃焼機から集合排気筒を介して非燃焼運転状態の燃焼機へ逆流する燃焼排気を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る複合燃焼装置の一例を示す概略構成図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係る逆止弁を示す概略断面図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係る複合燃焼装置における運転動作を示す制御フロー図である。
図4図4は、本発明の他の実施の形態に係る複合燃焼装置の一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る複合燃焼装置の一例を示す概略構成図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態に係る複合燃焼装置は、例えば、給湯器である3台の燃焼機2,2,・・・と、これらの燃焼機2を連結する集合排気筒10とを備える、所謂、強制排気式の複合燃焼装置である。
【0020】
各燃焼機2は、燃焼用空気が供給される給気口21及び燃焼排気が排出される排気口22が形成された缶体20を有し、缶体20内には、上部に熱交換器3が、その下方にバーナ4が配置されている。また、缶体20の下部には、送風ファン5が配設されている。なお、本実施の形態では、同一の燃焼能力を有する燃焼機2が用いられているが、使用形態に応じて、異なる燃焼能力を有する燃焼機2が用いられてもよい。
【0021】
バーナ4には、ガス回路41が接続されており、ガス回路41には、ガス比例電磁弁42が挿入されている。このガス比例電磁弁42の開度は、後述する制御装置Cからの燃焼量信号により、制御され、それによってバーナ4へのガス量が増減される。バーナ4には、図示しない、イグナイタや熱電対が隣接配置されている。
【0022】
熱交換器3は、吸熱管3aと、吸熱管3aに対して交差するように並ぶ複数のフィン3bとを有している。吸熱管3aは、入口側で給水管31と接続され、出口側で出湯管32と接続されている。給水管31には、水量センサ31及び給水温サーミスタ34が設けられており、出湯管32には、出湯温サーミスタ35が設けられている。これら水量センサ31で検知される水量、給水温サーミスタ34で検知される給水温、及び出湯温サーミスタ35で検知される出湯温の検知信号は、制御装置Cに出力される。
【0023】
送風ファン5は、ファンモータ6と接続されており、該ファンモータ6は、制御装置Cからの燃焼量信号に応じた電圧が印加されることにより、駆動される。また、送風ファン5の回転数と燃焼量信号とは比例関係にあり、燃焼量の増加に従って送風ファン5の回転数が増加される。これにより、燃焼運転が行われると、燃焼機2内に燃焼用空気が供給されるとともに、バーナ4が燃焼することによって発生する燃焼排気が燃焼機2外に排出される。さらに、送風ファン5の回転数は、回転数センサ51によって検知され、検知されるファン回転数の検知信号は、制御装置Cに出力される。
【0024】
缶体20の給気口21には、送風ファン5の回転により、燃焼機2外の屋内の空気を燃焼用空気として缶体20内に供給するための給気側通路23が連設されている。また、缶体20の排気口22には、送風ファン5の回転により、燃焼機2内の燃焼排気を集合排気筒10を介して屋外に排出するための排気側通路24が連設されている。
【0025】
排気側通路24の下流端は、集合排気筒10と連結されている。また、排気側通路24には、排気側通路24を連通及び遮断する逆止弁7が設けられている。これにより、燃焼運転状態の燃焼機2から燃焼排気が集合排気筒10に排出されても、逆止弁7で未燃焼運転状態の燃焼機2内への燃焼排気の逆流を防止することができる。
【0026】
図2に示すように、本実施の形態では、中央部及びその外周に透孔73,73を有する大径の第1弁71と、中央部の透孔73に挿入された小径の第2弁72とを有する、ダブル弁タイプの逆止弁7が用いられている。具体的には、送風ファン5が回転していない状態では、自重により、第1弁71の下面が排気側通路24に設けられた係合部25と、第2弁72の下面が第1弁71の上面と当接し、それによって排気側通路24が遮断される。また、送風ファン5の回転数が所定の低回転数以上になると、第1弁71は閉弁状態で、第2弁72が第1弁71から離間して開弁する。これにより、第1弁71と第2弁72との間に狭ギャップが形成され、透孔73,73を介して排気側通路24が連通する。さらに、送風ファン5の回転数が所定の高回転数以上になると、第1弁71が係合部25から離間して開弁する。これにより、第1弁71と排気側通路24との間に広ギャップが形成され、排気側通路24が連通する。
【0027】
図1に戻って、缶体20内上部の排気口22近傍には、燃焼排気の逆流を検知するための逆流検知部として、燃焼機2内の一酸化炭素濃度を検知するCOセンサ8が配設されている。COセンサ8により検知される一酸化炭素濃度の検知信号は、常時、制御装置Cに出力される。なお、逆流検知部として、燃焼機2内の温度を検知する温度センサや、集合排気筒10と燃焼機2内の各圧力を検知する圧力センサなどを用いてもよい。ただし、COセンサは、温度センサや圧力センサに比べて応答性に優れるため、より早期に燃焼排気の逆流を検知できる。
【0028】
集合排気筒10は、各燃焼機2の排気側通路24と連結するために分岐しており、その下流端で屋外と連通している。これにより、燃焼運転中の燃焼機2から発生する燃焼排気は、集合排気筒10を介して屋外に排出される。
【0029】
複合燃焼装置は、制御装置Cとして、各燃焼機2の運転を制御する制御ユニットCcと、これらの制御ユニットCcの運転を制御する連結ユニットCpとを備える。図示しないが、制御ユニットCcは、燃焼機2の燃焼運転を行う燃焼運転制御部、及び送風ファンの運転を制御するファン制御部を備えており、連結ユニットCpは、負荷に応じて燃焼運転を行う燃焼機2の必要台数を決定し、各制御ユニットCcに燃焼運転の指示を行う運転制御部、非燃焼運転状態にある燃焼機2に送風運転の指示を行う送風運転制御部や、これらの運転を行うためのプログラムが記憶されたメモリ、タイマなどを備えている。また、各燃焼機2の制御ユニットCcは、イグナイタ、熱電対、ガス比例電磁弁42、水量センサ31、給水温サーミスタ34、出湯温サーミスタ35、ファンモータ6、回転数センサ51、COセンサ8などと接続されており、これらの検知信号を連結ユニットCpに出力する。連結ユニットCpは、制御ユニットCcや屋内に設けられたリモコンRなどと電気的に接続されている。
【0030】
連結ユニットCpの運転制御部は、負荷に応じて、燃焼機2の燃焼運転台数を決定し、水量センサ31で検知される水量、給水温サーミスタ34で検知される給水温、及び出湯温サーミスタ35で検知される出湯温に基づき、バーナ4の必要燃焼量を所定の演算式等を用いて算出する。また、制御ユニットCcの燃焼運転制御部は、バーナ4の燃焼中において、連結ユニットCpの運転制御部からの指示に基づき、求められた必要燃焼量に対応した適正量の燃焼用空気を燃焼機2内のバーナ4に給気するための送風ファン5の目標回転数を設定する。そして、送風ファン5に設けられた回転数センサ51により検知されるファン回転数が目標回転数に一致するようにファンモータ6をフィードバック制御する。さらに、送風ファン5によりバーナ4に給気される燃焼用空気の量に整合した量のガスをバーナ4に供給すべく、回転数センサ51により検知されるファン回転数に応じてガス比例電磁弁42への通電量を決定し、その通電量でもってガス比例電磁弁42を通電制御する。これにより、バーナ4への燃焼用空気の給気量に整合した量のガスがバーナ4に供給される。また、燃焼運転状態の燃焼機2内のCOセンサ8で検知される一酸化炭素濃度は常時、モニタされ、連結ユニットCpは、少なくとも1台の燃焼機2で一酸化炭素濃度が所定の燃焼運転基準濃度以上となった場合、燃焼不良が生じたと判断して、異常を報知するとともに、バーナ4へのガスの供給を停止し、燃焼運転を中止する。
【0031】
また、連結ユニットCpの送風運転制御部は、非燃焼運転状態の燃焼機2内のCOセンサ8で検知される一酸化炭素濃度が所定の非燃焼運転基準濃度以上となった場合、制御ユニットCcに送風ファン5の送風運転を指示し、制御ユニットCcのファン制御部は、その非燃焼運転状態の燃焼機2の送風ファン5を最小回転数で一定時間、回転させる。なお、送風運転における送風ファン5の回転時間は、燃焼機2内部の容積と、送風ファン5の送風能力とを考慮して、適宜、選択される。また、連結ユニットCpは、上記の一酸化炭素濃度に基づく送風ファン5の回転が複数回行なわれた後、COセンサ8で検知される一酸化炭素濃度が非燃焼運転基準濃度以上となった場合、逆止弁7のシール性が低下したと判断して、異常を報知するとともに、バーナ4へのガスの供給を停止し、燃焼運転を中止する。
【0032】
次に、本実施の形態の複合燃焼装置において、燃焼排気の逆流を防止するための制御動作を、図3に基づいて説明する。
【0033】
システムの運転が開始されて、連結ユニットCpが、燃焼運転を行う必要台数の燃焼機2を決定すると、燃焼運転を指示された制御ユニットCcは、燃焼機2で上記した燃焼運転を開始し、連結ユニットCpは、各燃焼機2が燃焼運転を行っているかどうかを判断する(ステップST1)。そして、複数の燃焼機2の内、一部の燃焼機2のみが燃焼運転状態にあり、他の燃焼機2が非燃焼運転状態にある場合、連結ユニットCpの送風運転制御部は、COセンサ8から出力される一酸化炭素濃度をモニタし、非燃焼運転状態にある燃焼機2内の一酸化炭素濃度が所定の非燃焼運転基準濃度(例えば、50ppm)以上となっているかどうかを確認する(ステップST2)。これにより、逆止弁7のシール性が低下して、集合排気筒10を介して燃焼排気が非燃焼運転状態の燃焼機2内に逆流してきたことを判断することができる。
【0034】
燃焼機2が非燃焼運転状態であるにも関わらず、燃焼機2内の一酸化炭素濃度が所定の非燃焼運転基準濃度以上になると(ステップST2で、Yes)、その非燃焼運転状態にある燃焼機2の送風ファン5が最小回転数で一定時間(例えば、3秒間)、回転される(ステップST3)。これにより、排気側通路24に配設された逆止弁7の第2弁72が開弁し、燃焼機2内の空気が集合排気筒10に排出されるから、逆止弁7のシール性が低下し、所定濃度以上の一酸化炭素を有する燃焼排気が非燃焼運転状態の燃焼機2内に逆流してきた場合でも、早期に燃焼排気を燃焼機2外に排出することができる。また、送風ファン5は短時間のみ回転させるから、送風ファン5を連続運転する場合に比べて、燃焼排気の逆流を効率的に防止できるとともに、冬季において非燃焼運転状態の燃焼機2内の凍結も防止できる。
【0035】
送風ファン5が一定時間、回転すると、連結ユニットCpは、送風ファン5の回転履歴HをH+1として記憶し(ステップST4)、次いで、回転履歴Hが所定の設定回数(例えば、3回)かどうかを確認する(ステップST5)。
【0036】
上記の一酸化炭素濃度による燃焼排気の逆流の検知、及びそれに基づく送風ファン5の回転が繰り返され、送風ファン5の回転履歴Hが所定の設定回数(例えば、3回)になると(ステップST5で、Yes)、リモコンR等から燃焼排気の逆流による異常が報知され、燃焼運転が停止される(ステップST6)。すなわち、非燃焼運転状態の燃焼機2では、本来、送風ファン5が回転していないため、逆止弁7により排気側通路24が遮断され、集合排気筒10からの燃焼排気の逆流は防止されている。また、逆止弁7のシール性が低下して、COセンサ8で燃焼排気の逆流が検知された場合、送風ファン5を回転させて、燃焼排気の排出も行われる。それにも関わらず、非燃焼運転状態の燃焼機2内で一定濃度以上の一酸化炭素が複数回、検知されるということは、逆止弁7のシール性の低下により、燃焼排気が非燃焼運転状態の燃焼機2内に逆流しやすくなっていることが考えられる。従って、異常を報知することにより、早期に使用者に逆止弁7のシール性の低下を認識させることができる。
【0037】
一方、燃焼機2が燃焼運転状態にある場合(ステップST1で、Yes)、COセンサ8から出力される燃焼機2内の一酸化炭素濃度が燃焼運転基準濃度(例えば、500ppm)以上となっているかどうかが判断される(ステップST7)。なお、燃焼運転基準濃度は、燃焼運転によりバーナ4でガスが燃焼されて、燃焼機2内の一酸化炭素濃度が非燃焼運転状態の燃焼機2内のそれよりも高くなるため、非燃焼運転基準濃度よりも高い値に設定される。
【0038】
燃焼機2が燃焼運転を行っている間、上記一酸化炭素濃度のモニタが行われる。燃焼運転中の一酸化炭素濃度が燃焼運転基準濃度以上になると(ステップST7で、Yes)、燃焼機2内で燃焼不良が発生している可能性が高いから、上記と同様に、リモコンR等から異常が報知され、燃焼運転が停止される(ステップST8)。これにより、燃焼運転時における燃焼不良を早期に防止することができる。
【0039】
(その他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、集合排気筒10を有する強制排気式の複合燃焼装置について説明したが、本発明は、図4に示すように、複数の燃焼機2が集合排気筒10及び集合給気筒11で連結された強制給排気式の複合燃焼装置にも適用できる。この強制給排気式の複合燃焼装置では、燃焼用空気が屋外から集合給気筒を介して各燃焼機2に供給される。強制給排気式の複合燃焼装置における送風運転の制御構成は、上記の強制排気式の複合燃焼装置におけるそれと同様である。
【0040】
(2)上記実施の形態では、燃焼排気の逆流を防止するために最小回転数で送風ファン5を回転させているが、送風ファン5の回転時間を短くするために、最小回転数より高い回転数で送風ファン5を回転させてもよい。
【0041】
(3)上記実施の形態では、逆止弁7は排気側通路24に設けられているが、給気側通路23に設けられてもよい。
【0042】
(4)上記実施の形態では、ダブル弁タイプの逆止弁7を設けたが、シングル弁タイプの逆止弁を用いてもよい。また、ダブル弁を用いる場合、弾性力の異なる2以上のバネを内蔵した逆止弁7を用いてもよい。
【符号の説明】
【0043】
2 燃焼機
4 バーナ
5 送風ファン
7 逆止弁
71 第1弁
72 弁2弁
8 COセンサ(逆流検知部)
10 集合排気筒
C 制御装置
図1
図2
図3
図4