特許第5852574号(P5852574)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5852574ネットワークアップデート手順及びその関連ネットワークデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852574
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】ネットワークアップデート手順及びその関連ネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 68/12 20090101AFI20160114BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20160114BHJP
   H04W 12/06 20090101ALI20160114BHJP
【FI】
   H04W68/12
   H04W48/18 111
   H04W12/06
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-535488(P2012-535488)
(86)(22)【出願日】2011年1月24日
(65)【公表番号】特表2013-520034(P2013-520034A)
(43)【公表日】2013年5月30日
(86)【国際出願番号】JP2011051840
(87)【国際公開番号】WO2011099388
(87)【国際公開日】20110818
【審査請求日】2013年12月12日
(31)【優先権主張番号】1002446.1
(32)【優先日】2010年2月15日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】314008976
【氏名又は名称】レノボ・イノベーションズ・リミテッド(香港)
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】イアネブ イスクレン
(72)【発明者】
【氏名】レイヤー ヤニック
【審査官】 田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/057730(WO,A2)
【文献】 特開2002−165259(JP,A)
【文献】 3GPP TS 23.272 V9.2.0,2009年12月,pages 16-18
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体無線通信ネットワークにおけるLA(Location Area)準拠のアップデート手順の制御方法であって、
CSFB(Circuit Switched Fall Back)目的でLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1において、
Forwrad Relocation Requestを受信した場合に、そのRequestに含まれる要因とUE(User Equipment)識別子とを確認し、前記要因をCSFBに関連するものとして同定した場合に、UE用のタイマを開始する工程と、
前記UE用のタイマが動作している場合に、前記UEからLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1において、
Service Requestを受信した場合に、そのRequestに含まれるサービス種別とUE(User Equipment)識別子とを確認し、前記サービス種別をCSFBに関連するものとして同定した場合に、UE用のタイマを開始する工程と、
前記UE用のタイマが動作している場合に、前記UEからLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項において、
前記セキュリティ手順は、認証手順、同定手順又はTMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)の再割当手順の少なくとも一つである、
ことを特徴とした方法。
【請求項5】
複数の端末デバイスを含むネットワークにおける運用のための移動体無線通信ターゲットデバイスであって、
CSFB(Circuit Switched Fall Back)目的でLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する、ことを特徴とするターゲットデバイス。
【請求項6】
請求項5において、
Forwrad Relocation Requestを受信した場合に、そのRequestに含まれる要因とUE(User Equipment)識別子とを確認し、前記要因をCSFBに関連するものとして同定した場合に、UE用のタイマを開始する手段と、
前記UE用のタイマが動作している場合に、前記UEからLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する手段と、
を有することを特徴とするターゲットデバイス。
【請求項7】
請求項5において、
Service Requestを受信した場合に、そのRequestに含まれるサービス種別とUE(User Equipment)識別子とを確認し、前記サービス種別をCSFBに関連するものとして同定した場合に、UE用のタイマを開始する手段と、
前記UE用のタイマが動作している場合に、前記UEからLA準拠のアップデートが要求された場合に、前記アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順を軽減する手段と、
を有することを特徴とするターゲットデバイス。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令、
を備えたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークアップデート手順及びその関連ネットワークデバイスに関し、特に移動体無線通信ネットワークにおけるLA(Location Area)アップデートに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラネットワーク等の移動体無線通信ネットワークの特性そのものに因り、セル間ハンドオーバ及び/又はネットワークとその関連通信システムの間でのハンドオーバであろうとなかろうと、所謂UE(User Equipment)等の移動体端末デバイスには、その動作方法を変更する必要性がしばしば生じる。
【0003】
多種多様な通信システム、特に現存する従来の通信システムを考慮すると、接続を最適化し且つ携帯端末のパフォーマンスへの制限的な影響を最小化するためには、異なるシステム間での移動を可能にする機能が特有の効果を与え得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような異なるシステムの要件を考慮すると、不都合にも、このようなシステム間で切替を行なおうとする場合及び次いで新たなシステム内で接続を確立する場合の両者において、著しい遅延が生じてしまうことがよく見受けられる。
【0005】
本発明は、ネットワークシステム内でアップデート手順を制御する、既知の手順より優れた方法を提供しようとするものである。
【0006】
更なる説明として、現行の3GPPリリース8及びリリース9の仕様によれば、UE(User Equipment)が従来の2G/3Gシステムへ、例えばEPS(Evolved Packet System)から移動する場合(これは、一般にCSFB(Circuit Switched Fall Back)の目的であろう)、まずUEは、新たなセル内でLA(Location Area)を判定し得る。
【0007】
LAが変更されていると判断した場合、まずUEは、LAアップデート手順を実行する。ターゲット2G/3GシステムがNMO(Network Mode of Operation) IIに在るならば、LAアップデート手順が実行されるのに対して、ターゲット2G/3Gシステムが3GPP TS 23.272に定義されるNMO Iに在る場合には、RA(Routing Area)/LAを組み合わせたアップデート手順が実行される。アップデート手順の後、次いでUEは、回線交換呼(circuit switched call)の確立を継続する。
【0008】
CSFBに伴う潜在的な制限は、呼設定を確立するのに必要な追加遅延であると認識されている。特に留意すべきなのは、ハンドオーバ若しくはNACC(Network Assisted Cell Change)経由であろうが、又は接続のリダイレクション経由であろうが、UEがCSFBにおいて従来のターゲット2G/3Gシステムへ切り替えるのに比較的長い時間を要し、且つUEが回線交換呼を発信又は応答する場合に更なる遅延に悩まされることである。
【0009】
例として、CSFB中の呼設定手順における典型的な追加遅延は2〜5秒程度であり得る。
【0010】
なお、UEがCSFBにおいてLAアップデート又はRA/LAの組合せアップデートを試みた際、MSC(mobile switching centre)又はSGSN(serving GPRS(General Packet Radio Service) support node)が、例えば認証手順、同定手順及び/又はTMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)の再割当手順等のセキュリティ手順の幾つか或いは全てを実行するよう制御されるならば、遅延は更に悪化し得る。
【0011】
これらの手順の幾つかは、SIM(Subscriber Identity Module)/USIM(Universal SIM)カードの読取を伴うため、CSFB中の呼設定に対するかなりの余分な遅延の潜在源と見做すことができる。
【0012】
本発明は、特に、このような既知の制限に対して効果を奏することが可能なシステムアップデート手順及びその関連ネットワークデバイスを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、移動体無線通信ネットワークにおけるLA準拠のアップデート手順の制御方法であって、LA準拠のアップデート要求の要因を判定するステップと、このような要求を受信した際、前記判定に応じて接続手順を変更するステップとを含む方法が提供される。
【0014】
そして、不要な接続手順は、アップデートに関連する遅延を低減すべく直ちに回避され得る。
【0015】
理解されるであろうが、判定は、ネットワーク要素の接続手順を制御できる。
【0016】
この方法は、ネットワーク要素にて、前記LA準拠のアップデート要求の要因の指示を与えるステップを含み得る。
【0017】
ターゲットネットワーク要素内で前記要因を判定するステップも提供され、前記ターゲットネットワーク要素はMSC又はSGSNであり得る。
【0018】
接続手順は、セキュリティ手順であり、認証手順、同定手順又はTMSIの再割当手順の少なくとも一つの形式をとり得る。
【0019】
勿論、前記アップデート要求の要因を判定するステップは、サービス種別のシグナリング、及び/又はCSFBが要求されたか否かの判定に基づき得る。
【0020】
好都合にも、前記判定ステップの結果に応じた時間周期が提供され、この方法は、前記時間周期にLA準拠のアップデート要求を監視するステップをさらに含み得る。
【0021】
本発明の他の態様によれば、複数の端末デバイスを含むネットワークにおける運用のための移動体無線通信ネットワークデバイスであって、ターゲットネットワークデバイスに対して、LA準拠のアップデート手順の要因の指示を転送するネットワークデバイスが提供される。
【0022】
本発明の更なる態様によれば、複数の端末デバイスを含むネットワークにおける運用のための移動体無線通信ターゲットデバイスであって、上記のように定義されるネットワークデバイスからのLA準拠のアップデート手順の要因の指示を監視し、前記監視に応じて接続手順を変更するターゲットデバイスが提供される。
【0023】
ターゲットデバイスは、端末デバイスから発信されたリロケーション要求の同定に応じて接続手順を変更するか、又は端末デバイスから発信されたサービス要求の同定に応じて接続手順を変更することが可能である。
【0024】
特に、ターゲットデバイスは、端末デバイスから発信されたCSFBの同定に応じて接続手順を変更することが可能である。
【0025】
ターゲットデバイスは、時間周期を確立する手段も含み得て、接続手順の変更を開始するよう、前記時間周期にLA準拠のアップデートの受信を監視することが可能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明の態様の一つによれば、当然のことながら、制御配置が有利にもMSC/SGSNにLAアップデート手順の要求の裏側の要件、アップデート手順がCSFB目的であるか否かを意識させるため、関連セキュリティ手順のような接続手順を、改良され且つ理想的には集中性の低い方法で採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の態様の一つを説明するフローダイアグラムである。
図2】本発明の実施形態に係るネットワーク要素同士間でのシグナリングダイアグラムである。
図3】本発明の他の態様に係るネットワーク要素同士間での更なるシグナリングダイアグラムである。
図4】本発明の一の実施形態に係るネットワーク要素の略ブロック図である。
図5】本発明の他の実施形態に係るネットワーク要素の略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を、ほんの一例として、図面を参照して説明する。
【0029】
説明される実施形態の文章内において、アップデート要求の要因に従って変更されるべき接続手順とは、アップデートに関連付けられた1以上のセキュリティ手順である。
【0030】
理解されるであろうが、CSFB目的でアップデートが要求された場合、CSFB中の遅延がアップデート手順全体にもたらす負荷を軽減するために、改訂バージョンの関連セキュリティ手順を提供することができる。
【0031】
一例として、改訂バージョンの認証手順を提供できる。なお勿論、幾つかのネットワーク事業者は、このような認証を日常的に、例えばRAT(Radio Access Technology)又はPLMN(Public Land Mobile Network)の変更を要求された場合に採用する。一般に、通常の環境下において、LAアップデート手順は自律的な遅延を呈さない。しかしながら、特に留意すべきなのは、LAアップデート手順がCSFBに関連して生じた場合に、呼設定に対する遅延が比較的大きく且つ不都合な程に顕著なことである。本発明に係る改訂されたセキュリティ手順は、認証が、単に必要な場合のみ、例えばMME(Mobility Management Entity)とSGSN/MSCの間でのUEコンテキストの交換に問題があると特定された場合に使用されることを要求する。図1に示すように、認証手順を、要求された場合に好都合にもスキップし、以て好都合にも、CSFB手順において悩まされる遅延を低減できる。
【0032】
加えて或いは代替として、同定の確認手順を、要求され且つ必ずしも日常的で無い場合のみ、前述した認証手順と同様にして採用することができる。
【0033】
その上更に、TMSIの再割当手順を、要求され且つ日常的で無い場合のみ、同様にして採用することができる。また、要求された場合、単独のTMSI再割当手順よりもむしろ、LA受付メッセージ内でのより短いバージョンのTMSI再割当手順を採用できる。
【0034】
認証手順の変更に関する検討を、図1に関連して説明する。いずれ分かるであろうが、手順の開始時点10において、認証に関する要求の指示が、ステップ12で提供され、明確に同定されたUE1によるロケーションアップデート要求の受信14に先立ってSGSN/MSC 16で受信される。
【0035】
SGSN/MSC 16は、新たなRATへの切替が要求されたか否かを18で判定し、要求されていなければ、ステップ20にてUE1のコンテキストがMMEからフェッチされているか否かを判定する。ステップ20にて、このようなフェッチが無いと判定した場合、手順は、図のように、その終端であるステップ22を続ける。しかしながら、ステップ20にて、UE1のコンテキストがMMEからフェッチされていると判定した場合には、ステップ24にて、認証の状態が"false"を維持しているかだけ確認する。
【0036】
ステップ18に戻って、新たなRATへの切替があると判定した場合、手順は認証に関する要求の状態が"true"に修正される26を続け、次いでステップ28にて、特定のUE1用のCSFBタイマが未だ動作しているか否かについての判定が行われる。ステップ28にてタイマが未だ動作していると判定した場合、次いでステップ20にて、MMEからのUE1コンテキストのフェッチに関する調査が前述の通りに判定される。
【0037】
しかしながら、ステップ28にてCSFBタイマが動作していないと判定した場合には、手順は、図のように、その終端であるステップ22を続ける。
【0038】
本発明の重要な態様はCSFBタイマの提供であるため、これを本願の図2及び図3に関連して更に説明する。
【0039】
次に図2を参照すると、UE 30、MME 32及びSGSN 34間でのシグナリングダイアグラムが示されており、ネットワークシステム内でUE 30が、EPSから従来の2G/3Gシステムへの例えばCSFB目的のハンドオーバを発している。図示のように、MME 32は、Forward Relocation Request信号38を発行する。この信号は、(CSFBが要求された場合に)このような要求の要因の指示を含み、特定のUE 30の同定を確認するものでもある。
【0040】
request 38を受信した際、ターゲットネットワークデバイスとして機能するSGSN 34は、要因(つまり前述した要因)及びUE識別子の両者を確認且つ同定する。要因をCSFBに関連するものとして同定した際、SGSN 34は、ステップ40にて、特定のUE 30用のタイマ(ここでは"CSFBタイマ"と呼称する)を開始する。タイマの起動に伴って、信号42のように実際のLAアップデートがUE 30から受信され得るから、SGSN 34は、ステップ44にて、LAアップデート手順内で緩和された又は"軽度のセキュリティバージョン"を提供し、以てSF手順から生じ得る遅延を制限できる。
【0041】
そして、適切な"軽度のセキュリティ"手順46が必要に応じて採用される。
【0042】
すなわち、NMO I設定におけるターゲット2G/3GシステムへのCSFB目的のハンドオーバの間に(図2参照)、ターゲットSGSNは、ソースMMEからターゲットSGSNへのForward Relocation Request中の"RAN要因"Ie及びUE識別子を確認する。RAN要因の値がCSFBを示していれば、CSFBに在るUE用のタイマ(これを数秒の"CSFBタイマ"と呼ぶ)を開始するものとする。SGSNは、このCSFBタイマの期間中に(RA/LAの組合せアップデート手順による)LAアップデート用の要求をCSFBにおいて同定したUEから受信した場合、このLAアップデートの間は軽度のセキュリティを使用するであろう。
【0043】
次に図3を参照すると、本発明の他の態様に係るシグナリングダイアグラムが提供されている。
【0044】
再びUE 30及び関連MME 32が示されているが、本実施形態においては、ターゲットネットワークデバイスがMSC 48である。
【0045】
前述した通りに、ステップ50にて、EPSから従来の2G/3GシステムへのCSFB目的のハンドオーバがUE 34から開始されるが、今回は、CSFBを示す特定のサービス種別インジケータとUE識別子(例えばIMSI)とを備えたService Request信号52が、MME 32によってMSC 48へ提供される。
【0046】
MSCは、サービス種別及びUE識別子を確認し、サービス種別が"CS MO(Mobile Originated)呼インジケータ"又はCSFBの要求を示す他の何らかのインジケータである場合に、54に示す如く特定のUE 30用のCSFBタイマを開始する。
【0047】
そして、前述のタイマの期間内において、MSC 48にて、(LAアップデート手順を経由した)LAアップデート信号56がUE 30から受信され、集中性がより低減されたバージョンのセキュリティ手順が開始され、以てステップ58に示す如く、"軽度のセキュリティ"機能が提供される。
【0048】
NMO II設定におけるターゲット2G/3GシステムへのCSFB目的のハンドオーバの間に、MSCは変更されない(図3参照)。CSFBがMT(Mobile Terminated)呼のためのものである場合、MSCは、UE識別子がCSFBに在ることを既に知っている。CSFBがMO呼のためのものである場合には、MMEが、その旨をMSCに対し、"CS MO呼インジケータ"(CSFBインジケータ)を介してSGsインタフェース(MMEとMSC/VLR(Visitor Location Register)の間のインタフェース)上で指示する。MSCは、CSFBタイマの期間中に(LAアップデート手順による)LAアップデート用の要求をCSFBにおいて同定したUEから受信した場合、このLAアップデートの間は軽度のセキュリティを使用するであろう。
【0049】
次に図4を参照すると、図2及び図3に示したMME 32のようなネットワークデバイスの概略図が提供されている。
【0050】
MME 32は、トランシーバ配列及びその関連インタフェース62と、適切な制御プロセッサ64と、これに関連するメモリ配列66とを含む。理解されるであろうが、制御プロセッサ64は、変更要求の裏側の要因を示すためのサービス情報を提供する図2のSGSN 34又は図3のMSC 48のようなターゲットネットワーク要素に対して、制御信号を提供する。
【0051】
次に図5を参照すると、図2のSGSN 34及び図3のMSC 48のようなターゲットネットワーク要素の概略図が提供されている。
【0052】
図示のように、ターゲットネットワーク要素は、以上で議論した通りに、自要素にて実際のアップデート要求を監視する要求時間周期を提供すべく、特定のタイマ機能72を含む制御プロセッサ70に接続されるトランシーバ機能及びその関連インタフェース68を含む。
【0053】
勿論、ネットワークターゲット要素34、48は、図示の如くメモリ配列74も含む。勿論、図4及び図5に示すようなデバイスの機能が、必要に応じてソフトウェア制御命令によって提供できることを認識しておくべきである、
【0054】
本発明をその実施形態を参照して特に示し且つ説明したが、本発明は、これらの実施形態によって限定されるものでは無い。当業者によれば、請求の範囲に定義される本発明のスコープ内で構成や詳細に様々な変更を成し得ることが理解されるであろう。
【0055】
例えば、本発明は、CPU(Central Processing Unit)等に図2又は図3に示した処理を実行させるためのコンピュータプログラムによって実現できる。
【0056】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable media)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。ここで、非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage media)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(フロッピーディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ等)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM、CD−R(compact disc recordable)、CD−R/W(compact disc rewritable)、及び半導体メモリ(マスクROM、PROM(programmable ROM)、EPROM(erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory)等)を含む。プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable media)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、有線通信路(例えば、電線及び光ファイバ)又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0057】
この出願は、2010年2月15日に出願されたイギリス国特許出願1002446.1を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0058】
30 UE
32 MME
34 SGSN
48 MSC
62 トランシーバ配列及びその関連インタフェース
64 制御プロセッサ
66 メモリ配列
68 トランシーバ機能及びその関連インタフェース
70 制御プロセッサ
72 タイマ機能
74 メモリ配列
図1
図2
図3
図4
図5