(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852588
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】改良型垂直グリル
(51)【国際特許分類】
A47J 37/06 20060101AFI20160114BHJP
F24C 15/14 20060101ALI20160114BHJP
【FI】
A47J37/06 371
F24C15/14 A
F24C15/14 B
【請求項の数】13
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-554161(P2012-554161)
(86)(22)【出願日】2011年2月24日
(65)【公表番号】特表2013-520247(P2013-520247A)
(43)【公表日】2013年6月6日
(86)【国際出願番号】AU2011000191
(87)【国際公開番号】WO2011103621
(87)【国際公開日】20110901
【審査請求日】2014年2月20日
(31)【優先権主張番号】12/592,832
(32)【優先日】2010年2月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512215277
【氏名又は名称】ベアー、ロバート
(73)【特許権者】
【識別番号】512215288
【氏名又は名称】ビジック、ボニー、リー
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】ベアー、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ビジック、ボニー、リー
【審査官】
豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】
英国特許出願公開第00440088(GB,A)
【文献】
米国特許第02941463(US,A)
【文献】
特開2004−130140(JP,A)
【文献】
特開2000−070147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/00 − 37/07
F24C 7/00 − 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品材料を調理するための電気グリルであって、
ここに前記電気グリルは、少なくとも2つの輻射熱エネルギー源の間に配置された少なくとも1つの垂直グリル領域を含む本体からなり、
前記垂直グリル領域は、前記食品材料を前記輻射熱エネルギー源に隣接して保持し、そして前記食品材料が落下するのを防止し、一方で少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物が前記食品材料から離れて落下することを許容するように構成され;
前記本体は、垂直な側面上に外部開口部位を有し、そして前記グリル領域の下方に配置される1つ以上のスライドを含み、
前記1つ以上のスライドは前記外部開口部位を経由する外部容器への通路を画定し、
前記通路の全体は下方に傾斜して、食品材料の調理中に生成された少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物を、調理要素から下方に離れてそして前記電気グリルの前記本体を横方向に通過させ、冷却のための前記外部容器に入るように向かわせ、そして排出し;
前記外部容器は前記本体の外側に脱離可能に接続され、または前記本体の外側から脱離され、そして前記グリルの作動中に前記本体の外側の前記外部開口部位の近くに配置され、それにより前記外部容器は前記グリル領域から横方向に取り出され、そして、少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物が収集される前記外部容器の底部区画は、前記外部開口部位の近くに終端を持つ前記スライドの下方端より低い位置にある、
ことを特徴とする電気グリル。
【請求項2】
前記外部開口部位を経由する前記外部容器への通路を画定する前記1つ以上のスライドは、前記本体の側面と前記少なくとも2つの輻射熱エネルギー源との間に配置される第1と第2の排出スライドを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【請求項3】
前記第1の排出スライドは前記第2の排出スライドより長く、前記2つの排出スライドはy型組立体に配置され、前記第1の排出スライドの少なくとも一部が前記第2の排出スライドの下方端より低い位置にあり、
前記第2の排出スライド上に集められた少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物が前記第2の排出スライドの前記下方端より前記第1の排出スライド上に落下し、
前記y型組立体内の前記第1の排出スライドの下方端は、前記外部開口部位の近くにおいて下方に傾斜した態様で終端を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気グリル。
【請求項4】
前記外部開口部位を経由する前記外部容器への通路を画定する、前記本体内に形成された前記1つ以上のスライドは、単一の傾斜したスライドからなり、
前記単一の傾斜したスライドは、前記垂直グリル領域の下方に配置され、そして、
前記単一の傾斜したスライドに落下する、食品材料の調理中に生成された少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物を、前記外部開口部位を経由して前記外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾いている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【請求項5】
前記単一の傾斜したスライドは、平らである、ことを特徴とする請求項4に記載の電気グリル。
【請求項6】
前記外部開口部位を備える前記本体の側面とは反対側の前記本体の側面に形成されたスロットを有し、前記スロットは前記単一の傾斜したスライドを受容するように構成され、前記単一の傾斜したスライドは前記本体に挿入され、そして取り出されうるように適応されている、ことを特徴とする請求項5に記載の電気グリル。
【請求項7】
前記単一の傾斜したスライドは、前記外部開口部位経由で前記本体に挿入され、かつ取り出されるように適応されている、ことを特徴とする請求項5に記載の電気グリル。
【請求項8】
前記本体の外部開口部位を経由する前記外部容器への通路を画定する前記1つ以上のスライドは、前記本体に挿入された1つのウェッジ(楔型部位)からなり、
前記ウェッジは、前記垂直グリル領域の下方に位置し、
前記ウェッジは、下方斜面上に末端を有し、そして、
前記ウェッジの頂部表面は、当該表面に落下する少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物を、前記外部開口部位を経由して前記外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾斜している、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【請求項9】
少なくとも3つの輻射熱エネルギー源の間に配置された2つの垂直グリル領域を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【請求項10】
前記本体の外部開口部位を経由する前記外部容器への通路を画定する前記1つ以上のスライドは、下方斜面上に末端を有し、そして単一の傾斜したスライドからなり、
前記単一の傾斜したスライドは、前記グリル領域の下方に配置され、そして、
前記単一の傾斜したスライドに落下する少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物を、前記外部開口部位を経由して前記外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾斜している、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気グリル。
【請求項11】
前記外部開口部位を備える前記本体の側面とは反対側の前記本体の側面に形成されたスロットを有し、前記スロットは前記単一の傾斜したスライドを受容するように構成され、前記単一の傾斜したスライドは、前記スロット経由で前記グリルの前記本体に挿入され、そして取り出されうる、ことを特徴とする請求項10に記載の電気グリル。
【請求項12】
前記外部容器は前記本体に配置される前記外部開口部位と係合するように適応されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【請求項13】
前記電気グリルはタイマーを含み、前記調理要素により放出される熱は可変抵抗器により制御される、ことを特徴とする請求項1に記載の電気グリル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用及び業務用キッチンで使用される調理器具に関し、特に調理される食品から脂肪を除去するように食品を調理するために使用可能な電気グリルに関する。また特に垂直型電気グリルに関する。
【背景技術】
【0002】
肥満症は心臓病と共に、殆どの肉製品に含まれる飽和脂肪とコレステロールの高消費量と関連付けられてきた。米国心臓協会(AHA)は、心臓病と癌のリスクを軽減するため、人々が日々の飽和脂肪とコレステロールの摂取を減らすべきであると推奨している。
【0003】
輻射調理要素とグリル空間が垂直に配置されるグリルは、調理中の肉から脂肪を除去するのに特によく適応されている。食品が調理要素の間に吊るされているため、重力と留め金の圧力が液化した脂肪と油に働き、それらは調理中の食品からしたたり落ち、調理中の食品から遠ざかる。垂直型グリルは、患者や公衆が従来技術で調理された肉と共に摂取したであろう飽和脂肪の摂取を減らす助けとなる適切な器具として、心臓医から推奨されて来た。垂直型輻射熱グリル構成は、平面な金属、テフロン(登録商標)、又は他の耐火性表面の上で「グリル」する、又はフライにするのと比べて本当のグリルとして公衆から大変好まれた。
【0004】
しかし、従来技術の垂直型グリルには問題があった。従来の垂直型グリルは1つの内部ドリップ皿を設け、2つの輻射調理要素の間でグリルされる食品から滴り落ちる脂肪と油を保持する。残念ながら内部ドリップ皿を有する従来技術の垂直型グリルは、火が燃え上がりまた煙が出やすい。
【0005】
その結果、皿の中に可燃の脂肪や固形物が存在しないことを保証するため内部ドリップ皿が毎回の使用の前に十分に清掃されていない場合、皿の内容物が燃焼する可能性が大きい。さらに、皿に蓄積した液化脂肪及び油の揮発性を減ずるため、使用者は少量の冷水を内部ドリップ皿に加えるように推奨されている。
【0006】
ドリップ皿が器具の内部にあるため、人によってはドリップ皿の清掃及び/又は水を加える必要性を知らず、そしてその結果、器具が火災を起こすことがある。
【0007】
火事の危険性の結果として、いくつかの従来技術の垂直型グリルは火災抑制のための有孔金属カバーを備えた内部ドリップ皿を採用した。しかしこの設計には欠点があった。第1に有孔カバーは、大概内部ドリップ皿のカバーにより留置された脂肪や油を見にくくなるため、器具の使用者がドリップ皿を空にすることを忘れやすい。内部ドリップ皿が垂直型グリルの本体内で視界から隠されている場合には、留置された脂肪及び油の危険な蓄積が見過ごされ易い。
【0008】
さらに有孔金属火災抑制シールドは、上方からの固形のスポイルや燃えさしが落ちてきて火災抑制シールドの上にたまる結果となる。これらの固形物は時には孔を塞ぎ、それにより脂肪と油がその表面に累積し、固形物自体と共に、燻ぶる燃えさし及び発火した脂肪となって器具の内部空間に入り込み、及び/又は火災抑制シールドの存在にも拘らずドリップ皿内の脂肪を発火させる。塞がれた又は不適切に準備された内部ドリップ皿が燻ぶる燃えさしを発生させ、それが台所の火災報知機を発報させたという苦情が垂直型グリルの使用者からよくある。
【0009】
本発明の目的は、従来技術の垂直型グリルの設計を改良し、及び/又は従来技術の垂直型グリルの欠点の幾つかを大幅に改善することである。
【発明の概要】
【0010】
本発明の第1の側面は、食品材料を調理するための電気グリルであって、ここに電気グリルは、少なくとも2つの輻射熱エネルギー源の間に配置された少なくとも1つの垂直グリル領域を含む本体からなり、
垂直グリル領域は、食品材料を輻射熱エネルギー源に隣接して保持し、そして食品材料が落下するのを防止し、一方で少なくとも1つの液化脂肪及び剥
離固形物が
食品材料から離れ
て落下
することを許容するように構成され;本体は、垂直な側面上に外部開口部位を有し、そしてグリル領域の下方に配置される1つ以上のスライドを含み、1つ以上のスライドは外部開口部位を経由する外部容器への通路を画定し、通路の全体は下方に傾斜して、食品材料の調理中に生成された
少なくとも1つの液化脂肪及び剥
離固形物を、調理要素から下方に離れてそして電気グリルの本体を
横方向に通過させ、冷却のための外部容器に
入るように向かわせ
、そして排出し;外部容器は本体の外側に脱離可能に接続され、または本体の外側から脱離され、そしてグリルの作動中に本体の外側の外部開口部位の近くに配置され、それにより外部容器はグリル領域から横方向に取り出され、そして、少なくとも1つの液化脂肪及び剥離固形物が収集される外部容器の底部区画は、外部開口部位の近くに終端を持つスライドの下方端より低い位置にある、ことを特徴とする電気グリルからなる。
【0011】
好適には、本体は、本体に形成された外部開口部位を経由した外部容器への通路を画定する、1つ以上のスライドの手段により、調理中に生成された脂肪及び剥離した固形物を外部容器の中に向かわせるように適応されている。
【0012】
本発明の第1の側面の第1の実施形態は、本体側面の間に配置される少なくとも2つのスライドと少なくとも2つの輻射熱源を含む本体からなる電気グリルであって、ここにスライドは調理中に生成された脂肪や剥離した固形物を外部開口部位経由で外部容器に仕向ける、電気グリルを提供する。
【0013】
さらにより好適には、2つのスライドはy型組立体に配置され、y型組立体の長い方のスライドの下端は外部開口部位の近くで終わっている。
【0014】
本発明の第1の側面の第2の実施形態は、1つの垂直グリル領域とそのグリル領域の下に配置された単一の傾斜したスライドを含む本体からなる電気グリルであって、ここに傾斜スライドはその上に落下する脂肪や剥離した固形物を外部開口部位経由で外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾斜している電気グリルを提供する。
【0015】
好適には傾斜スライドは平面であり、垂直型グリルの本体に挿入されかつ取り外されるように適応されている。
さらにより好適には、傾斜スライドは、外部開口部位を備える電気グリルの側面とは反対側の側面の上方部分から挿入されるように適応されている。
【0016】
或いは、本発明の第1の側面の第3の実施形態では、第2の実施形態の傾斜スライドは外部開口部位経由で本体に挿入されかつ取り外されるように適応されている。
【0017】
本発明の第1の側面の第4の実施形態では、1つの垂直グリル領域を持つ本体からなる電気グリルが提供され、1つ以上のスライドは本体に挿入された1つのウェッジ(楔型部位)を有し、そのウェッジは、垂直グリル領域の下方に配置され、そしてウェッジの頂部表面は、その上に落下する食品の調理中に生成される脂肪や剥離した固形物を外部開口部位経由で外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾斜している。
【0018】
本発明の第1の側面の第5の実施形態は、少なくとも3つの輻射熱源の間に配置された2つの垂直グリル領域を含む本体からなる電気グリルを提供する。それぞれの垂直グリル領域の両側に少なくとも1つの輻射熱源があり、そして、電気グリルの本体は、食品の調理中に生成された脂肪や剥離した固形物が調理要素から離れて垂直グリル領域を下って通過し、外部容器に入るようにさせるように適応されている。
【0019】
好適には、本体は、はね跳んだ脂肪を本体内のある場所から外部容器に向かわせる及び/又は導くスライド手段を包含することにより、食品の調理中に生成された脂肪や剥離した固形物が調理要素から離れて垂直グリル領域を通過して下降し、外部容器に入るように適応されている。
【0020】
好適には、スライド手段は単一の傾斜したスライドからなり、スライドはグリル領域の下方に配置され、そしてその上に落下する食品の調理中に生成された脂肪や剥離した固形物を外部開口部位経由で外部容器に向かわせるのに十分な角度で傾斜している。
さらに好適には、上記の単一の傾斜したスライドは外部開口部位を有する本体側面とは反対側の本体側面に形成されたスロット経由で導入される。
【0021】
好適には、本発明の全ての実施形態に関して、外部容器は外部開口部位と係合するように適応されている。
さらに好適には、外部容器は保護フードで覆われ、または部分的に覆われている。
或いは、電気グリルの本体はフードのない外部容器の内容物を少なくとも部分的に覆うように適応された保護フードを特徴として有する。
【0022】
さらに好適には、本発明の第1の側面の全ての実施形態に関して、電気グリルはタイマーを有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】内部ドリップ皿が本体の中の定位置に配置された従来技術の電気グリルの鳥瞰図である。
【
図2】従来技術の垂直型電気グリルの分解組立鳥瞰図である。
【
図3】本発明の第1の側面の第1の実施形態の鳥瞰図である。
【
図4】本発明の第1の側面の第1の実施形態の分解組立鳥瞰図である。
【
図5】本発明の第1の側面の第2の実施形態の部分分解正面鳥瞰図である。
【
図6】本発明の第1の側面の第2の実施形態の部分分解後方鳥瞰図である。
【
図7】本発明の第1の側面の第4の実施形態の分解組立鳥瞰図である。
【
図8】本発明の第1の側面の第5の実施形態の分解組立鳥瞰図である。
【
図9】本発明の第1の側面の第5の実施形態のグリルの接近図である。
【
図10】本発明の第1の側面の第5の実施形態のさらなる分解組立鳥瞰図である。
【
図11】本発明の第1の側面の第3の実施形態の鳥瞰図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1と
図2は従来技術の垂直型グリル10を示し、以下の符号が示されている:
12:本体
14:熱反射板及び跳ねシールド
16:食品挟み用ハンドル/グリル
18:電源スイッチ
20:内部ドリップ皿
22:外部開口部位
24:調理要素
26:有孔カバー
【0025】
既存技術の垂直型グリル10の主要な欠陥は、飛び跳ねた脂肪と食品の細片をグリルの調理領域の下方に、内部ドリップ皿20の中又は有孔カバー26の上のいずれかに、直接貯めてしまうことである。これら領域は高輻射熱及び高温にさらされ、その結果、内部ドリップ皿20の内容物又は有孔カバー26上にたまった食品及び脂肪が発火し又は大量の煙を発生する。
【0026】
この欠点を改善する可能な方法は、脂肪と分解した固形物がグリルの本体の外部にある、高熱から離れた容器又はドリップ皿に送達される電気グリルを提供することである。
【0027】
本発明の第1の実施形態を
図3と4に示す。この実施形態では
図1と2の熱反射板及び跳ねシールド14が多目的排出スライド28及び30により代替されている。排出スライド30は排出スライド28より長く大きい。排出スライド30は本体12の側壁と調理要素24の間の空間に挿入される。多目的排出スライド28及び30はまたy型組立体に配置され、排出スライド28に集められた飛び跳ねた脂肪は排出スライド28の下端から排出スライド30上に落下し、その後外部開口部位22に導かれて、外部容器又はドリップ皿32に集められる。
【0028】
外部ドリップ皿32は外部開口部位22に接続又は乗る小さな部位を有するように適応されている。挿入された場合、排出スライド28又は30のどちらかに落下した食品と脂肪は、外部開口部位22を出て外部ドリップ皿32の開放された頂部に受け取られる。グリップ42は高温の脂肪を安全に取り扱う能力を提供すると共に、外部ドリップ皿32が外部開口部22に入り込み過ぎないようにするための停止機構を提供する。グリップ42は、外部ドリップ皿32が本体12の近くに留まりかつ取り外し容易に留まることを可能にする磁力又は他の手段による機構により、外部開口部位22に係合するように適応されてもよい。
【0029】
フード付きの外部ドリップ皿34が
図3に示される。このフード付きの外部ドリップ皿34は外部ドリップ皿32と類似しており、相違点は外部ドリップ皿34が、使用者が高温の内容物に触れることを防止するために皿の頂部を覆う傾斜した透明なフード部位36を有することである。フード部位36はヒンジ38を介して枢動可能に外部ドリップ皿ベース34に接続しており、そして外部開口部位22と通じている開口40を特徴として有し、それにより脂肪と食品が収集のため皿に入ることができる。本発明の全ての実施形態に関して、外部ドリップ皿34は外部ドリップ皿32が表示されている場合にはいつでも使用可能である。
【0030】
選択肢として(不図示)、本体12の側に外部開口部位22の上方に外部開口部位22の高温の内容物を覆うように適応されたフードを特徴として有する場合は、フード部位のない外部ドリップ皿32が使用可能である。
【0031】
本発明の第2の実施形態を
図5と6に示す。この実施形態では
図3と4の2つのスライド28と30がハンドル52を備える平面スライド44により代替される。このスライド44はある角度で、垂直型グリル11の本体12の外部開口部位22を備える側面とは反対側の後側面の中に挿入される。
【0032】
平面スライド44はベース要素48とトップガイド46との間に挿入され、保持される。その下端54は外部ドリップ皿32の頂部端より僅かに高く位置し、それにより平面スライド44に落下した食品と脂肪が外部ドリップ皿32に落ち込み、外部ドリップ皿では食品と脂肪は高温にさらされず、従って発火しない。
【0033】
図11に示す第3の実施形態は
図5と6に示す第2の実施形態に非常に類似している。大きな違いは、平面スライド44が垂直型グリル11の本体12に上向きに挿入され、ベース48とトップガイド46の間に位置するのを助ける1組の分離したハンドルを有することである。この実施形態では、分離したハンドル56と接触する挿入された外部ドリップ皿32の手段により、平面スライド44が外部開口部位22から脱落するのを防止している。
【0034】
図7に示す第4の実施形態は、図
11に示す第3の実施形態と類似している。違いは、平面スライド44が外部開口部位22に挿入される傾斜したウェッジ(楔型部位)58で代替されていることである。ウェッジ58が垂直型グリル11の本体12へ挿入された後、外部ドリップ皿32の一部が外部開口部位22に挿入され、それにより外部ドリップ皿32は傾斜したウェッジ58の表面上に集められた全ての食品及び脂肪を受け入れる。
【0035】
図8−10は本発明の第5の実施形態を示す。電気グリル15は、取り出し可能な熱反射板及び跳ねスクリーン62で分離された2つの垂直調理領域64を特徴として有する本体12からなる。通常より大きな寸法の外部ドリップ皿60は2つの調理領域が同時に使用される時にも使用できる。これ以外のベース48、平面スライド44、トップガイド46、及び外部開口部位22の配置は
図5及び6と同じである。電気グリル15は少なくとも3組の調理要素24(1つは中央の共用調理要素24)を有するが、好適には、4つの輻射エネルギー源があり、それぞれの調理領域の両側にそれぞれ1組の調理要素24を有する。
【0036】
本発明の第6の実施形態(不図示)では、ある角度で挿入される単一の平面スライドが逆V字型スライドで代替され、それは取り出し可能な熱反射板及び跳ねスクリーン62の下方で中央に配置され、それぞれの調理領域64は逆V字型スライドの傾斜部分の上方に配置され、その傾斜した部分は飛び跳ねた脂肪や剥離した固形物を垂直型グリルの両側面に配置された2つの外部ドリップ皿に運ぶ。この実施形態では、逆V字型スライドは一体として形成され、そしてグリルの短い方の側面に形成されたV字型スロットを経由して短い方の側面の1つから挿入、取り出しされる。
【0037】
或いは、逆V字型スライドは2つの平面スライドを、末端及び長い方の正面側面又は後面側面を含む1つまたはそれ以上の側面から垂直型グリルに入れ込むことにより形成可能である。この実施形態では、トップガイドとベース要素は個々の平面スライドを、両方の平面スライドが挿入された時に逆V字型構造を形成する場所に誘導するために使用可能である。
【0038】
上記の全ての実施形態は、電源スイッチ18、及び少なくとも1つの独立したタイマーノブ42を特徴として有する。調理要素24により放射された熱は可変抵抗器又は他の類似の要素により制御可能である。第2,3,4及び5の実施形態では、ドア、孔、窪み又は仕切り(不図示)の設置を通じて必要な場合、コード収納スペース50を特徴として有してもよい。
【0039】
(産業上の応用可能性)
本発明は製造業及び消費財マーケットにおいて産業上の適用可能性を有する。