特許第5854114号(P5854114)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リコーイメージング株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5854114
(24)【登録日】2015年12月18日
(45)【発行日】2016年2月9日
(54)【発明の名称】マクロレンズ系
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/22 20060101AFI20160120BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20160120BHJP
【FI】
   G02B15/22 B
   G02B13/18
【請求項の数】3
【全頁数】56
(21)【出願番号】特願2014-233335(P2014-233335)
(22)【出願日】2014年11月18日
(62)【分割の表示】特願2010-191680(P2010-191680)の分割
【原出願日】2010年8月30日
(65)【公開番号】特開2015-57662(P2015-57662A)
(43)【公開日】2015年3月26日
【審査請求日】2014年11月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】311015207
【氏名又は名称】リコーイメージング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100166408
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦陽
(72)【発明者】
【氏名】小野崎 龍之
【審査官】 堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−048084(JP,A)
【文献】 特開2008−257200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00−17/08
G02B 21/02−21/04
G02B 25/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、負の屈折力を持つ第4レンズ群とから構成されていること;
無限遠撮影距離から等倍撮影距離に向けてのフォーカシングに際し、第1レンズ群が像面に対して固定され、第2レンズ群と第3レンズ群が光軸方向に移動すること;
第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた2枚の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの3枚のレンズからなること;
第4レンズ群の3枚のレンズ間にそれぞれ空気間隔が介在すること;及び
次の条件式(2)を満足すること;
を特徴とするマクロレンズ系。
(2)−1.4<f11/fi<−1.1
但し、
11:第1レンズ群中の最も物体側のレンズの焦点距離、
i:無限遠撮影時の全系の焦点距離。
【請求項2】
物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、負の屈折力を持つ第4レンズ群とから構成されていること;
無限遠撮影距離から等倍撮影距離に向けてのフォーカシングに際し、第1レンズ群が像面に対して固定され、第2レンズ群と第3レンズ群が光軸方向に移動すること;
第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた2枚の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの3枚のレンズからなること;
第4レンズ群の3枚のレンズ間にそれぞれ空気間隔が介在すること;及び
次の条件式(5)を満足すること;
を特徴とするマクロレンズ系。
(5)2.1<m2i<2.5
但し、
2i:無限遠撮影時の第2レンズ群の横倍率。
【請求項3】
請求項1または2記載のマクロレンズ系において、次の条件式(3)及び(4)を満足するマクロレンズ系。
(3)m1n>0
(4)m2n>0
但し、
1n:等倍撮影時の第1レンズ群の横倍率、
2n:等倍撮影時の第2レンズ群の横倍率。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無限遠から等倍付近までの撮影が可能な、特に中判一眼レフカメラに用いて好適なマクロレンズ系に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真用カメラなどに用いる少なくとも撮影倍率0.5倍以上で撮影可能なマクロレンズ系が知られている。フォーカシング時に最も物体側に配置されたレンズ群を移動させる(繰り出す)マクロレンズ系では、一般にレンズ群の移動量が大きく、オートフォーカスカメラに用いると駆動トルクが大きいため、高速のオートフォーカスが難しくなる傾向がある。特に中判カメラ用撮影レンズは、レンズ径が大きく重量が大きいため、駆動系に対する負担がより大きく好ましくない。
【0003】
これを解決する手段として、フォーカシング時に、最も物体側に配置した第1レンズ群を像面に対して固定とし、第1レンズ群以外の複数のレンズ群を独立に移動させるインナーフォーカスタイプのマクロレンズ系が提案されている(特許文献1、2)。このマクロレンズ系では、全光学系の最も物体側(第1レンズ群の最も物体側)に負の屈折力を持つレンズを配置することで、35ミリフィルム一眼レフカメラに十分な長さのバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近までの広い撮影領域にわたって諸収差の補正を試みている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−257200号公報
【特許文献2】特開2004−61680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2記載のマクロレンズ系を中判一眼レフカメラなどの焦点距離に対してバックフォーカスを長く確保する必要のある機器に用いるためには、レンズ全系の拡大(スケーリング)を行うだけでは広角化を実現することは難しく、また全長の増大にもつながる。すなわち、特許文献1、2記載のマクロレンズ系を画角はそのままで中判一眼レフカメラ用のサイズにスケーリングするとバックフォーカスが不足し、さらに十分なバックフォーカスを確保できるサイズにまでスケーリングすると焦点距離が長く(画角が狭く)なってしまう。
【0006】
焦点距離に対して長いバックフォーカスを確保するためには、全光学系の最も物体側(第1レンズ群の最も物体側)に負の屈折力を持つレンズを配置することが有効である。ところが、より長いバックフォーカスを確保するためにこの最も物体側の負レンズの屈折力の絶対値を大きくすると、負の球面収差、負の歪曲収差、正の像面湾曲などの諸収差が発生し、レンズ全系での収差補正が難しくなる傾向がある。
【0007】
本発明は従って、特に中判一眼レフカメラに用いるマクロレンズ系において、より長いバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近までの広い撮影領域にわたって収差が良好に補正された、画角38〜43度程度のインナーフォーカスタイプのマクロレンズ系を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のマクロレンズ系は、第1の態様では、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、負の屈折力を持つ第4レンズ群とから構成されていること;無限遠撮影距離から等倍撮影距離に向けてのフォーカシングに際し、第1レンズ群が像面に対して固定され、第2レンズ群と第3レンズ群が光軸方向に移動すること;第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた2枚の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの3枚のレンズからなること;第4レンズ群の3枚のレンズ間にそれぞれ空気間隔が介在すること;及び次の条件式(2)を満足すること;を特徴としている。
(2)−1.4<f11/fi<−1.1
但し、
11:第1レンズ群中の最も物体側のレンズの焦点距離、
i:無限遠撮影時の全系の焦点距離、
である。
【0009】
本発明のマクロレンズ系は、第2の態様では、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、負の屈折力を持つ第4レンズ群とから構成されていること;無限遠撮影距離から等倍撮影距離に向けてのフォーカシングに際し、第1レンズ群が像面に対して固定され、第2レンズ群と第3レンズ群が光軸方向に移動すること;第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた2枚の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの3枚のレンズからなること;第4レンズ群の3枚のレンズ間にそれぞれ空気間隔が介在すること;及び次の条件式(5)を満足すること;を特徴としている。
(5)2.1<m2i<2.5
但し、
2i:無限遠撮影時の第2レンズ群の横倍率、
である。
【0010】
本発明のマクロレンズ系は、次の条件式(3)及び(4)を満足することが好ましい。
(3)m1n>0
(4)m2n>0
但し、
1n:等倍撮影時の第1レンズ群の横倍率、
2n:等倍撮影時の第2レンズ群の横倍率、
である。
【0011】
本発明のマクロレンズ系は、次の条件式(1)を満足することが好ましい。
(1)−4.6<f2/fi<−3.0
但し、
2:第2レンズ群の焦点距離、
i:無限遠撮影時の全系の焦点距離、
である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、特に中判一眼レフカメラに用いるマクロレンズ系において、より長いバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近までの広い撮影領域にわたって収差が良好に補正された、画角38〜43度程度のインナーフォーカスタイプのマクロレンズ系を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例1の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図2図1の構成における諸収差図である。
図3図1の構成における横収差図である。
図4】同数値実施例1の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図5図4の構成における諸収差図である。
図6図4の構成における横収差図である。
図7】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例2の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図8図7の構成における諸収差図である。
図9図7の構成における横収差図である。
図10】同数値実施例2の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図11図10の構成における諸収差図である。
図12図10の構成における横収差図である。
図13】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例3の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図14図13の構成における諸収差図である。
図15図13の構成における横収差図である。
図16】同数値実施例3の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図17図16の構成における諸収差図である。
図18図16の構成における横収差図である。
図19】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例4の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図20図19の構成における諸収差図である。
図21図19の構成における横収差図である。
図22】同数値実施例4の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図23図22の構成における諸収差図である。
図24図22の構成における横収差図である。
図25】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例5の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図26図25の構成における諸収差図である。
図27図25の構成における横収差図である。
図28】同数値実施例5の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図29図28の構成における諸収差図である。
図30図28の構成における横収差図である。
図31】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例6の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図32図31の構成における諸収差図である。
図33図31の構成における横収差図である。
図34】同数値実施例6の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図35図34の構成における諸収差図である。
図36図34の構成における横収差図である。
図37】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例7の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図38図37の構成における諸収差図である。
図39図37の構成における横収差図である。
図40】同数値実施例7の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図41図40の構成における諸収差図である。
図42図40の構成における横収差図である。
図43】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例8の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図44図43の構成における諸収差図である。
図45図43の構成における横収差図である。
図46】同数値実施例8の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図47図46の構成における諸収差図である。
図48図46の構成における横収差図である。
図49】本発明によるマクロレンズ系の数値実施例9の無限遠撮影状態におけるレンズ構成図である。
図50図49の構成における諸収差図である。
図51図49の構成における横収差図である。
図52】同数値実施例9の等倍撮影状態におけるレンズ構成図である。
図53図52の構成における諸収差図である。
図54図52の構成における横収差図である。
図55】本発明によるマクロレンズ系の移動軌跡を示す簡易移動図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施の形態のマクロレンズ系は、図55の簡易移動図に示すように、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1、負の屈折力を持つ第2レンズ群G2、正の屈折力を持つ第3レンズ群G3、及び負の屈折力を持つ第4レンズ群G4から構成されている。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に位置する絞りSは、像面に対して固定されており、フォーカシングに際し光軸方向に移動しない。Iは像面である。
【0015】
本実施の形態のマクロレンズ系は、無限遠撮影距離(図55の上方)から等倍撮影距離(図55の下方)に向けてのフォーカシングに際し、第1レンズ群G1が像面に対して固定されており(光軸方向に移動せず)、第2レンズ群G2が像側に移動し、第3レンズ群G3が物体側に移動するインナーフォーカスタイプを採用している。第4レンズ群G4は、無限遠撮影距離から等倍撮影距離に向けてのフォーカシングに際し、像面に対して固定されている態様(光軸方向に移動しない態様)、光軸方向に移動する態様のいずれも可能である。
【0016】
第1レンズ群G1は、数値実施例1、2、4−9では、物体側から順に、負レンズ11、正レンズ12及び正レンズ13からなる3枚構成である。
第1レンズ群G1は、数値実施例3では、物体側から順に、負レンズ11'、正レンズ12'、正レンズ13'及び正レンズ14'からなる4枚構成である。
【0017】
第2レンズ群G2は、全数値実施例1−9を通じて、物体側から順に、負レンズ21、
及び物体側から順に位置する負レンズ22と正レンズ23の接合レンズからなる。
【0018】
第3レンズ群G3は、全数値実施例1−9を通じて、物体側から順に、正レンズ31、
及び物体側から順に位置する正レンズ32と負レンズ33の接合レンズからなる。
【0019】
第4レンズ群G4は、全数値実施例1−9を通じて、物体側から順に、負レンズ41、
負レンズ42、及び正レンズ43からなる。
【0020】
一眼レフカメラに用いることができるインナーフォーカスタイプのマクロレンズ系において、十分な長さのバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近の広い撮影領域にわたって収差変動を抑えるためには、負の屈折力を持ったフォーカスレンズ群である第2レンズ群と、第1レンズ群中の最も物体側のレンズとに、屈折力の配分を適切に行う必要がある。
【0021】
条件式(1)は、第2レンズ群の焦点距離と、無限遠撮影時の全系の焦点距離との比を規定するものであり、十分な長さのバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近の広い撮影領域にわたって良好に収差補正を行うための条件式である。
条件式(1)の上限を超えると、フォーカスレンズ群である第2レンズ群の負の屈折力が強くなりすぎて、フォーカシングに伴う収差変化を抑えるのが難しくなる。
条件式(1)の下限を超えると、第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎて、オートフォーカス機構への負担が大きくなる。また、等倍撮影距離でのワーキングディスタンスを確保しようとすると全長が増大し好ましくない。
【0022】
条件式(2)は、第1レンズ群中の最も物体側のレンズの焦点距離と、無限遠撮影時の全系の焦点距離との比を規定するものであり、十分な長さのバックフォーカスを確保しつつ、無限遠から等倍付近の広い撮影領域にわたって良好に収差補正を行うための条件式である。
条件式(2)の上限を超えると、第1レンズ群中の最も物体側のレンズの負の屈折力が強くなりすぎて、歪曲収差や非点収差などの補正が難しくなる。
条件式(2)の下限を超えると、レンズ全長が長くなり、光量を確保するために第1レンズ群及び第2レンズ群の径が大きくなり、コストアップの原因となる。
【0023】
条件式(3)は等倍撮影時の第1レンズ群の横倍率が正の値をとることを規定し、条件式(4)は等倍撮影時の第2レンズ群の横倍率が正の値をとることを規定するものであり、軸上光線を緩やかに屈曲させ、球面収差の発生を抑えるための条件式である。
正の屈折力を持つ第1レンズ群と負の屈折力を持つ第2レンズ群とによって近距離物体からの光線を屈曲するとき、第1レンズ群及び第2レンズ群の横倍率がともに正の値をとる場合と、ともに負の値をとる場合とがある。後者の場合、すなわち条件式(3)及び(4)を満足しない場合、第1レンズ群に発散光で入射した軸上光線は第1レンズ群によって収束光となり、第2レンズ群によって再び発散光となる。このように軸上光線が収束と発散を繰り返すと、大きな球面収差が発生して好ましくない。
【0024】
条件式(5)は、無限遠撮影時の第2レンズ群の横倍率を規定するものであり、フォーカシングに伴う収差変化を抑えるとともに、第2レンズ群の移動量を小さくしてオートフォーカス機構への負担を小さくするための条件式である。
条件式(5)の上限を超えると、フォーカスレンズ群である第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎて、フォーカシングに伴う収差変化を抑えることが難しくなる。
条件式(5)の下限を超えると、第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎて、オートフォーカス機構への負担が大きくなる。
【0025】
また、本実施の形態のマクロレンズ系は、第4レンズ群が、物体側から順に、物体側に凸面を向けた2枚の負メニスカスレンズ、及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの3枚のレンズからなり、この3枚のレンズ間にそれぞれ空気間隔が介在している。負の屈折力を持つ第4レンズ群においては、物体側の2枚の負レンズと像側の1枚の正レンズとの組み合わせによって、軸外のコマ収差、色収差及び像面湾曲などの諸収差を補正することができる。像側の負レンズと正レンズとを接合せずこれらのレンズ間に空気間隔を介在させることで、軸外のコマ収差、非点収差などの諸収差をより良好に容易に補正することができる。また、3枚のレンズの全てが物体側に凸面を向けることで、第3レンズ群によって収束した軸上光線の各凸面への入射角度が緩やかになり、高次の球面収差の発生を良好に抑えることができる。
【実施例】
【0026】
次に具体的な数値実施例を示す。諸収差図及び横収差図並びに表中において、d線、g線、C線はそれぞれの波長に対する収差、Sはサジタル、Mはメリディオナル、FNO.はFナンバー、FEは有効Fナンバー、fは全系の焦点距離、Wは半画角(゜)、Yは像高、fBはバックフォーカス、Lはレンズ全長、rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、N(d)はd線に対する屈折率、νdはd線に対するアッベ数、「E-a」は「×10-a」を意味する。Fナンバー、有効Fナンバー、焦点距離、半画角、像高、バックフォーカス、レンズ全長及びフォーカシングに伴って間隔が変化するレンズ間隔dは、無限遠撮影状態−等倍(-1.0倍)撮影状態の順に示している。
回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、・・・・・は各次数の非球面係数)
【0027】
[数値実施例1]
図1図6と表1〜表3は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例1を示している。図1は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図2はその諸収差図、図3はその横収差図であり、図4は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図5はその諸収差図、図6はその横収差図である。表1は面データ、表2は各種データ、表3は非球面データである。
【0028】
本数値実施例1のマクロレンズ系は、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1、負の屈折力を持つ第2レンズ群G2、正の屈折力を持つ第3レンズ群G3、及び負の屈折力を持つ第4レンズ群G4から構成されている。
【0029】
第1レンズ群G1(面番号1から7)は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ11、両凸正レンズ12、及び物体側に凸の正メニスカスレンズ13からなる。負メニスカスレンズ11は、ガラスレンズの像側の面に合成樹脂材料による非球面層が接着形成されたハイブリッドレンズである。
第2レンズ群G2(面番号8から12)は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ21、及び物体側から順に位置する両凹負レンズ22と両凸正レンズ23の接合レンズからなる。
第3レンズ群G3(面番号14から18)は、物体側から順に、両凸正レンズ31、及び物体側から順に位置する両凸正レンズ32と像側に凸の負メニスカスレンズ33の接合レンズからなる。
第4レンズ群G4(面番号19から24)は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ41、物体側に凸の負メニスカスレンズ42、及び物体側に凸の正メニスカスレンズ43からなる。
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に位置する絞りS(面番号13)は、像面に対して固定されている(光軸方向に移動しない)。
【0030】
(表1)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 55.123 2.800 1.83481 42.7
2 32.887 0.200 1.52972 42.7
3* 33.171 15.376
4 699.593 4.885 1.72916 54.7
5 -111.360 0.598
6 64.628 5.547 1.60311 60.7
7 712.985 d7
8 5081.191 1.800 1.56384 60.8
9 41.787 8.561
10 -46.495 2.864 1.70154 41.2
11 46.802 12.662 1.83481 42.7
12 -47.158 d12
13絞 ∞ d13
14 227.574 5.068 1.49700 81.6
15 -69.143 0.100
16 71.760 6.853 1.58913 61.2
17 -66.740 3.588 1.84666 23.8
18 -825.523 d18
19 209.910 2.579 1.72342 38.0
20 44.996 2.602
21 130.425 1.900 1.60311 60.7
22 49.011 2.134
23 50.187 4.266 1.80518 25.5
24 132.716 -
*は回転対称非球面である。
(表2)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.2)
f 87.80 58.80
W 21.5 14.6
Y 34.85 34.85
fB 67.93 67.93
L 205.94 205.94
d7 4.000 19.053
d12 16.653 1.600
d13 30.475 3.350
d18 2.500 29.625
(表3)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
3 0.000 0.3350E-06 0.1236E-10 -0.2339E-12
【0031】
[数値実施例2]
図7図12と表4〜表6は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例2を示している。図7は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図8はその諸収差図、図9はその横収差図であり、図10は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図11はその諸収差図、図12はその横収差図である。表4は面データ、表5は各種データ、表6は非球面データである。
【0032】
この数値実施例2のレンズ構成は、以下の点を除いて数値実施例1と同様である。
(1)第1レンズ群G1の正レンズ13が両凸正レンズである。
(2)第2レンズ群G2の負レンズ21が両凹負レンズである。
(3)第4レンズ群G4の負レンズ41が、ガラスレンズの物体側の面に合成樹脂材料による非球面層が接着形成されたハイブリッドレンズである。
【0033】
(表4)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 60.691 2.800 1.83481 42.7
2 34.055 0.200 1.52972 42.7
3* 34.313 11.740
4 392.420 4.850 1.72916 54.7
5 -142.500 3.940
6 79.022 5.740 1.60311 60.7
7 -369.600 d7
8 -3173.773 1.800 1.56384 60.8
9 43.000 8.290
10 -46.311 2.500 1.70154 41.2
11 46.311 12.260 1.83481 42.7
12 -46.311 d12
13絞 ∞ d13
14 181.168 5.170 1.49700 81.6
15 -71.400 0.100
16 71.400 6.690 1.58913 61.2
17 -71.400 2.590 1.84666 23.8
18 -2264.952 d18
19* 104.493 0.200 1.52972 42.7
20 78.389 1.900 1.72342 38.0
21 41.300 3.310
22 200.336 1.900 1.60311 60.7
23 50.922 1.830
24 47.859 4.000 1.80518 25.5
25 98.790 -
*は回転対称非球面である。
(表5)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.2)
f 87.80 58.76
W 21.5 14.7
Y 34.85 34.85
fB 67.96 67.96
L 205.93 205.93
d7 5.040 21.116
d12 17.300 1.224
d13 31.320 3.194
d18 2.500 30.626
(表6)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
3 0.000 0.4167E-06 -0.6200E-10 -0.2212E-12
19 0.000 -0.4069E-06 0.3096E-09 -0.9349E-12
【0034】
[数値実施例3]
図13図18と表7〜表8は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例3を示している。図13は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図14はその諸収差図、図15はその横収差図であり、図16は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図17はその諸収差図、図18はその横収差図である。表7は面データ、表8は各種データである。本数値実施例3では非球面レンズは採用していない。
【0035】
この数値実施例3のレンズ構成は、以下の点を除いて数値実施例1と同様である。
(1)第1レンズ群G1が、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ11'、両凸正レンズ12'、物体側に凸の正メニスカスレンズ13'、及び物体側に凸の正メニスカスレンズ14'からなる4枚構成である。
(2)第3レンズ群G3の負レンズ33が両凹負レンズである。
【0036】
(表7)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 58.475 4.200 1.83400 37.3
2 33.521 16.359
3 826.773 4.048 1.80420 46.5
4 -189.499 1.165
5 127.303 3.745 1.72916 54.7
6 1173.435 0.100
7 61.131 4.369 1.48749 70.4
8 176.636 d8
9 -236.104 1.500 1.65100 56.2
10 47.633 6.757
11 -56.188 2.700 1.63980 34.6
12 49.654 11.371 1.83400 37.3
13 -49.586 d13
14絞 ∞ d14
15 169.303 5.062 1.49700 81.6
16 -75.857 0.100
17 71.420 6.892 1.61800 63.4
18 -70.655 4.000 1.84666 23.8
19 2036.631 d19
20 147.175 1.500 1.74400 44.9
21 41.197 2.339
22 81.525 2.000 1.69680 55.5
23 48.057 1.828
24 45.627 5.545 1.80518 25.5
25 88.884 -
(表8)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.4)
f 88.00 58.40
W 21.6 14.9
Y 34.85 34.85
fB 67.99 67.99
L 209.30 209.30
d8 4.000 21.141
d13 19.052 1.911
d14 30.688 3.000
d19 2.000 29.688
【0037】
[数値実施例4]
図19図24と表9〜表11は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例4を示している。図19は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図20はその諸収差図、図21はその横収差図であり、図22は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図23はその諸収差図、図24はその横収差図である。表9は面データ、表10は各種データ、表11は非球面データである。
【0038】
この数値実施例4のレンズ構成は、以下の点を除いて数値実施例1と同様である。
(1)第1レンズ群G1の負レンズ11が、その像側の面が非球面の非球面レンズである。
(2)第1レンズ群G1の正レンズ13が両凸正レンズである。
【0039】
(表9)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 62.821 3.300 1.80139 45.5
2* 36.034 11.412
3 339.159 5.307 1.72916 54.7
4 -125.685 3.212
5 78.475 5.315 1.60311 60.7
6 -6700.464 d6
7 3268.564 1.900 1.56883 56.0
8 41.960 8.059
9 -49.199 4.990 1.70154 41.2
10 45.823 13.058 1.83481 42.7
11 -50.103 d11
12絞 ∞ d12
13 216.108 5.019 1.49700 81.6
14 -71.779 0.100
15 74.031 6.864 1.60311 60.7
16 -69.998 3.256 1.84666 23.8
17 -837.790 d17
18 172.777 1.900 1.72342 38.0
19 41.560 2.779
20 117.629 1.900 1.60311 60.7
21 50.196 1.850
22 47.851 4.587 1.80518 25.5
23 117.265 -
*は回転対称非球面である。
(表10)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.2)
f 89.52 60.35
W 21.1 14.3
Y 34.85 34.85
fB 69.78 69.78
L 210.26 210.26
d6 4.000 20.419
d11 18.019 1.600
d12 31.162 3.350
d17 2.500 30.312
(表11)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
2 0.000 0.4551E-06 -0.5499E-10 0.1475E-12
【0040】
[数値実施例5]
図25図30と表12〜表14は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例5を示している。図25は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図26はその諸収差図、図27はその横収差図であり、図28は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図29はその諸収差図、図30はその横収差図である。表12は面データ、表13は各種データ、表14は非球面データである。
【0041】
この数値実施例5のレンズ構成は、第2レンズ群G2の負レンズ21が、その物体側の面が非球面の非球面レンズである点を除いて、数値実施例1と同様である。
【0042】
(表12)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 58.538 4.100 1.78590 44.2
2 35.594 0.200 1.52972 42.7
3* 33.720 13.488
4 208.240 6.492 1.72916 54.7
5 -129.319 0.100
6 67.597 5.067 1.60311 60.7
7 284.751 d7
8* 247.385 1.900 1.58636 60.9
9 38.190 11.642
10 -46.784 3.500 1.70154 41.2
11 50.798 12.000 1.83481 42.7
12 -48.366 d12
13絞 ∞ d13
14 184.388 5.106 1.49700 81.6
15 -70.955 0.100
16 69.827 7.101 1.60311 60.7
17 -66.871 3.109 1.84666 23.8
18 -1195.434 d18
19 237.947 1.900 1.72342 38.0
20 43.093 3.074
21 188.099 1.900 1.65160 58.4
22 52.498 2.003
23 51.712 4.796 1.80518 25.5
24 199.918 -
*は回転対称非球面である。
(表13)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.2)
f 91.90 60.49
W 20.6 14.2
Y 34.85 34.85
fB 68.53 68.53
L 208.72 208.72
d7 4.000 19.232
d12 16.732 1.500
d13 29.388 3.300
d18 2.500 28.588
(表14)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8 A10
3 0.000 0.7228E-06 -0.9532E-10 0.4014E-12 -0.3390E-15
8 0.000 0.7363E-06 0.3207E-09 0.8214E-12
【0043】
[数値実施例6]
図31図36と表15〜表17は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例6を示している。図31は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図32はその諸収差図、図33はその横収差図であり、図34は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図35はその諸収差図、図36はその横収差図である。表15は面データ、表16は各種データ、表17は非球面データである。
【0044】
この数値実施例6のレンズ構成は数値実施例1と同様である。
【0045】
(表15)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 39.206 1.900 1.83481 42.7
2 22.239 0.200 1.52972 42.7
3* 22.667 5.515
4 77.666 4.295 1.72916 54.7
5 -89.706 0.500
6 38.075 3.270 1.60311 60.7
7 94.651 d7
8 1039.216 1.200 1.58913 61.2
9 25.436 5.150
10 -29.797 1.700 1.70154 41.2
11 25.978 8.590 1.83481 42.7
12 -30.192 d12
13絞 ∞ d13
14 119.639 3.433 1.49700 81.6
15 -42.524 0.100
16 40.600 4.626 1.58913 61.2
17 -40.743 2.491 1.84666 23.8
18 -385.713 d18
19 213.039 1.300 1.72342 38.0
20 25.057 2.576
21 2489.843 1.300 1.60311 60.7
22 41.330 0.844
23 35.297 3.587 1.80518 25.5
24 259.291 -
*は回転対称非球面である。
(表16)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.2)
f 59.56 37.78
W 19.8 13.4
Y 21.64 21.64
fB 39.72 39.72
L 126.32 126.32
d7 2.740 13.271
d12 11.620 1.090
d13 17.965 2.280
d18 1.700 17.385
(表17)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8 A10 A12
3 0.000 0.7098E-06 0.1105E-07 -0.5748E-10 0.1008E-12 0.5344E-16
【0046】
[数値実施例7]
図37図42と表18〜表20は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例7を示している。図37は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図38はその諸収差図、図39はその横収差図であり、図40は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図41はその諸収差図、図42はその横収差図である。表18は面データ、表19は各種データ、表20は非球面データである。
【0047】
この数値実施例7のレンズ構成は数値実施例4と同様である。
【0048】
(表18)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 42.576 1.224 1.82080 42.7
2* 25.532 4.063
3 80.703 4.430 1.72916 54.7
4 -79.909 0.218
5 123.519 2.415 1.60311 60.7
6 -2577.765 d6
7 117.431 1.557 1.54814 45.8
8 23.180 5.796
9 -26.154 1.500 1.70154 41.2
10 25.041 8.421 1.80610 40.7
11 -27.642 d11
12絞 ∞ d12
13 107.579 3.667 1.49700 81.6
14 -45.015 0.100
15 43.030 4.989 1.60311 60.7
16 -39.811 1.647 1.84666 23.8
17 -162.408 d17
18 95.461 1.500 1.74330 49.2
19 20.135 3.075
20 256.417 1.500 1.63980 34.6
21 67.162 0.129
22 27.136 2.762 1.80518 25.5
23 47.599 -
*は回転対称非球面である。
(表19)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.0)
f 60.82 37.33
W 19.4 13.5
Y 21.64 21.64
fB 42.34 42.34
L 124.50 124.50
d6 3.204 14.856
d11 12.651 1.000
d12 15.813 2.005
d17 1.500 15.308
(表20)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8 A10
2 0.000 0.4813E-05 0.3006E-08 0.4575E-11 0.3570E-13
【0049】
[数値実施例8]
図43図48と表21〜表23は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例8を示している。図43は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図44はその諸収差図、図45はその横収差図であり、図46は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図47はその諸収差図、図48はその横収差図である。表21は面データ、表22は各種データ、表23は非球面データである。
【0050】
この数値実施例8のレンズ構成は、以下の点を除いて数値実施例4と同様である。
(1)第1レンズ群G1の正レンズ13が物体側に凸の正メニスカスレンズである。
(2)第4レンズ群G4の負レンズ41が、その物体側の面が非球面の非球面レンズである。
【0051】
(表21)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 44.299 1.500 1.82080 42.7
2* 25.912 3.783
3 80.430 4.143 1.72916 54.7
4 -91.355 0.100
5 94.260 2.302 1.60311 60.7
6 323.327 d6
7 82.011 1.500 1.58267 46.6
8 23.851 5.349
9 -26.712 1.500 1.70154 41.2
10 24.642 8.404 1.80610 40.7
11 -28.553 d11
12絞 ∞ d12
13 131.268 3.671 1.49700 81.6
14 -45.191 0.100
15 42.810 5.274 1.60311 60.7
16 -39.214 1.500 1.84666 23.8
17 -136.258 d17
18* 58.120 1.500 1.69350 53.2
19 21.010 4.458
20 100.000 1.500 1.77250 49.6
21 40.457 1.717
22 27.706 2.406 1.80518 25.5
23 39.459 -
*は回転対称非球面である。
(表22)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.0)
f 60.76 37.05
W 19.4 13.1
Y 21.64 21.64
fB 39.57 39.57
L 125.68 125.68
d6 2.500 16.519
d11 15.019 1.000
d12 16.080 2.000
d17 1.809 15.889
(表23)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8 A10
2 0.000 0.4709E-05 -0.6964E-09 0.3503E-10 -0.1789E-13
18 0.000 -0.9601E-06 -0.1336E-07 0.9001E-10 -0.2465E-12
【0052】
[数値実施例9]
図49図54と表24〜表26は、本発明によるマクロレンズ系の数値実施例9を示している。図49は無限遠撮影状態におけるレンズ構成図、図50はその諸収差図、図51はその横収差図であり、図52は等倍撮影状態におけるレンズ構成図、図53はその諸収差図、図54はその横収差図である。表24は面データ、表25は各種データ、表26は非球面データである。
【0053】
この数値実施例9のレンズ構成は、第2レンズ群G2の負レンズ21が両凹負レンズである点を除いて、数値実施例1と同様である。
【0054】
(表24)
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 50.345 2.800 1.78590 43.9
2 32.682 0.200 1.52972 42.7
3* 31.959 14.964
4 235.757 4.740 1.72916 54.7
5 -172.841 0.500
6 64.160 5.580 1.60311 60.7
7 721.891 d7
8 -8034.427 1.800 1.56384 60.8
9 40.294 10.761
10 -47.886 2.500 1.70154 41.2
11 45.430 12.442 1.83481 42.7
12 -48.059 d12
13絞 ∞ d13
14 188.026 5.213 1.49700 81.6
15 -69.841 0.100
16 69.149 7.326 1.58913 61.2
17 -57.687 4.745 1.84666 23.8
18 -346.120 d18
19 564.418 1.900 1.60562 43.7
20 42.724 3.830
21 2782.398 1.900 1.78800 47.5
22 68.410 1.977
23 63.292 4.649 1.80518 25.5
24 1242.526 -
*は回転対称非球面である。
(表25)
各種データ
無限遠撮影状態 等倍(-1.0倍)撮影状態
FNO.(FE) 2.9 (4.1)
f 91.86 60.02
W 20.6 14.1
Y 34.85 34.85
fB 66.29 66.29
L 205.94 205.94
d7 3.800 20.694
d12 18.494 1.600
d13 26.927 3.000
d18 2.500 26.427
(表26)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8 A10
3 0.000 -0.1084E-07 -0.2757E-09 -0.1998E-12 -0.5903E-15
【0055】
各数値実施例の各条件式に対する値を表27に示す。
(表27)
実施例1 実施例2 実施例3
条件式(1) -3.84 -4.14 -4.55
条件式(2) -1.20 -1.13 -1.16
条件式(3) 11.60 5.90 6.92
条件式(4) 0.23 0.40 0.38
条件式(5) 2.35 2.35 2.18
実施例4 実施例5 実施例6
条件式(1) -4.03 -3.57 -3.27
条件式(2) -1.25 -1.24 -1.12
条件式(3) 5.50 7.94 6.83
条件式(4) 0.43 0.31 0.34
条件式(5) 2.38 2.40 2.39
実施例7 実施例8 実施例9
条件式(1) -3.82 -4.40 -3.20
条件式(2) -1.32 -1.30 -1.33
条件式(3) 3.20 2.30 14.28
条件式(4) 0.61 0.74 0.18
条件式(5) 2.37 2.42 2.49
【0056】
表27から明らかなように、数値実施例1〜数値実施例9は、条件式(1)〜(5)を満足しており、また諸収差図から明らかなように諸収差は比較的よく補正されている。
【符号の説明】
【0057】
G1 正の屈折力を持つ第1レンズ群
G2 負の屈折力を持つ第2レンズ群
G3 正の屈折力を持つ第3レンズ群
G4 負の屈折力を持つ第4レンズ群
11 負レンズ
12 正レンズ
13 正レンズ
11' 負レンズ
12' 正レンズ
13' 正レンズ
14' 正レンズ
21 負レンズ
22 負レンズ
23 正レンズ
31 正レンズ
32 正レンズ
33 負レンズ
41 負レンズ
42 負レンズ
43 正レンズ
S 絞り
I 像面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55