(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群の5つのレンズ群からなり、前記第3レンズ群は負レンズを少なくとも2枚、正レンズを1枚配置し、
広角端から望遠端へのズーム変倍において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群と前記第4レンズ群は全て像側に移動し、前記第1レンズ群と前記第5レンズ群が固定であり、かつ前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の光軸上の間隔は、広角端状態からズーム中間ポジションで狭まるように移動し、ズーム中間ポジションから望遠端状態で広がるように移動し、
合焦において、前記第3レンズ群が移動することを特徴とする内焦式望遠ズームレンズ。
前記第5レンズ群は物体側より順に、正の屈折力の第5Aレンズ群、負の屈折力の第5Bレンズ群、正の屈折力の第5Cレンズ群を有し、前記第5Bレンズ群を光軸と略垂直方向に移動させて振れ補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の内焦式望遠ズームレンズ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の大口径望遠ズームレンズとしては、物体側より順に正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群で構成し、第1レンズ群を前群と後群の2つに分割し、後群でフォーカシングを行う、前玉インナーフォーカス方式を採用したものが提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
これらの従来の大口径望遠ズームレンズは、上述したようにフォーカス移動レンズの重量が重く、迅速なフォーカシングに適していない。また、特に望遠側での近距離合焦状態における球面収差がアンダー側に倒れる問題を解決していない。
【0007】
従来の他の大口径望遠ズームレンズとしては、物体側より順に正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群で構成し、第3レンズ群でフォーカシングを行う、インナーフォーカス方式を採用したものが提案されている(例えば、特許文献3及び4を参照)。
これらの従来の大口径望遠ズームレンズは、迅速なフォーカシングを可能としている。しかし、正の屈折力の第3レンズ群で行うフォーカシングは、無限遠合焦状態から近距離合焦状態に際し、特に広角端において非点収差がアンダー側へと変動し、近距離合焦状態においてこの非点収差が十分補正できない問題がある。
【0008】
従来の他の大口径望遠ズームレンズとしては、物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、第1レンズ群から第3レンズ群まででアフォーカル系を構成し、第4レンズ群をマスター群として結像させるものが提案されている(例えば、特許文献5を参照)。第4レンズ群は,物体側より順に正の屈折力の第4A群、負の屈折力の第4F群、正の屈折力の第4B群で構成され、第4F群でフォーカシングを行っている。フォーカスレンズ群の第4F群は、正レンズと負レンズの接合レンズで構成され、小型軽量化を実現し、迅速なフォーカシングを可能としている。
【0009】
しかし、特許文献3及び4の大口径望遠ズームレンズと同様に広角側の近距離合焦状態において像面湾曲が大きく、満足な結像性能を得られていない。一般に、マスターレンズ群である第4レンズ群内でのフォーカシングは、第1レンズの口径が大きい程、近距離合焦時の非点収差の変動を補正することが困難である。
【0010】
従来の他の大口径望遠ズームレンズとしては、物体側より順に正の屈折力の第1レンズ群、正又は負の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、第2レンズ群でフォーカシングを行うものが提案されている(例えば、特許文献6を参照)。
【0011】
広角端から望遠端へのズーム変倍に際し、フォーカス群である第2レンズ群を像側に移動させることによって、望遠端で軸上光束の入射高を下げることができ、上述した前玉インナーフォーカス方式に対し、フォーカス群の若干の小型化が可能となる。しかし、それでも十分な小型軽量化は不可能である。また、第2レンズ群で行うフォーカシングは、ズーム全域において無限遠合焦状態から近距離合焦状態に際し、非点収差の変動がオーバー側へと変動する。近距離合焦時において、この非点収差のオーバー側への変動を十分に補正することはできない。
【0012】
(発明の目的)
本発明は、従来技術の大口径望遠ズームレンズの上述した問題点に鑑みなされたものであって、インナーフォーカス方式を採用することによって迅速なフォーカシングを可能とし、近距離合焦状態においても大きな収差が発生しない大口径の望遠ズームレンズを提供することを目的とする。さらに、レンズシステムのコンパクト化を実現し、全ズーム変倍範囲、全合焦距離範囲にわたり、高い光学性能を有する大口径の望遠ズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群の少なくとも5つのレンズ群を有し、広角端から望遠端へのズーム変倍において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群と前記第4レンズ群は全て像側に移動し、合焦において、前記第3レンズ群が移動することを特徴とする内焦式望遠ズームレンズである。
【0014】
(実施態様の構成)
第1実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、ズーム変倍の際、前記第1レンズ群と前記第5レンズ群が固定であることを特徴とする。
【0015】
第2実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、ズーム変倍の際、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の光軸上の間隔は、広角端状態からズーム中間焦点距離状態で狭まるように移動し、ズーム中間焦点距離状態から望遠端状態で広がるように移動することを特徴とする。
【0016】
第3実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、前記第5レンズ群は物体側より順に、正の屈折力の第5Aレンズ群、負の屈折力の第5Bレンズ群、正の屈折力の第5Cレンズ群を有し、前記第5Bレンズ群を光軸と略垂直方向に移動させて振れ補正を行うことを特徴とする。
【0017】
第4実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、以下の条件式を満足する。
-0.6 < f2 / ft < -0.2 ・・・・・・(1)
-0.5 < f3 / ft < -0.1 ・・・・・・(2)
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離、f3は前記第3レンズ群の焦点距離、ftは望遠端状態での全系の焦点距離を示す。
【0018】
第5実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、以下の条件式を満足する。
0.7 < f5B / f5 < -0.2 ・・・・・・(3)
ただし、f5Bは前記第5Bレンズ群の焦点距離、f5は前記第5レンズ群の焦点距離を示す。
【0019】
第6実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、前記第5Cレンズ群の少なくとも1枚の正レンズは以下の条件式を満足する。
νd < 30 ・・・・・・・・・・・・(4)
ただし、νdは前記正レンズのアッベ数を示す。
【0020】
第7実施態様は、前記内焦式望遠ズームレンズにおいて、以下の条件式を満足する。
2ω < 50 ・・・・・・・・・・・・(5)
ただし、ωは広角端状態での半画角を示す。
【0021】
(発明の作用効果)
本発明の内焦式望遠ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群を有し、広角端から望遠端へのズーム作動に際し、第2レンズ群と第3レンズ群と第4レンズ群は全て像側に移動する。
【0022】
このレンズ群移動において、第3レンズ群を像側に移動させることによってズーム変倍を行い、それに伴う像点移動は、第2レンズ群と第4レンズ群を像側に移動させることによって補正する。その際、移動する3つのレンズ群は全て変極点を持たずに像側に移動することが望ましい。この構成により、カム筒を2つ以上に分けることなく、移動する3つのレンズ群を一つのカム筒で移動させることが可能となり、鏡筒の小型化に寄与する。
【0023】
無限遠合焦状態から近距離合焦状態への合焦作動は、第3レンズ群を物体側へ移動させることによって行う。第3レンズ群の移動によって行うフォーカス方式は、第1レンズ群をフォーカス群とする、所謂前玉フォーカス方式や、第1レンズ群を第1レンズ前群と第1レンズ後群に分割したうちの後群で合焦を行う、所謂前玉インナーフォーカス方式に比べて、移動レンズ群の直径が小さく、軽量であり、フォーカス機構の小型化と迅速なフォーカシングに適している。また、本発明の第3レンズ群の合焦移動は、物体距離の変動に対する球面収差及び非点収差の変動が小さく、近距離合焦状態においても良好な結像性能を得ることができる。
【0024】
開口絞りは、第5レンズ群の物体側に、第5レンズ群に隣接して、もしくは第5レンズ群の内部に配置され、合焦作動において固定であることが好ましい。この構成により、全ズーム変倍範囲でFナンバー(口径比)を一定にすることができる。
【0025】
第1レンズ群は、好ましくは、負レンズを1枚、正レンズを少なくとも2枚、望ましくは3枚によって構成される。この構成により、ズーム全域に渡り、残存球面収差を小さくすることができる。
【0026】
第3レンズ群は、好ましくは、負レンズを少なくとも2枚、正レンズを1枚配置することによって構成される。第3レンズ群の最良の形態は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レンズと正レンズの接合レンズ、負レンズによって構成される。この構成により、近距離合焦状態で非点収差がアンダーになるのを最小限に抑えることができる。
【0027】
(実施態様の作用効果)
(第1実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズにおいて、ズーム変倍の際、第1レンズ群と最終レンズ群は光軸方向に固定である。この構成は、ズーム変倍機構の簡素化が図れることと、鏡筒内部へのゴミの侵入を防ぐ点で望ましい。ズーム比が3倍を超える内焦式望遠ズームレンズにおいては、収差的観点より、第1レンズ群を移動させても良い。
【0028】
(第2実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズの第1レンズ群が固定である光学系において、ズーム変倍の際、第2レンズ群と第3レンズ群の光軸上の間隔は、広角端状態からズーム中間焦点距離状態まで狭まるように移動し、ズーム中間焦点距離状態ら望遠端状態で広がるように移動する。この構成により、全ズーム変倍範囲にわたり像面湾曲を良好に補正することが可能となる。すなわち、ズーム中間焦点距離状態で非点収差がアンダーになるのを補正できる。
【0029】
(第3実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズの第5レンズ群は、物体側より順に、正の屈折力の第5Aレンズ群、負の屈折力の第5Bレンズ群、正の屈折力の第5Cレンズ群を有する。振れ補正レンズ群は第5Bレンズ群であり、第5Bレンズ群を光軸と略直交方向に移動させることにより、手振れ等の振れの補正を行う。この構成により、振れ補正レンズ群の軽量化が図れ、振れ補正機構を小型化することが可能となる。
【0030】
第5Aレンズ群は、正レンズを少なくとも3枚、負レンズを少なくとも1枚で構成することが望ましい。第5Aレンズ群は,球面収差、コマ収差の発生を極力抑えつつ大口径の光束を収斂させ、振れ防止群である第5Bレンズ群の外径を小さくする必要がある。また、レンズ枚数が増えるのを抑える構成とするには、第5Aレンズ群は、物体側より順に、両凸の正レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、負レンズと正レンズの接合レンズで構成し、前記正メニスカスレンズと前記負レンズの間は、正の空気レンズとすることが望ましい。さらに詳しくは、正レンズ3枚で発生する球面収差、コマ収差を1枚の負レンズと前記正の空気レンズによって、良好に補正することが可能となる。この構成により、諸収差の発生を抑えつつ第5Bレンズ群の外径を小さくすることができる。
【0031】
従来から多く提案されている大口径望遠ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群から構成される、4群ズーム構成である。本発明は可動群がさらに1つ増えた、5群ズーム構成となる。しかし、条件式(1)〜(5)を含む以下の実施態様においては、可動群が増えても従来の4群ズーム構成と同等以上のシステムの小型化、及び最適な性能を発揮させることができる。
【0032】
(第4実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズにおいて、条件式(1)、(2)は、第2レンズ群と第3レンズ群の焦点距離を適切に設定するための条件式であり、全系の小型化と良好な性能を得るのに必要不可欠な条件となる。
-0.6 < f2 / ft < -0.2 ・・・・・・・・・・・・・・(1)
-0.5 < f3 / ft < -0.1 ・・・・・・・・・・・・・・(2)
ここで、f2は第2レンズ群の焦点距離、f3は第3レンズ群の焦点距離、ftは望遠端状態での全系の焦点距離である。
【0033】
条件式(1)の上限を超えると、第2レンズ群の移動量が減少するとともに、全長と絞り径の小型化に有利となるが、ズーミングによる球面収差、非点収差の変動が大きくなり、好ましくない。また、近距離合焦状態における望遠端での球面収差の補正が困難になる。一方、条件式(1)の下限値を超えると、第2レンズ群の移動量が著しく増加するため、システムの小型化に好ましくない。
【0034】
条件式(2)の上限値を超えると、全長と絞り径の小型化に有利となる他、フォーカス移動量が減少するため、フォーカスカム配置が容易となるメリットがある。しかし、第3レンズ群は最もズーム変倍作用を担う群であるため、この群のパワーが強くなると、諸収差の補正が困難になる。特に球面収差、非点収差、コマ収差の補正が困難になる。一方、条件式(2)の下限値を超えると、上記の諸収差には有利となるが、小型化には不利になる。特に、フォーカス移動量が増加することにより、フォーカスカム全長が大きくなり、フォーカス機構の配置が困難になることと、絞り径が大きくなることにより、鏡筒径の大型化を招き、好ましくない。
【0035】
(第5実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズにおいて、条件式(3)は、第5Bレンズ群と第5レンズ群の焦点距離を適切に設定するための条件式である。
-0.7 < f5B / f5 < -0.2 ・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ここで、f5Bは前記第5Bレンズ群の焦点距離、f5は前記第5レンズ群の焦点距離を示す。
【0036】
条件式(3)の上限を超えると、防振群のパワーが強くなり、防振群の小型化には有利となるが、諸収差の補正が困難になる。特に、球面収差、非点収差の補正が困難になる。一方、条件式(3)の下限を超えると、諸収差の補正には有利となるが、防振群のレンズ外径が大きくなると共に、振れ補正時における光軸と垂直方向への移動量が増加し、振れ防止アクチュエータの大型化を招き、好ましくない。
【0037】
(第6実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズにおいて、条件式(4)は倍率色収差、コマ収差を良好に補正するための条件式である。
νd < 30 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
ここで、νdは第5Cレンズ群に含まれる少なくとも1枚の正レンズのアッベ数である。
【0038】
条件式(4)の上限を超えると、広角端でのg線の倍率色収差、及び上線側のg線コマ収差、望遠端での上線側のC線コマ収差を良好に補正することが困難になる。
【0039】
(第7実施態様)
前述した本発明の内焦式望遠ズームレンズにおいて、条件式(5)は広角端状態での画角を規定する条件式である。
2ω < 50 ・・・(5)
ここで、ωは広角端状態での半画角を示す。
【0040】
条件式(5)の下限を超えると、広角端での近距離合焦状態における非点収差がアンダーとなり、補正が困難になり好ましくない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの無限遠合焦状態の光学断面図であり、(W)は広角端焦点距離状態、(M)は中間焦点距離状態、(T)は望遠端焦点距離状態である。
【
図2(a)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図2(b)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図3(a)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図3(b)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図4(a)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図4(b)】本発明に係る実施形態1の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図5】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの無限遠合焦状態の光学断面図であり、(W)は広角端焦点距離状態、(M)は中間焦点距離状態、(T)は望遠端焦点距離状態である。
【
図6(a)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図6(b)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図7(a)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図7(b)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図8(a)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図8(b)】本発明に係る実施形態2の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図9】本発明に係実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの無限遠合焦状態の断面図であり、(W)は広角端焦点距る離状態、(M)は中間焦点距離状態、(T)は望遠端焦点距離状態である。
【
図10(a)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図10(b)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図11(a)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図11(b)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図12(a)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図12(b)】本発明に係る実施形態3の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図13】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの無限遠合焦状態の光学断面図であり、(W)は広角端焦点距離状態、(M)は中間焦点距離状態、(T)は望遠端焦点距離状態である。
【
図14(a)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図14(b)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの広角端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図15(a)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図15(b)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの中間焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【
図16(a)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、無限遠合焦状態の収差図である。
【
図16(b)】本発明に係る実施形態4の内焦式望遠ズームレンズの望遠端焦点距離状態の諸収差図であり、近距離合焦状態の収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下に示す実施形態を示す数値表において、長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、fは焦点距離、bfはバックフォーカス、FNo.はFナンバー、ωは半画角、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、νdはd線に対するアッベ数である。
【0043】
本発明の実施形態の内焦式望遠ズームレンズは、
図1,
図5,
図9,
図13の光学断面図に示すように、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群LG1、負の屈折力の第2レンズ群LG2、負の屈折力の第3レンズ群LG3、正の屈折力の第4レンズ群LG4、正の屈折力の第5レンズ群LG5を有する。前記第5レンズ群LG5は、物体側より順に、正の屈折力の第5Aレンズ群5A、負の屈折力の第5Bレンズ群5B、正の屈折力の第5Cレンズ群5Cを有する。前記第5Bレンズ群5Bは、光軸と略垂直方向に移動される振れ補正レンズである。Sは、絞りである。IPは結像面である。
【0044】
(第1実施形態)
f = 71.8000 〜 194.5000
FNo. = 2.90
2ω = 33.71〜12.42
【0045】
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 133.7102 2.0000 1.80610 33.27
2 77.3487 8.5500 1.43700 95.10
3 537.2688 0.2000
4 116.5358 4.6988 1.49700 81.61
5 298.9745 0.2000
6 84.2299 8.2046 1.49700 81.61
7 3112.4218 (d7)
8 -2017.5362 3.5529 1.90366 31.31
9 -106.5734 1.5000 1.69680 55.46
10 51.7905 (d10)
11 226.3153 1.3000 1.61800 63.39
12 60.1827 3.2285
13 407.1084 1.3000 1.48749 70.44
14 40.0019 4.8000 1.80518 25.46
15 205.8653 3.1602
16 -66.4978 1.3000 1.83481 42.72
17 230.8342 (d17)
18 378.2306 3.8000 1.77250 49.62
19 -93.1471 0.2000
20 49.2255 9.6077 1.48749 70.44
21 -52.6701 1.3000 1.83481 42.72
22 497.7462 (d22)
23(絞り)∞ 3.8462
24 48.2164 7.9959 1.72916 54.67
25 -113.7175 0.2000
26 45.1106 4.5932 1.49700 81.61
27 163.1315 1.8091
28 -99.0801 1.5000 1.80610 33.27
29 26.4891 8.3490 1.49700 81.61
30 -86.0385 1.7067
31 -133.2957 3.7000 1.80518 25.46
32 -33.1117 1.0000 1.56883 56.04
33 99.7696 1.8312
34 -78.7563 1.0000 1.60342 38.01
35 40.8845 3.0000
36 118.2041 7.5038 1.6980 55.46
37 -39.085 2.5092
38 -29.1014 1.3000 1.90366 31.31
39 -101.842 0.2000
40 160.349 3.9189 1.84666 23.78
41 -80.3525 (bf)
【0046】
(無限遠合焦時の可変間隔)
広角 中間 望遠
f 71.8000 118.0000 194.5000
d0 ∞ ∞ ∞
d7 2.2014 25.5869 39.7471
d10 20.5031 13.5000 18.9574
d17 21.2237 13.7979 1.5461
d22 17.8225 8.8658 1.5000
bf 57.0050 57.0050 57.0050
【0047】
(近距離焦時の可変間隔(撮影距離1.3m))
広角 中間 望遠
f 67.8957 101.5451 135.4638
d0 1065.7000 1065.7000 1065.7000
d7 2.2014 25.5869 39.7471
d10 18.2357 8.2041 6.9574
d17 23.4911 19.0938 13.5461
d22 17.8225 8.8658 1.5000
bf 57.0050 57.0050 57.0050
【0048】
(条件式対応値)
条件式(1):-0.43
条件式(2):-0.27
条件式(3):-0.41
条件式(4):23.78
条件式(5):33.71
【0049】
(第2実施形態)
f = 71.8000〜194.5000
FNo. = 2.90
2ω = 33.99〜12.38
【0050】
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 168.0695 2.0000 1.80610 33.27
2 86.3890 7.1516 1.43700 95.10
3 335.2996 0.2000
4 108.3062 8.6332 1.49700 81.61
5 -440.8938 0.2000
6 87.3580 5.8682 1.49700 81.61
7 258.7690 (d7)
8 -436.3849 4.8930 1.90366 31.31
9 -83.9220 1.5000 1.69680 55.46
10 56.0461 (d10)
11 373.3183 1.5000 1.61800 63.39
12 36.5197 4.5000 1.80518 25.46
13 80.4129 3.8423
14 -66.4998 1.5000 1.72916 54.67
15 255.9223 (d15)
16 181.0687 4.5000 1.65844 50.85
17 -144.4009 0.2000
18 62.3870 7.7276 1.48749 70.44
19 -46.0414 1.3000 1.83481 42.72
20 -352.3157 (d20)
21 ∞ 11.6606
22 47.6896 6.6162 1.7291 54.67
23 -209.7151 0.2000
24 33.3934 3.4765 1.48749 70.44
25 54.2887 1.9564
26 310.5595 1.5000 1.80610 33.27
27 23.1240 7.2903 1.49700 81.61
28 -371.5104 1.7000
29 71.6469 3.8000 1.76182 26.61
30 -79.4991 1.0000 1.54072 47.20
31 37.4048 3.3284
32 -81.8037 1.0000 1.60342 38.01
33 35.4101 3.0000
34 68.1495 3.1002 1.72916 54.67
35 -828.2488 0.2000
36 210.7522 3.4497 1.49700 81.61
37 -71.1434 2.2774
38 -29.4822 1.3000 1.91082 35.25
39 -102.8778 0.2000
40 232.6053 4.0351 1.84666 23.78
41 -69.2522 (bf)
【0051】
(無限遠合焦時の可変間隔)
広角 中間 望遠
f 71.8000 135.0000 194.5000
d0 ∞ ∞ ∞
d7 4.2635 31.2149 40.2635
d10 18.2735 14.4022 20.2735
d15 25.3011 12.8457 1.5000
d20 15.6989 5.0743 1.5000
bf 52.2642 52.2642 52.2642
【0052】
(近距離焦時の可変間隔(撮影距離1.26m))
広角 中間 望遠
f 67.2740 108.2043 129.9725
d0 1027.6700 1027.6700 1027.6700
d7 4.2635 31.2149 40.2635
d10 15.2632 5.7166 4.7735
d15 28.3115 21.5312 17.0000
d20 15.6989 5.0743 1.5000
bf 52.2642 52.2642 52.2642
【0053】
(条件式対応値)
条件式(1):-0.43
条件式(2):-0.31
条件式(3):-0.47
条件式(4):23.78
条件式(5):33.99
【0054】
(第3実施形態)
f = 71.8000 〜 194.5000
FNo. = 2.90
2ω = 34.24〜12.38
【0055】
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 202.0514 2.0000 1.80610 33.27
2 96.9930 7.7606 1.43700 95.10
3 2214.1253 0.2000
4 144.7217 4.9708 1.49700 81.61
5 878.7669 0.2000
6 104.2134 7.5000 1.49700 81.61
7 -2277.6749 (d7)
8 -251.5154 3.4898 1.90366 31.31
9 -91.9596 1.5000 1.61800 63.39
10 67.7784 (d10)
11 310.8067 1.3000 1.61800 63.39
12 39.4576 3.5312 1.84666 23.78
13 74.6176 3.7826
14 -85.1546 1.3000 1.77250 49.62
15 266.9081 (d15)
16 107.7423 3.3267 1.90366 31.31
17 -531.1804 0.2000
18 75.4766 6.7244 1.49700 81.61
19 -54.8088 1.3000 1.90366 31.31
20-3998.1043 (d20)
21 ∞ 8.7534
22 54.1984 7.0000 1.72916 54.67
23 -227.1268 0.2000
24 29.8676 5.0108 1.49700 81.61
25 54.6562 0.8501
26 87.5523 1.5000 1.80610 33.27
27 20.4726 8.8057 1.51680 64.20
28 75.7855 3.0000
29 -184.7505 2.4265 1.80809 22.76
30 -60.1780 1.0000 1.48749 70.44
31 31.6747 2.6287
32 2537.9359 1.0000 1.62004 36.30
33 71.3329 2.5000
34 115.819 3.0110 1.69680 55.46
35 -146.3896 0.2000
36 69.9312 4.4440 1.49700 81.61
37 -75.6379 2.2360
38 -35.8703 1.5000 1.91082 35.25
39 -380.1377 0.2000
40 94.3088 3.5300 1.84666 23.78
41 -200.8297 (bf)
【0056】
(無限遠合焦時の可変間隔)
広角 中間 望遠
f 71.8000 118.3000 194.5000
d0 ∞ ∞ ∞
d7 2.5324 28.9303 44.5324
d10 25.7682 17.3185 23.7682
d15 29.4896 18.7279 1.5000
d20 15.5561 8.3694 3.5454
bf 52.1793 52.1793 52.1793
【0057】
(近距離焦時の可変間隔(撮影距離1.22m))
広角 中間 望遠
f 66.6965 97.4987 125.2552
d0 987.1200 987.1200 987.1200
d7 2.5324 28.9303 44.5324
d10 21.9736 8.4568 4.1998
d15 33.2839 27.5895 21.0684
d20 15.5561 8.3694 3.5454
bf 52.1793 52.1793 52.1793
【0058】
(条件式対応値)
条件式(1):-0.53
条件式(2):-0.34
条件式(3):-0.49
条件式(4):23.78
条件式(5):34.24
【0059】
(第4実施形態)
f = 71.8000〜229.9997
FNo. = 2.90
2ω = 33.91〜10.52
【0060】
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 168.9039 2.0000 1.80610 33.27
2 98.9727 15.0000 1.43700 95.10
3 992.0413 0.2000
4 150.4149 7.0000 1.49700 81.61
5 288.2782 0.2000
6 109.2986 12.5000 1.49700 81.61
7 1870.7002 (d7)
8 -776.2971 4.3383 1.90366 31.31
9 -86.4752 1.5000 1.69680 55.46
10 70.7400 (d10)
11 170.2668 1.3000 1.61800 63.39
12 55.4466 8.0000
13 113.9570 1.3000 1.48749 70.44
14 38.9641 4.8000 1.80518 25.46
15 99.8184 4.0570
16 -59.8081 1.3000 1.83481 42.72
17 417.6836 (d17)
18 452.6093 3.8000 1.77250 49.62
19 -84.5970 0.2000
20 57.1824 7.4108 1.48749 70.44
21 -55.3730 1.3000 1.83481 42.72
22 2673.0074 (d22)
23(絞り)∞ 1.5000
24 47.4953 6.5818 1.72916 54.67
25 -218.9876 1.5454
26 42.0736 4.6774 1.49700 81.61
27 131.0314 1.5022
28 -215.3921 1.5000 1.80610 33.27
29 23.6600 8.0000 1.49700 81.61
30 -83.5476 2.1511
31 -93.1477 3.7000 1.80518 25.46
32 -32.7574 1.0000 1.56883 56.04
33 51.9678 2.1285
34 -139.1688 1.0000 1.60342 38.01
35 43.4693 3.0000
36 85.1764 4.9500 1.69680 55.46
37 -45.5489 2.8325
38 -29.7059 1.3000 1.90366 31.31
39 -81.5868 0.2000
40 200.1011 3.8555 1.84666 23.78
41 -74.7257 bf
【0061】
(無限遠合焦時の可変間隔)
広角 中間 望遠
f 71.8000 118.0000 229.9997
d0 ∞ ∞ ∞
d7 2.5167 37.7120 60.9113
d10 12.7284 20.0434 35.5626
d17 21.9412 15.5134 1.5000
d22 18.1051 10.5147 2.5010
bf 56.3966 56.3966 56.3966
【0062】
(近距離焦時の可変間隔(撮影距離1.3m))
広角 中間 望遠
f 68.0065 4102.2086 149.9352
d0 1160.0000 1131.5100 1114.8200
d7 2.5167 37.7120 60.9113
d10 10.5781 14.9221 20.9629
d17 24.0915 20.6346 16.0997
d22 18.1051 10.5147 2.5010
bf 56.3966 56.3966 56.3966
【0063】
(条件式対応値)
条件式(1):-0.50
条件式(2):-0.22
条件式(3):-0.33
条件式(4):23.78
条件式(5):33.91