(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記中間領域において前記内側部分に接続される前に、前記遠位縁部において前記外側部分を折り曲げる段階を備える請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0003】
例えば、EP−A−1 941 853号等の文献において、ズボンのように着用可能な衛生物品の製造方法が記載されている。当該衛生物品は、ユーザの股領域の周辺に載置され、2つの互いに対向する端部間で長手方向に延在する中央部分と、中央部分の端部のうち一方(および両方)に接続されており、中央部分の互いに対向する側部から延伸して衛生物品のウェストバンドを少なくとも部分的に画定する少なくとも一対の(2対の)サイドパネルとを備える。
【0004】
上記の衛生物品は、中央部分に吸収部材(コア)を備える吸収製品であるとしてよい。
【0005】
サイドパネルはさらに、伸縮部材を有しているとしてよく、当該伸縮部材は、非常に高価(または、高品質)で、製造者としては、無駄を最小限に抑えることに注力している。
【0006】
当該衛生物品は、新生児および乳幼児が利用するものとして構成されている他、大人向けに失禁対策としての利用が拡大している。
【0007】
大人向けの失禁対策として利用される衛生物品について、いわゆる「肥満症」用の衛生物品、つまり、肥満の大人用の衛生物品を製造する必要性が高まっている。この場合、衛生物品は非常にサイズが大きくなる。例えば、中央部分は、長さが約1メートルで、幅が約90cmとなり、最終的に製造される物品のウェストバンドの外周は約180cmにも到達する。
【0008】
大人用衛生物品等の物品を製造および包装する場合、物品の寸法は、例えば、サイドパネルを取り付けたり折り曲げたりといったさまざまな重要な作業が実行可能となるような寸法になる。
【0009】
これに加えて、同じ構造の物品について、原材料のうち廃棄分は物品の寸法に比例して増加する。一例として、ユーザの脚を通すための開口を切断する作業で発生し得る廃棄分を考えられたい。寸法が小さい物品では許容可能であった廃棄分も、寸法が大きい物品ではもはや許容できないレベルとなる場合がある。廃棄された材料の量は、全てまとめると大量になり、高価または高品質の材料を利用する場合には受け入れられるものではない。
【0010】
上述した内容は、非常に高い生産性(1分間に付き数百個の物品)を維持することが望まれていることも考えて検討される必要がある。
【0011】
また、物品自体について、物品の寸法が小さい場合には、わずかに寸法を調整するだけでユーザのサイズに合わせることが可能である(例えば、閉止部分の固定位置をわずかに変更する程度でよい)。寸法が大きい物品の場合、ユーザのサイズに合わせるには、大幅に寸法を調整することが必要となる(例えば、数センチメートル程度変更する)。さらに、例えば、サイドパネルにおいて、着用する物品を任意でさらに大きくできるような材料を利用すること、そして、よりぴったりと着用されている物品において、物品を着用している人物の不快感の原因となるヒダ、折り目、シワ等が残らないようにすること、という2つの要件がある。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、実施形態を深く理解していただくべく、具体的且つ詳細なさまざまな内容を記載する。実施形態は、具体的且つ詳細な内容のうち1以上を利用することなく、または、他の方法、構成要素、材料等を利用しても実施が可能である。また、公知の構造、材料または処理は、実施形態のさまざまな側面をあいまいにすることを避けるべく、本明細書では詳細な説明または図示を省略している。
【0022】
本発明の原則に関して「ある実施形態」または「一実施形態」と言う場合、当該実施形態に関連して説明する特定の構成、構造または特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。このため、「ある実施形態」または「一実施形態」等の表現は、本明細書で繰り返し登場するが、必ずしも1つの同じ実施形態を意味するものではない。さらに、特定の構成、構造または特徴は、1以上の実施形態において、適宜組み合わせることができる。
【0023】
本明細書で言及する引用文献は、利便性を考えて記載しているに過ぎず、保護対象範囲または実施形態の範囲を定義するものではない。
【0024】
具体的には、本明細書で用いる場合、「接続」という用語は、2つの構成要素を結合、接続、取着、シーリング等することを意味する。本明細書では、2つの構成要素は、それぞれが介在部材に直接接続されている場合のように、間接的または直接的に永久的に結合されている場合に接続されていると見なされる。
【0025】
添付図面のうち
図1は、ズボンのように着用可能な衛生物品1を示す概略図である。参考として、適用可能範囲を限定するものではないが、衛生物品1は、大人用の失禁対策として用いられる吸収性物品であるとしてよい。
【0026】
衛生物品1は、同図において、折り曲げておらず平面状に広がった状態で図示されている。衛生物品1は、一般的な公知の構成によると、中央部分2(後述の説明から明らかになるが、液体を透過させるトップシートおよび液体を透過させないバックシートから構成されており、トップシートおよびバックシートは、間に吸収性構造を挟持しつつ結合されている)を備える。中央部分2は、ユーザの股領域の周囲に概して凹状になるように載置可能であり、2つの互いに対向する端部間で長手(衛生物品1の主要長手軸X1)方向に延在している。衛生物品1はさらに、中央部分2の端部のうち一方において互いに対向する側部から横方向に延伸している2枚の(第1の)サイドパネル3と、中央部分2の他方の端部において互いに対向する側部から横方向に延伸している2枚の(第2の)サイドパネル4を備える。
【0027】
サイドパネル3、4は、中央部分2に接続されており、衛生物品1をズボンのように着用すると衛生物品1のウェストバンド9を画定している。これについては、
図13を参照する方が分かりやすい。
【0028】
さまざまな実施形態によると、中央部分2は、体液を透過させ、ユーザの体と接触するトップシートと、衛生物品のより外側に配置される、つまり、ユーザの衣服と接触するバックシートと、トップシートとバックシートとの間に挟持されており、トップシートおよびバックシートに接着剤によって接続されている吸収性部材(コア)とを備えるとしてよい。
【0029】
衛生物品1は、中央部分2をユーザの股領域の周囲にU字形になるように巻きつけ、サイドパネル4が取り付けられている端部をユーザの体の前方に位置させ、サイドパネル3が取り付けられている端部をユーザの体の後方に位置させることによって着用することができる。
【0030】
この後、サイドパネル3をユーザの体の側方で伸長させて、例えば、接着部分5またはマジックテープ(登録商標)(一般的には、「Velcro(登録商標)」という名称で知られている)部分を用いて、サイドパネル4に接続できるようにする。
【0031】
さまざまな実施形態によると、サイドパネル4は省略するとしてもよく、その場合には、サイドパネル3を直接、中央部分2の前方の端部に接続する。
【0032】
サイドパネル3およびサイドパネル4の相対的な位置は、逆にするとしてもよく、この場合において、「前方」および「後方」という用語を本明細書で用いる場合、サイドパネル3の対とサイドパネル4の対とを(両方が設けられている場合)区別することのみを目的とし、衛生物品1を着用する手順を限定するものと理解されるべきではない。
【0033】
既に上述しているが、サイドパネル4は省略するとしてもよく、この場合には、サイドパネル3の遠位縁部は中央部分2の端部に接続され、この方法はほとんど採用されないが、サイドパネル3は中央部分のうちユーザの体の前方に配置される端部に設けることもできる。
【0034】
さらに、事前に閉じておくタイプの衛生物品の場合、衛生物品1は、閉じた状態、つまり、
図13に示したのと同様に、サイドパネル3(設けられている場合には、サイドパネル4も)を既に衛生物品1のウェストバンドに沿って接続している状態で包装されユーザに提供されると考えられる。
【0035】
同様に、当業者には公知であるが、本明細書で明示的に説明した上記の構成要素に加え、衛生物品1は、例えば、伸縮部材、体液を貯蔵する複数の層(「貯蔵層」と呼ぶ)、排泄物を含むための側方部分(「折り返し部分」)等、多くのさまざまな構成要素を備えるとしてよい。これは、トップシートおよびバックシートの実施形態、ならびに、吸収性コアの実施形態の詳細についても同様である。これらの構成要素についても、特許文献を含むさまざまな文献で十分に説明されている実質的に範囲が無限の実施可能な実施形態に応じて構成される。
【0036】
既に前述しているが、接続部分5は、接着材で形成するとしてもよいし、マイクロフックまたはマジックテープ(登録商標)(Velcro(登録商標))によってサイドパネル4(または、サイドパネル4を省略する場合には中央部分2)と接続されるように構成されているとしてもよい。この際、サイドパネル4上または中央部分2の表面上に補完部分(不図示)を設けることによって、または、マイクロフックによる接続のために、サイドパネル4あるいは中央部分2の外側層が持つ繊維で構成されるループ部分を利用することによって接続するとしてよい。
【0037】
本明細書の以下の部分では、説明を簡略化するべく、接続部分5は、最初にサイドパネルの内側に向けて折り返され、その後使用時には外側に向かって開いた状態となる(
図1または
図2の右側部分に点線で示している部分を参照されたい)、接着材で形成された接続構造または「ラベル」状部分によって構成されているものとする。このような構成とすることによって、サイドパネル4(設けられている場合)の外表面、または、中央部分2の反対側の端部の表面に取り付けられる。
【0038】
尚、各サイドパネル3(設けられている場合には、サイドパネル4も)は、衛生物品1の主要長手軸X1に対して鏡面反射状に対称となった状態で主要部分2の互いに対向する側部に接続される「双子」状の一対の構成要素として取り付けられることに留意されたい。
【0039】
本明細書に記載する実施形態のさまざまな例では、サイドパネル3はテーパー状の形状を持ち、近位縁部6および遠位縁部7はそれぞれ、主要基部および副次基部を形成している。本明細書で検討する実施形態の例では、上述したテーパー状構成は、略直線状の構成を持ち、長手軸X1に対して直交している「外側」側部(つまり、衛生物品1の外部に面している)と、「内側」側部(衛生物品1の内側に面しており、ユーザの脚を通すための開口Aのうちいずれか1つの境界の一部を画定している)とを有するものである。内側側部は、全体的に、長手軸X1を横断するような方向に配されており、曲線状の近位部分8と、長手軸X1に直交する直線状の遠位部分とを含む。
【0040】
本明細書で説明する実施形態の一例では、上述した内容はサイドパネル4にも略当てはまる。
【0041】
サイドパネル3(およびサイドパネル4)のその他の構成の候補は、EP−A−1 941 853号または対応するサーチレポートで引用されている文献の一部から推測され得る。
【0042】
図2は、さまざまな実施形態に係るサイドパネル3の構造をさらに詳細に説明する図である。各サイドパネル3は、中央部分2と近位縁部6で接続されている内側部分30と、閉止手段5(接着部分、マジックテープ(登録商標)部分等)が設けられている外側部分32とを有する。
【0043】
内側部分30および外側部分32は、サイドパネル3の中間領域34に沿って接続されている。
【0044】
内側部分30は、本明細書で説明している種類の衛生物品1の中央部分2にサイドパネル3(またはサイドパネル4)を取り付けるために一般的に利用される任意の方法にしたがって、中央部分2に取り付けられる。
【0045】
例えば、さまざまな実施形態によると、内側部分30の近位縁部6を、中央部分2のトップシートとバックシートとの間に載置して、接着剤、ヒートシール、超音波シール(組み合わせて利用することが可能である。例えば、バックシートとトップシートとの間に接着剤で固定して、バックシートとトップシートとの間でヒートシールまたは超音波シールを用いて固定)等、さまざまな方法を用いて固定するとしてよい。
【0046】
領域34において内側部分30および外側部分32を接続する際についても同様である。図からわかるように、領域34は、衛生物品1の主要軸X1の方向に合わせて並び、細長い形状を持つ。
【0047】
さまざまな実施形態によると、内側部分30および外側部分32は、形状および製造材料が互いに異なるとしてよい。
【0048】
形状に関して、本明細書に記載の実施形態の例では、外側部分32は矩形である。この場合、一般的に、2つの辺を直線状にして、長手軸X1に対して、つまり、サイドパネル3の遠位縁部7に対して直交する方向に配して区別することが可能である。この2つの直線状の辺はそれぞれ、衛生物品1の構造に関して通常の構造を説明する場合には、外側の辺および内側の辺と説明する。
【0049】
さまざまな実施形態によると、内側部分30の、衛生物品に関して外側の側部は、外側部分32の外側の側部と略並べられており、直線状に構成されているので、長手軸X1に対して、つまり、遠位縁部7に対して、直交するように配されている。内側部分30の内側の側部8(この場合には、「外側の側部」及び「内側の側部」といった用語は、衛生物品1の展開図で見られる一般的な構造に関して定める)は、ユーザの脚を通すために設けられている衛生物品1の開口Aの概して円弧状の境界に対応して曲線状に構成されている。
【0050】
材料に関しては、さまざまな実施形態によると、内側部分30は、衛生物品の製造で広く利用されている種類の不織布材料で製造するとしてよく、外側部分32は、同様の材料から形成するとしてよい。
【0051】
さまざまな実施形態によると、外側部分32は、弾性を持ち伸縮可能であるという特性を持ち、さらに「通気性」を持つように、例えば、US−B−6 572 595号またはUS−B−6 994 761号に記載の解決方法で取得することができる。
【0052】
閉止部分5は、サイドパネル3の外側部分32にさまざまな公知の方法で接続することができるとしてよい。例えば、閉止部分5の特性を利用して接続するとしてよい。例えば、接着性のラベルとして構成されている場合、関連技術文献および特許文献に記載されている多くの解決方法の1つを利用して、最も広く利用されている衛生物品の接着性の閉止部を取り付けることが可能である。閉止部分5がマジックテープ(登録商標)またはマイクロフックで構成されている場合、接着剤を用いて閉止部分をパネル3に設けることが可能である。
【0053】
図3および
図4は、製造設備のレイアウトを示す概略図であり、図に図示した種類の衛生物品1を製造するために利用可能な一連の処理を示している。この点において、各処理工程、および、
図3および
図4を参照しつつ言及する各処理工程に対応する設備は、それぞれ公知である技術的解決方法に対応する。このため、本明細書でさらに詳細な説明は不要であると考えられたい。
【0054】
図3は、サイドパネル3の外側部分32を製造するために利用可能な一連の処理を示す。
【0055】
図3において、参照番号100は概して、例えば、US−B−6 572 595号またはUS−B−6 994 761号に記載するように、織物320、例えば、不織布、つまり、伸縮可能で、および/または、「通気性」のある材料に、前述したような種類の閉止部分5(接着剤、マイクロフック等を利用したもの)を取り付けるステーションを示す。両特許文献は、前述している。
【0056】
閉止部分5は、公知の手順に従って取り付ける。この手順については、本明細書ではさらに詳細な説明は必要ない。接着性の部分として構成される閉止部分5の例(本発明を限定するものではない)を考慮する場合、この閉止部分は、2つの取り付けステーション1002(例えば、カット・アンド・スリップ方式のもの)によって、軸X320に沿って進む織物320の互いに対向する側部に取り付けることができる。ステーション1002は、閉止部分5を構成する織物材料T1およびT2を供給リール(不図示)から受け取り、その上に接着剤を塗布し、この織物材料を分断して閉止部分を形成し、織物320の互いに対向する側部に所望の取り付け間隔で互いに位置合わせして(または、互い違いに)取り付ける。この取り付け間隔は、例えば、非常に大きな寸法の衛生物品1は、サイドパネル3の遠位縁部7において、1つではなく複数の閉止部分5を取り付けることを考慮して、選択する(例えば、図示している例では2つ取り付ける)。
【0057】
図3の左側の部分では互い違いに取り付ける様子を示しているが、2つの取り付けステーション1002は、織物320の中央軸X320に対して鏡面反射状に対称的な位置に一対となるように設置されているとしてもよいと考えられる。
【0058】
ステーション1002の下流では、閉止部分5を受け取った後の織物320が折り曲げ装置1004に向けて進む。折り曲げ装置1004は、略V字形で閉止部分5を再び折り曲げ、織物320の互いに対向する側部を包み込むようにして、閉止部分5の取り付けを完了する。このように折り曲げた状態から閉止部分5を開いて(例えば、
図1および
図2の点線で示す)、閉止部分5を利用する。この後、押圧ステーション1006による押圧処理によって、織物320の互いに対向する側部への閉止部分5の接続を補強する。
【0059】
図3から
図11は、中央部分2の互いに対向する側部に同時に2枚のサイドパネル3(および、2枚のサイドパネル4)を製造して取り付けるべく略対象な状態で実行される一連の処理の例を示すものと考えられたい。この解決方法は、本明細書で説明した処理は全て、中央部分2の片側のみに設けられるパネルについても独立して実行することが可能であるという点で、実施の観点からみた明白な機能的特性を示すが、必須と見なされるべきではない。
【0060】
繰り返しになるが、サイドパネル3の外側部分32に閉止部分5を形成して取り付ける手順は一般的に、利用する閉止部分の特徴によって決まるものと考えられたい。例えば、閉止部分5がマジックテープ(登録商標)型のマイクロフック閉止手段として形成されている場合、ステーション100は折り曲げ装置1004を省略し、押圧ステーション1006も省略するとしてよい。
【0061】
閉止部分5を取り付けるステーション(全体は参照番号100で示し、参照番号1002、1004および1006で指定する装置を備える)の下流には、折り曲げ装置200(公知の種類)が設けられている。折り曲げ装置200の機能は、軸X320に沿って進む織物320に、例えば、織物320の中間値軸X320に向かって略V字形状となるように、閉止部分5が取り付けられた織物320の外側の縁部を折り返して321(
図6)とし、略C字形の形状を与えることである。織物320および外側部分32はこのように折り曲げた状態をこの後維持する。織物320および外側部分32はこの後、以下でより詳しく説明する手順にしたがって処理される。
【0062】
折り曲げ装置200の下流には、321で中間値軸X320に向けて折り曲げた織物320の外側の縁部のそれぞれと、織物320の中央部分との間に、織物320(および、後に織物320から得られる外側部分32)がその後も同じように折り曲げた状態を維持できるようなシーリング処理を実行する機能を持つユニット202を配置するとしてよい。
【0063】
このため、ユニット202は、いわゆる「テクニカルシーリング」を、例えば、比較的影響の少ないヒートシールまたは超音波シールによって、または、いわゆる「無害(green)」な接着剤を塗布することによって、(公知の手順にしたがって)実行することができる。このようなテクニカルシーリング機能を実施可能な接着剤は、例えば、イタリア国ミラノのSavare社の製品に含まれている。
【0064】
図3の右側部分には、参照番号204が切断ユニット(例えば、垂直ブレードを持つカッター、
図6の右側部分を参照されたい)を示す。切断ユニット204は、織物320の軸X320に沿って動作することによって、上述したようにステーション200でC字形に折り曲げた織物をW1およびW2という参照符号でそれぞれ示す2つの部分に分断する。
【0065】
織物W1およびW2はそれぞれ、以下でより詳しく説明する手順に応じて、中央部分2の一方の側部に取り付けられるサイドパネル3の外側部分32を構成する。
【0066】
図4は、最初にサイドパネル3の内側部分30(そして、本明細書で説明する限定的ではない実施形態例によると、サイドパネル4)を形成する一連の処理を示す概略図である。
【0067】
例えば、不織布等の材料で形成されている織物300から始まり、織物300は長手軸X300に沿って進む。折り曲げステーション400において、折り曲げライン301(
図7を参照のこと)に沿って略V字形となるように織物300の外側の縁部を上述した軸X300に向かって折り返すことによって織物300を略C字形とする。
【0068】
ステーション202と略同様のステーション402では、折り曲げライン301に沿ってC字形に折り曲げられた織物300をテクニカルシーリング(影響の少ないヒートシール/超音波シーリング、または、「グリーン」な接着剤の塗布)で固定して、以下で説明する後続の処理を行っている間、織物300がC字形に折り曲げられた状態を維持するようにする。
【0069】
参照番号500は、取り付けステーション500(例えば、カット・アンド・スリップ型)を示す。取り付けステーション500は、織物300に加えて、
図3、
図5および
図6を参照しつつ上述したように形成された2つの織物W1およびW2も受け取る。
【0070】
図8で概略的に図示するように、ステーション500は、外側の縁部が301で折り返されている織物300の側部に、ユニット200で形成した折り曲げライン321が織物の中央ライン(長手軸)X300に向くように配した2つの織物W1およびW2を取り付ける一方、軸X320においてユニット204が実行した切断処理によって得られた2つの織物W1およびW2の「直線状」(つまり、折り曲げられていない)縁部は、ライン301に沿って折り曲げられた織物300の縁部に面している。
【0071】
図4でより詳細に図示しているが、装置500には、接着剤501を塗布するステーションが対応付けられている。このステーションは、織物W1およびW2の外側の縁部において、つまり、ユニット204で実行される切断処理によって得られた縁部で、織物W1およびW2に接着剤を長尺状に伸ばす。この接着剤によって、(ライン301に沿って折り曲げられた)織物300の外側の縁部を、織物W1およびW2の「直線状」の長手方向の縁部にシーリングして、各サイドパネル3の内側部分30と外側部分32とを接続している接続領域34を得る。
【0072】
さまざまな実施形態によると、織物W1およびW2は、互いに長手方向に連続しないように、2つの連続する織物W1およびW2の間には自由部分304を設けて取り付けられる(これが、さまざまな実施形態において、ステーション500が、軸X300に沿って進む織物300に対して、織物W1およびW2を相対的にスライドさせることができるカット・アンド・スリップ型のステーションである理由である)。自由部分304を設けることにより、以下でより詳しく説明するが、サイドパネル4の製造が可能となる。言うまでもなく、サイドパネル4を省略するさまざまな実施形態では、織物W1およびW2を織物300に取り付ける際に、厳密に連続した位置に取り付けるとしてもよい。
【0073】
ステーション500の下流には、ステーション502(繰り返しになるが、ステーション202および402の場合と同様に、ヒートシール/超音波シールステーション、または、「グリーン」な接着剤を塗布するステーションであるとしてよい)が設けられているとしてよい。ステーション502は、テクニカルシーリングを実行し、ライン321に沿って折り曲げられた織物W1およびW2の縁部と、織物300の中央部分とを接続し、形成した構造が偶然開いてしまうという望ましくない事態を回避する。
【0074】
さらに、長手方向に切断するためのステーション504、例えば、織物300の中間長手軸X300に沿って動作し、2つの織物に分断するカッター(
図8の上部)が設けられている。分断の結果得られた2つの織物に、サイドパネルの外側部分32を画定する織物W1およびW2を取り付ける。
【0075】
このようにして形成された2つの織物はステーション506に送られる。ステーション506は、切断ステーション509で、外側部分32が取り付けられている織物300から得られた2つの織物分割部分を連続した部分に分割/分断する機能と、鎖状に複数の物品がつながっている状態で製造され、物品自体の製造が完了した後に実施される長手方向の切断処理によってそれぞれを分離する衛生物品の通常の製造手順にしたがって、シーリングユニット508による中央部分2(またはその一部)へのシーリング処理、および、再調整ユニット510による再調整処理によって、分割/分断の結果得られた複数の部分を中央部分2の互いに対向する側部に取り付ける機能という2つの機能を持つ。
【0076】
図9および
図10には、サイドパネル4が(同様に)設けられている衛生物品1の製造を説明するための図である。
【0077】
(半分に分割された)織物を分割する処理は、横切断ラインaおよびbに応じて行われる。ラインaおよびbは、以下のように設定されている。ラインaの場合、サイドパネル3の外側部分32が取り付けられている(半分に分割された)織物の一部分を、同じ(半分に分割された)織物のうち、サイドパネル4を形成するように構成されている場合に本来の構成を持つ部分304から分離するように設定されている。ラインbの場合には、(半分に分割された)織物のうち本来の構成を持つ一部分を、サイドパネル3の外側部分32が取り付けられている(半分に分割された)織物の一部分から分離する。
【0078】
サイドパネル4が省略される場合には、分断処理は、(半分に分割された)織物のうち、それぞれに外部部分32を形成している織物W1およびW2が取り付けられている連続する複数の部分同士の間で行われる。
【0079】
織物300の分断処理に加えて、ステーション506では、外側部分の再調整処理も行われる。例えば、中央部分2に、互いに離した状態で取り付けられた外側部分が連続して取り付けた状態になるようにする。
【0080】
さまざまな実施形態によると、中央部分2のうち1つの衛生物品1に対応する部分には、2つの側部のそれぞれに以下の構成要素を取り付けることができる。第一に、(半分に分割した)織物300の一部分である第1の部分であって、部分304に対応し、1つの前方のサイドパネル4を形成する部分を取り付ける。この第1の部分は、中央部分2のうち、衛生物品1の一方の端部(例えば、前方の端部)を構成している部分に取り付ける。第二に、(半分に分割した)織物300の一部分である第2の部分であって、外側部分32が取り付けられており、1つの後方のサイドパネル3を形成する部分を取り付ける。第2の部分は、中央部分2のうち、衛生物品1の他方の端部(例えば、後方の端部)を構成している部分に取り付ける。
【0081】
さまざまな実施形態によると、ラインaおよびラインbに沿って繰り返し切断する処理を実行すること、このような切断処理を1回のみ最初に実行し(例えば、ラインbに沿って1回のみ)、中央部分2の両側部に、再調整の後、つまり、製造すべき衛生物品1の長さに等しい間隔で、取り付けることも可能である。織物30を分断して得られる各部分は、外側部分32が取り付けられており、1つの後方のサイドパネル3を形成している(半分に分割した)織物300の第1の部分と、部分304に対応し、1つの前方のサイドパネル4を形成する(半分に分割した)織物300の第2の部分とを含む。
【0082】
続いて行われる別の切断処理(本明細書で説明する例を参照して説明すると、ラインaに沿った切断処理)は、衛生物品1を分断(最終切断処理)するのと同じブレードを用いて実行され、外側部分が形成されている部分同士を分離して、中央部分2の両側部において、ある衛生物品1の後方のサイドパネル3と、衛生物品1の生産ラインにおいて隣接する衛生物品の前方のサイドパネル4とを分離する。
【0083】
切断処理の実行順序(最初にラインbに沿って行われ、その後ラインaに沿って行われる、または、最初にラインaに沿って行われ、その後ラインbに沿って行われる)は、各衛生物品1が生産ラインから出て来る際にサイドパネル3より前にサイドパネル4が先になるか、サイドパネル4より前にサイドパネル3が先になるか、いずれを所望するかに応じて決まるものと考えられたい。
【0084】
いずれの実施形態においても、ユーザの脚を通すために設けられている開口Aは全体的に、ステーション506において織物の部分同士を間隔を空けて配置したことによって既に画定されている。このため、破棄部分は発生していないか、または、破棄部分Sは非常に少なく抑えられている。
【0085】
図11は、さまざまな実施形態において、サイドパネル3の内側部分30を(そして、設けられている場合にはサイドパネル4の内側部分に)曲線状(または、概して「人体形状に沿った形状」)に加工することを説明するための図である。この動作では、材料の破棄部分(
図11ではSで示している)は少量にとどまる。
【0086】
この処理は、サイドパネル3(およびサイドパネル4)が中央部分2に取り付けられると実行することができる。さまざまな実施形態によると、上述した曲線状の形状は、(例えば、ステーション509において)ラインbに沿った切断処理を実行するブレードによって加工し得ることが可能である。これは、例えば、当該ブレードは、2つの円弧状の切断縁部が縁部301およびカッター504によって形成される縁部に垂直になる第3のブレードに結合されているという特徴を持つ構造であるからである。
【0087】
さまざまな実施形態によると、上述したように曲線状に切断される場合、以下のようにして行われる。サイドパネル3の場合、切断処理は内側部分30のみを対象とする。サイドパネル3の内側部分30の場合、および、サイドパネル4(存在する場合)の場合、曲線状の切断処理は、近接部分のみを対象とし、ライン301に沿って折り曲げられている折り返し部分を含む遠位部分では、主要軸X1に直交(このため、中央部分2の縁部に対しても直交)して直線状に切断され、例えば、足を通すための開口Aの内側方向の縁部がなめらかではないといった不快な形状にならないようにする。
【0088】
切断処理(およびその結果として破棄部分が発生すること)がサイドパネル3の内側部分30にのみ関連し、外側部分32は切断処理が行なわれないことは、外側部分32を構成する材料が伸縮材料であり、および/または、「通気性」という特性を持つ材料で構成されている場合には、特に顕著である。少なくとも、現時点において、このような材料は、比較的高品質な材料であると見なされており、破棄する量は最小限に抑えることが望ましい。さまざまな実施形態によれば、この材料の破棄分を完全に無くすことが可能となる。
【0089】
公知の手順によると、(半分に分割された)織物のうち内側部分30を構成し、外側部分32が取り付けられている部分は通常、衛生物品1の中央部分2が完成する前に取り付けられる。
【0090】
例えば、さまざまな実施形態によると、上記の部分は、中央部分が外部膜のうち一方のみ(例えば、バックシート)の上に、例えば、衛生物品1の吸収特性を実現するコアが取り付けられている時点において、中央部分2に取り付けられる。例えば、
図11では、サイドパネル3および4は、近位縁部の一部分がまだ、中央部分2によって被覆されていない状態である。中央部分を完成させる処理(例えば、まだ取り付けられていない場合には、コアの取り付け、および、トップシートの取り付け)は、仕上げステーション508において実行され得る。仕上げステーション508の下流では、公知の手順によると、鎖状に結合された複数の衛生物品1が横方向の分割を行うステーションに送られていく。当該ステーションは、鎖状に結合された複数の衛生物品1から、
図12に概略図で示した特徴を持つ衛生物品1を複数製造する。
【0091】
いずれの場合も、サイドパネル3は、折り曲げられた状態で、中央部分2に接続されると考えられたい。これまで説明してきたとおり、上述したパネルは、遠位縁部7が近位縁部6の近くに配置されるように内側部分30および外側部分32を互いに取り付けることで、折り曲げられた状態で製造される(つまり、「形成される」)。
【0092】
さまざまな実施形態によれば、衛生物品1を製造および利用するために行われるさまざまな処理、および、その後に行われる包装作業が実行し易くなる。
【0093】
例えば、サイドパネル3は中央部分2に折り曲げた状態(実質的に折り曲げた状態で製造された後)で取り付けるので、衛生物品1は、
図1に示すように完全に開いた状態では、幅(サイドパネル3の遠位縁部7同士の間の距離)が、例えば、82cmとなり、
図12に示す最終的な状態では、幅は59cmに過ぎない。このように幅が小さくなるのは、遠位縁部を折り曲げた状態で(
図7の301)中央部分2に接続されている前方のサイドパネル4(設けられている場合)についても同様であると考えられたい。
【0094】
図1の上部に点線で概略的に示すように、サイドパネル4の遠位縁部は、(
図4のステーション400で形成される「テクニカル」な接続で発生している抵抗を超えることによって)開くことによって、衛生物品1のウェストバンドをさらに大きくすることができ、着用時に衛生物品を任意で大きくすることができるようになる。同時に、サイドパネル4を折り曲げた状態のままとすることによって、つまり、301で折り曲げられている遠位縁部を完全に開かないことで、衛生物品を着用する人物を煩わせることなく、衛生物品をよりぴったりと着用することができるようになる。
【0095】
最終的には、材料の破棄分は、ユーザの脚を通すための開口Aの縁部の形状を「人体形状に沿った形状」に整える際に発生するものに限定され、全体として当該開口を形成する場合に発生する破棄分ではなく、最小限に抑えられる。
【0096】
言うまでもなく、本発明の原理に影響を与えることなく、製造方法および実施形態の詳細な内容は、本明細書で純粋に本発明を限定することなく一例として説明したものから、請求項で定義している本発明の範囲を逸脱することなく、大幅に変更するとしてもよい。具体的には、本明細書で一例として挙げた説明では、「機械方向」(MD)モード、つまり、物品が長手軸X1の方向に進むように製造されるモードでの物品の大量生産に関するが、さまざまな実施形態には、「直交方向」(CD)モード、つまり、物品の長手軸X1が物品が進む方向に対して直交するように配されるモードでの物品の大量生産に適しているものもある。
【0097】
繰り返しになるが、本明細書で説明した例はサイドパネル3を中央部分2に、衛生物品1の内側に向けて本のように折り曲げた状態(つまり、折り曲げ部301は、内側部分30の外側の縁部を、衛生物品1の内側に面する内側部分30の表面、つまり、ユーザの体に向いている内側部分30の表面の上に折り返すように形成されている)接続するとしているが、さまざまな実施形態では、折り曲げ部301は反対方向に、衛生物品1の外側に向けて(つまり、
図9および
図10で下向きに)形成するとしてもよい。この場合、サイドパネル3は、衛生物品1の外側に向かって本のように折り曲げた状態で中央部分2に接続される。
【0098】
本明細書で説明した例では、各サイドパネル3において、内側部分30と外側部分32との間の接続(領域34)を、(ライン301に沿って)内側部分30を構成している材料を折り曲げて重ねることによって、形成している。さまざまな実施形態によると、これに対して補完的な解決方法を採用することが可能である。外側部分32を構成している材料を折り曲げて重ねて、まだ折り曲げ部301が形成されていない内側部分30に取り付け、外側部分32が、軸X1に面した側部にある折り曲げ部321(必ずしも形成しなくてもよい)に加えて、同様の折り曲げ部を軸X1の反対側の側部に鏡面反射状に対称に持つように、内側部分30と外側部分32との間の接続(領域34)を形成する。上述した実施形態および均等な実施形態は全て、サイドパネル3を製造して、折り曲げた状態で中央部分2に接続するという解決方法を採用しているが、今日で最も広く採用されている解決方法は、サイドパネル3を製造してそのままの開いた状態で中央部分2に接続し、中央部分2に接続した後で初めて折り曲げるという手順を採用している。
[項目1]
ズボンのように着用可能な衛生物品を製造する方法であって、
前記衛生物品は、
ユーザの股部分の周囲に配置され、2つの互いに対向する端部の間で長手方向に延在する中央部分と、
前記中央部分の前記端部のうち一方に接続されており、前記中央部分の互いに対向する側部から延在して前記衛生物品のウェストラインの少なくとも一部分を画定する少なくとも一対のサイドパネルとを備え、
前記少なくとも一対のサイドパネルはそれぞれ、前記中央部分に接続された近位縁部、および、前記ウェストラインの前記衛生物品用の閉止部分を含む遠位縁部を有し、
前記方法は、前記少なくとも一対のサイドパネルを、折り曲げた状態で、前記中央部分に接続する段階を備える方法。
[項目2]
前記少なくとも一対のサイドパネルを折り曲げた状態で製造する段階を備える項目1に記載の方法。
[項目3]
前記折り曲げた状態において、前記サイドパネルは、前記遠位縁部が前記近位縁部の近くにある項目1または項目2に記載の方法。
[項目4]
前記近位縁部において前記中央部分に接続される内側部分と、
前記遠位縁部に閉止手段を持つ外側部分と、
を設けることによって、
(i)前記少なくとも一対のサイドパネルを製造する段階を備え、
前記内側部分および前記外側部分は、前記少なくとも一対のサイドパネルのそれぞれの中間領域において互いに接続可能であり、
前記方法はさらに、
(ii)前記内側部分および前記外側部分のうち一方を折り曲げて、前記中間領域において折り曲げ部を形成する段階と、
(iii)前記中間領域において前記折り曲げ部により前記内側部分および前記外側部分を互いに接続することによって、前記外側部分を前記内側部分に対向するように取り付ける段階と、
(iv)前記近位縁部において前記中央部分に前記内側部分を接続して、前記少なくとも一対のサイドパネルを折り曲げた状態で前記中央部分に接続する段階と、
を備える項目1から項目3のうちいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記折り曲げ部を形成することによって、前記中間領域において前記内側部分を折り曲げる段階を備え、前記折り曲げ部は、前記衛生物品の内側に向けて折り曲げることが好ましい項目4に記載の方法。
[項目6]
好ましくは前記中間領域において前記内側部分に接続される前に、前記遠位縁部において前記外側部分を折り曲げる段階を備える項目4または項目5に記載の方法。
[項目7]
複数のサイドパネルのそれぞれの前記外側部分が接続されている一続きの織物として、前記内側部分を製造する段階と、
前記一続きの織物を分断して、それぞれが前記少なくとも一対のサイドパネルとなる部分を形成する段階と、
を備えることが好ましい項目4から項目6のうちいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記少なくとも一対のサイドパネルは、前記衛生物品を長手方向に展開した場合に内側の側部を含み、
前記方法は、前記内側の側部において、前記衛生物品の前記ユーザの足のための側方開口のうち1つのための成形切断部を設ける段階を備える項目1から項目7のうちいずれか一項に記載の方法。
[項目9]
前記成形切断部を前記内側部分にのみ設けることによって、前記内側部分に接続されている前記外側部分は、切断処理が省略される項目4および項目8に記載の方法。
[項目10]
前記少なくとも一対のサイドパネルが接続されている端部とは反対側の前記中央部分の端部に、別の一対のサイドパネルを接続する段階を備え、前記別の一対のサイドパネルのそれぞれの遠位縁部には折り曲げ部がある項目1から項目9のうちいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
前記一続きの織物において、前記一続きの織物に接続されている前記内側部分同士の間に分離ゾーンを残す段階と、
前記一続きの織物において残された前記分離ゾーンから前記別の一対のサイドパネルを製造する段階と、
を備える項目7および項目10に記載の方法。
[項目12]
前記別の一対のサイドパネルは、前記衛生物品を長手方向に展開した場合の内側に側部を含み、
前記方法は、前記内側の縁部において、前記衛生物品のユーザの足のための側方開口の1つの成形切断部を設ける段階を備える項目10または項目11に記載の方法。
[項目13]
前記成形切断部は、
近位の曲線状部分と、
遠位の直線状部分と、
を有しており、
前記直線状部分は、前記衛生物品の主要軸に直交しており、対応する前記サイドパネルの折り曲げ部分に位置しているのが好ましい項目8または項目12に記載の方法。
[項目14]
ズボンのように着用可能な衛生物品であって、
前記衛生物品は、
ユーザの股部分の周囲に配置され、2つの互いに対向する端部の間で長手方向に延在する中央部分と、
前記中央部分の前記端部のうち一方に接続されており、前記中央部分の互いに対向する側部から延在して前記衛生物品のウェストラインの少なくとも一部分を画定する少なくとも一対のサイドパネルとを備え、
前記少なくとも一対のサイドパネルはそれぞれ、前記中央部分に接続された近位縁部、および、前記ウェストラインでの前記衛生物品用の閉止部分を含む遠位縁部を有し、
(i)前記少なくとも一対のサイドパネルは、前記近位縁部において前記中央部分に接続された内側部分、および、前記遠位縁部において前記閉止部分を含む外側部分を有し、
前記内側部分および前記外側部分は、前記サイドパネルの中間領域において互いに接続されており、
(ii)前記内側部分および前記外側部分のうち一方は、前記中間領域において折り曲げられて折り曲げ部を形成し、
(iii)前記外側部分は、前記中間領域において前記折り曲げ部によって、前記内側部分に接続されて対向するように取り付けられている衛生物品。
[項目15]
前記折り曲げ部は、前記内側部分に含まれており、前記衛生物品の内側に向けて折り曲げられている項目14に記載の衛生物品。
[項目16]
前記少なくとも一対のサイドパネルが接続されている端部とは反対側の前記中央部分の端部に接続されている別の一対のサイドパネルを備え、
前記別の一対のサイドパネルはそれぞれ、選択的に設けることが可能で、折り曲げられている遠位縁部を含む項目14または項目15に記載の衛生物品。