(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5855274
(24)【登録日】2015年12月18日
(45)【発行日】2016年2月9日
(54)【発明の名称】波動歯車装置の波動発生器
(51)【国際特許分類】
F16H 1/32 20060101AFI20160120BHJP
【FI】
F16H1/32 B
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-544290(P2014-544290)
(86)(22)【出願日】2013年5月8日
(86)【国際出願番号】JP2013002967
(87)【国際公開番号】WO2014181375
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2014年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】390040051
【氏名又は名称】株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(72)【発明者】
【氏名】保科 達郎
(72)【発明者】
【氏名】清澤 芳秀
【審査官】
稲葉 大紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−190826(JP,A)
【文献】
特開昭62−200055(JP,A)
【文献】
特表2012−506005(JP,A)
【文献】
特公昭63−063771(JP,B2)
【文献】
実開平06−053819(JP,U)
【文献】
特開2004−076799(JP,A)
【文献】
特開平05−026305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/32
F16C 19/00−19/56
33/30−33/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性外歯歯車を楕円状に撓めて剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせると共に、両歯車のかみ合い位置を円周方向に移動させる波動歯車装置の波動発生器であって、
楕円形輪郭の剛性プラグと、前記剛性プラグの楕円状のプラグ外周面に装着したニードルローラーベアリングとを備え、
前記ニードルローラーベアリングは、前記プラグ外周面に形成された楕円状の内輪軌道面と、半径方向に撓み可能な外輪と、前記外輪の内周面に形成した外輪軌道面と、前記内輪軌道面および前記外輪軌道面の間に転動可能な状態で装着された複数個のニードルローラーとを備え、
前記プラグ外周面には、その円周方向に延びる内輪軌道溝が形成され、
前記内輪軌道溝の溝底面には前記内輪軌道面が形成され、
前記内輪軌道溝の両側の溝側面には、前記ニードルローラーがその軸線方向に移動しないように規制する内輪側規制面が形成されており、
前記ニードルローラーは、その両端部が軸線方向の外方に向かって先細りの円錐台形状をしており、
前記内輪側規制面は、前記ニードルローラーの前記両端部の形状に対応させて、前記溝底面に直交する面に対して90度未満の角度だけ傾斜させた傾斜側面である波動歯車装置の波動発生器。
【請求項2】
前記外輪の内周面には、その円周方向に延びる外輪軌道溝が形成され、
前記外輪軌道溝の溝底面には前記外輪軌道面が形成され、
前記外輪軌道溝の両側の溝側面には、前記ニードルローラーがその軸線方向に移動しないように規制する外輪側規制面が形成されており、
前記外輪側規制面は、前記ニードルローラーの前記両端部の形状に対応する角度で傾斜した傾斜側面である請求項1に記載の波動歯車装置の波動発生器。
【請求項3】
剛性内歯歯車と、
前記剛性内歯歯車の内側に配置され、前記剛性内歯歯車にかみ合い可能な可撓性外歯歯車と、
前記可撓性外歯歯車の内側に配置され、前記可撓性外歯歯車を楕円状に撓めて前記剛性内歯歯車に部分的にかみ合わせると共に、これら両歯車のかみ合い位置を円周方向に移動させる波動発生器と、
中空軸からなる回転入力軸と、
を有し、
前記波動発生器は、請求項1または2に記載の波動発生器であり、
前記波動発生器の前記剛性プラグは、前記回転入力軸の外周面に一体形成されていることを特徴とする中空型波動歯車装置。
【請求項4】
前記剛性内歯歯車として、装置軸線の方向に配置された歯数の異なる第1内歯歯車および第2内歯歯車を備え、
前記可撓性外歯歯車は、半径方向に撓み可能な円筒体と、前記円筒体の外周面に形成した外歯とを備えている請求項3に記載の中空型波動歯車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は波動歯車装置の波動発生器に関し、特に、ニードルローラーベアリングを備えた波動発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
波動歯車装置の波動発生器では、一般に、剛性プラグの楕円状外周面に、半径方向に撓み可能な可撓性の内外輪を備えたボールベアリングが装着されている。部品点数の削減、小型・コンパクト化の観点から、剛性プラグの楕円状外周面に直接に内輪軌道面を形成して内輪を省略した波動歯車装置が提案されている。特許文献1には、この構成の波動歯車装置が組み込まれた土木建設機械用ウインチが提案されている。また、特許文献2には、剛性プラグの楕円状外周面に直接に内輪軌道面を形成し、かつ、可撓性外歯歯車の内周面に直接に外輪軌道面を形成して、内外輪を省略した波動歯車装置が提案されている。
【0003】
ここで、特許文献1に開示の波動歯車装置は、フラット型波動歯車装置と呼ばれ、歯数の異なる2個の剛性内歯歯車の内側に、円筒状の可撓性外歯歯車が配置され、可撓性外歯歯車の内側に配置した波動発生器によって可撓性外歯歯車が楕円状に撓められて双方の剛性内歯歯車にかみ合っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平05−132292号公報
【特許文献2】実開平03−99257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フラット型波動歯車装置は、その中心部を装置軸線方向に貫通する中空部を備えた中空型波動歯車装置として用いられる場合がある。このような中空型波動歯車装置には、中心貫通穴が形成された剛性プラグを備えた波動発生器が用いられる。装置の外径寸法を増加させることなく中空部の内径寸法を大きくするためには、剛性プラグに大きな内径の中空貫通穴を形成する必要がある。このためには、ボールベアリングに比べて半径方向の厚さが薄いローラーベアリング、特に、ニードルローラーベアリングを波動発生器に用いることが望ましい。
【0006】
本発明の課題は、この点に鑑みて、波動歯車装置の中空径を大きくするのに適した構造の波動発生器、および、当該波動発生器を備えた中空型波動歯車装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、可撓性外歯歯車を楕円状に撓めて剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせると共に、両歯車のかみ合い位置を円周方向に移動させる波動歯車装置の波動発生器であって、
剛性プラグ、および、当該剛性プラグの楕円状のプラグ外周面に装着したニードルローラーベアリングを備え、
前記ニードルローラーベアリングは、前記プラグ外周面に形成した楕円状の内輪軌道面と、半径方向に撓み可能な外輪と、前記外輪の内周面に形成した外輪軌道面と、前記内輪軌道面および前記外輪軌道面の間に転動可能な状態で装着された複数個のニードルローラーとを備え、
前記プラグ外周面には、その円周方向に延びる内輪軌道溝が形成され、
前記内輪軌道溝の溝底面には前記内輪軌道面が形成され、
前記内輪軌道溝の両側の溝側面には、前記ニードルローラーをその軸線方向に移動しないように規制する内輪側規制面が形成されていることを特徴としている。
【0008】
本発明の波動歯車装置の波動発生器はニードルローラーベアリングを備え、当該ニードルローラーベアリングの内輪軌道面を剛性プラグの楕円状外周面に直接に形成して内輪を省略してある。したがって、軸受の半径方向の厚みを薄くでき、波動発生器に大きな内径の中空貫通穴を形成できる。よって、本発明の波動発生器を用いれば、大中空径の中空型波動歯車装置を実現可能である。
【0009】
また、内輪軌道面を、剛性プラグの楕円状外周面に形成した内輪軌道溝の底面に形成してある。したがって、内側軌道溝の左右の溝側面がニードルローラーの軸線方向への移動を規制する内輪側規制面として機能する。ニードルローラーの軸線方向への移動を規制するために別部材を配置する必要がないので、波動発生器の小型・コンパクト化を図ることができる。
【0010】
内輪側規制面(溝側面)は、ニードルローラーの両端部の形状に対応した側面とすればよい。
本発明では、ニードルローラーの両端部が軸線方向の外方に向かって先細りの円錐台形状をして
おり、内輪側規制面
は、ニードルローラーの両端部の円錐面に対応する角度で傾斜している傾斜側面と
なっている。
【0011】
外輪の内周面に、その円周方向に延びる外輪軌道溝を形成し、外輪軌道溝の溝底面を外輪軌道面としてもよい。この場合には、外輪軌道溝の両側の溝側面を、ニードルローラーをその軸線方向に移動しないように規制する外輪側規制面として用いることができる。
【0012】
次に、本発明の中空型波動歯車装置は、
剛性内歯歯車と、
前記剛性内歯歯車の内側に配置され、前記剛性内歯歯車にかみ合い可能な可撓性外歯歯車と、
前記可撓性外歯歯車の内側に配置され、前記可撓性外歯歯車を楕円状に撓めて前記剛性内歯歯車に部分的にかみ合わせると共に、これら両歯車のかみ合い位置を円周方向に移動させる波動発生器と、
中空軸からなる回転入力軸と、
を有し、
前記波動発生器は、上記構成のニードルローラーベアリングを備えた波動発生器であり、
前記波動発生器の前記剛性プラグは、前記回転入力軸の外周面に一体形成されていることを特徴としている。
【0013】
本発明の中空型波動歯車装置では、その波動発生器の半径方向の厚さを薄くできるので、その中空部の中空径を大きくすることができる。
【0014】
ここで、本発明の中空型波動歯車装置を、剛性内歯歯車として、装置軸線の方向に配置された歯数の異なる第1内歯歯車および第2内歯歯車を備え、可撓性外歯歯車は、半径方向に撓み可能な円筒体と、円筒体の外周面に形成した外歯とを備えたフラット型波動歯車装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明を適用した中空型波動歯車装置を示す縦断面図である。
【
図2】
図1の波動発生器を含む部分を取り出して示す部分断面図である。
【
図3】
図2の波動発生器を示す部分斜視図および部分断面図である。
【
図4】
図2の波動発生器の別の例を示す部分斜視図および部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る中空型波動歯車装置を説明する。
【0017】
(全体構成)
図1は本実施の形態に係る中空型波動歯車装置を示す縦断面図である。中空型波動歯車装置1は、中空入力軸2と、中空入力軸2と一体回転する波動発生器3と、可撓性外歯歯車4と、第1剛性内歯歯車5および第2剛性内歯歯車6と、円環状の出力フランジ7とを備えている。中空入力軸2の円形断面の中空部2aは、中空型波動歯車装置1を装置軸線1aの方向に貫通して延びている。
【0018】
中空入力軸2は、ボールベアリング8を介して、第1剛性内歯歯車5によって回転自在の状態で支持されている。第2剛性内歯歯車6は、クロスローラーベアリング9を介して、第1剛性内歯歯車5によって回転自在の状態で支持されている。なお、波動歯車装置1において、その装置軸線1aの方向における出力フランジ7の側を回転出力側と呼び、反対側を回転入力側と呼ぶ。
【0019】
中空入力軸2の回転入力側の軸端部2bには、カップリング等を介して、モーターの出力軸(図示せず)が固定される。中空入力軸2における装置軸線1aの方向の中程の外周部分に、波動発生器3が配置されている。波動発生器3は、中空入力軸2の外周面部分に一体形成した剛性プラグ11と、この剛性プラグ11の楕円状のプラグ外周面12に装着したニードルローラーベアリング13とを備えている。
【0020】
波動発生器3の外周側には円筒状の可撓性外歯歯車4が配置されている。可撓性外歯歯車4は、半径方向に撓み可能な円筒体4aと、この円筒体4aの外周面に形成した外歯4bとを備えている。可撓性外歯歯車4の外周側には、装置軸線1aの方向に、第1剛性内歯歯車5および第2剛性内歯歯車6が同軸状態で隣接配置されている。第1剛性内歯歯車5は回転入力側に配置され、第2剛性内歯歯車6は回転出力側に配置されている。可撓性外歯歯車4は波動発生器3によって楕円状に撓められている。楕円状に撓められた可撓性外歯歯車4の長軸両端の外歯4bが、第1、第2剛性内歯歯車5、6の第1内歯5aおよび第2内歯6aにそれぞれかみ合っている。
【0021】
第1剛性内歯歯車5には、その外周側の部分が、回転入力側および回転出力側にそれぞれ円環状に突出して、入力側円環部5bおよび出力側円環部5cが形成されている。入力側円環部5bと、中空入力軸2における剛性プラグ11に対して回転入力側の円形外周面部分との間に、ボールベアリング8が装着されている。
【0022】
第1剛性内歯歯車5の出力側円環部5cにおける円環状端面には、同軸に、クロスローラーベアリング9の外輪9aが締結固定されている。外輪9aの内側には、第1剛性内歯歯車5に一体形成された円環状の内輪9bが配置されている。外輪9aおよび内輪9bの間には矩形断面の円環状の軌道が形成されており、ここに、複数個のローラー9cが転動自在の状態で装着されている。内輪9bには、回転出力側に向けて円環状に突出した出力フランジ7が一体形成されている。出力フランジ7には、負荷側の部材(図示せず)が締結固定される。
【0023】
中空型波動歯車装置1には、その回転出力側から円筒状カバー21が取り付けられている。円筒状カバー21は、クロスローラーベアリング9の外輪9aおよび第1剛性内歯歯車5を覆っている。円筒状カバー21の回転出力側の端部の内側にはオイルシール22が装着され、クロスローラーベアリング9の回転出力側の端面をシールしている。また、第1剛性内歯歯車5の入力側円環部5bの回転入力側の端面には、円環状の外輪止め23が締結固定されている。中空入力軸2の軸端部2bの外周には、円環状の内輪止め24が取り付けられている。
【0024】
この構成の中空型波動歯車装置1において、第1剛性内歯歯車5の歯数は、第2剛性内歯歯車6の歯数よりも2n枚多い(nは正の整数)。一般的には2枚多い。第2剛性内歯歯車6の歯数と可撓性外歯歯車4の歯数は同一である。第1剛性内歯歯車5は回転しないように固定側の部材(図示せず)に固定される。モーター等によって波動発生器3を高速回転すると、外歯4bと第1、第2内歯5a、6aとのかみ合い位置が円周方向に移動する。この結果、第1剛性内歯歯車5と可撓性外歯歯車4の歯数差に応じて減速された回転速度で可撓性外歯歯車4が回転する。可撓性外歯歯車4と同一歯数の第2剛性内歯歯車6は当該可撓性外歯歯車4と一体回転する。したがって、出力フランジ7から減速回転が負荷側の部材に出力される。
【0025】
(波動発生器)
図2は中空型波動歯車装置1の波動発生器3を含む部分を取り出して示す部分断面図である。
図3(a)および(b)は、波動発生器3を示す部分斜視図および部分断面図である。これらの図に示すように、波動発生器3は、剛性プラグ11と、剛性プラグ11の楕円状のプラグ外周面12に装着したニードルローラーベアリング13とを備えている。ニードルローラーベアリング13は、楕円状のプラグ外周面12に形成した楕円状の内輪軌道面31と、半径方向に撓み可能な外輪32と、外輪32の内周面に形成した外輪軌道面33と、内輪軌道面31および外輪軌道面33の間に装着された複数個のニードルローラー34とを備えている。ニードルローラー34は、円筒状のリテーナー35によって円周方向において一定の間隔で転動自在の状態に保持されている。
【0026】
剛性プラグ11の楕円状のプラグ外周面12には、その円周方向に延びる一定幅で一定深さの内輪軌道溝36が形成されている。内輪軌道溝36の溝底面に内輪軌道面31が形成されている。内輪軌道溝36の両側の溝側面は、ニードルローラー34が、その中心軸線方向に移動しないように規制する内輪側規制面37、38として機能する。本例では、ニードルローラー34の両端面は、ローラー中心軸線に直交する直交端面である。これに対応させて、内輪軌道溝36の両側の内輪側規制面37、38は、内輪軌道面31に直交する直交側面となっている。
【0027】
外輪32の内周面にも外輪軌道溝を形成し、当該外輪軌道溝の底面を外輪軌道面としてもよい。この場合には、外輪軌道溝の両側の溝側面を、ニードルローラー34が、その中心軸線方向に移動しないように規制する外輪側規制面として利用することができる。
【0028】
図4(a)および(b)は、ニードルローラーベアリング13の別の例を示す部分斜視図および部分断面図である。図示のニードルローラーベアリング13Aは、楕円状のプラグ外周面12に形成した楕円状の内輪軌道面41と、半径方向に撓み可能な外輪42と、外輪42の内周面に形成した外輪軌道面43と、内輪軌道面41および外輪軌道面43の間に転動可能な状態で装着された複数個のニードルローラー44とを備えている。
【0029】
剛性プラグ11の楕円状のプラグ外周面12には、その円周方向に延びる一定幅で一定深さの内輪軌道溝46が形成されている。内輪軌道溝46の溝底面に内輪軌道面41が形成されている。内輪軌道溝46の両側の溝側面は、ニードルローラー44が、その中心軸線方向に移動しないように規制する内輪側規制面47、48として機能する。ニードルローラー34の両端面は、外方に向けて先細りの円錐台形状をしている。これに対応させて、内輪軌道溝46の両側の内輪側規制面47、48は、内輪軌道面41に直交する面に対して90度未満の角度で外方に傾斜した傾斜側面となっている。
【0030】
外輪42の内周面には、その円周方向に延びる一定幅で一定深さの外輪軌道溝56が形成されている。外輪軌道溝56の溝底面に外輪軌道面43が形成されている。外輪軌道溝56の両側の溝側面は、ニードルローラー44がその中心軸線方向に移動しないように規制する外輪側規制面57、58として機能する。外輪側規制面57、58は、ニードルローラー44の両端部の円錐面に対応する角度で傾斜した傾斜側面となっている。
【0031】
上記の例は、本発明をフラット型波動歯車装置の波動発生器に適用したものである。本発明は、カップ型波動歯車装置あるいはシルクハット型波動歯車装置の波動発生器に対しても同様に適用可能である。