(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量が125mg〜500mgであり、ファムシクロビルの一日総用量が500mg〜2000mgの範囲である、請求項1に記載の医薬組成物。
ファムシクロビルの量が、500mg〜1000mgの範囲の一日総用量で提供されるための単位投与剤形で存在し、セレコキシブの量が、400mgの一日総用量で提供されるための単位投与剤形で存在する、請求項1に記載の医薬組成物。
単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量が125mg〜500mgであり、ファムシクロビルの一日総用量が500mg〜2000mgの範囲である、請求項6に記載のキット。
単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量が100mg〜200mgであり、セレコキシブの一日総用量が350mg〜400mgの範囲である、請求項6に記載のキット。
ファムシクロビルの量が、500mg〜1000mgの範囲の一日総用量で提供されるための単位投与剤形で存在し、セレコキシブの量が、400mgの一日総用量で提供されるための単位投与剤形で存在する、請求項6に記載のキット。
【背景技術】
【0003】
過敏性腸症候群(IBS)および慢性疲労症候群(CFS)と共にしばしば存在する線維筋痛症(FM)は、一般的な頻繁に誤診断される全身障害であり、機能性身体症候群(FSS)と一般に分類される。筋肉痛、疲労および他の機能的身体愁訴を有する患者は、何世紀にもわたって医学文献において認識されてきたが、多くの医師は、FMおよび関連のFSSは心身の状態に過ぎないと考えてきた。懐疑派でさえ、明確な臨床的実体としてのFMの妥当性に異議を申立て、慢性疼痛の主観的な性質、標準的な実験室試験の欠如および圧痛点(TP)試験のバイアスに関する懸念を表明している。FMを有する患者は、こわばりを伴う長期間の疼痛を典型的に経験する。付随する症状には、睡眠障害、疲労、認知機能不全、うつ症状、頭痛および不安も含まれ得る。患者は、かなりの身体的および/または感情的ストレスの期間の後に、その症状の発症を報告することが多い。
【0004】
FMを診断するための優れた標準は存在せず、この障害を診断するための実験室試験は現在存在しない。診断は、症状および身体的試験に基づいている。FMの分類のための米国リウマチ学会(American College of Rheumatology)(ACR)の基準は、身体の4象限が関与する少なくとも3か月間にわたる広範な疼痛の存在、および18の標準化された解剖学的部位のうち少なくとも11における触診の際の圧痛の存在を要求する。この障害の病因論および病理発生は明確には理解されていないが、外部ストレッサー、行動的および精神医学的構成、神経伝達物質、ホルモン、免疫ならびに交感神経系の間での相互作用の組合せが関与するようである。FMの初期診断は通常、20歳〜50歳の間で行われる。米国では、人口の推定2%〜4%が、FMに罹患している。女性はこれらの患者の90%を構成するが、FMは、全ての民族の男性および小児においても発生する。
【0005】
愁訴の過多は、忙しい医療行為の時間制限と共に、医師を頻繁に圧倒し、挫折した医師および敵対する患者を生じる。不運にも、FMを理解するための秘密は、愁訴の全スペクトルを評価することであり得る。FMがCFSおよびIBSと一緒にされたとき、たくさんの症状および徴候は、分析する気力を失わせる。
【0006】
FMに対する薬物治療の焦点は、主に対症的である。伝統的な処置は、多角的であり、プレガバリンおよびガバペンチンなどの抗てんかん薬を含む。米国食品医薬品局は、FMの管理のために、セロトニンおよびノルエピネフェリン(norepinepherine)再取り込みインヒビター塩酸デュロキセチンおよび塩酸ミルナシプランもまた承認している。
【0007】
三環系抗うつ剤、選択的セロトニン再取り込みインヒビター、非ステロイド性抗炎症鎮痛剤および筋肉弛緩剤もまた、FMの管理において使用されてきた。
【0008】
ほとんどの医師にとっての選択の一般的戦略は、多剤併用を助長することなく疼痛を減少させることおよび機能を増加させることである。不運にも、効果のない医療処置および処方薬物の過剰は、患者の健康の継続的な悪化を生じる場合が多い。したがって、機能性身体症候群に罹患している患者のために、新しい、より有効な処置が必要とされる。
【0009】
線維筋痛症などのNSAID指示された障害の処置における使用のための、抗ウイルス剤を含む他の活性薬剤と組合せたCOX−2の選択的インヒビターニメスリドの使用が、米国特許出願公開第2009/0258947号において言及されている。
【0010】
米国特許出願公開第2003/0195242号において言及されるような選択的COX−2インヒビター(例えば、セレコキシブ、メロキシカム)の使用は、痛みのある再発性の眼ヘルペス性感染などの潜伏性ヘルペスウイルス感染の再発を抑制するために、ヘルペスウイルスの再発を排除しないが低減させることにおいて有効であることが公知の他の化合物(例えば、アシクロビル、ファムシクロビル、ウイルス性チミジンキナーゼインヒビターおよび他の部分的に有効なHSV再発インヒビター)と組み合わされ得る。
【0011】
Kendallら、J. Rheumatology (2004) 31, 783-784によって言及されるような、線維筋痛症患者を処置するためのバラシクロビルの使用は、成功しておらず、バラシクロビルは、線維筋痛症の治療として推奨されなかった。
【0012】
エプスタイン・バーウイルス感染を有する患者のサブセットにおける慢性疲労症候群の処置のためのバラシクロビルの使用は、Lernerら、In Vivo (2007) 21, 707-714によって言及されている。
【0013】
米国特許出願公開第2005/0014729号で言及されるようなCOX−2インヒビターの使用は、皮膚科学的障害の処置のために、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル、ファムシクロビルおよびバラシクロビル)を含む1種または複数の皮膚科学的処置剤と組み合わされ得る。
【0014】
急性帯状疱疹を有する患者における帯状疱疹後神経痛を処置するためのアシクロビルおよびジクロフェナク(許可された鎮痛剤として)の使用は、Genlinら、Anesthesia & Analgesia (2009) 109, 1651-1655によって言及されている。
【0015】
ヘルペスウイルス感染を処置するための、抗ヘルペスウイルス剤(例えば、アシクロビル、ファムシクロビルおよびバラシクロビル)と組合せた選択的COX−2インヒビターの使用は、PCT国際出願公開WO2004/056349において言及されている。
【0016】
パピローマウイルス感染を処置するための1種または複数の抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル、ファムシクロビル)と1種または複数のCOX−2インヒビターとの組合せの使用は、米国特許出願公開第2003/0211163号において言及されている。
【0017】
米国特許出願公開第2009/0004281号に記載されるような、少なくとも1種の薬物の改変された放出のための多粒子性浸透圧送達系は、線維筋痛症を含む疾患の処置のための送達系において使用され得る薬物の列挙の中で、セレコキシブ、ジクロフェナク、メロキシカムおよびアシクロビルに言及している。
【0018】
線維筋炎を含み得る関節障害を処置するための、ジクロフェナク、セレコキシブまたはアシクロビルを含む第2の治療剤を含み得る関節増強組成物は、米国特許出願公開第2006/0240037号において言及されている。
【0019】
米国特許出願公開第2007/0196457号において言及されるような薬物の皮膚送達のための凝固製剤は、ヘルペスウイルス感染を処置するためのアシクロビル、ファムシクロビルまたはバラシクロビルならびに疼痛(例えば、背部疼痛、骨格筋疼痛)を処置するためのジクロフェナクおよびCOX−2選択的インヒビターを含み得る。
【0020】
PCT出願公開WO2007/070695において記載される徐放性の皮膚薬物送達のための接着性凝固製剤は、ヘルペスウイルス感染を処置するためのアシクロビル、ファムシクロビルまたはバラシクロビルならびに疼痛(例えば、背部疼痛、骨格筋疼痛)を処置するためのジクロフェナクおよびCOX−2選択的インヒビターの使用に言及している。
【0021】
米国特許出願公開第2004/0208914号において言及されるような治療剤の局所的な経皮局在化送達のための調製物は、疼痛および/または炎症を処置するためのジクロフェナク、セレコキシブおよびメロキシカムと、アシクロビルなどの抗ウイルス剤とを含む。
【0022】
米国特許出願公開第2008/0220079号において言及されるような徐放性医薬組成物は、鎮痛薬物としてセレコキシブ、メロキシカムおよびジクロフェナクを列挙し、抗ウイルス治療としてアシクロビルおよびバラシクロビルを列挙している。
【0023】
米国特許出願公開第2008/0069779号に記載されるような発泡性のビタミン含有組成物は、抗ウイルス剤としてのアシクロビルまたは非ステロイド性抗炎症剤としてのジクロフェナクもしくはメロキシカムなどの、少なくとも1種のさらなる治療剤を含み得る。
【0024】
米国特許出願公開第2009/0062315号に記載されるような治療的な局所製剤は、ヘルペスウイルス感染によって引き起こされる疼痛および炎症を処置するための、ジクロフェナクなどのNSAID、ならびにアシクロビル、バラシクロビルおよびファムシクロビルなどの抗ウイルス薬物の使用を含む。
【0025】
PCT出願公開WO2004/041118に記載される、治療剤の局所的送達のためのポリマー性発泡製剤は、ジクロフェナク、メロキシカムおよびセレコキシブなどのNSAIDならびにアシクロビルなどの抗ウイルス剤の使用に言及している。
【0026】
風邪およびインフルエンザの症状(例えば、咽喉痛)を処置するための、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル)とNSAID(例えば、ジクロフェナク)との組合せの使用は、PCT出願公開WO1998/52540において言及されている。
【0027】
癌を処置するための、ヒト休眠を遮断する薬剤および有害効果を低減させる第3の成分、例えばCOX−2インヒビター(例えば、CELEBREX(登録商標))と組合せた、アシクロビルおよびバラシクロビルを含む抗菌剤の使用は、米国特許出願公開第2008/0160007号において言及されている。
【0028】
線維筋痛症を含む神経学的障害を処置するための、抗感染剤(例えば、アシクロビル、バラシクロビル)または抗炎症剤(例えば、セレコキシブ、ジクロフェナク)と組合せた、デキストロメトルファンアナログの使用は、PCT出願公開WO2008/097924において言及されている。
【0029】
播種性帯状疱疹感染を有する患者を処置するための、バラシクロビルおよびジクロフェナクの使用は、Ogoima, D.、Pan African Medical Journal (2011) Vol. 9において言及されている。
【0030】
いぼ状痂皮性帯状疱疹(verrucuos-crusted herpes zoster)感染を有する患者において疼痛および病変を処置するための、アシクロビル眼軟膏、静脈内アシクロビルおよび経口ジクロフェナクの使用は、Veraldiら、Acta Dermato-Venereologica (1998) 78, 236-237によって言及されている。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の記載は、実際には例示に過ぎず、本発明の開示、適用または使用を限定することを意図するものではない。
【0038】
A.定義
用語「薬学的に許容される」とは、かかる使用のために安全であると一般にみなされ、かかる使用について中央政府または州政府の監督官庁によって正式に承認された、あるいは動物、およびより具体的にはヒトでの使用のために米国薬局方または他の一般に認識された薬局方に列挙されている医薬調製物における使用に適していることを意味する。
【0039】
用語「治療有効量」とは、疾患を処置するために対象に投与される場合、その疾患の処置をもたらすのに十分な化合物の量を指す。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、処置される対象の年齢、体重などに依存して変動し得る。
【0040】
用語「COX−2インヒビター」とは、酵素シクロオキシゲナーゼ−2を阻害する任意の薬学的に許容される化合物であるシクロオキシゲナーゼ−2インヒビターを指す。
【0041】
用語「COX−1インヒビター」とは、酵素シクロオキシゲナーゼ−1を阻害する任意の薬学的に許容される化合物であるシクロオキシゲナーゼ−1インヒビターを指す。
【0042】
用語「HSV−1」とは、単純ヘルペスウイルス−1を指す。
【0043】
用語「予防する(prevent)」、「予防(prevention)」または「予防すること(preventing)」とは、対象において、前臨床的に明らかな状態の発症を全体的に予防することまたはある状態の前臨床的に明らかな段階の発症を予防することのいずれかを指す。予防には、状態を発病する危険性のある対象の予防的処置が含まれるが、これに限定されない。
【0044】
用語「処置する(treat)」(および対応する用語「処置(treatment)」および「処置すること(treating)」)には、対象の対症的、回復的および予防的処置が含まれる。用語「対症的処置」とは、その状態を治癒することなしに、対象におけるある状態の影響または強度を緩和または低減させる処置を指す。用語「予防的(preventative)処置」(および対応する用語「予防的(prophylactic)処置」)とは、対象における状態の出現を予防する処置を指す。用語「回復的処置」とは、対象における状態の進行を停止させる、状態の病的顕在化を低減させる、または状態を完全に排除する、処置を指す。
【0045】
用語「FM」または「FMS」とは、それぞれ線維筋痛症および線維筋痛症症候群を指す。線維筋痛症(FMまたはFMS)は、慢性の広範な疼痛、ならびに疲労、不眠症、うつ病、アロディニア、頭痛、過敏性腸症候群、光に対する過敏性、しびれおよび不安症状が含まれるがこれらに限定されない他の症状を特徴とする、医学的障害である。
【0046】
用語「CFS」とは、慢性疲労症候群を指す。CFSを有する患者は典型的に、進行中の肉体的運動にも医学的状態にも起因しない、日常の活動を顕著に妨害する重症の慢性疲労を有する。
【0047】
用語「IBS」とは、過敏性腸症候群を指す。IBSを有する患者は、他の疾患または外傷によって引き起こされたものではない腹部疼痛を、1か月に少なくとも3回経験する。
【0048】
用語「認知機能不全」は、「脳の霧」、「メンタルフォグ(mental fog)」または「認知障害」とも呼ばれ、日常の機能を妨害するのに十分な重症度の、知的機能(例えば、思考、記憶または論理的思考)の喪失または低下を指す。
【0049】
用語「気分障害」または「うつ病」とは、抑うつ気分または日常の活動における興味もしくは喜びの喪失に罹患している人を指す。
【0050】
用語「慢性不安障害」および「心的外傷後ストレス障害」(PTSD)とは、特定の状況または事象について予測されるものを超えた形での、種々の事象および状況に関する過剰な不安および心配に罹患している人を指す。
【0051】
用語「慢性頭痛」とは、30分間〜7日間持続する頭痛に罹患している人を指す。
【0052】
用語「間質性膀胱炎」とは、慢性の性質であり任意の既知の泌尿器または他の系の病理学によって説明できないことが多い骨盤疼痛および尿意頻数に罹患している人を指す。
【0053】
用語「慢性疼痛」とは、しばしば未知の起源の、四肢または身体の他の領域における持続性で非急性のしばしば身体障害性の疼痛に罹患している人を指す。
【0054】
用語「FSS」または「機能性身体症候群」とは、化学物質過敏症、反復性ストレス外傷、慢性むち打ち症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、線維筋痛症、慢性疼痛、慢性頭痛、慢性頸部疼痛、慢性背部疼痛、慢性うつ病、慢性臨床的不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、脳の霧、認知機能不全および慢性間質性膀胱炎が含まれるがこれらに限定されない、実証可能な組織異常とは明らかに関連しない複数の身体的症状を典型的に特徴とする症候群を指す。
【0055】
用語「GERD」とは、胃食道逆流性疾患を指す。
【0056】
用語「グアニンアナログ抗ウイルス剤」および「グアニンアナログ抗ウイルス化合物」とは、ウイルスのDNA合成を選択的に妨害するグアノシンの合成アナログである、抗ウイルス性の薬剤、成分または化合物を指す。
【0057】
用語「ファムシクロビル(famcyclovir)」および「ファムシクロビル(famciclovir)」は、同じ抗ウイルス化合物を指す。
【0058】
用語「バラシクロビル(valacyclovir)」および「バラシクロビル(valaciclovir)」は、同じ抗ウイルス化合物を指す。
【0059】
用語「アシクロビル(acyclovir)」および「アシクロビル(aciclovir)」は、同じ抗ウイルス化合物を指す。
【0061】
用語「BID」とは、1日2回を指す。
【0062】
用語「TID」とは、1日3回を指す。
【0063】
用語「QID」とは、1日4回を指す。
【0065】
用語「リッカート調査」(および対応する用語「リッカート尺度」)とは、5点の尺度を使用する、陳述に同意するまたは同意しない程度を対象に尋ねる質問票を指す。
【0066】
本明細書で記載するように、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビターの使用を規定する際の用語「組合せ療法」(または「共療法」)は、例えば、固定された比率のこれらの活性薬剤を有する単一のカプセル剤の経口摂取または各薬剤のための複数の別々のカプセル剤の摂取による、薬物の組合せの有益な効果を提供するレジメンでの連続的な様式での各薬剤の投与を包含する意図であり、実質的に同時の様式でのこれらの薬剤の共投与も同様に包含する意図である。「組合せ療法」は、洞通路において見出されるような粘膜組織を介した直接的吸収を含む、身体中への静脈内、筋内または他の非経口経路による同時投与または連続投与もまた含む。連続投与には、個々の要素が、異なる時間においておよび/または異なる経路によって投与され得るが、組合せにおいて有益な効果を提供するように作用する、薬物の組合せもまた含まれる。抗ウイルス化合物とCOX−2インヒビターとのこの組合せ療法は、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビターの共作用を生じて、薬物動態学的相互作用もしくは薬力学的相互作用またはそれら両方を提供すると予測され、このとき、これらの化合物は、かかる共作用を可能にするように、同時にまたは連続してのいずれかで投与される。
【0067】
用語「実質的な有害事象」とは、例えば「実質的な有害事象なし」において使用される場合、対象の死亡または死亡の危険性、入院、永続的な損傷、1つまたは複数の日常の活動を実行する能力を欠くことまたは能力の低下を生じる、対象における医療的処置または手順の使用と関連する1つまたは複数の異常な実験室での知見、症状または疾患状態を含む、1つまたは複数の望ましくない徴候を指す。「実質的な有害事象」の結果としての、1つまたは複数の日常の活動の低下の例には、寝たきりであること、坐業で仕事を行えないこと、身の回りのことができないこと、車を運転できないことまたは家事雑用を行えないことが含まれる。実質的な有害事象を生じ得る原因となる影響には、例えば、頭痛、めまい、動悸、失神、嘔吐および脱水症が含まれる。
【0068】
B.臨床的観察
本発明は、線維筋痛症、ならびに線維筋痛症に関連する疼痛および関連の機能的症状が含まれるがこれらに限定されない機能性身体症候群(FSS)の処置を包含すると理解すべきである。線維筋痛症を有する患者は、疲労、不眠症、うつ病、アロディニア、頭痛、過敏性腸症候群、光に対する過敏性、しびれおよび不安が含まれるがこれらに限定されない種々の症状を示すことが観察された。ストレスは、症状を増悪させることが多い。FSSの病因論および病理発生は明確には理解されていないが、外部ストレッサー、神経伝達物質、ホルモン、免疫系および交感神経系の間での相互作用の組合せが関与するようである。
【0069】
慢性胃腸管障害を有する患者を評価する初期の研究(W. L. PridgenおよびE. Haggard、「Biliary and Gastrointestinal Manifestations of the Herpes Simplex Virus, Type I (HSV-I)」、http://tuscaloosasurgery.com/pdf/biliary−gastroherpes−simplex−ibs−final−copy.pdf)、線維筋痛症および慢性疲労症候群などの機能性身体症候群を含む障害のスペクトルが観察された。この経験に基づき、HSV−1は、線維筋痛症 および関連の機能性身体症候群において主要な役割を果たすとの仮説が立てられた。
【0070】
HSV−1の世界的な有病率は、98%であると報告されている。一次的な標的細胞は、粘膜皮膚膜の上皮細胞である。これらの細胞中で、HSV−1は効率的に増幅し、細胞溶解を引き起こす。侵入部位での最初の増幅後、このウイルスは、神経細胞体の核において感覚ニューロンへのアクセスを獲得し、この場所で、潜伏として知られる状態のままになる(
図2を参照のこと)。HSV−1による一次感染は一般に、眼、鼻もしくは口腔粘膜、または生殖器を介した接種後に、小児または初期思春期において生じる。接種は、GI管を介しても起こり得ることはあまり知られていない。次いで、ウイルスは、感覚神経節に位置する神経細胞核に輸送される。GesserおよびKooは、迷走神経の神経節(節状神経節)の関与を実証した。彼らは、経時的な神経節のアポトーシス性破壊の可能性を推論した[R. GesserおよびS. Koo、J. Virol. 70, 4097-4102(1996)]、[R. GesserおよびS. Koo、J. Virol. 71, 4103-4106(1997)]。ヒト研究は、食道、胃および十二指腸の腸間膜、粘膜下および腺周囲の神経叢のニューロンにおけるHSV−1のみの存在を証明した。これらの研究では、広がりは、循環系ではなく、神経接種部位に特異的であった。節状神経節に起源する線維は最終的に、孤束核(NTS)を中心として終結する[R. GesserおよびS. Koo、J. Virol. 71, 4103-4106(1997)]。マウスにおけるびらん性食道炎および胃潰瘍の観察された発病に基づいて、彼らは、これらの潰瘍が、直接感染したわけではないが、ウイルス感染した腸管神経節を覆っていることが見出されたことに注目した。GesserおよびKooは、腸管神経系のHSV−1感染が、慢性再発性機能的ヒト胃腸管障害の病理発生における原因因子であると推論した[R. GesserおよびS. Koo、J. Virol. 70, 4097-4102(1996)]、[R. GesserおよびS. Koo、J. Virol. 71, 4103-4106(1997)]。
【0071】
ヘルペスウイルスは、条件が再活性化に十分になるまで休眠したままであるので、独自である。このプロセスにおけるストレッサーは、交感神経系および視床下部−下垂体−副腎軸のペプチドおよびホルモンの合成および放出を開始し得る。この綱のほとんどのウイルスは、ほとんど再活性化しない。この科の2種のウイルスのみが、慢性の衰弱性プロセスに必要とされる環境を創出するのにしばしば十分に、再活性化する。HSV−2は、1年に1回または2回だけ循環するので、本発明者らは、HSV−2が病因生物である証拠を見出さなかった。HSV−1だけが、平均して1年に4回の十分な頻度であるが、時々は1か月に1回の頻度で循環して、ゆっくりと衰弱する病気を生じる。本発明者らは、多数回の再活性化後にニューロン細胞体がアポトーシスに起因して死滅すること、および神経節が最初の接種部位を支配する領域において破壊を受けることを理論化した。
【0072】
1つまたは複数の神経節におけるHSV−1の存在は、中枢神経系(CNS)、視床下部下垂体軸(HPA)および免疫系に直接的または間接的に影響を与え得る(
図3)。CNS内の疼痛処理の調節不全は、疼痛および他の感覚刺激の増幅された知覚を導き得る。中枢性感作または増大(augmentation)としばしば称されるこの現象は、CNS中のニューロンの特性の変化から生じ、このとき、疼痛は、急性侵害受容性疼痛ではあるけれども、侵害性末梢刺激の存在、強度または持続期間にもはや連関付けられない。グルタミン酸、サブスタンスP、セロトニン、ノルエピネフリン、ドパミン、脳由来神経栄養因子(BDNF)およびγアミノ酪酸(GABA)などの神経伝達物質は、慢性疼痛およびうつ病において活性化される。サブスタンスP、脳由来神経栄養因子の脳脊髄液レベルおよび血清濃度は、コントロールと比較して、線維筋痛症を有する患者において一貫して高かった。線維筋痛症を有する患者は、疼痛に対する異常なドパミン応答もまた有する。最近のデータは、線維筋痛症の病理発生および症状のモジュレーションにおける、インターロイキン−1−β、腫瘍壊死因子−α(TNFα)、IL−6およびIL−8を含む炎症性サイトカインの推定の役割を示唆している[M. DiFrancoら、Ann. N. Y. Acad. Sci. 1193(1), 84-90(2010)]。したがって、線維筋痛症の決定的特徴としての疼痛は、組織損傷にも炎症にも起因せず、したがって、リウマチ性障害および多くの他の疼痛状態とは根本的に異なるが、これは、これらの状態が、関節および組織において炎症を引き起こすからである。HSV−1は、免疫系に対する特定の挑戦であることが判明した種々の免疫回避機構を発達させている。サイトカインおよびサイトカイン誘導される遺伝子は、任意の生物が抗ウイルス応答を生じる能力にとって重要である。免疫メディエーターおよび線維筋痛症におけるそれらの可能な役割を理解することは、この障害を理解することにおける最も圧倒的な障壁であり得る。GurおよびOktayoglu[A. GurおよびP. Oktayoglu、Curr. Pain Headache Rep. 12(3), 175-181 (2008)]は、急性または反復性の組織外傷に関連するサイトカインが、脊髄グリアおよび後角ニューロンの長期活性化を如何にして担い、したがって中枢性感作を生じ得るかを説明している。免疫系は、特定の免疫細胞に炎症性サイトカインIL−1およびIL−6を分泌させることによって、ストレッサーに応答する。両方のサイトカインが炎症に関与し、IL−6は、自己免疫疾患および線維筋痛症の症状を悪化させると考えられている[L. Vanderhaeghe、Total Health 23, 34-35(2001)]。
【0073】
IL−6およびTNFαは、自己免疫障害、骨粗鬆症、過剰運動、線維筋痛症および変形性関節症において増加する[A. Gurら、J. Rheumatol. 29, 358-361 (2002)]。神経内分泌系(NS)およびサイトカインもまた、線維筋痛症の過程に関与する。NSは、HPA軸を活性化することによってストレスに応答する。HPA軸活性が低減した個体は、疲労、抑うつ気分、筋肉痛および睡眠障害の症状を有する場合が多い。増加したグルココルチコイドレベルは、低減した疲労ならびに増加した健康および活力に関連し得る。IL−6による視床下部の刺激は、線維筋痛症において遅延した副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)応答性を示した[D. Torpyら、Arthritis Rheum. 43, 872-880(2000)]。IL−1b、IL−6およびTNFαなどのサイトカインは、中枢および末梢性の神経障害性疼痛に直接寄与することが示されている[D. Wallace、Curr. Pharm. Des. 12, 17-22(2006)]。
【0074】
線維筋痛症患者はしばしば、食べる意欲がほとんどなく、気力が低下し、疲労および倦怠感を訴え、社会的活動における興味を失い、睡眠パターンにおける顕著な変化を有する。彼らはまた、喜びを経験することができず、疼痛への応答を誇張しており、集中することができない。線維筋痛症を有する患者では、疼痛強度のレベルは、一酸化窒素への前駆体であるアルギニンの脊髄液レベルに関連し得る[K. Kelleyら、Brain Behav. Immun. 17, 5112-5118(2003)]。Wallaceは、慢性疼痛に関与することが公知の物質による脳および脊髄中のグリア細胞の活性化が、疼痛およびインフルエンザ様症状をさらに永続化するIL−1、IL−6、神経成長因子、NMDAおよびサブスタンスPの放出を導くと推論した[D. Wallace、Curr. Pharm. Des. 12, 17-22(2006)]。
【0075】
慢性疼痛を有する患者において、より低いレベルのIL−4およびIL−10が存在する。慢性疼痛(鈍痛、うずく痛みまたは灼熱痛)は、無髄C線維を介して後角侵害受容性ニューロンに伝達されると考えられる。シナプスは、神経伝達物質としてグルタミン酸を使用する。一酸化窒素は、シナプス前求心性末端からの興奮性アミノ酸およびサブスタンスPの誇張された放出を促進し、後角を過興奮性にさせる[K. Kelleyら、Brain Behav. Immun. 17, 5112-5118(2003)]。
【0076】
侵害性刺激の神経処理である侵害受容もまた、線維筋痛症において役割を果たすと考えられている(
図4)。青斑核は、ストレスの間の交感神経性効果を媒介すること、特にノルエピネフリンの合成および放出を媒介することに関与する脳幹中の核である。線維筋痛症患者は、反復刺激と共に増加するワインドアップ疼痛に対してかなり敏感である。青斑核はまた、疼痛の感情的処理に関与する扁桃体を神経支配する。この核はまた、視床下部を神経支配して、視床下部−下垂体−副腎軸を活性化し、下垂体前葉からの副腎皮質刺激ホルモンの放出を引き起こすコルチコトロピン放出因子の分泌を刺激し、副腎におけるコルチゾール合成を増加させる。
【0077】
成長ホルモン欠乏症もまた、一部の線維筋痛症患者において観察されている。成長ホルモン欠乏症のいくつかの症状は、線維筋痛症において観察される症状(例えば、疲労、うつ病、筋力低下、記憶低下)と類似しているので、成長ホルモン欠乏症は、線維筋痛症の病態生理に寄与し得ると考えられる。線維筋痛症患者における欠乏した成長ホルモン分泌は、視床下部によるソマトスタチンの放出の増加から生じ得る。
【0078】
種々の研究により、COX−1およびCOX−2のアイソフォームは、効率的なウイルス複製に重要であることが確認されている。1つの研究において、RayおよびEnquistは、COX−1およびCOX−2の同時阻害が、HSV−1感染後のウイルス収量の劇的な低減を引き起こすことを示している[N. RayおよびL. Enquist、J. Virol. 78, 3489-3501 (2004)]。Hillらは、潜伏性HSV−1に感染したマウスの三叉神経節における遺伝子発現を分析するためにマイクロアレイを使用し、再活性化後に顕著に上方調節されるCOX−2遺伝子発現を見出した[J. Hillら、Virus Genes 23, 273-280 (2001)]。Gebhardtは、選択的COX−2インヒビターセレコキシブが、マウスの神経系における、体温上昇ストレスにより誘導されるヘルペスウイルスの再活性化を抑制できることを報告した[B. Gebhardtら、J. Ocul. Pharmacol. Ther. 21, 114-120 (2005)]。
【0079】
機能性身体症候群(FSS)は、「適切な試験が十分な説明的な器質的病理または他の特定の病理を明らかにしない持続性の身体愁訴のパターンによって特徴付けられる」状態として定義され得る[P. Henningsenら、(2007) Lancet 369, 946-954]。多数の多様な状態がFSSとして一般に記載され、この状態には以下が含まれる:線維筋痛症、過敏性腸症候群、慢性疲労症候群、月経前症候群、非潰瘍性消化不良、慢性疼痛、慢性骨盤疼痛、低血糖、背下部疼痛、シックビルディング症候群、湾岸戦争症候群、筋収縮性頭痛、顎関節症(tempo-mandibular joint disorder)、反復性緊張外傷、多種化学物質過敏症、間質性膀胱炎、慢性ライム病、うつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、慢性不安障害、食物アレルギーおよび脳の霧または認知機能不全。
【0080】
広範なFSS状態にもかかわらず、これらの疾患状態は、別個の症候群というよりも、共通の病因論を有し得る。Wesselyおよび共同研究者は、これらの状態間に実質的な重複が存在すること、およびそれらの類似性が差異よりも大きいことを文献調査に基づいて結論付け、一般的な機能性身体症候群の概念を提唱した[S. Wesselyら、(1999) Lancet 354, 936-939]。
【0081】
FSSの共通の病因論は、Blandによっても調査され、彼は、結びつけられた外部および内部ストレスであるアロスタティック負荷が、アロスタシスを維持する患者の能力を超えた場合に、機能における変更が生じて症候性FSSを生じることを指摘した[J.Bland (2008) Alt. Therapies 14, 14-16]。
【0082】
HSV−1が線維筋痛症および他のFSSにおける主要な原因的役割を果たすと仮定した場合、本明細書に記載される組合せ療法の理論的根拠は、抗ウイルス化合物とCOX−2インヒビターとの組合せが、これらの状態の処置における効力を増加させるという発見に一部基づいている(実施例Aを参照のこと)。
【0083】
HSV−1が、FSSを生じる共通の病原学的ストレッサーであるという概念に対するさらなる支持は、以下の生検研究において提供される:
【0084】
研究プロトコールI:ヒト胃腸管粘膜のHSV−1 DNAおよびEM分析
研究目的:
多数の胃腸管(GI)障害が、例えば線維筋痛症および慢性疲労症候群であるがこれらに限定されない機能性身体症候群(FSS)と頻繁に併発する。本発明者らは、1型単純ヘルペスウイルス(HSV−1)が、FSSと関連する慢性胃腸管(GI)障害において主要な役割を果たすと仮定する。この研究は、ウイルス特異的DNAの増幅/配列決定、活動性感染を実証するためのヘルペスウイルス特異的抗体(イムノブロット)、ならびに線維筋痛症および関連するGI障害の両方が存在する慢性的に病気の患者由来のGI生検におけるウイルスの存在を実証するための電子顕微鏡(EM)を使用する。
【0085】
研究手順:
進行中の研究では、GI標本(生検)を、GI疾患に関する慣用的な内視鏡精密検査を受けている線維筋痛症患者から収集した。試験サンプルを、GI疾患および線維筋痛症の両方が存在する患者から取得した。これらの標本を分割し、一方の部分は医療/診断目的のために使用し(病理へ送った)、他方の部分は本研究に使用した。
【0086】
ユニバーサルヘルペスウイルスプライマーを用いるPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を使用して、生検サンプル中に存在する任意のヘルペスウイルスDNAを増幅した。ヘルペスウイルスDNAを配列決定して、どのヘルペスウイルスが組織サンプル中に存在するかを決定した。同定されたヘルペスウイルスに対して特異的なプライマーを使用する定量PCRを実施して、試験サンプルおよびコントロールサンプル中の感染レベルを測定および比較した。感染細胞中で産生されたヘルペスウイルスタンパク質に対して特異的な抗体を使用して、イムノブロットアッセイを実施して、活動性感染が収集の時点において生検組織中で進行中であるかどうかを決定した。引き続く研究では、電子顕微鏡法を実施して、組織サンプル中のヘルペスウイルス粒子の存在を明らかにする。
【0087】
研究集団は、慢性胃腸管病に罹患している19〜75歳の男性および女性の両方を含む。これらの病気には、GERD、過敏性腸症候群(IBS)、結腸無力症、胃不全麻痺、胃炎、再発性膵炎および消化性潰瘍疾患が含まれるがこれらに限定されない。
【0088】
結果:19人の線維筋痛症患者の組織生検を、ヘルペスウイルスDNAの存在について試験した。1人以外全員(19のサンプルのうち18)が、ヘルペスウイルスDNAを含むことが見出された。これら18のサンプルにおいて見出されたヘルペスウイルスDNAの配列の分析では、全てが、HSV−1 DNAのみを含んでいた(他のヘルペスウイルスDNAは存在しなかった)。組織サンプル中のHSV−1 DNAの存在は、HSV−1感染の強力な指標である。
【0089】
生検収集の時点において患者のGI管を通過するHSV−1ウイルス粒子の存在に起因して、活動性感染なしにHSV−1 DNAが組織サンプル中に存在し得る可能性がある。これは、HSV−1 DNAについて陽性であった18のサンプル全てにおいて生じていた可能性は低いが、より確定的な試験を、取集した組織サンプル中の活動性HSV−1感染の存在に関して実施した。この試験では、ウイルス感染細胞中に存在するが遊離ウイルス粒子中には存在しないウイルスタンパク質(ICP8)に対して特異的な抗体を使用するイムノブロットを実施する。イムノブロットで試験した9つの陽性生検のうち、8つはICP8の存在について陽性であり、活動性HSV−1感染が、生検収集の時点においてこれらの患者のGI管において生じていたことを示した。
【0091】
研究プロトコールII:ヒト尿生殖器粘膜のヘルペスウイルスDNA、タンパク質および電子顕微鏡分析
研究目的:
1型単純ヘルペスウイルス(HSV−1)は、いくつかの尿生殖器(GU)障害において主要な役割を果たすと仮定される。この研究は、DNAの増幅/配列決定を介したウイルス特異的検出、イムノブロッティング、ならびに間質性膀胱炎が存在する慢性的に病気の患者由来のGU生検におけるウイルスの存在を実証するための電子顕微鏡(EM)を使用する。
【0092】
研究手順:
GU標本(生検)を、慣用的な内視鏡精密検査を受けている患者から収集する。試験サンプルを、間質性膀胱炎疾患が存在する患者から取得する。コントロールサンプルを、間質性膀胱炎とは無関係のGU障害が存在する患者から取得する。これらの標本を分割し、一方の部分は医療/診断目的のために使用し(病理へ送る)、他方の部分は本研究に使用する。
【0093】
ユニバーサルヘルペスウイルスプライマーを用いるPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を使用して、生検サンプル中に存在する任意のヘルペスウイルスDNAを増幅する。ヘルペスウイルスDNAを配列決定して、どのヘルペスウイルスが組織サンプル中に存在するかを決定する。同定されたヘルペスウイルスに対して特異的なプライマーを使用する定量PCRを実施して、試験サンプルおよびコントロールサンプル中の感染レベルを測定および比較する。感染細胞中で見出されるヘルペスウイルスタンパク質に対して特異的な抗体を使用するイムノブロットを実施して、活動性感染を検証する。サンプルサイズが許容する場合、電子顕微鏡法を実施して、組織サンプル中のヘルペスウイルス粒子の存在を明らかにする。
【0094】
研究サンプルサイズは、15の試験で7人のコントロール対象である。研究集団は、間質性膀胱炎疾患に罹患している19〜75歳の男性および女性の両方を含む。
【0095】
結果:
これらの研究は:
1)試験組織サンプルおよびコントロールサンプル中のヘルペスウイルスDNAの存在/非存在を決定する、
2)試験サンプルおよびコントロールサンプル中に存在するヘルペスウイルスを同定する、ならびに
3)ウイルス数が、コントロールサンプル中よりも試験サンプル中で顕著に高いかどうかを決定する。
【0096】
C.医薬組成物
一実施形態では、約1対1〜約500対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの重量比範囲での治療有効量の抗ウイルス化合物と治療有効量のCOX−2インヒビターと組合せて、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0097】
別の実施形態では、約1対1〜約100対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの重量比範囲での治療有効量の抗ウイルス化合物と治療有効量のCOX−2インヒビターと組合せて、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0098】
別の実施形態では、約1対1〜約50対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの重量比範囲での治療有効量の抗ウイルス化合物と治療有効量のCOX−2インヒビターと組合せて、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0099】
別の実施形態では、約1対1〜約20対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの重量比範囲での治療有効量の抗ウイルス化合物と治療有効量のCOX−2インヒビターと組合せて、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0100】
別の実施形態では、約1対1〜約5対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの重量比範囲での治療有効量の抗ウイルス化合物と治療有効量のCOX−2インヒビターと組合せて、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0101】
本発明の化合物は、単位投与剤形で投与され得る。所望の場合、1日当たり複数用量の単位投与剤形が、一日総用量を増加させるために使用され得る。
【0102】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約2000mgである。
【0103】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約1000mgである。
【0104】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約500mgである。
【0105】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、この抗ウイルス化合物は、グアニンアナログ抗ウイルス化合物である。
【0106】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、この抗ウイルス化合物は、ファムシクロビル、バラシクロビルおよびアシクロビルからなる群より選択される。
【0107】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、この抗ウイルス化合物はファムシクロビルである。
【0108】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約250mg〜約1000mgである。
【0109】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、この抗ウイルス化合物はバラシクロビルである。
【0110】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するバラシクロビルの量は、約1000mg〜約2000mgである。
【0111】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、この抗ウイルス化合物はアシクロビルである。
【0112】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するアシクロビルの量は、約400mg〜約1600mgである。
【0113】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約7.5mg〜約600mgである。
【0114】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約15mg〜約300mgである。
【0115】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約50mg〜約200mgである。
【0116】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、このCOX−2インヒビターは、セレコキシブ、メロキシカムおよびジクロフェナク−ミソプロストール組合せからなる群より選択される。
【0117】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、このCOX−2インヒビターはセレコキシブである。
【0118】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約50mg〜約600mgである。
【0119】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、このCOX−2インヒビターはメロキシカムである。
【0120】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するメロキシカムの量は、約7.5mg〜約15mgである。
【0121】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、このCOX−2インヒビターは、ジクロフェナク−ミソプロストール組合せである。
【0122】
別の実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物が提供され、単位投与剤形中に存在するジクロフェナクの量は、約50mg〜約200mgであり、単位投与剤形中に存在するミソプロストールの量は、約200μg〜約800μgである。
【0123】
一実施形態では、治療有効量のファムシクロビルと治療有効量のセレコキシブとを含む組合せであって、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量が125mg〜約1000mgであり、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量が約100mg〜約800mgである、組合せが提供される。
【0124】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約125mg〜約500mgである。
【0125】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約500mg〜約1000mgである。
【0126】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約125mg、約250mg、約500mgおよび約1000mgからなる群より選択される。
【0127】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約250mgまたは約500mgである。
【0128】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約100mg〜約400mgである。
【0129】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約400mg〜約800mgである。
【0130】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約100mg、約200mg、約400mgおよび約800mgからなる群より選択される。
【0131】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約200mgまたは約400mgである。
【0132】
別の実施形態では、本明細書に記載される組合せが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約250mgまたは約500mgであり、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約200mgまたは約400mgである。
【0133】
一実施形態では、第1の単位投与剤形中に治療有効量のファムシクロビルを含み、第2の単位投与剤形中に治療有効量のセレコキシブを含み、治療アウトカムを得るための投与に適したキットコンポーネントの使用方法に関する指示書を任意選択で含むキットプレゼンテーションが提供され、この第1および第2の単位投与剤形は、単一の包装または分配デバイス中に配置された1つまたは複数の容器中に別々に封入されている。
【0134】
別の実施形態では、本明細書に記載されるキットプレゼンテーションが提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約125mg〜約1000mgであり、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約100mg〜約800mgである。
【0135】
別の実施形態では、投薬形態が提供され、そこに存在する薬物の量は、投薬形態の約0.05重量%〜約95重量%、より典型的には約2重量%〜約50重量%であり得る。
【0136】
本明細書で言及される状態の処置のために、本明細書に記載される化合物は、以下のように投与され得る:
【0137】
経口投与
本発明の化合物は、この化合物が胃腸管に進入し、または口から直接血流中に吸収されるように(例えば、頬側または舌下投与)、嚥下による投与を含め、経口投与され得る。
【0138】
経口投与に適した組成物には、液体、ゲルまたは粉末を含み得る、固体製剤、例えば、錠剤、ロゼンジ剤およびカプセル剤が含まれる。
【0139】
経口投与のための組成物は、任意選択で腸溶性コーティングを用いて、遅延放出または徐放を含む、即座のまたは改変された放出として製剤化され得る。
【0140】
液体製剤は、軟カプセル剤または硬カプセル剤において使用され得る、溶液、シロップおよび懸濁物を含み得る。かかる製剤は、水、エタノール、ポリエチレングリコール、セルロースまたは油などの薬学的に許容される担体を含み得る。この製剤は、1種または複数の乳化剤および/または懸濁剤もまた含み得る。
【0141】
錠剤は、投薬形態の約0.5重量%〜約35重量%、より典型的には約2%〜約25%を構成する崩壊剤を含み得る。崩壊剤の例には、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはカルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプンなどが含まれる。
【0142】
錠剤中での使用に適した滑沢剤は、約0.1重量%〜約5重量%の量で存在し得、これには、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウムなどが含まれる。
【0143】
錠剤中での使用に適した結合剤には、ゼラチン、ポリエチレングリコール、糖、ガム、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースなどが含まれる。錠剤中での使用に適した希釈剤には、マンニトール、キシリトール、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトールおよびデンプンが含まれる。
【0144】
錠剤中での使用に適した表面活性剤および流動促進剤は、約0.1重量%〜約3重量%の量で存在し得、これには、ポリソルベート80、ドデシル硫酸ナトリウム、タルクおよび二酸化ケイ素が含まれる。
【0145】
非経口投与
本発明の化合物は、血流、筋肉または内部器官中へ直接投与され得る。非経口投与に適した手段には、静脈内、筋内、皮下 動脈内、腹腔内、髄腔内、脳内などが含まれる。非経口投与に適したデバイスには、注射器(針付きおよび針なしの注射器を含む)および注入方法が含まれる。
【0146】
非経口投与のための組成物は、遅延放出または徐放を含む、即座のまたは改変された放出として製剤化され得る。
【0147】
ほとんどの非経口製剤は、塩、緩衝剤および炭水化物を含む賦形剤を含む水溶液である。
【0148】
非経口製剤は、脱水形態で(例えば、凍結乾燥による)または無菌非水性溶液としても、調製され得る。これらの製剤は、無菌水などの適切なビヒクルと共に使用され得る。溶解度増強剤もまた、非経口溶液の調製において使用され得る。
【0149】
局所投与
本発明の化合物は、皮膚に局所的にまたは経皮的に投与され得る。この局所投与のための製剤には、ローション、溶液、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、軟膏、発泡体、インプラント、パッチなどが含まれ得る。局所投与製剤のための薬学的に許容される担体には、水、アルコール、鉱油、グリセリン、ポリエチレングリコールなどが含まれ得る。局所投与は、エレクトロポレーション、イオントフォレーシス、フォノフォレーシスなどによっても実施され得る。
【0150】
局所投与のための組成物は、遅延放出または徐放を含む、即座のまたは改変された放出として製剤化され得る。
【0151】
キット
本明細書に記載される、成分Aが抗ウイルス化合物であり成分BがCOX−2インヒビターである本発明の化合物組合せは、単一の包装または薬物分配デバイス中と同様に、互いに関連した成分Aおよび成分Bの配置を含むキットプレゼンテーションにおいて提供され得る。患者によって使用されるかかるキットプレゼンテーションは、病院の処方集、小売り薬剤師または処方医師によって調剤され得る。
【0152】
一例では、このキットは、トレイ中のような、別々に保持された、およびこれらのコンポーネントを封入するシュリンクラップ、テープまたはプラスチック箱もしくは段ボール箱などを使用した単一の包装中で一緒にされた別々の容器(例えば、瓶)中の錠剤またはカプセル剤の形態の、治療有効用量の成分Aおよび成分Bを有する単一の包装を含み得る。
【0153】
別の例では、錠剤またはカプセル剤の形態の、別々の治療有効用量の組合せ成分Aおよび成分Bは、単一のブリスターパック中に同時包装されてプレゼンテーションされ得る。
【0154】
別の例では、このキットプレゼンテーションは、例えば、組合せにおいて投与される個々の用量形態の成分Aおよび成分Bを共分配するための1つまたは複数のレバーを使用して保存貯蔵所から成分を送達するデバイスから共分配される、錠剤またはカプセル剤の形態の、治療有効用量の組合せ成分Aおよび成分Bを提供し得る。
【0155】
このキットプレゼンテーションは、成分Aおよび成分Bの用量形態の非経口投与にも使用され得る。例えば、凍結乾燥粉末の形態の個々の用量の成分Aおよび成分Bは、無菌水または緩衝溶液を別々に含むバイアルもまた含み、溶解後に用量組合せの投与のための無菌包装されたシリンジもまた任意選択で含む包装中に配置されて、治療有効用量で別々にまたは成分Aおよび成分Bと共に混合される。
【0156】
このキットプレゼンテーションは、政府機関(例えば、米国食品医薬品局)からの承認された指示に従って、治療アウトカムを得るための投与に適したキットコンポーネントの使用方法に関する指示書をさらに含み得る。
【0157】
D.処置の方法
本開示はさらに、治療有効量の上記化合物を対象に投与することによって、ある状態を有するまたは有しやすい対象中のかかる状態を処置することを提供する。一実施形態では、この処置は予防的処置である。別の実施形態では、この処置は対症的処置である。別の実施形態では、この処置は回復的処置である。
【0158】
一実施形態では、線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、慢性疼痛、慢性頭痛、慢性頸部疼痛、慢性背部疼痛、慢性うつ病、慢性臨床的不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、脳の霧、認知機能不全および慢性間質性膀胱炎からなる群より選択される状態に対して感受性のまたはかかる状態に罹患している対象を処置する方法が提供され、この方法は、約1対1〜約500対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの用量重量比の範囲で、治療有効量の抗ウイルス化合物および治療有効量のCOX−2インヒビターをこの対象に投与するステップを含む。
【0159】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この用量重量比の範囲は、約1対1〜約100対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターである。
【0160】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この用量重量比の範囲は、約1対1〜約50対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターである。
【0161】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この用量重量比の範囲は、約1対1〜約20対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターである。
【0162】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この用量重量比の範囲は、約1対1〜約5対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターである。
【0163】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は、対象中に同時存在する線維筋痛症、慢性疲労症候群および過敏性腸症候群の組合せである。
【0164】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約2000mgである。
【0165】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約1000mgである。
【0166】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在する抗ウイルス化合物の量は、約250mg〜約500mgである。
【0167】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス化合物は、グアニンアナログ抗ウイルス化合物である。
【0168】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス化合物は、ファムシクロビル、バラシクロビルおよびアシクロビルからなる群より選択される。
【0169】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス化合物はファムシクロビルである。
【0170】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するファムシクロビルの量は、約250mg〜約1000mgである。
【0171】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス化合物はバラシクロビルである。
【0172】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するバラシクロビルの量は、約1000mg〜約2000mgである。
【0173】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス化合物はアシクロビルである。
【0174】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するバラシクロビルの量は、約400mg〜約1600mgである。
【0175】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約7.5mg〜約600mgである。
【0176】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約15mg〜約300mgである。
【0177】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するCOX−2インヒビターの量は、約50mg〜約200mgである。
【0178】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビターは、セレコキシブ、メロキシカムおよびジクロフェナク−ミソプロストール組合せからなる群より選択される。
【0179】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビターはセレコキシブである。
【0180】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するセレコキシブの量は、約50mg〜約600mgである。
【0181】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビターはメロキシカムである。
【0182】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するメロキシカムの量は、約7.5mg〜約15mgである。
【0183】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビターは、ジクロフェナク−ミソプロストール組合せである。
【0184】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、単位投与剤形中に存在するジクロフェナクの量は、約50mg〜約200mgであり、単位投与剤形中に存在するミソプロストールの量は、約200μg〜約800μgである。
【0185】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この方法は、線維筋痛症、慢性疲労症候群または過敏性腸症候群に関連する増加した症状のエピソードの発症後に、5日間以下の期間にわたって、抗ウイルス化合物の一日用量を、この一日用量の1.5〜3倍まで増加させるステップをさらに含む。
【0186】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この方法は、線維筋痛症、慢性疲労症候群または過敏性腸症候群に関連する増加した症状のエピソードの発症後に、5日間以下の期間にわたって、COX−2インヒビターの一日用量を、この一日用量の1.5〜3倍まで増加させるステップをさらに含む。
【0187】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この方法は、その対象に以前に投与された少なくとも1種のさらなる治療化合物の投与における低減を生じる。
【0188】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この方法は、ガバペンチン、クロナゼパム、プレガバリン、デュロキセチン、ミルナシプラン、アミトリプチリン、フルオキセチン、トラマドール、モルヒネ、睡眠補助剤および筋肉弛緩剤からなる群より選択される、対象に以前に投与された少なくとも1種のさらなる治療化合物の投与における低減を生じる。
【0189】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この対象は、HSV−1ウイルスに対して感受性であるまたはHSV−1ウイルスに感染しており、このHSV−1ウイルス感染は、線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、慢性疼痛、慢性頭痛、慢性頸部疼痛、慢性背部疼痛、慢性うつ病、慢性臨床的不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、脳の霧、認知機能不全および慢性間質性膀胱炎からなる群より選択される状態を引き起こし、この方法は、約1対1〜約500対1の抗ウイルス化合物対COX−2インヒビターの用量重量比の範囲で、治療有効量の抗ウイルス化合物および治療有効量のCOX−2インヒビターをこの対象に投与するステップを含む。
【0190】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この組合せ療法は、長期間(数か月〜数年)にわたって慢性にまたは継続的に投与される。抗ウイルス化合物単独による慢性治療は、有害効果の発生率を増加させ得るので、通常は回避される。さらに、抗ウイルス化合物単独による長期処置は、薬物抵抗性ウイルス株の出現を誘導し得る。
【0191】
薬物抵抗性は、ある疾患が治療的処置に対してもはや応答しない場合に生じる。例えば、薬物抵抗性は、ウイルス複製に必要な、抗ウイルス薬物によって標的化される遺伝子の変異から生じ得る。抗ウイルス薬物の効力は、本明細書に記載されるようなCOX−2インヒビターなどの第2の成分と組合せて抗ウイルス化合物を投与することによって、延長または回復され得る。この第2の成分は、ウイルスに対するさらなる同時ストレスを誘導し、したがって治療的組合せの効力を増加させ得る。
【0192】
一実施形態では、線維筋痛症に対して感受性のまたは線維筋痛症に罹患している対象を処置する方法が提供され、この方法は、抗ウイルス成分とCOX−2インヒビター成分との治療上有効な組合せを対象に投与するステップを含み、この抗ウイルス成分の量は、約250mg〜約2000mgの範囲の一日総用量で投与され、COX−2インヒビター成分の量は、約15mg〜約800mgの範囲の一日総用量で投与され、投与されるこの組合せは、実質的な有害事象を生じない。
【0193】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス成分は、約250mg〜約1000mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0194】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス成分は、約500mg〜約2000mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0195】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス成分は、約400mg〜約1600mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0196】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビター成分は、約200mg〜約800mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0197】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビター成分は、約15mg〜約30mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0198】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このCOX−2インヒビター成分は、約100mg〜約150mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0199】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この抗ウイルス成分は約500mgの一日用量で投与され、このCOX−2インヒビター成分は約400mgの一日用量で投与される。
【0200】
一実施形態では、線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、慢性疼痛、慢性頭痛、慢性頸部疼痛、慢性背部疼痛、慢性うつ病、慢性臨床的不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、脳の霧、認知機能不全および慢性間質性膀胱炎を含む1つまたは複数の機能性身体症候群に対して感受性のまたはかかる機能性身体症候群に罹患している対象を処置する方法が提供され、この方法は、ファムシクロビルとセレコキシブとの治療上有効な組合せを対象に投与するステップを含み、ファムシクロビルの量は、約250mg〜約1000mgの範囲の一日総用量で投与され、セレコキシブの量は、約200mg〜約800mgの範囲の一日総用量で投与され、投与されるこの組合せは、実質的な有害事象を生じない。
【0201】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は、線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、慢性うつ病、慢性臨床的不安障害および慢性間質性膀胱炎からなる群より選択される。
【0202】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は線維筋痛症である。
【0203】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は慢性疲労症候群である。
【0204】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は過敏性腸症候群である。
【0205】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、この状態は、対象中に同時存在する線維筋痛症、慢性疲労症候群および過敏性腸症候群の組合せである。
【0206】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、このファムシクロビルの量は、約250mg〜約750mgの範囲の一日総用量で投与され、このセレコキシブの量は、約200mg〜約500mgの範囲の一日総用量で投与される。
【0207】
別の実施形態では、本明細書に記載される方法が提供され、一日総用量中の投与されるファムシクロビルの量は約500mgであり、一日総用量中の投与されるセレコキシブの量は約400mgである。
【0208】
E.対象
本発明に従って処置されるのに適した対象には、哺乳動物対象が含まれる。本発明に従う哺乳動物には、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯類、ウサギ類、霊長類などが含まれるがこれらに限定されず、子宮内の哺乳動物が包含される。対象は、いずれかの性別および発生の任意の段階のものであり得る。
【0209】
F.組合せおよび組合せ療法
本発明の化合物、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビターは、上に既に記載したような状態を処置するために、本明細書に記載されるように、または他の医薬的に活性な化合物と組合せて、使用され得る。本発明の化合物、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビター、ならびに他の医薬的に活性な化合物(複数可)は、同時に(同じ投薬形態中で、もしくは別々の投薬形態中でのいずれか)、または連続的に投与され得る。さらに、一実施形態では、本発明は、治療有効量の本発明の化合物、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビター、ならびに1種または複数のさらなる医薬的に活性な化合物を対象に投与することによって、状態を処置する方法を含む。
【0210】
別の実施形態では、本発明の化合物、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビター、1種または複数のさらなる医薬的に活性な化合物、ならびに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0211】
別の実施形態では、この1種または複数のさらなる医薬的に活性な化合物は、任意の順序で、またはさらには本発明の化合物、抗ウイルス化合物およびCOX−2インヒビターと同時に、投与される。同時の場合、複数の治療剤は任意選択で、単一の統合された形態でまたは複数の形態で(例のみとして、単一の丸剤としてまたは2つ以上の別々の丸剤としてのいずれか)提供される。
【実施例】
【0212】
以下の実施例は、単なる例示であり、本開示をいかようにも限定しない。
【0213】
実施例A:ヒト臨床試験
目的:
1つまたは複数の機能性身体症候群を有すると診断された患者の処置における、セレコキシブ+ファムシクロビルの組合せの効力を調査すること。
【0214】
研究設計:
処置の第1週の間に、1日2回(BID)の500mgファムシクロビルの負荷用量を使用し、その後、250mgファムシクロビルBIDの維持用量を使用した。セレコキシブ投薬量、200mg BIDは、処置を通じて一定のままであった。
【0215】
患者集団および診断基準:
選択された患者は、1つまたは複数の機能性身体症候群の報告された診断を有する、成人の男性および女性であった。スクリーニング評価は、病歴および心理的履歴ならびに身体検査を含んだ。
【0216】
9つの別個ではあるが関連する、しばしば重複する状態を、本明細書に記載される組合せ療法によって処置した。9つの状態は以下である:
1.線維筋痛症
2.過敏性腸症候群
3.慢性疲労
4.気分障害/うつ病
5.慢性不安障害/PTSD
6.慢性頭痛
7.認知障害/脳の霧
8.間質性膀胱炎
9.慢性疼痛
【0217】
臨床的には、典型的な患者では、これらの状態の各々の互いとの重複がしばしば観察される。例えば、慢性疲労症候群、慢性頭痛および気分障害の要素なしに線維筋痛症を有する患者を見ることは稀である。以下は、疾患の説明およびこれらの状態を診断するために使用した基準である:
【0218】
1.線維筋痛症−1990年のACR診断基準:
身体の両側、ウエストの上および下の疼痛。さらに、軸骨格疼痛(頸椎、前胸部、胸椎または背下部の疼痛)も存在すべきである。指診による18の圧痛点部位のうち11における疼痛。指診は、4kgの近似力で実施すべきである。
(Wolfe F. Smythe HA. ら (1990) Arthritis Rheum. 33,160-172)
【0219】
2.過敏性腸症候群
IBSは、人が、疼痛を説明し得る他の疾患も外傷もなしに少なくとも3か月間にわたって1月に少なくとも3回腹部の疼痛または不快感を有する場合に診断される。IBSの疼痛または不快感は、排便の頻度または一貫性における変化と共に生じ得るか、あるいは腸の動きによって軽減され得る。
【0220】
IBSの定義を満たすためには、この疼痛または不快感は、以下の3つの症状のうち2つに関連すべきである:
i)通常よりも多い頻度または少ない頻度で生じる腸の動きで始まる
ii)通常よりも緩くより水様であるか、または通常よりも硬くより塊のあるように見える便で始まる
iii)腸の動きで改善する。
(Kahnら、(2010) Nature Reviews Gastroenterology and Hepatology 7:565)
【0221】
3.慢性疲労症候群
CFS診断のための疾病管理センター基準は、以下の3つの基準を要求する:
i)個体が、進行中の肉体的運動にも疲労に関連する他の医学的状態にも起因しない、6か月以上連続する重症の慢性疲労を有していた
ii)疲労が、日常の活動および仕事を顕著に妨害する
iii)個体が、以下の8つの症状のうち4つ以上を同時に有する:
(a)24時間より長く持続する肉体的運動後の倦怠感
(b)爽快感のない睡眠
(c)短期記憶または集中力の顕著な低下
(d)筋肉痛
(e)腫脹も発赤もない関節の疼痛
(f)新しい型、パターンまたは重症度の頭痛
(g)頸部または腋窩における圧痛のあるリンパ節
(h)頻繁なまたは再発性の咽喉痛。
【0222】
これらの症状は、6か月以上連続する病気の間に持続するまたは再発しているべきであり、疲労前に最初に出現していてはならない。
(慢性疲労症候群:一般情報。疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)、http://www.cdc.gov/cfs/general)
【0223】
4.気分障害/うつ病
大うつ病性障害(MDD)のDSM−IV基準
診断基準:
i)2週間を超えて続く抑うつ気分または日常の活動における興味もしくは喜びの喪失。
ii)気分は、その人のベースラインからの変化を示す。
iii)機能低下:社会的、職業上および教育上。
【0224】
これら9つのうち少なくとも5つの具体的な症状が、ほぼ毎日存在する:
i)客観的報告(例えば、悲しい気持ちまたは空虚感)または他者によりなされた観察のいずれかによって示される、1日のほとんどの、ほぼ毎日の抑うつ気分または易怒性。
ii)毎日のほとんどの、ほとんどの活動における興味または喜びの減少。
iii)顕著な体重変化(5%)または食欲の変化。
iv)睡眠の変化:不眠症または過眠症。
v)活動の変化:精神運動性激越または遅滞。
vi)疲労または活力の喪失。
vii)罪悪感/無価値:無価値または過剰なもしくは不適切な罪悪感の感覚。
iii)集中力:思考または集中する能力の減退。
iv)自殺傾向:死もしくは自殺を考える、または自殺の計画を持つ。
【0225】
うつ病のレベルを定量するために使用されるBeckうつ病尺度(Beckら、(1961) Arch Gen Psychiatry 4, 561-571)。
【0226】
5.慢性(全般性)不安障害/心的外傷後ストレス障害(PTSD)
診断基準:
種々の事象および状況に関する少なくとも6か月間の「過剰な不安および心配」。一般に、「過剰な」は、特定の状況または事象について予測されるものを上回ると解釈され得る。ほとんどの人々は、特定の事柄について不安になるが、不安の強度は典型的に、その状況に対応する。
【0227】
不安および心配を制御することに顕著な困難が存在する。人が、不安および心配を制御、緩和またはそれらに立ち向かうまでに回復するのに非常に苦闘している場合に、この要件が満たされる。
【0228】
先行する6か月間にわたるほとんどの日についての、別の精神障害の一部ではない以下の症状のうち3つ以上(小児については1つだけ)の存在:
i)興奮、緊張状態または落ち着かなさの感覚
ii)疲労または消耗しやすい
iii)集中力の問題
iv)易怒性
v)筋肉における顕著な張力
vi)睡眠の困難性。
【0229】
これらの症状は、毎日の生活における機能における「臨床的に有意な苦痛」または問題を引き起こす。「臨床的に有意な」は、処置提供者の見込みに依存する部分である。ある人々は、上記症状の多くを有し得、高レベルの機能を維持するのに十分に良好に、かかる症状に立ち向かい得る。
【0230】
この状態は、物質にも医学的問題にも起因しない(不安障害。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders DSM-IV-TR. 第4版、Arlington, Va. : American Psychiatric Association; 2000. http://www.psychiatryonline.com)。
【0231】
6.慢性頭痛(HA)
国際頭痛学会(International Headache Society)診断基準:
多数の異なる頭痛型の診断のための、1988年の国際頭痛学会発行の基準。この文献は、2004年に更新および発行された(Cephalalgia 24 (補遺1), 1-151)。
【0232】
筋収縮型頭痛診断基準:
i)30分間〜7日間持続する頭痛。
ii)以下の基準のうち少なくとも2つ:
(a)圧迫/締め付け(非拍動性)の性質
(b)軽度または中程度の強度(活動を阻害し得るが、活動を禁止はしない)
(c)両側性の位置
(d)歩行、階段または類似の日常的な身体的活動による増悪なし
iii)以下の両方:
(a)悪心も嘔吐もなし(食欲不振は生じ得る)
(b)羞明および音声恐怖は存在しない、または両方ではなく一方が存在する。
【0233】
外傷後頭痛診断基準:
i)頸部領域および後頭部領域に局在化した疼痛。前頭部、眼窩領域、こめかみ、頭頂または耳へと投射し得る。
ii)疼痛は、特別な頸部の動きまたは持続的な姿勢によって誘発または増悪され得る。
iii)以下のうち少なくとも1つ:
(a)受動的な頸部の動きへの抵抗性または受動的な頸部の動きの制限。
(b)頸部筋肉の輪郭、質感、緊張度または能動的および受動的な伸張および収縮に対する応答における変化。
(c)頸部筋肉の異常な圧痛。
iv)放射線学的試験により、以下のうち少なくとも1つが明らかになる:
(a)屈曲/伸展における動きの異常
(b)異常な姿勢
(c)骨折、先天性の異常、骨腫瘍、関節リウマチまたは他の別個の病理学(脊椎症でも骨軟骨症でもない)
【0234】
7.認知機能不全または認知障害
認知機能不全または認知障害は、脳の霧またはメンタルフォグとも呼ばれ、日常の機能を妨害するのに十分な重症度の、知的機能(例えば、思考、記憶および論理的思考)の喪失である。認知機能不全を有する患者は、言語想起、基本的計算能力および集中力に問題を有する。
【0235】
診断基準:
患者の改善は、精神クラッター尺度(Mental Clutter Scale)を使用して定量した(Leavittら、(2011) Psychological Reports 109, 445-452)。
【0236】
8.間質性膀胱炎
診断基準:
間質性膀胱炎の診断は、慢性の性質であり任意の既知の泌尿器または他の系の病理学によって説明できない骨盤疼痛および尿意頻数の総体症状に基づく(P. Hanno (2002) Rev. Urol. 4(補遺1): S3-S8。
【0237】
9.慢性疼痛
慢性疼痛とは一般に、四肢または身体の他の領域における持続性で非急性のしばしば身体障害性の疼痛を指す。この疼痛は、大きいもしくは軽微な外傷などの既知の原因と関連し得、または線維筋痛症などの痛みのある慢性状態の症状であり得る。これは、未知の原因のものと同頻度であり得る。用語慢性疼痛とは、任意に規定された期間、例えば6か月より長い期間にわたって存在している疼痛を指し得る。あるいは、用語「慢性疼痛」は、用語「慢性疼痛症候群」の同義語としてしばしば使用され、持続性の疼痛、客観的知見を上回る主観的症状、関連の機能障害性疼痛行動、および日々の生活の活動における自主規制を示すために使用される記述用語である。慢性疼痛症候群(CPS)は、慢性疼痛に起因する身体的および心理学的変化の組合せの表現である。
【0238】
慢性疼痛に分類される患者は、以下の6つの基準に適合する:
i)愁訴の演技化(dramatization of complaints)
ii)薬物誤用
iii)機能障害
iv)依存性
v)うつ病
vi)身体障害
【0239】
結果:
以下の表に示される結果は、疼痛についての視覚的アナログ尺度(VAS)に対する患者の応答に基づく(Hurstら、(2004) J. Manip. Physiol. Therap. (JMPT) 27, 26-35)。個々の値は、以下のように、1〜7の尺度で改善を表す:1−変化なしまたは状態が悪化した;2−ほぼ同じ、ほとんど何の変化もなし;3−少し良くなったが、変化は実質的な違いを生んでいない;4−幾分良くなったが、変化は実質的な違いを生んでいない;5−中程度に良くなり、僅かではあるが目立った変化がある;6−良くなり、明確な改善が実質的かつ価値ある違いを生んだ;7−大いに良くなった、大きな違いを生むかなりの改善。
【0240】
30%超の%疼痛改善を示す患者を、その治療に対して臨床的に応答性であるとみなす。
【0241】
【表2】
【0242】
実施例B:ヒト臨床試験プロトコール(PRID−201):
表題:線維筋痛症を有する患者の処置におけるファムシクロビル+セレコキシブの安全性および効力を調査する、二重盲検、無作為化、プラセボ対照の概念実証第2a相研究。
【0243】
目的:線維筋痛症(FM)の処置におけるセレコキシブ+ファムシクロビルの組合せ対プラセボの安全性および効力を調査すること。
【0244】
研究設計:
FM患者の処置のためのファムシクロビルとセレコキシブとの組合せの安全性および効力を評価するための、無作為化、二重盲検、プラセボ対照の16週間研究。処置の第1週の間に、1日2回(BID)のファムシクロビルの負荷用量(2×維持用量)を使用し、その後、ファムシクロビルBIDの維持用量を15週間使用した。研究群の患者集団に依存して、1000mg/日より大きい負荷用量の使用は任意選択である。セレコキシブ投薬量(これもまたBID)は、16週間の積極的処置を通じて一定のままである。
【0245】
患者を、組合せ療法またはプラセボのいずれかを用いた処置に無作為化する。
【0246】
資格要件を満たした患者は、2010年の米国リウマチ学会のFMの診断基準[Wolfeら、(2010) Arthritis Care & Res. 62(5), 600-610]によって規定される原発性FMを有し、全身性自己免疫疾患、器質的もしくは外傷性のリウマチ性状態、または研究結果の解釈を損ない得る他の状態に関連する顕著な疼痛の他の供給源は存在しない。
【0247】
患者は、初期スクリーニング手順を受け、その後、必要に応じて、排除される医薬の休薬に進む。疼痛制御のためにオピオイドまたは麻薬に依存する患者は、研究に登録すべきでない。
【0248】
セレコキシブ成分に起因して、患者は、無作為化の時点において、全ての他の非ステロイド性抗炎症薬物(NSAID)の定期的な使用を中断する。アセトアミノフェンは、1日当たり3250mgを超えない用量で、研究を通じて利用され得る。患者は、心臓保護のための低用量のアスピリン(325mg/日未満)、片頭痛のためのトリプタンおよびエルゴタミン、ならびに下肢静止不能症候群のためのドパミン作用剤、ならびに筋肉弛緩剤、睡眠補助剤およびベンゾジアゼピン(乱用または依存性の証拠がないことを前提とする)もまた継続し得る。トラマドールは、FMまたは他の急性に痛む状態(例えば、外傷;処置関連疼痛)の重症な噴出のためのレスキュー治療として利用され得る。トラマドールは、2週目、6週目および12週目の研究来診の48時間以内、またはベースラインおよび16週目の来診の7日以内は摂取すべきではない。
【0249】
各患者の組合せ医薬の代謝プロフィールを、いずれかの薬物との顕著な薬物−薬物相互作用の危険性がないことを確実にするために、評価すべきである。CYP2C9によって代謝される薬物について、フルコナゾール−強力なCYP2C9インヒビター−の併用は、回避すべきである。
【0250】
患者は、試験の間、デュロキセチン、ミルナシプラン、プレガバリンおよびナトリウムオキシベートを摂取することが禁じられ、無作為化前の7日間の休薬期間が必要とされる。さらに、研究のために定量するために、各患者の24時間想起疼痛スコア(recall pain score)は、スクリーニング来診の時点における100mm視覚的アナログ尺度(VAS)上の40〜90の間、およびベースライン来診の時点における数値的評価尺度(NRS)上の4〜9の間に存在しなければならない。
【0251】
全ての登録基準が満たされ、休薬が首尾よく完了したことを確実にした後で、患者は、ベースライン評価および無作為化に戻る。ベースライン評価の日を0日目と称する;患者は、0日目の夕方の用量または次の日(1日目)の朝の用量のいずれかで研究薬物を開始し、その研究の持続期間にわたってBID処置を継続する。
【0252】
血液を、安全性評価および探索性サイトカイン分析(例えば、ΙL−1β、IL−4、IL−6、IL−8、IL−10、TNF−α、IFN−α、IFN−β、IFN−γ)のために、スクリーニング来診の時点で収集する。サイトカイン分析のための第2のサンプルもまた、ベースライン/無作為化来診の時点で取得する。安全性およびサイトカイン分析のための追跡血液サンプリングを、6週目および16週目の来診の時点(または早期終了の時点)において行う。標準的な尿検査パネルを、スクリーニング、6週目および16週目の時点において収集される安全性実験室の一部として含める。
【0253】
研究薬物は、二重盲検を維持するために過剰封入し、実薬患者およびプラセボ患者は、同一に見える研究薬物の供給を受ける。研究薬物は、2週間用の瓶で提供する;したがって、患者は、次の計画された来診まで何週間かに依存して、研究来診毎に、1、2または3つの別々の瓶の各薬物(または対応するプラセボ)を受ける。第1週のみについては、患者は、1週間の負荷用量を提供するために、さらなるファムシクロビルを含む第3の瓶を受ける。患者は、第1週に割り当てられた3つの瓶の各々から1つのカプセル剤BID(食事と共に)を摂取し、その後、引き続く週のために提供された2つの瓶の各々から1つのカプセル剤BIDを摂取する。患者は、2週目、6週目、12週目および16週目または早期終了(ET)にわたり計画された研究の積極的処置期の間の研究来診を伴う、合計16週間にわたる研究薬物処置を受ける。
【0254】
算入基準:
1.インフォームドコンセントを読み、理解し、サインする意思がありかつそれができる。
2.男性または女性、18〜70歳、包括的。
3.各女性患者は、閉経後でない限り、スクリーニングおよびベースラインの時点において陰性の尿妊娠検査を有さなければならない。
4.出産能のある女性は、その研究参加の持続期間にわたり、有効な受胎調節法を利用する意思がなければならない。
5.原発性FMの診断。
6.治験責任医師の意見では、患者は、プロトコールが指定する全ての要件に従う意思がありかつ従うことができる。
【0255】
除外基準:
1.授乳中または妊娠中。
2.スクリーニングの30日以内の治験薬物の使用。
3.腰椎術後症候群、感染性関節炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスまたは他の全身性自己免疫疾患を有すると診断された。
4.治験責任医師の意見では、研究に参加する患者の能力に影響し得るまたは研究に登録されている間の患者の健康を潜在的に損ない得る、任意の臨床的に有意な、制御されていないまたは不安定な、医学的、精神医学的または外科的な状態。
5.現在の全身性感染(例えば、HIV、肝炎)。
6.研究薬物に対する顕著な有害反応またはアレルギーの病歴。
7.治験責任医師の意見では、スクリーニング実験室評価の結果および/または病歴に基づく臨床的に有意な実験室異常(複数可)の証拠。
【0256】
研究薬物:
本明細書に記載される、組合せにおいて評価されている個々の研究薬物は、ヒトおよび動物において個々に大規模に研究されてきた。これらの研究において評価される用量および処置の持続期間は、各個々の薬物の現在のFAD承認された製品ラベルと一致している。
【0257】
研究薬物は、医薬の過剰封入によって盲検にされる。各医薬は、別々の瓶中で提供され、盲検様式で明確にラベル付けされる。プラセボは、実薬研究薬物のために使用されるのと同一のカプセル剤および瓶中で提供される。全ての患者は、食事と共に、1日2回、各割り当てられた瓶から1つのカプセル剤を摂取する。
【0258】
研究のための患者群および処置を以下にまとめる:
患者処置群
【0259】
【表3】
【0260】
さらに、FDA「Draft Guidance for Industry: Codevelopment of Two or More Unmarketed Investigational Drugs for Use in Combination」(2010年12月)と一致して、上記組合せ研究と同時にまたはそれに引き続いて、さらなる研究を実施する。具体的には、研究を、組合せにおいて使用される個々の薬物の寄与を決定するために使用する。例として、4群要因研究設計を使用して、組合せ療法からの結果を個々の成分およびプラセボと比較し得る(例えば、A+B対A対B対プラセボ)。これらの比較研究は、本明細書に記載した用量決定研究に引き続いて実施される場合、最良の結果を生じた用量を利用し、一方、同時に行われる比較研究は、より高い範囲の用量をおそらくは好んで、複数の用量を利用し得る。
【0261】
結果:
効力測定
・一次アウトカム測定は、11点の数値的評価尺度(NRS)で評価した、患者の自己報告した24時間想起平均疼痛重症度である。
・二次測定は以下を含む:
○患者の自己報告した全般印象変化(Global Impression of Change)(PGIC)
○改訂版線維筋痛症影響質問票(Revised Fibromyalgia Impact Questionnaire)(FIQ−R)
・探索性測定は以下を含む:
○炎症および/またはウイルス感染に関連するサイトカインの変化
○NIHの患者報告アウトカム測定情報システム(Patient Reported Outcomes Measurement Information System)(PROMIS)疲労質問票
○多次元疲労一覧(Multi-Dimensional Fatigue Inventory)(MFI−20)
○Beckうつ病一覧(Beck Depression Inventory)(BDI−II)
【0262】
安全性測定
安全性測定は、バイタルサイン(座位血圧および心拍数、口腔温、体重)、有害事象ならびに臨床実験室評価を含む。
【0263】
統計的分析:
治療効力の決定のための一次効力評価は、16週間の処置にわたり11点のNRSで記録したような、24時間想起疼痛スコアにおけるベースラインからの変化である。ベースラインからの変化は、ベースライン24時間想起疼痛スコアを、6週目、12週目および16週目/ETにおいて決定されるスコアと比較することによって決定される。
【0264】
組合せ薬物処置群におけるベースラインからの平均変化は、混合モデル反復測定(MMRM)を使用して、16週間の処置にわたってプラセボ処置群について決定された平均変化と比較される。無帰仮説は、ベースラインからの平均変化に関して、処置群間の差異が存在しないことである。この仮説の棄却は、組合せ療法の効力を示す。
【0265】
全ての言及された文献は、本明細書に記載されているかのように、参照によって組み込まれる。本発明の要素またはその例示的な実施形態(複数可)を導入する場合、冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」、「この(the)」および「前記/該(said)」は、これらの要素のうち1つまたは複数が存在することを意味する意図である。用語「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙した要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味している。本発明は、特定の実施形態に関して記載されてきたが、これらの実施形態の詳細は、限定として解釈すべきではない。