(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定コアは、前記ボビンの長手方向中心線を基準として対称となるように分離され、前記ボビンの側面に着脱可能に結合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電磁接触器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の中小容量電磁接触器においては、外部のAC電源をDC電源に変換して励磁する方式を採用する場合、E字状の可動コア12及び固定コア15が製品の内部で占める空間が大きいので、DCコンバータ回路の設置空間が足りないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、製品の内部にDCコンバータ回路の設置空間を確保できる電磁接触器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術的課題を解決するために、本発明の一態様によれば、フレーム、ホルダ、可動コア、ボビン、固定コア、弾性部材、切替スイッチ、電子回路部及び定位置部材を含む、電磁接触器が提供される。
【0010】
前記フレームは、電源側及び負荷側にそれぞれ接続される固定接点を備えてもよい。
【0011】
前記ホルダは、前記フレームの内部に移動可能に設けられ、可動接点を前記固定接点と接離可能に備えてもよい。
【0012】
前記可動コアは、前記ホルダの一端部に結合され、スイッチ操作部を備えてもよい。
【0013】
前記ボビンは、外側面に巻回したコイルを備え、前記コイルに外部電源が供給されると磁力を発生するようにしてもよい。
【0014】
前記固定コアは、前記ボビンに結合されるようにしてもよい。
【0015】
前記弾性部材は、前記ホルダと前記ボビンとの間に配置され、前記外部電源の供給が停止されると前記可動コアを元の位置に戻すようにしてもよい。
【0016】
前記切替スイッチは、前記スイッチ操作部の移動範囲内に備えられ、前記スイッチ操作部が接触すると内部接点が切り替えられるようにしてもよい。
【0017】
前記電子回路部は、電圧降下用素子を備え、前記切替スイッチからの切替信号により前記コイルに供給される電流を制御するようにしてもよい。
【0018】
前記定位置部材は、前記スイッチ操作部を定位置に固定して前記切替スイッチと前記スイッチ操作部との接触を誘導するようにしてもよい。
【0019】
本発明の一態様においては、可動コア及び固定コアの形状及び構造を変更することにより、フレームの内部にDCコンバータ回路の設置空間を確保することができる。
【0020】
前記可動コアは、前記ボビンの内部に挿入されて所定距離範囲内で移動可能な構造を有するようにしてもよい。
【0021】
前記固定コアは、両方向に開口して中空箱状構造を有するようにしてもよい。
【0022】
また、前記固定コアは、前記ボビンの長手方向中心線を基準として対称となるように分離され、前記ボビンの側面に着脱可能に結合されてもよい。
【0023】
前記電子回路部は、前記ボビンの一側面に設けられてもよい。
【0024】
また、本発明の一態様においては、可動コアに定位置部材を備え、可動コアを定位置に固定することにより、可動コアと他の部品間の機械的メカニズムを維持する。
【0025】
本発明の第1実施形態によれば、前記可動コアは、連結部材及び支持台を含んでもよい。
【0026】
前記連結部材は、可動コア本体の一端部に突設された連結軸に結合されてもよい。
【0027】
また、前記連結部材は、前記スイッチ操作部を一体に作動可能に備えてもよい。
【0028】
前記支持台は、前記連結軸を介して前記連結部材に積層結合されてもよい。
【0029】
また、前記支持台は、前記ホルダと前記連結部材とを連結するようにしてもよい。
【0030】
前記定位置部材は、突出部で構成されてもよい。
【0031】
前記突出部は、前記連結部材から前記支持台の縁面と接触可能に突設され、前記支持台と前記連結部材とのずれを防止するようにしてもよい。
【0032】
本発明の第1実施形態によれば、前記突出部は、前記支持台の縁面のうち異なる方向又は平行な方向の縁面に隣接して少なくとも2箇所に突設されてもよい。
【0033】
本発明の第2実施形態によれば、前記突出部は、前記支持台の縁面に沿って連続して突設されてもよい。
【0034】
本発明の第3実施形態によれば、前記突出部は、前記支持台の縁面に隣接して平行に突設されたストリップ構造を有するようにしてもよい。
【0035】
本発明の第1実施形態によれば、前記支持台は、支持板及び結合突起を含んでもよい。
【0036】
前記支持板は、前記連結部材に積層されてもよい。
【0037】
前記結合突起は、前記支持板の両端から前記ホルダに向かって延び、その端部が横方向に突設されてもよい。
【0038】
前記連結部材と前記支持台とは、前記連結軸によりリベット結合されてもよい。
【0039】
本発明の第2実施形態によれば、前記支持台は、支持本体、側面部材及び支持ピンを含んでもよい。
【0040】
前記支持本体は、前記連結部材に積層されてもよい。
【0041】
前記側面部材は、前記支持本体の両端から前記ホルダに向かって突設されてもよい。
【0042】
また、前記側面部材は、挿入孔を備えてもよい。
【0043】
前記支持ピンは、前記挿入孔から前記側面部材に貫通結合されてもよい。
【0044】
また、前記支持ピンは、両端部が前記ホルダに結合されてもよい。
【0045】
本発明の第2実施形態によれば、前記可動コアは、連結部材及び支持台を含んでもよい。
【0046】
前記連結部材は、可動コア本体の一端部に突設された連結軸に結合されてもよい。
【0047】
また、前記連結部材は、前記スイッチ操作部を一体に作動可能に備えてもよい。
【0048】
前記支持台は、前記連結軸を介して前記連結部材に積層結合されてもよい。
【0049】
また、前記支持台は、前記ホルダと前記連結部材とを連結するようにしてもよい。
【0050】
前記定位置部材は、前記支持台と前記連結部材とを締結して前記支持台と前記スイッチ操作部とのずれを防止する締結部材で構成されてもよい。
【0051】
本発明の第3実施形態によれば、前記可動コアは、連結部材及び支持台を含んでもよい。
【0052】
前記連結部材は、可動コア本体の一端部に突設された連結軸に結合されてもよい。
【0053】
また、前記連結部材は、前記スイッチ操作部を一体に作動可能に備えてもよい。
【0054】
前記支持台は、前記連結軸を介して前記連結部材に積層結合されてもよい。
【0055】
また、前記支持台は、前記ホルダと前記連結部材とを連結するようにしてもよい。
【0056】
前記定位置部材は、ずれ防止突起で構成されてもよい。
【0057】
前記ずれ防止突起は、前記連結部材において前記連結軸から離隔し、前記支持台に貫通結合されるように突設されてもよい。
【発明の効果】
【0058】
本発明による電磁接触器は、電磁石コア、すなわち可動コア及び固定コアの形状及び構造を変更して製品の内部にDCコンバータ回路の設置空間を確保することができるので、小容量製品において、製品を大きくしなくても外部のAC電源をDC電源に変換することができる。
【0059】
また、本発明による電磁接触器は、可動コアに定位置部材を備え、可動コアを定位置に固定することにより、可動コアに備えられたスイッチ操作部が他の部品との機械的メカニズムを維持するようにする。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0062】
本発明は、製品の内部構成の形状及び構造を単純化することにより、製品を大きくしなくてもDCコンバータ回路の設置空間を確保できる、電磁接触器に関する。
【0063】
図1は本発明の一実施形態による電磁接触器の分解斜視図であり、
図2は本発明の一実施形態による電磁接触器の一部(1/4)を切開して示す組立図である。
【0064】
本発明の一実施形態による電磁接触器は、フレーム110、ホルダ120、可動コア130、弾性部材140、ボビン150、固定コア160、電子回路部170などを含む。
【0065】
図1の分解図を参照すると、製品の外形を形成するフレーム110は、第1フレーム111と第2フレーム112とから構成され、第1フレーム111と第2フレーム112とは対向して着脱可能に組み立てられている。
【0066】
例えば、第1フレーム111と第2フレーム112とは互いに向かってそれぞれ開口し、第1フレーム111は第2フレーム112の上部に隣接して配置されて締結部材により着脱可能に積層結合されるようにしてもよい。
【0067】
図2の組立図を参照すると、第1フレーム111はホルダ120を収容し、第2フレーム112は可動コア130、弾性部材140、ボビン150及び固定コア160を収容する。
【0068】
第1フレーム111は、左右(長手方向の両端)に電源側及び負荷側に接続される主電源端子113を備えてもよい。
【0069】
ここで、電源側は、第1フレーム111の長手方向の一端に位置する主電源端子113に接続され、負荷側は、第1フレーム111の長手方向の他端に位置する主電源端子113に接続される。
【0070】
主電源が3相AC電源の場合、主電源端子113は、R、S、Tの3相に対応して一列に配置されてもよい。電源側及び負荷側の主電源端子113の一端部には、固定接点113aがそれぞれ一体に形成される。
【0071】
ホルダ120は、第1フレーム111の内部に移動可能に設けられる。
図1において、ホルダ120の移動方向は、第1フレーム111と第2フレーム112との結合面に対して垂直方向、すなわち上下方向である。
【0072】
ホルダ120は、各相毎に固定接点113aから上下方向に離隔して配置される可動接点121を備える。これにより、ホルダ120が第1フレーム111側から第2フレーム112側に、すなわち上方から下方に下降すると、可動接点121も固定接点113aに向かって移動して接触する。
【0073】
図1において、第1フレーム111が上方に配置されて第2フレーム112が下方に配置されるので、説明の便宜上、本明細書における上部及び上端部とは、例えば第2フレーム112の内部に位置する構成要素における第1フレーム111に近づく方向の部分及び端部をいい、下部及び下端部とは、例えば第1フレーム111の内部に位置する構成要素における第2フレーム112に近づく方向の部分及び端部をいう。
【0074】
可動コア130は、ホルダ120の下端部に結合されてホルダ120を下方に移動させる可動本体131と、可動本体131の上端部に結合される連結部材132と、連結部材132とホルダ120とを連結して可動本体131を支持する支持台133を含む。
【0075】
ここで、可動本体131は、直径が軸方向に一定の円筒状構造、かつボビン150の中空部154に挿入可能な構造を有する。
【0076】
後述するように固定コア160の構造を変更すると共に、可動本体131を円筒状構造にすることにより、製品を大きくすることなくDCコンバータ回路の設置空間を確保することができる。
【0077】
また、円筒状構造を有する可動本体131の直径をボビン150の中空部154の直径よりも小さくし、可動本体131をボビン150の中空部154に挿入することにより、従来のボビンの周辺を占めていたE字状の可動コア及び固定コアの領域より小さくしてボビン150の周辺空間を広く確保することができる。
【0078】
さらに、ボビン150の周辺に確保された空間をプリント基板171などの電子回路部170の設置空間として活用することができる。
【0079】
弾性部材140は、ホルダ120の下端部を付勢し、可動コア130を固定コア160側に移動させる吸引力が解除されると可動コア130を元の位置に戻す役割を果たす。
【0080】
弾性部材140としては、例えばコイル151を螺旋状に巻回したコイルばねを使用することができる。
【0081】
図3は
図2に示す固定コア及びボビンの分解斜視図であり、
図4は
図3の平面図であり、
図5は
図4のVI−VI線断面図である。
【0082】
図3及び
図4を参照すると、固定コア160は、2つの部品、すなわち第1固定コア161と第2固定コア162とに分離可能に構成され、第1固定コア161と第2固定コア162とは、ボビン150を介してボビン150の幅方向Wに間隔をおいて配置され、ボビン150にそれぞれ挿入されて組み立てられる。
【0083】
第1固定コア161及び第2固定コア162は、可動コア130の移動方向に間隔をおいて配置される上部プレート160a及び下部プレート160bと、上部プレート160aと下部プレート160bとを連結する側面プレート160c(ボビン150の長手方向Lの側面と平行な面)とから構成され、断面コ字状構造を有する。
【0084】
なお、第1固定コア161及び第2固定コア162は、ボビン150の幅方向Wの側面に対応する面が完全に開放された構造を有するが、固定コア160をこのような構造にすることは、前述したように、製品を大きくすることなくDCコンバータ回路の設置空間を確保するためのものである。
【0085】
つまり、上部プレート160a、下部プレート160b及び側面プレート160cは、製品の内部に占める空間が非常に小さく、かつコイル151の周囲を囲むように配置されてコイル151から発生する磁場に対して磁路を形成する最適な構造を有する。
【0086】
ここで、断面コ字状の第1固定コア161及び第2固定コア162は、開口方向が互いに向かい、かつプレートの両端部同士が当接するように組み立てられる。
【0087】
また、固定コア160は、上部プレート160aに円形状の開口部が形成されており、ボビン150の中空部154に可動コア130を挿入することができ、上部プレート160aの開口部の内周面が可動コア130の外周面と所定の間隙を隔てて配置されており、可動コア130の上下方向の移動に干渉しない。
【0088】
図5を参照すると、ボビン150の幅方向Wの一側面に電子回路部170が可動コア130の移動方向と平行に配置されており、可動コア130の移動経路を確保することができる。
【0089】
ボビン150は、内部に中空部154を備えた円筒状のコイル巻回部153と、コイル巻回部153の上端部及び下端部に備えられるコア取付部152とから構成されてもよい。
【0090】
コイル巻回部153は、外面に巻回されるコイル151を備え、外部電源がコイル151に供給されると周囲に磁場を発生する。
【0091】
コア取付部152は、内部に凹状に形成された取付凹部152aを備えてもよい。
【0092】
取付凹部152aには、固定コア160の上部プレート160a及び下部プレート160bが摺動可能に取り付けられてもよい。
【0093】
上部プレート160aは、可動コア130の連結部材132と上下方向に間隔をおいて対向して配置されてもよい。
【0094】
下部プレート160bは、可動本体131の底面と上下方向に間隔をおいて対向して配置されてもよい。
【0095】
これにより、可動コア130と固定コア160との間の電磁石による磁力を十分に確保することができる。
【0096】
また、ボビン150の上部において長手方向Lに電源側及び負荷側の端部にそれぞれコイル電源入力端子155が設けられており、外部電源からコイル151に電源を供給することができる。
【0097】
電子回路部170は、複数の電子部品が実装されたプリント基板(PCB)171を含み、コイル151に供給される電流を制御する役割を果たす。
【0098】
電子回路部170は、整流器(図示せず)、切替スイッチ172及びコンデンサ173を含んでもよい。
【0099】
前記整流器は、AC電源をDC電源に変換する。
【0100】
切替スイッチ172は、可動コア130と機械的メカニズムを有し、可動コア130と固定コア160との間隔が短くなるとそれを感知する。
【0101】
コンデンサ173は、切替スイッチ172の動作(切り替え)と同時にコイル151の消費電圧を降下させる。
【0102】
電子回路部170のプリント基板171は、固定コア160の幅方向の側面の開口部により確保されたボビン150の幅方向Wの一側面の空間に可動コア130の移動方向と平行に配置され、製品の内部に占める空間を最小限に抑えると共に可動コア130の移動に干渉しないことにより、製品を大きくすることなく製品の内部空間の活用を最大化することができる。
【0103】
なお、プリント基板171が可動コア130の移動方向と平行に配置されており、可動コア130の移動経路を確保するためにプリント基板171にホールを形成する必要がない。
【0104】
また、プリント基板171は、ボビン150の一側面に直接締結されることにより、ワイヤを備えるのではなく、外部電源がボビン150から直接入力される。これにより、電子回路部170からボビン150への通電経路が短くなり、不要な抵抗の増加及びワイヤの断線を未然に防止することができる。
【0105】
本発明の他の技術的課題は、切替スイッチ172と機械的メカニズムを有する連結部材132と支持台133とのずれを防止することにある。
【0106】
連結部材132及び支持台133は、可動本体131の上端部から軸方向に延設された連結軸131aにより、可動本体131の上端部に積層結合される。連結部材132及び支持台133は、中心部に結合孔がそれぞれ形成されており、前記結合孔に連結軸131aが貫通結合される。
【0107】
ここで、連結部材132と支持台133とは、連結軸131aによりリベット結合されてもよい。
【0108】
支持台133は、両側面に形成された結合突起133bがホルダ120の底面にスライドして挿入結合されることにより、可動コア130とホルダ120とが一体に動作する。
【0109】
ここで、連結部材132と支持台133とは、連結軸131aによりリベット結合されているので、上下方向に共に移動するが、これらのいずれか一方が他方に対して、例えば連結部材132が支持台133に対して連結軸131aを中心に回転することがある。
【0110】
このように連結部材132が支持台133に対していずれかの方向にずれると、連結部材132と機械的メカニズムを有する切替スイッチ172の作動が不可能になるので、それを必ず防止しなければならない。
【0111】
切替スイッチ172は、NC(Normal Closed)タイプのものであって、平常時は接点がオン状態にあり、外部信号が供給されるとオフ状態に切り替えられる。
【0112】
切替スイッチ172は、コイル電源入力端子155とコイル151とを接続する回路に設けられ、平常時は、切替スイッチ172を介して外部電源がコイル151に供給されるようにし、可動コア130との機械的接触による外部信号の供給を受けると、切替スイッチ172がオフになり、外部電源の電流がコンデンサ173を経由するようにすることにより、コイル151の消費電力を低減することができる。
【0113】
可動コア130と切替スイッチ172との機械的接触関係によるコイル151の消費電力の低減についてより詳細に説明すると次の通りである。
【0114】
外部電源がコイル151に供給されて磁力が発生すると、その磁力により可動コア130が固定コア160側に移動し、主回路の可動接点121が固定接点113aに向かって移動して接触する。
【0115】
可動コア130が固定コア160側に移動すると、可動コア130と固定コア160との距離が短くなり、可動コア130の一部(スイッチ操作部132a)が切替スイッチ172のスイッチ動作部172aに接触(すなわち、機械的接触)することにより、切替スイッチ172をオフにする。
【0116】
切替スイッチ172がオフになると、外部電源が切替スイッチ172を介してコイル151に供給されるのではなく、コンデンサ173を経由してコイル151に供給される。
【0117】
ここで、外部電源がコンデンサ173を経由する場合、コンデンサ173によりコイル151に供給される電流が減少するので、コイル151の消費電力が低減される。
【0118】
このようにコイル151に供給される電流が減少しても、磁力による主回路の可動接点121と固定接点113aとの接触状態は十分に維持される。
【0119】
これは、コイル151に同一の電流が供給されると仮定すると、通常、可動コア130と固定コア160との距離が短くなるほど可動コア130を固定コア160に吸引する吸引力が大きくなるからである。
【0120】
一方、連結部材132には定位置部材が設けられており、連結部材132と支持台133とのずれを防止するので、可動コア130と切替スイッチ172との機械的メカニズム(機械的接触関係)を維持することができる。
【0121】
可動本体131の上端部に結合される連結部材132は、可動本体131をホルダ120と連結する役割を果たすだけでなく、切替スイッチ172を動作させる(切り替える)ためのスイッチ操作機能を有する。
【0122】
前記スイッチ操作機能は、可動コア130と切替スイッチ172との機械的メカニズムにより実現される。
【0123】
すなわち、可動コア130と固定コア160との間隔が短くなると、可動コア130のスイッチ操作部132aが固定コア160側に移動して切替スイッチ172を押圧することにより、切替スイッチ172の接点が切り替えられる。
【0124】
ここで、可動コア130と切替スイッチ172との機械的メカニズムは、可動コア130の下降によるスイッチ操作部132aの押圧接触により生じるので、スイッチ操作部132aが一体に備えられる連結部材132が可動コア130において円周方向に回転しないようにしなければならない。
【0125】
図6は本発明の第1実施形態による可動コアの斜視図であり、
図7は
図6に示す定位置部材の斜視図である。
【0126】
図6に示すように、本発明の第1実施形態による連結部材132は、四角形状のプレートからなり、前記四角形状のプレートの一側面には幅に比べて長さが長いプレート構造のスイッチ操作部132aが突設されている。
【0127】
また、スイッチ操作部132aは、一端部に直下方に折り曲げ加工されたスイッチ操作突起132a’を備える。
【0128】
切替スイッチ172は、スイッチ本体の内部に備えられ、平常時はオンになっていて外部信号が入力されるとオフになる可動接点及び固定接点と、前記可動接点に接続され、スイッチ操作突起132a’との直接的な接触により動作するスイッチ動作部172aとから構成される。
【0129】
スイッチ操作部132aは、連結部材132の一側面から水平に突設され、プリント基板171の仮想延長線と直角に交差し、スイッチ操作突起132a’は、スイッチ操作部132aの一端部から直下方に折り曲げられ、切替スイッチ172のスイッチ動作部172aの端部に備えられた接触端172a’と接触可能になっている。
【0130】
図5に示すように、切替スイッチ172は、プリント基板171の上部に設けられてもよい。
【0131】
例えば、
図5において、プリント基板171が30mm(横)×20mm(縦)×2mm(厚さ)である場合、切替スイッチ172は、垂直に配置されたプリント基板171の60〜90%の高さの位置に設けられる。このようにすることにより、切替スイッチ172のスイッチ動作部172aがスイッチ操作突起132a’の移動距離範囲に配置されるので、可動コア130が直下方に下降すると、スイッチ操作突起132a’が切替スイッチ172のスイッチ動作部172aを押圧し、切替スイッチ172が切り替えられる。
【0132】
支持台133は、連結部材132に積層される支持板133aと、支持板133aの両端からホルダ120に向かって延び、その端部が横方向に突設される結合突起133bとを含む。
【0133】
図6及び
図7を参照すると、前記定位置部材は、連結部材132の上部に一体に形成され、連結部材132がホルダ120の底面に固定された支持台133に対して可動本体131の中心軸線を中心に円周方向に回転することを防止する。
【0134】
第1実施形態による定位置部材は、ストリップ状に突設された突出部1341からなる。
【0135】
ここで、突出部1341は、支持台133の縁部に隣接して配置され、かつ異なる方向又は平行な方向に少なくとも2箇所に配置され、連結部材132と支持台133とのずれ、すなわち円周方向の回転を防止する。さらに、突出部1341は、支持台133の縁部の位置に応じてストリップの長さが異なる。
【0136】
例えば、突出部1341が4箇所に配置される場合、2つはスイッチ操作部132aの突出方向に対して垂直に支持台133の前後縁面に隣接して配置され、残りの2つはスイッチ操作部132aの突出方向と平行に支持台133の左右縁面に隣接して配置される。
【0137】
このように、連結部材132に形成された突出部1341は、連結部材132のスイッチ操作部132aが支持台133に対して可動本体131の中心軸線を中心に円周方向に回転すること、すなわちスイッチ操作部132aと支持台133とのずれを防止する。
【0138】
図8〜
図11は本発明の様々な実施形態による定位置部材の平面図である。
【0139】
第2実施形態による定位置部材は、
図8に示すように、支持台133の縁面に沿って連続して突設される突出部1342からなる。
【0140】
第3実施形態による定位置部材は、
図9に示すように、支持台133の縁面に隣接して平行に突設される突出部1343からなる。
【0141】
第4実施形態においては、
図10に示すように、連結部材132の中心部、すなわち連結軸131aから偏心した位置に締結部材1344が設けられており、スイッチ操作部132aと支持台133とのずれを防止する。例えば、連結部材132において連結軸131aから偏心した位置にナット溝が形成され、前記ナット溝にボルトなどの締結部材1344が締結されるか、又は連結部材132において連結軸131aから偏心した位置にボルトが突設され、前記ボルトにナットなどの締結部材1344が締結されるようにしてもよい。
【0142】
第5実施形態においては、
図11に示すように、連結部材132において連結軸131aから偏心した位置にずれ防止突起1345が形成され、支持台133にずれ防止孔が形成されており、ずれ防止突起1345がずれ防止孔に挿入されることにより、スイッチ操作部132aと支持台133とのずれを防止する。
【0143】
図12は本発明の第2実施形態による支持台の斜視図であり、
図13は
図12に示す連結部材の斜視図である。
【0144】
図12に示すように、第2実施形態による支持台233は、可動本体131の上端部に連結部材132と共に積層結合される四角形プレート状の支持本体233aと、支持本体233aの両端部からホルダ120方向に延設された側面部材233bとから構成される。ここで、連結部材132及び支持台233は、連結軸131aを介して可動本体131の上端部に積層結合され、連結部材132上に支持台233が配置される。
【0145】
支持本体233aは、中心部に結合孔が形成されている。可動本体131の連結軸131aが支持本体233aの結合孔を貫通してリベットされることにより、可動本体131の連結軸131aが支持本体233aと結合される。
【0146】
側面部材233bは、挿入孔を備える。支持ピン234が側面部材233bの挿入孔から側面部材233bに挿入されて突出することにより、可動コア230がホルダ120の底面に挿入結合される。
【0147】
第2実施形態による支持台233は、前述した第1実施形態による支持台133と機能的な面で同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0148】
また、定位置部材を連結部材132と支持台233との間に適用するにあたっても、例えば
図13に示すように、前述した第1実施形態と同様に適用することができる。
【0149】
ただし、第2実施形態において、スイッチ操作突起132a’は、スイッチ操作部132aの端部から長手方向内側に位置するように、スイッチ操作部132aの底面に形成されてもよい。
【0150】
以上のように、本発明によれば、可動コア130、230及び固定コア160を従来のE字状の可動コア12及び固定コア15とは異なる構造にすることにより、製品を大きくすることなく、製品の内部にDCコンバータ回路の設置空間を確保することができる。
【0151】
また、連結部材132に定位置部材を設けて連結部材132と支持台133、233とのずれを防止することにより、可動コア130、230のスイッチ操作部132aと切替スイッチ172との機械的メカニズムを用いてコイル151の供給電流を正確に制御することができる。
【0152】
以上、本発明の一実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲は前述した実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の技術的思想から逸脱しない限り様々な変形や改良形態が本発明に含まれることは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。