(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5856670
(24)【登録日】2015年12月18日
(45)【発行日】2016年2月10日
(54)【発明の名称】バックライト組立体
(51)【国際特許分類】
G01D 11/28 20060101AFI20160128BHJP
【FI】
G01D11/28 B
G01D11/28 L
【請求項の数】20
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-261827(P2014-261827)
(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公開番号】特開2015-125148(P2015-125148A)
(43)【公開日】2015年7月6日
【審査請求日】2014年12月25日
(31)【優先権主張番号】61/921,021
(32)【優先日】2013年12月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/555,090
(32)【優先日】2014年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505450755
【氏名又は名称】ビステオン グローバル テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ジョン ヘイデン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー リターレル
(72)【発明者】
【氏名】アダム ヘンリー ジスナルスキ
【審査官】
藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第99/034172(WO,A1)
【文献】
特開2013−092483(JP,A)
【文献】
特開2009−294076(JP,A)
【文献】
特開2004−301643(JP,A)
【文献】
特開2013−245994(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0285308(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/28
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用ディスプレイパネルの計器のためのバックライト組立体であって、
基部と、
前記基部に取り付けられた液晶ディスプレイ(LCD)と、
前記基部に取り付けられて、前記液晶ディスプレイの一部の上に配置された取付板と、
U字形形状を有するライトパイプであって、前記ライトパイプが前記基部および前記取付板に取り付けられている、U字形形状を有するライトパイプと、
円形形状を有する反射皿であって、前記反射皿が前記取付板内に配置されて、前記ライトパイプを取り囲んでいる、円形形状を有する反射皿と
を有している、バックライト組立体。
【請求項2】
前記ライトパイプが、ベース部および一対のアームを含む、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項3】
前記一対のアームが第1の湾曲を有する、請求項2に記載のバックライト組立体。
【請求項4】
前記第1の湾曲が軸方向であり、かつ前記一対のアームが第2の湾曲をさらに有する、請求項3に記載のバックライト組立体。
【請求項5】
前記一対のアームが、光を前記反射皿に半径方向に伝達するための第3の湾曲を有する、請求項4に記載のバックライト組立体。
【請求項6】
前記ライトパイプが、透光性高分子材料から作られる、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項7】
前記反射皿が、反射高分子材料から作られる、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項8】
前記基部に取り付けられて、前記ライトパイプに隣接して配置された、上面配光発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項9】
光が前記上面配光LEDによって前記ライトパイプに放出され、かつ、光がライトパイプを通り、前記一対のアームを経て前記反射皿まで伝達され、かつ、光が前記反射皿を通じて均一に反射されて前記計器を照らす、請求項8に記載のバックライト組立体。
【請求項10】
前記基部が印刷配線板である、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項11】
前記ライトパイプおよび前記反射皿の上に配置されて、前記取付板に取り付けられた、グラフィックアップリケをさらに含む、請求項1に記載のバックライト組立体。
【請求項12】
自動車用ディスプレイパネルの計器のためのバックライト組立体であって、
基部と、
前記基部に取り付けられた取付板と、
U字形形状を有するライトパイプであって、前記ライトパイプが前記基部に取り付けられて前記取付板上に配置されている、U字形形状を有するライトパイプと、
円形形状を有する反射皿であって、前記反射皿が前記取付板内に配置されて、前記ライトパイプを取り囲んでいる、円形形状を有する反射皿と、
前記ライトパイプおよび前記反射皿の上に配置されたグラフィックアップリケと、
前記ライトパイプに隣接して配置されて、前記基部に取り付けられている、上面配光発光ダイオード(LED)と
を有し、
前記上面配光LEDが光を前記ライトパイプに放出して、前記ライトパイプが前記光を前記反射皿に伝達し、かつ、前記反射皿が前記光を反射して前記グラフィックアップリケを照らす、
自動車用ディスプレイパネルの計器のためのバックライト組立体。
【請求項13】
前記基部に取り付けられた液晶ディスプレイ(LCD)をさらに含む、請求項12に記載のバックライト組立体。
【請求項14】
前記取付板が、前記LCDの一部の上に配置されている、請求項13に記載のバックライト組立体。
【請求項15】
前記ライトパイプが前記バックライト組立体の前記基部に、ベース部および前記ベース部から上方に延出する一対のアームを介して取り付けられて、前記取付板に係合し、光が前記一対のアームを通して反射皿まで伝達される、請求項12に記載のバックライト組立体。
【請求項16】
前記上面配光LEDが2つの上面配光LEDである、請求項12に記載のバックライト組立体。
【請求項17】
バックライト組立体を採用している自動車用ディスプレイパネルの計器を照らすための方法であって、
基部を提供することと、
取付板を前記基部に取り付けることと、
U字形形状を有するライトパイプを前記基部に取り付けることであって、前記ライトパイプの一部が前記取付板の上に配置されている、U字形形状を有するライトパイプを前記基部に取り付けることと、
前記反射皿を前記取付板内に配置して、前記ライトパイプを取り囲むことと、
発光ダイオード(LED)を前記ライトパイプに隣接した前記基部に取り付けることと、
前記LEDから前記ライトパイプに光を放出することと、
光を前記ライトパイプを経由して前記反射皿まで伝達することと、
光を前記反射皿全体にわたってグラフィックアップリケまで反射して前記グラフィックアップリケを照らすことと
を有する、方法。
【請求項18】
液晶ディスプレイ(LCD)を提供することと、
前記LCDを前記基部に取り付けることと
をさらに有し、
前記取付板が前記LCDの一部の上に配置される、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
グラフィックアップリケを前記取付板に前記ライトパイプおよび反射皿の上で取り付けること
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ライトパイプを形成することをさらに含み、前記ライトパイプが、前記バックライト組立体の前記基部に係合するように構成されたベース部を有し、前記基部から上方に延出する一対のアームを有し、かつ、前記一対のアームが第1の湾曲を有する、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月26日に出願された「Backlight Assembly」という名称の仮特許出願第61/921021号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)およびバックライト組立体が、異なる車両構成要素および他の電子機器を照らすために使用される。例えば、車両計器ディスプレイおよび娯楽施設が良く知られている。通常、これらのディスプレイは1つもしくは複数のライトパイプまたはライトガイドによって照明される。かかるライトパイプまたはライトガイドは、ディスプレイのアップリケ全体の下に適合するようにカスタム設計されて、ディスプレイ全体にわたって光を分散するように設計される。具体的には、1つもしくは複数のライトパイプまたはライトガイドが、照明を提供するためにディスプレイの下に配置される。しかし、かかるライトパイプまたはライトガイドは、必要なカスタム成形された十分な照明を達成するようにライトパイプおよびライトガイドを形成するために射出成形プロセスが採用されるので、費用がかかる。
【0003】
1つまたは複数のライトパイプを適切に照らすために、複数のLED、特に側面配光(side−firing)LEDが使用される。通常、側面配光LEDの配列は、ライトパイプを光であふれさせるために、ライトパイプと同一の平面に配置されて、ディスプレイを均一に照らす。しかし、かかるLEDは、LED制約に起因して、動作を確実にするための薄いフレックス回路など、外部の供給源の支援を採用する。具体的には、かかるLEDは、LEDを作動させるために消費される電力に起因して十分な量の光を生成するためには、低い有効性または能力を有する。そのため、薄いフレックス回路が提供されて、LEDの下に配置され、LEDを作動させる電流を供給する。都合の悪いことに、薄いフレックス回路の使用も、様々な欠陥をもたらす。第1に、薄いフレックス回路は、回路が、LEDを効率的かつ効果的に作動させるために広範囲にわたる設計実施および設置を必要とするので費用がかかる。第2に、LEDは熱を生じて、熱経路を作成し、それは、時間とともに、組立体の構成要素を過熱させるか、または計器の照明中に他の問題を引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の態様は、自動車用ディスプレイの計器のバックライト組立体およびバックライト組立体を採用する自動車用ディスプレイパネルの計器を照明する方法を提供する。
【0005】
バックライト組立体の一態様は、基部、基部に取り付けられた液晶ディスプレイ(LCD)、および基部に取り付けられて、LCDの一部の上に配置された取付板を含む。バックライト組立体は、U字形形状(U字形構成)を有するライトパイプも含み、ライトパイプは基部および取付板および概ね円形形状を有する反射皿に取り付けられ、反射皿は取付板内に配置されて、ライトパイプを取り囲む。
【0006】
バックライト組立体の別の態様は、自動車用ディスプレイパネル内に配置された基部に取り付けられたU字形構成を含む。バックライト組立体は、基部およびその基部に取り付けられた取付板を含む。U字形構成を有するライトパイプは、基部に取り付けられて、取付板上に配置される。バックライト組立体は、概ね円形形状を有する反射皿も含み、取付板内に配置されて、ライトパイプを取り囲み、グラフィックアップリケがライトパイプおよび反射皿の上に配置される。バックライト組立体は、ライトパイプに隣接して配置されて、基部に取り付けられている、少なくとも1つの上面配光発光ダイオード(LED)をさらに含む。作動中、少なくとも1つの上面配光LEDは、ライトパイプに光を放出し、ライトパイプはその光を反射皿に伝達し、反射皿は光を反射して、グラフィックアップリケを照らす。
【0007】
バックライト組立体を採用している自動車用ディスプレイパネルの計器を照らす方法の一態様は、基部を提供すること、取付板を基部に取り付けること、および、概ねU字形構成を有するライトパイプを、ライトパイプの一部が取付板の上に配置されるように、基部に取り付けることを含む。方法は、高反射皿を取付板内に配置してライトパイプを取り囲むこと、および少なくとも1つのLEDをライトパイプに隣接した基部に取り付けることも含む。光は、LEDからライトパイプに放出され、その光は次いで、ライトパイプを経由して反射皿に伝達され、光は、反射皿全体にわたってグラフィックアップリケまで反射されて、グラフィックアップリケを照らす。
【発明の効果】
【0008】
本開示の態様は、様々な利点を提供する。例えば、バックライト組立体は、光を計器に均一に分散するために、ライトパイプに隣接した反射皿を使用するので、バックライト組立体用のライトパイプの形成において費用のかかる射出成形プロセスがもはや必要なくなった。追加として、上面配光LEDの使用は、側面配光LEDに比べてより高い有効性を有し、LEDが動作するための電流を供給する薄いフレックス回路の使用を必要としない。さらに、薄いフレックス回路がもはや使用されず、計器内のLEDの配置に基づくので、組立体内に熱経路が作成されない。
【0009】
本開示の他の利点および態様は、同じものが、添付の図に関連して考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することにより、より良く理解されるので、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1(A)】自動車用ディスプレイパネルのためのバックライト組立体の図示例である。
【
図1(B)】自動車用ディスプレイパネルのためのバックライト組立体の図示例である。
【
図2】本願によるバックライト組立体を採用している、自動車用ディスプレイパネルおよび計器の上面図の例である。
【
図3】本願によるバックライト組立体を採用している計器を有する自動車用ディスプレイパネルの透視図の例である。
【
図4】本願によるバックライト組立体を採用している計器を有する自動車用ディスプレイパネルの断面図の例である。
【
図5】本願によるバックライト組立体のライトパイプの斜視図の例である。
【
図6】本願によるバックライト組立体の反射皿の上面図の例である。
【
図7】本願によるバックライト組立体を使用して、自動車用ディスプレイパネルの計器を照らす方法の流れ図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の詳細な例が本明細書で提供されるが、開示する例は例示に過ぎず、様々な形式および代替形式で実施され得ることを理解されたい。これらの例が開示の考えられる全ての形式を例示および説明することを意図しない。むしろ、明細書で使用される語は制限ではなく説明の語であり、様々な変更が本開示の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解されたい。当業者であれば理解するであろうように、任意の図を参照して図示および説明される本開示の様々な特徴は、明示的に図示または説明されていない本開示の例を生成するために、1つまたは複数の他の図に例示される特徴と組み合わされ得る。図示される特徴の組合せは、典型的な用途のための代表例を提供する。しかし、本開示の教示と一致する特徴の様々な組合せおよび修正が、特定の用途または実施態様に対して望まれ得る。
【0012】
本明細書で開示する態様は、自動車用ディスプレイパネルの計器のバックライト組立体およびバックライト組立体を採用している自動車用ディスプレイパネルの計器を照らす方法を提供する。バックライト組立体の一態様は、U字形構成を有するライトパイプおよびライトパイプを取り囲む反射皿を含む。ライトパイプおよび反射皿は、液晶ディスプレイ(LCD)の上の計器の取付板上に配置される。追加として、バックライト組立体の別の態様は、ライトパイプに隣接して配置された1つまたは複数の上面配光発光ダイオード(LED)を含む。LEDは、光をライトパイプに放出し、ライトパイプは次いで、光を反射皿に伝達する。反射皿は、光を均一に反射または分散して、計器のグラフィックアップリケを照らす。
【0013】
図1(A)および
図1(B)は、バックライト組立体12を有する自動車用ディスプレイパネル10の従来技術の図示例である。具体的には、
図1(A)は、自動車用ディスプレイパネル10の正面図である。自動車用ディスプレイパネル10は、速度または1分あたりの回転数などの車両情報を表示する計器14および計器14に隣接して配置された液晶ディスプレイ(LCD)16を含む。ライトパイプ18が、計器14内(図示せず)または計器14の周囲に配置される。アップリケ20も計器14上に配置される。
図1Bは、バックライト組立体12を備えた自動車用ディスプレイパネル10の斜視図である。具体的には、
図1(B)は、LCD16に隣接したライトパイプ18を示す。追加として、発光ダイオード(LED)22が、ライトパイプ18に光を放出するために示され、薄いフレックス回路が、LED22に電流を供給するために24で示されている。
【0014】
図2は、本開示によるバックライト組立体54を採用している自動車用ディスプレイパネル52の計器50の実例である。具体的には、
図2は、計器50を、速度を示す目盛りおよび数字などの、しるしを有する速度計の形で示す。一態様では、バックライト組立体54は、ライトパイプ56および反射皿58を採用し、ライトパイプ56を取り囲んで、計器50のグラフィックアップリケ60を照らす。ライトパイプ56および反射皿58は、LCD64の一部の上に配置される。別の例では、バックライト組立体54は、ライトパイプ56を照らすために1つまたは複数の上面配光LEDを採用する。バックライト組立体54は、以下でさらに詳細に説明される。
【0015】
図2のバックライト組立体54は、自動車用ディスプレイパネル52の計器50を支持するための基部を含む。LCD64も基部によって支持されて、基部に取り付けられる。取付板70が、基部66上およびLCD64の一部62の上にさらに配置される。取付板70は、計器50を形成する構成要素を保持するように設計される。
【0016】
バックライト組立体54は、U字形形状(U字形構成)を有するライトパイプ56も含む。ライトパイプ56はベース部72を有する。ベース部72は、第1の端部74および第2の端部76を有し、一対のアーム78がそれらから上方に延出している。ブリッジ80がその一対のアーム78の間に延在し、ピン82で取付板70に取り付けられる。ブリッジ80は、ライトパイプ56を取付板70に固定して、ライトパイプ56の形状を維持するように設計される。ライトパイプ56の一対のアーム78は、1つまたは複数の湾曲84を、第1または最初の湾曲が第1の方向に、および第2の湾曲84Bが第2の方向になど、1つまたは複数の方向に有する。第2の湾曲84Bは、第1の湾曲84Aに対して概ね垂直である。第3の方向の第3の湾曲84Cも提供される。具体的には、第3の湾曲84Cは、ミラーと同様、光を放射状に反射する、平面部である。追加として、一対のアーム78は、ポインタ88を受け入れるための空洞86を形成する。ライトパイプ56は、プラスチックまたは光学材料などの透光性高分子材料から作られ得る。透光性高分子材料は、透明であり得るか、または濁っていてもよい。ライトパイプ56は、光がライトパイプ56のベース部72から1つまたは複数の湾曲84の各々まで伝搬するのを可能にするように構成される。当業者により、4つ以上の湾曲がライトパイプ56内に存在し得ることが理解される。追加として、湾曲84は、次に光を内部で反射して効果的に伝達するミラー型として機能し得る。
【0017】
反射皿58も図示されている。反射皿58は円形形状を有し、取付板70内に配置されている。反射皿58は、反射皿58がライトパイプ56に隣接するように、ライトパイプ56を取り囲む。反射皿58は、プラスチックまたは光学材料などの反射高分子材料から作られ得、かかる反射高分子材料は、白い高分子材料である。反射皿58は、光をライトパイプ56から受け取って、光を均一に拡散または分散するように構成される。
【0018】
グラフィックアップリケ60は、ライトパイプ56および反射皿58の上に配置されて、取付板70に取り付けられている。
図2に示すように、グラフィックアップリケ60は、前述した速度計であり、速度を示す目盛りおよび数字などの、しるしを含む。しるしは、ユーザーが、夜であっても、かかるテキストを見るか、または読むことを可能にするために、照らすか、または光が通過できるように設計され得る。さらに、ポインタ88が、ライトパイプ56の空洞86内で、かつグラフィックアップリケ60の上に配置される。ポインタ88は、自由に回転するように構成される。
【0019】
作動中、バックライト組立体54、特に、ライトパイプ56および反射皿58は、計器50のグラフィックアップリケ60を照らすように構成される。
【0020】
図3は、本開示によるバックライト組立体54を採用している自動車用ディスプレイパネルの計器50の側面図の例である。
図3を参照すると、バックライト組立体54は、基部、基部68に取り付けられたLCD64、および基部68に取り付けられ、LCD64の一部62の上方に、または一部62上に配置された取付板70を含む。追加として、バックライト組立体54は、U字形構成を有するライトパイプ56を含む。ライトパイプ56は、第1端部74および第2端部76をもつベース部72を有する。ライトパイプ56のベース部72は、バックライト組立体54の基部68に取り付けられている。一対のアーム78は、U字形を形成するライトパイプ56のベース部72から上方に延出する。一対のアーム78は、1つまたは複数の方向の1つまたは複数の湾曲84を有し、取付板70に係合する。一対のアーム78は、第1の方向の第1の湾曲84Aおよび第2の方向の第2の湾曲84Bを含む。第1の方向は軸方向であり、第2の方向は半径方向である。さらに、一対のアーム78は、計器50のポインタ88を取り囲む空洞86を形成する。追加として、ライトパイプ56は、一対のアーム78を接続するブリッジ80によって取付板70に取り付けられる。
【0021】
反射皿58は、取付板70内のライトパイプ56に隣接して配置され、グラフィックアップリケ60が反射皿58およびライトパイプ56の上方に配置される。バックライト組立体54は、1つまたは複数の上面配光LED66をさらに含む。LED66はバックライト組立体54の基部68上に、ライトパイプ56の下またはライトパイプ56に隣接して配置される。作動中、LED66は、ライトパイプ56に光を放出し、光はライトパイプ56を通って反射皿58に伝達され、反射皿58は光を均一にグラフィックアップリケ60に反射する。
【0022】
図4は、本開示による自動車用ディスプレイパネル52の計器50のためのバックライト組立体54の断面図の例である。
図4を参照すると、バックライト組立体54は、U字形構成を有するライトパイプ56およびライトパイプ56を取り囲む反射皿58を含む。バックライト組立体54の別の態様は、ライトパイプ56に隣接して配置された1つまたは複数の上面配光LED66を含む。作動中、光がLED66からライトパイプ56に放出され、ライトパイプ56は次いで、光を反射皿に伝達し、反射皿は、光を反射または分散して、グラフィックアップリケ60を照らす。
【0023】
バックライト組立体54は、基部68を含む。基部68は、バックライト組立体54および計器50に対する支持として機能する。基部68は、自動車用ディスプレイパネル52内に設置され、印刷配線板であり、かつ、電子部品がその上に取り付けられるように構成される。かかる電子部品は、以下でさらに説明される。
【0024】
バックライト組立体54はライトパイプ56をさらに含む。ライトパイプ56は、概ねU字形構成を有する。具体的には、自動車用ディスプレイパネル52の計器50の文字盤。ライトパイプ56は、光を、矢印Aによって示される、計器50全体にわたって、屈折、伝達、および分散するように構成され得る。代替として、ライトパイプ56は、液晶ディスプレイの上に、または計器50内に適合する助けとなる形状を有し得、T字形、円筒形状、円錐台形状(frustoconical shape)、または概ね横形状(lateral shape)を有し得る。
【0025】
バックライト組立体54は、1つまたは複数の上面配光発光ダイオード(LED)66も含む。LED66はバックライト組立体54の基部68に取り付けられている。追加として、LED66は、光をライトパイプ56に放出する目的で、ライトパイプ56に隣接している。
図4に示すように、2つの上面配光LED66があり得る。2つの上面配光LED66は、同一の色であり得るか、または異なる色であり得る。例えば、第1のLEDは青であり得、かつ、第2のLEDは赤であり得るか、または両方のLED66は透明/白であり得る。
【0026】
ライトパイプ56は、取付板70に取り付けられており、取付板70は、バックライト組立体54の基部68にさらに取り付けられている。反射皿58は取付板70上に配置されている。反射皿58は、概ね円形形状を有し、ライトパイプ56を取り囲んでいる。反射皿58は、計器50の下およびライトパイプ56の周囲に適合する助けとなる任意の形状を有し得る。反射皿58は、透光性光学材料、反射材料、またはプラスチックなどの、反射高分子材料から作られ得る。反射皿58は、ライトパイプ56から光を受け取り、その光を、矢印Bによって示される、計器50全体にわたって均一に分散または反射するように構成される。
【0027】
バックライトディスプレイは、グラフィックアップリケ60をさらに含む。グラフィックアップリケ60は、反射皿58と類似の形状を有する。グラフィックアップリケ60は、自動車用ディスプレイパネル52の前面に配置される。グラフィックアップリケ60は、自動車用ディスプレイパネル52または車両のユーザーが見る自動車用ディスプレイパネル52の部分内の計器50の文字盤であり得る。グラフィックアップリケ60は、ライトパイプ56および反射皿58上に配置される。ライトパイプ56および反射皿58は光をグラフィックアップリケ60に供給して、その上に配置された様々なテキストまたはシンボルを照らす。例えば、グラフィックアップリケ60は、速度計であり得、ユーザーが運転中に達し得る様々な速度を表示し得る。代替として、グラフィックアップリケ60は、ユーザーが運転中に達し得る様々な1分あたりの回転数(RPM)を表示し得る。
図4に示すように、ポインタ88は、グラフィックアップリケ60上に表示された車両の速度を示す。
【0028】
図4は、自動車用ディスプレイパネル52内に液晶ディスプレイ(LCD)64をさらに含む。LCD64は、バックライト組立体54の基部68と取付板70との間に配置される。LCD64は、バックライト組立体54の基部68上で、ライトパイプ56および反射皿58の下に配置され得、LCD64が通常、バックライト組立体54のライトパイプ56の上方またはライトパイプ56の上部上に配置される、従来技術とは異なる。
【0029】
図5は、本開示によるバックライト組立体54のライトパイプ56の斜視図の例である。
図5を参照すると、ライトパイプ56は、第1の端部74および第2の端部76をもつベース部72を有する。ライトパイプ56のベース部は、バックライト組立体54の基部68に取り付けられ、LEDに隣接し得る。ライトパイプ56は、第1の端部74および第2の端部76から上方に延出する一対のアーム78をさらに含み得、それは、概ねU字形構成を形成し得る。追加として、一対のアーム78は、1つまたは複数の方向の1つまたは複数の湾曲84を有し得る。例えば、最初または第1の湾曲84Aが第1の方向で示され、第2の湾曲84Bが第2の方向で示されている。第2の湾曲84Bは、第1の湾曲84Aと垂直であり得る。より詳細には、第1の湾曲84Aは軸方向で示され、第2の湾曲84Bは半径方向で示されている。追加として、第3の湾曲84Cが第3の方向で提供される。第3の湾曲84Cは、ミラーと同様、平らな表面であり、光を放射状に反射する。1つまたは複数の湾曲84が、光をライトパイプ56全体にわたって伝搬するために提供される。4つ以上の湾曲がライトパイプ56内に存在し得る。追加として、湾曲84は、次に光を内部で反射して効果的に伝達するミラー型として機能し得る。さらに、一対のアーム78の第2の湾曲84Bは、計器50のポインタ88を保持するための空洞86を形成するように構成される。言い換えれば、計器50のポインタ88は、空洞86内に配置され、ライトパイプ56の一対のアーム78によって取り囲まれている。ライトパイプ56は、一対のアーム78の間に延在するブリッジ80も有する。ブリッジ80は、ライトパイプ56を計器50に固定するためにピン82を受け入れるように構成される。
【0030】
ライトパイプ56は、プラスチックおよび光学材料などであるが、それらに限定されない、透光性高分子材料から作られる。さらに、ライトパイプ56は、LEDによって供給された光を基部および一対のアーム78を通って反射皿58まで屈折または伝達するように構成される。反射皿58は、以下でさらに詳細に説明される。
【0031】
図6は、本開示によるバックライト組立体54の反射皿58の上面図の例である。反射皿58は、中心部94および周辺部96を有する、概ね円形形状構成を有する。しかし、当業者であれば、反射皿58は任意の形状を有し得ることを理解する。反射皿58の中心部94は、第1の空洞90および第2の空洞92を含む。ライトパイプ56と同様、計器50のポインタ88およびライトパイプ56のアーム78が、第1の空洞90内に配置され、第2の空洞92は、ライトパイプ56および反射皿58を取付板70に固定するために、ピン82を受け入れる。反射皿58の周辺部96は、フランジ98またはリムを有する。周辺部96は、計器50を取り囲むエリアを明るくするために照らされるように構成される。反射皿58はライトパイプ56を取り囲むか、またはライトパイプ56に隣接し得る。ライトパイプ56は、1つまたは複数の湾曲84を通って光を反射皿58に供給する。反射皿58は、ライトパイプ56から光を受け取り、その光を反射皿58全体にわたって均一に反射、分散、または拡散して、
図3で前述した反射皿58上に配置されたグラフィックアップリケ60を照らすように構成される。追加として、ライトパイプ56と同様に、反射皿58は、光学材料、反射材料、またはプラスチックなどの、透光性高分子材料から作られる。
【0032】
図7は、本開示によるバックライト組立体を採用している自動車用ディスプレイパネルの計器を照らす方法の流れ図の例である。本方法は、バックライト組立体を支持するための基部を提供すること(100)、液晶ディスプレイ(LCD)を提供すること(102)、およびそのLCDを基部に取り付けること(104)を含む。取付板も提供され(106)、取付板は基部に取り付けられて、LCDの一部の上に配置される(108)。
【0033】
本方法は、1つまたは複数の湾曲を1つまたは複数の方向で有する一対のアームを備えたU字形構成を有するライトパイプを形成または提供すること(110)も含む。一対のアームは、軸方向に延在する第1の湾曲および半径方向に延在する第2の湾曲を有する。一対のアームは、半径方向の平面部などの第3の方向の第3の湾曲も含み、ミラーと同様に、光を放射状に反射する。一対のアームは、計器のポインタを受け入れるための空洞を形成する。ライトパイプは、次いで、基部に、そして、ピンによって取付板の上に取り付けられる(112)。概ね円形形状の反射皿も提供されて(114)、取付板上に配置または設置されることに加えて、ライトパイプ、具体的には、空洞を形成する一対のアームを取り囲む(116)。
【0034】
本方法は、グラフィックアップリケを提供すること(118)、およびそのグラフィックアップリケを、ライトパイプおよび反射皿を経て、取付板に取り付けること(120)をさらに含む。1つまたは複数の発光ダイオード(LED)も提供されて(122)、ライトパイプに隣接して基部に取り付けられる(124)。LEDからの光がライトパイプに放出される(126)。光は、次いで、ライトパイプを通り、一対のアームおよび1つまたは複数の湾曲を経て反射皿まで伝達される(128)。反射皿はそこで光をグラフィックアップリケまで反射して、グラフィックアップリケを照らす(130)。
【0035】
前述のように、
図2〜
図7は、バックライト組立体54を、具体的に自動車用ディスプレイパネル52に関して、図示するが、バックライト組立体54は、自動車用ディスプレイパネル52に限定されない。ライトパイプ56の下に配置された上面配光LED、およびLCD64の上の反射皿58を有するバックライト組立体54は、家庭電化製品ならびにレクリエーショナルビークル、娯楽用電化製品、または子供のおもちゃに適用される。追加として、ライトパイプの下に配置された上面配光LEDおよびLCDの上の反射皿の使用は、自動車車両以外に適用され得、例えば、スマートデバイスは照明付きプッシュボタンを採用し得る。さらに、ライトパイプ56の下の上面配光LEDおよびLCD64の上の反射皿58の使用は、ノブ組立体または車両ディスプレイを取り囲むプッシュボタンなどであるが、それらに限定されず、自動車用ディスプレイパネル52内以外の自動車車両での用途があり得る。