特許第5856688号(P5856688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5856688バッグの提げ手の構造及びその取り付け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5856688
(24)【登録日】2015年12月18日
(45)【発行日】2016年2月10日
(54)【発明の名称】バッグの提げ手の構造及びその取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   A45C 13/26 20060101AFI20160128BHJP
【FI】
   A45C13/26 B
【請求項の数】8
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-539934(P2014-539934)
(86)(22)【出願日】2014年7月9日
(86)【国際出願番号】JP2014068348
(87)【国際公開番号】WO2015005396
(87)【国際公開日】20150115
【審査請求日】2014年9月19日
(31)【優先権主張番号】特願2013-145667(P2013-145667)
(32)【優先日】2013年7月11日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391017388
【氏名又は名称】株式会社林五
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
(72)【発明者】
【氏名】林 薫
【審査官】 山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4430734(JP,B1)
【文献】 特開平11−103925(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3180402(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 13/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッグ本体に取り付けられる提げ手の構造であって、
提げ手は、外側の提げ手部材と、前記外側の提げ手部材の内側にその一部が提げ領域において重ね合わせられた内側の提げ手部材とを有し、
前記内側の提げ手部材は、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外表面に取り付けられ、
前記外側の提げ手部材は、前記内側の提げ手部材と重ね合わせられた領域からバッグ本体の底方向に延びた、延長領域において、前記内側の提げ手部材のバッグ本体への取り付け部との間に適宜な間隔を空けて、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外側において取り付けられた、バッグの提げ手の構造。
【請求項2】
外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とは、内側の提げ手部材の一方端と外側の提げ手部材の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材の他方端と外側の提げ手部材の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させた、提げ領域において縫合され、該縫合された領域から延びた外側の提げ手部材の延長領域において内側の提げ手部材と縫合されない非接合領域を形成された、請求項1に記載のバッグの提げ手の構造。
【請求項3】
外側の提げ手部材の延長領域は、その内側とバッグ本体の外表面との間において物品を挟持するための挟持部を形成された、請求項1又は請求項2に記載のバッグの提げ手の構造。
【請求項4】
内側の提げ手部材は、長尺帯状体であり、外側の提げ手部材は、前記内側の提げ手部材より幅が広い長尺帯状体であり、
内側の提げ手部材は、提げ領域において外側の提げ手部材により、その外表面を覆われて接合された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造。
【請求項5】
バッグ本体は、外側に底部材が取り付けられ、
外側の提げ手部材の延長領域は、底部材のバッグ本体への底部材接合領域の縁部から底部材とバッグ本体との間に挿入され、バッグ本体の外表面及び/又は底部材の内表面に取り付けられた、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造。
【請求項6】
バッグ本体は、外側にポケットが付設され、
外側の提げ手部材の延長領域は、ポケットの物品挿入口からポケット内に挿入され、バッグ本体の外表面に取り付けられた、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造。
【請求項7】
内側の提げ手部材の一方端と外側の提げ手部材の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材の他方端と外側の提げ手部材の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させ、接着剤により内側の提げ手部材と外側の提げ手部材との接合領域を接着する、提げ手部材接着ステップと、
外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とを接合した領域において、外側の提げ手部材の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材の長手端縁の近傍とを縫合する、縫合ステップと、
前記内側の提げ手部材の一方端と前記内側の提げ手部材の他方端とをバッグ本体の外表面に取り付ける、内側の提げ手部材取り付けステップと、
前記外側の提げ手部材を、前記内側の提げ手部材と接合された領域からバッグ本体の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材のバッグ本体への取り付け部との間に適宜な間隔を空けて、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外側において取り付ける、外側の提げ手部材取り付けステップとを含む、
バッグの提げ手の取り付け方法。
【請求項8】
外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とを接合した領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させる、湾曲ステップとを含む、請求項7に記載のバッグの提げ手の取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手提げ鞄や肩掛けバッグ等のバッグの提げ手の構造及びその取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
手提げ鞄や肩掛けバッグ等の提げ手は、例えば、特許第4430734号(特許文献1)に開示された持ち手取付構造を提案されている。
【0003】
特許文献1の持ち手取付構造は、持ち手を、外側持ち手部と内側持ち手部とを接合して形成してあり、外側持ち手部の先端部を身頃の表面に取り付け、内側持ち手部の先端部を、身頃と上マチ部との間に挟み込みながら取り付けてあることを特徴とするものであり、耐久性に優れ、カバンを長年に渡り使用できるものと説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4430734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の持ち手取付構造は、持ち手が身頃の上部に取り付けられているので、バッグを持ち上げる度に、身頃と上マチ部とが引き寄せられることになり、身頃が伸びてしまうおそれがあった。また、長年の使用により持ち手の取り付け部付近が擦れ合い、縫合糸が切れてしまうおそれもあった。
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、耐久性に優れ、カバンを長年に渡り使用できる提げ手の構造及びその取り付け方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の請求項1にかかるバッグの提げ手の構造は、バッグ本体に取り付けられる提げ手の構造であって、提げ手は、外側の提げ手部材と、前記外側の提げ手部材の内側にその一部が提げ領域において重ね合わせられた内側の提げ手部材とを有し、前記内側の提げ手部材は、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外表面に取り付けられ、前記外側の提げ手部材は、前記内側の提げ手部材と重ね合わせられた領域からバッグ本体の底方向に延びた、延長領域において、前記内側の提げ手部材のバッグ本体への取り付け部との間に適宜な間隔を空けて、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外側において取り付けられた、バッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項2にかかるバッグの提げ手の構造は、外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とは、内側の提げ手部材の一方端と外側の提げ手部材の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材の他方端と外側の提げ手部材の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させた、提げ領域において縫合され、該縫合された領域から延びた外側の提げ手部材の延長領域において内側の提げ手部材と縫合されない非接合領域を形成された、請求項1に記載のバッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項3にかかるバッグの提げ手の構造においては、外側の提げ手部材の延長領域は、その内側とバッグ本体の外表面との間において物品を挟持するための挟持部を形成された、請求項1又は請求項2に記載のバッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項4にかかるバッグの提げ手の構造においては、内側の提げ手部材は、長尺帯状体であり、外側の提げ手部材は、前記内側の提げ手部材より幅が広い長尺帯状体

であり、内側の提げ手部材は、提げ領域において外側の提げ手部材により、その外表面を覆われて接合された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項5にかかるバッグの提げ手の構造は、バッグ本体は、外側に底部材が取り付けられ、外側の提げ手部材の延長領域は、底部材のバッグ本体への接合領域の縁部から底部材とバッグ本体との間に挿入され、バッグ本体の外表面及び/又は底部材の内表面に取り付けられた、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項6にかかるバッグの提げ手の構造においては、バッグ本体は、外側にポケットが付設され、外側の提げ手部材の延長領域は、ポケットの物品挿入口からポケット内に挿入され、バッグ本体の外表面に取り付けられた、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のバッグの提げ手の構造である。
この発明の請求項7にかかるバッグの提げ手の取り付け方法は、内側の提げ手部材の一方端と外側の提げ手部材の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材の他方端と外側の提げ手部材の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させ、接着剤により内側の提げ手部材と外側の提げ手部材との接合領域を接着する、提げ手部材接着ステップと、外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とを接合した領域において、外側の提げ手部材の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材の長手端縁の近傍とを縫合する、縫合ステップと、前記内側の提げ手部材の一方端と前記内側の提げ手部材の他方端とをバッグ本体の外表面に取り付ける、内側の提げ手部材取り付けステップと、前記外側の提げ手部材を、前記内側の提げ手部材と接合された領域からバッグ本体の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材のバッグ本体への取り付け部との間に適宜な間隔を空けて、その一方端とその他方端とをバッグ本体の外側において取り付ける、外側の提げ手部材取り付けステップとを含む、バッグの提げ手の取り付け方法である。
この発明の請求項8にかかるバッグの提げ手の取り付け方法は、外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とを接合した領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させる、湾曲ステップとを含む、請求項7に記載のバッグの提げ手の取り付け方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のバッグの提げ手の構造によれば、バッグを持ち上げた際、提げ手の取り付け部分にかかる負荷を分散できるため、バッグ本体が型崩れしにくくなり、耐久性に優れ、バッグを長年に渡り使用することができるバッグを提供することができる。
請求項2の発明によれば、外側の提げ手部材と内側の提げ手部材とは、内側の提げ手部材の一方端と外側の提げ手部材の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材の他方端と外側の提げ手部材の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させた、提げ領域において縫合され、該縫合された領域から延びた外側の提げ手部材の延長領域において内側の提げ手部材と縫合されない非接合領域を形成されているので、非接合領域により、物品を挟持することができる。
請求項3の発明によれば、外側の提げ手部材の延長領域は、その内側とバッグ本体の外表面との間において物品を挟持するための挟持部を形成されているので、挟持部により、物品を挟持することができる。
請求項4の発明によれば、内側の提げ手部材は、長尺帯状体であり、外側の提げ手部材は、前記内側の提げ手部材より幅が広い長尺帯状体であり、内側の提げ手部材は、提げ領域において外側の提げ手部材により、その外表面を覆われて接合されているので、強靭な提げ手を形成することができる。
請求項5の発明によれば、バッグ本体は、外側に底部材が取り付けられ、外側の提げ手部材の延長領域は、底部材のバッグ本体への接合領域の縁部から底部材とバッグ本体との間に挿入され、バッグ本体の外表面及び/又は底部材の内表面に取り付けられているので、提げ手のバッグ本体への取り付けを強固にできる。
請求項6の発明によれば、バッグ本体は、外側にポケットが付設され、外側の提げ手部

材の延長領域は、ポケットの物品挿入口からポケット内に挿入され、バッグ本体の外表面に取り付けられているので、提げ手のバッグ本体への取り付けをポケットにより保護することができる。
本発明のバッグの提げ手の取り付け方法によれば、バッグを持ち上げた際、提げ手の取り付け部分にかかる負荷を分散できるため、バッグ本体が型崩れしにくくなり、耐久性に優れ、バッグを長年に渡り使用することができるバッグを提供することができる。
【0009】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態のバッグの提げ手の構造を用いた鞄の斜視図解図である。
図2図1の鞄の背面側の斜視図解図である。
図3図1の鞄の提げ手の構造を示す背面図解図である。
図4図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図である。
図5図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図である。
図6図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図である。
図7図1の鞄の提げ手の構造を示す断面図解図である。
図8図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図9図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図10図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図11図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図12図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図13図1の鞄の提げ手の製造過程を示す斜視図解図である。
図14】本発明の別の実施形態のバッグの提げ手の構造を用いたバッグの正面図解図である。
図15】本発明の別の実施形態のバッグの提げ手の構造を用いたバッグの背面図解図である。
図16図7の鞄の提げ手付近を拡大した部分拡大断面図解図である。
図17】本発明にかかるバッグの説明図である。
図18】本発明にかかるバッグの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のバッグの提げ手の構造を、一実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態のバッグの提げ手の構造を用いた鞄の斜視図解図であり、図2は、図1の鞄の背面側の斜視図解図であり、図3は、図1の鞄の提げ手の構造を示す背面図解図であり、図4は、図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図であり、図5は、図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図であり、図6は、図1の鞄の提げ手の構造を示す斜視図解図であり、図7は、図1の鞄の提げ手の構造を示す断面図解図である。
【0012】
本発明のバッグの提げ手の構造は、図1に示すように、ボストンバッグなどの手提げ鞄10のバッグ本体12への提げ手14の取り付けに用いることができる。本発明のバッグの提げ手の構造は、手提げ鞄以外にも、肩掛けバッグ等にも用いることができる。
【0013】
バッグ本体12は、前胴部20と、前記前胴部20と対向する後胴部22と、前記前胴部20と後胴部22との間に介在する襠部24と、前記前胴部20,後胴部22及び襠部24の下端に設けられた底部26とを備える。
【0014】
前胴部20と後胴部22との間の開口部28は、前胴部20の開口縁と後胴部22の開

口縁とに付設されたファスナ30で開閉できるように構成されている。
【0015】
襠部24は、前胴部20の左側に形成された左側の襠部24Aと、前胴部20の右側に形成された右側の襠部24Bとを備える。
【0016】
底部26は、前胴部20,後胴部22及び襠部24の下端縁において、前胴部20,後胴部22及び襠部24の外表面と重ね合わされた底部材32を縫合してなる。
底部材32は、全体が皿状であって、周縁を一定幅の底部材接合領域34で、前胴部20,後胴部22及び襠部24と縫合されている。
【0017】
本発明のバッグ本体12に取り付けられる提げ手の構造は、バッグ本体12の外側において、人が手で提げる提げ領域A1が、前胴部20及び/又は後胴部22より上方に向けてのびるように取り付けられた提げ手14に適用される。
提げ手14は、外側の提げ手部材50と、前記外側の提げ手部材50の内側にその一部が提げ領域A1において重ね合わせられた内側の提げ手部材70とを備える。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、提げ領域A1において正面視略U字状にわん曲されている。
【0018】
内側の提げ手部材70は、長尺帯状体であり、外側の提げ手部材50は、前記内側の提げ手部材70より幅が広い長尺帯状体である。
外側の提げ手部材50及び内側の提げ手部材70は、革又は布帛からなる。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、その長さが異なり、外側の提げ手部材50の方が内側の提げ手部材70より長い。
【0019】
内側の提げ手部材70は、提げ領域A1において外側の提げ手部材50によりその外表面を覆われて接合されている。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、内側の提げ手部材70の一方端と外側の提げ手部材50の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材70の他方端と外側の提げ手部材50の他方端との間に略々均等な間隔をあけて重ね合わされ、提げ領域A1を構成するように縫合されている。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、内側の提げ手部材70の一方端と外側の提げ手部材50の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材70の他方端と外側の提げ手部材50の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、重ね合わされ、接着剤により内側の提げ手部材70と外側の提げ手部材50との接合領域を接着されている。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、重ね合わされた領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させられている。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とは、重ね合わされた領域において、外側の提げ手部材50の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材70の長手端縁の近傍を縫合されて縫合部60を形成されている。
縫合部60は、提げ領域A1より延びた領域において、内側の提げ手部材70がバッグ本体12の表面に取り付けられる領域(後述する取り付け部72及び取り付け部74)との間に間隔をあけて、内側の提げ手部材70の一方端の近傍及び他方端の近傍まで、形成されている。
【0020】
前記内側の提げ手部材70は、その一方端とその他方端とをバッグ本体12の外表面に取り付けられている。
この実施の形態においては、内側の提げ手部材70は、その一方端を、前胴部20の開口部28の近傍で襠部24を構成する左側の襠部24Aの近傍に縫合されて取り付け部72を形成され、且つその他方端を、前胴部20の開口部28の近傍で襠部24を構成する

右側の襠部24Bの近傍に縫合されて取り付け部74を形成されている。
内側の提げ手部材70は、一方端の取り付け部72及び他方端の取り付け部74を構成する領域が、内側の提げ手部材70を構成する長尺帯状体の平坦な状態における裏面側を、バッグ本体12の外表面に接し合わせて縫合されている。
内側の提げ手部材70は、提げ領域A1における外側の提げ手部材50との接合領域A3と取り付け部72及び取り付け部74との間に、外側の提げ手部材50と縫合されない非縫合領域A2を形成されている。
内側の提げ手部材70は、外側の提げ手部材50と縫合されていない非接合領域A4が、内側の提げ手部材70を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
【0021】
外側の提げ手部材50は、提げ領域A1において、内側の提げ手部材70の外側に接合され、内側の提げ手部材70とともに正面視U字状にわん曲されている。
外側の提げ手部材50及び内側の提げ手部材70は、外側の提げ手部材50を構成する長尺帯状体及び内側の提げ手部材70を構成する長尺帯状体の長手方向における中央近傍において正面視U字状にわん曲されている。
前記外側の提げ手部材50は、前記内側の提げ手部材70と重ね合わせられた提げ領域A1からバッグ本体12の底方向に延びた、延長領域において、前記内側の提げ手部材70のバッグ本体12への取り付け部たる一方端の取り付け部72及びバッグ本体12への取り付け部たる他方端の取り付け部74との間に適宜な間隔を空けて、バッグ本体12の外側において取り付けられている。
外側の提げ手部材50は、提げ領域A1を構成する内側の提げ手部材70との接合領域A3から延びた延長領域において、内側の提げ手部材70の取り付け部72及び取り付け部74と接合する位置まで内側の提げ手部材70と縫合されない非縫合領域A2を形成されている。
外側の提げ手部材50は、内側の提げ手部材70と縫合されていない非縫合領域A2の一部(縫合部60より下方の一方端及び他方端側の部分)が、外側の提げ手部材50を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを縫合された接合領域A3により構成される提げ領域A1から延びた外側の提げ手部材50の延長領域(非縫合領域A2)において、外側の提げ手部材50は、内側の提げ手部材70の取り付け部72及び取り付け部74の接合領域A3からの延長領域において内側の提げ手部材70と縫合されていない非接合領域A4を形成されている。
【0022】
外側の提げ手部材50の延長領域は、底部材32のバッグ本体12への接合領域の縁部から底部材32とバッグ本体12との間に挿入され、バッグ本体12の外表面及び/又は底部材12の内表面に取り付けられている。
この実施の形態においては、外側の提げ手部材50は、その一方端を、左側の襠部24Aの近傍で底部材32と前胴部20との底部材接合領域34との間で、前胴部20及び底部材32に跨って縫合されている。
具体的には、底部材32と前胴部20とを底部材接合領域34で縫合するときに、前胴部20と底部材32との間に挟まれた外側の提げ手部材50の一方端を縫合した取り付け部52において、取り付けられている。
更に、その他方端を、右側の襠部24Bの近傍で底部材32と前胴部20との底部材接合領域34との間で、前胴部20及び底部材32に跨って縫合されている。
具体的には、底部材32と前胴部20とを底部材接合領域34で縫合するときに、前胴部20と底部材32との間に挟まれた外側の提げ手部材50の他方端を縫合した取り付け部54において、取り付けられている。
外側の提げ手部材50は、取り付け部52及び取り付け部54を構成する領域が、外側の提げ手部材50を構成する長尺帯状体の平坦な状態における裏面側をバッグ本体12の外表面に接し合わせて縫合されている。
【0023】
外側の提げ手部材50は、縫合された接合領域A3から延びた外側の提げ手部材50の延長領域において内側の提げ手部材70と接合されない非接合領域A4を形成されている。
外側の提げ手部材50は、内側の提げ手部材70と縫合されていない非接合領域A4が、外側の提げ手部材50を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
外側の提げ手部材50の延長領域である非接合領域A4は、その内側とバッグ本体12の外表面との間における空所によって物品を挟持するための挟持部56を形成されている。
【0024】
次に、バッグの提げ手の取り付け方法について、主として図8ないし図13に基づいて説明する。
バッグの提げ手の取り付け方法は、内側の提げ手部材70の一方端と外側の提げ手部材50の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材70の他方端と外側の提げ手部材50の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させ、接着剤により内側の提げ手部材70と外側の提げ手部材50との接合領域を接着する、提げ手部材接着ステップと、外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを接合した領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させる、湾曲ステップと、外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを接合した領域において、外側の提げ手部材50の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材70の長手端縁の近傍とを縫合する、縫合ステップと、前記内側の提げ手部材70の一方端と前記内側の提げ手部材70の他方端とをバッグ本体12の外表面に取り付ける、内側の提げ手部材取り付けステップと、前記外側の提げ手部材50を、前記内側の提げ手部材70と接合された領域からバッグ本体12の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材70のバッグ本体12への取り付け部(一方端の取り付け部72及び他方端の取り付け部74)との間に適宜な間隔を空けて、その一方端の取り付け部52とその他方端の取り付け部54とをバッグ本体12の外側において取り付ける、外側の提げ手部材取り付けステップとを含む。
外側の提げ手部材50の延長領域は、底部材32のバッグ本体12への底部材接合領域34の縁部から底部材32とバッグ本体12との間に、その一方端及び他方端を挿入され、バッグ本体12の外表面及び/又は底部材32の内表面にその一方端及び他方端を取り付けられる。
【0025】
提げ手部材接着ステップにおいて、内側の提げ手部材70の一方端と外側の提げ手部材50の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材70の他方端と外側の提げ手部材50の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、内側の提げ手部材70の表面と外側の提げ手部材50の裏面とを接合させる。内側の提げ手部材70の表面と外側の提げ手部材50の裏面に予め塗布された接着剤により、内側の提げ手部材70と外側の提げ手部材50との接合領域を接着する。
【0026】
湾曲ステップにおいて、外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを接合した領域において、外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを一緒に、提げ領域A1を構成する部位の幅方向における中央の近傍を略C字状に湾曲させる。
【0027】
縫合ステップにおいて、前記湾曲ステップにより外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とを接合した領域において、外側の提げ手部材50の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材70の長手端縁の近傍とを縫合する。
湾曲された外側の提げ手部材50の長手端縁と内側の提げ手部材70の長手端縁とは、揃えられて、内側の提げ手部材70の対向する裏面どおしを接し合わされ、外側の提げ手部材50と内側の提げ手部材70とが縫合される。
【0028】

内側の提げ手部材取り付けステップにおいて、前記内側の提げ手部材70の一方端と前記内側の提げ手部材70の他方端とをバッグ本体12の外表面に取り付ける。
内側の提げ手部材70の一方端と他方端とは、手で提げるに適する適宜な空間をあけて、バッグ本体12へ取り付けられる。
【0029】
外側の提げ手部材取り付けステップにおいて、前記外側の提げ手部材50を、前記内側の提げ手部材70と接合された領域からバッグ本体12の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材70のバッグ本体12への取り付け部(一方端の取り付け部72及び他方端の取り付け部74)との間に適宜な間隔を空けて、その一方端の取り付け部52とその他方端の取り付け部54とをバッグ本体12の外側において取り付ける。
外側の提げ手部材50の延長領域は、底部材32のバッグ本体12への底部材接合領域34の縁部から底部材32とバッグ本体12との間に、その一方端及び他方端を挿入され、バッグ本体12の外表面及び/又は底部材32の内表面にその一方端及び他方端を取り付けられる。
外側の提げ手部材50は、提げ領域A1を挟んで一方にのびる部分及び他方にのびる部分が前記内側の提げ手部材70の取り付け部72及び取り付け部74より下方に垂れ下がる。
而して、本発明のバッグの提げ手14の構造を備えたバッグを形成できる。
【0030】
次に、この発明の別の実施の形態であるバッグの提げ手の構造について、主として、図15ないし図16に基づいて説明する。
【0031】
バッグ本体112は、前胴部120と、前記前胴部120と対向する後胴部122と、前記前胴部120と後胴部122との間に介在する襠部124と、前記前胴部120,後胴部122及び襠部124の下端に設けられた底部126とを備える。
【0032】
前胴部120と後胴部122との間の開口部128は、前胴部120の開口縁と後胴部122の開口縁とに付設されたファスナ130で開閉できるように構成されている。
【0033】
襠部124は、前胴部120の左側に形成された左側の襠部124Aと、前胴部120の右側に形成された右側の襠部124Bとを備える。
【0034】
底部126は、前胴部120,後胴部122及び襠部124の下端縁において、前胴部120,後胴部122及び襠部124の外表面と重ね合わされた底部材132を縫合してなる。
底部材132は、全体が皿状であって、周縁を一定幅の底部材接合領域134で、前胴部120,後胴部122及び襠部124と縫合されている。
【0035】
本発明のバッグ本体112に取り付けられる提げ手の構造は、バッグ本体112の外側において、人が手で提げる提げ領域A1が、前胴部120及び/又は後胴部122より上方に向けてのびるように取り付けられた提げ手114に適用される。
この発明の一実施の形態である肩掛けバッグにもなる手提げバッグ110は、バッグ本体112が、外側にポケットを付設され、外側の提げ手部材150の延長領域は、ポケット140の物品挿入口142からポケット140内に挿入され、バッグ本体112の外表面に取り付けられている。
【0036】
提げ手114は、外側の提げ手部材150と、前記外側の提げ手部材150の内側にその一部が提げ領域A1において重ね合わせられた内側の提げ手部材170とを備える。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、提げ領域A1において正面視略U字状にわん曲されている。
【0037】
内側の提げ手部材170は、長尺帯状体であり、外側の提げ手部材150は、前記内側の提げ手部材170より幅が広い長尺帯状体である。
外側の提げ手部材150及び内側の提げ手部材170は、革又は布帛からなる。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、その長さが異なり、外側の提げ手部材150の方が内側の提げ手部材170より長い。
【0038】
内側の提げ手部材170は、提げ領域A1において外側の提げ手部材150によりその外表面を覆われて接合されている。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、内側の提げ手部材170の一方端と外側の提げ手部材150の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材170の他方端と外側の提げ手部材150の他方端との間に略々均等な間隔をあけて重ね合わされた、提げ領域A1において縫合されている。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、内側の提げ手部材170の一方端と外側の提げ手部材150の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材170の他方端と外側の提げ手部材150の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、重ね合わされ、接着剤により内側の提げ手部材170と外側の提げ手部材150との接合領域A3を接着されている。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、重ね合わされた領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させられている。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とは、重ね合わされた領域において、外側の提げ手部材150の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材170の長手端縁の近傍を縫合されて縫合部160を形成されている。
縫合部160は、提げ領域A1より延びた領域において、内側の提げ手部材170がバッグ本体112の表面に取り付けられる領域(後述する取り付け部172及び取り付け部174)との間に間隔をあけて、内側の提げ手部材170の一方端の近傍及び他方端の近傍まで、形成されている。
【0039】
前記内側の提げ手部材170は、その一方端とその他方端とをバッグ本体112の外表面に取り付けられている。
この実施の形態においては、内側の提げ手部材170は、その一方端を、前胴部120の開口部128の近傍で襠部124を構成する左側の襠部124Aの近傍に縫合されて取り付け部172を形成され、且つその他方端を、前胴部120の開口部128の近傍で襠部124を構成する右側の襠部124Bの近傍に縫合されて取り付け部174を形成されている。
内側の提げ手部材170は、取り付け部172及び取り付け部174を構成する領域が、内側の提げ手部材170を構成する長尺帯状体の平坦な状態における裏面側をバッグ本体112の外表面に接し合わせて縫合されている。
内側の提げ手部材170は、提げ領域A1における外側の提げ手部材150との接合領域A3と取り付け部172及び取り付け部174との間に、外側の提げ手部材150と縫合されない非縫合領域A2を形成されている。
内側の提げ手部材170は、外側の提げ手部材150と縫合されていない非接合領域A4が、内側の提げ手部材170を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
【0040】
外側の提げ手部材150は、提げ領域A1において、内側の提げ手部材170の外側に接合され、内側の提げ手部材170とともに正面視U字状にわん曲されている。
外側の提げ手部材150及び内側の提げ手部材170は、外側の提げ手部材150を構成する長尺帯状体及び内側の提げ手部材170を構成する長尺帯状体の長手方向における中央近傍において正面視U字状にわん曲されている。

前記外側の提げ手部材150は、前記内側の提げ手部材170と重ね合わせられた提げ領域A1からバッグ本体112の底方向に延びた、延長領域において、前記内側の提げ手部材170のバッグ本体112への取り付け部たる一方端の取り付け部172及びバッグ本体112への取り付け部たる他方端の取り付け部174との間に適宜な間隔を空けて、バッグ本体112の外側において取り付けられている。
外側の提げ手部材150は、提げ領域A1を構成する内側の提げ手部材170との接合領域A3から延びた延長領域において、内側の提げ手部材170の取り付け部172及び取り付け部174と接合する位置まで内側の提げ手部材170と縫合されない非縫合領域A2を形成されている。
外側の提げ手部材150は、内側の提げ手部材170と縫合されていない非縫合領域A2の一部(縫合部160より下方の一方端及び他方端側の部分)が、外側の提げ手部材150を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
【0041】
この実施の形態においては、外側の提げ手部材150は、その一方端を、左側の襠部124Aの近傍でポケット140を構成するポケット片と前胴部120との接合領域の物品挿入口142の内側で、前胴部120に縫合されている。
具体的には、前胴部120とポケット140を形成するポケット片との間に挟まれた外側の提げ手部材150の一方端を縫合した取り付け部152において、取り付けられている。
更に、外側の提げ手部材150の延長領域は、その他方端を、右側の襠部124Bの近傍でポケット140を構成するポケット片と前胴部120との接合領域の物品挿入口142の内側で、前胴部120に縫合されている。
具体的には、前胴部120とポケット140を形成するポケット片との間に挟まれた外側の提げ手部材150の他方端を縫合した取り付け部154において、取り付けられている。
外側の提げ手部材150は、一方端の取り付け部152及び他方端の取り付け部154を構成する領域が、外側の提げ手部材150を構成する長尺帯状体の平坦な状態における裏面側を、バッグ本体112の外表面に接し合わせて縫合されている。
外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを縫合された接合領域A3(縫合部160を形成された)により構成される提げ領域A1から延びた外側の提げ手部材150の延長領域(非縫合領域A2)において、外側の提げ手部材150は、内側の提げ手部材170の取り付け部172及び取り付け部174の接合領域A3からの延長領域において内側の提げ手部材170と縫合されていない非接合領域A4を形成されている。
【0042】
外側の提げ手部材150は、縫合された接合領域A3から延びた外側の提げ手部材150の延長領域において内側の提げ手部材170と接合されない非接合領域A4を形成されている。
外側の提げ手部材150は、内側の提げ手部材170と縫合されていない非接合領域A4が、外側の提げ手部材150を構成する長尺帯状体の平坦な状態の帯状体の態様である。
【0043】
次に、バッグの提げ手の取り付け方法について、説明する。
バッグの提げ手の取り付け方法は、内側の提げ手部材170の一方端と外側の提げ手部材150の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材170の他方端と外側の提げ手部材150の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、接合させ、接着剤により内側の提げ手部材170と外側の提げ手部材150との接合領域を接着する、提げ手部材接着ステップと、外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを接合した領域において、幅方向における中央の近傍を湾曲させる、湾曲ステップと、外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを接合した領域において、外側の提げ手部材150の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材170の長手端縁の近傍とを縫合する、縫合ス

テップと、前記内側の提げ手部材170の一方端と前記内側の提げ手部材170の他方端とをバッグ本体112の外表面に取り付ける、内側の提げ手部材取り付けステップと、前記外側の提げ手部材150を、前記内側の提げ手部材170と接合された領域からバッグ本体112の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材170のバッグ本体112への取り付け部(一方端の取り付け部172及び他方端の取り付け部174)との間に適宜な間隔を空けて、その一方端の取り付け部152とその他方端の取り付け部154とをバッグ本体112の外側において取り付ける、外側の提げ手部材取り付けステップとを含む。
外側の提げ手部材150の延長領域は、ポケット140の物品挿入口142からポケット140内に入った位置において、その一方端及び他方端をバッグ本体112の外表面に取り付けられ、外側の提げ手部材150の延長領域の取り付け部152及び取り付け部174を覆うようにバッグ本体112の外側にポケット140が付設される。
【0044】
提げ手部材接着ステップにおいて、内側の提げ手部材170の一方端と外側の提げ手部材150の一方端との間に略々均等な間隔をあけて且つ内側の提げ手部材170の他方端と外側の提げ手部材150の他方端との間に略々均等な間隔をあけて、内側の提げ手部材170の表面と外側の提げ手部材150の裏面とを接合させる。内側の提げ手部材170の表面と外側の提げ手部材150の裏面に予め塗布された接着剤により、内側の提げ手部材170と外側の提げ手部材150との接合領域を接着する。
【0045】
湾曲ステップにおいて、外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを接合した領域において、外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを一緒に、提げ領域A1を構成する部位の幅方向における中央の近傍を略C字状に湾曲させる。
【0046】
縫合ステップにおいて、前記湾曲ステップにより外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とを接合した領域において、外側の提げ手部材150の長手端縁の近傍及び内側の提げ手部材170の長手端縁の近傍とを縫合する。
湾曲された外側の提げ手部材150の長手端縁と内側の提げ手部材170の長手端縁とは、揃えられて、内側の提げ手部材170の対向する裏面どおしを接し合わされ、外側の提げ手部材150と内側の提げ手部材170とが縫合される。
【0047】
内側の提げ手部材取り付けステップにおいて、前記内側の提げ手部材170の一方端と前記内側の提げ手部材170の他方端とをバッグ本体112の外表面に取り付ける。
内側の提げ手部材170の一方端と他方端とは、手で提げるに適する適宜な空間をあけて、バッグ本体112へ取り付けられる。
【0048】
外側の提げ手部材取り付けステップにおいて、前記外側の提げ手部材150を、前記内側の提げ手部材170と接合された領域からバッグ本体112の底方向に延びた延長領域において、前記内側の提げ手部材170のバッグ本体112への取り付け部(一方端の取り付け部172及び他方端の取り付け部174)との間に適宜な間隔を空けて、その一方端の取り付け部152とその他方端の取り付け部154とをバッグ本体112の外側において取り付ける。
【0049】
ポケット140を形成するために、ポケット140を構成する皮又は布帛等のポケット構成材は、外側の提げ手部材150を一方端の取り付け部152及び他方端の取り付け部154においてバッグ本体112に取り付けた後、バッグ本体112に取り付けられ、ポケット140を形成するようにする。
而して、本発明のバッグの提げ手114の構造を備えたバッグを形成できる。
【0050】
上記実施形態の構成態様は、本発明を限定するものとして挙げたものではなく、本発明

の思想に基づき変更は可能であり、本発明はそのような変更を含むものである。
【符号の説明】
【0051】
10 手提げ鞄
12,112 バッグ本体
14,114 提げ手
20,120 前胴部
22,122 後胴部
24,124 襠部
24A,124A 左側の襠部
24B,124B 右側の襠部
26,126 底部
28,128 開口部
30,130 ファスナ
32,132 底部材
34,134 底部材接合領域
50,150 外側の提げ手部材
70,170 内側の提げ手部材
52,54,72,74,152,154,172,174 取り付け部
56 挟持部
60,160 縫合部
110 手提げバッグ
140 ポケット
142 物品挿入口
A1 提げ領域
A2 非縫合領域
A3 接合領域
A4 非接合領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18