特許第5858980号(P5858980)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5858980
(24)【登録日】2015年12月25日
(45)【発行日】2016年2月10日
(54)【発明の名称】ブラシレスモータを運転する方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 6/12 20060101AFI20160128BHJP
   H02P 27/06 20060101ALI20160128BHJP
【FI】
   H02P6/02 351P
   H02P7/63 303V
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-500500(P2013-500500)
(86)(22)【出願日】2011年3月23日
(65)【公表番号】特表2013-523078(P2013-523078A)
(43)【公表日】2013年6月13日
(86)【国際出願番号】EP2011054477
(87)【国際公開番号】WO2011117311
(87)【国際公開日】20110929
【審査請求日】2014年1月20日
(31)【優先権主張番号】102010003149.6
(32)【優先日】2010年3月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】グンゼルマン、クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】フェルネンゲル、マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ブルヤン、ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】グシャール、リオネル
(72)【発明者】
【氏名】パレット、ミシェル
【審査官】 宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/129359(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/129658(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 1/00−31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別ユニット(A)は、欠陥のあるスイッチ(11、12、13、14、15、16)を識別するために設けられ、ユニット(B)は、インバータ(2)の出力(17、18、19)で電圧測定のために設けられ、さらに、マイクロコントローラ(C)は、スイッチ(11、12、13、14、15、16)を制御するために、かつ、その巻線(U、V、W)用のパルス幅変調された電源(PWM、PWM、PWM)を発生するために設けられ、不完全にスイッチが入れられたスイッチ(11、12、13、14、15、16)が識別された後に、パルス幅変調された電源(PWM、PWM、PWM)の予め規定された概要に応じて、欠陥のないスイッチ(11,12,14,15)により支援するモータモーメント(M付加)であって、負のモータモーメント(Mブレーキ)に反作用するモータモーメント(M付加)が生成される結果、平均で正であるモータモーメントが生じるように巻線(U、V、W)が、作動されることを特徴とする6個のスイッチ(11、12、13、14、15、16)によるインバータ(2)によって作動されるブラシレスモータ(1)を運転する方法。
【請求項2】
モータ(1)の動作周期が、複数のセクタ(S1からS12)に細分され、他のセクタ(S3からS10)が、巻線(V、W)を作動させるために使用されている間に、欠陥のあるスイッチ(例えば16)によって、巻線(U、V、W)を作動させるための個別のセクタ(S1、S2、S11、S12)が、不動作化されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
動作周期が12のセクタ(S1からS12)に細分され、各セクタ(S1からS12)は、それぞれ30°に相当することを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
不完全にスイッチが入れられたスイッチ(例えば16)は、またノーマルモードにおいて閉じているセクタ(S3からS10)で巻線(V、W)を作動することを特徴とする請求項2または3記載の方法。
【請求項5】
欠陥のあるスイッチ(16)の影響を打ち消す電圧値(PWM、PWM)が、動作のために使用されるセクタ(S3からS10)における巻線(V、W)に印加されることを特徴とする請求項2から4のうちの1項記載の方法。
【請求項6】
スイッチ(11、12、13、14、15、16)が、スイッチペア(11と14;12と15;13と16)に組み合わされ、かつ、スイッチペア(11と14;12と15;13と16)のスイッチ(11、12、13、14、15、16)が、不完全にスイッチを入れられたときに、スイッチペア(11と14;12と15;13と16)は、もはや作動しないことを特徴とする請求項2から4のうちの1項記載の方法。
【請求項7】
下記方法ステップによることを特徴とする請求項2から6のうちの1項記載の方法: 欠陥のあるスイッチ(11、12、13、14、15、16)を識別すること;
欠陥のあるスイッチ(16)が不完全にスイッチを入れられるか、それとも、スイッチを切られるかを分析すること;
さらには、巻線(U、V、W)をセクタ毎に作動させること。
【請求項8】
モータ(1)は、予め規定された時限の後か、または、安全な外部状態が存在するときに、スイッチが切られることを特徴とする請求項7記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブラシレスモータを運転する方法に関し、その巻線は、6個のスイッチによるインバータによって作動され、識別ユニットは、欠陥のあるスイッチを識別するために設けられてなり、ユニットが、インバータの出力での電圧測定のために設けられ、そして、マイクロコントローラが、スイッチを制御するために、さらに巻線用のパルス幅変調された電源を生成するために設けられる。
【背景技術】
【0002】
ドイツ特許 DE 10 2010 000 852 A1は、欠陥のあるスイッチを見つけ出し、さらに、その欠陥の性質を決定する方法を開示している。以前に知られている方法は、欠陥のあるスイッチが、不完全にスイッチが入れられるか、または、切られるかどうかを検知する。
【0003】
ブラシレスモータを作動させるためのインバータは、一般に6個のスイッチからなる。欠陥のある、それぞれのスイッチは、原則として、2つの異なる特性:スイッチが切られて、すなわち、開放スイッチ位置にブロックされ、または、スイッチが入れられて、すなわち、閉塞スイッチ位置にブロックされる特性を有することができる。不完全にスイッチが入れられたスイッチは、また、一般に短絡と呼ばれる。不完全にスイッチが入れられたスイッチは、モータの運転の方向に反するモータのトルクを生じさせる。特に、安全性関連要請において、そのときに、非常モードにおいてモータを運転し続けることは、重要である。
【発明の概要】
【0004】
この発明によって取り組まれた問題は、したがって、欠陥のあるスイッチの影響が、少なくとも部分的に補償される、ブラシレスモータを運転する方法を提供することである。
【0005】
この問題は、特許の請求項1の特徴をなす特徴を有する方法によって解決される。この点に関して、不完全にスイッチが入れられたスイッチが、識別された後に、巻線が、平均して正のモータモーメントが生成されるように作動されることが用意される。
【0006】
この発明による方法の開発にしたがって、モータの動作周期は、複数のセクタに細分され、そこで、欠陥のあるスイッチによって、他のセクタが、巻線を作動させるために使用される間に、巻線を作動させるための個々のセクタは、非動作化される。特定の実施例においては、作動周期は12のセクタに細分され、そこでは各セクタは、それぞれ30°に相当する。
【0007】
さらなる有利な開発は、不完全にスイッチが入ったスイッチが、またノーマルモードにおいて閉塞しているセクタにおいて、巻線が作動することを用意する。
【0008】
さらに、欠陥のあるスイッチの影響を打ち消す電圧値は、作動用に使用されるセクタにおける巻線に印加されることが用意される。
【0009】
スイッチは、スイッチペアに組み合わされ、さらに、スイッチペアは、スイッチペアのスイッチが不完全に入れられる場合には、もはや作動しないことが規定される。
【0010】
以下の方法ステップは、その方法によって提供される:以下の方法ステップによって:
・欠陥のあるスイッチを識別する;
・欠陥のあるスイッチが、不完全にスイッチが入れられるか、または、切られるかを分析する;そして、
セクタ毎に巻線を作動させること。
【0011】
モータは、予め規定された時限の後に、または、安全な外部状態が存在すると、スイッチが切られる。
【0012】
この発明は、添付図と関連する1つの代表的な実施例に関連して以下の本文に、より詳細に説明される:
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明による方法が実行することができる、ブラシレスモータおよびインバータの巻線の概要のアウトライン例証を示す;
図2】不完全にスイッチが入れられたスイッチの影響を明確にするための測定値を備えたグラフを示す;
図3】モータの動作周期の概要図を示す;
図4】この方法を考慮に入れて、図2に対応するグラフを示す;
図5】ハンドル角度、およびこの方法が使用される電気機械のステアリングシステムのステアリングモーメントの実例a)およびb)を示す;
図6図5に対応して、別のステアリング操作の場合におけるグラフa)およびb)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、電気機械的ステアリング装置のブラシレスモータ1を概略的に示し、このモータの巻線U、V、Wは、インバータ2によって作動する。この目的のために、インバータ2は、6個のスイッチ11、12、13、14、15、16を有しており、図1における上部のスイッチ11、12、13は、正の電源電圧と協働するとともに、図1における下部のスイッチ14、15、16は、負電源電圧と協働する。例として、スイッチ11および14は、したがって、巻線Vに適切な供給電圧を供給する。巻線U、V、Wは、マイクロコントローラCによって予め規定される、パルス幅変調された電圧値PWM、PWM、PWMによって作動する。また、図1から分かるように、正の電源電圧と協働するスイッチ11、12、13と、負の電源電圧と協働するスイッチ14、15、16との間のタップポイント17、18、19があり、そのタップポイントで、巻線U、V、Wを横切る電圧は、タップオフされ、さらに電圧測定用のユニットBに供給される。電圧測定用のユニットBからの測定結果は、一方では、スイッチ11、12、13、14、15、16を制御するマイクロコントローラCに供給され、そして、他方では、電圧測定ユニットBによって生成された情報を評価する。さらに、識別ユニットAは、欠陥のあるスイッチ11、12、13、14、15、16を識別するために設けられる。識別ユニットAによって生成された情報は、評価のために、同様にマイクロコントローラCに供給される。
【0015】
1つの実施例においては、実際上、スイッチ11、12、13、14、15、16は、半導体スイッチ、より正確には、トランジスタ、またはMOSFETから形成される。実際上、識別ユニットAは、ブリッジドライバとして形成され、さらに、トランジスタとして形成され、スイッチ11、12、13、14、15、16を横切って電圧を加え、さらにトランジスタのスイッチ位置が変更するかどうかをチェックする。実際上、タップポイント17、18、19の電圧測定用のユニットBは、分圧器として形成され、かつ、パルス幅変調された電圧の負荷サイクルを決定する。この場合、負荷サイクルは、パルス幅と周期持続との比率に相当する。
【0016】
各スイッチ11、12、13、14、15、16は、原則としては2つの異なるタイプの欠陥を有することができる、すなわち、欠陥の後、それは、原則として以下に記述された2つの状態のうちの1つである。スイッチが不完全に切られ、すなわち、開スイッチ位置にブロックされるか、または、スイッチが不完全に入れられ、すなわち、閉じたスイッチ位置にブロックされる。不完全にスイッチが入れられたスイッチ11、12、13、14、15、16は、また、一般に短絡と呼ばれる。不完全にスイッチが入れられたスイッチ11、12、13、14、15、16は、電気機械的ステアリング装置の動作に対して本質的に重大であるので、この欠点の出来事は、次の本文において想定される。図1にしたがうこの代表的な実施例において、スイッチ16が巻線Uと協働し、不完全にスイッチが入れられるように例証されている。
【0017】
電気機械的ステアリング装置におけるように、安全性関連要請において、特に、非常モードにモータ1を転移するために非常に速く反応することは、重要である。車両運転者が、欠点の場合には、ジェネレータモードにおいてモータ1を動かし、かつ、ハンドルでステアリングする移動を直接打ち消す電流を誘導するので、不完全にスイッチが入れられたスイッチの欠陥の出来事は、増加されたステアリングモーメントに導く。車両運転者によって回転運動の方向を打ち消すこのモーメントは、次の本文においてブレーキモーメントとして引用される。回転速度に依存するブレーキモーメントは、インバータ2における短絡による永久に励起され同期機において生成される。不完全にスイッチが入れられたスイッチ16、およびスイッチ14、15のボディダイオードによって、電力接続が、モータ巻線U、V、Wを介して誘導によって生じる。
【0018】
図2は、測定値を備えたグラフを示し、それは、不完全にスイッチを入れられたスイッチ16を有するモータ1で記録された。正弦曲線は、回転するモータ1の異なるモータ位相を示す。1つの動作周期は、2Πまたは360°である。図2のグラフの下側部は、3つのモータ巻線U、V、Wにおいて誘導された誘導電流I誘導を示す。上側半分は、モータ1のトルクMモータを示す。誘導電流Iは、モータモーメントMモータに、ほぼ180°の角度範囲で値Mブレーキに達せさせる。同時に、角度範囲におけるモータモーメントMモータは、電流が誘導されず、0Nmまで落ちないで、むしろそれは、残余のレベル、M摩擦を保持することが、また理解することができる。誘導電流I誘導は、ほぼ180°の制限された角度範囲において流れる。残りの角度範囲においては、モータ1は電源を切られ、さらに、ブレーキをかけるモーメント作動を妨害しない。
【0019】
モータ1の動作が止められたとしても、その問題は、電気機械的ステアリング装置の場合には解決されない:すなわち、ハンドルの回転によって、車両運転者は、絶えず、彼のハンドルの回転を打ち消す新しい電流I誘導を誘導する。モータ1の動作のスイッチを切ることは、したがって得策ではない。しかしながら、この欠陥が生じるときに、ノーマルモードのモータ1の連続の動作は、システムにおける破壊のさらなる段階に導くことができる、非常に高いモータ電流を生成することができる。
【0020】
不完全にスイッチが入れられるスイッチ16にもかかわらず、ノーマルモードの継続的な動作を回避することはしたがって避けられない。スイッチを入れられた状態でブロックされたスイッチ16によって引き起こされた短絡を除去するために、不完全にスイッチを入れられるスイッチ16の場合に、セーフティスイッチを開く解決は、先行技術から知られている。そのようなセーフティスイッチは、例えば、巻線U、V、Wのスターポイント3で配列され、かつ、またスターポイント中継と呼ばれる。セーフティスイッチを開くことによって、車両運転者の側の増加したステアリング力は、減少される。
【0021】
しかしながら、車両運転者は、なお、モータ1からより多くのステアリング支援を受けない。
【0022】
対照的に、ここで記述された方法は、スターポイント3の開放が非常モードで実行され、かつ、モータ1が非常モードにおいて作動し続けることを、規定する。この目的のために、不完全にスイッチが入れられるスイッチ16が識別された後、巻線U、V、Wは、平均で正であるモータモーメントが生成されるように作動する。このために、図3に示されるように、モータ1の動作周期は、各場合において30°の12個のセクタS1からS12に細分される。スイッチ11、12、13、14、15、16が、不完全にスイッチが入れられることによって、他のセクタが巻線U、V、Wを作動させるために使用されている間に、個々のセクタは、非作動化される。ここで記述した場合において、巻線Uの下方のスイッチ16は、不完全にスイッチが入れられ、そして、他の8つのセクタS3からS10の線U、V、Wを作動させるために使用される一方、巻線U、V、Wを作動させるための4つのセクタS1、S2、S11、S12は、非作動化される。これらのセクタにおける巻線U、V、Wを作動させることは、モータ1の運転の意図した方向と反対方向に作用する、ブレーキモーメントのブレーキ効果をさらに増加するので、受動のセクタS1、S2、S11、S12は、動作には使用されない。原則として、欠陥のあるスイッチが、またスイッチを入れられた、すなわち、閉じられたこれらのセクタは、モータ1のノーマルモードにおいて、作動する。ここで記述された代表的な実施例において、それらは、左半分の平面におけるセクタS3からS10である。このことは、第1桁が巻線Uを表わし、かつ、0が、下方のスイッチ16がスイッチを入れられる、すなわち、閉じていることを意味する場合に、ラベル010、011、および001における初期ゼロから理解できる。さらに、各場合において直接隣接する2つのセクタS10およびS3が、巻線を作動させるために使用される。
【0023】
原則として、欠陥を備えたスイッチペアの2個のスイッチ13および16は、もはや作動しない。スイッチペア11、14、と12、15の残りの4個のスイッチ11、12、14、15は、予め規定した概要(scheme)による8個の作動するセクタS3からS10において作動する。作動概要は、モータ1の回転運動の方向に依存する。この場合、動作概要は、システムの動作状態、例えば車速、ハンドル角度、車両駆動モータ回転速度、および搭載の電源電圧に依存して変更することができる。作動的なセクタS3からS10の内では、規定された電圧値は、インバータ2のスイッチ経由で巻線VおよびWを横切って印加される。
【0024】
図4は、巻線U、V、Wのセクタ毎のこの動作の効果を示す。再び、正弦曲線が、モータの回転を示している。負のモータモーメントMブレーキは、付加的な支援するモータモーメントM付加であって、それは、S3からS10の作動的なセクタS3からS10における動作によって得られるものによってモータのモーメントMモータが、全体として正である程度に補償される。説明の目的で、図4のグラフにおいて示される正の平均モータモーメントMモータが、負の値によってこの場合示されることは注目される。自動車両が安全な状態へ転移されるとすぐに、モータ1が非作動化される。
【0025】
上記方法は、図5のa)、b)および図6のa)、b)に関して、スターポイント3を開く先行技術に示された解決と比較される。図5のa)と図6のa)は、各場合において、ハンドル角度を示す、図5のb)および図6のb)がステアリングモーメントを示している間に、車両運転者によってハンドルに適用される。すべての図において、時間はX軸の上で示される。実線が上記方法にしたがって同じ値を示す間に、スターポイント3が開いている場合、破線はハンドル角度またはステアリングモーメントを示す。欠陥として、巻線Uの下方のスイッチ16は、再びスイッチが不完全に入れられると仮定される。
【0026】
図5のa)、b)に示されるステアリングする実行は、10km/hの車速および半径20mで循環的なトラック上でステアリングすることに相当する。両方の場合では、ほぼ循環的なトラック上の同じ速度で車両運転者が操縦することは、図5のa)から理解することができる。図5のb)は、ハンドルに車両運転者によって経験されたステアリングモーメントを示す。ここで、破線は、開放したスターポイント3の場合には、ステアリングモーメントである。実線によって示され、それはここで記述された方法にしたがって実現されるステアリングモーメントが、モータ1からの重要な支援を経験することが、はっきり理解することができる。内部のブレーキモーメントにもかかわらず、正のモータモーメントは、記述された制御によって達成される。
【0027】
図6のa)、b)は、自動車両のスラローム移動の場合におけるハンドル角度およびステアリングモーメントを示す。図6のa)で理解することができるように、車両運転者は、このスラローム移動の間にハンドルを左にほぼ100°回し、さらに右にほぼ100°回す。スターポイントが開放している場合、破線(赤)を備えた図6bにおいて示される、ステアリングモーメントは、ここで記述された方法の場合の車両運転者によって経験された、ステアリングモーメントより規則的である。両方のステアリングモーメントは、大きさにおいてほぼ等しい。予め既定された時限の後に、または、安全な外部状態が存在するときに、モータ1のスイッチは切られる。
【0028】
図5のa)、b)および図6のa)、b)から明白になったように、スターポイント3で中継を省くことは可能である。また、不完全にスイッチが入れられるスイッチの欠陥は、純粋に、動作手段で補償することができる。このことは、スターポイント中継のような電子部品を省くことが可能であることを意味する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6