(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5859480
(24)【登録日】2015年12月25日
(45)【発行日】2016年2月10日
(54)【発明の名称】自動車用空調システムのための冷媒スクロール圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04C 18/02 20060101AFI20160128BHJP
【FI】
F04C18/02 311J
F04C18/02 311W
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-98649(P2013-98649)
(22)【出願日】2013年5月8日
(65)【公開番号】特開2013-234666(P2013-234666A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2013年5月9日
(31)【優先権主張番号】10 2012 104 045.1
(32)【優先日】2012年5月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513214000
【氏名又は名称】ハラ ビステオン クライメイト コントロール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】ペーター シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ローマン ヘックト
(72)【発明者】
【氏名】ベルント ギュンターマン
(72)【発明者】
【氏名】ペーター ミヒャエル ヴェールク
(72)【発明者】
【氏名】トーマス クロッテン
【審査官】
所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−284853(JP,A)
【文献】
特開平10−073085(JP,A)
【文献】
特開2006−300076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 18/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用空調システムのための冷媒スクロール圧縮機であって、
ステータースクロール(1)と、
このステータースクロール対して周期的に振動するように運動するロータースクロール(2)と、
高圧チャンバー(10)と、
この高圧チャンバー(10)から取り出した冷媒/オイル混合物からオイルを回収するオイル分離器(11)と、
前記スクロール(1,2)を相互に密封するための軸力を生ずるための中間圧力チャンバー(3)と、を有し、
前記オイル分離器(11)から前記冷媒スクロール圧縮機の吸引チャンバーへのオイルリターンを形成し、中間圧力ダクト(8)がさらに配置され、前記スクロール(1,2)間の圧縮工程による冷媒気体が、前記中間圧力チャンバー(3)に入ることを特徴とする冷媒スクロール圧縮機。
【請求項2】
オイルリターンは、前記オイル分離器(11)から前記中間圧力チャンバー(3)を経て前記冷媒スクロール圧縮機の吸引チャンバーへ、オイルリターンダクト(4)とオイル抽出ダクト(6)を通過するように設計される請求項1記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項3】
前記中間圧力ダクト(8)は、前記ロータースクロール(2)内に配置される請求項1又は2に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項4】
前記中間圧力ダクト(8)は、前記ロータースクロール(2)の底部に配置される請求項3記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項5】
前記中間圧力ダクト(8)は、中間圧力穴として設計される請求項1乃至4の何れか1項に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項6】
前記中間圧力ダクト(8)は、前記ステータースクロール(2)内に配置される請求項1に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項7】
前記中間圧力ダクト(8)は、圧縮中、高圧圧縮領域内に一時的に位置するように、スクロール(1,2)内に配置される請求項1乃至6の何れか1項に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項8】
高圧から吸引圧力へのオイルを制限するために、第一拡張デバイス(5)が前記オイルリターンダクト(4)内に配置され、第二拡張デバイス(9)がオイル抽出ダクト(6)内に配置される請求項2乃至7の何れか1項に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項9】
前記第一拡張デバイス(5)に対する前記中間圧力ダクト(8)の横断面の比は、5〜20の間である請求項8記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項10】
前記第一拡張デバイス(5)に対する前記中間圧力ダクト(8)の横断面の比は、10である請求項8記載の冷媒スクロール圧縮機。
【請求項11】
前記中間圧力ダクト(8)は、同一の圧力レベルで同一の機能を備えた領域内のスクロール圧縮機の各チャンバー内に形成される請求項1乃至10の何れか1項に記載の冷媒スクロール圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用空調システムのための冷媒スクロール圧縮機に係り、特に、中間圧力レベルを最適に制御すると共に、冷却剤回路内の効率的なオイル再循環を備えた装置に関する。
【背景技術】
【0002】
冷媒スクロール型の圧縮機は、頑丈な構造設計を持ち、またコスト効率よく産出及び使用可能であるため、自動車用空調システムにおける冷媒スクロール圧縮機の利用が非常に望まれている。スクロール圧縮機はさらに、内部に対して放射状に動作し、結果として圧縮機に対して、相対的に短い軸設備長となる。電気的冷媒圧縮機はしたがって、機械的冷媒圧縮機と比較して、任意のさらなる設備空間を必要とすることなく設計可能である。
【0003】
スクロール圧縮機の加圧の原理は、スパイラルの側面同士の間に空間が形成され、スパイラルの側面が外部の放射状の周囲から中心に向かって小さくなり、したがって末端で回収された冷媒気体を圧縮するように、ロータースクロールが、ステータースクロール内で周期的に振動するように移動する。最終的な圧縮圧力は、スパイラルの軸領域内で得られ、冷媒気体は、軸方向に高圧で放出される。冷媒気体の放射状クロスフローを可能な限り防止するために、本目的のために、ロータースクロールとステータースクロールが、片方の上に他が横たわるそれらの軸側上に密封されることが重要である。このために、冷媒スクロール圧縮機の設計原理が用いられ、中間圧力チャンバーを形成することによって、冷媒気体がロータースクロールに作用することを可能にし、それによって、軸方向の力が生じ、ロータースクロールがステータースクロールに対して押され、スクロールを互いに密封する。
【0004】
冷媒スクロール圧縮機における周知の問題は、さらに、オイルリターンが工程の安全性のために設計されなければならず、同時に中間圧力を制御することによってロータースクロールに対して、十分な密封力を生じることが可能でなければならないということである。
【0005】
オイル循環と中間圧力制御が改良されたスクロール圧縮機が、特許文献1(米国特許第2009/0191081A1号明細書)から知られている。これについては、スクロール圧縮機は、中間圧力チャンバーを経て圧縮機の吸引側に向かうオイルリターンを実現することが開示される。
【0006】
しかしながら、このような従来技術による設計では、オイルリターンと中間圧力をほんの僅かしか制御することができないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第2009/0191081A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、安定したオイルリターンを確保し、ステータースクロールをロータースクロールへ密封するための密封力をさらに良好に制御可能である、自動車用空調システムのための冷媒スクロール圧縮機を提供することからなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の課題は、請求項1による特徴を備えた冷媒スクロール圧縮機によって達成される。さらなる発展が従属の請求項に記載されている。
【0010】
本発明の課題は、特に、ステータースクロールと、このステータースクロールに関して周期的に振動するように回転し、さらにスクロールを相互に密封するために軸方向の力を生じさせる中間圧力チャンバーを備えたロータースクロールを含み、自動車用空調システムのための冷媒スクロール圧縮機によって解決される。冷媒スクロール圧縮機は、冷媒回路の高圧ラインから冷媒スクロール圧縮機の吸引チャンバーへのオイルリターンを形成することを特徴としている。さらに、中間圧力ダクトが、スクロール間の圧縮工程による冷媒気体が、中間圧力チャンバーに直接的に達することによって配置される。したがって、中間圧力チャンバーは、スクロール間で形成する圧縮チャンバー内の冷媒気体が直接供給され、原則的にスクロール間の圧縮チャンバー内の圧力が、スクロールの逆相対的移動により変化するため、中間圧力チャンバー内の圧力は、スクロールの圧縮チャンバーのそれぞれの領域での中間圧力として発生する。したがって、冷媒気体が中間圧力チャンバー内に流れ、結果として生じる中間圧力が中間圧力チャンバー内で発生し、中間圧力範囲がカバーされる。
【0011】
本発明の有利な実施形態は、冷媒回路の高圧ラインからのオイルリターンが、中間圧力チャンバーに対するオイルリターンダクトで形成され、オイル抽出ダクトが、中間圧力チャンバーから、冷媒スクロール圧縮機の吸引チャンバーへ形成されることによって構成される。スクロール間の圧縮チャンバーから直接、中間圧力チャンバー内へ流れる冷媒気流が、結果として生じる中間圧力で、中間圧力チャンバー内の冷媒オイルと混合し、その後、冷媒/オイル混合物が、吸引チャンバーへ、オイル抽出ダクトを介して流れる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、中間圧力ダクトが、ロータースクロール内に配置され、さらに好ましくは、ロータースクロールの底部に形成される。
【0013】
中間圧力ダクトが、中間圧力穴として、特にコスト効率よく設計可能である。
【0014】
ロータースクロール内に中間圧力ダクトを形成するための他の手段として、中間圧力ダクトをステータースクロール内に配置することもでき、中間圧力ダクトは中間圧力チャンバーに対してロータースクロール周辺に接続してもよい。
【0015】
特に、好ましくは、中間圧力ダクトは、圧縮中、一時的に高圧範囲内にあるように、スクロール内で配置されることである。これは、結果として生じる中間圧力が、本質的には、現存する吸引力によって決定されるが、また、現存する高圧によっても決定されることを意味する。高圧に晒されている表面は、本質的には、スクロールの内側にあり、小さいため、それに応じた結果が反映される。結果として、中間圧力は、平均で、中間圧力チャンバーをもたらす。
【0016】
さらなる実施形態によれば、第一拡張デバイスが、オイルリターンダクト内で配置され、高圧から吸引圧へオイルを制限するための第二拡張デバイスがオイル抽出ダクト内に位置する。
【0017】
中間圧力チャンバーへのオイルリターンダクト内の第一拡張デバイスに対する中間圧力ダクトの横断面の比は、特に5〜20が好ましい。
【0018】
第一拡張デバイスに対する中間圧力ダクトからの横断面の比は、特に、好ましくは10である。
【0019】
オイルリターンに対するフロー範囲と比較して、比較的大きな冷媒気体のフロー範囲が結果として生じる密封力をよく制御可能であり、したがって、オイルリターンと独立して本質的に動作するという結果となる。
【0020】
本発明のさらなる有利な実施形態では、中間圧力ダクトが、同一の圧力レベルで同一の機能を備えた領域のスクロール圧縮機の各チャンバー内に形成されることが実現される。中間圧力ダクトが、詰まり等によって機能しない場合に、第二ダクトにより注油が続くため、圧縮機の機能的な信頼性が増す。干渉がない通常の運転中では、同一の潤滑特性が双方のスクロールから得られる。
【0021】
したがって、全体を通じて、スクロールが過剰に潤滑させることが改善される。
【0022】
本発明の概念的実施によれば、オイルリターンによる、冷媒オイルと冷媒気体の混合物による中間圧力の不正確で且つ複雑な制御や管理に関する従来技術の短所を、中間圧力ダクトを提供することによって、設計面で効果的に解決することができる。冷媒気体は、中間圧力ダクトを通してほとんど排他的に流れるため、中間圧力チャンバー内で安定した中間圧力を得ることができる。
【0023】
中間圧力チャンバーへの冷媒気体を分離して供給することによって、オイルリターンと中間圧力の生成を分離し、本発明による原理を実施することにより、結果として種々の利点が得られる。特に、中間圧力と独立して、及び/又はほとんど条件無しで、一定のオイルリターンのフローが保証可能であることが言及されるべきである。
【0024】
さらなる利点は、回転しているスクロールと固定されたスクロールとの間の軸方向密封力を発生させるための中間圧力について、良好に制御し、管理することができる。
【0025】
より高い中間圧力が、スクロール間の冷媒気体の圧縮中、安定した密封機能を確保する。
【0026】
本発明の実施形態のさらなる詳細、特徴及び利点は、関連する添付図面を参照して、以下の実施形態の説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】中間圧力ダクトを備えたロータースクロールの平面図である。
【
図3】冷媒スクロール圧縮機の実施形態の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、冷媒スクロール圧縮機の概略的断面図を示している。機能的な原理にしたがって、ロータースクロール2は、ステータースクロール1内に配置されている。ロータースクロール2は、スクロール1,2間で、その径方向外側から径方向内側に向って減少する溝が形成され、ステータースクロール1において周期的に振動するように動き、そこで冷媒気体が外側から内側に圧縮され、内側の圧縮された冷媒気体は、最終的には、高圧チャンバー内に軸方向に放出される。
図1は、スクロール1,2の下方の圧力チャンバー3を示しており、そこで、冷媒気体は、中間圧力で存在している。中間圧力チャンバー内で結果として生じる中間圧力は、ロータースクロール2に作用し、結果として生じる軸方向の力は、ロータースクロール2上の中間圧力チャンバー3から作用する力であり、ロータースクロール2とステータースクロール1との間の反対方向の力が、互いに対向して作用する。
図1では、ロータースクロール2は、ステータースクロール1とは反対側の底部からの軸方向の力によって押圧される。中間圧力チャンバー3側のロータースクロール2は、ガスケット7によって、固定されたハウジングに対して密封されている。
【0029】
ステータースクロール1、及び詳細には説明されていないハウジング内では、オイルが、流れが低下した状態で、第一拡張デバイス5内の冷媒回路の高圧領域から、中間圧力チャンバー3へ入り、オイルリターンダクト4が実現される。中間圧力チャンバー3からのオイルは、第二拡張デバイス9を備えたオイル抽出ダクト6を経て、吸引側、及び/又は圧縮機の吸引チャンバーに到達する。
【0030】
ロータースクロール2は、ハウジングに面している側面のガスケット及びO−リングによって支持され、密封される。
【0031】
本実施形態によれば、さらなる中間圧力ダクト8が提供され、結果としてスクロール間で形成される溝を通して、中間圧力チャンバー3で直接的に冷媒気体が到達すること、及び中間圧力が結果として生じる機能的な原理が明らかである。
図1に示されている実施形態では、中間圧力ダクト8は、ロータースクロール2の底部に穴として設計され、スクロール1、2間の内部領域を中間圧力チャンバー3と直接的に連結する。
【0032】
概略的に図示された拡張デバイス5,9は、好ましくは、開口プレートとして、コスト効率的に設計される。
【0033】
圧縮工程内で、オイルの流れと、冷媒気体の流れを分離する本発明による原理は、図示された実施形態にて実現可能である。したがって、オイルリターンダクト4とオイル拡張ダクト6は、オイルを循環するためのみに機能する一方、冷媒気体は、中間圧力ダクト8によって中間圧力チャンバー3に入り、軸方向の密封圧を生じさせる。中間圧力チャンバー3に関するオイルリターンと気体の流れとを切り離すことによって、工程がさらにより効率的に制御可能である。
【0034】
図2は、ロータースクロール2と中間圧力ダクト8を示しており、これらは、中間圧力穴として、スクロールの底部に示されている。
【0035】
高圧力に対する低圧力の圧力比3:15、及び、5.9〜7.6barの中間圧力は、改良した冷媒スクロール圧縮機にて達成可能である。3:25barの圧力比で、中間圧力が、6.8から8.6まで上昇し、中間圧力ダクト8の位置や回転速度に依存する。
【0036】
中間圧録ダクト8は、より好ましくは、第一拡張デバイス5よりも10倍長い横断面を備えている。この場合、中間圧力チャンバー3内の圧力は、冷媒気体によって見事に制御することができる。中間圧力ダクト8は、スクロールの内部領域に対して形成されるのがより近ければ近いほど、異なる最終圧縮圧での影響が大きくなる。
【0037】
高圧な流出と中間の圧力との間の圧力差が結果として、中間圧力チャンバー3内へ、第一拡張デバイス5を通してオイルを伝達することとなり、中間圧力チャンバーは結果として満たされる。中間圧力チャンバー3と冷媒圧縮機の吸引領域との間の圧力差により、オイル抽出ダクト6及び第二拡張デバイス9を経てオイルを伝達する。中間圧力チャンバー内に残るオイルが、中間圧力ダクト8を経てスクロールパッケージ1,2に流れ戻り、潤滑をもたらす。
【0038】
図3は、冷媒スクロール圧縮機の構造を示している。冷媒スクロール圧縮機の高圧チャンバー10からの冷媒/オイル混合物が、オイル分離器11内に分離され、液体オイルが、接続パイプ12によって、オイルリターンダクト4内に流れる。制限オリフィスとして設計された第一拡張デバイス5が、オイルリターンダクト4内へのオイル注入の上流に配置されている。これにより、冷媒オイルの圧力が下がり、中間圧力チャンバー3に入る。
【0039】
ステータースクロール1とロータースクロール2との間に形成される圧縮チャンバー13から通過する、加圧工程からの冷媒気体が、中間圧力ダクト8を介して、冷媒スクロール圧縮機の高圧チャンバー10からのオイルのフローと平行して、中間圧力チャンバー3内に入る。冷媒気体/オイル混合物の中間圧力は、結果として中間圧力チャンバー3となる。
【0040】
ある運転状態では、中間圧力チャンバー3から圧縮チャンバー13内への冷媒オイルの望ましいリターンのフローが、スクロール1,2の潤滑の改善が達成された結果として発生する。
【0041】
冷媒気体/オイル混合物は、本実施様態において再び制限オリフィスとして設計される第二拡張デバイス9を介して、中間圧力チャンバー3から出て、オイル抽出ダクト6を介して排出される。
【0042】
図示していない他の実施形態では、オイルリターンダクト4は、中間圧力チャンバー3に連結することなく、直接的に圧縮機の吸引側に向けて差し向けられる。
【0043】
本発明の形態は、結果として、従来技術からの設計と比べて、部品点数を減らし、コスト効率的に、標準部品を利用することもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 ステータースクロール
2 ロータースクロール
3 中間圧力チャンバー
4 オイルリターンダクト
5 第一拡張デバイス、制限オリフィス
6 オイル抽出ダクト
7 ガスケット
8 中間圧力ダクト
9 第二拡張デバイス、制限オリフィス
10 高圧チャンバー
11 オイル分離器
12 接続ライン
13 圧縮チャンバー