(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の電子メール送受信システムによれば、煩雑な画像添付作業からユーザを解放することができる一方で、添付する画像は、ユーザが予め自由に登録した画像であり、メールに広告を付加することを予定するものではなかった。
ここで、メールと広告との関係について、従来より、メールに広告を付加したメール広告といった広告媒体が知られている。しかしながら、このようなメール広告は、メールの末尾などのメール本文と関係のない部分に広告を付加しており、メール受信者の興味を引くことができず、広告効果が限られてしまっていた。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ユーザ(送信者)に対して煩雑な作業を要求することなく、広告効果の高い広告をメールに付加する広告配信装置及び方法を提供することを目的とする。より具体的には、ユーザによる煩雑な操作なしに、メール受信者が着目するメール本文を広告スペースとして提供する広告配信装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) ユーザ端末から、送信先を特定する正規アドレスのドメイン部分を変形した変形アドレスに基づくテキストデータを受信する受信手段と、前記変形アドレスの変形ドメインと前記正規アドレスの正規ドメインとを対応付けて記憶するとともに、所定のテキストに対応し、かつ、前記変形ドメイン毎に少なくとも一部の対応関係が異なる広告画像を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記変形ドメイン毎の広告画像を参照し、前記受信手段が受信した前記変形ドメイン及び前記テキストデータに基づいて、当該テキストデータに含まれるテキストを前記広告画像に置換した広告画像付きテキストデータを生成する広告画像置換手段と、前記広告画像置換手段が生成した前記広告画像付きテキストデータを、前記受信手段が受信した前記変形アドレスのうちの前記変形ドメインを対応する前記正規ドメインに変形した正規アドレスにより特定される前記送信先に送信する送信手段と、を備える広告配信装置。
【0009】
(1)の広告配信装置によれば、送信先の正規アドレス(例えば、送信先のメールアドレス)のドメイン部分を変形した変形アドレスに基づくテキストデータを、ユーザ端末から受信すると、当該テキストデータに含まれるテキストを広告画像に置換した広告画像付きテキストデータを生成し、送信先のユーザ端末(受信者)に送信する。
これにより、ユーザ(送信者)が送信したデータのテキストの一部(すなわち、本文の一部)を広告画像に置換した広告画像付きのテキストを、受信者に対して送信することができる。このとき、ユーザには、正規アドレスを変形アドレスに変形することのみが求められ、その他の操作、すなわち、本文のテキストに広告画像を添付するといった煩雑な作業は求められない。その結果、本発明の広告配信装置によれば、ユーザによる煩雑な操作なしに、受信者が必ず着目する本文に広告を付した広告画像付きテキストデータを送信することができる。
このとき、記憶手段には、所定のテキストに対して変形アドレス毎に異なる広告画像が記憶されている。これにより、変形アドレスによって、所定のテキストを様々な広告画像に置換することができ、バリエーションに富んだ広告を提供することができる。
【0010】
(2) 前記記憶手段は、前記変形ドメイン毎に前記所定のテキストに対応する広告画像として1又は複数の広告画像を記憶し、前記広告画像置換手段は、前記受信手段が受信した前記テキストデータに含まれるテキストに対応する広告画像が複数ある場合には、前記テキストを所定の振り分け率により振り分けられた広告画像に置換する、(1)に記載の広告配信装置。
【0011】
(2)の広告配信装置によれば、同一のテキストに対して複数の広告を設定することができ、広告の適切な配信を実現することができる。
【0012】
(3) 前記広告画像置換手段は、前記受信手段が受信した前記テキストデータに同一のテキストが2以上含まれ、かつ、当該テキストに対応する広告画像が複数ある場合には、当該2以上のテキストを同一の広告画像に置換する、(2)に記載の広告配信装置。
【0013】
(3)の広告配信装置によれば、1のテキストデータの中に広告画像に置換対象となる同一のテキストが2以上含まれる場合には、当該2以上のテキストの全てを同一の広告画像に置換する。これにより、1の広告画像付きテキストデータ内に競業者の広告が含まれてしまうことを防止することができ、広告の適切な配信を実現することができる。
【0014】
(4) 前記テキストデータは、メールデータであり、前記正規アドレスは、送信先のユーザのメールアドレスであり、前記送信手段は、前記広告画像付きテキストデータをメール送信先に送信する際に、前記ユーザのメールアドレスのドメインを変形ドメインに変形して、返信先のメールアドレスとして設定する、(1)から(3)の何れかに記載の広告配信装置。
【0015】
(4)の広告配信装置によれば、受信者には広告画像付きメールとして、返信先のメールアドレスとして送信者のドメインを変形ドメインに変形した変形アドレスが設定(Reply−to設定)されたメールが送信される。これにより、受信者が広告画像付きメールに返信するだけで変形アドレスに対してメールが送信されることになり、送信者に対して自動的に広告画像付きメールを返信することができる。その結果、送信者及び受信者間でユーザによる煩雑な操作なしに、メール本文に広告を付することができる。
【0016】
(5) 前記テキストデータは、Webページに掲載するコメントデータであり、前記正規アドレスは、前記WebページのURLである、(1)から(3)の何れかに記載の広告配信装置。
【0017】
(5)の広告配信装置によれば、Webページへの投稿コメント(例えば、投稿されるブログや掲示板への投稿コメントなど)についても、ユーザの煩雑な操作なしに広告を付すことができる。
【0018】
(6) 変形アドレスの変形ドメインと正規アドレスの正規ドメインとを対応付けて記憶するとともに、所定のテキストに対応し、かつ、前記変形ドメイン毎に少なくとも一部の対応関係が異なる広告画像を記憶する記憶手段を備えるコンピュータが実行する、ユーザ端末から、送信先を特定する正規アドレスのドメイン部分を変形した変形アドレスに基づくテキストデータを受信するステップと、前記記憶手段に記憶された前記変形ドメイン毎の広告画像を参照し、前記ステップで受信した前記変形ドメイン及び前記テキストデータに基づいて、当該テキストデータに含まれるテキストを前記広告画像に置換した広告画像付きテキストデータを生成するステップと、生成した前記広告画像付きテキストデータを、前記ステップで受信した前記変形アドレスのうちの前記変形ドメインを対応する前記正規ドメインに変形した正規アドレスにより特定される前記送信先に送信するステップと、を含む方法。
【0019】
(6)の方法によれば、(1)の広告配信装置と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザによる煩雑な操作なしに、メール受信者が必ず着目するメール本文を広告スペースとして提供する広告配信装置及び方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態の広告配信装置1について説明する。本発明の広告配信装置1は、ユーザ端末2のユーザが送信したテキストデータに含まれる広告対象のテキストを広告画像に変換した上で、この広告画像付きのテキストデータを送信先に対して送信する。
このとき、第1実施形態の広告配信装置1では、ユーザ端末2から送信されるテキストデータがメールデータである点に特徴を有している。
【0023】
[広告配信装置1の構成]
初めに、
図1を参照して、本発明の広告配信装置1の構成について説明する。
本発明の広告配信装置1は、ネットワークを介してユーザ端末2及びメールサーバ3と通信可能に接続される。ここで、ユーザ端末2は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォンなどのメール通信機能を含む一般的な通信機能を備える情報処理端末であり、以下では、携帯電話を例にとり実施形態について説明する。また、メールサーバ3は、携帯電話のキャリア別のメールサーバであり、ユーザ端末2から送信されたメールを受け付けると、当該メールを送信先のアドレスに基づいて適宜振り分け、当該メールサーバ3内のユーザや別のメールサーバに対して当該メールを配送する。
本発明の広告配信装置1は、後述する変形ドメインを含むメールアドレスのメールを管理するメールサーバであり、メール受信手段11と、画像セット特定手段12と、置換テキスト特定手段13と、広告画像置換手段14と、メール送信手段15と、ドメイン管理データベース16と、画像管理データベース17と、を含んで構成される。
【0024】
メール受信手段11(受信手段)は、ユーザ端末2から送信され、メールサーバ3を介して配送された変形ドメインを含むメールアドレスのメールを受信する。ここで、変形ドメインとは、例えば、既存のドメイン(メールアドレスの@以降)の少なくとも一部を変形したドメインをいい、既存のドメインと重複しないものをいう。本実施形態では、例えば、携帯電話のキャリア毎に設定されたドメインの末尾の文字を変更したドメインをいう。
例えば、ユーザ端末2のユーザが、送信先(受信者)のメールアドレスのドメイン(正規ドメイン)の一部を変形し、変形ドメインを指定してメールを送信すると、当該ユーザ端末2を管理するメールサーバ3(携帯キャリア)は、変形ドメインを管理するメールサーバである広告配信装置1に対して当該メールを配送する。メール受信手段11は、このようにしてメールサーバ3から配送された変形ドメインを指定したメールを受信する。
【0025】
画像セット特定手段12は、ドメイン管理データベース16(記憶手段)を参照して、メールサーバ3を介して受信したメールのメールアドレスの変形ドメインに対応付けられた広告画像セットを特定する。
【0026】
ここで、
図2を参照して、ドメイン管理データベース16(記憶手段)について説明する。ドメイン管理データベース16は、変形ドメイン及び正規ドメインを対応付けて記憶するとともに、変形ドメイン毎に広告画像セットを識別する広告画像セットIDの情報を記憶する。
ここで、正規ドメインとは、メール送信先のユーザ(受信者)のメールアドレスに含まれるドメイン、すなわち、既存のドメインである。メール受信手段11が受信したメールの変形ドメインを、ドメイン管理データベース16に対応付けて記憶された正規ドメインに修正することで、ユーザが所望する受信者のメールアドレスとなる。
広告画像セットIDとは、テキストから置換する広告画像のまとまりである広告画像セットを識別するための情報であり、ユーザ端末2(送信者)から送信されたメールに基づいて生成される広告画像付きメールの態様を、当該ユーザ端末2のユーザが任意に設定するために用いられる。例えば、広告画像セットの夫々では、置換する広告画像の種別、置換対象のテキスト、置換するテキストの総数などが異なる。ここで、置換する広告画像の種別としては、例えば、キャラクタ風の広告画像や劇画風の広告画像などが挙げられ、このような広告画像の種別を管理する広告画像セットを用いることで、生成される広告画像付きメールの態様が異なることになる。同様に、置換対象のテキストや置換するテキストの総数を広告画像セットにより異ならせることで、生成される広告画像付きメールの態様が異なることになる。このような広告画像セットIDは、変形ドメイン毎に設定されているため、ユーザ端末2のユーザは、生成される広告画像付きメールの態様を選択することができる。なお、広告画像セットIDは、変形ドメインと1対1で対応することとしてもよく、また、変形ドメインに対して複数の広告画像セットIDが対応することとしてもよい。
【0027】
図1に戻り、画像セット特定手段12は、ドメイン管理データベース16を参照して、受信した変形ドメインに対応する広告画像セットを特定する。このとき、変形ドメインに対して複数の広告画像セットIDが対応している場合には、画像セット特定手段12は、所定の振り分け率により1の広告画像セットIDを選択し、当該広告画像セットIDにより識別される広告画像セットを特定する。
【0028】
置換テキスト特定手段13は、受信したメールに含まれるテキストから、広告画像に置換するテキストを特定する。具体的には、置換テキスト特定手段13は、画像セット特定手段12が特定した画像セット毎に設定された置換対象のテキスト(後述の画像管理データベース17参照)をキーとして、受信したメールを検索することで、広告画像に置換するテキストを特定する。このとき、置換テキスト特定手段13は、少なくともメール本文に含まれるテキストから置換対象のテキストを特定することとし、その他のテキスト(メールのタイトルなど)については、置換対象のテキストを特定することとしてもよく特定しないこととしてもよい。
【0029】
広告画像置換手段14は、画像管理データベース17(記憶手段)を参照して、置換テキスト特定手段13が特定したテキストを、対応する広告画像に置換し、広告画像付きメールを生成する。
【0030】
ここで、
図3を参照して、画像管理データベース17(記憶手段)について説明する。画像管理データベース17は、広告画像セットID毎に、置換対象のテキストに対応付けて置換する広告画像についての情報を記憶する。このとき、画像管理データベース17は、置換対象のテキストに対して複数の広告画像を記憶することとしてもよい。すなわち、テキスト「車」に対して、A社の広告画像「aaa.gif」及びB社の広告画像「bbb.gif」などを記憶することとしてもよい。このように、置換対象のテキストに対して複数の広告画像を記憶し、適宜振り分けることで、広告配信の適切な管理を行うことができる。
なお、
図3には示していないが、画像管理データベース17には、広告画像だけでなく、一般的な画像(広告主を特定しない画像)を含むこととしてもよい。
【0031】
図1に戻り、広告画像置換手段14は、メールに含まれる置換対象のテキストを、画像管理データベース17に対応付けて記憶された広告画像に置換する。このとき、置換対象のテキストに2以上の広告画像が対応付けられている場合には、広告画像置換手段14は、所定の振り分け率により1の広告画像を選択し、置換対象のテキストを当該広告画像に置換する。
ここで、ユーザが作成するメールには、同一のテキストが2回以上繰り返して用いられる場合がある。このような同一のテキストが置換対象のテキストである場合、夫々のテキストを異なる広告主を宣伝する広告画像に置換することは好ましくない。そこで、広告画像置換手段14は、1のメールの中に広告画像に置換対象となる同一のテキストが2以上含まれる場合には、当該2以上のテキストの全てを同一の広告画像に置換する。なお、広告画像の同一については、必ずしも画像データの同一性を要求するものではなく、当該広告画像が宣伝する広告主が同一であればよい。そのため、画像管理データベース17は、広告画像毎に広告主を特定するための情報を記憶しておくことが好ましい。
【0032】
メール送信手段15(送信手段)は、ドメイン管理データベース16を参照して、メール受信手段11が受信したメールのメールアドレスのうちのドメイン部分(変形ドメイン)を、正規ドメインに変形する。すなわち、メール送信手段15は、メール受信手段11が受信したメールアドレス(変形アドレス)を、ユーザ(送信者)が所望する送信先のユーザ(受信者)のメールアドレス(正規アドレス)に変形する。また、メール送信手段15は、変形したメールアドレス(正規アドレス)に対して、広告画像置換手段14が生成した広告画像付きメールを送信する。
その結果、正規アドレスを管理するメールサーバ3を介して、送信者からの広告画像付きメールが受信者に送信される。
【0033】
ここで、広告画像付きメールの返信に際し、受信者が広告画像付きメールの利用を望んだ場合、当該受信者は、メールアドレスを変形アドレスに変形した上でメールを送信しなければならず、煩わしい。そこで、メール送信手段15は、返信先変形手段151を備えることとしてもよい。
【0034】
返信先変形手段151は、メール送信手段15がメールを送信する際に、当該メールの返信先のメールアドレスを、送信者のメールアドレスのドメイン部分を変形ドメインに変形した変形アドレスに設定する。より具体的には、返信先変形手段151は、メールのReply−to設定として、送信者のメールアドレスではなく、変形アドレスを設定する。なお、変形する変形ドメインについては、特に規定するものではなく、送信者が選択した広告画像付きメールの態様(広告画像セットID)と同一の態様となる変形ドメインであってもよく、また、送信者のメールアドレスで使用可能な他の変形ドメインから任意に選択することとしてもよい。
これにより、受信者が広告画像付きメールに返信した場合には、自動的に広告画像付きメールが返信されることになり、煩わしさを防止することができる。
【0035】
[広告配信装置1のハードウェア構成]
以上説明した広告配信装置1のハードウェアは、1又は複数の一般的なコンピュータによって構成することができる。一般的なコンピュータは、例えば、制御部として、中央処理装置(CPU)を備える他、記憶部として、メモリ(RAM、ROM)、ハードディスク(HDD)及び光ディスク(CD、DVDなど)を、ネットワーク通信装置として、各種有線及び無線LAN装置を、表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイを、入力装置として、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボールなど)を適宜備え、これらは、バスラインにより接続されている。このような一般的なコンピュータにおいて、CPUは、広告配信装置1を統括的に制御し、各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0036】
[広告配信装置1の動作]
続いて、
図4及び
図5を参照して、広告配信装置1の動作について説明する。
図4は、広告配信装置1の処理の流れを示すフローチャートであり、
図5は、広告配信装置1の動作の概要を示す図である。なお、
図4及び
図5において、ユーザ端末2Aとは、送信者のユーザ端末を示し、ユーザ端末2Bとは、受信者のユーザ端末を示す。
【0037】
図4を参照して、初めに、ユーザ端末2Aは、送信者の要求に従い、受信者のメールアドレスのドメイン部分を変形ドメインに変形したメールを送信、すなわち、変形アドレス宛にメールを送信する(S1)。
例えば、
図5(1)を参照して、ユーザ端末2Aのユーザ(送信者)は、宛先201及び本文202を含むメール200を作成する。このとき、送信者は、宛先201に、ユーザ端末2Bのユーザ(受信者)のメールアドレスの正規ドメイン「○○○.ne.jp」のうち最後尾の「p」という文字列を「x」という文字列に置換した変形ドメイン、すなわち、変形ドメイン「○○○.ne.jx」に変形した変形アドレスを入力し、メール200を送信する。
【0038】
図4を参照して、ユーザ端末2Aから送信されたメールがメールサーバ3を介して配信されると、広告配信装置1のメール受信手段11は、当該メールを受信する。すると、画像セット特定手段12は、ドメイン管理データベース16を参照して、受信したメールの送信先のアドレスに含まれるドメイン部分(変形ドメイン)から、広告画像セットIDを特定する(S2)。
具体的には、
図5(2)に示すように、画像セット特定手段12は、変形ドメイン「○○○.ne.jx」から、広告画像セットID「A001」を特定する。
【0039】
図4に戻り、続いて、置換テキスト特定手段13は、画像管理データベース17を参照して、受信したメールに含まれるテキスト(メール本文やタイトルなど)から、S2で特定した広告画像セットIDにおいて広告画像へ置換対象としているテキストを特定する(S3)。次に、広告配信装置1の広告画像置換手段14は、S3で特定した置換対象のテキストに対応する広告画像を画像管理データベース17から抽出し、置換対象のテキストを当該広告画像に置換し、広告画像付きメールを生成する(S4)。
図5(1)及び(2)を参照して、置換テキスト特定手段13が「ビール飲んだら車運転したらダメですよ!」という本文202から置換対象テキスト「ビール」及び「車」をと特定すると、広告画像置換手段14は、置換対象テキスト「ビール」を広告画像「ccc.gif」に置換するとともに、置換対象テキスト「車」を広告画像「aaa.gif」に置換し、広告画像付きメールを生成する。
【0040】
図4に戻り、続いて、メール送信手段15は、ドメイン管理データベース16を参照して、ユーザ端末2Aから受信した変形アドレス(変形ドメイン)を正規アドレス(正規ドメイン)に修正する。このとき、メール送信手段15は、広告画像付きメールのReply−to設定も行う(S5)。すなわち、メール送信手段15の返信先変形手段151は、広告画像付きメールの返信先のメールアドレスを、送信者のメールアドレスのドメイン部分を変形ドメインに変形した変形アドレスに設定する。続いて、メール送信手段15は、変形アドレスが返信先として設定された広告画像付きメールを、メールサーバ3を介してユーザ端末2Bに対して送信する(S6)。
図5(2)を参照して、メール送信手段15は、ユーザ端末2Aから受信した送信先のメールアドレスである変形アドレス「hanako@○○○.ne.jx」のうち最後尾の「x」という文字列を「p」という文字列に置換することで、正規アドレス「hanako@○○○.ne.jp」に修正する。また、メール送信手段15は、返信先のメールアドレスとして送信者の正規アドレス「taro@○○○.ne.jp」ではない変形アドレス、例えば最後尾の「p」という文字列を「x」という文字列に置換した変形アドレス「taro@○○○.ne.jx」を設定し、広告画像付きメールをユーザ端末2Bに送信する。
【0041】
図4に戻り、受信者のユーザ端末2Bでは、広告画像付きメールを受信すると、必要に応じて適宜返信する(S7)。
このような、広告配信装置1の処理により、
図5(1)に示すメール200は、
図5(3)に示す広告画像付きメール210として受信者に届く。すなわち、受信者には、メール200の本文202に含まれていた置換対象テキスト「ビール」及び「車」が所定の広告主を宣伝する広告画像に置換された広告画像付き本文212を含む広告画像付きメール210が送信される。これにより、送信者がテキストのみで生成したメール200を、送信者の煩雑な操作なしに広告画像付きメール210に変形することができる。このとき、広告画像は、受信者が必ず着目するメール本文に付しているため、広告効果を高めることができる。
また、広告画像付きメール210では、変形ドメイン「○○○.ne.jx」を含む変形アドレスを返信先211として設定している。これにより、受信者が広告画像付きメールに返信した場合には、自動的に広告画像付きメールが返信されることになり、変形アドレスへの変形の煩わしさを防止することができる。
【0042】
[第2実施形態]
以上、第1実施形態の広告配信装置1について説明した。続いて、第2実施形態の広告配信装置1Aについて、
図6を参照して説明する。
第1実施形態の広告配信装置1では、メールに含まれるテキストを広告画像に置換することとしているのに対して、第2実施形態の広告配信装置1Aは、所定のWebページに対して投稿したコメントに含まれるテキストを広告画像に置換する点で異なる。なお、第2実施形態の広告配信装置1Aの構成は、基本的に第1実施形態の広告配信装置1と同様であるため、
図6に処理の流れの概要を示し、第2実施形態の広告配信装置1Aについて説明する。
【0043】
広告配信装置1Aでは、初めに、ユーザ端末2からコメントの投稿を受信する。このとき、広告配信装置1Aは、投稿先のWebページのアドレス(URL)のドメイン部分を変形した変形URLに基づいて、コメントの投稿を受け付ける。
変形URLに基づくコメントの投稿を受け付けると、広告配信装置1Aでは、変形URLから広告画像セットを特定するとともに、特定した広告画像セットが規定する置換対象のテキストを投稿されたコメントから特定し、広告画像に置換する。続いて、広告配信装置1Aでは、変形URLを投稿先の正規URLに修正し、当該Webページを管理するWebサーバ4に対して、広告画像付きコメントを代理投稿する。
【0044】
以上のように、広告配信装置1(1A)では、ユーザが送信する様々なテキストに対して、広告画像を付すことができる。なお、様々なテキストとは、上記実施形態で示した、メール及びWebページへの投稿コメント(例えば、ブログの投稿コメント、ブログやニュース記事又は所定の商品に対する感想コメント、掲示板への投稿コメントなど)に加え、twitter(登録商品)を代表とするショートブログへの投稿コメントなどを含むことができる。
【0045】
[変形実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【0046】
例えば、上記実施形態では、最初のメールの送信の際に、送信者が受信者のメールアドレスのドメイン部分を変形する必要があった。この点について、
図7に示すようなドメイン部分の変形を容易にするメールソフト300を用いることとしてもよい。
図7を参照して、メールソフト300では、メール送信の際に広告画像付きメールの態様を選択するための選択欄301を表示する。メールソフト300は、選択欄301を介して選択された広告画像付きメールの態様から変形ドメインを特定可能に構成されており、送信者が広告画像付きメールの態様を選択すると、受信者のメールアドレス(正規アドレス)を自動的に変形アドレスに変形する。
このようなメールソフト300により、送信者は、ドメイン部分を手動で変形するのではなく、選択欄301に表示された態様を選択するだけで広告画像付きメールを利用することができる。そのため、このようなメールソフト300を、本発明の広告配信装置1がユーザ端末2に対して提供し、予めユーザ端末2にインストールしておくことで、全体的な利便性を高めることができる。