(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5859841
(24)【登録日】2015年12月25日
(45)【発行日】2016年2月16日
(54)【発明の名称】ベビーキャリア
(51)【国際特許分類】
A47D 13/02 20060101AFI20160202BHJP
【FI】
A47D13/02
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-280319(P2011-280319)
(22)【出願日】2011年12月21日
(65)【公開番号】特開2012-152548(P2012-152548A)
(43)【公開日】2012年8月16日
【審査請求日】2014年11月28日
(31)【優先権主張番号】1150050-1
(32)【優先日】2011年1月25日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】596096847
【氏名又は名称】ベビービヨルン アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(72)【発明者】
【氏名】ホーカン ベルクビスト
【審査官】
望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−517667(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第00734671(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の2つの肩部位の周りに延びるように配置されて、相互に結合された2つのストラップ・ループと、着用者の少なくとも胸側上のそれぞれの前記ストラップ・ループと結合されて、着用者の腰の周りに延びるリリーフ・ベルトと、前記ストラップ・ループ及び前記リリーフ・ベルトに装着されて、フロント・ピースを有するキャリング・ポケットとを含み、前記フロント・ピースが少なくとも1つの自由側縁部を有しており、該側縁部を、前記ストラップ・ループで前記フロント・ピースを担持するための上側結合器具によって、隣接する前記ストラップ・ループに取り付けることができ、前記フロント・ピースがさらに、下側結合器具によって前記リリーフ・ベルトに取り付けることができる着座部分を有しており、前記フロント・ピースと前記リリーフ・ベルトとが前記上側結合器具の下方で、ベビーキャリア内に座る小児のための脚用開口を画定しているベビーキャリアであって、前記下側結合器具は、前記着座部分を取り付けることができる中間ピース、並びに、それぞれの側に配置されたファスニング部材を含み、前記ファスニング部材のうちの少なくとも一方は前記中間ピースに取り外し可能に取り付けられており、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部は、前記下側結合器具に前記リリーフ・ベルトを鉛直方向に旋回可能に取り付けることを可能にするように、それぞれの前記ファスニング部材に取り付けられうる、ベビーキャリア。
【請求項2】
前記中間ピースにおけるそれぞれの前記ファスニング部材の取り付け点は、鉛直方向で見て、前記着座部分の取り付け点の上方に位置している、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項3】
前記ファスニング部材は前記中間ピースに鉛直方向回転固定に取り付けられており、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部はそれぞれの前記ファスニング部材に鉛直方向関節運動可能に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項4】
前記ファスニング部材が前記中間ピースに鉛直方向関節運動可能に取り付けられており、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部はそれぞれの前記ファスニング部材に鉛直方向回転固定に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項5】
前記中間ピースは、それぞれの前記ファスニング部材のための上側固定部分と、前記着座部分のための下側固定部分とを有するフレームを含み、前記下側固定部分は上側開口を有しており、前記上側開口の側縁部は、変位可能に配置されたキャリッジのためのガイドレールとして形成されており、前記上側開口の上縁部は、前記上側固定部分の一部を構成していて、前記上側開口の下縁部は、前記上縁部及び前記キャリッジと協働して、前記着座部分の外端部が、前記キャリアの着用者の身体と前記下側固定部分の下縁部との間に位置するように、前記着座部分を前記下側固定部分に調節可能に取り付けることができるようになっている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項6】
前記ファスニング部材への前記リリーフ・ベルトの取り付け位置が、鉛直方向で見て、前記中間ピースへのそれぞれの前記ファスニング部材の取り付け位置の下方になるように、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部がそれぞれの前記ファスニング部材に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項7】
前記リリーフ・ベルトは加えて、剛性部材を介して、着用者の背側で前記ストラップ・ループに鉛直方向に調節可能に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項8】
それぞれの前記ファスニング部材は、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部に関節運動可能に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項9】
それぞれの前記ファスニング部材は、少なくとも1つの円弧状の開口を備えており、前記開口を通して、前記リリーフ・ベルトのそれぞれの端部に取り付けるためにストラップをたぐり込むことができる、請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項10】
前記ファスニング部材が使用者の身体を擦るのを防止するために、前記ファスニング部材をパッド付き布地で取り囲んでカバーすることができ、それぞれの前記ストラップ・ループは、それぞれの前記ストラップ・ループの胸部分の延長部を介して、それぞれの前記布地の上縁部に取り付けられている、請求項1に記載のベビーキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に見られるタイプのベビーキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
かくして、本ベビーキャリアは、着用者の2つの肩部位の周りに延びるように配置されて、相互に結合された2つのストラップ・ループと、着用者の少なくとも胸側上のそれぞれのストラップ・ループと結合されて、着用者の腰の周りに延びるリリーフ・ベルトと、ストラップ・ループ及びリリーフ・ベルトに装着されて、フロント・ピースを有するキャリング・ポケットとを含み、フロント・ピースが少なくとも1つの自由側縁部を有しており、該側縁部を、ストラップ・ループでフロント・ピースを担持するための上側結合器具によって、隣接するストラップ・ループに取り付けることができ、フロント・ピースがさらに、第2の結合器具によってリリーフ・ベルトに取り付けることができる、事実上バンド状の着座部分を有しており、フロント・ピースとリリーフ・ベルトとが上側結合器具の下方で、ベビーキャリア内に座る小児のための脚用開口を画定しているタイプのものである。
【0003】
小児は生後1年間に体重が約3倍増加し、身長が約30%高くなるという事実を根拠として、着用者の腰周りに延びるリリーフ・ベルトを備えたベビーキャリアを提供することが一般的である。このようなベビーキャリアは、より重い小児を好都合な方法で担持するのを可能にするためのものであり、そしてより正確に言えば、着用者の肩にかかる圧力をできるだけ大きな程度まで軽減するためのものである。
【0004】
今までのところ、市場で入手可能である、リリーフ・ベルトを備えたベビーキャリアは、キャリアによって担持されるキャリング・ポケット/バッグの下側部分が、調節可能に又は固定的に、リリーフ・ベルトの上縁部に取り付けられるように形成されている。
【0005】
ベビーキャリアが負荷されると、その結果、リリーフ・ベルトの上縁部は回転する、すなわち着用者から下方で外方に向かって旋回する傾向をする。この場合特に、リリーフ・ベルトとの下縁部が着用者の胃に押し付けられることになる。このような不快感は、小児が重くなると、そして具体的にはキャリング・ポケット/バッグの下側部分をリリーフ・ベルトに取り付けるために堅固な結合器具が配置されている場合には増大する。
【0006】
着用者の前側に堅固な結合器具、又はリリーフ・ベルトの任意のその他の剛性部材が現れるのを回避するために、通常は閉ループの形成するバックルを用いてリリーフ・ベルトの2つの部分を組み立てること、並びに着用者の体格に応じて閉ループの直径を調節することが、着用者の背側で行われるように、リリーフ・ベルトは通常形成される。このことは、バックルをロックし、またバックルを開くためにバックルに手が届きにくいので不都合である。
【0007】
さらに、キャリアの着用者が例えば前方に向かって身体を曲げるとバックルが誤って開くおそれがあるという点で、着用者の背側に位置する開放可能なバックルとの連携が不確実である要因が常に存在する。具体的にはこのようなタイプのベビーキャリアは比較的重い、例えば12kgまでの小児を担持するように意図されているため、このことが生じると、全体重が着用者の肩にかかるので、おそらく着用者は前方に向かって小児の上に倒れることになる。
【0008】
こうして、リリーフ・ベルトを開閉するためのバックルが着用者の胸側及び/又は前側に配置され、そして上述の不快感を引き起こすことのないベビーキャリアを提供することが望ましい。上述のタイプのベビーキャリアの場合、このことはまた、ジャケットの形態でベビーキャリアが着脱されるのを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、上述の欠点が少なくとも部分的に取り除かれたベビーキャリアを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載されたベビーキャリアによって達成される。
【0011】
ベビーキャリアの好適な実施形態は従属請求項において定義されている。
【0012】
添付の図面を参照しつつ、非限定的例示形式で本発明を以下にさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明によるベビーキャリアを斜め正面から見た状態で示す全体図である。
【
図1a】
図1のベビーキャリアを示す背面図である。
【
図2】下側結合器具を概略的に示す正面図であって、下側結合器具がまっすぐなバンドによってファスニング耳状部材を介してリリーフ・ベルト(図示せず)に結合され、ファスニング耳状部材のうちの一方が布地(概略的に示す)を施された状態で示す図である。
【
図3】下側結合器具を概略的に示す正面図であって、下側結合器具が斜めのバンドによってファスニング耳状部材を介してリリーフ・ベルト(図示せず)に結合され、ファスニング耳状部材のうちの一方が布地(概略的に示す)を施された状態で示す図である。
【
図4】下側結合器具を、フロント・ピースに着座部分がたぐり込まれた(概略的に示す)状態で示す断面側方図である。
【
図5】下側結合器具を、ファスニング耳状部材の一方が布地でカバーされた状態で示す正面図である。
【
図6】下側結合器具を、ファスニング耳状部材の一方が結合器具から取り外された状態で示す正面図である。
【
図7】リリーフ・ベルトの上縁部にフロント・ピースの着座部分が取り付けられたコンベンショナルなリリーフ・ベルトに生じる負荷を示す概略図である。
【
図8】リリーフ・ベルトの、
図7に示されているものと同様の図であって、リリーフ・ベルトの上縁部にフロント・ピースの着座部分が取り付けられていて、着用者の胃に位置する結合機器で、リリーフベルトの2つの部分が関節運動可能にファスニングされている状態で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
下記説明及び特許請求の範囲において、「鉛直方向に向いた」及び「水平方向に向いた」、並びに「上側」及び「下側」という表現が用いられる。これらの表現は、ベビーキャリアが着用者によって着用された場合に関連すると理解されるべきである。
【0015】
図1に見られるように、本発明によるベビーキャリア1は、着用者の2つの肩部位の周りに延びるように配置されて、相互に結合された2つのストラップ・ループ2a,2bと、着用者の少なくとも胸側上のそれぞれのストラップ・ループと結合されて、着用者の腰の周りに延びるリリーフ・ベルト3と、ストラップ・ループ及びリリーフ・ベルトに装着されて、フロント・ピース11を有するキャリング・ポケット10とを含んでいる。フロント・ピース11は、少なくとも1つの自由側縁部を有しており、この側縁部は、ストラップ・ループでフロント・ピース11を担持するための上側結合器具5a,5bによって、隣接するストラップ・ループ2a,2bに取り付けることができる。フロント・ピース11は着座部分14を備えている。着座部分14は事実上ベルト状であってよく、下側結合器具16によってリリーフ・ベルト3に取り付けることができる。さらに、リリーフ・ベルトの少なくとも一部分17が、下側結合器具と取り外し可能に結合されることが望ましい。フロント・ピース11は、リリーフ・ベルト3と一緒に上側結合器具5bの下方に、ベビーキャリア内に座る小児のための脚用開口を画定している。
【0016】
少なくともフロント・ピース11及び着座部分14は、可撓性のパッド付き布地材料から製造されるのが好ましい。
【0017】
フロント・ピース11の上側結合器具5a,5bへの取り付けは、周知の方法で行われ、そして好ましくは国際公開第03/003880号パンフレットに記載されているので、これ以上詳しくは説明しない。
【0018】
図2及び
図3に見られるように、下側結合装置16は中間ピース110を含んでいる。この中間ピース110には、着座部分14を取り付けることができる。中間ピースへの着座部分の取り付け領域では、着座部分14は事実上バンド状である。下側結合装置16は、それぞれの側に配置されたファスニング部材111を、好ましくはファスニング耳状部材111の形態で備えている。ファスニング耳状部材111には、リリーフ・ベルト3のそれぞれの部分/端部17を、これが鉛直方向に旋回できるように取り付けることができる。このことは、少なくとも2つの方法、すなわちファスニング耳状部材111が中間ピース110に鉛直方向回転固定 (vertically rotationally fixedly) に取り付けられ、リリーフ・ベルト3のそれぞれの部分17がそれぞれのファスニング耳状部材に鉛直方向関節運動可能に取り付けられることによって、又は、ファスニング耳状部材111が中間ピース110に鉛直方向関節運動可能に取り付けられ、そしてリリーフ・ベルト3のそれぞれの部分17がそれぞれのファスニング耳状部材111に鉛直方向回転固定に取り付けられることによって、可能になる。
図2及び3に示された実施形態の場合、旋回は最初に述べた方法で、リリーフ・ベルトの部分の鉛直方向に生じる。
【0019】
本発明によるベビーキャリア内の、中間ピース110におけるそれぞれのファスニング耳状部材111の取り付け点126は、中間ピースにおける着座部分14の取り付け点127よりも鉛直方向で上方に位置するべきである。
【0020】
さらに、リリーフ・ベルト3のそれぞれの部分17は、それぞれのファスニング耳状部材111に、ファスニング耳状部材におけるリリーフ・ベルトの取り付け点が、鉛直方向で見て、中間ピース110におけるそれぞれのファスニング耳状部材111の取り付け点の下方に位置するように、取り付けられている。
【0021】
図2から
図6に示された下側ファスニング器具の好ましい実施形態の場合、中間ピース110は、それぞれのファスニング耳状部材111のための上側固定部分113と、着座部分14のための下側固定部分114とを有するフレーム112を含む。両ファスニング耳状部材111が中間ピースに取り外し可能に取り付けられているが、しかし本発明によれば、一方のファスニング耳状部材だけが取り外し可能に取り付けられていれば十分である。
【0022】
下側固定部分114は、2つの開口、つまり上側開口115aと、水平方向バー125によって分離された下側開口115bとを有しており、下側固定部分の側縁部116は、変位可能に配置されたキャリッジ117のためのガイドレールとして形成されている。下側開口115bの上縁部118a及び下縁部118bは、円弧が下方を向いた円弧状であることが好ましい。さらに、縁部118a,118bは、
図4に示されているように、縁部間に位置する着座部分14を収容するために、水平方向で多少ずらされている。
【0023】
それぞれのファスニング耳状部材111は好ましくは、事実上鉛直方向に延びる円弧形の開口120を備えている。この開口を通して、ストラップ124(
図2では水平方向の破線によって、また
図3では水平線に対して所定の角度を成す破線によって概略的に示されている)がたぐり込まれ、リリーフ・ベルトのそれぞれの部分に取り付けられている。
図2では、ストラップはベビーキャリアの無負荷状で示されており、そして
図3では、ベビーキャリアの負荷状態で示されている。
【0024】
円弧形開口120は好ましくは、鉛直方向で見て、上側固定部分113におけるファスニング耳状部材の取り付け点126と、下側固定部分114における着座部分14の取り付け点127との間に配置されており、そして特に好ましくは、開口120は取り付け点127と同じ高さ、すなわち着座部分14と同じ高さに配置されている。好ましくはリリーフ・ベルト3の中央に取り付けられた開口120並びにストラップ124のこのような配置によって、コンベンショナルなベビーキャリアと比較して高い位置に小児をリリーフ・ベルト上で持ち上げるのを可能にする。
【0025】
上ではストラップ124が円弧形開口120を介してそれぞれのファスニング耳状部材111に取り付けられることを説明してきたが、しかし当業者には明らかなように、ストラップ124をそれぞれのファスニング耳状部材に、任意の他の好適な方法で関節運動可能に取り付けることができる。
【0026】
図5には、ファスニング耳状部材111のうちの一方をパッド付き布地121で取り囲んでカバーすることにより、ファスニング耳状部材が使用者の身体を擦るのを防止する。好ましくは、それぞれのストラップ・ループ2a,2bは、ストラップ・ループの胸部分の延長部122(
図1参照)を介して、それぞれの布地121の上縁部に取り付けられている。この延長部122は、布地と、上側結合機器5bの下側部分との間に延びている。
【0027】
図6は、中間ピース110から取り外されたファスニング耳状部材111のうちの一方を示している。
【0028】
着座部分14は好ましくはフレーム112の下側固定部分114に調節可能に取り付けられていて、着座部分14は上側開口115aを通してその上縁部とキャリッジの上縁部との間で、キャリッジの背後に着用者に向かってたぐり込まれ、その後、着座部分14は着用者から、キャリッジの下縁部と上側開口の下縁部との間で、バー125の前面にたぐり込まれ、これにより次いで、下側開口を通して着用者に向かって再びたぐり込まれるようになっている。このことは
図4に示されている。
【0029】
下側固定部分を形成し、そして着座部分14を上述のようにたぐり込むことにより、キャリアが着用者によって担持されるときには、着座部分14の外側部分14aがいつも着用者の胃に当たり、この場合、胃に対して軟質の「クッション」として作用することになる。これにより、着用者の胃を押さえつける下側結合器具16、具体的には下側固定部分の形で生じうる不快感を最小化することができる。
【0030】
ベビーキャリア内に小児が置かれると、着座部分14は、
図7及び8に概略的に示されているように力Fによって負荷される。
図7は、周知のベビーキャリアにおける負荷の事例を示し、そして
図8は、本発明によるベビーキャリアにおける負荷の事例を示している。
図7に示されているように、リリーフ・ベルトの下縁部4は、着用者に対して内方に向かって旋回し、このことは不快感を招く。
図8では、本発明によるベビーキャリアの場合、リリーフ・ベルトは着用者に対して鉛直方向の接触面、すなわち平面的な接触面5を維持することが明らかである。上述のように、着用者の身体と下側結合器具との間に着座部分の外側部分14aが位置するため、下側結合器具16が着用者を押さえつけるという事実によって生じうる着用者に対する可能な圧力は、さらに最小化される。しかし念のために述べると、最後に述べた事例では、着座部分は、リリーフ・ベルトの上縁部に取り付けられた状態で示されている。ベビーキャリアの構成と組み合わされた下側結合器具16の上述の構成によって、ベビーキャリアが負荷されたときにも、リリーフ・ベルト3は、着用者の前側に対してほとんど鉛直方向の、平面的な接触面を得る。ファスニング耳状部材及び中間ピースに、水平方向で丸みを帯びた好適な形状を与えることにより、着用者の前側に対する比較的大きい接触面が付加的に提供される。
【0031】
図1aに示されているように、リリーフ・ベルト3は加えて、着用者の背側で剛性部材(強靭な部材)18を介してストラップ・ループ2a,2bと鉛直方向調節可能に結合されている。この剛性部材18はまた、調節手段18aを介してストラップ・ループ2a,2bを調節可能に相互に結合している。調節手段18aは、互いに面するストラップ・ループのそれぞれの縁部にスライド可能に取り付けられている。
【符号の説明】
【0032】
2a,2b ストラップ・ループ
3 リリーフ・ベルト
5a,5b 上側結合器具
10 キャリング・ポケット
11 フロント・ピース
16 下側結合器具
14 着座部分
110 中間ピース
111 ファスニング部材