(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ダクトの対向する2つの壁面に夫々貫通形成された第一取付穴と第二取付穴に跨って挿通されて支持されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜く際に、前記第二取付穴内にダクト外から挿着されて前記ガス流量計の他端部を支持するガイド部材であって、
前記ガイド部材は、前記第二取付穴から前記ダクト内部に延びて先端開口内に前記ガス流量計の他端部を挿通するガイドパイプを備えていることを特徴とするガイド部材。
ダクトの対向する2つの壁面に夫々貫通形成された第一取付穴と第二取付穴に跨って挿通されて支持されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜く際に、前記第二取付穴内にダクト外から挿着されて前記ガス流量計の他端部を支持するガイド部材であって、
前記ガイド部材は、前記第二取付穴から前記ダクト内部に延びて先端部を前記ガス流量計の他端部に固定するガイドロッドを備えていることを特徴とするガイド部材。
【背景技術】
【0002】
火力発電所においては、化石燃料等を燃焼させる際に発生した排ガスの流速や流量を測定するため、排ガスが流れるダクトの中間部にガス流量計が設置されている。排ガス流量の測定には、長尺、管状のガス流量計(多孔式ピトー管/バーフローチューブ)が用いられる。
ここで、簡単に多孔式ピトー管について説明する。多孔式ピトー管は、気体の全圧を測定する全圧管と、気体の静圧を測定する静圧管とを有している。全圧管には複数の全圧測定孔が、静圧管には複数の静圧測定孔が形成されている。多孔式ピトー管の軸方向一端部には、全圧管から全圧を取り出す全圧取り出し口と、静圧管から静圧を取り出す静圧取り出し口とを備えている。全圧取り出し口と静圧取り出し口には圧力計が取り付けられ、検出された全圧と静圧から、ベルヌーイの定理に基づいて気体の流速及び流量を求める。
ここで、多孔式ピトー管の全圧測定孔と静圧測定孔は、火力発電所の排ガス中に含まれる塵埃により目詰まりを起こすことがある。各測定孔が目詰まりを起こすと正確な流速及び流量を測定できなくなるため、定期的に測定孔の点検・清掃をする必要がある。
【0003】
ここで、従来のガス流量計の測定孔の点検・清掃方法について説明する。
図10は、火力発電所に設置された排煙脱硫装置の概略構成図である。
排煙脱硫装置200は、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を除去する脱硫塔201と、排ガスを脱硫塔201内に導入する入口ダクト203と、脱硫塔201にて脱硫処理された排ガスを排出する出口ダクト205と、を備えている。
ガス流量計120は、脱硫塔201の上流側に設置された入口ダクト203の内部に設置され、脱硫塔201に流入する排ガスの流量を測定している。図示する入口ダクト201は垂直方向に伸びる煙道であり、その大きさは、水平方向断面が例えば2.5m×5.0m、全高は15mを超える規模である。
【0004】
従来においては、火力発電所の運転を停止した後、入口ダクト201内にその最下端からガス流量計120に至る作業用足場を仮設して、ガス流量計120の測定孔を直接点検、清掃していた。そのため、火力発電所の長期停止により多額の損失が発生する上に、作業用足場の仮設及び撤去に多額の費用がかかるなど、コスト面での負担が大きかった。さらに、作業員が狭く暗いダクト内での危険な作業を強いられるという問題もあった。
上記問題を解決するために、ガス流量計をダクト外に引き抜いて点検・清掃することが考えられる。
特許文献1には、ガス流量計を吊り下げて、上方から配管ダクト内に取り付ける方法について記載されている。この文献に記載された取り付け方法の逆の手順を踏めば、ガス流量計をダクト外に引き抜くことが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1の発明においては、ガス流量計の引き抜きにクレーンのような大がかりな装置が必要である。
また、軸方向が水平方向となるように取り付けられたガス流量計に、特許文献1に記載された方法を適用することはできない。さらに、ガス流量計は数十kgと大変な重量物であるため、水平方向にそのまま引き抜こうとするとダクト内でバランスを崩す虞があるという問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、大がかりな装置を必要とせず、ダクト内でのバランスを保持しながらガス流量計をダクト外部に容易に引き抜くことを可能とするガス流量計引き抜き用のガイド部材と、このガイド部材を用いたガス流量計の引き抜き方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ダクトの対向する2つの壁面に夫々貫通形成された第一取付穴と第二取付穴に跨って挿通されて支持されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜く際に、前記第二取付穴内にダクト外から挿着されて前記ガス流量計の他端部を支持するガイド部材であって、前記ガイド部材は、前記第二取付穴から前記ダクト内部に延びて先端開口内に前記ガス流量計の他端部を挿通するガイドパイプを備えていることを特徴とする。
請求項1の発明では、ガス流量計の引き抜き時に、引き抜き側のダクト壁面に対向するダクト壁面に形成された第二取付穴からガイドパイプを挿通し、先端開口からガイドパイプ内にガス流量計の他端部を挿入して支持することにより、ガス流量計がダクト内でバランスを崩さないようにする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ガス流量計の他端部に固定したガイドワイヤを備え、前記ガイドパイプは、後端部に固定したフランジ部を有すると共に、該フランジ部には前記ガイドパイプ内と連通する孔を備え、前記ガイドワイヤを前記ガイドパイプ内を経由して前記孔から前記ダクト外へ引き出したことを特徴とする。
請求項2の発明では、ガイドワイヤがガス流量計の他端部に固定されフランジ部の孔からダクト外へ引き出された状態を維持したまま、ガス流量計を一端部からダクト外に引き抜く。ガス流量計の点検、清掃が終了した後、ガイドワイヤを引きながらガス流量計をダクト内に挿入すると、ガス流量計の他端がガイドパイプの先端開口に案内されるので、ガス流量計の取り付けが容易となる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ガイドパイプの先端部に、内径がテーパー状に拡開するテーパー部を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明では、テーパー部を有することにより、ガス流量計の他端をガイドパイプ内に導き入れやすくなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のガイド部材を用いたガス流量計の引き抜き方法であって、前記ガイドパイプを、前記第二取付穴から前記ダクト内部に挿入して、前記先端開口内に前記ガス流量計の他端部を挿通するガイドパイプ挿通工程と、前記ガイドパイプ挿通工程にて前記先端開口内に挿通されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜くガス流量計引き抜き工程と、を有することを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れか一項と同様の効果を奏する。
【0009】
請求項5に記載の発明は、ダクトの対向する2つの壁面に夫々貫通形成された第一取付穴と第二取付穴に跨って挿通されて支持されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜く際に、前記第二取付穴内にダクト外から挿着されて前記ガス流量計の他端部を支持するガイド部材であって、前記ガイド部材は、前記第二取付穴から前記ダクト内部に延びて先端部を前記ガス流量計の他端部に固定
するガイドロッドを備えていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のガイド部材を用いたガス流量計の引き抜き方法であって、前記ガイドロッドを前記第二取付穴から前記ダクト内部に挿入して、前記先端部に前記ガス流量計の他端部を固定するガイドロッド固定工程と、前記ガイドロッド固定工程にて前記先端部に固定されたガス流量計を、その一端部から前記第一取付穴を経由してダクト外部へ引き抜くガス流量計引き抜き工程と、を有することを特徴とする。
請求項5、6の発明では、ガス流量計の引き抜き時に、引き抜き側のダクト壁面に対向するダクト壁面に形成された第二取付穴からガイドロッドを挿通し、その先端部にガス流量計の他端部を固定することにより、ガス流量計がダクト内でバランスを崩さないように支持する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ガイド部材又はガイドパイプによりガス流量計の他端部を支持しながらダクト外に引き抜くようにしたので、大がかりな装置を必要とせず、ダクト内でのバランスを保持しながらガス流量計をダクト外部に容易に引き抜くことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の各実施形態を説明する前に、ガス流量計のダクトへの取り付け状態について
図1に基づいて説明する。
図1は、ガス流量計の取り付け状態を示す概略断面図である。なお、
図1は、
図10に示す排煙脱硫装置200の入口ダクト203を矢印A側から観察した図に相当する。
【0013】
ダクト100は、対向する2つの壁面101a、101bに夫々貫通形成された第一取付穴103aと第二取付穴103bとを備えている。第一取付穴103aには、壁面101aからダクト100の外部に突出するとともに、第一取付穴103aを介してダクト100内部と連通するマウントパイプ105aと、マウントパイプ105aの端縁に固定されるとともにマウントパイプ105aの中空部内と連通する連通孔107aを備えたメイティングフランジ109aと、を備えている。
第二取付穴103b側の構造は第一取付穴103a側と同様であるため、その説明を省略する。
図示するガス流量計120は、長尺、管状の多孔式ピトー管(バーフローチューブ)であり、ダクト100の第一取付穴103aと第二取付穴103bとに跨がって挿通され、軸方向一端部側がメイティングフランジ109a及びマウントパイプ105aを介して第一取付穴103aに固定、支持されており、軸方向他端部側がメイティングフランジ109b及びマウントパイプ105bを介して第二取付穴103bに固定、支持されている。
ガス流量計120は、軸方向他端部に気体の圧力を測定するセンサ部121を備えている。軸方向一端部には、センサ部121にて測定された圧力を取り出す圧力取り出し口123と、ガス流量計120をメイティングフランジ109aに固定するセンサフランジ125と、を備えている。また軸方向他端には、ガス流量計120をダクト100の壁面101b側に固定するための、雌ネジ部126を備えている。
【0014】
センサ部121は、ダクト100の壁面101aと壁面101bの間(第一取付穴103aと第二取付穴103bとの間)に配置されている。センサ部121内には、気体の全圧を測定する全圧管(不図示)と、気体の静圧を測定する静圧管(不図示)が収容されている。全圧管には複数の全圧測定孔127が形成され、静圧管には複数の静圧測定孔129が形成されている。全圧測定孔127はガス流の上流側(図中下方)に配置され、静圧測定孔129はガス流の下流側(図中上方)に配置されている。
圧力取り出し口123は、全圧管から全圧を取り出す全圧取り出し口と、静圧管から静圧を取り出す静圧取り出し口とを備えている。全圧取り出し口と静圧取り出し口に圧力計を取り付けることにより、計測された全圧と静圧から、ベルヌーイの定理に基づいて気体の流速及び流量を求めることができる。
センサフランジ125は、ガス流量計120の一端部側をダクト100に固定する部位であり、センサフランジ125とメイティングフランジ109aとをボルト及びナットにて締結することにより固定する。また、マウントパイプ105aとガス流量計120の軸部との間に形成された隙間にはスペーサ131が取り付けられ、ガス流量計120のガタツキを防止する。
ガス流量計120の他端部側は、取付部材140を用いてダクト100に固定されている。
【0015】
取付部材について説明する。ダクト100の第二取付穴103b側には、ガス流量計120の他端部側をダクト100に固定する取付部材140が配置されている。取付部材140は、マウントパイプ105b内に挿入されるとともにガス流量計120の他端部が挿通される中空筒状のマウントサポート141と、マウントサポート141の後端に固定されてメイティングフランジ109bを閉止する閉止フランジ143と、を備えている。
ガス流量計120の他端は、閉止フランジ143に貫通形成された孔に挿通されるとともに雌ネジ部126に螺着される固定ボルト145と、固定ナット147と、を用いて閉止フランジ143に締結、固定される。閉止フランジ143から後端に突出した固定ボルト145及び固定ナット147は、キャップ149にて被覆される。
【0016】
上述のように取り付けられているガス流量計120を、ダクト100から引き抜く際には、まずガス流量計120の一端部側において、センサフランジ125をメイティングフランジ109aに締結しているボルト及びナットを取り外す作業が必要である。また、ガス流量計120の他端部側において、取付部材140を取り外す作業が必要である。具体的には、閉止フランジ143をメイティングフランジ109bに締結しているボルト及びナットを取り外し、キャップ149を取り外し、ガス流量計120の他端を閉止フランジ143に締結している固定ボルト145及び固定ナット147を取り外す必要がある。
以上のような作業の後、本発明の各実施形態に従ってガス流量計120をダクト100から引き抜く作業を行う。以下、各実施形態について詳細に説明する。
【0017】
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態に係るガイド部材及びこれを用いたガス流量計の引き抜き方法について
図2に基づいて説明する。
図2は、本発明の第一の実施形態に係るガイド部材の使用状態を示す概略断面図である。本発明においては、第二取付穴から挿入したガイド部材によりガス流量計を支持しながら、ガス流量計を第一取付穴から引き抜く点に特徴がある。
ガイド部材10は、第二取付穴103bからダクト100内部に延びて先端開口11内にガス流量計120の他端部を挿通するガイドパイプ13と、ガイドパイプ13の後端部に固定されたフランジ部15と、を備えている。
ガイドパイプ13は、ガス流量計120を支持可能な硬質の部材から構成され、外径がメイティングフランジ109bの連通孔107bよりも小さく、内径がガス流量計120の他端の外径よりも大きい長尺状のパイプである。ガイドパイプ13は連通孔107bからからダクト100内に挿入される。ガイドパイプ13の軸方向長は、フランジ部15がメイティングフランジ109bに当接するまでガイドパイプ13をダクト100内に挿入したときに、先端部が第一取付穴103aに支持される長さに設定されている。
なお、ガイドパイプ13の軸方向長は、少なくともガス流量計120の重心が第一取付穴103aよりもダクト100の内部にあるときに、ガス流量計120の他端部を支持可能な長さに設定する(
図4参照)。このように設定することで、ガス流量計120がダクト100内部にてバランスを崩すことを防止する。ガイドパイプ13の先端開口11部分は、内径が先端に向けて拡開するテーパー形状となっている。
フランジ部15は、ダクト100の壁面101bに形成されてダクト100内部と連通する孔(図ではメイティングフランジ109bの連通孔107b)よりも大径であり、ガイド部材10がダクト100内に落下することを防止する。
【0018】
ガイド部材10の使用法について説明する。
まず、ガス流量計120をメイティングフランジ109に固定するための各ボルト及びナットと、取付部材140を取り外す。
ガイド部材10を連通孔107bからダクト100内に挿入し、先端開口11からガイドパイプ13の内部にガス流量計120の他端部を挿通する。フランジ部15がメイティングフランジ109bと当接するまで挿入すると、ガイドパイプ13の先端部が第一取付穴103aに支持される。同時に、ガス流量計120の他端側がガイドパイプ13にて支持される。この状態で、ガス流量計120を第一取付穴103aからダクト100外部(矢印B方向)に引き抜く。
ガス流量計120はガイドパイプ13に支持されているので、ダクト100に取り付けられた略水平の姿勢を保持したまま、バランスを崩すことなくダクト100外部に引き抜くことができる。
ガス流量計120の取り付けは、引き抜きと逆の手順にて行えばよい。
【0019】
ここで、ガイド部材の変形実施形態について説明する。
図3(a)、(b)は、ガイド部材10の変形実施形態を示す断面図である。
(a)に示すガイド部材20は、ガイドパイプ21が軸方向に分割された複数の分割パイプ22から構成されている。また、各分割パイプ22は互いに着脱自在である。図には、雄ネジと雌ネジとを有する連結部23により2つの分割パイプ22を連結する例を示している。このように、ガイドパイプ21を複数の分割パイプ22から構成し、互いに着脱自在とすることで、ガイド部材20の収納時にコンパクト化することができる。また、各分割パイプを入れ子式に構成して、多段状に伸縮自在としてもよい。
(b)に示すガイド部材25は、ガイドパイプ26の先端に、その径寸法がテーパー状に拡開するテーパー部27を備えている。テーパー部27を有することで、一旦ダクト100から引き抜いたガス流量計120を再度ダクト100に取り付けるときに、ガス流量計120の他端をガイドパイプ13内に導き入れやすくなる。
【0020】
以上のように、本実施形態によれば、ガス流量計をダクトの一方の取付穴(第一取付穴)から引き抜く際に、他方の取付穴(第二取付穴)からガイド部材を挿入してガス流量計の他端部を支持するようにしたので、ダクトに略水平に取り付けられたガス流量計のバランスを保持しながら、ガス流量計をダクト外部に容易に引き抜くことができる。
【0021】
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態に係るガイド部材及びこれを用いたガス流量計の引き抜き方法について
図4及び
図5に基づいて説明する。
図4及び
図5は、本発明の第二の実施形態に係るガイド部材の使用状態を示す概略断面図である。本実施形態においては、ガス流量計の他端部をガイドパイプにて支持するとともに、ガス流量計の他端にガイドワイヤを固定した状態にて、ダクトから引き抜く点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
ガイド部材30は、後端にワイヤ取付リング31を備え、ガス流量計120の他端に形成された雌ネジ部126と螺着するガイドボルト33と、ワイヤ取付リング31に取り付けられたガイドワイヤ35と、を備えている。また、ガイド部材30のフランジ部15には、ガイドパイプ13内と連通する連通孔37を備えている。
ガス流量計120の他端には、ガイドボルト33とワイヤ取付リング31とを介してガイドワイヤ35が固定される。ガイドボルト33は、ガイドパイプ13内を経由して連通孔37から外部(フランジ部15の後端側)に突出している。ガイドボルト33の後端に設けられたワイヤ取付リング31には、ガイドワイヤ35が固定されている。
なお、ガイドボルト33の長さは任意に変更可能である。少なくとも、ガイドボルト33を介してガス流量計120の他端に固定されたガイドワイヤ35が、ガイドパイプ13内を経由して連通孔37からダクト100外へ引き出さるようになっていればよい。
また、ガイドパイプ13の軸方向長は、少なくともガス流量計120の重心が第一取付穴103aよりもダクト100内部にあるときに、ガイドパイプ13の先端側にてガス流量計120の他端部を支持可能な長さに設定されている。
なお、
図3に示すガイドパイプを本実施形態に係るガイド部材に適用してもよい。
【0023】
ガイド部材30の使用法について説明する。
まず、ガス流量計120をメイティングフランジ109に固定するための各ボルト及びナットと、取付部材140を取り外す。
ガイド部材30を連通孔107bからダクト100内に挿入し、先端開口11からガイドパイプ13の内部にガス流量計120の他端部を挿通する。ガイドワイヤ35が取り付けられたガイドボルト33を、連通孔37からガイドパイプ13内に挿入し、ガス流量計120の雌ネジ部126に螺着、固定する。
そして、他端にガイドワイヤ35が固定された状態でガス流量計120を第一取付穴103aからダクト100外部(矢印B方向)に引き抜く。
ガス流量計120の重心が少なくとも第一取付穴103aよりもダクト100の内側にあるとき、ガス流量計120はガイドパイプ13の先端側にて支持される。従って、ガス流量計120がダクト100に取り付けられているときの略水平な姿勢を保持したままバランスを崩すことなく、ガス流量計120をダクト100外部に引き抜くことができる。
なお、引き抜いた後も、ガイドワイヤ35はガス流量計120の他端に固定した状態としておく。
【0024】
引き抜いたガス流量計120を再度ダクト100に取り付ける際には、ガス流量計120を他端部側から第一取付穴103aに挿入する。このとき、ガイドパイプ13内を経由して連通孔37からダクト100外部に引き出されているガイドワイヤ35を、ガス流量計120取付方向(
図5中、矢印C方向)に引っ張ることで、ガス流量計120の他端が先端開口11からガイドパイプ13内に案内される。センサフランジ125がメイティングフランジ109aに当接した後、取り付けと逆の手順でガイド部材30を撤去し、取付部材140(
図1参照)と各ボルト及びナットを用いて、ガス流量計120をダクト100に固定する。
【0025】
以上のように、本実施形態によれば、ガス流量計の引き抜き時に、その後端にガイドワイヤを固定し、ガイドパイプを経由してガイド部材の後端に貫通形成された連通孔からダクト外部に引き出したので、ガス流量計の取り付け時に、ガス流量計の後端部を容易にガイドパイプの先端開口に案内することができる。また、ガス流量計の重心が第一取付穴よりもダクト内部側にあるときに、ガス流量計の他端部をガイドパイプにて支持できるようにガイドパイプの軸方向長を設定したので、ガス流量計の引き抜き及び取り付け時に、ガス流量計がダクト内でバランスを崩すことを防止することができる。また、ガイドパイプの軸方向長を短くしたので、ガイド部材を全体として軽量化することができる。
なお、ガイド部材に関し、ガイドパイプを省略してガイドワイヤのみの構成としてもよい。この場合、ガス流量計の引き抜き時には、ガイドワイヤを矢印C方向(
図5参照)に引っ張って緊張状態を保ちながら、ガス流量計のバランスを保持する必要がある。また、ガス流量計の取り付け時には、ガス流量計を引き抜き方向(矢印B方向、
図4参照)に引っ張ってガス流量計のバランスを保持しながら、ガイドワイヤを矢印C方向に引っ張る必要がある。
【0026】
〔第三の実施形態〕
本発明の第三の実施形態に係るガイド部材及びこれを用いたガス流量計の引き抜き方法について
図6及び
図7に基づいて説明する。
図6及び
図7は、本発明の第三の実施形態に係るガイド部材の使用状態を示す概略断面図である。本実施形態に係るガイド部材は、ガス流量計の他端に固定される長尺・硬質のガイドロッドを備え、ガス流量計を引き抜く際にガイドロッドごと引き抜き方向に移動させる点に特徴がある。以下、第一及び第二の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0027】
ガイド部材40は、第二取付穴103bからダクト100内部に延びるとともに、ガス流量計120の他端部を固定する固定部材41を先端部に備えたガイドロッド43と、ガイドロッド43の後端部に固定されたフランジ部15と、を備えている。
ガイドロッド43は長尺、硬質の部材であり、その軸方向長は、フランジ部15がメイティングフランジ109bに当接するまでガイドロッド43をダクト100内に挿入したときに、先端部(固定部材41側)が第一取付穴103aに支持される長さに設定されている。また、ガイドロッド43は中空筒状であり、軽量化が図られている。
なお、本実施形態においても、
図3(a)に示すガイドパイプ21のように、ガイドロッドを軸方向に分割された複数の分割ロッドから構成してもよい。この場合、ガス流量計120の引き抜き作業中に順次分割ロッドを連結し、ガイドロッドを延長していくことで、ガイドロッドが連通孔107bからダクト外部に突出する長さを短縮化することができる。
固定部材41は、ガス流量計120の他端に形成された雌ネジ部126と螺着する固定ネジ(雄ネジ)から構成されている。
【0028】
ガイド部材40の使用法について説明する。
まず、ガス流量計120をメイティングフランジ109に固定するための各ボルト及びナットと、取付部材140を取り外す。
ガイド部材40を連通孔107bからダクト100内に挿入し、固定部材41によりガス流量計120の他端をガイドロッド43の先端に固定する。
ガス流量計120を第一取付穴103aからダクト100外部(矢印B方向)に引き抜く。このとき、ガス流量計120とガイドロッド43とが固定されているので、ガス流量計の移動に合わせて、ガイド部材40も矢印B方向に移動する。
フランジ部15がメイティングフランジ109bと当接するまでガイド部材40を挿入すると、ガイドロッド43の先端部は、第一取付穴103aに支持された状態となる。この状態にて、ガス流量計120又はガイド部材40を回転させて、ガス流量計120をガイド部材40から分離すればよい。
ガス流量計120は、ガイドロッド43に支持されているので、ダクト100に取り付けられた略水平な姿勢を保持したまま、バランスを崩すことなくダクト100外部に引き抜くことができる。なお、ガス流量計120の取り付けは、引き抜きと逆の手順にて行えばよい。
【0029】
以上のように、本実施形態によれば、ガス流量計をダクトの一方の取付穴(第一取付穴)から引き抜く際に、他方の取付穴(第二取付穴)からガイド部材を挿入してガス流量計の他端部に固定したので、ガス流量計が軸方向に略水平に取り付けられている場合であっても、ダクト内におけるガス流量計のバランスを保持しながら、ガス流量計をダクト外部に容易に引き抜くことができる。
【0030】
〔第四の実施形態〕
本発明の第四の実施形態に係るガイド部材及びこれを用いたガス流量計の引き抜き方法について
図8及び
図9に基づいて説明する。
図8及び
図9は、本発明の第四の実施形態に係るガイド部材の使用状態を示す概略断面図である。本実施形態に係るガイド部材は、ガス流量計の他端に固定される長尺・硬質のガイドロッドと、ガイドロッドの後端に固定されたガイドワイヤとを備えた点に特徴がある。以下、第一乃至第三の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0031】
本実施形態に係るガイド部材50のガイドロッド43は長尺、硬質の部材であり、第三の実施形態と同様にガス流量計120の後端に固定部材41により固定される。ガイドロッド43の内部は中空状であり、軽量化が図られている。
ガイドロッド43の軸方向長は、ガイドロッド43ごとガス流量計120を矢印B方向に移動させたときに、ガイドロッド43を含むガス流量計120の重心が、第一取付穴103a外部に出るまで、ガイドロッド43の後端が第二取付穴103bに支持されるような長さに設定されている。ガイドロッド43の後端部にはガイドワイヤ35が固定されている。
なお、本実施形態においても、
図3(a)に示すガイドパイプ21のように、ガイドロッドを軸方向に分割された複数の分割ロッドから構成してもよい。
【0032】
ガイド部材50の使用法について説明する。
まず、ガス流量計120をメイティングフランジ109に固定するための各ボルト及びナットと、取付部材140を取り外す。
ガイド部材40を連通孔107bからダクト100内に挿入し、固定部材41によりガス流量計120の他端をガイドロッド43の先端に固定する。
ガス流量計120を第一取付穴103aからダクト100外部(矢印B方向)に引き抜く。このとき、ガス流量計120とガイドロッド43とが固定されているので、ガス流量計の移動に合わせて、ガイド部材40も矢印B方向に移動する。
ガイドロッド43を含むガス流量計120の重心が第一取付穴103a外部に引き出されるまでは、ガイドロッド43の後端が第二取付穴103bよりもメイティングフランジ109b側に位置するので、ガス流量計120の姿勢が略水平に安定させた状態で、第一取付穴103aから引き抜くことができる。さらに、矢印B方向へ引き出し、固定部材41が連通孔107a外部に取り出された段階で、ガス流量計120をガイド部材50から分離する。
また、ガス流量計120の取り付ける際には、ガス流量計120の他端にガイドロッド43を固定し、ガイドワイヤ35を矢印C方向に引っ張る。このとき、ガイドロッド43の後端部はガイドワイヤ35により第二取付穴103b内に導かれるので、ガス流量計120の他端を容易に第二取付穴103b内にセットすることができる。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、ガス流量計をダクトの一方の取付穴(第一取付穴)から引き抜く際に、ガイドロッドを含むガス流量計の重心が第一取付穴の外部に引き出されるまで、ガイドロッドの後端が第二取付穴に支持されるようにガイドロッドの長さを設定したので、ガス流量計が軸方向に略水平に取り付けられている場合であっても、ダクト内におけるガス流量計のバランスを保持しながら、ガス流量計をダクト外部に引き抜くことができる。また、ガイドロッドの後端にガイドワイヤを固定したので、ガス流量計の取り付け時に容易に第二取付穴内にセットすることができる。