【実施例】
【0156】
(実施例1〜4)化合物1〜4の調製
【化14】
(S)−tert−ブチル3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3−ヨードフェニル)プロパン酸(3.8g、9.65mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、4.4g、11.6mmol)およびDIPEA(2.5ml、14.5mmol)を、DMF(10ml)に溶解し、4−メトキシ−N−メチルアニリン(1.59g、11.6mmol)で処理した。混合物を、終夜室温で激しく撹拌した。混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、ブライン(2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。油性の粗製生成物を、シリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(15〜38%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(4.63g、9.07mmol)、94%を得た。MS(m/z)511[M+H]
+。
【0157】
(S)−tert−ブチル3−(3−アリルフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(2.65g、5.2mmol)、2−アリル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.13g、6.75mmol)、炭酸カリウム(26ml、0.4M)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.6g、0.52mmol)のトルエン78ml懸濁液を、6時間加熱還流させ、冷却し、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(1.75g、4.1mmol)、79%を得た。MS(m/z)425[M+H]
+。
【0158】
(S)−tert−ブチル2−(3−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニル)プロパ−1−エニル)−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−アリルフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(220mg、0.52mmol)、tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(297mg、0.78mmol)、重炭酸ナトリウム(435mg、5.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(60mg、0.05mmol)のDMF4ml懸濁液を、125℃に終夜加熱した。反応物を室温に冷却し、次にセライトで濾過した。濾液を濃縮し、粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(30〜60%EtOAc/ヘキサン(Hexans))によって精製して、所望の生成物(178mg、0.25mmol)、47%を得た。MS(m/z)726[M+H]
+。
【0159】
(S)−2−(2−(3−(3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
(S)−tert−ブチル2−(3−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニル)プロパ−1−エニル)−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(178mg、0.24mmol)およびパラジウム炭素(134mg、10%)のエタノール2.5mlおよびEtOAc2.5ml懸濁液を、窒素で脱気した。反応物を、H
2の雰囲気下で1気圧において、室温で3時間撹拌した。懸濁液を窒素でパージし、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、粗製生成物をさらなる精製なしに使用した。MS(m/z)728[M+H]
+。粗製生成物を、テトラヒドロフラン1mlに再溶解させ、その溶液に、メタノール1mlおよび2N(水溶液)水酸化リチウム2mlを添加した。溶液を60℃で2時間加熱した。溶液を氷浴中で冷却し、1N(水溶液)HClで酸性にした。得られた混合物をEtOAc(2×25ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。TFA(2ml)を粗製生成物に添加した。20分後、溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させた。粗製生成物を、さらなる精製なしに使用した。粗製生成物の収量は、(100mg、0.2mmol)であった。MS(m/z)500[M+H]
+。
【0160】
(4S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミド(1)の合成
(S)−2−(2−(3−(3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニル)プロピル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(100mg、0.2mmol)およびDIPEA(0.35ml、2mmol)のDMF(65ml)溶液に、DMF2mlに入れたジフェニルホスホリルアジド(275mg、1mmol)を滴下添加した。反応物を終夜室温で撹拌した。酢酸1mlおよびメタノール5mlを、その混合物に添加して、反応をクエンチした。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAc(50ml)に溶解した。溶液をブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。精製した生成物のDMF溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜85%Bの勾配を使用して、25分かけて精製して(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)、所望の生成物を得た。収量は、TFA塩23mgであった。MS(m/z)482[M+H]
+。
【0161】
また、(4S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミド(1)を調製するために使用した手順を使用して、実施例2、3および4の化合物2、3および4を調製した。実施例2のベンジル保護基を、オレフィン中間体の水素化分解中に同時に除去した。
【化15】
【0162】
中間体I−1A
【化16】
(S)−tert−ブチル3−(3−(ブタ−3−エニル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(510mg、1.0mmol)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)のTHF(5ml)溶液に、ブタ−3−エニルマグネシウムブロミド(8ml、4mmol、THF中0.5M)を添加した。次いで、溶液を終夜加熱還流させた。溶液を冷却し、塩化アンモニア(水溶液)でクエンチし、セライトで濾過した。濾液をEtOAc(2×25ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(270mg、0.62mmol)、62%を得た。MS(m/z)439[M+H]
+。中間体I−1Aを、実施例4の合成で使用した。
【0163】
中間体I−1B
【化17】
中間体I−1Bの合成は、実施例1の(S)−tert−ブチル3−(3−アリルフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成に類似していた。収率=99%、MS(m/z)411[M+H]
+。中間体I−1Bを、実施例3の合成で使用した。
【0164】
中間体I−2AおよびI−2B
【化18】
tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(2A)の合成
エチル2−(1H−インドール−3−イル)アセテート(5g、24.6mmol)のDCM25ml溶液に、N−ブロモスクシンイミド(4.38g、24.6mmol)を少量ずつ0℃で添加した。混合物を室温に温め、6時間撹拌した。ジ−tert−ブチルピロカーボネート(10.74g、49.2mmol)、DIPEA(8.6ml、49.5mmol)およびDMAP(触媒)を、その混合物に添加した。反応物を終夜撹拌した。混合物をDCM(100ml)で希釈し、HCl(0.5N、2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、シリカによるカラムクロマトグラフィー(5〜20EtOAc/ヘキサン)によって精製して、生成物6.3g(16.5mmol)を得た。MS(m/z)382[M+H]
+。
【0165】
また、エチルtert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(I−2A)を合成する手順を使用して、中間体I−2Bを調製した。
【化19】
【0166】
(実施例5〜14)化合物5〜14の調製
【化20】
(S)−tert−ブチル1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソ−3−(3−ビニルフェニル)プロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(6.3g、13.6mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.3g、20.4mmol)、炭酸カリウム(54ml、0.4M)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.79g、0.68mmol)のDME50ml懸濁液を、終夜加熱還流させた。懸濁液を冷却し、セライトで濾過した。濾液をブラインで洗浄し、セライトで濾過した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(15〜35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(5.47g、13.33mmol)、94%を得た。MS(m/z)411[M+H]
+。
【0167】
(S)−S−3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルエタンチオエートの合成
(S)−tert−ブチル1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソ−3−(3−ビニルフェニル)プロパン−2−イルカルバメート(2.9g、7.06mmol)およびチオ酢酸(5ml)のトルエン(30ml)溶液に、アゾビスイソブチロニトリル(3.2ml、トルエン中0.2M)を滴下添加した。溶液を、窒素でパージすることによって30分間脱気した。パージが完了した後、反応物を100℃で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次にEtOAc(100ml)で希釈した。有機物を重炭酸ナトリウム(3×)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(2.8g、5.74mmol)、81.4%を得た。MS(m/z)487[M+H]
+。
【0168】
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
(S)−S−3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルエタンチオエート(2.8g、5.74mmol)のエタノール(20ml)溶液に、水酸化カリウム(0.64g、11.4mmol)を添加した。10分後、その溶液に、エチル2−(1−アセチル−2−(ブロモメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(2.2g、6.47mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を1N(水溶液)HClで中和し、次にEtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(3〜6%MeOH/DCM)によって精製して、所望の生成物(2.0g、3.0mmol)、52.3%を得た。MS(m/z)660[M+H]
+。
【0169】
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(2.0g、3.0mmol)のテトラヒドロフラン3mlおよびメタノール3ml溶液に、2N水酸化リチウム6mlを添加した。反応物を60℃で2時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を1N(水溶液)HClで酸性にし、次にEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。TFA(5ml)を粗製生成物に添加した。20分後、溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させた。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜85%Bの勾配を使用して、25分かけて精製して(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)、所望の生成物(380mg、0.71mmol)を得た。MS(m/z)532[M+H]
+。
【0170】
(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミドの合成
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(380mg、0.71mmol)およびDIPEA(1.23ml、7.1mmol)のDMF(236ml)溶液に、DMF5mlに入れたジフェニルホスホリルアジド(976mg、3.55mmol)を滴下添加した。反応物を終夜室温で撹拌し、次に酢酸1mlおよびメタノール5mlを添加して、反応をクエンチした。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAc(100ml)に溶解し、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。精製した生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜85%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩240mgであった。MS(m/z)514[M+H]
+。
【0171】
(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミド2,2−ジオキシドの合成
(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミド(240mg、0.47mmol)のDCM(5ml)溶液に、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(210mg、77%、0.93mmol)を添加した。反応物を2時間撹拌し、次にDCM(20ml)で希釈し、NaHCO
3(水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。収量は250mgであった。MS(m/z)546[M+H]
+。
【0172】
E異性体:(4S,12E)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドおよびZ異性体(4S,12Z)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドの合成
微粉化KOH(448mg、8mmol、20当量)を、CCl
4/t−BuOH/H
2Oの混合物(5/5/1、4mL/4mL/0.8mL)に入れた(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミド2,2−ジオキシドの一部(215mg、0.4mmol)の溶液に、25℃で一度に添加した。得られたスラリーを、80℃で1時間撹拌した。完了したら、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(10mL)でクエンチし、水(10mL)に注ぎ、EtOAc(30ml)で抽出した。次に、有機層を水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜85%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、ZおよびE異性体の混合物としてのTFA塩9mgであった。再精製することによって、純粋なE異性体2mgおよび純粋なZ異性体3.6mgを得た。MS(m/z)480[M+H]
+。
【0173】
また、(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミド(実施例5)を調製するために使用した手順を使用して、対応する中間体I−4BおよびI−4Cを使用して実施例6および7の化合物を調製した。
【化21】
【0174】
また、(11S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−13−オキソ−3,4,10,11,12,13,14,19−オクタヒドロ−1H−9,5−(メテノ)[1,7]チアザシクロヘキサデシノ[3,4−b]インドール−11−カルボキサミド2,2−ジオキシドを調製するために使用した手順を使用して、実施例9および10の化合物を調製した。
【化22】
【0175】
また、(4S,12E)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドおよび(4S,12Z)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミド(11)を調製するために使用した手順を使用して、実施例12、13および14の化合物を調製した。
【化23】
【0176】
中間体I−3AおよびI−3B
【化24】
(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成:(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3−ブロモフェニル)プロパン酸(660mg、1.92mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、803mg、2.1mmol)およびDIPEA(0.43ml、2.5mmol)を、DMF(10ml)に溶解し、4−メトキシ−N−メチルアニリン(316g、2.3mmol)で処理した。混合物を終夜激しく撹拌した。混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、ブライン(2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。油性の粗製生成物を、シリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(15〜38%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(770mg、1.66mmol)、86.5%を得た。MS(m/z)463[M+H]
+。
【0177】
また、(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I−3A)を合成するために使用した手順を使用して、中間体I−3Bを調製した。
【化25】
【0178】
中間体I−4A、I−4BおよびI−4C
【化26】
エチル2−(1−アセチル−2−(ブロモメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
エチル2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート(5g、23mmol)の無水酢酸30ml溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(触媒)を添加した。反応物を80℃に1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、無水酢酸を真空中で除去した。残渣をEtOAc(200ml)に溶解し、重炭酸ナトリウム(水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜40EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3g(11.54mmol)の生成物を得た。生成物を四塩化炭素(24ml)に溶解し、N−ブロモスクシンイミド(2.05g、11.54mmol)を、その溶液に添加した。反応物を30分間加熱還流させた。溶媒を真空中で除去した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(30〜50EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3g(8.88mmol)の生成物を得た。MS(m/z)338[M+H]
+。
【0179】
また、エチル2−(1−アセチル−2−(ブロモメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(I−4A)を合成するために使用した手順を使用して、中間体I−4BおよびI−4Cを調製した。
【化27】
【0180】
(実施例15〜17)化合物15〜17の調製
【化28】
エチル2−(1−アセチル−2−(アセチルチオメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
エチル2−(1−アセチル−2−(ブロモメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(I−4A、640mg、1.9mmol)のアセトン(10ml)溶液に、カリウムエタンチオエート(1.3g、11.2mmol)を添加した。溶液を1時間加熱還流させた。溶液を冷却し、次にEtOAc(50ml)で希釈し、NaHCO
3(水溶液)(2×25ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(10〜30EtOAc/ヘキサン)によって精製して、533mg(1.6mmol、84%)の生成物を得た。MS(m/z)334[M+H]
+。
【0181】
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
2−(1−アセチル−2−(アセチルチオメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(392mg、1.17mmol)のエタノール(10ml)溶液に、水酸化カリウム(0.13g、2.32mmol)を添加した。10分後、(S)−tert−ブチル3−(3−(クロロメチル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(507mg、1.17mmol)を、その溶液に添加した。反応物を2時間撹拌し、次に1N(水溶液)HClで中和した。混合物をEtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(3〜6%MeOH/DCM)によって精製して、所望の生成物(650mg、1.0mmol)、85%を得た。MS(m/z)646[M+H]
+。
【0182】
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(650mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン1ml溶液に、メタノール1mlおよび2N(水溶液)LiOH2mlを添加した。反応物を60℃で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次に1N(水溶液)HClで酸性にした。混合物をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。TFA(5ml)を粗製生成物に添加した。20分後、溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させた。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜85%Bの勾配を使用して、25分かけて精製して(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)、所望の生成物(160mg、0.31mmol)を得た。MS(m/z)518[M+H]
+。
【0183】
(10S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−12−オキソ−9,10,11,12,13,18−ヘキサヒドロ−1H−8,4−(メテノ)[1,7]チアザシクロペンタデシノ[3,4−b]インドール−10(3H)−カルボキサミドの合成
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(160mg、0.31mmol)およびDIPEA(0.54ml、3.1mmol)のDMF(100ml)溶液に、DMF3mlに入れたジフェニルホスホリルアジド(410mg、1.55mmol)を滴下添加した。反応物を終夜室温で撹拌し、次に酢酸1mlおよびメタノール5mlを添加して、反応をクエンチした。溶媒を除去し、残渣をEtOAc(100ml)に溶解し、次にブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩76mgであった。MS(m/z)500[M+H]
+。
【0184】
(10S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−12−オキソ−9,10,11,12,13,18−ヘキサヒドロ−1H−8,4−(メテノ)[1,7]チアザシクロペンタデシノ[3,4−b]インドール−10(3H)−カルボキサミド2,2−ジオキシドの合成
(10S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−12−オキソ−9,10,11,12,13,18−ヘキサヒドロ−1H−8,4−(メテノ)[1,7]チアザシクロペンタデシノ[3,4−b]インドール−10(3H)−カルボキサミド(24mg、0.048mmol)のDCM(3ml)溶液に、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(22mg、77%、0.96mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次にDCM(20ml)で希釈した。溶液を、NaHCO
3(水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩17mgであった。MS(m/z)532[M+H]
+。
【0185】
(4S,11Z)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−1,2,3,4,5,13−ヘキサヒドロ−6,10−(メテノ)アザシクロテトラデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドの合成
微粉化KOH(140mg、2.49mmol、22当量)を、CCl
4/t−BuOH/H
2Oの混合物(5/5/1、1mL/1mL/0.2mL)に入れた(10S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−12−オキソ−9,10,11,12,13,18−ヘキサヒドロ−1H−8,4−(メテノ)[1,7]チアザシクロペンタデシノ[3,4−b]インドール−10(3H)−カルボキサミド2,2−ジオキシドの一部(60mg、0.113mmol)の溶液に、25℃で一度に添加した。次に、得られたスラリーを80℃で1時間撹拌した。完了したら、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(5mL)でクエンチし、水(5mL)に注ぎ、EtOAc(30ml)で抽出した。有機層を、水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、ZおよびE異性体混合物としてのTFA塩4mgであった。MS(m/z)466[M+H]
+。
【化29】
【0186】
中間体I−5
【化30】
(S)−tert−ブチル3−(3−ホルミルフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−シアノフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(2.7g、6.60mmole)を、ピリジン(18.6ml)および酢酸(9.3ml)に溶解した。ラネーニッケル(H
2O中スラリー2.7g)を添加し、得られた懸濁液を46℃で終夜撹拌した。反応が完了したことを、逆相HPLC/MSによって確認した。反応物を室温に冷却し、次にセライトで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、次にEtOAcとH
2Oの間で分配した。水層をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機物を、H
2O(2×)およびブライン(2×)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、高真空下で終夜乾燥させ、さらなる精製なしに使用した。収量は、2.70gであった。MS(m/z)413[M+H]
+。
【0187】
(S)−tert−ブチル3−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ホルミルフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(2.71g、6.58mmole)を、メタノール(66ml)に溶解した。溶液を氷浴中で0℃に冷却した。その冷却溶液にNaBH
4を添加し、得られた反応混合物を30分間撹拌した。反応が完了したことを、tlcおよびHPLC/MSによって確認した。反応物を減圧下で濃縮し、次にEtOAcとH
2Oの間で分配した。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物を、H
2O(2×)およびブライン(2×)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、フラッシュカラムによってEtOAc/ヘキサンを使用して精製した。収量=1.3g。MS(m/z)415[M+H]
+。
【0188】
(S)−tert−ブチル3−(3−(クロロメチル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(1..0g、2.42mmole)を、CH
2Cl
2(5ml)に溶解した。トリフェニルホスフィン(666mg、2.54mmole)を添加した後、N−クロロスクシンイミド(355mg、2.66mmole)を添加した。激しい反応が弱まった後、TLCによって、約10%の未反応の出発材料が残っていたことが示された。300mgのさらなるN−クロロスクシンイミドを添加した。TLCによって、反応が完了したことが示された。反応混合物を、後処理なしにフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。収量=1.0g。MS(m/z)433[M+H]
+。
【0189】
(実施例18〜19)化合物18〜19の調製
【化31】
(S)−S−3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルエタンチオエートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(464mg、1.0mmol)、カリウムエタンチオエート(171.3mg、1.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(46mg、0.05mmol)、キサントホス(58mg、0.1mmol)およびDIPEA(0.35ml、2mmol)の1,4−ジオキサン(4ml)溶液を、マイクロ波反応器内で150℃において20分間加熱した。混合物をセライトで濾過し、セライトをEtOAc(2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜45%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(300mg、0.65mmol)、65%を得た。MS(m/z)459[M+H]
+。
【0190】
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
(S)−S−3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルエタンチオエート(335mg、0.73mmol)のエタノール(2ml)溶液に、水酸化カリウム(82mg、1.46mmol)を添加した。10分後、エチル2−(1−アセチル−2−(ブロモメチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(I−4A、272mg、0.8mmol)を添加した。反応物を2時間撹拌し、次に1N(水溶液)HClで中和し、次にEtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製して、所望の生成物(347mg、0.55mmol)、75.3%を得た。MS(m/z)632[M+H]
+。
【0191】
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
(S)−エチル2−(2−((3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)アセテート(347mg、0.55mmol)のテトラヒドロフラン2mlおよびメタノール2ml溶液に、2NのLiOH4mlを添加した。反応物を60℃で2時間加熱し、次に室温に冷却し、1N(水溶液)HClで酸性にした。EtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。TFA(5ml)を、粗製生成物に添加した。20分後、溶媒を除去し、残渣を高真空で乾燥させた。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製して(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)、所望の生成物(111mg、0.22mmol)を得た。MS(m/z)504[M+H]
+。
【0192】
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−1H−7,3−(メテノ)[1,7]チアザシクロテトラデシノ[3,4−b]インドール−9−カルボキサミドの合成
(S)−2−(2−((3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェニルチオ)メチル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(111mg、0.22mmol)およびDIPEA(0.38ml、2.2mmol)のDMF(70ml)溶液に、DMF3mlに入れたジフェニルホスホリルアジド(292mg、1.1mmol)を滴下添加した。反応物を終夜室温で撹拌し、次に酢酸1mlおよびメタノール5mlを添加して、反応をクエンチした。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAc(100ml)に溶解し、次にブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩70mgであった。MS(m/z)486[M+H]
+。
【0193】
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−1H−7,3−(メテノ)[1,7]チアザシクロテトラデシノ[3,4−b]インドール−9−カルボキサミド2,2−ジオキシドの合成
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−1H−7,3−(メテノ)[1,7]チアザシクロテトラデシノ[3,4−b]インドール−9−カルボキサミド(29mg、0.06mmol)のDCM(3ml)溶液に、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(27.5mg、77%、0.12mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次にDCM(20ml)で希釈した。溶液を、NaHCO
3(水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩22mgであった。MS(m/z)518[M+H]
+。
【化32】
【0194】
(実施例20〜21)化合物20〜21の調製
【化33】
エチル2−(2−(アセチルチオ)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(500mg、1.3mmol)、カリウムエタンチオエート(200mg、1.7mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(60mg、0.065mmol)、キサントホス(75mg、0.13mmol)およびDIPEA(0.5ml、2.6mmol)の1,4−ジオキサン(4ml)溶液を、マイクロ波反応器内で150℃で20分間加熱した。TFA(5ml)をその混合物に添加し、Boc脱保護が完了するまで1時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAc(2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(10〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(190mg、0.69mmol)、52.8%を得た。MS(m/z)278[M+H]
+。
【0195】
(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)−1H−インドール−3−イル)アセテートの合成
エチル2−(2−(アセチルチオ)−1H−インドール−3−イル)アセテート(380mg、1.4mmol)のエタノール(5ml)溶液に、水酸化カリウム(84mg、1.5mmol)を添加した。10分後、(S)−tert−ブチル3−(3−(クロロメチル)フェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I−5、605mg、1.4mmol)を、その溶液に添加した。反応物を2時間撹拌し、次に1N(水溶液)HClで中和し、次にEtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製して、所望の生成物(796mg、1.26mmol)、90%を得た。MS(m/z)632[M+H]
+。
【0196】
(S)−2−(2−(3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)−1H−インドール−3−イル)アセテート(796mg、1.26mmol)のテトラヒドロフラン2mlおよびメタノール2ml溶液に、2NのLiOHの4mlを添加した。反応物を60℃で2時間加熱した。冷却した反応物を1N(水溶液)HClで酸性にし、次にEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。TFA(5ml)を粗製生成物に添加した。20分後、溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させた。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製して(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)、所望の生成物(600mg、1.19mmol)を得た。MS(m/z)504[M+H]
+。
【0197】
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−7,3−(メテノ)[1,6]チアザシクロテトラデシノ[2,3−b]インドール−9(2H)−カルボキサミドの合成
(S)−2−(2−(3−(2−アミノ−3−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)ベンジルチオ)−1H−インドール−3−イル)酢酸(600mg、1.19mmol)およびDIPEA(1.9ml、11.2mmol)のDMF(390ml)溶液に、DMF7mlに入れたジフェニルホスホリルアジド(1.58mg、5.95mmol)を滴下添加した。反応物を終夜撹拌し、次に酢酸2mlおよびメタノール10mlを添加して、反応をクエンチした。溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOAc(200ml)に溶解した。溶液をブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOH/DCM)によって精製した。生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩380mgであった。MS(m/z)486[M+H]
+。
【0198】
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−7,3−(メテノ)[1,6]チアザシクロテトラデシノ[2,3−b]インドール−9(2H)−カルボキサミド1,1−ジオキシドの合成
(9S)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−11−オキソ−8,9,10,11,12,17−ヘキサヒドロ−7,3−(メテノ)[1,6]チアザシクロテトラデシノ[2,3−b]インドール−9(2H)−カルボキサミド(80mg、0.17mmol)のDCM(5ml)溶液に、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(74mg、77%、0.34mmol)を添加した。反応物を2時間撹拌し、次にDCM(20ml)で希釈した。有機層を、NaHCO
3(水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩40mgであった。MS(m/z)518[M+H]
+。
【化34】
【0199】
(実施例22)化合物22の調製
【化35】
(S)−tert−ブチル2−アリル−3−(2−(3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの合成
(S)−tert−ブチル3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(556mg、1.09mml)のTFA(3ml)溶液を、10分間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。2−(2−アリル−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(343mg、1.09mmol)、DIEA(0.38ml、2.18mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、414.4mg、1.09mmol)を、DMFに溶解した。10分後、溶液をTFA塩に添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、ブライン(2×50ml)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。油性の粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(620mg、0.94mmolを得た。MS(m/z)660[M+H]
+。
【0200】
(4S,11E)−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドの合成
(S)−tert−ブチル2−アリル−3−(2−(3−(3−ヨードフェニル)−1−((4−メトキシフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(620mg、0.94mmol)、Pd
2(dba)
3のTEA(6ml)およびACN(42ml)溶液を、終夜加熱還流させた。反応物を室温に冷却し、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、粗製生成物をシリカゲル搭載カラムに導入し、カラムクロマトグラフィー(20〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(313mg)を得た。生成物をTFA(2ml)に溶解した。10分間撹拌した後、溶媒を除去した。粗製生成物をDMFに溶解し、溶液を濾過し、RP HPLCによってC18カラムおよび20%B〜80%Bの勾配を使用して、25分かけて精製した(A=0.1%TFA/H
2O、B=0.1%TFA/アセトニトリル)。収量は、TFA塩61mgであった。MS(m/z)480[M+H]
+。
【0201】
(実施例23)化合物23の調製
【化36】
tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
エチル2−(1H−インドール−3−イル)アセテート(15g、73.9mmol)を、DCM(750mL)に溶解した。周囲温度で、NBS(13.15g、73.9mmol)を、およそ2分間隔てて5回で反応混合物に添加した。NBSの最後の添加の後、iPr
2NEt(28mL、162mmol)を反応混合物にゆっくり添加し、5分間撹拌した。Boc
2O(33.8g、155mmol)を添加した後、DMAP(900mg)を添加した。16時間撹拌した後、反応物をDCMとH
2Oの間で分配した。有機物を1NのHCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(16.3g、58%)を得た。MS(m/z)382[M+H]
+。
【0202】
tert−ブチル2−アリル−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
アルゴンを、tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(3.68g、9.66mmol)のDMF(50mL)溶液中に1時間吹き込んだ。アリルトリブチルスズ(3mL、9.66mmol)を反応混合物に添加した後、Pd(PPh
3)
4(1.1g、10mol%)を添加した。反応物を80℃で6時間加熱し、次にEtOAcおよびH
2Oで希釈した。全溶液をセライトで濾過し、その溶質に20%KH
2PO
4水溶液を添加した。有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2−アリル−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(2.52g、76%)を得た。MS(m/z)330[M+H]
+。
【0203】
2−(2−アリル−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)酢酸の調製
tert−ブチル2−アリル−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(0.94g、2.74mmol)のTHF(15mL)およびMeOH(5mL)溶液に、LiOH(170mg、6.8mmol)のH
2O(5mL)溶液を添加した。溶液を2時間撹拌した。反応物をEtOAcと20%KH
2PO
4水溶液の間で分配した。有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去して、2−(2−アリル−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(900mg)を得た。MS(m/z)316[M+H]
+。
【0204】
(2S,5R)−2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−5−イソプロピル−3,6−ジメトキシ−2,5−ジヒドロピラジンの調製
THF(90mL)に入れた(R)−2,5−ジヒドロ−3,6−ジメトキシ−2−イソプロピルピラジン(2mL、11.03mmol)に、−78℃でn−BuLi(ヘキサン中1.6M溶液、7.5mL、12mmol)を添加した。30分間撹拌した後、THF(10mL)に入れた1−ブロモ−3−(ブロモメチル)−5−フルオロベンゼン(2.68g、10mmol)を30分かけて滴下添加した。温度を−78℃で30分間維持し、次に周囲温度に温めた。16時間撹拌した後、飽和NH
4Cl水溶液(30mL)を添加した後、EtOAcおよびH
2Oで希釈した。THFを真空中で除去し、残りの有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(2S,5R)−2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−5−イソプロピル−3,6−ジメトキシ−2,5−ジヒドロピラジン(3.17g、77%)を得た。MS(m/z)371[M+H]
+。
【0205】
(S)−メチル2−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパノエート塩酸塩の調製
撹拌した(2S,5R)−2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−5−イソプロピル−3,6−ジメトキシ−2,5−ジヒドロピラジン(1.21g、3.27mmol)のアセトニトリル(15mL)溶液を、0.3NのHCl水溶液(15mL)で処理した。反応物を2時間撹拌し、次に1NのNaOH水溶液を添加して中和した。アセトニトリルを真空中で除去し、溶液をEtOAcで抽出した。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で除去して、(S)−メチル2−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパノエート塩酸塩(720mg、70%)を得た。MS(m/z)276[M+H]
+。
【0206】
(S)−tert−ブチル2−アリル−3−(2−(3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
2−(2−アリル−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(850mg、2.7mmol)および(S)−メチル2−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパノエート塩酸塩(720mg、2.61mmol)を、DCM(13mL)中で合わせ、HATU(1.49g、3.9mmol)およびiPr
2NEt(1.13mL、6.5mmol)で処理した。室温で16時間撹拌した後、反応物をDCMとH
2Oの間で分配した。有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(S)−tert−ブチル2−アリル−3−(2−(3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(0.98g、63%)を得た。MS(m/z)573[M+H]
+。
【0207】
23G、23H、23Iの調製
アルゴンを、(S)−tert−ブチル2−アリル−3−(2−(3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートのアセトニトリル(350mL)およびTEA(50mL)溶液中で30分間吹き込んだ。X−Phos(82mg、15mol%)およびPd(PPh
3)
4(52mg、5mol%)を添加し、反応混合物を3時間加熱還流させた。進行に欠けるので、反応物を周囲温度に冷却し、セライトで濾過し、アルゴンを、得られた溶質中で吹き込んだ。X−Phos(41mg)およびPd
2(dba)
3(26mg)を反応物に添加し、再度、3時間加熱還流させた。周囲温度に冷却した後、反応物をセライトで濾過し、溶媒を真空中で除去した。得られた粗製物を、EtOAcとH
2Oの間で分配した。有機物を分離し、0.5NのHCL水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、オレフィン異性体の2つの混合物を得た。混合物Aは、14−tert−ブチル4−メチル(4S,11Z)−8−フルオロ−2−オキソ−1,2,3,4,5,13−ヘキサヒドロ−14H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4,14−ジカルボキシレート(23G)および14−tert−ブチル4−メチル(4S,12E)−8−フルオロ−2−オキソ−1,2,3,4,5,11−ヘキサヒドロ−14H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4,14−ジカルボキシレート(23H)(45mg、約5:1の比)を含有していた;MS(m/z)493[M+H]
+。混合物Bは、オレフィン異性体の複雑な混合物(375mg)を含有していた;MS(m/z)493[M+H]
+。
【0208】
(4S)−14−(tert−ブトキシカルボニル)−8−フルオロ−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボン酸の調製
先のステップから得た混合物B(375mg、0.76mmol)を、EtOAc(8mL)およびEtOH(1mL)に溶解し、Pd/C(40mg)で処理した。反応物をH
2の雰囲気下に置き、6時間撹拌した。反応物をセライトで濾過し、溶媒を真空中で除去した。残渣を、THF(4.2mL)およびMeOH(1.4mL)に溶解し、LiOH(44mg、1.8mmol)のH
2O(1.4mL)溶液で処理した。周囲温度で3時間撹拌した後、反応物を20%KH
2PO
4水溶液で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去して、(4S)−14−(tert−ブトキシカルボニル)−8−フルオロ−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボン酸を得た。MS(m/z)481[M+H]
+。
【0209】
(4S)−8−フルオロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドの調製
(4S)−14−(tert−ブトキシカルボニル)−8−フルオロ−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボン酸(29mg、0.06mmol)、4−メトキシ−N−メチルアニリン(9mg、0.07mmol)、およびHATU(28mg、0.072mmol)のDMF(0.6mL)溶液に、iPr
2NEt(0.016mL)を添加した。周囲温度で16時間撹拌した後、反応物をEtOAcとH
2Oの間で分配した。有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。得られた生成物をDCM(1mL)に溶解し、TFA(0.5mL)で処理した。30分後、溶媒を真空中で除去し、粗製生成物をRP HPLCによって精製して、(4S)−8−フルオロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドを得た。1H NMR: CD3OD δ 7.48 (dd, 1H), 7.32 (d, 2H), 7.29 (dd, 1H), 7.04 (d, 2H), 7.00 (m, 2H), 6.73 (d, 1H), 6.26 (d, 1H), 6.25 (s, 1H), 4.74 (dd, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.52 (d, 1H), 3.36 (d, 1H), 3.24 (s, 3H), 2.80 (dd, 1H), 2.69 (dd, 2H), 2.58 (dd, 1H), 2.51 (m, 1H), 2.31 (m, 1H), 2.25 (m, 1H), 2.02 (m, 1H); MS(m/z)500[M+H]
+。
【0210】
(実施例24)化合物24の調製
【化37】
化合物24を、実施例23の合成の最終ステップで提示した方法に従って、4−メトキシ−N−メチルアニリンの代わりに4−クロロ−N−メチルアニリンを使用して調製して、(4S)−N−(4−クロロフェニル)−8−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドを得た。1H NMR: CD3OD δ 7.44 (d, 2H), 7.39 (dd, 1H), 7.26 (d, 1H), 7.21 (dd, 2H), 6.93 (m, 2H), 6.67 (d, 1H), 6.26 (d, 1H), 6.19 (s, 1H), 4.64 (dd, 1H), 3.42 (d, 1H), 3.28 (d, 1H), 3.19 (s, 3H), 2.73 (dd, 1H), 2.62 (dd, 2H), 2.56 (m, 1H), 2.41 (m, 1H), 2.25 (m, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.95 (m, 1H); MS(m/z)504[M+H]
+。
【0211】
(実施例25)化合物25の調製
【化38】
化合物25を、実施例23の合成の最終ステップで提示した方法に従って、4−メトキシ−N−メチルアニリンの代わりにN−ベンジルメチルアミンを使用して調製して、(4S)−N−ベンジル−8−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,12,13,14−オクタヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミドを得た:MS(m/z)484[M+H]
+。
【0212】
(実施例26〜27)化合物26〜27の調製
【化39】
実施例26および実施例27を、実施例23の合成について提示した方法に従って、23Gおよび23Hの混合物Aを利用し、Pd/Cを省いて調製した。最終ステップの精製によって、2種の生成物を得た。
【0213】
化合物26:(4S,11Z)−8−フルオロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミド
1H NMR: CD3OD δ 7.33 (d, 2H), 7.29 (d, 2H), 7.18 (d, 2H), 7.03 (d, 2H), 6.99 (m, xH), 6.94 (m, xH), 6.87 (m, xH), 6.40 (m, 1H), 5.46 (s, 1H), 5.39 (bs, 1H), 4.66 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.84 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.73 (d, 1H), 3.60 (d, 1H), 3.16 (m, 3H), 2.81 (dd, 1H), 2.56 (m, 1H). MS(m/z)498[M+H]
+。
【0214】
化合物27:(4S,12E)−8−フルオロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2,3,4,5,11,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)アザシクロペンタデシノ[5,4−b]インドール−4−カルボキサミド
1H NMR: CD3OD δ 7.42 (dd, 1H), 7.37 (d, 2H), 7.21 (dd, 1H), 7.00 (m, 1H), 6.99 (d, 2H), 6.72 (m, 1H), 6.40 (m, 1H), 6.22 (m, 1H), 6.08 (m, 1H), 4.87 (m, 1H, 溶媒により不明確), 3.80 (s, 3H), 3.65 (m, 1H), 3.56 (m, 1H), 3.46 (m, 2H), 3.01 (m, 1H), 2.86 (m, 1H). MS(m/z)498[M+H]
+。
【0215】
(実施例28)化合物28の調製
【化40】
(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメートの調製
Boc−L−3−ブロモPhe(5g、14.5mmol)をDMF50mLに溶解し、それに4−クロロ−N−メチルアニリン(2.1mL、17.4mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(7.6mL、43.5mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、それにHATU(6.6g、17.4mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を周囲温度で終夜撹拌し、次に酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。次に、混合物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製して、(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート5.6gを白色固体として得た。MS(m/z):469.1[M+H]
+;HPLC保持時間4.39分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0216】
tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレートの調製
エチル2−(5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート(1.0g、4.26mmol)を塩化メチレン(40mL)に溶解し、氷水浴で0℃に冷却した。NBS(760mg、4.26mmol)を1時間かけて少量ずつ添加した。反応混合物を0℃でさらに2時間撹拌した。次に、反応混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.86mL、8.52mmol)、ジ−tert−ブチルカーボネート(1.86g、8.52mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(52mg、0.42mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で終夜撹拌した。さらなる塩化メチレンを添加し、水および半(half)ブラインで洗浄した。有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって(トルエンで搭載し、EtOAc/ヘキサンで溶出した)、次にRP HPLCによってアセトニトリル/水で溶出して精製して、tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート455mgおよび副生成物131mgを得た。MS(m/z):415.0[M+H]+;HPLC保持時間4.68分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0217】
tert−ブチル3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−2−ビニル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレートの調製
窒素雰囲気下で、tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート(207mg、0.5mmol)、トリブチルビニルスズ(175μL、0.6mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg、0.025mmol)を、DMF10mL中で合わせ、混合物を85℃に終夜加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液およびブラインで洗浄した。次に、有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをRP HPLCによってアセトニトリルおよび水で溶出して精製して、tert−ブチル3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−2−ビニル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート120mgを得た。MS(m/z):361.2[M+H]+;HPLC保持時間4.69分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0218】
(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)スチリル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートの調製
窒素雰囲気下で、tert−ブチル3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−2−ビニル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート(120mg、0.33mmol)、(S)−tert−ブチル3−(3−ブロモフェニル)−1−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(170mg、0.36mmol)、酢酸パラジウム(7.4mg、0.033mmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(22.5mg、0.066mmol)、トリエチルアミン(368μL、2.6mmol)およびDMF(2mL)を、マイクロ波容器内で混合し、それを封止し、N
2でパージした。バイアルを120℃に終夜加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液およびブラインで洗浄した。次に、有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチルおよびヘキサンで溶出して精製して、(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)スチリル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート170mgを得た。MS(m/z):647.1[M+H]+;HPLC保持時間4.38分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0219】
(S)−2−(2−(3−(2−アミノ−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸の調製
(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)スチリル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート(170mg、0.26mmol)を、酢酸エチル50mLに溶解し、窒素でパージした。ロジウム(アルミナ粉末担持5重量%、60mg)を添加した。反応混合物を水素でパージし、水素バルーンの下で終夜周囲温度において撹拌した。反応の完了後、混合物を濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を濃縮して、(S)−エチル2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートを得、それをTHF/MeOH/H
2O(3/2/1)5mLに溶解し、それにLiOH.H
2O(55mg)を添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次にRP HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(S)−2−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸を得た。化合物を、10%TFA/CH
2Cl
23mLに溶解し、周囲温度で2時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、ピリジン0.3mLでクエンチした。溶媒を除去し、残渣をRP HPLCによってアセトニトリルおよび水で溶出して精製して、(S)−2−(2−(3−(2−アミノ−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸106mgを得た。MS(m/z):521.3[M+H]+;HPLC保持時間2.05分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0220】
(14S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−16−オキソ−5,6,7,13,14,15,16,17−オクタヒドロ−12,8−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロテトラデシン−14−カルボキサミドの調製
(S)−2−(2−(3−(2−アミノ−3−((4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)−3−オキソプロピル)フェネチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸(106mg、0.2mmol)を、DMF100mLに溶解し、それにジフェニルホスホリルアジド(112mg、0.4mmol)および重炭酸ナトリウム(50mg、0.6mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1日撹拌した。溶媒を除去し、残渣をRP HPLCによってアセトニトリルおよび水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(14S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−16−オキソ−5,6,7,13,14,15,16,17−オクタヒドロ−12,8−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロテトラデシン−14−カルボキサミド19mgを得た。
1H NMR (400MHz, CD
3OD, ppm) δ 7.64 (d, J=8.6Hz, 1H), 7.54 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.39 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.05−6.81 (m, 3H), 6.59 (d, J=8.7Hz, 1H), 6.44 (d, J=6.9Hz, 1H), 4.55 ( m, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.74 (d, J=16.1Hz, 1H), 3.15 (s, 3H), 3.12 (m, 1H), 2.95 (m, 4H), 2.81−2.61 (m, 2H). MS(m/z):503.2[M+H]+;HPLC保持時間2.73分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0221】
(実施例29)化合物29の調製
【化41】
(14S)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−2,16−ジオキソ−1,2,5,6,7,13,14,15,16,17−デカヒドロ−12,8−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロテトラデシン−14−カルボキサミドの調製
(14S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−16−オキソ−5,6,7,13,14,15,16,17−オクタヒドロ−12,8−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロテトラデシン−14−カルボキサミド(19mg、0.037mmol)を、酢酸1mLに溶解し、それにKI(24mg、0.148mmol)を添加した。反応混合物を100℃で2時間加熱し、次に周囲温度に冷却した。溶媒を除去し、残渣をRP HPLCによってアセトニトリルおよび水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(14S)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−2,16−ジオキソ−1,2,5,6,7,13,14,15,16,17−デカヒドロ−12,8−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロテトラデシン−14−カルボキサミド1.3mgを得、出発材料3.2mgを回収した。
1H NMR (400MHz, CD
3OD, ppm) δ 7.53 (m, 3H), 7.38 (d, J=8.3Hz, 2H), 6.99 (s, 1H), 6.76 (m, 1H), 6.65 ( m, 1H), 6.36 (d, J=7.1Hz, 1H), 6.13 (d, J=9.2Hz, 1H), 4.55 (m, 1H), 3.46 (d, J=15.5Hz, 1H), 3.25 (s, 3H), 3.16 (m, 2H), 3.02−2.75 (m, 3H), 2.57 (t, J=11.9Hz, 1H). MS(m/z):488.9[M+H]+;HPLC保持時間2.81分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0222】
(実施例30)化合物30の調製
【化42】
(S)−メチル3−(3−アリルフェニル)−2−アミノプロパノエート塩酸塩の調製
Boc−L−3−ブロモPhe(5g、14.5mmol)を、DMF30mLに溶解し、それにメタノール(1mL)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.3mL、36.3mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、それにHATUを少しずつ添加した(6.6g、17.4mmol)。反応混合物を周囲温度で終夜撹拌し、次に酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。次に、それをMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製して、Boc−L−3−ブロモPhe−OMe4.9gを得た。
【0223】
先のBoc−L−3−ブロモPhe−OMe(5.58mmol)2gを、DMF60mLに溶解した。この系を脱気し、窒素でパージした。アリルトリブチルスタンナン(2.6mL、8.37mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(19mg、0.017mmol)を添加し、混合物を120℃で1日撹拌した。溶媒を除去し、残渣をエチルエーテルに溶解し、それに水(150μL、8.37mmol)およびDBU(1.25mL、8.37mmol)を添加した。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、得られた沈殿物を濾別した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製して、Boc−L−3−アリルPhe−OMe906mgを得た。
【0224】
Boc−L−3−アリルPhe−OMe(770mg、2.4mmol)を、メタノール5mLに溶解し、それに1,4−ジオキサン中4NのHCl(2.4mL)を添加した。混合物を周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を除去して、(S)−メチル3−(3−アリルフェニル)−2−アミノプロパノエート塩酸塩を得た。MS(m/z):220.2[M+H]+;HPLC保持時間1.72分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0225】
(S)−tert−ブチル3−(2−(3−(3−アリルフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−2−ブロモ−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレートの調製
tert−ブチル2−ブロモ−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート(380mg、0.9mmol)をTHF/MeOH/H
2O(3/2/1)12mLに溶解し、それにLiOH.H
2O(116mg、2.7mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次にRP HPLCによってアセトニトリル/水で溶出して精製して、2−(2−ブロモ−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸220mgを得た。先の酸(0.7mmol)200mgおよび(S)−メチル3−(3−アリルフェニル)−2−アミノプロパノエート塩酸塩(197mg、0.77mmol)を、DMF5mLに溶解し、それにN,N−ジイソプロピルエチルアミン(366μL、2.1mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、それにHATU(319mg、8.4mmol)を添加し、次に周囲温度で20分間撹拌した。反応混合物を、RP HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(S)−メチル3−(3−アリルフェニル)−2−(2−(2−ブロモ−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセトアミド)プロパノエート210mg(0.43mmol)を得、それをCH
2Cl
25mLに溶解し、0℃に冷却した。それにN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.86mmol)、ジ−tert−ブチルカーボネート(113mg、0.86mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(5.2mg、0.04mmol)を添加した。得られた混合物を5分間撹拌し、次に酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮乾固させた。それを、シリカゲルクロマトグラフィーによってEtOAc/ヘキサンで溶出して精製して、(S)−tert−ブチル3−(2−(3−(3−アリルフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−2−ブロモ−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート230mgを得た。MS(m/z):586.0[M+H]+;HPLC保持時間4.86分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0226】
メチル(6E,15S)−2−メトキシ−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキシレートの調製
窒素雰囲気下で、(S)−tert−ブチル3−(2−(3−(3−アリルフェニル)−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−2−ブロモ−5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−1−カルボキシレート(220mg、0.37mmol)、酢酸パラジウム(8.3mg、0.037mmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(25.2mg、0.074mmol)、トリエチルアミン(309μL、2.22mmol)およびDMF(150mL)を混合し、N
2でパージした。反応混合物を120℃に5時間加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、次に溶媒のほとんどを除去した。次に酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをRP HPLCによってアセトニトリルおよび水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、メチル(6E,15S)−2−メトキシ−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキシレート50mgを得た。MS(m/z):406.2[M+H]+;HPLC保持時間2.39分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0227】
(6E,15S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキサミドの調製
メチル(6E,15S)−2−メトキシ−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキシレート(33mg、0.08mmol)を、THF/MeOH/H
2O(3/2/1)2mLに溶解し、それにLiOH.H
2O(10mg、0.24mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌し、次にRP HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、酸(0.06mmol)24mgを得た。それをDMF1mLに溶解し、それに4−クロロ−N−メチルアニリン(8.2μL、0.066mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(31μL、0.18mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、それにHATU(27mg、0.072mmol)を添加した。それを周囲温度で終夜撹拌し、次にRP HPLCによってアセトニトリルおよび水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(6E,15S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキサミド22mgを得た。MS(m/z):514.8[M+H]+;HPLC保持時間3.02分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0228】
(15S)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−2,17−ジオキソ−1,5,6,7,8,14,15,16,17,18−デカヒドロ−2H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキサミドの調製
(6E,15S)−N−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ−N−メチル−17−オキソ−8,14,15,16,17,18−ヘキサヒドロ−5H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキサミド(20mg)を、酢酸エチル10mLに溶解し、窒素でパージした。ロジウム(アルミナ粉末担持5重量%、10mg)を添加した。反応混合物を水素でパージし、水素バルーンの下で周囲温度において終夜撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、RP HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、生成物10mgを得、それを酢酸1mLに溶解し、それにKI(12mg)を添加した。反応混合物を100℃にまで2時間加熱し、次に周囲温度に冷却した。溶媒を除去し、残渣をRP HPLCによってアセトニトリルおよび水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(15S)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチル−2,17−ジオキソ−1,5,6,7,8,14,15,16,17,18−デカヒドロ−2H−13,9−(メテノ)ピリド[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−d]アザシクロペンタデシン−15−カルボキサミド2.3mgを得た。
1H NMR (400MHz, CD
3OD, ppm) δ 8.01 (d, J=10.0Hz, 1H), 7.51 (m, 3H), 7.38 (d, J=8.1Hz, 2H), 7.14 (s, 1H), 6.65 (t, J=7.6Hz, 1H), 6.48 (d, J=7.7Hz, 1H), 6.27 (d, J=7.1Hz, 1H), 6.10 (d, J=9.1Hz, 1H), 4.52 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.39 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.14 (m, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.63 (m, 2H), 1.44 (m, 4H). MS(m/z):503.1[M+H]+;HPLC保持時間2.89分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0229】
(実施例31)化合物31の調製
【化43】
1−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルヒドラジンカルボキサミド塩酸塩の調製
トリホスゲン(593mg、2.0mmol)を、塩化メチレン13mLに溶解し、0℃に冷却した。それに、tert−ブチル2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)ヒドラジンカルボキシレート(1.6g、5mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.3mL、7.5mmol)の塩化メチレン13mL溶液を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、それに4−クロロ−N−メチルアニリン(726μL、6mmol)の塩化メチレン4mL溶液を添加した。得られた混合物を周囲温度で3日間撹拌した。それを塩化メチレンで希釈し、1NのHCl、半飽和NaHCO
3および半ブラインで洗浄し、次にMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチルおよびヘキサンで溶出して精製して、tert−ブチル2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2−((4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル)ヒドラジンカルボキシレート(0.74mmol)359mgを得た。次に、それをメタノール2mLに溶解し、それに1,4−ジオキサンに入れた4NのHCl(0.9mL、3.7mmol)を添加した。混合物を周囲温度で終夜撹拌した。溶媒を除去して、1−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルヒドラジンカルボキサミド塩酸塩を得た。MS(m/z):387.9[M+H]
+;HPLC保持時間3.88分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0230】
tert−ブチル2−アリル−3−(2−(2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2−((4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル)ヒドラジニル)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレートの調製
tert−ブチル2−アリル−3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(300mg、0.87mmol)を、THF/MeOH/H
2O(3/2/1)6mLに溶解し、それにLiOH.H
2O(110mg、2.6mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で20分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、1N(水溶液)HClで酸性にした。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、濃縮して、2−(2−アリル−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−3−イル)酢酸260mgを得た。先のステップから得た酸(260mg、0.82mmol)を、DMF4mLに溶解し、それに1−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルヒドラジンカルボキサミド塩酸塩(0.74mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(427μL、2.5mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、HATU(343mg、0.9mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次に酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、5%LiCl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。次に、有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製して、tert−ブチル2−アリル−3−(2−(2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2−((4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル)ヒドラジニル)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート418mgを白色固体として得た。MS(m/z):685.1[M+H]+;HPLC保持時間5.14分(5〜99%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0231】
N−(4−クロロフェニル)−8−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−2,3,11,12,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)[1,2]ジアザシクロペンタデシノ[6,5−b]インドール−4(5H)−カルボキサミドの調製
窒素雰囲気下で、tert−ブチル2−アリル−3−(2−(2−(3−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2−((4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル)ヒドラジニル)−2−オキソエチル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(220mg、0.32mmol)、酢酸パラジウム(5mg)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(5mg)、トリエチルアミン(13mL)およびアセトニトリル(90mL)を、圧力反応容器内で混合し、110℃に1時間加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、0.5NのHClおよびブラインで洗浄した。次に、有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをRP HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、tert−ブチル(11Z)−4−[(4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル]−8−フルオロ−2−オキソ−1,2,3,4,5,13−ヘキサヒドロ−14H−6,10−(メテノ)[1,2]ジアザシクロペンタデシノ[6,5−b]インドール−14−カルボキシレート45.5mgを得た。
【0232】
tert−ブチル(11Z)−4−[(4−クロロフェニル)(メチル)カルバモイル]−8−フルオロ−2−オキソ−1,2,3,4,5,13−ヘキサヒドロ−14H−6,10−(メテノ)[1,2]ジアザシクロペンタデシノ[6,5−b]インドール−14−カルボキシレート20mgを、EtOAc10mLに溶解し、窒素でパージした。ロジウム(アルミナ粉末担持5重量%、10mg)を添加した。反応混合物を水素でパージし、水素バルーンの下で周囲温度において終夜撹拌した。反応の完了後、混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、生成物を10%TFA/CH
2Cl
22mLに溶解し、精製し、周囲温度で1時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を逆相HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、N−(4−クロロフェニル)−8−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−2,3,11,12,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,10−(メテノ)[1,2]ジアザシクロペンタデシノ[6,5−b]インドール−4(5H)−カルボキサミドを得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3, ppm) δ 7.83 (s, 1H), 7.29 (d, J=8.7Hz, 2H), 7.22 (d, J=6.7Hz, 1H), 7.10−6.94 (m, 5H), 6.70 (t, J=8.6Hz, 2H), 6.22 (s, 1H), 5.99 (s, 1H), 4.51 (br, 1H), 4.23 (br, 1H), 3.22 (s, 3H), 3.08 (br, 1H), 2.85 (br, 1H), 2.73−1.96 (m, 6H). MS(m/z):505.2[M+H]+;HPLC保持時間4.01分(2〜98%アセトニトリル:0.05%ギ酸を含む水)。
【0233】
(実施例32)化合物32の調製
【化44】
メチル2−(5−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテートの合成
2−(5−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテートの調製
5−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(1.0g、4.6mmol)およびCs
2CO
3(3.0g、9.3mmol)のアセトニトリル(10mL)溶液に、メチル2−ブロモアセテート(865mg、5.6mmol)を添加した。反応物を80℃で3時間加熱した。反応物を室温に冷却した後、混合物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、飽和NH
4Cl水溶液およびブラインで洗浄した。次に、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによってジクロロメタン/ヘキサンで溶出して精製して、メチル2−(5−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(420mg、32%)を透明油として得た。MS(m/z):287.1[M+H]+;HPLC保持時間2.93分(2〜98%アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸を含む水)。
【0234】
メチル2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテートの調製
メチル2−(5−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(420mg、1.47mmol)、トリn−ブチルアリルスズ(729mg、2.20mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(50mg、0.043mmol)を、DMF(10mL)に溶解した。溶液をアルゴンで10分間脱気し、次に120℃で終夜加熱した。溶液を室温に冷却した後、揮発物を真空下で除去した。得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(トルエンで搭載し、ジクロロメタン/ヘキサンで溶出)によって精製して、メチル2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(140mg、38%)を透明油として得た。MS(m/z):249.1[M+H]+;HPLC保持時間3.51分(2〜98%アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸を含む水)。
【0235】
2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸の調製
メチル2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(120mg、0.48mmol)を、THF(1mL)に溶解した。この溶液に、水(1mL)およびMeOH(0.1mL)に入れた水酸化リチウム一水和物(70mg)を添加した。得られた溶液を、終夜室温で撹拌した。反応が完了したら、生成物を、逆相HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸(110mg、99%)を油として得た。MS(m/z):235.3[M+H]+;HPLC保持時間3.03分(2〜98%アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸を含む水)。
【0236】
(S)−2−(2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−3−(3−ブロモフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルプロパンアミド)の調製
メチル2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(110mg、0.48mmol)および(S)−2−アミノ−3−(3−ブロモフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルプロパンアミド(194mg、0.48mmol)のDMF(2mL)溶液に、HATU(228mg、0.6mmol)およびDIEA(193mg、1.5mmol)を添加した。反応が完了したら、生成物を、逆相HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、(S)−2−(2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−3−(3−ブロモフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルプロパンアミド(68mg、24%)を固体として得た。MS(m/z):582.9[M+H]+;HPLC保持時間4.52分(2〜98%アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸を含む水)。
【0237】
ピラゾールマクロ環(macrocycle)の調製
窒素雰囲気下で、(S)−2−(2−(5−アリル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−3−(3−ブロモフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−メチルプロパンアミド(45mg、0.076mmol)、酢酸パラジウム(1.7mg、0.076mmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(5.2mg、0.015mmol)、トリエチルアミン(85μL)およびDMF(27mL)を、マイクロ波容器内で混合し、それを封止し、N
2でパージした。バイアルを120℃に終夜加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、生成物を、逆相HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して立体異性体の混合物として精製して、それを次のステップで使用した。最終ステップから得た生成物を、EtOAc(10mL)に溶解した。この溶液にRd/Al(10mg)を添加し、反応物を1気圧のH
2下で室温において撹拌した。反応が完了したら、揮発物を真空中で除去し、生成物を逆相HPLCによってアセトニトリル/水(0.1%TFAを含む)で溶出して精製して、ピラゾールマクロ環(5.9mg、2つのステップで15%)を固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.43 (d, J=8Hz, 2H), 7.20 (d, J=8.8Hz, 2H), 7.04 (t, J=7.6Hz, 1H), 6.88 (d, J=7.6Hz, 1H), 6.38 (m, 2H), 6.30 (d, J=9.2Hz, 1H), 6.03 (s, 1H), 4.72 (d, J=16Hz, 1H), 4.65 (m, 1H), 4.29 (d, J=16.8Hz, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.76 (m, 1H), 2.65 (m, 2H), 2.39 (d, J=11.6Hz, 1H), 2.32 (m, 1H), 1.87 (m, 3H). MS(m/z):505.2[M+H]+;HPLC保持時間4.21分(2〜98%アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸を含む水)。
【0238】
(実施例33)
以下は、ヒトにおける治療上または予防上の使用のための、式Iの化合物(「化合物X」)を含有する代表的な医薬剤形を示す。
(i)錠剤1 mg/錠剤
化合物X= 100.0
ラクトース 77.5
ポビドン 15.0
クロスカルメロースナトリウム 12.0
微結晶性セルロース 92.5
ステアリン酸マグネシウム
3.0
300.0
(ii)錠剤2 mg/錠剤
化合物X= 20.0
微結晶性セルロース 410.0
デンプン 50.0
デンプングリコール酸ナトリウム 15.0
ステアリン酸マグネシウム
5.0
500.0
(iii)カプセル剤 mg/カプセル
化合物X= 10.0
コロイド状二酸化ケイ素 1.5
ラクトース 465.5
アルファ化デンプン 120.0
ステアリン酸マグネシウム
3.0
600.0
(iv)注射1(1mg/ml) mg/ml
化合物X=(遊離酸形態) 1.0
二塩基性リン酸ナトリウム 12.0
一塩基性リン酸ナトリウム 0.7
塩化ナトリウム 4.5
1.0N水酸化ナトリウム溶液(pH7.0〜7.5に調整) 適量
注射用水 1mLまでの適量
(v)注射2(10mg/ml) mg/ml
化合物X=(遊離酸形態) 10.0
一塩基性リン酸ナトリウム 0.3
二塩基性リン酸ナトリウム 1.1
ポリエチレングリコール400 200.0
1.0N水酸化ナトリウム溶液(pH7.0〜7.5に調整) 適量
注射用水 1mLまでの適量
(vi)エアロゾル剤 mg/缶
化合物X= 20.0
オレイン酸 10.0
トリクロロモノフルオロメタン 5,000.0
ジクロロジフルオロメタン 10,000.0
ジクロロテトラフルオロエタン 5,000.0
【0239】
上の製剤を、医薬分野で周知の従来の手順によって得ることができる。
【0240】
刊行物、特許および特許書類を含めたあらゆる参考文献は、あたかも参照によって個々に組み込まれるように、参照によって本明細書に組み込まれる。様々な具体的な好ましい実施形態および技術を参照することによって、本発明を記載してきた。しかし、本発明の精神および範囲に含まれる多くの変形および改変が加えられ得ることを理解されたい。
【0241】
本開示の文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)における用語「a」および「an」および「the」ならびに類似の参照用語の使用は、本明細書で別段指定されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書に記載のあらゆる方法は、本明細書で別段指定されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書に提供される任意のおよびすべての例、または例示的な用語(例えば、好ましい、好ましくはなど)の使用は、単に、本開示の内容をさらに例示するためのものであり、特許請求の範囲を制限しない。本明細書の用語は、特許請求されていない任意の要素が、本開示の実施に必須であることを示すものと解釈されるべきでない。
【0242】
本明細書には、特許請求される本発明を実施するのに本発明者らに公知の最良の様式を含めた、特許請求される本開示の代替の実施形態が記載されている。これらの中でも、上記の開示を読むことにより、当業者には、開示の実施形態の変形形態が明らかになろう。本発明者らは、当業者がこのような変形形態を適宜用いる(例えば、特色または実施形態を変えるまたは組み合わせる)ことを予期しており、本発明者らは、本明細書に具体的に記載されているもの以外の方法で本発明が実施されることを企図する。
【0243】
したがって本発明は、適用される法令によって許される、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載の主題のあらゆる改変物および等価物を含む。さらに、そのあらゆる可能な変形形態における上記の要素の任意の組合せは、本明細書で別段指定されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明によって網羅される。
【0244】
個々の数値の使用は、あたかもその値に用語「約」または「およそ」が先行しているかのように、近似として記述されている。同様に、本願で特定される様々な範囲における数値は、別段明確に示されない限り、あたかも、記述されている範囲内の最小値および最大値の両方に用語「約」または「およそ」が先行しているかのように、近似として記述されている。このようにして、記述されている範囲を超える変動およびその範囲未満の変動は、範囲内の値と実質的に同じ結果を達成するために使用され得る。本明細書で使用される場合、用語「約」および「およそ」は、数値に言及する場合、開示の主題が最も密接に関係する分野、または問題となっている範囲もしくは要素に関連する分野の当業者にとって明らかな、通常の意味を有するものとする。厳密な数値境界からの広がりの量は、多くの因子に応じて決まる。例えば、考慮され得る因子の一部として、要素の重要度(criticality)および/または効果が挙げられ、所与の量の変動は、特許請求される主題の性能、ならびに当業者に公知の他の考察にかかっている。本明細書で使用される場合、異なる数値に関する異なる量の有効桁の使用は、用語「約」または「およそ」の使用が、特定の数値または範囲をどのような方法で広げるように働くかを制限することを意味しない。したがって一般的な事柄として、「約」または「およそ」により、数値が広げられる。また、範囲の開示は、最小値と最大値の間の全値を含む連続的な範囲と、用語「約」または「およそ」の使用によって付与される範囲の広がりとして企図される。したがって、本明細書の値の範囲の列挙は、単に、本明細書では別段指定されない限り、その範囲内に含まれるそれぞれ別個の値に個々に言及する略記法として働くことを企図し、それぞれ別個の値は、あたかも本明細書に個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0245】
本明細書に開示のデータのいずれかによって形成され得るまたはそれらから導出され得る任意の範囲、比および比の範囲は、本開示のさらなる実施形態を表し、あたかもそれらが明確に記載されているかのように本開示の一部として含まれることを理解されたい。このことには、有限の上限および/または下限の境界を含みまたは含まずに形成され得る範囲が含まれる。したがって、特定の範囲、比または比の範囲の最も密接に関係する分野の当業者は、このような値が、本明細書に提示のデータから一義的に導出できることを理解されよう。